リストラ天国 ~失業・解雇から身を守りましょう~
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私が会社に入社したのは1980年ですが、その時経理部の人から「確実に儲けたいならなんでもいいから新規公開株の公募に投資せよ!」と言われました。
確かにその頃(1980年代)からバブルが終わるまで、いやおそらくバブルが弾けたあとの2000年頃までは、公募されるブックビルディングの公募価格と実際の公開直後の初値を比べると、6~7割の銘柄は初値が上回り、残りも公募価格よりも大きく下がるということはほとんどなく、横ばいだったように思います(未確認)。
もっとも史上最高の平均価格を付けたバブル時以降は、例え公開直後の初値では上回っていても、その後数カ月の間に公募価格を割り込み、ひどいのは紙くず同然や、1/10以下になってしまうような新規上場株も多く見られました。
つまりその頃までは、公募価格で買うことさえすれば、6~7割の勝率があり、欲を出してもっと上がるかもと持ち続けたりしないで、初値でとっとと売ってしまえば確実に儲けることができる投資だったというのが新規上場株だったのです。
しかし2000年頃からは、次第に公募価格を初値が下回るケースが増えてきて、とても6割の勝率を期待できるものではなくなりました。大きな要因としては平均株価がバブル以降下落し続け、日本の株式へ投資をする人(外国人含む)が減ってきたということでしょう。
そして従来ならば業界紙や証券会社の営業マンからしか情報が得られなかった新規上場株が、ネット取引が急増し、誰でもが簡単に情報を得ることができるようになったことはいいとしても、期待度が大きな人気株ばかりに購入希望が殺到し、逆に期待度が薄いと公募株は余って上がらない(逆に下がってしまう)ということがあるのでしょう。
最近8カ月間の例で見ると、
22社中、公募価格から初値が5%以上上昇したものが8社、逆に初値が5%以上下落したものは6社、ほぼ横ばい(-5%~+5%)だったものが8社となり、勝ちは36%、負けが27%、引き分けが36%という結果になります。ちなみに引き分けでは証券会社への手数料や、売却時の税金を差し引くと結局は損をすることになってしまいます。
比較のため、1980年代のがみつからないので、バブルもはじけた後の2000年のデータを比較してみましょう。
つまり、以前とは違い、公開株を公募価格で買っても、やや勝ちが上回るものの、もはや大勝ちすることは滅多になく、この8カ月間で言えば、初値が公募価格のほぼ2倍になった駅探(現在は大きく下げ初値の約1/7の749円)、2倍以上になったKLab(現在価格は順調に伸ばし初値の1.3倍の5,180円)やブレインパッド(現在価格は初値の2/3に下がり4,230円)ぐらいしかうま味はなかったということでしょう。
いずれにしても、もう新規公開株取引は、新入社員がなけなしのお金をつぎ込んでやるようなものではなく、余裕のあるところでしか、できなくなってきたようです。
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すでに多くの人は気づいている通り、世の中にはコンサルタントと自称する人が星の数ほどいます。昔まだコンサルタントという名称が少なかったときは、それだけで凄く偉い専門家という高尚なイメージがありましたが、今では、一部の有名コンサルティングファーム以外のコンサルタントは、個人事業主か、役職のない平社員が箔ツケのための総称かあるいはフリーターと思って9割方間違いないでしょう。
コンサルタントと言えば一般的には、経営コンサルタント、人事コンサルタント、会計コンサルタント、システム(IT)コンサルタント、キャリアコンサルタント、建設コンサルタントなど企業経営に不可欠な業務においてそれを分析し、改善アドバイスや指導をする役目を担いますが、その確固たる条件や資格要件などなにもありません。
このコンサルタントいう名称ほど便利なものはありません。業務をする上で特に資格が必要なわけでもなく、それを専門に扱う法人や団体に属している必要もなく、単に自分でそう名乗り、WEBサイトにもそう書いて、リアルの場で活動するなら名刺にコンサルタントと書けばそれだけでOKです。
最近では、SEOコンサルタント(企業のWebサイトのアクセス数を増やすアドバイスをおこなう)、セキュリティコンサルタント(情報システムの脆弱性や企業防衛に関するアドバイス)、BPRコンサルタント(主としてリストラ関連)、SNSコンサルタント(ソーシャルメディアを使った企業PR戦略)、M&Aコンサルタント(企業買収に関するアドバイスや交渉)、アフィリエイトコンサルタント(副業で成功報酬ビジネスをおこなう人向け)、観光コンサルタント、介護コンサルタント、投資コンサルタント(主婦や高齢者を対象する)などが大流行しているようです。これらの正体をみると、比較的新しいことであればまだ知る人も少ないので、経験や実績よりも先に名乗った者勝ちというルールがあるようです。
いずれにしても、コンサルタントを名乗る人の多くは、怪しい人達が多いわけですが、面白いのはそういうコンサルタントは宣伝目的のため自分でブログやTwitterで積極的に発言をおこなっています。なかでもTwitterで「フォロワー○万名!」とか自慢している人のプロフィールを見ると、たいていは自分がフォローしている人の数がフォロワーより多く、つまり相互フォローしてくれる人を地道に探していけば、誰でもできる数字だと言うことがわかります。
そしてそのような方のブログ等では、必ずと言っていいほど、他のコンサルタント(個人ではなく同業のコンサルタント全般に対して)に対しては非難や悪口を書きます。ま、ライバルは少ない方がいいということと、相対的にみて自分が有能であることを示したい思いがあるのは仕方がありませんが、普通に見ても目糞鼻糞を笑うという世界かなと。
そんなアホなコンサルタントの書いたブログの中に、そのコンサルタントが本当に有能なのかどうかを測る物差しとして「年収を聞く」「会社の経常利益を聞く」というのがありました。そうアドバイスしているのです。
言い分としては「儲からないコンサルタント=企業の経常利益が低い=年収が低いコンサルタント=無能なコンサルタント」という論理です。「ゴルフを教わるのにゴルフの下手な人に教わらないでしょ?」ということまで丁寧に書いてあります。
まったくおかしな話しですが、少し世の中のことを知っていれば「年収の高低」と、その人の「コンサルタント能力」とはまったく結びつきません。逆に有能だからこそ、節税のためや先行投資のため経常利益や年収を抑えていると考えられるわけです。ゴルフでも優秀なプロのコーチは、決してゴルフが上手いプロ選手でないことが多いのです。石川遼やタイガーウッズの専属コーチが、彼らよりゴルフが上手いわけでは決してありません。
特に個人事業主に近いコンサルタントにとって年収というのは見かけ上報酬の一部に過ぎません。年収の代わりに六本木ヒルズに住まいとオフィスを会社の経費でまかない、ベンツや食事もビジネスの一環として経費で落としているのかもしれません(税務署のチェックは年々厳しくなってはいますが、それを問題なくクリアするのは有能な証拠です)。住まいと食費、交際費と移動費がタダになるなら、わざわざ自分の年収を高くして所得税や住民税、社会保険料をがっぽり支払う必要などどこにもないでしょう。
また夫婦で事業をやっていれば配偶者を社長にして、自分は雇われ人という形にし、給料はほどほどにしておき、出た利益は新たな投資や内部留保をおこない、夫婦で100%を持つ会社(株式)の量や価値を高めようとしているのかもしれません。そんなことは事業家なら常識でしょう。
会社勤めなら、ボーナスを現金でもらうか、会社のストックオプションをもらうか選択できるケースがよくあります。ストックオプションを選んだ場合、それを行使しない限りは収入となりませんので年収には加味されません。しかし、その後ストックオプションをタイミングよく行使すれば、何億円という収入になることも珍しくありません。なので一時の個人の年収ごときで有能さなんか絶対に計れないのです。
次に経常利益ですが、個人事業の利益はそれこそ、いくらでも調整が可能です。利益を出して税金を多く支払うか、それとも先行投資をし、経費として他のものに使うかという選択ができます。逆に小規模なのに多くの利益を出し続けている経営者は無能じゃないのか?と思ってしまいます。赤字であっても人を増員したり、高度な教育を受けたり、システム投資などをおこない、将来の事業拡大に結びつけることは、有能な経営者なら当然考えるべき事です。
そんな簡単なことまでわからない経営コンサルタントが堂々と跋扈しているのも現実なのです。ましてや有象無象、次々現れる自称コンサルタントには笑ってしまうようなものも多くあります。
浮気解決コンサルタント、お受験コンサルタント、恋愛コンサルタント、結婚コンサルタント、葬儀コンサルタント、Twitterフォロー獲得コンサルタント、副業コンサルタント、集客コンサルタント(イベントなどでの集客)、節電コンサルタント(企業や家庭での節電アドバイス)などはまだいいとしても、イメージコンサルタント、魅力向上コンサルティング、ボディコンサルティング、ラーメンコンサルタント、廃業コンサルタント、恋愛詐欺コンサルタント(犯罪集団にレクチャーする)、空き巣対策コンサルタント(元空き巣が改心して地域や住居の防犯対策をする)とかなると、もうどにでもしてという感じです。とにかくなんでもいいからキーワードにコンサルタントを付ければそれで立派?な職業に早変わりで、早い者勝ちという感じです。それでまともな生活がおくれるかどうかは本人の努力次第ですが。
景気が悪く雇用状況が悪い中、そして家から一歩も出たくない引きこもりやニートが増えている現状、少しでも収入を得るために、個人で気軽にできるコンサルタント業は、今後も活況を浴びてきそうです。コンサルタントと言っても最近の傾向は、現場まで足を運んでヒアリングしたり、人前でプレゼンしたりすることは必須ではなくなってきたからです。コンサルタント業開業のためのコンサルタントという職業ができても(もうあるかも)決して不思議ではありません。
とか書きながら、今度取材が来たら「リストラコンサルタント」って名乗ってみようかなと(ウソ)
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1980年代まで主流だった国民総中流社会では「価格相応にいいもの」または、「他人と差別化ができる」、さらには「お得感があるもの」を作れば、あまり手の込んだことをしなくてもモノはどんどん売れていくのが普通でした。
その要因としては購買意欲の高い団塊世代が、消費者の中心にいたからと思えます。
しかしその団塊世代も引退し、高齢者はそこそこお金持ち(世帯平均1600万円の貯蓄)だけど、それを積極的には使うことはありません。
お金を使うであろう若い世代はと言えば、長引く不況でみんな貧乏で、従来のような「いいものだから売れる」「差別化できるから売れる」というビジネス感覚はもはや風前の灯火です。
では、どうするか?
1)お金を使わない高齢者にもっとお金を使わせる仕組みや商品を作る
2)お金がない貧乏な若者から少しずつお金を取る方法を考える
の二つです。
1)はすでに様々な試みがおこなわれていますが、もの凄い大ヒットというのはあまり聞きません。例えば満額の退職金をもらい、定年で暇になった高齢者夫婦向けに、世界一周の船旅とか、リゾート地にある永住型ケアハウスとか、趣味の高級一眼カメラとか、お孫さんに買ってやる商品などはそこそこ売れていますが、流行しているとは言えません。
高齢者は体力ばかりでなく基本的に消費意欲も衰え、さらに今後の老後のことが心配なのでお金は貯蓄に回します。それが振り込め詐欺やリフォーム詐欺などの格好の餌食となってしまっているわけです。
振り込め詐欺で数千万円を騙し取られたという報道が決して珍しくありませんが、いったいこの高齢者はいくら貯金を持っているのか?と下世話に思ってしまいます。そういう意味では振り込め詐欺などは裕福な高齢者に向けて大ヒットしているビジネス(もちろん違法)と言えるのかも知れません。
あと、若者というわけではありませんが、貧困ビジネスというのは、ホームレスの人などに声をかけて、生活保護費が受給できるよう住居や申請のノウハウを提供し、それで支給された生活費のほとんどを巻き上げてしまうあくどいビジネスですが、それをもっと合法的にスマートにして若者向けにおこなうのがおそらく2)のパターンとなります。
例えば今は若者にとって携帯電話は生活していく上で絶対必要なツールです。職探し、仕事、恋愛、投資、友人とのコミュニケーション、情報検索、ニュース、話題、ブログ、SNS、カメラなど、それなしではもう生きていけないという人も多いのでしょう。
携帯電話を持つには基本料金が最低でも月に千円程度が必要です。千円ならばアルバイトで生計を立てている貧乏な若者でも支払っていけます。しかしその基本料金だけでは絶対に済まないのも携帯電話です。
通話料、ネット接続料、留守録などオプションに加えてゲーム、お財布携帯、ナビ、有料アプリだと言ってその金額は膨れあがっていきます。携帯電話料金の引き落とし直前にはいつも慌てて借金したり、日雇いバイトをして、食費を削ってでも電話を止められることがないように最優先で支払っていると聞いたことがあります。
しかもそれが高額になっていくのを選ぶのは利用者なので、サラ金のように「借りすぎ注意」の警告や業界の自粛、罪悪感など微塵もありません。
携帯電話会社としては、美味しそうなメニューを一見安く見えるようにして並べておいて、例え貧乏で食事を我慢して携帯料金を支払うような人にも、もっと使いたくなる、使わなければいい思いができないようPRをすればいいわけです。
したがってひとつひとつのサービスを見ると月数百円という単位が多く、ついつい利用してしまうという戦略が徹底しています。これも言ってみればひとつの貧困ビジネスだと思っています。
そのようにして、若者を携帯電話中毒患者にしてしまえば、あとはもう何年、何十年と黙っていてもお金を支払い続けてくれるわけですから、これほど美味しいビジネスはありません。2年縛りの新規契約ならそれこそ例えば最初の半年間すべてを無料にしてもその後で十分利益が得られるでしょう。
このような少額だけど毎月延々と支払続けるビジネスと言うと、昔から公共料金と言われる、NHK、電力、水道、ガス、固定電話などがあります。
これらは生活する上で必要なコストなので、嫌だから払わないというわけにはいかず、しかも地域独占事業なので競争がなく一般的に割高です。赤字になりそうなら値上げすればそれで潤いますから楽な商売です。
今回の福島の事故により、電力会社がいかに儲かるか、無駄遣いをしてきたか、自民党に巨額の政治献金しているかなどが明らかとなりましたが、マスコミや政治家や学者を囲い込むため何千億円というお金をばらまいてそのおいしい利権を守ろうとしてきたかがよくわかります。
それに国民が気がついてしまい、電力会社は事故以上に慌てていますが、その儲かる仕組みや請求する根拠になる詳細なデータは民間会社の壁として、一切非公表のままです。
そりゃ出せばその内容の不明瞭さは明らかで非難囂々ですから出せるわけがありません。
NHKは地デジ化によってテレビを捨てる人の影響で、受信料が1割減収と試算しているようですが、ネットで視聴する人からも受信料を支払わせるため、法律を変えてその減収を穴埋めしようと懸命です。
元々NHKは視聴者からの受信料と多額の税金で番組を制作しているので、言ってみれば豊富な過去のコンテンツは国民の共有財産とも言えます。
それをまたぼったくりの高い料金で再配信をしたり、天下りだらけの関連会社で高額なDVDにして売って儲けるのはまったくけしからんことです。
以前某カード会社から「特典いっぱいのプラチナカードへグレードアップしませんか」の電話が頻繁にかかってきたことがありました。
そこでは「初年度は今と同じ標準の年会費でいいから、とりあえず1年だけでも入ってみませんか」と言われました。しかしカード会社の契約を解約や変更するのは結構手間で、電話をして書類を送ってもらい、手書きで記入し、捺印して返送するとか考えるとついつい忘れたり面倒になり、そのまま継続してしまう、、、というのが敵方の作戦です。
なので「1年後に自動的に元のカードの契約へ戻してくれるなら入ってもいいよ」と返事しましたが、なぜかそれはできないということで交渉は決裂しました。
もっとも、プラチナ会員向けの豪華絢爛なな会報誌を送ってもらったり、1泊十数万円の高級ホテルの宿泊や、数万円のディナーを優待価格で2割引きにしてもらっても、利用する機会は私の場合皆無です。
それが何度も勧誘され、あまりにうるさいので、通常のカード(年会費数千円)まで解約し、今は会費永年無料のカードを使っています。やりすぎると逆効果ってことを少しは学んでもらいたいものです。
話しはちょっとずれましたが、このように、古くからある毎月少額を途切れることなく延々と支払わせる方法こそが、貧乏な若者(若者とは限らず一般的な庶民から)からお金をむしり取る、最近のトレンドなのです。
独身でも世帯主ならば、公共料金や携帯電話以外にも、毎月あるいは毎年決まって長年にわたって支払続けているものがあるでしょう。例えばCATV視聴料、ネットプロバイダー料金、レンタルサーバ、ヤフオクプレミアム会員料金、有料メルマガ、モバイルデータ通信カード、デジタルフォトフレーム利用料、電子新聞、パソコンのサポート保守料、クレジットカード年会費、セキュリティソフト更新料、レンタルビデオ店の年会費などなど。いずれも最初は月数百円~千円程度で、相手に身構えさせない金額となってます。
販売側もこのように長期間安定した収入が得られるというのは、非常にありがたいことで、毎月新規加入と退会者の差だけをチェックしていればよく、売上は年間を通して安定したものとなります。「初年度無料」とか「3カ月無料」をうたっているものは、そうしても結局は儲かるのがわかっているからに他なりません。
さすがにもう「初年度無料」に魅力を感じて新たに高額な契約を結ぶ人はいないでしょうけど、下に小さな文字で、「○年以上の契約者に限る」とか、「1年未満で契約する場合には違約金として…」と書かれているケースが多く、これほど流行や技術の変遷が早く、企業やサービスの寿命が短い時代に2~3年も固定されるというのは結構大きなリスクです。
毎月自動的に引き落とされるものって、徐々にお金を支払っているという感覚が薄れ、さらに解約するのは面倒なようにできているので、例え無駄だとわかっていても、ま、数百円だからいいかと、ついつい解約せずに支払い続けてくれる人を狙い打ちしていくわけです。
そういうやり方で貧乏な若者からも少しずつお金を取るように世の中はなっているのです。
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NTTの電話を最初に敷く際に払わされる施設設置負担金は、1897年(明治30年)に加入登記料制度が発足し、これが電話加入権の始まりで、その加入登記料は15円でした。
ちなみに明治30年と言えば、日本楽器製造株式会社(現ヤマハ)が創業し、龍馬伝でお馴染みになった元土佐藩士後藤象二郎が亡くなった年でもあります。
ちなみに明治30年と言えば、日本楽器製造株式会社(現ヤマハ)が創業し、龍馬伝でお馴染みになった元土佐藩士後藤象二郎が亡くなった年でもあります。
その後この加入権は何度か名称や金額の改正がおこなわれましたが、鉄腕アトムの連載が始まった年1952年(昭和27年)に日本電信電話公社が発足し、電話設備費負担金は30,000円、高度成長時代の1971年には設備料という名称に改称されている負担金が5万円、1976年には8万円まで上昇していきます。
この頃新たに電話を設置した人達というのは、ちょうどその頃20代も後半となり、結婚をして新生活を始めた団塊世代ということでしょう。
この頃新たに電話を設置した人達というのは、ちょうどその頃20代も後半となり、結婚をして新生活を始めた団塊世代ということでしょう。
1985年に公社は民営化され日本電信電話株式会社ができ、名称も工事負担金に改称、その金額は72,000円、1989年には現在の名称である施設設置負担金となりました。
1887年 電話加入登記料
1925年 電話加入登記料+設備費負担金+工事負担金
1948年 装置料
1951年 装置料+電話設備費負担金
1953年 電信電話債券
1960年 設備料
1985年 工事負担金
1989年 施設設置負担金
と、この120年のあいだに、様々な名称や理由付けで国民をうまく丸め込み、国営事業や公社時代ならともかく、一民間会社のNTTになってからも、一度得た利権は手放そうとせず、NTTの資産(=株主やステークホルダーの利益)となり、官僚天下りの温床となり、そして独占する電柱や架線などのインフラや交換機などの機材を建設し調達してきました。
つまりは「国営事業=国民の税金」で作られた逓信省、その後国策事業で生まれた電電公社であり、民営化されたとは言え国が大株主の日本電信電話だからこそ、みな信じて世界的に見ても例のない意味不明の加入権を支払ってきました。
お金を返さないならば、そこで敷設された日本中の通信インフラは国民共有財産ということもできます。
お金を返さないならば、そこで敷設された日本中の通信インフラは国民共有財産ということもできます。
そして集めた一般的に加入権と言われる施設設置負担金はNTTの説明では単に「基本料金の前払い」という苦しい言い逃れに徹していますが、差し押さえがおこなわれたり、市場で売買までされていた財産であり債権であることは疑いようもなく、何年かかってもいいので、払った人に利子を付けて返却してもらいたいものです。
しかし残念ながら、グループ社員数約20万人、連結子会社数536社を擁するNTTがもたらす利権や影響は莫大で、NTTグループの役員や社員、そこから多大な支援や恩恵を受けている政治家や総務省などの官僚達、NTTから仕事をもらっている下請け企業や広告代理店、製品を購入してくれる大手電話機、交換機メーカーなどは、NTT様々ですから、このような国民共有財産という認識は残念ながら1%も持ってはいないでしょう。
ちなみに施設設置負担金の返却や加入権下落損失の訴訟は過去に何度もおこなわれていますが、元々は国営事業であり、日本有数の法律家や政治家を取り込んでいる巨大なNTTに真っ向勝負で勝てるはずもありません。
電話加入権集団訴訟
ソフトバンクが主張する税金を使わない「光の道」構想は、様々な異論や反論があり、ここで全体の評価は控えますが、その主張の中でたったひとつだけ注目すると「国民から施設設置負担金という名目で集めて作った電柱や架線部分の日本中のインフラは、国民共有財産であるべきもので、ビジネス部門のNTT本体と切り離し、新たな回線会社を作り、道路や公園、水道管などと同じように国民の共有財産として運営すべきではないか」というのは、正しい主張のように思えます。
つまりNTTやKDDIなどの民間通信会社は、電柱から各住宅への配線と、それを使ったサービスで競争しビジネスをおこなうのが正しいやり方ではないかということです。
もしそれができないのなら、毎年目立たないようにほどほどの利潤をコンスタントに上げ、天下り官僚を大量に受け入れ、官公庁の仕事の大部分を競争もなく手に入れ、ファミリー企業でお金をグルグルと回していたりしないで、負担金を今すぐ国民に返却してもらいたいものです。
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450
12月に入ると恒例の行事として、来年の手帳というかダイアリーを書店で購入しています。
社会人になった初年度は先輩のマネをして、普通の大学ノートに自分で日付を入れ、そこになんでもメモを残しておくという方法をとっていましたが、二年目からは、年末に取引先などからもらえる小型の手帳を利用していました。
やがてそれでは物足りなくなり、A4サイズでしっかり書けるダイアリーを使うようになっていきました。
やがてそれでは物足りなくなり、A4サイズでしっかり書けるダイアリーを使うようになっていきました。
営業関係の仕事だった当初の約10年間は、多くの顧客から毎日要望や注文を書き取る必要があったので、小型の手帳やダイアリーではフリーのスペースが不足して、別冊ノートにしたり、コピー用紙を挟み込んだりしながら使っていました。
必要に応じて紙を増やすことができるリング式や、手帳の元祖ファイロファックスも検討したことがありますが、あの中央に出っ張るリングが、ペンで書く際にとても邪魔に思えて使っていません。慣れだと思うのですけどね。
で、もう20年以上使い続けているのが能率ダイアリーです。最初からずっと書けるスペースの多いA4版のものでしたが、3年ぐらい前からは小振りなB5版の「能率ダイアリーまたは能率ダイアリーリフレ」という製品を使っています。
途中で何度か高橋書店のダイアリーなどに浮気をしたこともありましたが、結局この製品に勝るものは見つかっていません。
途中で何度か高橋書店のダイアリーなどに浮気をしたこともありましたが、結局この製品に勝るものは見つかっていません。
人によって使い方は様々でしょうから、こう使うべきだという話しではないのですが、私にとってベストのダイアリーというのは未だありません。
したがってこの能率ダイアリーも、使うページと全然使っていないページがあり、フリーで書けるページが足らないときには、余計なページを切り取って、真っ白なコピー紙を付け加えたり、少しでも軽量化を図るために不要なページをバッサリ切り捨てたりしていました。
したがってこの能率ダイアリーも、使うページと全然使っていないページがあり、フリーで書けるページが足らないときには、余計なページを切り取って、真っ白なコピー紙を付け加えたり、少しでも軽量化を図るために不要なページをバッサリ切り捨てたりしていました。
私の理想型は、この能率ダイアリーに近いのですが、
1.◎1週間1ページの区切り(見開き反対側にはメモがたっぷり書ける)
2.◎フリーページがたっぷりとある(会議のメモや顧客との商談内容を書く)
3.○年間カレンダー(昨年、今年、来年の3年間分)
4.△度量衡換算表、年齢早見表(昭和62年は西暦何年?とかがすぐわかる)
5.△営業職の時は地下鉄などの路線図
◎必須 ○できれば付いててほしい △あれば尚可 です。
その他、ダイアリーによくついているのが、
・アドレス帳
・市外局番一覧
・印紙税額一覧
・利率計算表
・日本地図
・方眼紙
・ビジネス用語解説
・月間予定表
・年間予定表
・当用漢字一覧
・外国通貨換算表
などがありますが、私にはそれらは無用のものです。
アドレス帳は毎年その中身がそうそう変わるわけではないので、昔は小さなアドレス帳を別途持っていましたし、現在は携帯電話やパソコンにあれば十分です。
年間予定や月間予定は、同じ事を週間予定にも書かなくてはならず、どちらかに書き漏れがあると役に立たないので最初から使いません。
またパソコンが普及し始めた15年ほど前からは、特に仕事のスケジュールは社内共有のためそちらにも登録しますのでいくつも書くのが面倒です。
またパソコンが普及し始めた15年ほど前からは、特に仕事のスケジュールは社内共有のためそちらにも登録しますのでいくつも書くのが面倒です。
印紙代や日本地図、利率計算は外出中に調べるということはあまりなく、ネットにつながっているPCがあればそちらで調べる方がより確実なので、持ち歩くダイアリーには不要です。
いっそ、ダイアリーをやめてパソコンやスマートフォンですべて管理するという方法もありますが、外出する時にすぐに持ち出せて、必要なときには電池残量の心配もなくサッとすぐに使えるダイアリーは、私にとってまだまだ捨てがたい情報管理ツールです。旧式の人間なのかもしれませんが。
おそらくスマートフォンやモバイル端末がもう2段階ぐらい進み、使い勝手や起動、入力が簡単で素早く、それにネット利用料金のさらなる低額が実現すれば、そちらに全部移行するかも知れません。
そうなるとPCがあるところではPCを、外出時はスマートフォンで共通のデータやスケジュールがクラウド上で共有でき、情報の一元管理と効率化が図れそうです。
そうなるとPCがあるところではPCを、外出時はスマートフォンで共通のデータやスケジュールがクラウド上で共有でき、情報の一元管理と効率化が図れそうです。
パソコンや携帯電話が普及する前と現在では、時代とともにダイアリーの中身もかなり変化をしてきました。
ただその中身を見ていると、中高年者向けに作られているなと思うことがしばしばあります。そのせいかどうかわかりませんが、若い人がこういうどっしりした大きめのダイアリーを持っているのを最近では見掛けなくなりました。やがて消えていく運命にあるのかもしれませんね。
ただその中身を見ていると、中高年者向けに作られているなと思うことがしばしばあります。そのせいかどうかわかりませんが、若い人がこういうどっしりした大きめのダイアリーを持っているのを最近では見掛けなくなりました。やがて消えていく運命にあるのかもしれませんね。
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