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983
寒くなってくると暖かい映画館や、自宅でゆっくり映画でも楽しむっていう身近なレジャーが恋しくなります。

映画「クライム・スピード」が先月11月にロードショー公開されていました。この映画は1959年にアメリカで公開された「セントルイス銀行強盗」という映画のリメーク版ですがいまいちパッとしません。

その1959年に公開されたオリジナルの前作では、あの有名なスティーブ・マックイーン(1930年3月24日~1980年11月7日)が主演を努めていましたが、公開当時はまだアメリカの西部劇テレビドラマ「拳銃無宿」(1958~1961年)でようやく芽が出はじめた矢先で、これからまさにスターダムへ駆け上ろうとしている若い頃の作品です。

私がマックイーンの魅力にはまるきっかけとなった映画は「荒野の七人」(1960年)と「大脱走」(1963年)ですが、ロードショー公開時はまだ小学校入学前の幼児でしたので、実際にそれらの映画を見たのは公開から数年後、映画館ではなく吹き替え版のテレビの洋画劇場とリバイバル上映でした。

そう、このふたつの映画は1970年代中学生の頃に、劇場でリバイバル公開され、その時にはいそいそと映画館へ足を運び吹き替えのないオリジナル版を見に行きました。

当時は映画の本数も限られていたせいか、人気映画は10年ぐらいして名画座ではなくロードショー映画館でもリバイバル上映がよくありました。

同様にマックイーン主演の60年代の作品「ネバダ・スミス」(1966年)、「ブリット」(1968年)、はテレビ映画で、70年代(中・高校生時代)以降の作品「栄光のル・マン」(1971年)、「ゲッタウェイ」(1972年)、「パピヨン」(1973年)、「タワーリング・インフェルノ」(1974年)は、すべてロードショーを映画館へ見に行きました。

彼の主演作品の中ではアカデミー主演男優賞に輝いた「砲艦サンパブロ」(1966年)を一押しする人が多いのですが、一度だいぶんと前にテレビで見ましたが、アクション俳優のイメージが強かったせいか、この映画では存在感が感じられず、私の中ではイマイチです。もう一度落ち着いてちゃんとじっくりと見たいとは思っています。

彼が主演の映画の中で一番よかった映画は、、、しばらく考えたものの順番は付けにくいです。

それで、特にお気に入りとしてはありきたりになりますが、「荒野の七人」「大脱走」「ブリット」「栄光のル・マン」の4本。この4本は何度観ても飽きません。

荒野の七人」はよく知られているように黒澤明監督の映画「七人の侍」のリメーク版です。マックイーンの役どころは、村人の要請を受けて立ち上がるガンマンのリーダーユル・ブリンナーを補佐する知的でしぶい参謀役でした。

オリジナルの七人の侍では、片山五郎兵衛(稲葉義男演)と七郎次(加東大介演)の二人の役を兼務する大事な役です。

大脱走」ではあの象徴的なドイツ軍の軍用バイクを奪って草原を疾走するシーン。国境までたどり着きながら、あとわずかというところで銃撃され脱走に失敗する迫力あるシーンは映画の名場面として長く記憶されるでしょう。

但しあのジャンプと鉄条網へ突っ込む危険なシーンは大事なスターに怪我されるのを心配したプロダクション側の指示でスタントだったとのこと。

その代わりに逃げるマックイーンを追いかけるドイツ兵のバイク走行シーンはマックイーンが希望して自分でおこなったとか。好きですねぇ。

ブリット」は、沈着冷静なサンフランシスコ警察の敏腕警部補役で、それまでのイメージとちょっと趣が違っていますが、サンフランシスコの急坂を、犯人が乗るダッチチャージャーを追いかけるマスタングGT380が跳ねて飛び回る重量級カーチェイスで有名になりました。さすがにサンフランシスコの坂でも普通にはクルマはジャンプしないので、撮影では見えないようにジャンプ台を設置してクルマをわざと跳ねさせていました。

またスーツにネクタイをしているマックイーンというのも珍しく、この映画のやや崩したIVYリーガーっぽい粋な服装と着こなしが人気でした。

トヨタがチェイサーというクルマを発売するとき(1977年?)のテレビCMには、草刈正雄がサンフランシスコの坂の街を走りながら「刑事ブリット、彼はチェイサーだ」というキメ台詞のシーンがありました。

栄光のル・マン」は、映画としてあまり評価が高くないのですが、クルマ好きなら誰も興味をそそられる「フェラーリvs.ポルシェ」のワークス勢同士の激突を描いたもので、その時すでにレーシングドライバーとしても定評があったマックイーンが、「俺の得意分野だぞ」とばかりに生き生きと演技しているのがGoodでした。

どこで手に入れたのか忘れましたが映画のオリジナルサウンドトラック(カセットテープ)まで持っていました。


 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

当時は一流のハリウッドスターはテレビCMや商品広告には出ないというのが常識でしたが、1972年には唯一と言ってもいいテレビコマーシャルに出演をしています。その後松下電器(現パナソニック)と訴訟沙汰になった広告は、映画シーンを彼の承諾なしに(おそらく映像権を持つプロダクションと松下電器が契約した?)勝手に使ったというものとされていますが、それではなくマックイーン自らが出演したものです。

それはHONDAエルシノア250というモトクロッサー用バイクのCMです。

映像は広大なアメリカ南西部のインディアン・デューンズの大地をマックイーンがひたすら走り回るというだけのCMで、あの「大脱走」で演じたバイクでの逃走シーンともかぶってくるものです。

私はそのCMをリアルタイムで見て、その時はまだ免許が取れない年齢でしたが、いずれはオフロードバイクに乗りたいと思ったものでした。


HONDA CR250M ELSINORE CM 5分間フルヴァージョン(ファンには感動もの)


この当時としては異例のハリウッドのトップスターがテレビCMに出演してくれた理由が、下記のホンダのサイトに書かれています。面白いですよ~
HONDA MotorSports The Origin2「スティーブ、待ってくれ!」
Hondaのテストスタッフは、遙かエントリーゲートの方向に立ちのぼる砂埃を発見して、緊張に身を引き締めた。その日のインディアン・デューンズ・モトクロス・パークはHondaが貸し切り、わずか4人のテストスタッフで極秘テストを行っている真っ最中だった。ロサンゼルスからそれほど遠くない場所に位置しながら、普通のモトクロス場の何倍もの広大な面積を誇るインディアン・デューンズは、人知れずマシンの開発テストを行なうにはうってつけのコースだったが、そこに誰かが侵入してきたのは確かだった。


 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

マックイーンが出演した映画はちょい役も含めて全27作品。同世代の俳優ポール・ニューマンの50作以上と比べると決して多くはありません。それは全身を癌に蝕まれ50歳の若さで亡くなってしまったことにもよります(ポールは83歳で死去)。

その癌は、因果関係は様々言われていますが、「拳銃無宿」や「荒野の七人」「ネバダ・スミス」など数多く出演した西部劇でよく使われるロケ地が、アメリカの原爆実験場(ネバダ州)と重なり、その残留放射能の影響を受けたというものや、軍隊時代やその後のレース活動で、当時は耐熱、耐火用素材として普通に使われていたアスベストを使った衣服や建材に触れる機会が多くあり、それらの影響だとか言われています。

マックイーンの60歳、70歳の年齢に応じた円熟した演技もぜひ見たいと思ったのは私だけではないはずです。

【出演作一覧】
1956年
傷だらけの栄光  Somebody Up There Likes Me
1958年
ニューヨークの顔役 Never Love a Stranger
マックイーンの絶対の危機 The Blob
拳銃無宿 Wanted: Dead or Alive
1959年
セントルイス銀行強盗 The Great St. Louis Bank Robbery
戦雲 Never So Few
1960年
荒野の七人 The Magnificent Seven
1961年
ガールハント The Honeymoon Machine
1962年
突撃隊 Hell Is for Heroes
戦う翼 The War Lover
1963年
大脱走 The Great Escape
雨の中の兵隊 Soldier in the Rain
マンハッタン物語 Love with the Proper Stranger
1965年
ハイウェイ Baby the Rain Must Fall
シンシナティ・キッド The Cincinnati Kid
1966年
ネバダ・スミス Nevada Smith
砲艦サンパブロ  The Sand Pebbles
1968年 華麗なる賭け The Thomas Crown Affair
ブリット Bullitt
1969年
華麗なる週末 The Reivers
1971年
栄光のル・マン Le Mans
栄光のライダー On Any Sunday
1972年
ジュニア・ボナー/華麗なる挑戦 Junior Bonner
ゲッタウェイ The Getaway
1973年
パピヨン Papillon
1974年
タワーリング・インフェルノ The Towering Inferno
1978年
民衆の敵 An Enemy of the People
1980年
トム・ホーン Tom Horn
ハンター The Hunter


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966
録画しておいた「無法松の一生」の映画を見ました。

無法松の一生は、そのタイトルこそよく知っていましたが、中身についてはまったく無知で、「無法の松」って言うからにはきっとヤクザ者か博徒みたいな渡世者の松吉てぇーのが主人公なのだろうぐらいに思っていましたが少し違いました。

原作となった小説は、太平洋戦争前、軍部が幅を利かしている世相の中、八幡製鉄所に勤務をしていた岩下俊作氏のもので、1939年の直木賞候補にも挙がりましたが、元々は「富島松五郎伝」というタイトルで懸賞小説に応募し入選した作品です。

映画化されたときにこの印象に残りやすい「無法松の一生」という題名に変わりました。「富島松五郎伝」というタイトルのままだったらここまで有名にはならなかったかも知れません。タイトルって重要なんだとあらためて思います。

映画化は、太平洋戦争中の1943年に稲垣浩監督、阪東妻三郎、園井恵子主演で製作されたのが最初で、リメイクされたのは戦後の1958年、同じ稲垣浩監督、出演者は変わり、三船敏郎、高峰秀子が主演です。

この15年後のリメイク版は最初の映画製作が戦争中だったため、大人の恋愛感情など検閲のために表現できなかった部分をちゃんと盛り込みたかったからと言われています。

その後も1963年には村山新治監督、三國連太郎、淡島千景主演で、その2年後の1965年には三隅研次監督、勝新太郎、有馬稲子主演でも作られていますので、22年の間に合計4本の同じストーリーの映画が作られたことになります。

ちなみに同一原作を何度もリメイクされた小説原作の映画としては「潮騒」がありますが、1954年から1985年の間の31年のあいだに映画が5本、テレビドラマが2本が製作されています。

もっとも、史実で時代劇の範疇に入りますが、おそらくリメーク作品としてもっとも多いと思われる「忠臣蔵」などは映画、ドラマ合わせると過去に100本近くが作られていたりします。

潮騒の場合、主演女優は、青山京子(1954年)→加賀まりこ(TV1962年)→加藤澄江(TV1963年)→吉永小百合(1964年)→小野里みどり(1971年)→山口百恵(1975年)→堀ちえみ(1985年)と変遷していきますので、年配の人のおおよその年齢を知るには、「潮騒の女優名」をしれっと聞いてみるのが手っ取り早いかも知れませんね。

話しは元へ戻して「無法松の一生」は、映画もドラマも1950年代から60年代に制作されたものばかりで、私の場合、子供の頃にそのタイトルを何度か目にしたことぐらいしか記憶がないというのもうなずけます。1970年代以降生まれの人だと、このタイトルを聞いてもまったく聞き覚えがなく、「嫌われ松子の一生 」のこと?って聞き返されるかも知れません。

で、今回見たのは1958年製作の映画で、三船敏郎演じる荒くれの人力車夫富島松五郎と、高峰秀子演じる若くして夫を亡くして後家となった良家の奥方吉岡良子との、結ばれるはずのない大人の淡い恋愛物語。最後に泣かせの場面が待っています。

この映画は芸術性が強く求められるヴェネツィア国際映画祭にも出展され、同時に出展され下馬評の高かった木下惠介監督の「楢山節考 」を押さえ、見事に金獅子賞(最高賞)を受賞した作品でもあります。

三船敏郎も数多くの映画に出演していますが、代表作のひとつと言ってよい作品ではないでしょうか。人妻を演じた当時34歳の高峰秀子も爽やかな色気を醸し出していて、見応えもありました。

先日三船敏郎を特集したBSのテレビ番組を見ていたら、三船敏郎の弟分でもあった夏木陽介氏も三船作品の中では「『無法松の一生』が一番好きだ」とインタビューに応えていました。


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937
今更なのですが、最近、内田康夫氏原作の「浅見光彦シリーズ」のテレビドラマにはまっていて、BSで再放送されるたびに録画をして楽しんでいます。

このシリーズは、現代版水戸黄門っていう趣きで、国内の名所各所で不可解な殺人事件が起き、たまたま居合わせたり、知人が関わっていたりする旅行雑誌のルポライターの主人公が事件を調べ、最後には見事解決をするっていうたわいもないものです。

たわいもないって言うと原作者に失礼ですが、流れ的には見事なワンパターンで、当初は事件に首を突っ込んでくる胡散臭いルポライターという感じで登場し、殺人事件を捜査する横柄な刑事に邪険に扱われますが、その主人公が警察庁刑事局長の弟というのが判明するやいなや刑事の態度が急変するワンパターンが秀逸です。

警察庁刑事局長と言えば、警視総監に次ぐ警察官僚2番目の超エリートで、国会答弁などにも時々出てきたりする役人です。

「浅見?ふん、ルポライターなんてどこの馬の骨だか、叩けばほこりが出るんじゃねぇか?」と言っていたのが、身元が判明したとたん手のひらを返して、「いや~浅見刑事局長の弟君でいらっしゃるとは、浅見先生もお人が悪い~」となるわけです。

事件はさすがミステリー界の巨人内田康夫氏の原作だけに、日本各地の観光名所を押さえつつ、また各地域の歴史や文化を絡めた動機や殺人法で物語が展開されますが、必ず1話の事件に絡む1人の若き美しいヒロインも登場し、彩りを添えてくれるのも楽しいところです。

ドラマ制作は日本テレビ版、TBS版、フジテレビ版と複数の局にまたがり、各局で同じタイトルの作品が作られていて、当然ながら主人公や周囲を固める脇役陣はそれぞれに違っています。それらを見比べるのもなかなか面白いのです。

もっとも古くに制作していた日本テレビ版は、1987年から1990年に放送され、放送順に「平家伝説殺人事件」、「天城峠殺人事件」、「佐渡伝説殺人事件」、「美濃路殺人事件」、「越後路殺人事件(原作は「漂泊の楽人」)」、「唐津佐用姫伝説殺人事件(原作は「佐用姫伝説殺人事件」)」、備後路殺人事件(原作は「後鳥羽伝説殺人事件」)」、「琵琶湖周航殺人歌」の8作品で、主人公の浅見光彦は水谷豊が演じています。

但し、あまり小説の浅見光彦のイメージと水谷豊が合わなかったため、著者の希望もあってか8作品で打ち切られたということです(wikipedia)。

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

TBS版は1994年から2014年にかけて制作放送され、「高千穂伝説殺人事件」、「天城峠殺人事件」、「隅田川殺人事件」、「佐渡伝説殺人事件」、「城崎殺人事件」、「小樽殺人事件」、「風葬の城」、「鳥取雛送り殺人事件」、「天河伝説殺人事件」、「隠岐伝説殺人事件」、「蜃気楼」、「札幌殺人事件」、「「須磨明石」殺人事件」、「後鳥羽伝説殺人事件」、「志摩半島殺人事件」、「坊っちゃん殺人事件」、「鬼首殺人事件」、「華の下にて」、「長崎殺人事件」、「崇徳伝説殺人事件」、「平家伝説殺人事件」、「佐用姫伝説殺人事件」、「藍色回廊殺人事件」、「漂泊の楽人」、「姫島殺人事件」、「津和野殺人事件」、「斎王の葬列」、「高千穂伝説殺人事件-歌わない笛-」、「菊池伝説殺人事件」、「化生の海」、「箸墓幻想」、「天河伝説殺人事件」、「蜃気楼」、「壺霊」の34作品があります。

「天河伝説殺人事件」など同じタイトルのものがダブってありますが、監督や主人公役を変えてリメイクされたものです。

このTBS版の主人公浅見光彦役は第1作目から13作目までが辰巳琢郎、14作目から31作目までが沢村一樹、32作目以降は速水もこみちとなっています。

さらにTBS版には「浅見光彦~最終章~」として2009年10月~12月に連続ドラマとして放映され、「恐山・十和田湖・弘前編(恐山殺人事件)」、「伊豆天城・松島編(天城峠殺人事件)」、「岩手遠野編(鄙の記憶)」、「金沢編(伊香保殺人事件)」、「京都・近江編(須磨明石殺人事件)」、」、「浅見家の悲劇(前編・後編)木曽編(後鳥羽伝説殺人事件)、「エキゾチック横浜編(横浜殺人事件)」、「草津・軽井沢編」(首の女(ひと)殺人事件)」の9作品があり、こちらの主人公は沢村一樹です。

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

フジテレビ版は上記のTBS版と時期がかぶりますが、1995年以降に制作・放送されています。

フジテレビ版はシリーズの中ではもっとも作品数が多くて「伊香保殺人事件」、「横浜殺人事件」、「唐津佐用姫伝説殺人事件」、「津和野殺人事件」、「別府・姫島殺人事件」、「漂泊の楽人 越後・沼津殺人事件」、「恐山殺人事件」、「平家伝説殺人事件」、「斎王の葬列」、「イーハトーブの幽霊」、「皇女の霊柩」、「三州吉良殺人事件」、「津軽殺人事件」、「黄金の石橋」、「金沢殺人事件」、「日蓮伝説殺人事件」、「秋田殺人事件」、「しまなみ幻想 -愛媛・今治殺人事件-」、「ユタが愛した探偵」、「化生の海 -北前船殺人事件-」、「熊本・菊池伝説殺人事件」、「「首の女」殺人事件」、「日光殺人事件」、「鯨の哭く海」、「箸墓幻想」、「「紅藍の女」殺人事件」、「竹人形殺人事件」、「耳なし芳一からの手紙」、「熊野古道殺人事件」、「天河伝説殺人事件」、「喪われた道」、「箱庭」、「後鳥羽伝説殺人事件」、「美濃路殺人事件」、「歌枕殺人事件」、「鐘」、「長崎殺人事件」、「十三の冥府」、「遺骨」、「棄霊島」、「佐渡伝説殺人事件」、「悪魔の種子」、「還らざる道」、「砂冥宮」、「志摩半島殺人事件」、「はちまん」、「平城山を越えた女」、「幻香」、「不等辺三角形」、「貴賓室の怪人」、「中央構造帯」の51作品が2014年までに制作されています。

フジテレビ版の浅見光彦役は第1作から14作までが榎木孝明、第15作目以降は中村俊介となっています。途中で主役の座を降りた榎木孝明は17作目からは主人公の兄の刑事局長役で復活して出演しています。

その他にもこのシリーズは単発でドラマが作られていて、そこでは国広富之、篠田三郎、高嶋政伸などが浅見光彦役を演じています。唯一映画になった作品は「天河伝説殺人事件」(1991年)で、監督はあの市川崑、主役は榎木孝明です。

今までに見た中では卑弥呼と邪馬台国論争に焦点をあてた奈良県桜井市が舞台の「箸墓幻想」(TBS版)、天海=明智光秀説を絡めた「日光殺人事件」(フジテレビ版)、死を覚悟して出帆する補陀落渡海を知らしめた「熊野古道殺人事件」(フジテレビ版)、10年前に事故で亡くなった妹の死の真相に迫る「後鳥羽伝説殺人事件」(フジテレビ版)などがよかったかな。

浅見光彦を演じる役者としては、著者は榎木孝明を一押しだったようですが、私は沢村一樹がお気に入りです。フリーのルポライターという社会の荒波にもまれる厳しい職業の役柄からすると、辰巳琢郎や中村俊介はお上品過ぎでひ弱そうに思えます。

映画やドラマを見るときに、先に原作本を読んでから見る場合と、あとで読む場合がありますが、このシリーズに関しては、観光名所のロケが行われていますので、読む前に先に見ておいて、そのイメージを知っておくのが楽しめそうです。

ちなみにこの浅見光彦シリーズは小説では120作品もありますので、今後も機会があれば新しく作られるかも知れません。主役にはできれば若手のホープを使い、俳優の登竜門になるといいですね。

著者別読書感想(内田康夫

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915
映画「風と共に去りぬ 」(原題:Gone with the Wind)を見ました。以前NHK BSで放送されたのを録画しておいたのですが、なんと言っても1本で222分もある超大作、普通の映画の2.5本分もあるだけに、なかなか見る機会がありませんでした。


画像:PIA Corporation

アメリカでの公開は第二次世界大戦が始まった1939年という世界中がきな臭くなってきた頃で、まだ日本との太平洋戦争は始まっていません。

この映画を公開時に海外で見た日本人エリート軍人が「こんな映画を作る国と戦争しても勝てない」と衝撃を受けたとか(wikipedia)。

日本で最初に公開されたのは終戦から7年も経った1952年ですから、当時映画館へ駆けつけた20歳前後の若者は、現在は80代半ばになっています。その頃に最初に見たときの感想を聞いてみたいものです。

その後何度かリバイバル上映がされていて、特に私がまだ小中学生だった1970年代にはおそらく団塊世代向けに好評で、長い期間上映していたのを子供心に覚えています。

この映画については有名すぎて解説の余地も残されていないのでしょうけど、せっかく見て感動と記憶が残っているうちに、その備忘録的感想を書いておきます。

原作はマーガレット・ミッチェル、監督は「オズの魔法使 」(1939年)などを監督したヴィクター・フレミングで、この映画でアカデミー賞の作品賞・監督賞・主演女優賞など9部門を獲得しました。

主演でヒロインのスカーレット・オハラに抜擢されたのはこの映画までは無名だったヴィヴィアン・リー、その相手役のレット・バトラーにはすでに確固たる名声を築いていたクラーク・ゲーブルで、夕日に染まる丘でスカーレットを抱き留めているバトラーのシーンのポスターがあまりにも有名です。

映画の内容は、1960年代の裕福で華々しかったアメリカ南部の白人上流階級の生活が、戦争(アメリカ南北戦争)によってすべて失ってしまい、二度とあのような華麗で美しい日々は戻ってこないという意味を「風と共に去っていった」と表したものです。

そう言えば、日本で「戦争」といえばほぼ「太平洋戦争」を指しますが、アメリカで「戦争」というとこの「南北戦争」を指すと言われています。それだけアメリカ国民にとっては意味のある大きな出来事だったのでしょう。

ちなみに南北戦争ではエイブラハム・リンカーンやユリシーズ・グラントが率いるアメリカ北軍に、この映画の舞台となる南部(南軍)はこてんぱんにやっつけられ、美しかった南部の主要都市アトランタも火の海と化します。

この負けた南部の過去の栄光と、そこから必死にはい上がっていこうとする美しきヒロインという構図が、太平洋戦争でアメリカにこてんぱんにやられ、そこから立ち直ろうともがいていた敗戦直後の日本の姿がダブって、当時の日本人にはこの映画が琴線に触れて特に大ヒットしたようです。

ヒロインのスカーレット・オハラは、日本人の感覚で言えば大金持ちのわがまま娘によくいる自分勝手ですぐにヒステリーを起こすあばずれで、友人の夫をずっと狙っている嫌なヤツです。しかしこの映画の中では可愛くて自立心が旺盛で憎めないから不思議です。

結局ヒロインは意中の人を射止められず、ヤケクソ気味で手近にいた男と結婚をしますが、その相手は結婚後すぐに南北戦争中に病気で死んでしまいます。

戦争に敗れ南部で手広く農場をやっていたヒロイン一家はなにもかも失ってしまい、お金欲しさで好きでもない金持ちの妹の恋人を奪って二度目の結婚、その2番目の夫も銃弾に倒れてまもなく死亡、そしてようやくヒロインに意中の人がいるのを知りながらもひたすら求愛をしてくれていたレット・バトラーと結ばれます。

二人の間には娘が産まれ、ハッピーエンドで終わるかと思いきや、ここでまた悲劇が起こります。その悲劇が引き金となって、もう我慢の限界とばかり夫のレット・バトラーが荷物をまとめて家を出て行ってしまいます。

そこで初めてヒロインは意中の人ではなくレット・バトラーを本当に愛していたことにようやく気がつき、生まれ育ったタラの農園に戻り、そこをずっと守っていくことで、きっとレットは戻ってきてくれると信じるところで長いドラマが終わります。

時間にすると3時間40分、確かに長いですが、次々と場面が変わり、また動きも激しいので、集中してみているとその長さはあまり感じられません。また古い映画によくあるスタジオのセットの中だけで終始するのではなく、広大な牧場や農園、巨大な街のセットを使った展開で客を飽きさせません。

私が過去に見た1本の映画の中で一番長かった「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ 」は香港の映画館で観ましたが、途中でトイレ休憩時間を挟む上映時間が205分(3時間35分)あり、この映画より5分だけ短いものでした。

さてこの映画の主題は、強くて美しい南部女の愛と人生というべきものでしょうか、現代においても男性を蹴散らしてでも強くなりたい女性の共感は得られそうなところが多々あるように思えます。

親友の彼氏や夫に横恋慕したり、金持ちの妹の彼氏を奪い取ったり、ダメな男を見下して自分が采配を奮いビジネスをを成功させたりと、現代のドラマに焼き直しても十分通用しそうです。

そんな自信過剰でわがままな女性でも、ひたすらに思ってくれる頼れるイケメン男子がいつもそばにいて、お金のために結婚して、たいして好きでもなかった夫は次々と亡くなり、三度目でようやく本懐を遂げ結ばれるという話しなど、現代女性にとっては願ったりかなったりの展開かも。さすがに女性作家の作品だけあります。

女性が描く「波瀾万丈だけど結果オーライに近い人生」っていうのが見終わった後の感想です。

アメリカの近代史の勉強にもなりますし、日本がまだ白黒の無声チャンバラ映画で弁士が活躍していた時代に、アメリカではこのようなフルカラーの大スペクタル感動巨編を作っていたということを考えると、どう考えても宣戦布告したのは無謀な過ちだったと言わざるを得ません。

ゴールデンウィークも近いし、このような長時間じっくり映画に浸れるなんてなかなかないでしょうから、もしまだ見ていない人がいればレンタル屋さんへGo!。買ってもAmazonで送料込みで千円もしません

最後に余談ですが、この小説に登場する架空のイケメン男子レット・バトラーは、後に円城塔との共著となる伊藤計劃著「屍者の帝国 」に登場していて、スカーレットと別れたあと、アメリカの民間軍事会社に所属し、英国人主人公と絡むなかなか重要な役割を果たしています。

そのようにして、架空の登場人物が、後世に書かれた小説などに取り上げられたりするのって、それを知っているとなおさら楽しいものです。


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曜日の関係からこの年末年始は9連休という長い休みになりました。子供達も大きくなったので、もはや家族揃って温泉旅行へ出掛けたり、スキーへ連れて行ったりという親としての役目からは解放され、昨年と同様のんびりと家で過ごしました。

お正月休みにはぬくぬくしたふとんに入ってのんびりと読書をするのが最高の贅沢ですが、同時にDVDを借りてきたり録画しておいた映画を見るのもまた楽しからずやです。

昨年のお正月には「永遠の0」を見に行きました。もちろん今年も映画館へ足を運んでとも考えましたが、ちょうどいまかかっている映画でぜひ観たいって思えるものがないので、ちょっと前の映画をDVDレンタルしての鑑賞です。

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神様のカルテ2
現役医師、夏川草介氏の小説「神様のカルテ2」を映画化したもので昨年2014年3月に公開されました。前作「神様のカルテ」も小説を読んでから映画を見ましたが、原作に沿っていてたいへんいい出来でした。

監督は深川栄洋、主演は櫻井翔、宮崎あおいという前作同様の布陣です。舞台はもちろん松本。そして主人公栗原一止の医学生時代同期生だったエリート医師進藤辰也役に藤原竜也です。

個人的な意見を言えば、アイドル歌手が本業の櫻井翔はともかく、一応俳優専業の藤原竜也の演技と役がどうもしっくりいっていない感じがします。

小説の進藤辰也のイメージと違いすぎ、藤原竜也にエリート然としたところがありません。私のイメージで言えば玉山鉄二か玉木宏がやるべき役だったような気がします。

映画の中で常念岳の想い出話しが何度か登場しますが、常念岳ってどこだっけ?恥ずかしながら知りませんでした。

調べると「飛騨山脈(北アルプス)南部の常念山脈にある標高2,857 mの山」とのことで、長野県松本市・安曇野市にまたがる山で日本百名山に指定され有名らしいですね。

小説で読んでいたので、場面が先々わかってしまうだけに、余命少ない先輩医師と妻を病院のルールを破って屋上のヘリポートへ連れ出すシーンでは不覚にもその後の展開が先に思い浮かんで思わず涙ぐんでしまいました。いや~映画っていいもんですねぇ~

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選挙
2007年公開のドキュメンタリー映画で想田和弘監督作品です。2005年9月に行われた川崎市議会選挙というローカルな選挙がテーマですが、私が以前に長く住んでいた地域ということもあり、懐かしさもあってこれは見ないといけないなと前から思っていました。

映画は政治は全くの素人で公募で決まった40歳の山内和彦氏が、川崎市議の補欠選挙に落下傘候補として自民党から出馬し、他の民主党候補や神奈川ネットワーク運動や共産党候補と激戦を繰り広げる始終が描かれます。

ドキュメンタリーですからすべて実名、やらせなしで、選挙に出るというのはこういうものなんだとあらためて感心させられます。

山内候補と奥様のやりとりや、即席で作った後援会事務局、一癖もふた癖もありそうな自民党川崎支部の面々、さらに同日投票日の参議院選挙に神奈川から立候補していた川口順子、その応援にやってくる客寄せパンダの小泉首相(当時)、石原伸晃、橋本聖子など有名人。

市議会選挙の他党候補は、政治家としては実績のあるベテラン揃いで、山内氏はまったくの素人、ジバン(地盤:支持者組織)もカバン(鞄:選挙資金)もカンバン(看板:知名度)がなにもない中で、駅前で「自民党」「小泉純一郎」と自分の名前を連呼するドブ板選挙をおこないますが、党の重鎮達からは素人候補に遠慮なく厳しい叱責が飛びます。

誰でも新人というのはそういうものなのでしょうね。最大の自民党ですら知名度や実績がないと苦戦するわけですから、大政党に所属せず素人が選挙に出ても勝てる可能性はほとんどないっていうのが今の現状なのでしょう。

その4年後、東日本大震災直後の2011年4月におこなわれた同じ川崎市会議員選挙では自民党からの公認は得られず、「脱原発」を訴えて無所属で挑戦した時のドキュメンタリー映画「選挙2」も楽しみです。

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トリック劇場版 ラストステージ
2014年公開の映画で、トリックシリーズの完結編と言われています。監督は劇場版前3作と同じく堤幸彦で、トリック初の海外ロケ映画です。

偉大なりマンネリと言えばその通りで、それがこのシリーズの魅力でもあるのでしょうけど、さすがにもう飽きてきたって感じです。以前のように何が出てくるか?っていうワクワク感がありません。

トリックがテレビの深夜枠でひっそり始まったのが2000年。当時は仲間由紀恵はまだ主役級の女優ではなく、ちょい役や声優などで活躍していましたが、このトリックで火が付きその後一気にブレークしました。なので仲間由紀恵にとっては女優の原点とも言える作品です。

当時の仲間由紀恵にはハングリー精神があり、演技の上手下手ではなく、たかが深夜のテレビドラマでも、その役に対する必死さがよく感じられました。

しかしその後は多くの映画で主役をこなし、テレビやCMで引っ張りダコの人気が出てからは、余裕というか貫禄というものが年齢相応に備わってしまい、それが貧乏でどん欲なトリックの主人公役には相応しくなくなってきたのかなと思います。

ま、いずれにしても、これがシリーズ最後と言うことで、いい潮時かも知れません。

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夜叉
昨年亡くなった高倉健主演の1985年に公開された映画で、監督は降旗康男、共演者は妻にいしだあゆみ、主人公と同様大阪みなみから流れてきた魔性の女螢子役に田中裕子、その他には漁師仲間の田中邦衛、螢子のヒモでチンピラ役のビートたけし、大滝秀治など、いつもの降旗組メンバーが揃っています。

他の作品との関係で言うと、「南極物語 」と「居酒屋兆治」が1983年の公開で、この作品がその後に撮影・公開されました。高倉健出演の映画はこのあと3年ほど間が開き、1988年に「海へ-See You-」、1989年に「ブラック・レイン」へと続きます。

1981年に高倉健と共演した「駅 STATION」(監督降旗康男)での評判がよかったのか、この映画でも高倉健の妻役で重要な役柄をいしだあゆみが演じています。

ポキリと折れそうなほど細く、スマートで洋風な顔立ちのいしだあゆみが、働き者の漁師の妻を演じるにはちょっと無理があるように思いますが、なんとかこなしていました。でもやっぱりいしだあゆみは横浜のようなお洒落な大都会向きの女優さんで、寒村の漁港には向いていない感じです。

映画の舞台というかロケ地は福井県三方郡美浜町近くの漁村で、厳しい冬の感じがよく出ていました。

近年は周囲にできた原発のおかげで様々な施設や補償金などで、綺麗な道路が整備され、大きな公共施設なども次々と建ち潤ってきた地域なのでしょうけど、原発が停まってしまっている昨今は景気はどうなっているのかわかりません。

この作品を含め、高倉健主演のまだ観ていない作品がいくつかあるので、また機会を見つけて鑑賞したいと思っています。

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ドクトル・ジバゴ
1965年のアメリカとイタリアによる合作映画で、監督は「戦場にかける橋」(1957年)や「アラビアのロレンス」(1962年)の監督を務めたデイヴィッド・リーン、主演は「アラビアのロレンス」で重要な脇役として出演していたオマー・シャリフです。

映画は米アカデミー賞の脚色、撮影賞、作曲賞、美術監督・装置賞、衣裳デザイン賞の5部門を受賞した名作ですが、映画以上に挿入曲「ラーラのテーマ」が強く印象に残っていて、その曲を聴くと「どこかで聞いたことがある」と思う人が多いのではないでしょうか。

作品はロシアの作家、ボリス・パステルナークによる同名の小説で、1914年に始まった第1次世界大戦での敗北から始まったロシア帝国内部への不満、1917年にはロシア革命が起きて皇帝が殺害され、共産主義がジワジワと台頭してくる激動のロシアを描いたものです。

子供の頃に両親を亡くし、知り合いに育てられた主人公のジバコは、医者として仕事をしながらも趣味で書いていた詩が「個人的すぎる」ことで反革命的と決めつけられ、家を追われ家族と共にシベリアのウラル地方へ移住することになります。

そこで運命的出会いをするのが医者をやっているときに何度か会ったことがあるラーラという子供もいる人妻です。

男というもの、先の高倉健主演の「夜叉」と同様、幸せな家庭を持ちつつも、魔性の女と出会ってしまうとついふらふらとそっちへのめり込んでしまうという性(さが)は、時代も国も違うのに似たようなストーリーで笑ってしまいました。ストレートに言えば不倫をなんだかんだと理由を付けて美化しているわけなんですけどね。

とにかく長い映画で本編だけで200分ほどありますが、場面展開が速いのでちゃんと集中して見ていないと途中でわからなくなりますので注意が必要です。寝転がって見ていると途中何度か考え事をしたりして意識が外れ、もう一度巻き戻して見直す羽目になりました。

母親が亡くなりひとりぼっちになった少年時代のジバコが親の遺産として渡されるロシアの楽器バラライカが、その世代交代を表す小物としてうまく使われていたのがとても印象的でした。

架空の人物ドクトル・ジバコの生涯の話しと言うよりも、第一次大戦、そしてロシア革命と内戦、共産主義国家成立までの大スペクタル政治ドラマって見方もできるかなと思います。



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