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内閣府が発表する「平成27年度版高齢社会白書」はこれからの日本の社会状況が推察できるたいへん興味がわく統計資料です。自分が知識として理解しておきたいこともあり、わかりやすく紐解いてみたいと思います。さてこれからなにが見えてくるでしょうか。
以前、2年近く前に「平成25年度版高齢社会白書を概観してみる」でも書いていますので、その続編という形です。
【高齢社会 現在の姿】
65歳以上の高齢者人口は過去最高の3,300万人(前年3,190万人、前年比110万人増)
65歳以上の男性1,423万人、女性1,877万人。女性は男性の1.32倍
総人口に占める65歳以上人口の割合(高齢化率)は26.0%(前年25.1%)。国民3.85人に1人が65歳以上。
※数値は平成26年(2014年10月1日)時点のデータ
1947~1949年生まれの団塊世代と、その前後の比較的人口が多い層が65歳以上に達し、高齢化率はここ数年のあいだに急速に進みました。
次の大きな山は団塊ジュニア(1971~1974年生まれ現在41歳~44歳)で、この世代が65歳以上に達した後にようやく高齢化率の上昇が停まると言われています。
今年(2015年度)に65歳(高齢者という定義)を超えるのは1950年(昭和25年生まれ)が主で、この年生まれは団塊世代には及ばないものの約233万人にも達します(2014年の新生児数は100万人)。
233万人が新たに高齢者の仲間入りするのに高齢者の増加は110万人というのは、差し引き123万人の高齢者がこの1年で亡くなるということで、それでも倍近い高齢者の歳入超過?になっています。これが高齢化率を高めているわけですね。
もっとも恐ろしく思うのは、75歳以上の人口増加です。
20年前1995年には718万人だった75歳以上高齢者は、2014年で1,592万名と2倍以上に膨れあがっています。団塊世代がすべて75歳になる10年後の2025年には75歳以上人口はなんと2,179万名に達すると言われています。
2,179万人と言うと、現在の東京都の全人口が1300万人、大阪府が880万人ですから、その東京都と大阪府の全人口分が75歳以上という勘定で、オーストラリアやルーマニアの全人口とほぼ同数が後期高齢者という想像を超えた超高齢者国家となります。
75歳以上になると、すべてに健康である人は少なく、したがって仕事をして税金を収めて自活できる人は極めて少なく、年金など公的支援に頼らざるを得ません。医療や介護、生活扶助など社会福祉関連に膨大なコストが必要になるのが明かです。
医療や薬品、介護ビジネスは成長する一方で、国民が支払う税金や年金掛け金、介護保険料が上がり、その分はレジャーや子育て、教育、不動産、贅沢品の出費が抑えられてしまい、国内の景気は負のスパイラルで悪化の一途をたどりそうです。
そうならないようにするには、一部の裕福な高齢者が抱え込んでいる巨額の資産(遺産)を、その子孫だけではなく、広く配分できるような施策(譲与税・相続税の改革)を早めに取ること、出産から子育ての費用や学費すべてを所得税から控除するなど優遇をはかり、少子化をはやく食い止めること、高齢で多少健康に問題があっても、無理なく働ける労働環境や就業支援体制を整備し、希望するならば何歳になっても働ける仕組みを設けることではないでしょうか。
スーパーやコンビニのレジ係、ファストフード店・携帯電話販売店などの店員、郵便局や宅配便(軽量品限定)の配送アルバイトは、強制的にすべて60歳以上限定の職種にするしかありません。
NHKや民放各局も国からの要請を受けて、表面に出るアナウンサーや司会者はすべて60歳以上で構成するとか。NHKのみんなの体操のインストラクターもみな60歳以上限定です。
【将来推計】
27年後の2042年に65歳以上人口は3,878万人でピークを迎え、その後減少に転じるが高齢化率は上昇。
45年後の2060年の総人口は8,674万人、65歳以上人口は3,464人。
2060年の高齢化率は39.9%に達し、国民の2.5人に1人が65歳以上。4人に1人が75歳以上。
2060年には、高齢者1人に対して現役世代(15~64歳)は1.3人(2014年時点では2.4人)。
生産年齢人口の減少と年金受給人口増加で、ここ数年のうちに確実に年金問題がまた火を吹くのは確実です。さすがに1.3人でひとりの高齢者を(年金や医療費)支えるのは無理でしょう。
従来のように現役世代が高齢者を支える年金の賦課方式は維持できなくなり、自分が支払った年金掛け金が将来もらえるような積み立て方式に変更する必要に迫られるでしょう。
そうすれば旧社会保険庁が無責任にやりたい放題やった無茶苦茶な運用や天下り先への放漫な支出ができなくなります。
そして普通に考えられるのは「年金受給は70歳からとし、企業は70歳までの雇用義務化」、「一定の資産を持つ高齢者の年金は大幅減額」、女性や高齢者から税金と年金掛け金を取るために「女性と高齢者雇用推進運動」の展開などでしょうか。
年金の制度改革ではいずれにしても損する人と得する人が出てきます。そうした大衆の反対運動と既得権者の策略に惑わされず、それでも改革を推し進められるかどうかは政治家のリーダーシップでしょう。
しかし小泉さんじゃないですけど国民にとって相当な痛みを伴う改革なので、その政治家は多くの国民から恨みを買うことになりそうです。
【地域別高齢化率】
都道府県別高齢化率(人口に占める65歳以上)の2014年と2040年(推定)
現在もそして25年後も高齢化率が一番低い(若者が多い)都道府県は沖縄県です。逆にもっとも高齢化率の高いのは今も25年後も秋田県となっています。
そのもっとも高齢化率の高い秋田県の高齢化率が現在32.6%ですので、すでに県内の3人に1人は65歳以上ということになりますが、25年後の2040年にはもっとも高齢化率の低い沖縄県を除き、第2位の愛知県ですら32.4%の高齢化率となります。
つまり、沖縄県を除き、日本中が今の秋田県以上の高齢化率となってしまうわけです。
秋田県では、そうした高齢化率の上昇で、住宅着工件数、乗用車販売台数などが明らかに下降してきました。それが今後、沖縄を除き日本全国で同じような傾向になると予想されます。
就学や就職などで若い人が毎年大量に流入してくる東京都ですら25年後には33.5%の高齢化率です。
お婆ちゃんの原宿と言われてきた巣鴨地蔵通り商店街ですが、今後は池袋、新宿、六本木、渋谷、銀座あたりはすべてお爺ちゃんお婆ちゃんの原宿化していくのかも知れません。
だって今の高齢者はお金も暇もあるので、店側はお金を使わない若者をターゲットとするよりずっと商売相手として魅力的です。
【高齢者の経済状況】
世帯主が65歳以上の世帯の平均貯蓄額2,377万円で、全世帯平均1,739万円の約1.4倍
世帯主が65歳以上の世帯で貯蓄額が2000万円以上が40.2%
世帯主が65歳以上の世帯で貯蓄額が500万円未満は20.5%
2013年における65歳以上の生活保護受給者は88万人。
65歳以上人口に占める65歳以上の生活保護受給者の割合は2.76%(全人口に占める生活保護受給者の割合は1.67%)
いつもこのデータには驚かされます。老後の貯金で比較的安心とされる2000万円以上の貯金を持っている高齢者世帯は全体の4割を超えています。
ここでは貯蓄で2000万円以上ですから、例え時価1億円の家や土地を持っていても、貯金がなければそれには入ってきません。
つまり不動産や株式、貴金属、絵画などを含め、総資産で2千万円以上持ってる人って聞けばもっと増えるってことです。
不謹慎ですが、振り込め詐欺が高齢者世帯ばかりを狙うのは至極自然なことです。しかも今の高齢者世帯の持ち家率は8割を超えていますので、フルにもらえる年金があれば、預貯金は家のリフォームやレジャー、保険外の医療費ぐらいにしか使い道がありません。
もっとも「下流老人」という嫌な言い方をされていますが、貯金がなく、年金だけでは生活が厳しい高齢者も現在推定で600~700万人がいるとされており、今後も増えていくことは間違いなく、生活保護と、最低年金額のせめぎ合い、高齢者の医療費負担問題が今後も続きそうです。
【健康】
日常生活に制限のない期間(健康寿命)は、2013年時点で男性が71.19年、女性が74.21年
65歳以上の要介護者等認定者数は2012年度末で545.7万人(65歳以上人口の約17%)、前年度末から258.0万人増加
75歳以上で要介護の認定を受けた人は75歳以上の被保険者のうち23.0%
健康寿命をみると、75歳以上の後期高齢者になると健康な人はかなり少なくなってくるという証明でもあります。
介護人不足や社会福祉費用の相対的削減により、欧州の社会福祉先進国に見習い、日常生活は高齢者自らが自力でおこなうという介護、医療体制をさらに進めていく必要があるでしょう。それには規制緩和や、外国人、IT、ロボット、自動運転パーソナルカーなどの活用が不可欠になってきます。
生活保護を受給すると医療費が無料となり、生活保護とほぼ同額しかもらっていない年金生活者が医療費を支払うと生活保護受給者よりも生活が苦しくなると言う社会保障の矛盾を解決していかないと、安心できる老後なんかおくれません。
法改正して生活保護費の中から医療費(の一部)を支払ってもらって公平にする仕組みを作るしか解決方法はないかも知れません。
【雇用】
2014年時点で60~64歳の雇用者は447万人(前年459万人)、65歳以上の雇用者は414万人(前年375万人)
2014年6月1日時点において、過去1年間の定年到達者のうち、継続雇用された人の割合は81.4%、継続雇用を希望しなかった人は18.3%
法律で高齢者の雇用継続が義務化され、定年を迎えた8割以上の人が継続雇用されるようになっています。ただ問題なのは一部の大手企業を除き、その継続雇用の形態は嘱託や契約社員の非正規雇用ばかりで、統計上の非正規社員数の増大に拍車をかける結果となっています。
定年を過ぎてからも、正社員として安定してフルタイムで働きたい人と、そこまでは働きたくないという人とがいると思うので、様々な選択肢を選べるような体制が早くできるといいでしょう。
さて、いかがだったでしょう?
堺屋太一氏は2005年の著書「団塊の世代『黄金の十年』が始まる」の中で、これからは「年金+兼業型労働が可能であり、自分の好きなことのために働くことのできる、黄金の世代」と書いていましたが、団塊世代の多くにとっては「退職金にしても年金にしても満額もらえ無事逃げ切ることができラッキー」で済むかも知れませんが、後に続く世代は、年金はすべて食い尽くされ、医療などの社会福祉制度も破綻をしてしまい、それらの後始末を含めて残された莫大な負の遺産を背負い込むことになりそうです。
もっとも、一番大変なのは、自分が高齢者になったとき、国内の高齢化率がピークに達する団塊ジュニア世代ですが、団塊ジュニア世代の多くは現在の比較的裕福な団塊世代から遺産や持ち家を相続するケースが多く、資産など多少なり恩恵が得られます。
そういう意味では、団塊ジュニアに続くポスト団塊ジュニア世代(1975年~1985年生まれ)こそ、もっとも過去の負債ばかりを背負わされ、得るものがなにもない世代と言うことになるのかも知れません。
【関連リンク】
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