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1769
やがて、警官は微睡る(双葉文庫) 日明 恩

やがて警官は微睡る一般的に「武本&潮崎シリーズ」と言われる警察官が主人公の小説の第3作目で、2013年に単行本、2016年に文庫が出版されています。このシリーズはすでに2018年に第4作「ゆえに、警官は見護る」が単行本(文庫は2022年刊)で出版されています。

昭和時代の香りが漂う無口で強面の刑事と、名家のお坊ちゃまで、一度警察官を辞めi種キャリア採用で復帰してきた軽いノリで多弁な刑事のコンビで活躍するシリーズですが、この3作目は過去のものとは少し違っています。

横浜みなとみらい地区に新規オープンした外資系ホテルで人質を取ったテロが発生し、そのホテルで見合いのためにいた主人公刑事が、若いフロントマンと一緒に武装したテロリスト達と戦うという内容です。

しかし以前のような反社会組織や密輸業者など裏社会との戦いとは違い、多国籍のサイコキラーやあちこちに爆弾を仕掛け、情け容赦なく銃器を打ちまくるというまったくリアリティのない内容にはがっかりしました。

これは「ダイハード」のような、映画やテレビドラマを念頭に派手なエンタメ効果を狙ったものなのか、あまりにも過去の作風と違っていて、シリーズ第1作「それでも、警官は微笑う」(2002年)や、消防署員が主役の別シリーズ第1作で「鎮火報 Fire’s Out」(2003年)以来の著者のファンでしたがもう続編はいいかなという感じです。

★☆☆

著者別読書感想(日明恩)

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

キル・リスト(上)(下)(角川文庫) F・フォーサイス

キル・リスト2014年に単行本、2020年に文庫化された著者お得意の国際謀略サスペンス小説です。

主役はアメリカ人のイラクやアフガニスタンで実戦経験のある中年の海兵隊員で、若いときにアラビア語を学んでいたことから、名前すらわからないイスラム過激派のテロリストを探し出して抹殺する仕事を与えられます。

この仕事では、アメリカの国防省、CIA、英国やイスラエルの情報機関、さらには英国の特殊部隊まで巻き込んだ掃討作戦に広がっていきます。

日本語翻訳版が2014年に出版されたと言うことは、英国本国では2013年頃には発刊されているはずで、これは、9.11テロの首謀者ウサーマ・ビン・ラーディンの暗殺(2011年)に触発されたんじゃないかなと勝手に思っています。

本著にも、どうやってウサーマ・ビン・ラーディンの居場所が特定できたかなど書かれていました。

今回は、中東からパキスタン、そしてアフリカと居場所を変えるテロリストを追いかけ、居所を突き止めますが、そこにはイスラエルの貴重な工作員が潜り込んでいるために無人機からミサイルを撃ち込むという荒っぽいことができず、おびき出しての軍事作戦を実行することになります。

盗聴やハッキング、無人偵察機などハイテク軍事技術も満載で、スパイの世界も007の時代からすると大きく変わってしまったものです。

作戦に大きな失敗や破綻はなく、アメリカと英国の密接な連携で淡々と進む話であまりひねりや盛り上がりはないですが、一般人にはまったく馴染みがなく縁がないSFのようなリアルの世界が確かにあるのだということは理解できました。

★★☆

著者別読書感想(フレデリック・フォーサイス)

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

検事の本懐(宝島社文庫) 柚月裕子

検事の本懐最後の証人」(2010年)から始まった「佐方貞人シリーズ」の第2弾の連作短編集です。出版は2011年に単行本、2012年に文庫化されています。

短編は、「樹を見る」「罪を押す」「恩を返す」「拳を握る」「本懐を知る」の5編です。

地方検察庁に配属された若い検事を主人公としますが、その主人公の父親が元弁護士で、顧問弁護士をしていた企業のオーナーが亡くなった時に業務上横領が発覚し逮捕されて実刑を受けるという過去があります。

主人公の父親は収監中に病気で死亡していますが、今回の短編の中でその事件と、発覚してから一切の言い訳をせず実刑を言い渡されることになった理由などが明らかになります。

その他、大掛かりな事件捜査のため東京地検に呼ばれて地味な仕事を担当しますが、その中で見逃されていた謎に気がつき、上司に報告するも相手にされず、結果的に「できないやつ」という汚名を着せられてしまいます。しかしそのときに上司に伝えたヒントが元になって事件は大きく動くことになります。

5編、それぞれ、派手な活躍などはなく、検事の地味な仕事が綴られていきますが、その中にある人間の思いをくみ取れる正統派検事としての活躍が秀逸です。

このシリーズは、すでに第3弾の「検事の死命」(2013年)、第4弾の「検事の信義」(2019年)が発行されています。また機会を見て読んでみたいと思っています。

★★★

著者別読書感想(柚月裕子)

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

みちづれ 短篇集モザイクI(新潮文庫) 三浦哲郎

みちづれ昨年、芥川賞を受賞した短編集「忍ぶ川」(1961年)を読んで、面白かったので1991年のこの短編集を読むことにしました。

サブタイトルに「短篇集モザイクI」とありますが、1作が約10ページ(文庫)程度のかなり短い作品で、こちらは純文学でジャンルは違いますが、星新一氏のショートショートのような感じです。

読むのは楽で良いですけど、あまりにも短いのでよく理解できないまま、あるいは余韻を楽しむまでもなく終わってしまうというパターンです。

したがって、感想も書きにくく、読んだそばから次の作品へ意識がいってしまい、せっかく面白かったのにすぐ忘れてしまうパターンでもったいない感じです。

収録作品は「みちづれ」「とんかつ」「めまい」「ひがん・じゃらく」「ののしり」「うそ」「トランク」「なわばり」「すみか」「マヤ」「くせもの」「おさかり」「ささやき」「ねぶくろ」「はらみおんな」「かきあげ」「てんのり」「おさなご」「こいごころ」「にきび」「オーリョ・デ・ボーイ」「さんろく」「ゆび」「じねんじょ」の24篇です。なぜかすべてひらがなかカタカナのタイトルです。

この短篇集モザイクには「ふなうた短篇集モザイクII」「わくらば短篇集モザイクIII」の続編があります。

★★☆

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 1月後半の読書 25時、晴子情歌(上)(下)、淀川八景
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1768
自宅は31年前に建てられた古い一戸建てで、あちこちが次々と壊れてきます。

過去に水回りでは洗面台をDIYで交換しましたが、キッチンや浴室のリフォーム、ガス給湯器の交換は大がかりなので業者さんに依頼しました。

507 洗面化粧台をDIYで交換 その1準備編

771 続:浴室のユニットバスへのリフォーム前編

屋根と外壁は、過去2度塗装をおこないましたが、今年2023年に雨漏りが発生し、こちらは屋根をすべて張り替えてもらうということになりました。

1712 雨漏りにて屋根の修理をする その1

そのほか、ひびの入った窓ガラスの交換と、テレビアンテナの屋根上への設置、故障したエアコン交換も業者さんに依頼しました。ちょっと素人が手を出すのはリスクがあり、また高所恐怖症でもあります。

その代わり、大小合わせると20枚もある網戸の張り替えや、玄関門扉の塗装、植木の剪定、キッチン水栓の交換、トイレのロータンク修理、玄関ドアクローザー交換、BSアンテナ交換などはコツコツDIYでやってきました。

そして今回は、部屋のドアについているドアノブのラッチが戻らず(飛び出さず)、ドアがちゃんと閉まらなくなってしまった2カ所のドアノブをDIYで修繕することにしました。

現在ついているドアノブを外して分解して見てみましたが、やはり30数年の酷使に耐えかねているようでしたので、ここは故障しているラッチだけでなくドアノブ全体を買ってまるごと交換することにします。

まずは現在ついている同じ製品があればそのまま交換ができてラッキーなので、ラッチの部分に刻印されていたメーカー名か商品名と思われる「EPO」をネットで調べてみました。

そこで判明したのは、「EPOシリーズ」というドアノブ製品を過去に製造・販売していたのは朝日工業という企業で、現在は同種のドアノブは取り扱っていないことがわかりました。

EPOシリーズ1

EPOシリーズ2

今回、ラッチが飛び出さずドアが開いてしまうのは、部屋のドアノブ(鍵なし)と、トイレのドアノブ(ツマミ鍵、使用中の表示あり)の2カ所(2種類)です。

そこで、いろいろ調べ、形状やサイズがほぼ同じと思われる「川口技研 ホーム空錠 ニュータイプ バックセット60mm」と、「川口技研 室内用 ドアノブ ハイス両玉 WC トイレ用 BS60mm ステンレスヘアライン」を見つけAmazonで購入しました。

後日近所のホームセンターでも同じものが売られているのを見かけましたが、価格はAmazonよりやや高かったです。

空錠
川口技研 ホーム空錠

トイレ用ツマミ鍵
川口技研 室内用 ドアノブ ハイス両玉 WC トイレ用

川口技研 室内用 ドアノブ ハイス両玉 WC トイレ用2

元々ついているドアノブとメーカーが違うので、ポン付けはできないだろうと、ドアの穴の大きさを調整するため電動ドリルまで準備して作業にかかりましたが、結果から言えば、加工の必要はなく、ほぼポン付けできました。川口技研さんGJです!

違ったのはドアにノブの台(内側と外側の両側)をネジ止めする時の穴の位置だけで、それは木ネジで新たにねじ込むだけなのでドリルは不要で簡単です。

ただ締め付けをきつくすると、全体のバランスが崩れて?うまくラッチの中心線が合わなくなり、ラッチが飛び出してこなくなったりして、その強弱の加減がちょっと難しかったです。

サイズや中の構造も同じなので、不具合のあるラッチの部分だけを交換するという方法でも良かったかもしれませんが、値段的にはあまり変わりません。

部屋用の新しいドアノブ
川口技研 ホーム空錠2

トイレの新しいドアノブ
川口技研 室内用 ドアノブ ハイス両玉 WC トイレ用3

完成後は、それぞれうまく機能していて家人にも大いに喜ばれました。

【関連リンク】
1611 門柱と門扉のDIY補修
1473 BS/CSアンテナの交換DIY
1173 玄関ドアクローザーをDIYで交換

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1767
毎年1回、1年間に読んだ書籍(小説、エッセイ、ビジネス、教養、ノンフィクションなど)を思い出して、その中からジャンル別にナンバーワンを決めているシリーズで、2012年分から続いています。

1692 リス天管理人が2022年に読んだベスト書籍
1601 リス天管理人が2021年に読んだベスト書籍
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1191 リス天管理人が2017年に読んだベスト書籍
1093 リス天管理人が選ぶ2016年に読んだベスト書籍
993 リス天管理人が選ぶ2015年に読んだベスト書籍
886 リス天管理人が選ぶ2014年に読んだベスト書籍
784 リス天管理人が選ぶ2013年に読んだベスト書籍
676 2012年に読んだ本のベストを発表

私が読むのは基本的には文庫や新書の旧刊本で、単行本や新刊本はほとんどなく、あまり著者やジャンルが偏らないよう、できるだけバランス良く、読んでいるというのが特徴です。

2023年の1年間に読んだ本の合計は、作品数が96作品(2022年99作品)、上下巻を2冊とカウントする冊数では110冊(2022年107冊)となりました。前年(2022年)からは作品数では3作品減りましたが、総冊数では3冊増加しました。

リタイア後には暇な時間が増えて読書数も増えるのか、それとも往復2時間の通勤時間がなくなり、その読書時間がなくなり減ってしまうのか、どうなるだろうって思っていましたが、ここ数年みてきた限りほとんど読書量に変化はなさそうです。

ただ、最近は、読書に集中していられる時間が徐々に短くなってきているのと、細かい文字を読むのがつらくなっていることを実感していて今後読書量が増えると言うことはなさそうです。集中力と視力の問題は老化現象ですからやむを得ないかなと思っています。

過去の年間読書数(作品数と冊数)は下記の通りです。

新書/NF 冊数 海外
小説
冊数 日本
小説
冊数 作品数計 冊数計 月間平均
冊数
2013年 86 98 8.2
2014年 26 26 13 17 62 70 101 101 8.4
2015年 17 17 12 65 94 107 8.9
2016年 14 14 12 16 65 79 91 109 9.1
2017年 26 26 16 21 62 70 104 117 9.8
2018年 26 26 9 13 64 71 99 110 9.2
2019年 29 29 8 9 71 77 108 115 9.6
2020年 29 30 14 19 51 56 94 105 8.8
2021年 22 22 13 21 58 69 93 112 9.3
2022年 11 11 15 16 73 80 99 107 8.9
2023年 16 16 17 27 63 67 96 110 9.2

  ◇   ◇   ◇

それでは、今回も「新書/ビジネス/ノンフィクション部門」「海外小説部門」「国内小説部門」の3部門に分けて候補作と大賞を発表します。

まずは「新書/ビジネス/ノンフィクション部門」ですが、2023年は16作品(16冊)読んでいます。前年の11作品(11冊)からは5作品増えています。

その中から大賞の候補作は、「最澄と空海」梅原猛著、「新老人の思想」五木寛之著、「年金だけでも暮らせます 決定版・老後資産の守り方」荻原博子著、「定年バカ」勢古浩爾著の4作品です。

その候補から大賞に選んだのは、、、ドコドコドコドコ・・・

年金だけでも暮らせます 決定版・老後資産の守り方」荻原博子著に決定!!

パチパチパチ!

感想は、
2023年4月前半の読書と感想、書評(年金だけでも暮らせます 決定版・老後資産の守り方)

上記の感想でも書きましたが、結論としては「年金だけでは暮らせない」ということでタイトルに虚偽ありですが、こうしたタイトルは刺激的でなければ売れないので仕方ないでしょう。

できればこれは年金生活に入る前、それも10年以上前には読みたい本です。そうでないと、いろいろ準備ができません。

それでも、今の生活に無駄はないか?お金の使い方、貯め方は間違っていないか?など参考になることがいっぱいです。


  ◇   ◇   ◇

次は、「海外小説部門」です。昨年2023年は、17作品(27冊)読みました。2022年は15作品(16冊)でしたので、作品数と冊数も増えています。

その15作品の中から大賞候補は、「ロスト・シンボル(上)(中)(下)」ダン・ブラウン著、「大いなる遺産(上)(下)」ディケンズ著、「マルタの鷹」ダシール・ハメット著、「もう年はとれない」ダニエル・フリードマン著、「ホテル・ニューハンプシャー(上)(下)」ジョン・アーヴィング著の5作品です。

今回、この海外小説部門は力作や古典的名作が多くて迷いました。

大賞は!、、、ドコドコドコドコ・・・

大いなる遺産(上)(下)」ディケンズ著に決定です!

パチパチパチ!

感想は、
2023年3月前半の読書と感想、書評(大いなる遺産)

今回は候補に入りませんでしたが、同時期のロンドンが舞台の「ボートの三人男」ジェローム・K・ジェローム著を先に読んでいたことから、当時の社会情勢やテムズ川周辺の様子などがわかり面白く読めました。

アメリカンドリームが生まれる前の、産業革命の成功で世界の中で経済大国をひた走る英国の格差社会とイングランドドリームの話ですが、今読んでも色あせることがないよくできたドラマでした。

僅差の次点で「マルタの鷹」ダシール・ハメット著が続きますが、これは私の個人的な趣味(探偵好き)が影響しているせいかもしれません。

  ◇   ◇   ◇

最後にもっとも読んだ作品数が多い「国内小説部門」です。昨年2023年に読んだ国内小説は63作品(67冊)で、一昨年2022年の73作品(80冊)から大きく減りましたが、これはバランスを意識して前年より新書や海外小説を多めに読んできたためで想定内です。

その63作品の中から大賞候補としてあげたのは、

JR上野駅公園口」柳美里著、「漂流」吉村昭著、「オライオン飛行」高樹のぶ子著、「一八八八切り裂きジャック」服部まゆみ著、「光と影」渡辺淳一著、「二人のクラウゼヴィッツ」霧島兵庫著、「暗幕のゲルニカ」原田マハ著、「二千七百の夏と冬(上)(下)」荻原浩著の8作品です。

これらはどれも力作で、私の好奇心や趣向をくすぐり、感情を揺さぶり、そして読み終えてしまうのが残念に思った面白い小説でした。

それでもどれか一作を選ぶとすると、、、、、、ドコドコドコドコ・・・ドコドコドコドコ・・・ドコドコドコドコ・・・ドコドコドコドコ・・・

パンパカパーーーン!

暗幕のゲルニカ」原田マハ著に決定です!

パチパチパチ!パチパチパチ!パチパチパチ!

感想は、
2023年6月後半の読書と感想、書評(暗幕のゲルニカ)

こちらからでも感想が読めます。
著者別読書感想(原田マハ)

国連に飾られているピカソのゲルニカはピカソの祖国スペインが内戦で無差別爆撃で破壊された街を抽象的に描いたことは有名な話ですが、この小説ではそのゲルニカを描くことになったパリに住んでいたピカソの晩年生活と、恋人でカメラマンのドラの生活が生き生きと蘇ってきました。

個人的な趣味趣向で、小説でも実際に起きた歴史的事象や有名人をモチーフにした作品が好きで、過去には「マリー・アントワネット」シュテファン・ツヴァイク著や、「八甲田山死の彷徨」新田次郎著などが年間大賞に、太平洋戦争中、無謀とも言えるキスカ島からの撤退を描いた「八月十五日に吹く風」松岡圭祐著や、水戸の黄門様の真実に近い小説「光圀伝」冲方丁著が年間大賞次点に入っています。

今回の候補作の中にも、「漂流」吉村昭著、「オライオン飛行」高樹のぶ子著、「一八八八切り裂きジャック」服部まゆみ著、「光と影」渡辺淳一著、「二人のクラウゼヴィッツ」霧島兵庫著の5作品は、いずれも歴史に出てくる人物(有名・無名、本名・別名にかかわらず)が登場してくる作品です。

中でも「一八八八切り裂きジャック」が描く舞台は、先述の「海外小説部門」大賞の「大いなる遺産」と時代も場所も近く、知識の相乗効果が得られて楽しめました。

また無人島漂流ものが大好きな私としては、ノンフィクションに近いと思われる江戸時代に船が嵐に遭い漂流し凄まじい無人島生活をおくる「漂流」吉村昭著はお勧め小説です。

さて、それらの秀作揃いの「国内小説」の次点は、「一八八八切り裂きジャック」服部まゆみ著とさせていただきます。

感想は、
2023年1月前半の読書と感想、書評(一八八八切り裂きジャック)

日本でもよく知られている「切り裂きジャック」ですが、今回この小説を読み、その後wikiなどでも調べてかなり詳しくなりました。

この小説が舞台となった同時期に、日本から欧州へ公費留学していた森鴎外(森林太郎)や北里柴三郎が脇役で登場したり、昔映画化されて有名になったエレファントマンが大衆見世物小屋で客を集めていたのをうまく小説に取り込んでいます。そうすることで、なにかその時代と遠い場所が読者にとって身近に感じられるという巧い手法です。

以上、「リス天管理人が2023年に読んだベスト書籍」でした。
今年も面白い本に出会えますように。

【関連リンク】
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1766
25時(新潮文庫) デイヴィッド・ベニオフ

25時
本著は1970年生まれの著者のデビュー作となる2002年の作品で、10年前に第3作目の「卵をめぐる祖父の戦争」(2008年)を読んだとき、その才能に惚れ込み、「デビュー作もいずれ読んでみたい」と書いたことがありましたが今回やっとかないました。

2014年2月後半の読書と感想、書評(卵をめぐる祖父の戦争)

今回も内容は全く知らずに読み始めましたが、日本とアメリカでは犯罪者が裁判で有罪が確定したあと刑務所への収監までの扱いが全然違うので、まずそれに驚くばかりでした。

というのも、この主人公の話ですが、麻薬の密売で逮捕され7年の懲役刑が裁判で確定したあとも、決められた収監日までは保釈金を積めば外で普段通りの生活ができるのがアメリカらしいです。

タイトルの25時間は、収監されるまであと25時間というところから始まり、7年間の刑に服するか、親が店を売って用意してくれた多額の保釈金を没収されることを覚悟して逃げ回ることにするか、それとも自殺するか、その決断の時が刻一刻と迫ってきます。

7年間の刑がそれほど悩むのか?というのも日本ならではのことで、アメリカでは白人の美少年が刑務所に収監されると、マイノリティの収監者達に襲われるというのが定説で、主人公はその美少年と言える白人青年でした。

派手なアクションなどはなく、主人公とその周囲にいる父親、恋人、親友、そして麻薬ディーラーのボス、密売仲間などとの人間関係、気持ちや感情の移り変わりなど、繊細な描写に終始し、アメリカ人の主にエンタメ系の作家の書いた小説とは思えないほどでした。

最後はややわかりづらかったですが、「もし逃げ出しうまく逃げ延びたら・・・」という妄想?で終わりますが、自業自得とは言え現実はそうでないという、、、

いや面白かったですが、「卵をめぐる祖父の戦争」が突出した作品だっただけに、それには及ばないという感想です。

★★☆

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

晴子情歌(上)(下)(新潮文庫) 高村薫

本著は2002年に単行本、2013年に文庫化された長編小説です。過去に著者の小説は1995年に「黄金を抱いて翔べ」を読んでから、「レディ・ジョーカー」など合計9作品を読んでいますが、それらとはまったく毛色の違った内容で、意外な感じがしました。

文庫の上下巻合計で800ページを超える、通常の文庫本なら3~4冊分はありそうなボリュームで、しかもその中の半分ぐらいが、旧字、旧仮名で書かれた主人公が書いた手紙となっていて、それに慣れるまでに時間がかかりました。

さらに、登場人物が豊富で、巻頭に家系図がありそれに救われましたが、しばしばその家系図を見に行く手間もありサクサクと読めるものではありませんでした。

主人公と結婚した夫の兄弟(義兄、義姉)が4人いて、その配偶者を合わせると8人、夫の両親に主人公の父親の兄弟が5人、母親の姉妹が他に2人などなど。さらに甥や、名家で代議士を出した名家だけに番頭や女中、秘書などもいます。家系図がなければとても読み進められません。

主人公は、戦前に東京で生まれた女性とその息子の二人で、エリートの英語教師だった女性の父親が妻(主人公の女性の母親)を病気で亡くしたあと、仕事を辞めて生まれ故郷の青森の寒村へ引っ越す決意をしたことで、その女性の人生が大きく変わります。

その主人公の女性がやがて女中として奉公していた青森の名家のフラフラと自由人を謳歌していた4男坊と出征する前日に結婚することになり、そしてその夫が戦地にいるいるあいだに義兄の子をもうけ、その子(息子)へ母親から過去の自分の人生や息子の出生のことを手紙に書いて教えていく流れです。

中でも、主人公の父親が故郷に戻ってすぐに親戚を頼って漁師となり、また、息子も東大理学部を卒業した後、女性トラブルを起こしたこともあり、就職せずにやはり親戚を頼って遠洋漁業の船員になるなど、昭和から現代までの漁業についてかなり詳細に書かれています。

テーマは、タイトルからすれば、昭和の戦前に青森の寒村に引っ越した女性の一代記ですが、その息子の母親に対する疑念と愛情、そして主人公の女性の恋心、激動の戦前戦後の日本、特に北方漁業を中心とした社会の縮図と言ったところでしょうか。

とにかく登場人物が多く、読むのに疲れましたが、丁寧に最後まで読み切ったという満足感があります。

★★☆

著者別読書感想(高村薫)

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

淀川八景(文春文庫) 藤野恵美

淀川八景
著者は1978年大阪府生まれの作家さんで、著書を読むのは今回が初めてです。今回の著書は文芸作品ですが、過去には児童文学などジュニア向けの作品が多く、今まで名前すら知らなかったのもやむを得ません。

今回は、タイトルに惹かれて購入しました。というのも、過去に淀川に架かる豊里大橋(大阪市東淀川区)のすぐそばに短い期間でしたが住んでいたことがあり、なんとなく懐かしさを覚えたからです。

私が淀川や淀という地名を聞くと、すぐ頭に浮かぶのは淀競馬場と淀殿(織田信長の姪になる茶々)ですが、今回は淀川をテーマにした8つの短編の物語で、競馬場も安土桃山時代の話も出てきません。

8編のそれぞれのタイトルは、『あの橋のむこう』『さよならホームラン』『婚活バーべキュー』『ポロロッカ』『趣味は映画』『黒い犬』『自由の代償』『ザリガニ釣りの少年』です。

その中で私が一番好きなのが『ポロロッカ』で、これは淀川河口から上流に向けて遡り琵琶湖(瀬田の唐橋)までをひたすら歩く、紀行ものというか、ロードノベルで、これはできれば短編ではなくもっといろいろな要素やうんちくなどを加味し中編以上の作品で読みたいなと思いました。

ただそれぞれの作品で描かれているのは、日常生活での人間関係の機微がメインで、各編とも完全に独立したそれぞれに味わいの違う作品で、それはそれで十分に楽しめました。

★★☆

【関連リンク】
 1月前半の読書 東京クルージング、資源カオスと脱炭素危機、カオスの娘、橋を渡る
 12月後半の読書 グレイヴディッガー、駐車場のねこ、平凡すぎて殺される、鬼統べる国大和出雲古事記異聞
 12月前半の読書 葬式組曲、ちえもん、夜市、歴史探偵 忘れ残りの記

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dellPC3DELL XPS Desktop 8960を新しく買い換えた(追加した)続編です。

「その1」では、買い換えた理由や、到着後にインストールや設定などおこなった諸々について書きました。

設定を終えて、一応前の機種DELL XPS 8910と起動時間を比較してみると、OSがWindows10からWindows11に変わっていることぐらいしか違いはなく、前機種にも起動ドライブにSSDを装着していたことから、起動時間はほとんど変わらないか、逆にちょっと遅いという衝撃的な顛末です(比較計測はGlaryUtilities スタートアップの管理)。

これはOSのせいなのか、それともSSDの性能差なのか、よくわかりませんが、起動時間にはセキュリティソフトなど様々な裏で動いているプログラムの種類や数なども影響していますから、単なるCPUや基板などの性能だけで差が出るわけではないでしょう。

このあたり、クルマを買うときには、0-100km/hのタイムや、燃費のWLTCモード、パワーウエイトレシオ、最小回転半径など様々な比較・判断基準がありますが、PCの場合は、それぞれの使う環境(OSの種類や起動時に読み込むプログラム)などでも変わってくるので一律の性能評価は難しそうです。

でも、工場出荷状態での起動時間とか、なにか統一した公平な比較データを全PCメーカー、今ならスマホメーカーも含め、デスクトップPC、モバイルPC、スマホのそれぞれで公表するように法律か業界規則で決めてもらいたいものです。そうでないと性能について判断のしようがありません。

それで、新PC XPS Desktop 8960の使い心地ですが、特に「素晴らしい!」というものではなく、逆に「ここが悪い!」ということもなく、前の機種から6年が経っても進歩が体感できず「こんなものか」というのが実感です。

しかも価格は1TBのSSDや32GBのメモリーなど、最初から豪華版にしたことから、6年前の(SSD装着前の)倍額近くに上がっています。その価格要素を加味すると「買い換えは今じゃなかった」と言うのが本音です。

ならば買い換えをするのは間違っていたか?というと、パソコンは消耗品という考えで、故障して動かなくなってから買い換えることになると、データの復旧などが大変なので、保険と思って一定期間で買い換えるのが正解と割り切るしかありません。

スマホの時代にPC、しかも大きくて邪魔になるデスクトップって、動画クリエイターやプロのゲーマーでもなければ流行りませんが、私の場合はそのどちらでもなく、どちらかと言えば旧来のテキストベースで趣味のブログを使い慣れたキーボードを叩いて書いているのがメインの使い方です。

ただ、最近はスマホやカメラ、ドライブレコーダー等で撮った動画を編集してブログやSNSに載せることがちょくちょくあり、また年齢とともに眼が弱ってきてスマホやモバイルPCのような小さな画面では、長時間の作業はつらく、そうしたことを考えるとパワーがあって、大きなディスプレイ&慣れた大きなキーボードのデスクトップPCが役立ちます。

これでとりあえず6~7年は快適に使えるかなと思います。次に買い換えるときは、おそらく70代になっていて、果たしてそのときにはもう高性能なデスクトップPCが必要とも思いませんので、こうした高性能マシンを買うのはたぶん今回が最後かも。

 ◇   ◇   ◇

冬の寒い日にキーボードを打つ手が冷たくなってしまうので、昨年は指先だけ外に出す毛糸の手袋を使いましたが、どうにも使い勝手が悪く(キーボードがうまく打てない)、これは直接手を温める方法しかないなと、下記のヒーターを購入しました。

山善 手元あったかセラミックファンヒーター DMF-D02-W

コンパクトヒーター

これはデスクの上、キーボードのすぐ横に置き、手が冷たくなったときに使います。デスクの上に置いて邪魔にならず、こんなに小さなヒーターは他にはないでしょう。本当にオモチャのように小さいです。大きさのイメージは箱入りティッシュBOXの半分の大きさです。
※本体サイズ:幅11.5×奥行14×高さ6.5cm、本体重量:420g

ま、130Wなので、暖房機として大きな期待はできませんが、手元を少しの時間温めるだけでは十分です。

しかし残念に思うのは身体のすぐ近くで使うだけに、音がブゥゥゥーーとうるさくて、その点はマイナスです。もう少しファンを高級なものにして静音だと良いのですけどね。それだとつけているのを忘れる?その対策に小さなパイロットランプでも付ければいいだけです。

一応日本の会社が販売元(製造は中国)になっているので、電気用品安全法のPSEマーク、1年間の保証などがあり安心して使うことができます。

 ◇  ◇  ◇

今回の新デスクトップPC購入により、2010年に購入した二世代前の今は使っていなかったWindows7のDELL Inspiron 580はバックアップ用としてもお役御免となり、邪魔になるので、以前利用したことがあるリネットジャパンに引き取りを申込みました。

リネットジャパンは無料でPCやモニター、その他家電品などを引き取ってくれるサービスで、ダンボールに入れて準備をしておけば、指定日時に佐川急便が自宅まで取りにきてくれます。

その他にも廃家電等を無料で引き取ってくれる業者(家のポストにチラシがよく入っている)もありますが、再利用や、廃棄するにしてもリサイクルをキチンとやってくれるかわからないので、その点では多くの自治体が指定し連携しているリネットは安心と思えます。

もちろん、事前にハードディスクが復元できないようにソフトを使って完全削除(ランダムデータの上書き)し、Windowsはアカウントなどが残らないよう工場出荷状態に戻しておきます。

リネットでは、消去ソフトを無料で提供してくれるのと、自分でおこなうのが面倒という場合、有料で完全削除を依頼することも可能です。また送付したPCを受け取った時と、廃棄処理が完了したときにメールで連絡が送られてくるのも良心的です。

【関連リンク】
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