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東北の被災地や過疎の集落がテレビで放送されると目につくのは高齢の人ばかりです。風光明媚な観光地へ出掛けると、そこで見られる光景はやはり高齢の旅行 客ばかりです。

海外旅行中に事故や事件に巻き込まれてしまう日本人に高齢者が多いのも、旅行者に占める高齢者の割合が高くなっているからでしょう。

仕事を引退し、子育てを終え、退職金で少し蓄えもできたので、時間もあるのでゆっくりと観光地巡りでもというのは微笑ましくていいのですが、そのような人が最近は半端なく多いことに気がつきます。

こ れほどまでに日本の人口に占める高齢者の数が増えてきたのにはいくつか要素があるわけですが、その中でも大きいのが平均寿命の伸びでしょう。

1950年代 の日本人の平均寿命は60歳を少し超えたぐらいでした。それから50年後の現在2010年代には80歳を超えているわけですから、20歳も平均寿命が延び ているわけです。そりゃ街で見掛ける高齢者が多いはずです。

平均寿命が延びたのは予防を含めた医療技術の進歩や、効果の高い新薬の開発が 進み、医薬品が手に入りやすくなり、緊急救命体制も整い、さらに食品などの環境衛生面が整備され充実してきたことなどが上げられると思いますが、逆に過去 50年のあいだに20年も寿命が延びたことによる問題もいろいろと出てきました。

年金や高齢者雇用問題、高齢者が半数近くを占める生活保護受給、家族に負担が大きい寝たきりや痴呆患者の介護なども高齢化ゆえの問題と言ってもよいでしょう。

以 前にも書いたことがありますが、日本の人口構成推移を予測したデータがありますので、それをグラフ化してみました。

実績値は国勢調査、2015年以降の予 測値は国立社会保障・人口問題研究所出典の「日本の将来推計人口集計」から出生・死亡とも中位の仮定による推計値を使いました。

まずは、2010年(現在)から50年後の2060年まで人口構成がどのように変化していくかを5年ごとのグラフで表しています。

koureika014.jpg

緑色の14歳以下人口は年々着実に減っていき2010年1680万人(平均1年に112万人出生)から2060年は791万人(同53万人出生)と現在の 半分以下となります。

少子化対策と口では言っていますが何一つ成功したものはありません。と言うか、日本の未来を考えると人口は減らす方向で、少子化対策 は本気ではやりたくないというのが国の実際のところでしょう。

次に青と紺色で示した労働力人口(15~64歳)は2010年の約8100 万(7099万+1003万)人から2060年には4418万(3848万+570万)人まで45%減するとの予測です。

働く人が半分に減ってなお経済成 長させるためには、労働者が今の2倍以上働いて2倍以上の生産性を上げなければならないと言うことですね。

3色の茶色で示した65歳以上の高齢者はすでに十分多い2010年で2925万人ですが、2060年には3464万人と18%以上上昇すると予想されています。いまちょうど若手と言われている20代半ばの人が、65~70歳の定年で引退する頃の話しです。

高齢化率は65歳以上人口が全体人口に占める割合のことですが、その推移をピンク色の折れ線グラフで示しています。

2010年は22.8%ですが、50年後には39.9%と一直線に上がり続けていくことになりそうです。

65歳以上高齢者が全体の1/3を超える33.3%になるのは2030年代半ば頃と推定されます。およそ20年後のことです。

現 在よく使われている「限界集落」というのは、「高齢化が進み、共同体の機能維持が限界に達している状態」のことですが、それが65歳以上がその地域人口の 50%を占める場合の時です。

2060年、日本全体で人口の約40%が65歳以上というと、学校や企業が集まる一部の中心都市以外では、ほぼすべてが限界 集落化している状態と言ってもよいでしょう。

今までは拡大するのが当たり前だった市街地は、これから縮小し、さらに集約化へと向かっていくのでしょう。市 町村合併がこれからも加速しそうです。

そしてこうした高齢化傾向はいったいいつまで続くのでしょうか。

次のグラフは、 1950年から2060年まで90年の長期間、実際に就業すると思われる20歳から64歳までの人数(現役世代)と、引退した65歳以上の人(高齢人口) だけを抜き出したものです。また引退した人1名につき現役世代が何名で支えるかを折れ線グラフで表しています。

koureika015.jpg

1950年頃は現役世代10名で一人の高齢者を支えてきましたが、その後一気に下がり、1990年には現役5名、2010年は2.6人、東京にオリンピッ クを誘致している2020年には1.9人、2060年には現役1.2名で1名の高齢者を支えることになると予測されています。

そりゃいくら日本の年金シス テムが世界に誇る素晴らしいものだとしても、それを支える人がこれだけ減ると制度の存続は不可能でしょう。

実体数で見ると20歳~65歳 の現役世代がもっとも多かったのは2000年頃で、その後減少していきます。一方65歳以上の高齢者人口がもっとも多くなるのは今から27年後の2040 年頃です。現役世代が減り始めたのと高齢世代が減り始めるのに40年もの時差が発生しているわけですね。

以上のことから考えると、今後ど のような少子化対策を出していくかはわかりませんが、少なくともこの人口構成推移予測を見る限り、高齢化に歯止めがかかるのは今から47年後の2060年 頃までは続きそうです。

それまではこの国に内需の成長は望むべくもなく、あるとすれば、医療、健康、福祉の先進大国を目指すぐらいしか思い浮かびません。 それすらできるかどうか未知数です。

そういう状況にかかわらず、都会よりもずっと早く過疎が進み人口が減っていく地方に、インフラを含め多くの公共事業のため、増税までして都会で集めた税金を際限なくつぎこもうとするのは、どう考えても納得いきません。

私は人口減少の中でもひたすら成長を求めたい派ではありません。しかしこれから有効にお金を使うべきは、

・アップルやGoogle、Amazonなどのような新しい価値を生み出す事業や起業家を育てて支援すること
・日本が得意としてきたIPS細胞などバイオ、メディカル、エレクトロニクス技術で活躍できるエキスパートを育てること
・事業家や研究者を海外から日本へ招き入れ、日本で仕事や研究をしてもらうこと
・高齢者が活用できる体力に負担の少ない仕事やボランティア事業を数多く作り出すこと
・準限界集落など過疎地の移転と集約を進め、安全で快適な生活が送れる新しい町作りをおこなうこと
・多くの外国人留学生を受け入れ、日本人と交流する機会を増やし、日本人にグローバル意識を根付かせること
・農業や畜産業の大規模化、野菜工場など農林水産業を未来の有望産業にしていくこと
・高度先進医療と保養、観光ビジネスを組み合わせ、世界の富裕層の来日や移住を促すこと

などと考えています。

同時に古くから残っている利権や既得権益に寄りかかる業界団体や組合をバッサリ切り捨て、大幅な規制緩和を進めていくべきではないかと思うわけです。旧来の政治家のもっとも手を付けたくない苦手とすることでしょうけど。

 【関連リンク】
 自分の終焉をどう演出するか 
 旺盛な高齢者の労働意欲は善か悪か
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 教員の高齢化について
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 高齢者向けビジネスの実態
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