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夜の国のクーパー (創元推理文庫) 伊坂 幸太郎

2012年に書き下ろしで単行本、2015年に文庫化された長編ファンタジー小説です。あまりファンタジー的小説には興味がないので積極的には読まないのですが、昨年には宮部みゆき著「英雄の書」や貴志祐介著の「新世界より」など、内容は知らずに買って、そこそこ面白く読みました。

主人公は人間語をしゃべる猫のトム君ですからファンタジー小説と言ってもいいでしょう。

なかなかあらすじは書きにくいのですが、城郭に囲まれた村の中で村民達は平和に暮らしていたところ、隣国の鉄の国と戦争になり、味方が負けたため、城の門を開いて鉄の国の進駐軍を入れることになります。

この村からは数年前までクーパーという杉の木の怪物と闘い鎮めるため、毎年成人した男から勇者を募ってきましたが、一度出掛けた勇者は重傷を負い戻ってきたひとりの例外を除き、誰も戻ってきません。

その鉄の国との関係と、クーパーとの闘いという伝説の二つのテーマがあり、さらにこの世界に迷い込んだ仙台に住む銀行員で、妻に浮気された男がしゃべる猫に頼まれて村にやってくるという感じ。

例えば戦争で負けた国が占領されるということ、それまで尊敬されてきたリーダーが実は裏で敵方とつながる卑怯な男だったということ、自分や多くの仲間を助けるためには、一部の犠牲者を提供することを躊躇わないこと、などなど教訓じみた話しも出てきます。

そうしたおどろおどろしい中に、主人公たる猫や、その猫と対立するネズミなどファンタジーな要素を盛り込んで気楽に読める内容となっています。

★★☆

著者別読書感想(伊坂幸太郎)

  ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

ホクサイの世界―小松左京ショートショート全集〈1〉 (ハルキ文庫) 小松左京

昭和の時代のSF小説と言えば星新一、筒井康隆とこの著者と言われる2003年に刊行されたショートショート全集です。

2月に読んだ星新一著「ボッコちゃん」と読み比べってわけでもないのですが、当然それと比較してしまいます。

2月前半の読書と感想、書評 2017/2/15(水)

結果的には「ボッコちゃん」には及ばないものの、それなりに楽しめました。

そう言えばつい先日、近所にあるそこそこ大きな書店で文庫本のコーナーで新刊をみていたら、3人の女子高生がキャッキャッと文庫コーナーにやってきて、次々と文庫を手にとって見ているので、珍しいなぁって思っていたら、そのうち「このボッコちゃん・・・(最後のほうが聞き取れなかった)」「知ってる~星なんとかいう人のでしょ?」「短いよね~」っていう会話が飛び込んできて驚きました。

何と言っても1971年に発刊された文庫ですから、今の女子高生が知っているとは、、、まぁそれぐらい面白いってことなのでしょう。私も先月の読書感想では星3つ!をつけていました。

脱線しましたが、著者の本ではSF長編の「復活の日」(1964年)、「日本沈没」(1973年)、「さよならジュピター」(1982年)、「首都消失」(1985年)などを過去に読んでいます。いずれの作品も大作映画になっていて、そちらで知っているファンも多いでしょう。

昔、大阪で仕事をしていたとき、用事があって中之島にある住友商事本社に伺ったことがありました。そこで会った担当者が「あそこを歩いているのが小松左京さんのお兄さん。よく似ているでしょ~。弟さんの小説の話しでよく盛り上がります。」とか言っていたのを思い出しました。どうでもいいことですが。

この本はショートショートなので、ひとつひとつ内容やオチを書くわけにもいかず、なんだか関係のない話しばかりになってしまいました。

タイトルの「ホクサイの世界」も短編で、富士山大爆発で左右対称の美しい富士山がすでになくなっている未来人が、北斎に描かれた当時の富士山を見たいと未熟で怪しい操縦ながらタイムマシンでやってきます。

そして付いた時代では、北斎の絵の通りの綺麗な富士山が見えて、裸の男達が近くの海(相模湾?駿河湾?)で原始的な漁をしています。北斎が富士山を描いた江戸時代にちゃんと着いたと思っていたら実は、、、っていうホラーなネタです。

★★☆

著者別読書感想(小松左京)

  ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

一路 (中公文庫)(上)(下) 浅田次郎

2013年に単行本、2015年に文庫化された浅田次郎ワールドをたっぷりと楽しむことができる、長編時代劇小説です。2015年にはNHK BS時代劇でドラマ化され、2016年にNHK総合でも放送されています。

時は文久2年(1862年)というから徳川家康が江戸に幕府を開いてから260年が経とうとし、やがて数年の内には明治へと変わる幕末が近い頃の話しです。

美濃は今の岐阜周辺を納めていた、大名より格下ではあるけれど、関ヶ原の戦いで家康に味方して一躍名を上げた旗本でしたが、脈々と子孫にと続いてきた今の殿様は、周囲からうつけと言われています。

その殿様が隔年に一度の参勤交代のため、中山道を江戸に向かう参勤道中の旅の始終が小説では書かれています。

参勤行列を今まで仕切っていた供頭役が、殿様を追いやって家督を乗っ取ろうと画策している後見役の将監の企みで謀殺されてしまい、代わってその供頭役を任されたのが、過去に一度も参勤交代を経験をしたことがない、ずっと江戸住まいだった息子という非常事態。この息子が主人公の小野寺一路です。

なにもわからない小野寺一路は、関ヶ原の戦い直後にご先祖様が書いたとされる参勤交代の書を見つけ、それに書いてある通りに参勤道中を実行しますが、それは平和な二百数十年間のあいだに省略されたものが多く、すでに時代と合わなくなっています。

そのようなにわか知識でつつがなく殿様を江戸城に送り届けられるか、それとも不満分子によって参勤交代が妨害されるか、捨てる神あれば拾う神ありという流れで、供頭の小野寺一路の活躍はいかにぃ~って感じで、コミカル、かつ人情味あふれるドラマが待ち受けています。

★★★

著者別読書感想(浅田次郎)

  ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

会社という病 (講談社+α新書) 江上剛

巨大都市銀行に26年間、その後は後に破綻する日本振興銀行の役員に名を連ねたビジネスマン作家さんです。最近はテレビ番組のコメンテーターとしても時々拝見します。

そうした著者の経験から、作品は金融系のビジネス小説が多く、過去には「非情銀行」と「」を読んでいます。

非情銀行 9月前半の読書 2012/9/22(土)

絆 6月前半の読書と感想、書評 2014/6/18(水)

この新書は2015年刊の本ですので、最近起きた(発覚した)東芝、フォルクスワーゲン、旭化成建材などの不祥事の話しも繰り返し出てきます。

ま、目から鱗となるような話しは出てきませんが、会社という組織の本質を知り、自分の中で整理するにはいい本だと思います。できればビジネスに深く関わる前の、10代後半とか20代のうちに読みたかったものです。

先般ノンフィクションでオリンパス事件の本を読みましたが、こうした企業不祥事に関わっていく人達というのは、その時には人を騙したり、法を犯す事への罪悪感はまったくないのだろうなという気がします。会社のためという自己弁護や、自己保身のためやむを得ずにやっているのだからと、自分を納得させているのだろうと思います。

数年後に不正が発覚し、事実や推定を突きつけられたときにも「悪いことをした」という認識があるのかどうか微妙です。

それだけに「企業の存続や、権力を維持するためならば、法を逸脱することはやむを得ない」という、世の中の非常識が、経営者にとっては常識となるところが怖いところです。

バブルの頃は日本の物作りは世界一と持て囃されていましたが、ここ数年の間に、その物作りで輝いていた日本のメーカーの偽装や隠蔽、不祥事、それに経営不振が数多く見られます。

例えば東洋ゴム工業、三菱自動車工業、スズキ、シャープ、東芝、タカタ、オリンパス、カネボウ化粧品、ルネサスエレクトロニクスなどなど。

東芝のように大きな不祥事でも起きないと、なかなか表面には出てこず、現在進行形で密かに悪化した業績を隠し続けたり、責任や損害を子会社に付け替えたりと、自転車操業でしのいでいるメーカーも少なくなさそうです。

日本の製造業が再び輝きを取り戻し、世界をリードする時代がまたやってくるのでしょうか。

★★☆

著者別読書感想(江上剛)


【関連リンク】
 2月後半の読書 天使の囀り、日本人の死に時 そんなに長生きしたいですか、楽園、サムライと愚か者 暗躍オリンパス事件
 2月後半の読書 私にふさわしいホテル、ボッコちゃん、満月の道 流転の海第七部、死ねばいいのに
 1月後半の読書 ガダラの豚(1)(2)(3)、人間の幸福、塩分が日本人を滅ぼす、メランコリー・ベイビー

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1106
録画したテレビ映画を見た記録です。先に書いておくと、今回はあまり良い作品には巡り会えませんでした。

映画の録画は内容には関係なく、気が向けば適当に電子番組表(EPG)で予約し、外付けのHDDに撮り貯めしておき、気が向いたら一気にみるようにしています。

なので、気分次第で1年以上前に録画した映画を見ることもあれば、先週録画したばかりの映画を見ることもあります。そうやって貯めておいた映画が常時20本ぐらいあるので、最近はレンタルDVDを借りたり、ネットで映画配信をみたりすることは滅多にありません。

でも映画を見るというのは、この慌ただしい現代社会において優雅で贅沢なことだと思います。標準的な上映時間2時間というのは、仕事でも遊びでもかなりのことができる時間です。会議なら2本、ゴルフならハーフは回れそうです。

しかしその贅沢な2時間を使って見た映画が面白くなかったときの、後に残る後悔と疲労感もまた残念なことです。同じ問題をグルグルまわって一向に結論が出ない会議だったり、ボールを4個も5個もロストしてしまったゴルフのような感じでしょうか。

さて今回見た映画の紹介です。
★3つ:お勧め ★2:まずまず ★1:ちょっと ☆3:見ない方が (個人的な感想です)

  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇

エクスペンダブルズ3 ワールドミッション(原題:The Expendables 3) 2014年米
監督:パトリック・ヒューズ 出演:シルヴェスター・スタローン他

エクスペンダブルズ」、「エクスペンダブルズ2」に続く3作目です。

主役級ばかりを集めた豪華キャストと派手派手な戦闘シーンがウリの映画で、いかにもアメリカ~ンな脳天気アクション巨編で、タイトルの意味は消耗品、つまり使い捨ての傭兵たちのことを表しています。

出演しているスターを書いておくと、シルヴェスター・スタローン、アーノルド・シュワルツェネッガー、メル・ギブソン、ハリソン・フォード、アントニオ・バンデラス、ジェット・リー、ジェイソン・ステイサム、ウェズリー・スナイプス、ドルフ・ラングレン、ケルシー・グラマー、ランディ・クートゥア、テリー・クルーズなどなど。

スタローン70歳、シュワルツェネッガー69歳、メル・ギブソン61歳、ハリソン・フォード74歳と、もう派手なアクションにはどうかなと思うお爺さんが多いのですけどね、、、

あとビッグネームでいうと、ミッキー・ローク(64歳)は第1作目のみ、ブルース・ウイルス(61歳)とジャン=クロード・ヴァンダム(56歳)は2作目までは出ていましたが、この3作目から脱落(辞退?)した模様です。

まだ出ていないベテラン大物俳優では、ニコラス・ケイジ、クリント・イーストウッド、ジャッキー・チェンなども出演者候補には入っていたようです。

まったくドタバタでストーリーなんかあまり関係はないのですが、若手の精鋭傭兵チームが出てくるものの、簡単にやられてしまい、ちょっと無理ありそうなロートルチーム見参!って感じです。

これをみたベビーブーマー世代、日本でいえば団塊世代以上の老人達が「やっぱり我々の年代がサイコー!」っていい気分になって意気揚々、肩で風切り、胸を張って、悩み多い静かな住処へと戻っていくのでしょう。老兵は死なずです。

★☆☆

  ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

ニューヨーク 冬物語(原題:Winter's Tale) 2014年米
監督:アキヴァ・ゴールズマン 出演者:コリン・ファレル、ジェシカ・ブラウン・フィンドレイ

これも内容はまったく知らないまま見ましたが、空飛ぶ白馬にまたがった王子様が出てくるファンタジーロマンス映画とは思いもしませんでした。

1895年って言うから120年以上前にアメリカへ移民として上陸したものの、両親は結核で強制送還され、そのときは赤ちゃんだった主人公だけがアメリカに置いていかれます。

その赤ちゃんはニューヨークで孤児として育ち、犯罪組織に入り、泥棒を生業としますが、あるとき盗みに入った大金持ちの家で結核で余命幾ばくもない女性と出会ってしまい、恋に陥るというあり得なそうな展開。

自分の使命はその愛する女性の命を救うことかと思っていたら、あっさりと恋人は亡くなってしまい、その後記憶をなくしたまま年も取らずに100年という時が過ぎ、再び同じような余命幾ばくもない赤毛の少女と出会って、実はその少女を救うために生かされていたのだと気づくという話し。

「馬が喋る、そんな馬鹿な~♪」は「ミスターエド」ですが、この映画では都合よく白馬が空を飛びまくりです。いや便利ですね~。

オータム・イン・ニューヨーク」のような上質な大人の恋愛映画を期待していたのですが、ちょっと勝手に思い描いていたのとは違いました。

★☆☆

  ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

ふしぎな岬の物語 2014年東映
監督:成島出 原作:森沢明夫 出演:吉永小百合、阿部寛、竹内結子、笑福亭鶴瓶

森沢明夫著の小説「虹の岬の喫茶店」を原作とする映画で、千葉県鋸南町の明鐘岬に実在する喫茶店「岬」をモチーフに執筆された作品で映画ロケも同地でおこなわれました。

岬の崖の上にある古い喫茶店を経営している女性が主人公で、絵描きの夫を亡くしています。いろいろな客がやってきますが、その中に喫茶店の中に飾ってある海にかかる虹の絵を見に不思議な子供連れの親子がやってきます。

おとうと」など以前の映画なら笑福亭鶴瓶がハチャメチャな役目を引き受けますが、この映画では阿部寛が元漁師でやんちゃな主人公の甥役として暴れます。

なぜか最近の吉永小百合の映画には必ずと言っていいほど出てくる鶴瓶は、女主人に憧れているけどなにも言い出せない大人しい会社員で、終盤には転勤となってこの地から去っていく控えめな役です。

厚かましくどこでもズカズカと入り込んでいくNHKの「鶴瓶の家族に乾杯」のイメージが先行しているだけにミスキャストも甚だしい感じです。

その他、末期の癌が見つかる常連客の笹野高史や、出戻りのその娘役で、阿部寛と恋仲になってしまう竹内結子など脇役がなかなかいい味を出しています。

でもやっぱり質素で控えめな役にかかわらず、大きすぎる女優のひとり舞台という感じはゆがめず、周囲もひとりの大女優を引き立てるために演技をし、監督もそれを十分心得ているって感じがします。

本来ならば流れ着いてきた波乱の人生を送ってきた常連客や、亡くなった画家の夫、その死後の夫と会話をして、絵を返してほしいと頼まれた謎の親子の話しにもう少しスポットをあてた幻想的なストーリーであれば、よかったのになぁってちょっと残念。

映画だけでは、主人公と亡くなった絵描きだった旦那さんとの関係や、その深い愛情がほとんど伝わってきません。

★★☆

  ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

謎解きはディナーのあとで 2013年映画「謎解きはディナーのあとで」製作委員会
監督:土方政人 原作:東川篤哉 出演:櫻井翔、北川景子、椎名桔平、中村雅俊、宮沢りえ

東川篤哉著の推理ミステリー「謎解きはディナーのあとでシリーズ」はテレビドラマ化されていますが、さらに映画オリジナル作品として制作されたものです。

漫画こち亀の秋本・カトリーヌ・麗子さんみたいに大金持ちの令嬢(こちらも麗子)が警視庁国立署刑事として働いていて、その令嬢に付き添う執事のコンビが主人公のドタバタコメディタッチの推理ドラマです。

コメディタッチの推理ドラマと言えば、もう終わってしまいましたが仲間由紀恵、阿部寛主演の「トリック」シリーズと、全体的な感じが似ているかも知れません。

日本からシンガポールへ向けて航海中のパナマ船籍の豪華客船スーパースター・ヴァーゴ(映画では別名プリンセス・レイコ号)を舞台として連続殺人事件が起きます。

その殺人事件を起こしたのは誰で、その目的は?と言ったことが執事の推理により謎解きがされていきます。単純と言えば単純ですが、それだけでは終わらずに、殺人事件と並行して謎の宝石強盗が絡み、、、という凝った設定になっています。

ま、一定の「謎解きはディナーのあとで」ファン、あるいは櫻井翔や北川景子のアイドルファンはそれなりに満足するのでしょうけど、そのどちらでもない単なる映画の1ファンからすると、お金はたっぷりかけているようだけど、さしてストーリーや映像に厚みも深みもなく面白くはないかも。

★☆☆


【関連リンク】
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1104
天使の囀り (角川ホラー文庫) 貴志祐介

1998年単行本、2000年に文庫化された長編ホラーミステリー小説です。長編としては「十三番目の人格(ペルソナ)―ISOLA」、「黒い家」に続く3作品目ということになります。ちなみに「天使の囀り(さえずり)」と読みます。「囀り」って、書けと言われても書けそうもない難しい漢字です。

文庫の解説は「パラサイト・イヴ」で一躍有名になった瀬名秀明氏が書いているのでなんとなく内容が想像できますが、期待に添って人体に影響を及ぼす謎の物質がテーマとなっています。

ストーリーは、小説家としてデビューを果たした作家がその後スランプに陥り悶々とする中で、新聞社の依頼で動物研究者やカメラマン達に同行し、南米のアマゾン流域へ冒険譚を書く旅に出ます。

その作家の恋人は日本に住む精神科医で、その恋人に日記のようなメールを現地から送ってきます。やがて原住民から「呪われた谷」と呼ばれている地域に日本人達が入ったことで怒りを買い、追われるように現地から撤退します。

そして無事に帰国をしますが、その作家の人格がすっかりと変わってしまったことに愕然とします。

同様な現象はアマゾンの同行メンバーにも現れ、作家を始めとして次々に考えられない異常な方法で自殺していくことで、恋人だった精神科医がその原因を探し求めていくというストーリーです。

解説を書いた瀬名秀明氏や「リング」などの鈴木光司氏の小説ともホラー的な要素で共通点があります。

20年近く前のちょっと古い小説ですが、今読んでも古さは感じられず(ネット接続するためいちいちダイヤルアップするシーンは仕方ないですが)、これは映画化しても十分にエンタメ性があって面白そうに思えます。期待したいところです。

★★☆

著者別読書感想(貴志祐介)

  ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

日本人の死に時―そんなに長生きしたいですか (幻冬舎新書) 久坂部羊

現役の医師で私と同年代の作家さんで、昨年長編医療ミステリー小説の「無痛」(2006年初出)を読みました。

6月後半の読書と感想、書評2016/6/29(水)「無痛」

同じ医師でありながら作家として二足のわらじをはく恵まれた才能を持つ人は多いのですが、その医師の中でも大病院や大学病院の中で働く医師とは違い、在宅医療の医師であることが特徴的です。

在宅医療の本質は、終末医療に大きく関わっています。またグループホームや軽費老人ホームなど、医師が常駐しないホームへ訪問医師として関わることも多く、患者はおしなべて高齢者で、様々な健康問題を抱え、特に認知症患者と関わるケースも多そうです。

著者はそうした終末医療の現場を目の当たりにして、医療の力で寿命を延ばす今のやり方に反対しています。

つまり健康寿命を過ぎてから亡くなるまでの期間が長くなってくるにしたがって介護や医療費の負担、それになにより本人の意志とは違うところで延命処置がなされていくいまの医療制度や社会体制に異を唱えています。

実際に延命処置を施すかどうかは、難しい問題で、この本でも「若くて先が長い人への延命処置は問題ない」と断っていますが、高齢者でもまだこの先数十年生きられる人かどうかは医療に素人の家族にはわからないもので、医者にどうしたいか?と聞かれたら、死の責任を回避するために、できるだけ延命させる方針でいきたいと答えるしかないでしょう。

心身共に弱った高齢者や認知症の高齢者に毅然とした判断を求めるのは無理な話で、元気な家族や周囲の人達は悪意なく「まだまだ死なせないで」という要求を医師に突きつけ、不自然な濃厚医療がおこなわれ、無理矢理寿命が数年、数ヶ月延ばされていきます。

今はまだ健康な人が多い団塊世代がやがては後期高齢者に入り、まさに終末医療が重要になっていく時代になっていきます。できれば介護が必要になる前に、この本を家族とともに読んで、自分の終末医療について自分の意志を家族など周囲に伝えておくのがよいのではないかと思った良書です。

★★★

著者別読書感想(久坂部羊)

  ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

楽園 (文春文庫)(上)(下) 宮部みゆき

2007年単行本、2010年に文庫版が刊行された長編小説で、産経新聞に2005年から2006年にかけて連載されていました。

以前読んだ「模倣犯」の続編とも言うべき内容で、「模倣犯」で主役だった連続殺人鬼と対決する女性フリーライターが今回は主役として登場します。

1月後半の読書と感想、書評 2015/2/4(水)「模倣犯」

他人の頭の中にあるイメージを知ることができる少年が登場(登場したときにはすでに事故で亡くなっています)するなど、ちょっと設定には飛躍と無理があるものの、何でもアリのミステリー小説としてはよくできたストーリーとなっています。

内容は交通事故で亡くなった息子の不思議な力を知って欲しいと、その母親がフリーライターの元を訪ねてきます。

その少年が書いた絵を見せてもらうと、最近発覚したばかりの16年前に起きた殺人事件を表した絵があり、さらにはこのフリーライターが関わった9年前の事件(模倣犯事件)で関係者以外知り得ない情景が描かれた絵も見つかります。

いずれも少年が生きている間に隠されていた事件の真相を誰かに教えられたか、なにかで知って描いたとしか考えられず、その少年と16年前に起きた殺人事件(16年前から最近までは家出失踪事件と認識されていた)の関係者との結びつきを調べていきます。

模倣犯でもそうでしたが、人をうまく操ることに長けた悪人が出てきますが、世の中の殺人を犯すような粗暴犯の犯罪はそうした冷静な知能犯は滅多にみることはなく(迷宮入りになっているだけかも?)、そのあたりも少々無理があるなぁって思うところです。

あと、この亡くなった人の頭の中を読める少年が描いた「模倣犯」で事件の現場となった山荘と周囲の庭に埋められた13人の人のイメージが、いったい誰から得たものかは最後になっても明かされることがありませんでした。これは大きな謎ですね。今後新たな続編が出るのかしら。

★★☆

著者別読書感想(宮部みゆき)

  ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

サムライと愚か者 暗闘オリンパス事件 山口義正

東日本大震災の衝撃がまだ覚めやらぬ2011年7月にオリンパスの粉飾決算事件(wikipedia)をスクープとして雑誌に記事を執筆したフリージャーナリストが、そのまとめとして書いた本です。

この事件について深くは書きませんが、名門とまで言われていたオリンパスの名が大きく傷つき、上場廃止、下手をすると切り売りされて廃業にまで追い込まれるかという大きなスキャンダルでした。

よく言われるのがライブドアのホリエモンは1年間で50億円の粉飾をしたために会社は上場廃止、社長は懲役2年半の実刑判決となりましたが、このオリンパスは10年以上にわたって数千億円の粉飾決算をしてきたのに、事件の首謀者でもあり発覚時の会長は執行猶予付きの判決で、上場も維持され、そのあまりにも不公平さがよく揶揄されていました。

このオリンパス事件ではもう一つユニークな点があり、それは不正が発覚した時に社長だったのがイギリス人(マイケル・ウッドフォード)で、その点はグローバリズムを先取した新しい企業という感じを受けていましたが、そのイギリス人社長がこの事件を独自に調査し、旧経営者陣の責任を問うた瞬間、取締役会でクビになってしまうという、いかにも昭和時代の展開と日本企業らしい感覚で苦笑するしかありませんでした。

タイトルはそのイギリス人社長が著者に対して言った言葉で「日本人は個人的には立派なサムライもいるけど集団になるとどうして愚か者になるのか?」という意味の言葉を投げかけられたことによります。

この中でサムライとはオリンパスの中から、会社をよくしたい、今のままではダメだと必死に訴えかけてきた一部の社員達のことを指すようです。

★★☆


【関連リンク】
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私にふさわしいホテル (新潮文庫) 柚木麻子

2012年発刊(文庫は2015年)の野心あふれる女性新人作家が成長していくコメディ小説です。

まるで漫画ですので、これから作家を目指そうという人がまともに出版業界や作家同士の関係をこれでわかったつもりになってはいけません。コメディですから。

小説はタイトルの「私にふさわしいホテル」であるところのお茶の水に実在している山の上ホテルから物語はスタートします。

この山の上ホテルがある神田駿河台は周囲に出版社や古書店、印刷所が多く、古くから川端康成、三島由紀夫、池波正太郎、伊集院静らが定宿としていたことがよく知られています。また最近では浅田次郎氏が締め切りに追われ、このホテルに缶詰になることもエッセイなどによく書かれています。

ストーリーは、作家デビュー前の若い女性(主人公)が、山の上ホテルに宿泊の予約を入れ、大物作家の雰囲気を味わいながら「さぁ部屋で小説の執筆をしよう」と思ったときに、大学の先輩で現在は大手出版社で編集の仕事をしている男が冷やかしにやってきます。

そして「上の階のスイートルームで現在執筆している大作家の短編原稿がもし間に合わずに落ちれば、預かっていたお前の小説がその穴埋めで掲載できる」という話しを聞き、大作家の執筆が遅れるように一世一代の芝居を打つことになります。

その後も、能力はあるけれど平凡な容姿で話題性がない主人公は、様々なライバルを蹴落とし、難関や障害を乗り越え、売れっ子作家への道へと歩んでいきます。

パロディと言えばパロディ、夢見がちな若い文学少女や書店員にウケる作品と言えばそうなのでしょうが、ハッキリ言って業界あるあるの自虐ネタ?とジョークで盛り上がっているだけで、業界外のオジサンが読んでもさっぱり面白くないというのが正直な感想です。

このふざけた小説のターゲットはこのような落ちぶれた中高年ではなく、夢見るハイティーンや、若い女性、出版業界の関係者なのだろうなーというのが読後の反省点です。

★☆☆

  ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

ボッコちゃん (新潮文庫) 星新一

今年2017年は著者星新一氏が亡くなってからちょうど20年になります。この作品は1971年(昭和46年)に発刊された著者自選短編集(ショートショート)で、発刊後すでに46年が経っていることになります。

だからと言って話の中身が古臭いかと言うとまったくそれは感じません。なんでも著者は古い作品には違和感がないよう、常に手を入れていたとか。例えば「ダイヤルを回す」という表現を「ダイヤルする」って感じでしょうかね。

概ね文庫の5~7ページで1編がまとめられ、それが全50編の構成となっています。それぞれの短編は互いに関連性はなく、どこから読んでも問題なく、しかもすべて1話完結です。ま、それがショートショートの定義なんでしょうね。

どの作品も趣向がそれぞれ違っていて、SFもあれば、ファンタジー、ビジネス、家族、ブラックユーモアなど多岐に渡っています。しかもどれもちょっとひねったユーモアがあり面白くて飽きません。

なかなかここまで絞りに絞った短文で、誰もが理解できる物語を大量に創作することなど凡人には到底無理な話しで、著者の特殊な才能が凝縮された作品だろうと思います。

短い物語ながらもその背景や未来のことが頭の中でパッとイメージがわいてきます。

週刊誌や月刊誌などで連載をする関係で、文庫本で10ページ程度の短編小説は今も多く書かれていますが、さすがにこれほどまでに絞られたショートショートに関しては、著者を上回れる質と量を書ける作家さんは未だ現れていないでしょう。

★★★

  ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

満月の道: 流転の海 第七部 (新潮文庫) 宮本輝

著者の自伝的小説、「流転の海」の第7部で、2014年に単行本、2016年に文庫版が発刊されました。前の第6部「慈雨の音」(文庫)を2014年に読んでから2年が経っていますので、ストーリーや登場人物など、物語の状況を思い出すのに少し時間がかかりました。

このシリーズは下記のようなタイトルと発刊年となっています。

1「流転の海」(1984年)
2「地の星 (流転の海 第二部)」(1992年)
3「血脈の火(流転の海 第三部)」(1996年)
4「天の夜曲(流転の海 第四部)」(2002年)
5「花の回廊(流転の海 第五部)」(2007年)
6「慈雨の音(流転の海 第六部)」(2011年)
7「満月の道(流転の海 第七部)」(2014年)
8「長流の畔(流転の海 第八部)」(2016年)・・未読
9「田舎の春(流転の海 第九部)」・・2017年2月現在未刊、シリーズ完結予定

この作品は前作に続き戦後の高度成長期がいままさに始まろうとしている大阪が舞台で、主人公の松坂熊吾のひとり息子(著者自身がモデル)が中学を卒業して高校生になる頃の話しです。

この大河小説には多くの登場人物が出てきますが、数回前(と言うと5~10年前)にちょっとだけ登場してきた人が、久々に登場してきたりして、はて、この人はどういう人でどういう関係だっけ?と混乱をします。

五木寛之氏の「青春の門」もそうですが、長期にわたって連載されるシリーズものを読むには、抜群の記憶力が必要だと思います。あるいはシリーズがすべて出揃った後に、まとめて読むのがいいかも知れません。

そういう人が多いせいか、この文庫の解説には過去の経緯が巻ごとに簡単にまとめられ、登場人物の説明も加えられていますので、これはたいへんありがたいことです。その解説を書いた堀井憲一郎さんに感謝です。

この第7巻で名前が出てくる人物や飼い犬の名前が全部で70近くあります。それらをすべて記憶していくのは並みの人ではちょっと厳しいでしょう。

主人公も60代となり、細々と始めた駐車場の管理と中古車販売事業が軌道に乗りはじめ、仕事も生活も安定している時代の話しで、昔の馴染みの女性がヤクザと縁を切るためお金をだしてやったり信頼して任せていた男に会社の金を盗まれるというのはあるものの、過去の波瀾万丈の激しい浮き沈みは少なく、一カ所に落ち着いていて安心して読めるのでホッとします。

そしてこの7部のあと、すでに単行本は刊行されている第8部、そしていよいよ完結編となる第9部へとクライマックスが近づきつつあり、その嵐の前の静けさを予感させるものがあります。

★★☆

著者別読書感想(宮本輝)

  ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

死ねばいいのに (講談社文庫) 京極夏彦

2010年に単行本、2012年に文庫版が刊行された6作品の連作短編スタイルの小説です。それにしてもタイトルがえげつなく、それに誘われ思わず購入しました。

直木賞作家である著者はあえて書くほどのこともないですが、水木しげる氏が故人となった今ではもっとも著明な妖怪研究家のひとりでもあり、多くのミステリアスな作品を書いています。

この作品は著者にとって実験的な要素が含まれています。それはタブレットのiPadが発売されると同時に、電子書籍として(格安で)配信されました。

iPadを最初に使うのは若者が多いだろうと予想してのことかはわかりませんが、礼儀や言葉遣いがなっていない現代の草食系な若者が主人公となっています。

ひとり住まいの若い女性が自室で首を絞められて亡くなりました。その女性は複雑な家庭環境で育ち、亡くなる前には同時に複数の男性と関係していたことが徐々に判明していきます。

その亡くなった女性と偶然知り合い、何度か話し相手になっていたという、若い男性が主人公で、その男性が亡くなった女性と親しくしていた男性や家族を次々と訪ね「彼女のことを知りたいので教えてくれ」と頼みます。

この若い男性、高卒で定職には就かず、野心も学習能力もなく、自らを小学生以下だと認めているわけですが、聞きに行った相手から気味悪がられながらも、相手の懐にうまく飛び込む術を心得ています。

相手はそれぞれ亡くなった女性との間になにかしら脛に疵を持っていて、そうした心の闇をこの男に吐き出すことになり、やがては本音が引き出されていきます。

そんな相手にこの若者が言うのがタイトルの「死ねばいいのに」です。

著者は50代ですから使われている若者言葉はいろいろと調査されたのでしょうけど、なかなか現代の口語を文字にするのって難しい作業でしょう。

語尾の感じやアクセントなどが文字だとうまく書けないので、読み手によってそのイメージは多少異なるかも知れません。

著者の作品としては得意な妖怪や怪談ものではありませんが、現代ミステリーとして上質のものだと思います。前述の通り会話が中心ということと、テンポがゆっくりしていて、読んでいるとちょっとじれったい感じもしますが。

★★☆

著者別読書感想(京極夏彦)


【関連リンク】
 1月後半の読書 ガダラの豚(1)(2)(3)、人間の幸福、塩分が日本人を滅ぼす、メランコリー・ベイビー
 1月前半の読書 怒り(上)(下)、月は怒らない、人間にとって成熟とは何か、ガソリン生活
 12月後半の読書 帰ってきたヒトラー(上)(下)、ストーリー・セラー、7割は課長にさえなれません、家族八景



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1096
ガダラの豚 (集英社文庫)(1)(2)(3) 中島 らも

著者は数多くの小説やエッセイなどを書き、その他にも広告関係、バンド活動、放送作家など多様な才能を発揮していた方ですが2004年に52歳の若さで亡くなっています。

著書は今までに読んだことがありませんが、新聞に掲載されていた「明るい悩み相談室 」でユーモアの効いた回答を毎週楽しみにしていました。

この小説は1993年に単行本が発刊され、その後1996年に文庫化されている長編小説で、テーマは呪術とマジックの境界言っていいでしょう。

日本でも昔から恨みを晴らしたいと「丑の刻参り」という風習があったり、安倍晴明などで有名な陰陽道など、呪術に近い風習が科学万能の現代でもよく知られています。

主人公はそうした呪術の専門家で、特にアフリカで広く現在でも信じられ行われている呪術や妖術の研究者でもあります。

奇術師や超能力者と一緒にテレビ出演をしたことがきっかけとなり、主人公はテレビ局の撮影隊をともなって再びアフリカの地へ家族と共に向かうことになります。以前アフリカへ調査に行ったとき、幼い子供を熱気球の墜落という事故で亡くしています。

そしてそのアフリカの奥地で見つけたものは、、、という流れで、あとは読んだ人だけのお楽しみです。

ま、終盤はドタバタ劇になってしまい、ハチャメチャで都合の良い設定となっていますが、アフリカしかも都会から離れた奥地の村の様子など、日本人が知るよしもない住民の生活ぶりを知ることができて、そうした面ではなかなか興味深く読めます。

日本人がアフリカの都会から遠く離れた奥地に住む現地人と聞くと「土人がヤリを持って・・・」というイメージしかないでしょうけど、もちろんそんなことはありません。

また広大な自然の中では、自動車や医薬品、ミネラルウォーターなど、現代では当たり前にある便利なモノがなければ、日本人はただ呆然、自然界にほっぽり出された赤子同然、にっちもさっちもいかないという現実に気がつかされます。

タイトルは聖書のマタイ8章31節にあるガダラ地方(イスラエル北部と推定)を訪れたイエス・キリストが、悪霊を豚に封じ込めるという話しからとられています。

★★☆

  ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

人間の幸福 (幻冬舎文庫) 宮本輝

1995年に単行本、1998年に文庫版が発刊された長編ミステリー小説です。著者の作品の中では、こうした殺人事件にまつわるミステリーというジャンルは珍しいかも知れません。

主人公は平凡な中年サラリーマンですが、妻に内緒で関係を持ったクラブホステスに毎月5万円を援助しています。

その愛人がなんと主人公が住む同じ賃貸マンションへ引っ越してきます。

まず平凡なサラリーマンなのに愛人へ月5万円出費しているのがずっとバレずにいるというのはまず不可能ですね。

さすがにまずいと思って何度も別れようと考えますが、死んでやると脅されたりして、なかなかそのきっかけがつかめません。

そうこうしていると、マンションの前で隣の一軒家に住む口うるさい主婦が何者かに撲殺されたのが発見され、日頃からその主婦と口喧嘩が絶えなかったマンションの住民に疑いの目が向けられます。

さて主婦を殺した犯人は誰で、原因は何か?というのがその後だんだんと明らかになっていくわけですが、殺された主婦に反感を持っている人の数が多く、しかも主人公を含めアリバイがない人も多くいます。

主人公を中心として人間関係にも凝っていて、次々と出てくる出てくる人物の誰もが怪しく感じられるのは著者の筆力のなせる技で、どんでん返しのような大技こそないけれど、読み応えは十分な面白い作品でした。

それにしてはタイトルがあまりに平凡すぎって気もします。

あと、この本は1998年に文庫版が発刊されてすぐに購入し一度読んでいました。19年前のことですからタイトルをすっかり忘れていても仕方ないと思いますが、通常なら読み始めてすぐにこれは・・・って気がつくのですが、最後までまったく気がつきませんでした。

それにしても小説を最後まで読んでも再読に気がつかなかったことは、ちょっと老化というか健忘症が始まっているのか?と不安になっています。あーやだやだ。

★★☆

著者別読書感想(宮本輝)

  ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

塩分が日本人を滅ぼす (幻冬舎新書) 本多京子

2016年発刊の新書で、著者は医学博士・管理栄養士という肩書きと、NHKなどの番組出演、自治体の講演会に呼ばれたなど、それらがなによりも自慢なのでしょうか、本書でも大いに触れてあります。いやいやご立派なご経歴です。

ま、肩書きはともかく、書いてあることは至極もっともなことばかりで、醤油やソースをダボダボにかけないと気が済まない塩分好きな私としてはかなり耳が痛いです。気の弱い人ならそのまま胃痛になってしまうかも知れません。

子供の頃には親から「そんなにソースをダバダバかけていたら胃ガンになるから!」と日々脅されていましたが、その反抗心も手伝って成長してからは輪をかけて醤油やソース、マヨネーズ、ケチャップをかけまくっています。いやホント耳が痛いこと。

ま、そういう事情で、前から年齢を考えるとそろそろ塩分については気をつけないとなと思ってましたから、この手の本を手に取った次第です。

塩分をうまく減らしていく方法なども書かれていて、これからそれなりに実践していこうかなという気にさせます。今のところ人間ドックでは特に異常値は見つかっていませんが、できれば生きている間は薬や透析に頼らず、元気に暮らしたいものです。

しかし一方では「日本人には塩が足りない!」(村上譲顕著)という本もあり、いったいどっちなんだ?という疑問もわいてきます。

ただしこちらの本の著者は「塩を売る側の人」ですので、「塩は身体に悪い」「塩を摂りすぎてる」とは死んでも書けないのでしょう。読んでみたい気もしますが買うほどの興味はありません。

同様に、「長生きしたけりゃ肉は食べるな」若杉友子著と、「肉を食べる人は長生きする」柴田博著という、まるで矛盾するタイトルの書籍もあり、こうした医学的に十分検証がされていない論議は一般人を混乱させてしまいます。

★★☆

  ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

メランコリー・ベイビー (ハヤカワ・ミステリ文庫) ロバート・B. パーカー

女性の私立探偵サニー・ランドル・シリーズの第4作品目にあたり、2004年に発刊され、2005年には日本語翻訳版が出ています。著者は2010年に78歳で亡くなっています。

パーカーと言えばボストンの私立探偵スペンサーシリーズが有名ですが、翻訳されている39作全てを3年前に読み終えているので、仕方なく著者の作品ではその他のシリーズや単発モノに手を出しています。

ロバート・B・パーカー「スペンサーシリーズ」全巻まとめ 2014/4/12(土)

この女性私立探偵もスペンサーシリーズと同様、ボストンで開業している元警察官で免許持ちの私立探偵です。早く行ってしまえばスペンサーの女性版ですが、スペンサーのハードボイルドに対し女性らしく少し繊細なムードを醸し出しています。

ただ読んでいるとどうしても女性作家が描く女性の主人公ではなく、マッチョな男性作家が描く女主人公という香りがして、どうもスッキリと入っていきません。

スペンサーシリーズのパーカーが書いているという前提が影響し、邪魔をしているのかもしれませんが。

ストーリーは様々な言動から自分の親は実の親ではないと考えている女子大生が探偵の主人公のところにやってきて、調査を依頼します。

日本なら戸籍謄本でも見ればすぐにわかりそうですが、アメリカはどうなんでしょうね?いきなりDNA検査になるのには驚きました。

両親がDNA検査を断るので、周囲の調査を進めていくと邪魔が入ったり、ついには殺人事件が発生します。

これはますます怪しいとのめり込んでいきますが、当事者の女子大生は自分が疑問を持ったせいであれこれ不幸が起きていることを知り調査の中止を希望します。

それでも中途半端には終わらせず、とことん追求し、殺し屋の探索や女子大生の出生の謎に迫っていくという物語です。依頼主が中止を何度も言っているのに、強引に調査を進めていくなんか、普通ではちょっと無理があったりします。

あとスペンサーシリーズでお馴染みの精神科医のスーザン・シルヴァマンやロス市警のフランク・ベルソンなども登場してくるのはご愛敬でしょうか。

★☆☆

著者別読書感想(ロバート・B・パーカー)


【関連リンク】
 1月前半の読書 怒り(上)(下)、月は怒らない、人間にとって成熟とは何か、ガソリン生活
 12月後半の読書 帰ってきたヒトラー(上)(下)、ストーリー・セラー、7割は課長にさえなれません、家族八景
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