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814
先日「観光後進国日本の現実」というブログを書きました。

要約すると、日本は観光で出国する人数と比べて外国人が入国する人数は極端に少なく、他のアジア各国や先進G8諸国と比べてもはるかに見劣りするひどさで、クールジャパンで盛り上げようとしているけれど、まだまだ出国超過の割合が高く、今後世界中に日本文化や日本人への理解を進め、また縮小していく内需を少しでも食い止めるためにも外国人観光客を呼び込む抜本的な対策をやっていくことが必要だというものです。

ただ「外国人観光客数(外客数)が他国に比べて少ない!なんとかしろ!」と書くのは小学生でもできると言われそうなので、今回はその外国人観光客誘致対策をいくつか考えてみることに。いつものように独断と偏見と薄っぺらな知識を元にしていますので、つっこみどころや批判のしどころは満載ですが気にしません。

外客数を増やすには?と通常お国が考えることと言えば「短期入国ビザ不要」にするとか「入国基準の緩和」や、天下りの外郭団体を使って「ジャパンフェア開催」「国際イベントへの出展」のようなことぐらい。

それらが不要とはいいませんが、もっと多くの人、しかも学者や官僚ではない市井の人を巻き込んで、ベンチャースピリットあふれる小さな施策をいくつも同時並行でやっていく必要があるのではないかと思うわけです。というのは外国旅行する人の目的は人それぞれで、誘致策としてこれが正解という方策なんてものはないのですから。

(1)例えば、国内には外国語を学びたい、学んでいるという日本人が大勢います。そういう人に対しネイティブの友人を作ろうと働きかけ、ボランティアホームスティ制度やボランティア観光ガイド制度を設け、外国の客と一緒に国内を旅行をしたり、自宅に招いてパーティを開いたり、環境が整っている家ではホームスティもできる仕組みを作るとか。

宿泊費や食費を抑えて少しでも長く日本を旅したいと思って安い宿泊所に泊まっている個人観光客には、気軽に日本人宅へホームステイやホームパーティにいけるとなれば、日本の生活を直に体験することもでき、大いに人気が出ると思います。

外国人旅行者が負担するのは一定の食費など実費分だけ。子供はすでに独立し、自宅の部屋がいくつも空いている団塊世代や、シェアハウスだけど今は部屋が空いているという若者にもうってつけのボランティアではないでしょうか。

国や自治体が負担するのは、世界に向けてネットでその仕組みをPRし仲介することと、「我が家へ泊まってください」「一緒に国内旅行へ行きましょう」というボランティアを募集することだけです。

そして双方から体験談をもらい公表することで、柔軟によりうまくいく方法を模索していくのです。初年度は1000人、翌年度は5000人ぐらいの規模で、オリンピックが開かれる6年後には50万人ぐらいの外国人観光客が、ボランティアによってお・も・て・な・し・が可能かも知れません。

(2)例えば、外国人に興味のある大相撲や歌舞伎なども、高い料金を払ってずっと最初から最後まで鑑賞するのは、よほど興味がないと退屈して難しいでしょうけど、外国人体験チケットを作り、30分~45分だけ見られる格安の席を準備し、外国人だけに販売するとか。例え30分でも見たという経験は外国人にとって非常に嬉しいものです。

私が以前仕事でカリフォルニア アナハイムへ行ったとき、当時長谷川投手が所属していたメジャーのエンジェルスの試合が見られるチャンスがあったものの、仕事が終わる時間の都合上、もし観戦できたとしても開始から2時間以上経った終わり間際にしか行けず、それなのにまるまる1席分の高額なチケット(+往復のタクシー代)を購入せざるを得なかったので断念したことがあります。せっかくの本場メジャー野球をチラッとでも観戦する機会を逃してしまいたいへん悔しい思いをしました。

そういう悔しい思いをしなくてもいいように、日本らしい観光コースをコンパクトにまとめたスピード観光コースをいくつも用意して海外の旅行代理店やネット直販でPRしてもいいのではないでしょうか?はとバスなんかはすでにそうしたコースを持っているようですけどね。

(3)例えば、国内には様々な国の人が仕事や日本人との結婚などで大勢住んでいます。それらの外国人に、自国からの観光客を誘致するためのアイデアを募り、優秀なアイデアには賞金を出し、またそのアイデアを実行するためのビジネスを立ち上げるならそれに投資または無利子で融資、さらには期限を決めて職員を無償で派遣するという仕組みを作るのはどうでしょう。

もちろん在日している外国人だけでなく、仕事で外国に長く住んでいた日本人で、いまは仕事から引退しているような人からもアイデアを出してもらうわけです。そうした引退した人にとっては、長く住んで現地に友人も多い第2の故郷と、再び関われるチャンスでもあり、手を挙げる人は多そうに思えます。

(4)例えば、中国本土には日本に入国する外国人の約6倍の外国人観光客が毎年訪れています。香港を含めると8倍もの外国人が訪れています。その8100万人の約30%は日本人旅行者ですが、残りの約70%、約5600万人(韓国、アメリカ、ロシア、マレーシア、シンガポール、オーストラリアなどからの観光客)が、せっかく日本のすぐ近くの中国まで来ているので、それらをみすみす逃す手はないわけです。

世界中の旅行社に対して東アジアへ行くならお得な「中国&日本セットツアー」をスタンダードとするムード、イメージを作るのです。通常の観光客はもちろん、ビジネスで中国に用事がある人にも、ついでにちょっと日本へも立ち寄ってもらおうという戦略です。中国の格安航空会社をうまく使えば中国-日本間の費用は格安で済むでしょうし、日本のLCCも客さえ増やせれば新たに日中航路を作るでしょう。

アメリカ西海岸を訪れる観光客の多くが、ロサンジェルスへ行ったついでにサンフランシスコやシリコンバレーに寄るという感覚と同じです。ロス-サンフランシスコ間は約1時間半、上海-福岡間は約1時間40分です。「中国だけじゃもったいない。」が世界中の観光客に向けたコピーです。日本語じゃダメですけど。

(5)例えば、2020年に東京でオリンピックが開催されます。開催期間中は世界中からマスコミや観光客が日本に押し寄せるでしょうけど、そうした一過性のもので終わらせてはいけません。

以前ブログにも書きましたが、世界にはまだオリンピックでメダルを獲得したことがない国が数多くあります。東京でおこなわれるこの機会に、アジアの国を中心に、自国の中では能力や素質があっても高度な科学トレーニングや長期的な選手育成が難しいという国に全面協力します。

そうした将来メダルに届きそうな有望な選手を日本の体育大学や選手育成に理解のある企業で預かり、それらの国からメダリスト(=国民の英雄)を出すために開催国・地である東京と国が公費負担をしてでも支援します。

サッカーでもインドネシアの選手を入団させたJリーグのチームの試合には、その国から多くの観光客や応援団が訪れたという例があるように、オリンピックレベルの選手を日本が育てていけば、その国の中で話題となり、公開練習や競技の時には多くのマスコミや自国の応援団が来日してくれるでしょう。

そしてそれらの国で自国の選手が日本で生活する様子がテレビや新聞で取り上げられる回数が増えれば、日本に親しみがわき観光客も増えていくでしょう。

以上、ざっくりと外国人観光客を増やすための5つの方策を考えてみました。

これらのことはすでに実行されていることもあるでしょうけど(あえてググっていません)、少なくとも私の耳や目には入ってきていません。ということはもしすでにおこなわれていてもその規模は限定的で、滅多にニュースにも取り上げられることがない地味な施策ということでしょう。

ぜひ国や自治体が箱ものや利用者の少ない無駄な公共工事を削ってでも、日本とアジアの未来のため、架け橋となってくれる外国人観光客誘致にもっと力を入れてもらいたいものです。

そして日本を訪れ、日本人とふれあい、感動し、満足して帰った外国人は、きっと日本に対する理解を深め、口コミでも拡がり、観光だけでなくその後のビジネスや外交関係などにもよい影響を及ぼすのではないかと考えています。


【関連リンク】
754 東京オリンピックとこれから高まるビジネスチャンス
642 日本はインドともっと深く連携すべき
578 外国人研修制度という名の移民政策
706 高齢化社会の行方
485 マイカーで東京から京都まで旅行する場合 その1
365 ハイパーインフレは来るのか?

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813
以前、「道の駅は次の段階へ進めるか」というブログを書きました。そして日曜日に私がよく見ている「ザ!鉄腕!DASH!!」というテレビ番組の「0円食堂」というコーナーで各地の「道の駅」がいつも登場するのをみて、再びこの「道の駅」について書いてみようと思いました。

番組では料理が作れるキッチンカー(NHKの「キッチンが走る」のパクリとも言える)が全国各地を走り、その土地で獲れる野菜や名産品を無料(捨てるものが前提)でゲットし、料理に仕上げるというたわいのないものですが、その地方の名産品がなにかを調べるためにTOKIOのメンバーがまず道の駅へ向かい、そこで陳列されている地元の食材から生産者を訪ねるというのが定型パターンとなっています。

1988年から始まった道の駅の最初の頃はと言うと、広い駐車場とトイレと自販機だけで、誰も人がいなく観光案内のパンフレットが机の上に置かれた寒々としたインフォメーションコーナーぐらいしかなかったものですが、やがて売店やレストランが併設されるところが増え、今ではその地域で摂れる野菜や名産品、お土産を売るスペースがかなり拡がっています。

私が以前書いたブログでは、高齢化で限界集落など寒村化していく地方の町や村の物流拠点として道の駅をうまく活用すれば、少しは過疎化した村や町の延命の役に立つのでは?という趣旨のものですが、番組でもその地域の情報を調べるのに重宝しているようで、道の駅がその地域にある地場産業の見本市、アンテナショップの機能を果たしていることがよくわかります。

いま道の駅は全国に約1000箇所ありますが、クルマに乗って旅行する時に感じるのは、もっと増やせばいいのにという思いがあります。

交通量の多い道では走行している車線の反対側に道の駅があると、そこへ入るのも、そして出る時にも不便なので、道の両側(上り線と下り線)に別々の道の駅があって競い合うのもいいのになと思うぐらいです。

各47都道府県の単純平均では1都道府県当たり21箇所になります。これが仮に倍に増えたとしても、道の駅がある地元の住民や旅行者が困ると言うことはないでしょう。

ただ道の駅は一般的に土地や建物の基盤を市や町が作り、中で営業をおこなうのが民間で家賃を市や町に支払うということで、一部に税金を使っての民業圧迫を言う人も確かにいます。

確かに都会の中や商業エリアに堂々と開設すればそれもわかりますが、ほとんどの道の駅は周囲に店の少ない郊外地域や地方の国道にポツリとありますからそう目くじらをたてなくともいいのではないでしょうか。

それよりも旅行者や職業ドライバーが地域の観光案内を調べたり、気持ちよく休憩し、トイレを安全に借りられるメリットのほうがずっと大きいように思います。

特に過疎地はもちろんのこと、都会の中でも高齢者ばかりになってきた古い団地周辺ではそれまで細々営業していたスーパーや商店が次々と閉店しています。地方都市では大きなショッピングセンターが撤退したケースもよく聞きます。

そうしたスーパー撤退の跡地やバブルの頃の開発が止まったままで余っている土地や建物に、道の駅の認定基準を満たす施設を自治体や市町村が支援して作ることで、遠くのスーパーや商店まで買い物にいかなくても地元住人にも役立つし、もちろん旅行者やクルマを使って働いている人に役立つでしょう。

国交省から道の駅の認定を受けるには、

 ・24時間利用可能な一定数の駐車スペース
 ・24時間利用可能で、断水時でも使用可能なトイレ
 ・24時間利用可能な電話
 ・情報提供施設を備えた施設
 ・非常食・飲料水の備蓄
 ・停電時の非常用電源の確保等

などで、これらの設備や備蓄品は非常時や災害時に役立つことは明白なので、その多くは税金でまかなうことも許されるでしょう。

例えば大雪災害や、近年増えている巨大台風や竜巻が来ても、こうした道の駅が要所要所にあり、地元の人も通りすがりの人もそこへ逃げ込めば助かるという防災拠点になります。

それに最近流行の共同販売所では、JAに出荷するような専業農家ではなく、少量しか生産していないような兼業農家や高齢の農業従事者でも、自家消費しない野菜や果物、水産物などを地元の道の駅へ持込んで委託販売すれば、農家の新たな収入源となり、そのために新たな地元の雇用が生まれ、行政にとっても商取引が増えれば税収も期待できます。

地元名産品以外でも、例えばフリーマーケットのような委託販売もやろうと思えばすぐに可能です。

あと道の駅の付帯設備や機能としてあったらいいなと思うのは、その地元の名物や名産品が安くて手軽に食べられるファストフード店、ドラッグストア、コンビニ、住民票発行などの公共サービス、金融機関のATM、郵便局(分室でも可)、ガソリンスタンド(災害時に役立つので町営や村営でも可)、宅急便等の共同物流窓口、簡易診療所、銭湯、コインランドリー、ネットカフェ、仮眠室、図書館、レンタルビデオ店、学習塾、公衆Wi-Fi設備、観光・宿泊案内所などでしょうか(一部についてはすでに完備されているところもあり)。

しかもそれらの店の営業時間が10時~17時みたいな昔の公営事業みたいな定形ではなく、早朝から深夜まで開いていると、旅行者だけでなく地元の人達にもすごくありがたいでしょうね。

広い地域にまたがっている場合は、公営バスが各集落と鉄道駅のあいだを結ぶだけでなく、この道の駅にも立ち寄るようにすれば、クルマを持たない地元民の集会所、公民館的な施設の使い方も可能でしょう。

そうすれば地域住民同士の交流の場となり、そこから生まれる地域活性化策につながるかもしれません。

個人的には全国の道の駅をくまなく調べ、もっと活用してもらえる工夫やアイデアを出して、雇用や収入を拡大(税収も拡大する)させて出来高払い(増益した分の何割かを成功報酬としてもらう)の「道の駅コンサルタント」的な仕事が成り立ちそうだなぁと前から思っているぐらいです。国交省や自治体にかけ合ってみるかな。

仕事はしたくないクセに、引退後にはあれもやりたいこれもやってみたいということがいっぱいあって困ります。


【関連リンク】
780 あらためて高齢社会白書を概観してみる
733 高齢者の地方移住はこれからも進むか
719 道の駅は次の段階へ進めるか
715 人口減少と鉄道路線廃止
711 地方が限界集落化していく
706 高齢化社会の行方
583 人口が減るのもいいんじゃない

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812
ワークシェアリングとは、ひとつの仕事を複数の人で分かち合うことで、企業側からすれば効率的に人員を配置することができ、また働く側からするとフルタイムで働けない人や、残業や休日出勤など長時間労働を避けプライベート時間を大切にできるというもので、今の生活重視志向のライフスタイルとはうまくマッチしたものと考えられています。

しかし残念ながらワークシェアを希望する人と、求める企業側とのミスマッチが多く、また労働管理上の負担になることから、一部の長時間に及ぶような仕事以外を除き、まだ一般的に普及しているとは言えません。

工場などでは忙しいときにはラインを24時間稼働し、そこで働く人は3~4交代制で働くこともあるわけで、同様に長時間営業の飲食店やコンビニなどでも社員やバイトのシフトを組んで交代で働いていますので、一部の業種や職種ではワークシェアリングがおこなわれているのも事実です。

その他にも24時間休むことができない入院患者がいる病院や介護施設、朝から夜まで長時間対応が当たり前になってきたコールセンター業務、その他一部の長時間対応のサービス業、休みなく毎日動かす必要がある交通機関などでも同じ仕事を複数名で分かち合っているのが普通でしょう。

しかし一般事務職や経理事務、法人向け営業職などホワイトカラーと呼ばれている仕事では、業務の特殊性や連続性、業務量に繁閑があったりしてその導入が進まず、結果として一部の人が長時間残業したり休日出勤をして業務処理をするということが日常的におこなわれています。

またホワイトカラー以外の仕事でも職人と言える職種など人本位(この人がいるからこの仕事ができる)というの職業では導入が進みません。

昼間の時間だけでなく24時間動かし続ければもっと効率が良い運用が可能となり、コスト削減にもつながりそうな仕事もあると思うのですけどね。

私の考えでは、すべての業務においてワークシェアリングは可能で、ホワイトカラー職や職人と言われる職においても、いち早く導入できた企業こそ、コストと便利さで生き残っていくのではないかと思っています。

まずなぜホワイトカラー職でワークシェアリングの導入が進まないかと言えば、ひとつには企業側の考え方として「サービス残業含め残業や休日出勤をして、ひとりでこなせているのだからそれでいいじゃない」という思考停止、あるいは「配置の手間や新たな人の教育に時間がかかるしこれ以上仕事を増やしたくない」という後ろ向きの理由が多そうです。

個人に頼る働き方、働かせ方は、従来のように「終身雇用+企業へのロイヤリティが高い従業員」が多い中ではそれでよかったのかもしれませんが、新卒社員が3年で3割辞めていく時代になってくると通用しなくなってきていますので、見直されるべきでしょう。

また労務管理なんて自社でやらずとも人材派遣業やコンサル会社などいくらでも代行してくれるところがあります。

次に従業員側の問題として、ちょっとゆがんだ見方ですが「今の仕事を失いたくないばかりに、ひとりで仕事を抱え込んでしまっている」ことがよくあります。

別の見方をすれば「慣れた仕事をマイペースでおこなうのが楽だから、新しいことに挑戦する気もないし、今の仕事のままがいい」とも言い直せます。何年も異動がない(異動させられない)ベテラン社員にはこうした人は少なくありません。

そしてその慣れた仕事を囲い込むためにサービス残業や休日出勤もへっちゃらとなるので、会社側は「残業や休日出勤もいとわずよく貢献してくれている」と間違った評価をつけます。

やがてその人の労をねぎらい昇進させようと思い、今の仕事を後輩に託し、新たな上位の仕事を割り振ろうと提案すると、そこで一悶着が起きることになります。「この仕事はわたしにしかできない。私でなにが不満なのか?」と反論されます。

ひとりに長く囲い抱え込まれた仕事は、普通では考えられないほど複雑化され、その人でなければ理解できないようにブラックボックスとなっていることが多いのです。

その人が意図してやったわけではないにしろ、問題が発生するたびに局所的につぎはぎで応急処置をしてきたため、その担当者の頭の中だけにしか対応マニュアルがないということになります。

そうなってしまうと、その仕事がやがて業務のボトルネックとなり、企業の発展も合理化も新陳代謝なにもできなくなり、もちろんその仕事を複数の人でワークシェアすることなどできません。

そこで新しいビジネスが思い浮かんだのですが、「ワークシェアリング導入コンサルタント」です。

まずワークシェアリングの導入における中長期的なメリット、費用対効果、導入することで見えてくる様々な業務の課題などの説明の後、ひとりに重要な仕事を任せるリスク、そこから発生する問題や犯罪、監査やモニタリングの形骸化と限界、会社業績と連動した人件費などについて解説。これはおそらくどの中小企業でも納得してくれるでしょう。

次に、どこの会社でも頭を悩ませている、重要な仕事をひとりに任せきってしまってブラックボックス化している状態からの脱出法です。ここがコンサルの最大のノウハウになります。

ブラックボックス化している業務の整理とフローの作成、判断基準のシンプル化をマニュアル化して、同時にそれぞれの作業時間や月間・年間の業務量の変化を調べます。

また同時に業務の中でシステム化(IT化)できるところはシステム化する提案をおこない、うまくすればそちらでも稼ぐこともできるかも知れません。

そこまで出来上がるとあとはワークシェアで働く人をどのように探し、それをうまくコントロールするノウハウを提供するだけです。

そこは人材ビジネスで経験を積んだ人ならそう難しいものではありませんが、その業務の特性や想定とのギャップもあるでしょうから、完全にうまく回り出すまでの半年~1年ぐらいは我慢の日々が続くかも知れません。

ワークシェアリングの必要性はもう言うまでもなく、これからの少子化による労働者人口の減少と、やがては大量に引退していく経験豊富な社員の代替要員の確保、それに呼応した業務のシンプル化、見える化、効率化のためです。

すでに外食系の店舗はパートやアルバイト確保が困難で多くが閉鎖に追い込まれています。今はまだ労働者不足は不人気な外食や建設、介護などの一部業種が中心でしょうけど、やがては多くの職で非正規労働者の不足が危惧されています。

正規社員ですら例えば中小企業の場合、今までのように優秀で、健康で、気が利いて、しかも会社にロイヤリティを持って仕えてくれて、何十年も気持ちよく働いてくれる若い人がいつでも採用ができるということは考えられません。できると思っている経営者は、世間知らずもいいところです。

特に仕事本位ではなく、人本位でやってきた中小企業では、いちはやくそうした旧体制から脱出し、効率的で機動性のあるワークシェア体制で労働力をうまくコントロールできるようになったところが、順調に成果を上げていけるような気がします。零細企業においては社長以外はみなワークシェアリングで働く人というパターンも可能でしょう。

そしてここからが大事なのですが、元々ワークシェアリングは家事や子育てのため長時間勤務ができない女性に相応しい働き方と言われてきましたが、今では女性に限らず、正社員雇用から引退した高齢者にも向いた働き方と言えます。

企業側もせっかく高い家賃やリースで借りたオフィスや店舗、事務機器、工作機械、営業車を1日24時間中のせいぜい8~10時間しか使わないというのはもったいないと気がついてきているはずです。

子育てや介護にも忙しい女性だけで深夜勤務体制は難しくても、様々な業務の経験が豊富で、時間がいくらでもある定年を過ぎた高齢者にはなんの問題もありません。

もしこのオフィスや店舗、工作機械の活用時間をワークシェアリングを活用して、稼働時間を1.5倍に増やすことができれば、やがては売上や取引も増やすことが可能です。

少なくとも朝から夜まで働いて疲れ果てた社員やバイトに叱咤激励して売上を1.5倍にしようとするよりもずっと簡単です。

マイカーを持っている人は、いつも利用するガソリンスタンドは朝10時に開店し夜6時には閉店し土・日曜日は休業しているところではなく、土日曜日も含め深夜までオープンしている店を優先して利用しませんか?

コンビニも最初は「あいててよかった」と早朝や深夜でも店があいているのが最大のウリでスタートしましたが、今では同じものが安く売られているスーパーが営業している時間帯でもお客さんはコンビニを利用しています。

顧客や取引先だって、休業が多く営業時間の短いところよりは、いつでも欲しいときにすぐに応じてくれて手に入れられるところを優先するのではないでしょうか。

そうした顧客のニーズや生活時間の変化、働き方の多様化を考えると、企業(企業に限らず役所も個人事業も同じ)は営業時間の考え方をあらためることと、ワークシェアリングという働き方を今後の日本の労働市場でもっと取り入れるべきではないでしょうか。そしてその時、主役となるのが60歳以上の高齢者達なのです。

盛り上げておいてなんですが、日本の場合、こと労働問題に関する限り、民間企業の考え方はとても保守的なので、普及に向けて最善を尽くすとすれば、まず官公庁が率先してワークシェアリングを導入し(警察や消防などはすでに実施していますが)、朝6時から夜11時まで市役所や区役所の窓口が開いているとか、福祉事務所やハローワークも土曜日や日曜日にゆっくりと相談が出来、学校も平日に休んだ生徒が土・日曜日に出てくれば代わりの先生がいて補講が受けられるというようにならなければ、民間にまで拡がらずなかなか前には進まないかも知れませんね。


【関連リンク】
687 旺盛な高齢者の労働意欲は善か悪か
649 改正高年齢者雇用安定法
546 年金受給年齢の引き上げと高齢者雇用
499 定年後にどう生活していくか

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811
ゴールデンウィークも近いので、私が過去に観た映画でお勧めのもの10本を書いておきます。

人それぞれ価値観や人生観は違いますので、私がよかったと思ったからと言って誰もにいいとは限りませんが、似たような感性の持ち主であれば同意してもらえるのではないかと自信を持ってお勧めします。

それにこれらの古いレンタルDVDなら1週間借りても1本100円(私がよく行くTSUTAYAの場合)ですから失敗してもいいじゃないですか!hahaha

今回紹介するほとんどの作品は有名な映画ばかりなので、何度もテレビで放送されていますし、ビデオやDVDを借りてもう見たよという人も多いのではないでしょうか。

ただ、テレビでやっていたので、途中から見たとか、なにか用事をしながらで眺めていたというのと、最初から最後まで集中してしっかり見たというのでは受ける感動は全然違うものです。

映画館ではそれしか見るものがなく、意識をそれだけに集中できますが、テレビだと視聴中に電話やCMで中断されたりしてながら的にみてしまうことがよくあります。

あとレンタルDVDや録画した映画の場合、夜に少し部屋を暗くして他の雑音を避けて集中して見れば映画館と同様の印象を味わうことが可能です。

また今回選んだのは人間ドラマが中心で、楽しみながら感動できるものです。アクションや、シリアス、ミステリー、ホラー、SF、コメディ等のジャンルに入る作品からは選んでいませんので、これらが私の映画ベスト10ではありません。またアメリカ映画が10作中9作を占めてしまいましたが特に他意はありません。

 ◆素晴らしき哉、人生!
 ◆3人のゴースト
 ◆ショーシャンクの空に
 ◆キャスト・アウェイ
 ◆最高の人生の見つけ方
 ◆プライベート・ライアン
 ◆生きてこそ
 ◆ニューシネマパラダイス
 ◆スティング
 ◆グラン・トリノ

  ◇   ◇   ◇   ◇   ◇

素晴らしき哉、人生! (It's a Wonderful Life)

太平洋戦争終戦直後の1946年のちょっと古いアメリカ映画で、モノクロ映画です。監督は「或る夜の出来事」「スミス都へ行く」のフランク・キャプラ、主演は数多くの作品を残す名優ジェームズ・ステュアートです。この時代(太平洋戦争終結の翌年)の映画にしてはとてもよくできているのがただただ感心します。

そしてこの映画は、全米映画協会(AFI:American Film Institute)が、映画製作100年を記念して実施した「感動の映画ベスト100」で堂々の1位を獲得しています。

つまり映画の歴史100年を代表する作品と言えますが、クリスマス映画だけあって、内容は家族愛と正義は勝つという世界共通の道徳と宗教観を、仕事の挫折や悪徳業者との戦い、すべてお見通しの(意外にも天使がオヤジの)天使などを通して描かれ、最後は大逆転のハッピーエンドとなる心温まる映画です。

二匹目のドジョウを狙ったのか知れませんが、クリスマス映画として翌年の1947年に製作された「三十四丁目の奇蹟」(1994年にもリメーク版あり)も同様に名作映画のひとつとして語り継がれています。

  ◇   ◇   ◇   ◇   ◇

3人のゴースト(Scrooged)

1988年のアメリカ映画でチャールズ・ディケンズの小説「クリスマス・キャロル」を現代風にアレンジした作品です。監督は「スーパーマン」や「グーニーズ」「リーサル・ウェポン」などのリチャード・ドナー。主演は「ゴーストバスターズ」「ロスト・イン・トランスレーション」などに出演したビル・マーレイ。幽霊が出てくるのならこれはホラーのジャンルじゃないのか?と言われそうですが、怖い幽霊ではなく一種ひねくれ曲がった主人公を正そうとする神様仏様のような幽霊なので善としましょう。

上記の「素晴らしき哉、人生!」や「三十四丁目の奇跡」などと同じく、家族で楽しむアメリカ冬の定番のクリスマス映画ですが、見所が満載で、楽しく、面白く、そして最後にはホッと心が温められること確実です。

日本では来客者が多くなる夏休み映画と正月映画に力を入れる傾向にありますが、アメリカではクリスマス映画にもっとも力が入っているというのはお国柄と言えるでしょう。

  ◇   ◇   ◇   ◇   ◇

ショーシャンクの空に(The Shawshank Redemption)

私の中では好きな映画ベスト3の中に位置づけられる作品で、映画館で観たのは1回ですが、録画したテレビですでに3回は見ている映画です。

1994年のアメリカ映画で、監督は「グリーンマイル」などのフランク・ダラボン、主演は「トップ・ガン」や「ザ・プレイヤー」などに出演していたティム・ロビンスです。この映画の原作はスティーヴン・キング著の「刑務所のリタ・ヘイワース」です。

物語の前半部分は妻を殺したと無実の罪に問われて凶暴な囚人が多い刑務所に収監されるひ弱な銀行員の運命やいかに!というドキドキハラハラの連続で心が痛みますが、それを補っても余りあるどんでん返しが中盤以降に待っていますので、ジッと我慢して最後まで注意して見なければなりません。

この映画を見ると自分や会社の中では知っていて当たり前、できて当たり前と思っている業務知識や専門職能でも、例えば刑務所の中のようにまったく違う世界へいけば、その特技が思わぬ利用法があり、「芸は身を助く」ではないですが、普段から専門知識や技能を磨いておくのは生きていく上で重要なことだなぁと感心するばかりです。

ジェフリー・アーチャーが収監されたときには、著名な作家ということから比較的楽な図書委員をまかされたようですが、ホリエモンさんは刑務所の中で、果たして自分の知識や技能を発揮することができたのかしらん?と考えてしまいました。

  ◇   ◇   ◇   ◇   ◇

キャスト・アウェイ(Cast Away)

2000年のアメリカ映画で、監督は「バック・トゥ・ザ・フューチャー」や「フォレスト・ガンプ/一期一会」で有名なロバート・ゼメキス、主演はトム・ハンクスというゴールデンコンビの作品です。このコンビの作品では「フォレスト・ガンプ/一期一会」を一番に推す人が多いことは知っていますが、私は合成映像を多用したあの作品よりは、体当たりの演技とリアルさでこちらの作品のほうが好きです。

簡単に言えば過去にも数多く作られてきた無人島映画ですが、他の無人島映画では、恋愛やSF、ミステリー的な要素が含まれることが多いのですが、これほど現実的で洗練され、しかも無人島に流された孤独と絶望感、そして生きるのだという人間の強い本性が真に迫ってくるものはありません。孤島映画としては間違いなく最優秀作品だと思います。

例えば主人公役のトム・ハンクス。最初に登場するときはお腹の周りの脂肪がかなりだぶついているどこにでもいる中年ビジネスマンの姿ですが、無人島でサバイバル生活をして数年後には、男なら誰でもうらやむようなムキムキの筋肉質で、引き締まった野生の肉体に変わっています。この主人公の役者魂を見るだけでも大いに価値があるというものです。

そしてなにげなく身近に存在する宅配のFedEx(フェデックス)や、スポーツ用品のウイルソン(Wilson)のボールなど、文明的なものと、絶海の孤島での原始的な生活との対比がとてもうまく表現されています。


最高の人生の見つけ方(The Bucket List)

2007年のアメリカ映画で、監督は「スタンド・バイ・ミー」「ミザリー」などのロブ・ライナー、主演は円熟した演技を見せるジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマンの両雄です。

原題の「The Bucket List」は直訳すれば「棺桶リスト」で、死ぬまでにやっておきたいことをリストにして紙に書いたものの意です。

その内容が若くて元気な人ならばそれほど夢でもないことでしょうが、死を目前にした高齢者にはとうてい不可能と思われる、例えば「スカイダイビングをする」とか「ピラミッドの頂上に登る」「アフリカで狩りをする」など世界遺産を巡る旅の数々がユニークです。

とにかく主役の二人の掛け合いが面白い。金儲けしか興味がなく仕事一筋で裕福で傲慢で人種差別主義者の白人(これ以上ニコルソンに相応しい役があるでしょうか)と、家族思いで裕福とは言えないが真面目な黒人の自動車修理工(これ以上フリーマンに相応しい役があるでしょうか)が同じ病室で同じ病で死期も同じぐらいという設定があまりにも出来すぎのところはご愛敬でしょう。

死期を知らされたときの日本人とアメリカ人の感覚の違いがよくわかります。お祭り好きのアメリカ人の感覚は、この映画の主人公達と同様に、死期が知らされると最後に思いっきりバカ騒ぎをしたいと考える人が結構多そうです。

それに対して日本人だと、ガックリきてグジグジと無為な日々をおくるか、せいぜい古い友人を訪ねるとか、家族と一緒に過ごすことしか思い浮かびません。

そして、ラストシーンでは、二人とも亡くなった後の宴の後の静けさ、祭りの後の静寂の中でのワンシーンがとても印象的で感動させられます。

  ◇   ◇   ◇   ◇   ◇

プライベート・ライアン(Saving Private Ryan)

1998年のアメリカ映画で、監督はスティーヴン・スピルバーグ、主演はトム・ハンクスです。戦争映画は残虐だし、またアメリカが常に正義で勝利するというストーリーばかりで好きじゃないという人にも、この映画は別格として見てもらえると思います。

私はこの原作本を先に読んでいたので、ロードショーを観に行って映画の冒頭で兵士の墓が映し出されたときにウルウルきてしまいました。

いえ、決して泣かせようという映画ではないのですが、結末まで知っていたのと、なぜ冒頭に兵士の墓が出てきたのかがわかっていただけに感涙してしまったわけです。それほど原作に忠実に映画は作られていました。

いわばこの映画はスピルバーグが心酔していた黒澤監督の「七人の侍」の第二次大戦版で、七人の侍のうち一番腕のたつ浪人剣士(モデルは宮本武蔵)の久蔵(宮口精二)を含め4人が村を救うために山賊と戦い、そして殺されてしまうことをあらかじめ知った上で、冒頭でリーダーの志村喬扮する勘兵衛に頼まれ、自分にとってはなんの益もない戦いに加わるシーンや、エンディング近くに映し出される4人の粗末な墓を見るかのようでした。

もちろん「七人の侍」や「七人の侍」をウエスタン映画にリメークした「荒野の七人」をまだ見ていない人はそちらもぜひどうぞ。

  ◇   ◇   ◇   ◇   ◇

生きてこそ(Alive)

1993年のアメリカ映画で、監督は「アラクノフォビア」「コンゴ」などのフランク・マーシャル、主演は「恋人までの距離」「ガタカ」などに出演したイーサン・ホークです。

決して心温まるという映画ではありませんが、実際に起きた航空機事故とその後苦難を乗り越えて救助されるまでの事実を元に製作された感動ものの映画です。

私がこの映画を見たのはある夏の日の二本立て上映の名画座でしたが、決して効き過ぎたクーラーのせいではなくずっと背筋が凍った状態でした。

航空機事故で生存者がいるというのは珍しいことではありませんが、それが見渡す限り、険しい山々が連なる南米アンデス山脈の山中で、エンジンの故障で不時着した後、頼みの捜索隊にも発見されず、自力で生き延びるしかないという極限状態の人間の本能が垣間見ることができます。

そして食べられるものがまったくない荒れ野の山中で、生存者が生き延びるために決断したこととは?っていう重いテーマと、このまま待っていても救助される見込みはないと判断した主人公達がとった行動とは!?という死を覚悟して未来に向かっていく強い意志に勇気づけられます。

上記の「キャスト・アウェイ」のように食べ物はあるけれど、無人島にひとり残されるのと、誰にも発見されない場所で食べ物はないものの多くの仲間が周りにいるのとではどっちがいいか?って究極の選択でちょっと真剣に考えてみました。

  ◇   ◇   ◇   ◇   ◇

ニュー・シネマ・パラダイス(Nuovo Cinema Paradiso)

1988年のイタリア映画で、監督は「海の上のピアニスト」などのジュゼッペ・トルナトーレ、主演は「エスピオナージ」「追想」などに出演したフィリップ・ノワレです。かなり有名な映画ですから映画ファンなら必ず一度は見ていると思われます。

第二次大戦中、イタリアのシチリア島にある村の教会と兼用の映画館で働いている映写技師と、映画に興味をもった少年とのふれあいと別れを情緒豊かに描いた映画で、バックに流れるエンニオ・モリコーネの音楽も一躍有名になりました。

教会に場所を借りて映画を上映している関係から、映画の中に出てくるラブシーンについては、時代背景を考えるとやむを得ないのでしょうが、教会の牧師たちの猛反対もあり、映写技師はやむなくそのシーンをカットをして上映をしています(ここ大事)。もちろん映画を見に来た村民からは、カットされた場面で大ブーイングがわき起こります。

やがて少年は成長して映画に関わる仕事をするようになり、映写技師の勧めでローマに出て、やがては映画監督として成功します。その間、映写技師との約束で一度も故郷には戻らずに必死で仕事を頑張ります。

そしてある日、映写技師が亡くなったことを知らされ、葬儀に参列するため何十年かぶりの故郷に帰ります。そこで映写技師の遺品として渡されたものは、、、と、映画好きなら二度三度とセリフを覚えるぐらいに見ておいて損はない映画なのです。

  ◇   ◇   ◇   ◇   ◇

スティング(The Sting)

1973年のアメリカ映画で、監督は「明日に向って撃て!」や「ガープの世界」のジョージ・ロイ・ヒル、主演はポール・ニューマンとロバート・レッドフォードのコンビです。

この映画は私が高校生の時にロードショーを見ましたが、映画の中に登場した、なぜか印象に残る古くて由緒がありそうなメリーゴーランドを、それから10数年後にアメリカのサンタモニカの桟橋で見るとは思いもしませんでした(今もあるかは不明)。

「古い映画はちょっと」と敬遠している人も、この映画をみると、この時代の映画を見直すきっかけになるのではないでしょうか。

若い頃のポール・ニューマン(当時48歳)とロバート・レッドフォード(当時36歳)が、格好良くてほれぼれします。

いま日本ではジャニーズ系アイドルが主演する映画ばかりですが、これも見方によれば当時のアメリカの人気アイドル二人(ちょっと歳はいっていますが)のための映画だったのかも知れません。

  ◇   ◇   ◇   ◇   ◇

グラン・トリノ(Gran Torino)

2008年のアメリカ映画で、監督、主演はクリント・イーストウッドです。クリント・イーストウッドが監督や主演する映画は初期の頃のウェスタンものから警察、恋愛、戦争ものまで概ね好意的にとらえていますが、中でもこの映画がグサッときました。

タイトルのグラン・トリノとはフォード製の1970年代の名車のことですが、日本車で例えると、箱スカGTR(PCG10)ってところでしょうか。マニアックで高価で、しかも乗る人を選ぶ伝説のクルマです。

しかしクルマのマニアが見て楽しめるという映画ではなく、仕事を引退して、時代に取り残され、家族にも敬遠される偏屈で頑固なジジイが主人公です。

この古いクルマだけには愛情を注ぎ込み、アメリカのクルマ産業が世界一華やかだった時代に青春を過ごした主人公が、廃れていく町や、近所の住人が東洋人や南米人に変貌していく状態を苦々しく思う日々を過ごしています。

そして高齢の白人アメリカ人としてはごく一般的な白人優位の人種差別主義で、周囲に増えつつある有色人種を忌み嫌う主人公も、ある事件をきっかけとして、そうした白人以外の人間としてのつながりの大切さに気づいていくというシンプルなストーリーです。

でもそれってあと10年もすれば、日本の全国各地どこにでも見られる風景かも知れませんね。そこの住人には、この映画の主人公ほどの許容力や正義感はないとしても。


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高齢化社会が進むにつれて様々なビジネスが生まれてきています。その中でも不謹慎ながら「オレオレ詐欺」と「リフォーム詐欺」なんかは違法ということを除けば高齢化社会を見事に突いた急成長ビジネスと言えるのかもしれません。

また合法と思えるような医療や介護など福祉関連についての高齢者ビジネスでも、「国民の命と健康の保護」を名目に、各種法律や規制、既得権益の縛りがあり、ベンチャー企業が自由な発想で思い切った事業を展開していくのは難しく、結局は成功しないビジネスの典型である官製事業の枠から外へ出ることはできません。

今はまだ65歳前後で、退職金もあり裕福で元気な団塊世代も、あと10年ぐらい経つと介護の世話になる人が急速に増えてくることが想定されます。その時になって慌てるよりも、今のうちに役人や学者が机上だけで考えること以外に、もっといろいろなことを試すために規制を撤廃し、その準備をしておくことが必要なのではないでしょうか?

ちなみに内閣府の調査では2010年には65歳以上人口は2924万人でしたが、36年後の2050年は3768万人へ急増していきます。

高齢化して医療や介護など費用がかかると言われていますが、その費用は基本的に国内消費に使われ、若い人達の就業の機会を増やし、国内で循環するわけですから、どこの国から来たかわからない詐欺団に盗まれてしまう前に、もっと高齢者が積極的に使ってみたいと思える有意義なサービスを提供しなければなりません。

国の方針としては、そういう高齢者が続々と病院や介護施設に来られても困るので、在宅介護の方針を早々に打ち出しています。

特に都市部においては、急増する高齢介護者を収容できる施設や、従事する介護人が確保できないのは目に見えています。そうなると今後30年間は確実に需要が高まるであろう在宅介護関連のビジネスを考えてみました。

1)在宅介護に適したリフォームビジネス
2)在宅介護用マンション
3)高齢者世帯、独居老人見守りサービス
4)高齢者用シェアハウス

高齢で身体の一部が不自由になってくると、積極的に外に出掛けたり、レジャーを楽しむ、旅行へ出掛けるという気は失せてしまいます。寝たきりの人でなくても可能な限り自宅やせいぜい自宅の庭や近くの公園の範囲で生活をするようになります。

したがってお金の使い道はいかに自宅にいて生活に不便がないようにするとか、食料や生活用品の買い物が便利なところへの転居、またはうるさくない程度に仲間や近所の人とつき合いが出来る環境を求めます。

最初は寂しい思いをしている高齢者の話し相手となり、信用を得てから次々と不要な改築や杜撰な地震対策をおこない高額の代金を取るリフォーム詐欺などは、これら高齢者のニーズと人恋しさを見事に突いた(違法な)ビジネスですし、オレオレ詐欺も滅多に会話をすることもなくなった息子(と思わせた犯人)からの救援要請に、助けてやりたいと思う親心につけいるものです。

1)ですが、現在の高齢者世帯の8割以上は持ち家なので、若くて元気な時に買った子育てをするための一軒家やマンションから、高齢者向け・介護向けの家、部屋へとリフォームをする需要が急増していきます。

建設会社は綺麗事ばかりのソーラーだ耐震だという前に、まずこちらの需要を掘り起こし、リフォーム規格を標準化し、年金生活の高齢者でも可能な低価格で可能な介護用リフォームを提案するべきでしょう。

また高齢者の子供に向けて「両親へのプレゼントは実家の介護リフォーム!」という打ち出し方もあるでしょう。

ただ現状では工事をする人件費が一番高くつき、その解決が最大のポイントで、例えば現場では組み立てるだけの簡単工事にするなど、職人さんがおこなう工数を減らす工夫かも知れません。

2)の介護用マンションは、私は「高齢者マンション」と勝手に名付けていますが、ちまたにある老人ホームとなにが違うか?と言えば住人が資産として部屋を所有するかしないの違いです。

一般的な老人ホームの場合、入居する権利を買っても、病気や怪我で長期間病院へ入院するなどしてホームを留守にすると、その権利が失われてしまい、病院から退院すると行き先がなくなるという不条理な問題が起きています。

そこで可能であれば所有するに限ります。借りればいいと言う人もいますが、年金だけの高齢だけの世帯だとなかなか賃貸は借りられません。

子供が巣立ったあとの高齢者世帯では、広い一軒家の必要はなくなり、防犯や防災上はもちろん、生活のしやすさからマンションに買い換える人が増えています。1)の自宅をリフォームして住み続けるか、あるいは高齢者向けマンションに住み替えるかの選択です。

立地は高齢者にとっては毎日通勤する必要はないので、駅までの距離を考慮しなくても構いません。働いている家族と一緒に住むということはハナから想定していませんので、駅から少し離れた郊外の安い土地に建設するとか、古くなった不便な場所の団地や中古マンションを買い取り、1棟丸ごと高齢者向けにリフォームしたもので十分です。同じ介護用規格で新築あるいはリフォームしますので建設・工事費も安く済みます。

個別に介護人が必要な場合は、個人で頼むこととし、危急の場合は24時間常駐している管理人と兼務の介護人に頼むことができます。マンションの敷地内にある公園は高齢者向けの家庭菜園や花壇、軽いスポーツ向けの設備で子供向けの砂場や滑り台は必要ありません。

大規模な高齢者マンションの場合、1階には共有の簡易診療室を設け、内科、整形外科、耳鼻科、皮膚科は週1回、近所の個人病院から医者の往診があり、軽い検査や治療、処方箋が受けられ、わざわざ遠くの病院へ出掛けて長い時間待たされることはありません。出張してくる個人開業医も、短時間で効率よく診療と処方ができるので手っ取り早く点数も稼げます。

買い物は午前中にネットかFAXで依頼しておけば、夕方までに配達料無料で届けてくれる地元のスーパーと提携しておきます。まとめての発注と配達ですからスーパーは配達経費を入れても十分ペイできます。

また大型スーパーやショッピングセンターからは週に1~2回マンションの前まで送迎のミニバスが運行されます。大型店は平日の午前中~午後早い時間帯の客が少ないときの対策ですから、無料で送迎サービスをおこなってくれます。

そのように高齢者を集約することで、福祉、医療、介護、商品配達など各種のサービスも集約することができ、行政も企業も大いに助かるはずです。

3)の見守りサービスは、働く家族に代わって高齢者の毎日の健康状態を監視してくれるサービスで、電気や水道使用、検温や体重計、テレビなどに仕込んだ装置やリビングに設置したカメラから自動的に送られてくるデータや映像を毎日分析し、その家や高齢者になにか異常があるとすぐに連絡し、必要あれば代わりに様子を見にいってくれるサービスです。すでに試行錯誤しつつ始めている企業がいくつもあります。

これからのこのビジネスのミソは体温、体組成計、便器などに各種センサーを組み込み、それと通信モジュールを組み合わせ、高齢者が意識せずとも常に体調変化や健康状態を遠隔で見守るってことでしょう。

4)は特に孤立しがちで年金や生活保護給付金以外の収入がない独居高齢者用の住まいを可能な限り安く提供するビジネスです。シェアハウスといえば現在は独身の若者の新しい生活スタイルとして確立されていますが、これからは高齢者向けがヒットします。

平均寿命からすると女性が男性より7年ほど長生きしますので、旦那に先立たれた仲良し高齢女性グループが数名で暮らすマンションの部屋としてもいいでしょう。

高齢になると知らない人との付き合いを敬遠するようになりますから、あらかじめ親しくなったご近所さんや趣味仲間の人同士でシェアハウスを借りるというパターンを作っていくことで弾みがつくでしょう。

部屋に入ればひとりになれるしリビングに出ると知った仲間がいていつでも会話ができるという環境は、若者よりも高齢者に向いたシステムかも知れません。

ただシェアハウスでよく起きる問題は、シェアしている人が出ていったり、亡くなったりすると、その人が負担していた分を残った人達で負担しなければならなくなるという問題があるので、それを避けるには業者(またはオーナー)が全体の持ち主となり個別の占有する部屋だけを利用者に貸すという昔の下宿スタイルです。

したがって最初は仲良しメンバーだけで構成できても、やがてシェアしている人が減ると、その後は自分たちで入居者を見つけてこなければ、見知らぬ人が入ってくるということになりますが、それはやむを得ないことでしょう。

いずれの場合も、残念ながら認知症重症患者が単独で生活することは想定していません。それは同居家族がフルにサポートしてくれるか、自前でお手伝いさんや介護人が常時雇えるような恵まれた環境にある人以外は、専門機関で24時間介護が必要になってくると思います。

高齢者だけの世帯や独居の高齢者が増えてきている中で、その高齢者が認知症を発症した場合、すでに社会問題化してきていますが、今後はそれが桁違いに増えることとなり、その対策や支援が急がれます。


【関連リンク】
824 高齢者向けビジネス(第3部 仕事編)
820 高齢者向けビジネス(第2部 趣味編)
740 高齢者の犯罪が増加

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