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手のひらの音符 (新潮文庫) 藤岡陽子

2009年に「いつまでも白い羽根」でデビューをした著者の、2014年発刊(文庫は2016年刊)の5作目の小説です。

著者の経歴を見るとたいへんユニークで、大学卒業後に新聞社へ入って記者など3年半、その後、タンザニアの大学へ入ったかと思うと、卒業せず帰国して大阪文学学校へ入学。そこで小説を書くが芽が出ず、結婚、出産。

その後看護専門学校へ入学し、看護師資格を取得し、病院に勤務。同時に再び大阪文学学校で学び、書いた小説が認められてデビューと、3人分ぐらいの人生を1人で経験している感じの人です。

この小説の45歳独身女性の主人公は、貧しい家庭環境で育ちながら、同じ団地に住む父親を早くに亡くし、貧しい上に複雑な家庭の兄弟達との深い絆で結ばれた青春時代を過ごします。

その後主人公は、子供の頃から憧れていた服飾デザインの仕事をしていますが、勤務している会社から突然そのファッション部門からの撤退を告げられます。

また同時に、高校生の時にファッションデザインをキチンと勉強するのが将来必ず仕事に生かせるからと進学を強く勧めてくれた元美術講師の恩師が、余命がわずかと同級生から知らされ、生まれ育った京都へと向かいます。

さて、主人公が勤務する会社で居場所はどうなるのか?難病の恩師の病状はどうか?消息不明になっている同じ団地の幼なじみの行方は?など、いくつもの試練と問題を抱えながら、その運命に翻弄されつつも強く生きていく姿に勇気を与えられます。

最近は、イヤミスが多い中、この小説でも半ばぐらいまでは、リストラ、父親の出奔、幼なじみの事故死、学校でのいじめなど暗い話しが多く、読んでいてもずっしりと重く暗い感じを受けますが、終盤になってようやく明るい火が灯ってきて読後感としては悪くないです。

ヒロインが独身の45歳の女性と言うことが珍しいですが、なかなかどうして、会社の中でも重要な仕事を任されている大人で、しかも多少は色気もあってと、このストーリーの主人公として良い年代の設定だと思いました。

タイトルは、最後にちょこっとだけ出てきますが、中学生時代に兄を事故で失った同級生の幼なじみを励ますため、自分で作ったシューズケースに付けた音符の飾りと、その同級生の弟がいつも口ずさんでいたドレミの歌の替え歌にちなんでいるものと思われます。

★★★

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

あの女 (幻冬舎文庫) 真梨幸子

2012年に「四〇一二号室」として単行本が刊行されましたが、その後2015年に改題されて文庫化されたミステリー小説です。

著者の代表作「殺人鬼フジコの衝動』(2008年)は、50万部を超える大ベストセラーとなりましたが、同時に、湊かなえや沼田まほかるらとともにイヤミス(読んだ後にイヤな後味が残るミステリー)の旗手として烙印を押された感があります。

2015年2月前半の読書「殺人鬼フジコの衝動」

この長編小説も、そのイヤミスのエキスはいっぱい詰まっていて、読後感はあまりよくありません。

主人公は二人いて、その二人とも小説を書いている女性作家。二人はライバル関係とも言えますが、一人は住んでいた所沢の高級タワーマンションで謎の事故に遭います。

もうひとりの作家が、その事故に遭った作家の後を継いで、編集者の後押しもあって古い所沢を舞台とした小説を書き始めます。

とにかく、小説では時代がころころと変わるので、通勤電車の中かとか、短時間で区切りながら読んでいると、今読んでいるのはいつの話しだっけ?と混乱してしまいます。

内容も複雑で、古書店に勤める老婆が阿部定が使っていた偽名と同じ名前で、同一人物?と思わせたり、作家が転落したマンションを購入しようとしている謎の人物に対し、不動産会社の担当者がバカ丁寧に心理的瑕疵ありの説明をしたりと、どこでどうつながっていくのかが最後までわかりにくいです。

ま、それが最近のミステリー小説の潮流なのでしょうけどね。

そんなこんなで、実はよくわからなかったというのが実のところで、わかるまで読み込む!というモチベーションは残念ながらないので評価も分かれそうなところです。

★☆☆

著者別読書感想(真梨幸子)

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いつまでも若いと思うなよ (新潮新書) 橋本治

2015年刊のエッセイ集で、元々は昨年ある記事のせいで事実上の廃刊となってしまった新潮45に2014年頃に連載していたエッセイに書き下ろしを加えたものとなっています。

読んでいるときに、著者橋本治氏の訃報が流れてきてビックリしました。

「桃尻娘」「桃尻語訳 枕草子」作家の橋本治さんが死去70歳(産経新聞2019.1.29)

著者の作品は過去に「巡礼」(2012年文庫刊)と「リア家の人々」(2013年文庫刊)の二つの小説を読んでいます。

939 2015年7月前半の読書「巡礼」

著者の作品一覧を眺めていると、デビュー作のエロティックなコメディ「桃尻娘」から、源氏物語や平家物語を題材としたものまで、かなり幅の広い分野で活躍されています。

この本に出てきますが、40代のバブルが弾ける直前に、事務所として借りていたマンションを今に思えばバカ高い金額で購入し、毎月150万円を返済していかねばならないという貧乏への道を選択して歩んでこられました。

また何万人にひとりが罹るという難病「顕微鏡的多発血管炎」や「カリニ肺炎」「心臓病」「脊柱管狭窄症」「慢性腎不全」と次々と病気に罹り、何ヶ月も入院したりと、波瀾万丈な人生を歩んでこられました。

そうした病気を抱えたずっとフリーとしてがむしゃらに働いてきた団塊世代の著者が老いというものについてしみじみ考えたエッセイで、正直、普通のサラリーマンには参考にはなりませんw

小説はともかく、こうしたエッセイは手抜きなのか、同じ事が繰り返されたり、どうでもよい話しを長々とあったりと、著者の息抜き?出版社に頼まれたから手慰みにちょっと書いていた?と読んでいてそう感じます。

今度はちゃんとした長編小説を読んでみます。

★☆☆

著者別読書感想(橋本治)

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残穢(ざんえ) (新潮文庫) 小野不由美

私と年齢が近い(著者が2歳若い)ホラー系小説が得意な作家さんですが、同じくホラー系ミステリー小説を得意とする売れっ子作家綾辻行人氏と学生結婚をした方です。

この作品は2012年に単行本、2015年に文庫化されていて、2013年に山本周五郎賞を受賞しています。

また2016年にはこの小説を原作とした映画「残穢【ざんえ】―住んではいけない部屋―」が監督中村義洋、竹内結子、橋本愛などの出演で製作・公開されています。見てませんけど。

私は結構怖がりなので、あまりホラー映画やホラー小説は好んで見たり読まないのですが、過去には鈴木光司氏やディーン・R・クーンツ氏の作品は好んでよく読んでいました。

この作品の主人公は著者自身と思わせる女性作家で、過去に一般公募した怪奇現象の中から、気になる怪情報をそれで困っているフリーライターの女性とともに、原因を探しだそうと調べていくというストーリーです。

ただ最初の目次のページに「高度成長期」「戦後」「戦前」「明治大正期」など過去へ遡っていくことが明示されていて、そこでこの小説のだいたいの成り行きがわかってしまい、怖さは半減します。

つまり、「戦後にこういう悲惨な出来事があった」と出てきても、たぶんそれは本質ではなく、もっと過去に根深いなにかがあったはず?とすぐに読者はわかってしまいます。

ただ日本の社会の風習として残る「喪中」や「穢れ」などの話しは、納得のいく説明があり、よく理解ができます。

人の移動が少なく土着して生活していた古い時代にはそうした「なにかが起きた場所」というのは、忌み嫌われ、しばらく落ち着くまでは喪中期間として他人と接触を避けたり、お祓いを受けたりというしきたりが今でも残っています。

そんなわけで、心配するほどは怖くないので、ひとり住まいで夜が怖くて心配!って人でもたぶん大丈夫なホラーです。私がひとり住まいなら読みはしませんけれど、、、

★★☆

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悲しみのイレーヌ (文春文庫 ル 6-3) ピエール・ルメートル

カミーユ・ヴェルーヴェン警部シリーズ第2弾の「その女アレックス」(2011年刊、日本での刊行は2014年)で、「このミステリーがすごい!」や「本屋大賞翻訳小説部門」で、ともに1位に輝き、大ブレークしたフランスの推理作家さんの作品です。

この作品は日本での刊行は2015年と第2弾の後になってしまいましたが、シリーズの第1弾(2006年刊)で、著者のデビュー作と言うことです。

私はこの著者の作品を読むのは初めてで、もちろんカミーユ・ヴェルーヴェン警部シリーズというのがあるのもまったく知りませんでした。

このカミーユという主人公の警部は身長が子供の頃から伸びず145センチしかないというコンプレックスをもっています。

その原因が画家だった母親の喫煙習慣だったというのにはちょっと?ですけれど、そうしたハンデをものともせず、有能な警察官となっていきます。

そう言えば鬼警部アイアンサイドは刑事部長ながら下半身不随で車椅子が手放せませんし、刑事コロンボのコロンボ警部も、イタリア系ながら、ちょいワルオヤジや、ハンサムなラテン系男子というのにほど遠く、風采の上がらない斜視の小男でした。

そうしたハンデがある刑事が、そうした苦難を乗り越えて予想外?の活躍をするというのが外国の刑事ドラマのトレンドなのかも知れません。

詳細は書きませんが、タイトルにあるイレーヌとはその主人公刑事の最愛の妻の名前ですが、タイトルにあるように、ハッピーエンドには終わらないというのがこうした小説では異例であり衝撃的でした。

第2作目の「その女アレックス」を先に読んでいると、その結末もわかってしまっているかも知れません。

その大ヒットした第2弾「その女アレックス」と、第3弾「傷だらけのカミーユ」も是非読まなくっちゃいけませんね。

★★★

著者別読書感想(ピエール・ルメートル)

【関連リンク】
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 1月後半の読書 本能寺の変 四二七年目の真実、欲しい、アキラとあきら、ひとり暮らし
 1月前半の読書 未来の年表 、約束の海、ハサミ男、さがしもの、しゃぼん玉



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