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ネットを使う人にとってはもう欠かせないサイトになっているインターネット百科事典Wikipedia(ウィキペディア)ですが、利用することは多いのですが、その概要についてはほとんど理解していませんでした。
Wikipediaがスタートしたのは2001年のこと12年前のことです。まずは英語版をベースとして始まり、日本語を含む多国語への対応も同じ年から始まりました(日本語版は2002年に改良が施されて現在の形になる)。
運営するのは民間企業ではなく「ウィキメディア財団」というジミー・ウェールズが創設した非営利組織で、記事執筆はすべて無償のボランティアです。
運営資金は寄付などによりまかなわれており、私が考えるにインターネットができて以来、無償でこれほど世界中の人に役立つコンテンツサイトはないと断言できます。
Wikipediaで使用されている言語は286種類、まだ増えていく可能性もあります。掲載されている記事(中身のある1ページ)は世界中に25,227,270記事あり、そのうち日本語で書かれている記事は、885,856記事あり、日本語の記事だけでも毎月4~5千記事が増加しています。
岩波書店発行の広辞苑に収録されている日本語の数はおよそ23万項目(語)と言うことですので、それの3倍以上となります。
ただしこれは広辞苑などには含まれない著名人や芸能人、各種キャラクター、企業名、楽曲名などの固有名詞などが数多く含まれているためと思われます。広辞苑などの辞書は掲載する言葉や種類をプロが厳選しますが、Wikipediaは誰でも自由に加えていけるところが特徴です。
先日、三浦しをん著「舟を編む」を読み、辞典の編集についての内幕を知ることができましたが、専門家が言葉を集め、紙の書籍の限界から説明文の文字数や収録すべきかどうか、もっとひいて発刊がビジネスとして成り立つかどうかの判断など、制作者側の都合で編纂したり決められるものとは違い、ネットを活用する辞典では収録数や文字数などに制限はなく、百科事典にとっては最高の環境といえるのかも知れません。
しかしながら、Wikipediaの特徴でもある、誰でもが自由に記事が書け、編集できるということは、書かれていることが信頼できる誰かに保証された内容とは限らないわけで、意図してあるいは意図せず誤った内容が書き込まれたり、自分や特定の会社に有利に解釈して書くことも可能で、それを信じた人が、損害や迷惑を被るということも当然起きます。
そのような問題はさておき、Wikipediaによって、無料で素早く疑問を解決することができるようになったことは、人類の大きな進歩ではないかと思っています。
「『知るは楽しみなり』と申しまして、知識をたくさん持つことは人生を楽しくしてくれるものでございます。」と「クイズ面白ゼミナール」(1981年~1988年)の番組冒頭で語っていたのは鈴木健二氏ですが、Wikipediaはまさに、この知るという楽しみを身近に与えてくれるひとつとなっています。
このWikipediaに関する各種データを拾ってきましたので掲載しておきます。数値は基本2013年10月現在です。
まず言語別の記事数のランキングです。
フィリピンは最近は英語がメインに使われているので、現地語は地方や高齢者以外はあまり使われていないのかと思っていましたが、なんと10位、11位にふたつもの現地語がランクインしています。
それだけフィリピンではこのWikipediaの利用が盛んなのでしょうか?フィリピン人のIT活用がこれほど進んでいるとすれば、今後IT業界が人材や開発拠点を求める先は中国やインドではなくフィリピンなのかも知れません。
ネイティブスピーカー(母国語を喋る人)が多い言語は、1位中国語、2位英語、3位ヒンディー語、4位スペイン語、5位アラビア語という順ですが、Wikipediaの言語別記事数は当然その順番とはなっていません。
特に中国本土では、何度かWikipediaへのアクセスがブロックされたせいもあり、中国語を使う人口が多い割りには記事数はあまり伸びていません。
オランダの人口は約1660万人で世界で58番目という国ですが、オランダ語の記事数は英語に次ぐ171万記事、第2位というのには驚かされます。それだけオランダ語圏でWikipediaの活用(閲覧だけでなく投稿や編集含め)が進んでいるのでしょう。
英語版のWikipediaで2012年の1年間にもっとも多く見られた記事は、1位Facebook、2位Wiki、3位Deaths in 2012(2012年に亡くなった人リスト)、4位One Direction(英国・アイルランド出身のポップスグループ)、5位The Avengers (2012年公開の映画)です。
日本語版に限定すると、1位AV女優一覧、2位AKB48、3位ももいろクローバーZ、4位ONE PIECE、5位嵐 (グループ)となっています。なんて平和で脳天気でスケベな人が多く活用している日本語版でしょう。
しかし日本語版で今年12月のある1週間だけを切り取り、もっとも多く見られた記事を見ると、1位特定秘密保護法案、2位軍刀、3位ネルソン・マンデラ、4位彬子女王、5位山口鉄也となっていて、2位と5位については?ですが、それ以外は社会性のあるテーマが上位を占めています。どっちが本当の日本人ユーザーなのか?です。
さて、このWikipediaという巨大な存在は、まるで生き物のように、今後もどんどんと成長を続けていくのでしょうか?
Wikipeddiaに登録をして記事を書いたり編集をおこなう人達のことをウィキペディアン (Wikipedian) といい、誰でもなることができますが、実際に記事を書いたり頻繁に編集をしている人は限られています。
このウィキペディアンの増加と活性化が今後のWikipediaが成長、発展していくかどうかを左右しています。もちろん記事の質も問われています。
現在でも世界広域で見ると、記事の偏りが見られ、例えばウィキペディアンが多い高等教育を受けた西洋人・白人から見た社会現象や歴史認識と、そうでない人達から見たそれとでは大きく食い違っていて当たり前です。
もっと言えば、Wikipedia日本語版と韓国版で竹島や慰安婦の記事はおそらく双方相容れない内容が書かれていることは容易に想定されます。
そうした政治や宗教、人種、戦争、文化、歴史、領土などの記述については、書いた者勝ちとなってしまうことが得てしてあり、あとから反論を付け加えたり書き換えることもできますが、現状ではウィキペディアンの勢力が強いものが勝ってしまう状態です。
したがって、現在まだネットにアクセスできない世界中の多くの人達が、今後ネットにつながりWikipediaを見ると、驚き、嘆き、哀しみ、怒りとなって様々な問題、例えば国際紛争や宗教戦争を引き起こすきっかけとなるかもしれません。
いずれにしても「世界の44億人がまだネットにアクセスをしたことがない」と国連の専門機関国際電気通信連合が発表しています。この数は、世界人口のおよそ6割に相当し、概ね発展途上国に集中しています。
これらの人が今後ネットにアクセスすることになればWikipediaはもっと発展すると同時に、前述したような先進国やIT活用度の高い国の一部の人が書いた内容が議論を巻き起こすことになるのでしょう。
それと英語の記事が439万もあると言うことは、それをすべて各国語に翻訳するだけでも相当なボリュームがあり、さらに紙の辞書が数年ごとに改版されるように、Wikipediaも日々更新されるコンテンツが数多くあり、ここで終わりというものがありません。現状ではまだ無限の可能性を秘めていると言っても差し支えないでしょう。
ひとつの危険性を述べておくと、このような巨大なデータベースを持ち、世界中で大きな影響力を持つ存在になったWikipediaを運営する「ウィキメディア財団」が、公正中立(なにをもって公正中立かという別の問題もありますが)な立場で居続けられるのかという疑問もあり、野心ある誰かが、それをうまく利用して情報操作や利益誘導に使わないとも限りません。過去にはそのような問題も実際に起きています。
万が一、公正中立な立場が失われてしまえば、「Wikipediaの記事はまるで信用がおけない」という評判が一気に広まり、悪影響を怖れる検索エンジンの結果からも除外されてしまい、結果、優秀で良心的なウィキペディアンが去り、忘れ去られた遺物になってしまうこともあり得ます。
また、初心者やITリテラシィが低い人ほど、ある特定個人が書いた主張を定説と誤認し、その内容を盲目的に信じ込んでしまう危険性もはらんでいます。
そうした意図的で作為的な記事についてはWikipedia運営側や良心的なウィキペディアンの素早い対応や判断(削除や注意書き)が要求されるでしょう。これはどこまで人が無償で奉仕を続けられるかという重い課題にもつながっていきます。
したがって「ウィキメディア財団」が今後長年にわたって、広告主などスポンサーを得ることなく、寄付金でまかない、特定企業や国家に頼ることなく運営し、公正中立な立場を堅持し続けてこの巨大なシステムを維持して、さらに質を担保していけるのかがこれからの大きな問題となってくるのでしょう。
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通勤電車の中でも最近スマホやタブレットで新聞や書籍を熱心に読んでいる人が増えてきました。
数年前までは、スマホや携帯では、せいぜいツイッターやメール、ゲームをやっている人ばかりだったのですが、電子書籍や新聞の電子版が普及してきてその利用者が増えてきています。
先日ブックオフで柳田国男の「遠野物語」(集英社)を買って読みましたが、この作品のように著作権が切れている書籍は、ネットで探してみるとテキストデータやPDF化された電子書籍が無料で提供されていることがあります。
その代表的なものはインターネット上にある無料の電子書籍を集めた「青空文庫」で、知っている人も多いでしょう。
この「青空文庫」をボランティアで推進してきた富田倫生氏が今年8月に亡くなりましたが、その遺志はきっと引き継がれていくことでしょう。私も数年後無事にリタイアができれば、そういった作業のボランティアに参加したいと思っています。
一般的に小説などの著作物の期限は日本国内では「著作者の死後50年まで」とされていますので、概ね太平洋戦争以前に書かれた作品は、すでに著者が亡くなってから50年以上が経っているケースが多く、今後も相当数の作品が著作権切れとなってきています。
そのような著作権が切れた古い作品は、一部の名作以外は数が出ないため出版社としてはビジネスとして成り立ちにくく、再版をしてくれません。
したがって古書を探して手に入れるか、それとも現状では「青空文庫」のようなボランティアの手による電子書籍を手に入れるかしかありません。
電子書籍の場合、紙の書籍と比べ、印刷して流通・販売するための経費はかからず、大幅に安く済みますから、このような新たに発行されない、あるいは埋もれてしまった書籍を再び世に出すには大いに向いています。
著作権切れではない書籍でも、著者や権利者の了解を取ることができれば、再版するよりは経費がずっと安く上がりますので、リスクも少なくビジネスとしても成り立ちます。
しかし過去の書籍だけの需要では電子書籍の普及は進みません。
やはり最新の情報(ニュース)や、話題作、新作などが紙の本や新聞と同様かそれ以上の早さで読めることが電子書籍の最大のアピールポイントでなければなりません。
そのためには、過去ずっと慣れ親しんだ新聞や書籍の慣れという普及への障害があり、子供の頃からファミコンや携帯電話等で液晶ディスプレーに親しみ抵抗感のない今の40歳以下の人達は問題ないとしても、その年代より上の人達には、今のままでは普及が進まないでしょう。
中高年以上になると視力が弱り、小さな画面のスマホなどでは見づらいという問題も合わせてあります。
先日NHKを見ていると、「高齢者は重い本を買いに出掛けるのもつらく、その点タブレットで読む電子書籍ならネットで購入でき、しかも文字を自分の好みの大きさに拡大して読めるので、電子書籍こそ高齢者向きだ」みたいな話題が出ていました。
その使い方や設定、わからないときにすぐに教えてくれる友人や家族などが周囲にいればそれもアリでしょうけど、年とともに保守的で頑固で偏屈になっていく高齢者が、自ら新しいことにチャレンジしたり、気軽に人に教えを請うたりすることをするかな?と、まだ私はその普及に半信半疑です。
それに価格も紙の書籍と比べてあまり安くない、ほとんど同じという点で年金生活者の高齢者にとってあえて変える意味がないということもあります。
ただし大量消費する紙の原料となる木材、つまり資源・環境問題の観点や、書籍などの印刷、製本、輸送などの大きなコストを考えると、やがては電子書籍や新聞の電子版が今後の常識となるのは必然でしょう。
現在のところ国内の新聞や書籍に関しては著作権法と再販制度に守られて、他の業界とは違い価格競争や外国企業との競争にさらされていませんので、新聞社や出版社は危機感も薄くそれにあぐらをかいてしまっているところです。
携帯からスマホへ切り替わり、iPadなどのタブレット型端末などが一斉に発売され、電子書籍元年と言われたのは2010年で、それからすでに3年が経っていますが、その時から大きく進んだとは少なくとも私の周りでは思えません。
IT関連サービスの普及のスピードとして、電子メール、SNSやゲーム、通販、地図・ナビゲーションなどと比べると、電子書籍の普及速度は極めてゆっくりで遅いと言わざるを得ません。まだブームが爆発しそうな予兆が見えてきたという雰囲気もありません。
私はあと10年間ぐらいは今まで通り紙の書籍や媒体が電子版よりも優先され、電子化はその後という予測をしていますが、いずれは電子化の波は避けられず、しかもそれが一気にやってくる可能性があります。
すでに極めて少数ですが一部では電子版が先にリリースされ、その後に紙の書籍が売られるケースや、電子版で先行発売し、そこで好評を得たものが、紙でも発刊するという新しい流れが始まっています。
紙か電子かという対立軸だけではなく、新聞社や出版社がとる戦略、紙と電子とを組み合わせて販売という、変革時によく現れるハイブリッドを取り入れた優柔不断モデルもそこそこヒットしています。自動車でも一気にEVが普及するのではなく、まずはハイブリッドが主流でしょ。
それに関連して革命児でもあるAmazonがまた新たなことをやってきました。
Amazon、紙版書籍購入者に対して無料(ないし安価)での電子本提供プログラムを開始予定(livedoor NEWS)
| Amazonで紙の書籍を購入した利用者に対し、その本のデジタル版を無料ないし2ドル99セントの価格で提供するというものだ。価格は書籍によって決まることになる。本プログラムの対象となるのは、Amazonが書籍販売を開始した1995年から、これまでに購入した本ということなのだそうだ。 |
まずアメリカで始まったサービスですが、Amazonで書籍を購入すれば(過去に購入したものも含め)、電子版が無料か2~3百円で追加購入できるというものです。さすがにうまいやり方です。
紙の書籍購入者にしてみれば、とりあえず電子版は不要だけど、もし欲しくなったときに無料(安価)で電子版が購入できるなら、他の書店や通販会社ではなくAmazonで買おうと考えます。
電子版の書籍が欲しい人も、同時に紙の書籍が無料(安価)で手にはいるなら、それを読むかどうかは別として、あっても困らないという人はそのサービスを優先的に利用するでしょう。手間を惜しまなければ紙の本はすぐに古書店で売ってしまってもいいわけですから。
著作権者からすると、紙でも電子でも買ってもらえれば、その購入者からの印税は入ってくるので、紙と電子の両方だから印税も倍額欲しいとはならないでしょう。紙と電子と関係なく、作品が話題となって多くの人に買って読んでもらうことが著作者にとっては一番いいはずです。
これを新聞に当てはめると、自宅で朝日新聞(Paper)をとっていたら、その新聞電子版が無料でついてくるみたいな感覚です。これって新聞(Paper)購読者にとっては得した気分になれて嬉しいものです。
しかし実際には朝日も日経も紙の新聞とは別に電子版を読みたければ別料金(朝日も日経も+1000円)がとられます。そんなケチくさいことをやっていたら、10年先、20年先に電子書籍大ブレークが起きたとき、紙の読者からは逃げられ、しかも電子版読者は少数というじり貧状態に陥ります。
近い将来のことを考えて、今こそ電子版で紙の読者の囲い込みをするべきでしょう。
他の新聞では読売新聞が+157円/月と極めて安価な設定、産経新聞は購読している否か関係なく420円/月、毎日新聞は現在のところアプリを入れると無料で見ることができます。こうしてみると日経や朝日がどれだけ高飛車かというのがわかります。
考えてみてください。紙の新聞の場合だと、購入者の分だけ印刷や輸送、配送の手間と経費がかかります。しかし電子版は一度それを作れば読者が1千万人でも2千万人でもかかる経費はほとんど変わりません(配信サーバの増強ぐらい)。
それならば従来からの新聞紙購読者には無料で電子版も提供することで、より多くの人に広告も見てもらい、自社メディアのファンを数多く作ることに集中すべきでしょう。もちろん電子版だけを購入したいという人にはそれなりのチャージをすればいいのです。
いずれにしても書籍にしろ新聞にしろ、現在のところ両方でそれぞれ儲けなければダメという頭の固い経営判断がされる場合が多いですが、Amazonが考えているように、やがて紙の書籍や新聞が大きく傾くとき(個人的には十数年後と思われる)、いかに自社サービスのファン(登録会員)を抱え込んでいるかが勝負の分かれ目となります。
書籍の場合は多くの出版社がありますので、メディアの代わりに取次や販売店(Amazonや紀伊国屋書店のような)がその役割を果たすことになるのでしょう。
まとめると電子書籍を普及させ、さらに本格的に電子書籍の時代が到来した時に勝者となるためには、それが電子版だけでなく、従来の紙版とセットで紙版の価格にぶっ込んで販売する。今はこれに尽きると思うのです。
そうすれば私のような「絶対紙派」の人にも、「せっかく電子版がついてくるなら試しにちょっと見てみよう」となり、そういうところから順々に慣らしていき、やがて時が来たら電子版がいろいろ便利だと気づかせていけばいいのです。
そしてタイミングを見て「電子版だけなら紙よりも安くなりますよ」という流れに持っていき、決定打として専用の電子タブレットを新聞社が無料で配布するのです。その専用タブレットでは、新聞以外にも書籍や雑誌、そして食料品や家電といった商品までが簡単に購入でき、それらが新聞社の収益の柱となっていきます。
それがうまくいった新聞社の売上高自体は減るかも知れませんが、その代わり利益は大きく伸びるでしょう。今の時代、企業が売上規模を誇るのは愚の骨頂で、健全な利益が毎年伸びているかが一番重要なのです。
電子書籍ではありませんが、つい先日ネット通販のyahoo!ショッピングが、大きく引き離されたライバルの楽天に対抗するためか、出店料や販売ロイヤリティを廃止し、出店者の数を増やすことで、より商品数を増やし、来場者を増やしていくという作戦に大転換を計りました。
その成否はおそらく2~3年後には出ると思われますが、リスクを恐れて従来からのやり方を踏襲していては、やがてじり貧になってしまうのがこの世界です。
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7年後に東京でオリンピックが開催されるということは、オリンピックとパラリンピックが終了するまでのあいだ、いままでになく多くの外国人が日本を訪れることになります。
それは選手やコーチだけでなく、多くの大会及び競技の関係者、報道陣、通訳、観光客などで、同時にビジネス的に選手を支援するスポーツ用品メーカー、食品関連、IOC公式スポンサー、今後の誘致を目指す都市や代理店の視察などなど。
すでに開会式などのメイン会場となる国立霞ヶ丘陸上競技場の立て替えに、イラク生まれの建築家ザハ・ハディッド氏のデザインが見事に最優秀賞を収めましたが、今後はデザインのみならず、工事や建設、設備機器などにおいても、外国資本の企業が入ってくることが想定されます。
それをヨシとしない国内ゼネコンや国交省の抵抗もあるでしょうけど、もう時代は変わってきています。
一方では、日本を訪れる外国人の多くが、日本で独自に進化してきたモノやサービスを体感し、それらが今後外国でも使われ、流行する可能性が十分あります。これが日本企業にとっては一番大きな狙い目ではないでしょうか。
例えば、シャワートイレは日本が世界を完全にリードしていますが、これはカタログなどを見て話を聞くのと、実際に自分が何度か使ってみるのとではその感想は180度変わってきます。数回使ってみるともうこれなしではいられなくなるのがシャワートイレです。
すでに外国のお金持ちの家では普及が始まっていますが、オリンピックやその前の商談などで長期に日本に滞在する普通の外国人にもそのメリットを実感してもらうことで、一気に海外への普及が進むかも知れません。
そのためには公共施設の中だけでなく、街のいたるところにある公衆トイレもすべてシャワートイレに改修しPRするべきでしょう。なにも税金を使わなくても世界に向けてPRしたいというメーカーに協力させればいいのです。
小さなものですが、カッパ橋商店街に並ぶレストランなどの料理見本の蝋細工は、その精巧さとアイデアは簡単に他国に真似できるものではありません。
外国人が料理の内容がわからなくても、それがどういうものかが一目でわかる料理見本は、旅行客が多い場所の外国のレストランでも差別化につながり、ブレークする可能性を秘めています。近い将来は手作りから3Dプリンターに取って代わられるかもしれませんが。
同様にiPadのようなタブレット型端末で料理の写真や説明(各国語対応)を見て、そのタブレットから料理が注文できるシステムはすでに日本の一部のレストランで導入が始まっていますが、これはその国の言葉が話せず、うまく注文できない観光客や、障害のため発声や発音がうまくできない人にとって優しいシステムです。
また注文を聞きに回るウエイター・ウエイトレスも減らせるなど、レストランのメニューがすべて電子タブレットになると、その応用は様々に拡がっていきます。
ただ日本と違って治安が悪い場所では、無人の精算機で現金を収集する仕組みは考慮する必要があるでしょう。
すでにインドなどへの輸出がされていますが、ICカードを利用した地下鉄の駅の改札システムも、交通インフラと一緒に発展途上国へ売り込むチャンスです。
オリンピック期間中、来日した外国人には全員1000円分のパスモカードを進呈するぐらいの大判振る舞いを国と企業が協力しておこなっても、今後それらのPR効果が効いてインフラとシステムが輸出につながればすぐに回収ができそうです。
その他では、JR東海はこのせっかくの機会を利用しようと、リニア新幹線の建設工事を前倒しで急ぎ、世界遺産となった富士山観光を外国人にしてもらうため、東京-山梨間だけでも2020年初頭開通を目指すという噂があります(無理だと社長と国交省が表明しています)し、いい悪いかははともかく、お台場に日本初のカジノを作ろうという機運も高まっているそうです。
確かにディズニーランドなど昼間に遊べる子供向けのレジャー施設は充実していても、大人向けのレジャーと言えばパチンコと居酒屋ぐらいしかなく、しかも夜中に遊べるところはなにもなく、立ち後れていると言われていますね。
よく「オリンピックバブルが終わったあとは廃墟のようになる」と「宴のあと」を心配する声もありますが、それはオリンピックを国威発揚に利用したり、市場を閉鎖し内需ばかりに投資をすることから起こりえることです。
上記のようにオリンピック開催に合わせ、東京や観光地を様々な日本発の壮大な実験場として作り上げ、オリンピック期間中に合わせ、一般の旅行客向けに最先端の医療設備を使った人間ドックや精密検査、B級グルメ、ラーメン博、アニメ・コミックショーなど数多くの見本市なども催し、それを世界中のメディアにも紹介してもらうことで、日本の医療、製品、サービス、システムを世界中に広めることができるのです。
例えば、日本人にはあまり人気がない競技があるとして、しかしその競技に参加している強豪国というのは必ず複数あるわけです。そしてその国と取引をしたい日本企業が、その競技のスポンサーや参加国の支援を買って出て、試合の入場券を優先的に確保し、その国の有力者や取引相手を商談を兼ねてオリンピックに招待するということだって可能でしょう。公務員相手の賄賂はいけませんが、企業同士なら問題はないはずです。
いずれにしても、従来の日本の特徴だった「クルマや家電を大量に安く作って世界中で売る」という仕組みはすでに破綻していますが、まだまだ日本独自のシステムや日本で改良されて進化した素晴らしい仕組みや商品など世界に誇れるものはたくさんあり、それらを世界中に売り込むチャンスが大いに高まりビジネスが活性化されることについては、オリンピック開催に反対する人も文句は付けられないのではないでしょうか。
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前回に続いてTwitterの話しです。今回は「これだけはフォローしておけ」と私が勝手に推薦するフォロワーを紹介しておきます。
いわゆる芸能人(芸人)のたぐいは私はほとんどフォローをしていないので、よくわかりません。「芸能人 Twitter」で検索すれば星の数ほど出てきますのでそちらを見てください。あしからず。
主として、私(55歳・男性)がフォローしてみて、ツイート数がそこそこあり、読んでいてもあまり不快感がない人達(団体)です。決して彼らの主義、主張と一致しているとか、近しいというのではなく、あくまでTwitter上の1フォロワーとしての感想と見解です。思想や志向はできるだけバランスを考えてフォローしているつもりです。
・ニュース・情報系
・ブロガーやフリージャーナリスト系
・学者系
・政治家系
・法曹系(インテリ系)
・作家系
に分けてあげておきます(順不同です)。
後ろにつけたコメント(紹介文)は私の勝手な思い込みや感想ですので気にしないでください。
なお下記のアカウントのほとんどは有名人だったり著名なアカウントですので、相互フォローや返信のRT(リツート)、質問などを投げかけても返事を期待してはいけません(一方的にフォローするのみと承知の上で)。
またアカウントの「@」より後を「https://twitter.com/」の後に付けるとその方のアカウントトップページに直接行けます。
例:@NHK_PR → https://twitter.com/NHK_PR
◆ニュース・情報系
@NHK_PR すっかり有名ですね。ゆるいツイートが人気のNHK広報局のアカウントです。
@nhk_news 早いNEWSが特徴。スピードが命のTwitterのことをよくわかっています。
@nikkansportscom 日刊スポーツ。スポーツ速報はもちろん芸能ニュースも。
@MLBjp_GyaO メジャーリーグの試合をネット中継しています(PCのみ)。その速報も。
@unko_kanto うんこうかんとう。アイコンはひきますが関東の電車運行状況がわかります。
@earthquake_jp M3以上の地震速報が送られてきます。
◆ブロガーやフリージャーナリスト系
@takapon_jp 堀江貴文さん、ほりえもんですね。元々頭がすごくいい人でまともな発言多し。
@tsuda 津田大介さん。「公式RTは非表示にする」の設定しておかないと余計な宣伝RTがいっぱいくるかも
@KeigoTakeda 竹田圭吾さん。国際ジャーナリスト兼かき氷評論家。とぼけたツイートに味があります。
@ikedanob 池田信夫さん。発言が極端な人で好き嫌いは分かれる。私は人間として好きではありません。
@kirik やまもといちろうさん。キレ味最高のブログが人気。若いのに悠々自適で羨ましい限り。
@InsideCHIKIRIN ちきりんさん。著名覆面ブロガー。仕事しないと言いながら講演などに引っ張りだこ。
@hirougaya 烏賀陽弘道さん。ちょいクセが強いがハマると危険な香りも。烏賀陽大学入試問題に挑戦。
@amneris84 江川紹子さん。炎上もなんのその。信じた我が道を行く強い人です。
◆学者系
@levinassien 内田樹さん。著書もいっぱい、ユニークな学者さんで、好みは分かれると思われます。
@masaru_kaneko 金子勝さん。慶応の教授で最近は反原発の本が多いかな。
@kenichiromogi 茂木健一郎さん。脳科学者としてあまたの本がでています。連続投稿は必見。
@HYamaguchi 山口浩さん。駒大教授。ネタはメディアからのピックアップが多いが意見は読む価値あり。
@HayakawaYukio 早川由紀夫さん。群馬大教授。原発事故の過激発言が話題となりましたが普段はいたってまとも?
◆政治家系
@t_ishin 橋下徹さん。当然好き嫌いは当然あるでしょうが、この人の発言でマスコミ右往左往。
@konotarogomame 河野太郎さん。政治の活動報告がメインですが政治家の日常がよくわかります。
@310kakizawa 柿沢未途さん。みんなの党を離党して孤軍奮闘中。いずれはどこかに所属かな。
◆法曹系
@Hideo_Ogura 小倉秀夫弁護士。炎上あるところに小倉さんの影あり。つっこみ鋭く顔は鋭くない方。
@yjochi 落合洋司弁護士。以前ネットでのなりすまし犯人からの犯行声明が送られた先生。
@masaki_kito 紀藤正樹弁護士。あまり自己主張はないが、ポイントを突いたRTが時々あり。
◆作家系
@kujira1016 鯨統一郎さん。作家さんでユニークな方です。毎日夕方4時のツイートに病みつき。
@itoi_shigesato 糸井重里さん。ほぼ日刊イトイ新聞の主宰者ですがツイートはお気楽な感じ。
@kaz_shiraishi 白石一文さん。直木賞作家さんですが、Twitterは気晴らしなのかきさくな感じです。
@product1954 盛田隆二さん。「二人静」が第1回Twitter文学賞を受賞。小説の書き方の教室も。
@michioshusuke 道尾秀介さん。激務の売れっ子作家さんにしてはTwitterにもよく登場。
@tokuro_nukui 貫井徳郎さん。この方も売れっ子作家さんにしては気さくに話しができます。
@hiranok 平野啓一郎さん。真面目なツイートがほとんどですね。
◆その他
@KazuhiroSoda 想田和宏さん。映画作家。ひとりで被写体を追いかけるドキュメンタリー映画が秀逸。
@TomoMachi 町田智浩さん。アメリカ在住の映画評論家。Twitterでの発言は過激で挑戦的。
@Junji_Inagawa 稲川淳二さん。芸能人って言えばそうなのだけど、時々流れるTwitter怪談は一見の価値あり。
注意点として、Twitterでは発言が炎上したり、思想的に偏った発言だったり、感情的に激した暴言が飛び出してくることもよくありますが、そういうことにいちいち反発したり、同じように感情的になって発言するのは誉められたことではありません。
他人のあらゆる思想や考え方、価値観、宗教観、歴史認識など一切を、賛同や認めるかどうかは抜きにして、まずはいったん受け入れてしまうのがいいでしょう。
どうしても受け入れられない発言があっても過剰に反応せず、「そういう考えの人もいるのが世の常だから」ぐらいに客観的に見ましょう。
とにかく自分の考え方がすべてだと思わないことです。明かな中傷や差別などに対しても、当事者以外は変に反応せず(そうした反応を楽しむ人達もいる)、無視を決めるのが一番です。
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小説家ならもらって損はない直木賞ですが、2013年上半期は、桜木紫乃氏の「ホテルローヤル
ちなみにその直木賞、受賞すると記念の懐中時計と副賞として100万円がもらえるそうですが、なんだか小説家にとっては最高級の栄誉にしては地味でケチ臭いような気がします。
「ノーベル賞」の約1億円はともかく、以前俳優の水嶋ヒロが受賞したことで有名になった「ポプラ社小説大賞」が2000万円、「江戸川乱歩賞」や「ホラーサスペンス大賞」「サントリーミステリー大賞」などが1000万円と、結構文学関連では高額賞金があります。
せめて日本一とも言える文学賞ですから副賞に1000万円ぐらいは出してもよさそうですが、受賞すれば大きなPRとなり、本が売れるからそれでヨシということなのでしょうか。
その桜木氏の経歴は少し変わっていて、裁判所でタイピストとして勤務した後に結婚。専業主婦の時に小説を書いて、直木賞は2回目の候補で見事に射止めました。
専業主婦からの作家デビューは川上弘美氏や久木綾子氏など最近割と多い気がします。そういう才能に恵まれた妻をもった旦那はとてもラッキーですね。私ならすぐに仕事を辞めて、主夫役と妻のマネージャー業務に専念しますね。
一般的には一流の小説家として認められるこの直木賞受賞者ですが、元々はどういう仕事をしてきた人が多いのかなとちょっと調べてみました。あまり古い受賞者まで調べるのは手間なので、1990年から2012年までに受賞した61人についてだけです。
第103回(1990年上半期) 泡坂妻夫 会社員・家業(絵師)
第104回(1990年下半期) 古川薫 教員・山口新聞
第105回(1991年上半期) 宮城谷昌光 出版社、家業(土産物屋)・英語塾
芦原すなお 帝京短期大学講師
第106回(1991年下半期) 高橋義夫 出版社、広告会社
高橋克彦 アレン短期大学専任講師
第107回(1992年上半期) 伊集院静 広告代理店
第108回(1992年下半期) 出久根達郎 古書店
第109回(1993年上半期) 高村薫 外資系商社
北原亞以子 石油会社、広告制作会社他多数
第110回(1993年下半期) 佐藤雅美 週刊ポスト、週刊サンケイ記者、フリーライター
大沢在昌 勤務歴なし
第111回(1994年上半期) 中村彰彦 文藝春秋編集部、出版部
海老沢泰久 國學院大學折口博士記念古代研究所
第113回(1995年上半期) 赤瀬川隼 住友銀行、外国語教育機関、書店
第114回(1995年下半期) 小池真理子 出版社
藤原伊織 広告代理店(電通)
第115回(1996年上半期) 乃南アサ 広告代理店
第116回(1996年下半期) 坂東眞砂子 フリーライター
第117回(1997年上半期) 篠田節子 八王子市役所
浅田次郎 陸上自衛隊、婦人服販売会社経営
第119回(1998年上半期) 車谷長吉 広告代理店、出版社、旅館、料理人
第120回(1998年下半期) 宮部みゆき 法律事務所、東京ガス等
第121回(1999年上半期) 佐藤賢一 東北大学大学院仏文学専攻博士課程、勤務経験なし
桐野夏生 映画館、広告代理店、フリーライター
第122回(1999年下半期) なかにし礼 作詞、作曲、翻訳、舞台演出等
第123回(2000年上半期) 船戸与一 小学館、祥伝社、フリーライター
金城一紀 勤務歴なし
第124回(2000年下半期) 山本文緒 勤務歴あり(不明)
重松清 角川書店、フリーライター
第125回(2001年上半期) 藤田宜永 エールフランス、翻訳
第126回(2001年下半期) 山本一力 通信機会社、近畿日本ツーリスト、コピーライター
唯川恵 北國銀行等
第127回(2002年上半期) 乙川優三郎 国内外のホテル勤務、会社経営や機械翻訳
第129回(2003年上半期) 石田衣良 広告代理店、フリーコピーライター
村山由佳 不動産会社、塾講師
第130回(2003年下半期) 江國香織 勤務歴なし
京極夏彦 桑沢デザイン研究所、広告代理店、デザイン会社
第131回(2004年上半期) 奥田英朗 プランナー、コピーライター、構成作家
熊谷達也 中学校数学教諭、保険代理店
第132回(2004年下半期) 角田光代 勤務経験なし
第133回(2005年上半期) 朱川湊人 出版社
第134回(2005年下半期) 東野圭吾 デンソー
第135回(2006年上半期) 三浦しをん 外資系出版社、書店アルバイト
森絵都 アニメシナリオライター
第137回(2007年上半期) 松井今朝子 松竹、ぴあ嘱託記者、脚本家
第138回(2007年下半期) 桜庭一樹 アルバイト
第139回(2008年上半期) 井上荒野 翻訳
第140回(2008年下半期) 天童荒太 映画脚本家
山本兼一 出版社、編集プロダクション、フリーライター
第141回(2009年上半期) 北村薫 高校国語教師
第142回(2009年下半期) 佐々木譲 溶接・自動車組立工、広告代理店、本田技研工業
白石一文 文藝春秋
第143回(2010年上半期) 中島京子 日本語学校、出版社、フリーライター
第144回(2010年下半期) 木内昇 出版社、フリーランス編集者、フリーライター
道尾秀介 2社勤務(営業職)
第145回(2011年上半期) 池井戸潤 三菱銀行等
第146回(2011年下半期) 葉室麟 地方新聞社記者、ラジオニュースデスク
第147回(2012年上半期) 辻村深月 山梨県団体職員
第148回(2012年下半期) 朝井リョウ 東宝勤務中
安部龍太郎 東京都大田区役所、図書館司書
調べ方は、Wikipediaや著者インタビュー、作品の著者紹介欄などからで、100%の信憑性はありません。また、複数の職業を経て作家となった方も多く、その場合は、私の独断でどこかに無理矢理に当てはめてみました。
まとめた結果は、61人の受賞者のうち、もっとも多かった前職は、他を圧倒して「出版社勤務」の13名(21.3%)でした。
出版社での勤務経験があるのは、山本兼一氏、朱川湊人氏、重松清氏、小池真理子氏、中村彰彦氏、宮城谷昌光氏、白石一文氏、三浦しをん氏など。
やはり出版社に勤めようと思う人は小説が好きな人で、そして才能とチャンスに恵まれるとやがては自分で作品を書いて小説家デビューするという構図ができあがっています。
直木賞自体が元々は出版社が主催していた(現在は財団法人主催)ということもなじみ深いだけあって多少は関係しているのでしょうか。
次に多かったのは、「広告代理店」の7名(11.5%)です。これはちょっと意外な気がします。
作家と広告代理店というのがすぐには結びつきませんが、広告のコピーライターやクリエイターが文章や作品で無から有を創り出すところなど、作家と共通する感性を必要とするのかも知れません。
「広告代理店」出身の直木賞作家としては、石田衣良氏、車谷長吉氏、藤原伊織氏、乃南アサ氏、伊集院静氏など。
その次に多かったのは、僅差で中学高校の国語教師や大学講師、塾講師など「教員、講師」で6名(9.8%)です。芦原すなお氏、村山由佳氏、熊谷達也氏、北村薫氏などです。
教員や講師の仕事は、朝早くから夜遅くまでびっしりと会社に拘束される民間企業のサラリーマンと比べると、割と自由時間があって創作活動に向いているのかもしれません。
教員も休みなく働いている人もいるかも知れませんが、私の身近な知人や短絡的な知識だけの感想です。
それ以外では、順に勤務歴なし(5名8.2%)、公務員・団体職員(4名6.6%)、銀行員(3名、4.9%)、映画関連職(3名)などです。
銀行員というのは、どこも長時間働かされるのが普通ですから、その合間に小説を書いたり勉強するのは大変なことでしょう。しかし日本経済や金融の表と裏をかいま見る機会も多く、話題には困らないでしょう。
実は「出版社」とか「代理店」「銀行」のように色分けができない、その他一般企業出身者を合計するとそれが2番目に多く、例えば「法律事務所」(宮部みゆき氏)とか、「外資系商社」(高村薫氏)、「通信機器輸入や近畿日本ツーリスト」の山本一力氏、「自動車メーカー」に勤務していた佐々木譲氏など12名(19.7%)などです。
そうしてみると、出版社出身者以外は、作家の前職についてはばらけています。
前職の変わり種としては、八王子市役所勤務だった篠田節子氏、大田区役所に勤務していた安部龍太郎氏、「アルバイトやフリーター」だった桜庭一樹氏や坂東眞砂子氏、調べたところ「勤務経験なし」の金城一紀氏、江國香織氏、角田光代氏、大沢在昌氏など。
前職がないと「まずは勝手知ったる自分の得意な領域で」という作品が書けないので、これはもう無から創り出す創作の才能に頼るしかありません。すごいと思います。
そのまま勤めていればエリートビジネスパーソンとして安定した生活がおくれたであろう元銀行マンだった赤瀬川隼氏や唯川恵氏、池井戸潤氏、二足のわらじで受賞後に東宝に就職した朝井リョウ氏、三島由起夫自決のニュースを聞いて陸上自衛隊に入隊した浅田次郎氏なども異色です。
意外に思ったのは、文章を書くプロでもある新聞社の元記者は葉室麟氏ただひとりでした。ノンフィクションや時事コラムなどを書く元記者は多そうですが、直木賞を狙える小説となると分野というか必要とされる能力が違うのでしょう。
昨今多くの新聞社記者が早期退職しているようですが、司馬遼太郎(産経新聞社)、井上靖(毎日新聞社)、松本清張(朝日新聞社)のように過去の経験を生かした創作小説で活躍してもらいたいものです。
あと、世間には現役医師の作家や大学教授のかたわら執筆されてる人は数多くいますが、直木賞に限ってはこの13年間にひとりもいません。
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