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NHKのBSで古い有名なモノクロ映画をやっていましたので、録画をして一気に見ました。若い人にはこのようなモノクロ映画というのはどうも拒絶反応がありあまり見たがらないようですが、なかなか味わい深くていいものです。

小学生の頃はまだ白黒テレビが普通だったこともあり、私は白黒映画も全然平気です。チャップリン映画は1967年の『伯爵夫人』以外はすべて白黒映画で、どの作品もたいへん面白いと思うのですが、以前録画して子供に見せると、モノクロ映画というだけで拒絶反応を示しました。生まれたときから当たり前にカラーテレビ・映画を見ていると、自然とそうなってしまうのでしょうかね。

映画「グランド・ホテル」はエドマンド・グールディング監督の1932年に製作されたアメリカ映画です。第5回アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した有名な映画ですから、テレビ映画やレンタルして見た人も多いと思います。この時代にこれだけの深い人間ドラマを作れるのはさすがに近代エンターテインメント先進国です。

公開された1932年というと日本では昭和7年、満州国が日本軍部の傀儡により建国され、上海事変(第一次)が起き、5.15事件で犬養毅首相が暗殺された昭和の暗黒時代へまっしぐらに進んでいた時期で、前年の1931年に公開した「街の灯 」が大ヒットしたチャーリー・チャップリンが宣伝も兼ねて初来日した年でもあります。暗殺が起きた首相官邸からほど近い帝国ホテルに宿泊していたチャップリンも、その時はさすがに緊張したでしょうね。

元々の原作はヴィッキイ・バウムという作家の小説ですが、当初は舞台劇として有名になっただけに、映画を見ていても場面が変わることは少なく、ホテルのフロントと登場人物の部屋の中だけをいったりきたりするだけで、舞台演劇をそのまま映画にしたって感じです。

登場人物は、落ち目になって人気に陰りが見えた一流バレリーナ役に当時の大スターグレタ・ガルボが扮し、その他借金に追われホテルの部屋荒らしをする自称男爵の詐欺師にジョン・バリモア、生き残りのため企業合併を目指す事業家役にウォーレス・ビアリー、その事業家に雇われたタイピスト役に愛らしいジョーン・クロフォード、事業家の工場で長年会計士を勤めたが病気で余命がわずかと知り自暴自棄となっている男にライオネル・バリモアと、当時の名優たちを揃えています。と言っても私が知っている名前はグレタ・ガルボとジョーン・クロフォードぐらいなのですが。

映画の役ではグレタ・ガルボはとうが立ったダンサー役で、ジョーン・クロフォードは若い新米タイピスト役なのですが、あとで知りましたが二人はともに1905年生まれで映画公開当時27歳ということです。

ストーリーは、ベルリンにあるグランドホテル。そこの宿泊客として、借金まみれの自称男爵の詐欺師、人気と自信を失い生きる気力もなくした有名なバレリーナ、会社存続のため合併を画策している会社経営者、臨時に雇われた口述筆記のタイピスト、そして経営者の工場で働く余命少ない会計事務員らと役者が揃います。

留守を狙ってバレリーナの部屋に侵入し真珠のネックレスを盗もうとした男爵は、公演をキャンセルして突然帰ってきたバレリーナと鉢合わせしてしまいますが、苦悩に共感して二人のあいだに愛が芽生えます。

当初その自称男爵からナンパされダンスに誘われて期待を膨らませていた、しがない臨時雇いタイピストは、男爵の気持ちが他に移ってしまったことを悟り、お金のために言い寄る会社経営者にすり寄ろうとしたり、優しい会計事務員にも近づいたりと、したたかで節操がありません。

そのような人間関係が複雑に絡み合い、もつれる中、やがて偶発的に部屋の中で殺人事件(事故)が起きてしまいます。しかしグランドホテルは何事もなかったかのように、いつもと変わらず、出発する人を送り出し、来る人を暖かく迎え入れる日々が過ぎていきます。

「グランド・ホテル」監督:エドマンド・グールディング 1932年公開 アメリカ
【出演者】
グレタ・ガルボ(1905年~1990年)スウェーデン生まれ
主な出演映画『肉体と悪魔 』『アンナ・クリスティ』『アンナ・カレニナ』『椿姫』『ニノチカ』『マタ・ハリ
アカデミー主演女優賞1938年『アンナ・カレニナ』、1940年『椿姫』 
アカデミー名誉賞1955年

ジョン・バリモア(1882年~1942年)アメリカ生まれ
兄のライオネル・バリモア、姉のエセル・バリモアと共に「バリモア三兄弟」として有名
主な出演映画『ドン・ファン』『マノン・レスコウ』『狂へる悪魔』『愛の嗚咽』『ハムレット』

ライオネル・バリモア(1878年~1954年)アメリカ生まれ
主な出演映画『晩餐八時』『サラトガ』『自由の魂』『素晴らしき哉、人生!
アカデミー主演男優賞『自由の魂』

ウォーレス・ビアリー(1885年~1949年)アメリカ生まれ
主な出演映画『ビッグ・ハウス』『チャンプ』『奇傑パンチョ』
アカデミー主演男優賞1931年『チャンプ』

ジョーン・クロフォード(1905年~1977年)アメリカ生まれ
主な出演映画『ミルドレッド・ピアース』『大砂塵』『何がジェーンに起ったか?』『失われた心』『突然の恐怖』
アカデミー主演女優賞1945年『ミルドレッド・ピアース』


続いて見た「第十七捕虜収容所」も元々は舞台劇で有名になった作品で、1945年には『失われた週末』でアカデミー監督賞、1960年には『アパートの鍵貸します』でアカデミー作品賞・監督賞・脚本賞を受賞した名匠ビリー・ワイルダーが監督した1953年公開の作品です。

映画は第二次大戦末期ドイツ占領地内で捕虜となったアメリカ軍の軍曹クラスばかりが集められた捕虜収容所が舞台で、そこで展開される捕虜の日々の生活や巻き起こる事件が、ある時はコメディタッチで、そしてある時はシリアスに描かれています。

主演は米軍捕虜セフトン役でウィリアム・ホールデン。この映画でアカデミー主演男優賞を受賞しました。

その他の出演者は終盤になって登場する捕虜となった米軍将校ダンパー役のドン・テイラー、ネタバレですが米兵捕虜の中に混じってアメリカ軍の情報を収集するドイツのスパイ役に「おはようフェルプス君」こと若い頃のピーター・グレイブスなどです。

この映画での名演技によりピーター・グレイブスは14年後の1967年からテレビで始まる大人気ドラマ「スパイ大作戦 」(原題Mission: Impossible)への道が決まったも同然です。勝手な想像ですが。

私が思い描く捕虜収容所というのは「戦場のメリークリスマス 」や「戦場にかける橋 」など、食糧も乏しく極限状態の厳しい環境下で強制労働や虐待などが日常茶飯事というものですが、ドイツの捕虜収容所は「大脱走 」の時もそうでしたが、収容者は逃げようとしない限り比較的自由な生活のようです。

同じドイツの収容所でも「シンドラーのリスト 」などに出てくるユダヤ人収容所とはえらく違うものです。

この映画でも捕虜だというのに酒、タバコ、クリスマスのお祝いなどを手に入れて持ち込み、望遠鏡でロシアの女子収容者棟を覗いたり、ラジオまで入手して英国BBC放送で戦況を聞いたりとやりたい放題です。

ストーリーは収容所に地下道を掘り脱走を企てますが、ドイツ軍に事前に見破られていて脱走者は待ち伏せを喰らい、外へ出た瞬間に射殺されてしまいます。

その他、隠していたラジオが収容所所長に簡単に発見されたりと収容所内の秘密が正確にドイツ軍に漏れていることに気がつきます。

その中で脱走に否定的で、看守のドイツ軍兵士を買収して仲がよく、様々な闇物資をガッチリ貯め込んでいる主人公が、一番怪しいと疑われ、捕虜仲間から激しいリンチを受けることになります。

そうした中へドイツの貨物列車を爆破したと疑われているアメリカ人将校が新たな捕虜として収容所に連れてこられます。列車の爆破方法を収容所の中で仲間にしゃべったとたん、それまでは決め手がなく処分できなかったドイツ軍にその手法が伝わってしまい、重犯罪者としてゲシュタポに引き渡されることになります。

ゲシュタポに連れ去られるともう生きては帰れないので収容者は団結して将校を逃がそうと画策します。

そのどさくさで、ドイツ軍と通じていたスパイが判明しますが、そのスパイを単に殺してしまうとドイツ軍の怒りを買い、捕虜全員が殺されてしまうリスクがあり、かと言ってそのまま逃がすと、また別の収容所で同じようなスパイ活動を繰り返すだろうということで、先にスパイと間違えられ仲間からリンチを受けた主人公が一計を案じることになります。

この映画を見ていると、子供の頃によく見ていたテレビドラマ『コンバット!』を思い出しました。同じ白黒ということもありますが、テーマ音楽も似ていて、おそらく『コンバット!』(1962年~1967年)を最初に企画した際は、この映画や音楽を大いに参考にしたのではないかと思われます。

「第十七捕虜収容所」監督:ビリー・ワイルダー 1953年公開 アメリカ
【出演者】
ウィリアム・ホールデン(1918年~1981年)アメリカ生まれ
主な出演映画『慕情 』『サンセット大通り 』『麗しのサブリナ 』『戦場にかける橋
「第十七捕虜収容所」でアカデミー主演男優賞

ドン・テイラー (1920年~1998年)アメリカ生まれ
主な出演映画『花嫁の父 』『トゥルーマン・ショー』『東は東』
主な監督映画『新・猿の惑星』『ドクター・モローの島』『ファイナル・カウントダウン

ピーター・グレイブス( 1926年~2010年)アメリカ生まれ
主な出演映画『狩人の夜』『世界終末の序曲』『テキサス』『アダムス・ファミリー2

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