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1321
メディアやSNSでは「今日は○○の日」という話題がよく出てきますが、そのほとんどはつまらないもので、販売促進のためだったり、単なる話題作りのためだったりします。

例えば、二十四節季の中で冬至や夏至、春分、秋分の日などは、1年の中で昼と夜の長さが逆転したり同じになったりする季節の変わり目を知るための目安となり、自然とともに生活する特に農耕民族には意味のあることだと思います。

ただ上記の冬至や春分などを除き、現在の社会において、その他の二十四節季はあまり使われることはありません。

国民の祝日に採用されている「○○の日」というのも、なにかこじつけっぽいものが多く、その日に根拠があり、その日でなければならないものはほとんどありません。

SNSでは、他に書くネタがないのか?と言うぐらい、「今日は○○の日です!その由来は・・・」という話しが多く、いい加減に辟易しています。

そりゃ、歴史を紐解いて探せば、1年中毎日なにかが起きた日ということになります。でも「720年前に○○の姫が誕生した」とか「423年前の今日が○○の乱が起きた」とか言われても、「だからなに?」と突っ込みたくなります。暇人のお遊びに付き合えっての?

特に今から約150年前ぐらいまでは日本では旧暦が使われていたので、それ以前の○月○日という日にちには、新暦の同日とは季節も違ってきたりしてまったく根拠がなくなります。

例えば慶長5年9月15日に起きた関ヶ原の戦いは、現在の新暦に直すと1600年10月21日と1ヶ月以上も変わってきます。でも一般的には9月15日になると「今日は関ヶ原の戦いがあった日です!」とあちこちで雑学が披露されます。

坂本龍馬が暗殺されたのは旧暦慶応3年11月15日で、新暦に直すと1867年12月10日となりますが、龍馬を偲ぶ様々なイベントや行事は新暦の11月15日におこなわれています。意味ないって。

ましてや、商品の販売促進のために「今日は○○の日です、みんなで○○を食べましょう」的な話しは、商魂たくましいな~とは思いますが、余計なお世話です。

そうした商売上の流行は、冬が旬で美味しい鰻を、料理屋が夏枯れする季節に売るには?と考え「土用の丑には夏バテ対策に鰻を食べよう」と平賀源内が考え出した(諸説あり)ということ以来、やれケーキだ!チョコだ!恵方巻きだ!と、商売主導の一大イベント化してきました。

最近では余って捨てられる食品ロスや、需要が集中することによる価格高騰など、需要が偏ることで起きる弊害も多くなっています。

本来は、お正月の縁起物のおせち料理や、胃腸を整え1年の無病息災を願う七草がゆ、節分に食べる煎った大豆、お彼岸に食べるおはぎ、冬至に食べるカボチャなど、それぞれの地域性もありますが、古来から長く引き継がれてきた食の伝統は、それぞれに意味があり、また不自然な流行ではなく、健康に配慮した神事や仏事の一環とも言えるものです。

それなのに、節分に恵方巻きを一本丸々黙って食べるという、江戸時代のお茶屋遊びから流行ったらしい(諸説あり)意味があるとも思えない風習など、金儲けをしたいと言うだけの商売人にうまく乗せられているだけで、バカも良いところです。

ま、うちでも、人並みに、子供が小さいときにはクリスマスケーキを買ってきたり、冬至には柚子湯にしたりと、つい乗せられることもありますが、まったく無意味なことをやっているなーといつも思います。

ちなみに今日、4月13日(新暦)に起きた過去のこととしては、平城京遷都(710年)、日本初の喫茶店「可否茶館」オープン(1888年)、石川啄木が亡くなった日(1912年)、大阪鉄道(現在の近鉄)天王寺駅開業(1923年)、アニメクレヨンしんちゃん放送開始(1992年)とか、いろいろあります。また旧暦の4月13日では、宮本武蔵と佐々木小次郎の決闘が巌流島にておこなわれました。

やっぱり、だからそれがなに?って感じです。

大きな事が起きた年代や当時の元号なら物知りとして知っていても不思議ではないですが、その日にちまで知っておく必要はまったくなく、したがって、そういう知識をひけらかされても尊敬もしないし鬱陶しく思うだけです。

ましてや、「29日は肉の日」とか、語呂合わせについてはまったく無意味なことで、その日に焼き肉屋さんへ行けば割引があったりするのかも知れませんが、店も商売ですから損をするほどのサービスがあるわけでもなく、安いなりの品質であったり、混雑するので店の対応が悪かったりし、それなら割引がなくても混雑しない日にゆっくりと味わいたいものです。

10月1日は「メガネの日」ですが、数字を並べた一00一がメガネの形状だというつまらないお遊びで、別に壊れもしていないのに「今日はメガネの日だから、新しいメガネでも作りに行こうか~」とはおそらくならないと思いますが、それでも業界団体としては、なにか記念日を作りたいのでしょうね。

まとまりがない話しですが、要は「○○の日」というのが多すぎて、そのほとんどが意味がなく、役にも立たないつまらないもので、そんなのにいちいち反応するのは文明人としてやめちゃいましょう!という提言でした。

【関連リンク】
1289 昼夜の時間が逆転する今日が冬至
1206 年齢を問わずに楽しめる俳句、和歌、短歌、川柳の違い
851 松尾芭蕉のおさらい

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1320
マネー・ピット(原題:The Money Pit) 1986年アメリカ
監督 リチャード・ベンジャミン 出演者 トム・ハンクス、シェリー・ロング


タイトルは「金食い虫」という意味だそうで、買った中古不動産が、見かけとは違い思いのほか修繕が必要でたいへんな思いをするっていうコメディ映画です。

製作総指揮にスティーヴン・スピルバーグということで、もうちょっと奥深い話しかなと思っていたら、そうではなく、ハチャメチャな内容でガッカリです。

いったいこの映画でなにを言いたかったのかがよくわかりません。

コメディ映画の常で、最後はハッピーエンドで終わるわけですが、そうなるとわかっていながら、途中の苦労話や危機を見続けるというのも結構つらいものがあります。

もうちょっとなにかヒネっても良さそうでしたが、特になにもなくスッと始まりスッと終わるという味気なさでした。

今ではすっかり大物俳優になったトム・ハンクスも、33年前はまだこうした内容がない映画にも出ざるを得なかったのでしょう。大ブレークするのはこの映画から8年後の「フォレスト・ガンプ/一期一会」辺りからでしょうから。

★☆☆

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

謝罪の王様 2013年 日本テレビ放送網、シネバザール
監督 水田伸生 出演者 阿部サダヲ、井上真央、竹野内豊、岡田将生


舞妓Haaaan!!!」(2007年)、「なくもんか」(2009年)に続き、脚本が宮藤官九郎、水田伸生監督、阿部サダヲの主演というコンビシリーズの第3弾になります。

過去には「舞妓Haaaan!!!」を録画して見ましたが、面白くもなんともなく、印象にも残らず、日記に感想すら書いていませんでした。

この映画のテーマは「謝罪」で、社会風潮として、謝罪会見というのがよく開かれていますが、そうした失敗例などもあげながら、いくつかのパターンの謝罪の仕方を面白おかしく?映画にしています。

芸能人の息子が起こした暴力事件での親の謝罪はわかるものの、暴力団のクルマに傷を付けた謝罪やら、酔っ払ってセクハラした相手への謝罪、果ては、国際問題になった某国へわざわざ外務大臣や首相が出掛けて行っての謝罪など、無茶苦茶すぎて意味がわかりません。

一応、コメディ映画ということですが、笑えるシーンはほとんどなく、「なんだかなぁ~」と思ってしまいました。

ただ井上真央が黒いレオタードを着て踊るシーンがありますが、それがめちゃくちゃスタイルが良くってわずか数秒のことですが一番目が釘付けとなりました。これだけは見る価値のあるものです。

★☆☆

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

ギルバート・グレイプ  1993年 アメリカ(日本公開1994年)
監督 ラッセ・ハルストレム 出演者 ジョニー・デップ、レオナルド・ディカプリオ


なんと、ジョニー・デップとレオナルド・ディカプリオの今をときめく二大男性俳優共演の映画が26年も前にあったのですね。知りませんでした。

アメリカの片田舎の町に住む、一家のお話しで、父親は自宅で首をつって亡くなり、母親はそのストレスから過食症となり激しく肥満してしまい外出もしなくなります。

そこの家の長男で、地元の食料品店に勤めながら、お客の人妻とちょくちょく火遊びしているのが主人公のデップ。もちろん海賊のイメージとは大きく違い、そこらにいる若くて軽い兄ちゃんという感じです。

そして、知的障害があり、時々は善悪がわからずに叫びつつ暴走してしまう弟がディカプリオという配役です。

その兄弟と二人の姉妹、母親とは仲が良く、それだけをとってみると良い家族なのですが、父親の自殺から家族の人生が大きく変わってしまっています。

そこへトレーラーハウスで全米各地を旅行しながら生活している母娘とふとしたことで縁ができ、兄弟が人生を見直す良い機会となります。

あるとき、どうにも我慢ができずに兄が弟を殴ってしまい、そのことで深く悩みますが、知り合った女性や妹達に励まされ、和解します。そうした中で、突然母親が亡くなります。

派手なアクションも、涙を誘うようなシーンも、二枚目俳優としての格好良さもない、普通の悩み多き人間ドラマを描いた映画ですが、こういうの好きです。

★★★

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

息子 1991年 配給松竹
監督 山田洋次 出演者 三國連太郎、永瀬正敏、和久井映見


第15回日本アカデミー賞で、最優秀作品賞、優秀主演男優賞、新人俳優賞など、14部門の賞に輝き、総なめにした作品です。

そんな映画ですが、今回録画したものを見るまで、まったく知らなかったというお恥ずかしい限りのことです。

年に2本のペースで「男はつらいよシリーズ」(1969年~1995年)を作り続けていた山田監督の、その合間に挟まった作品ですが、先日書いた「学校」(1993年)と同様、優れた作品に仕上がっています。

主人公は岩手の寒村でひとりで農業を営む年老いた父親と、東京で暮らす兄弟の不器用な愛と葛藤で、大学を出て家庭を持ってマンションまで買った優秀な兄と、アルバイトすらまともに仕事が続かず、フラフラしている弟との対比が強く描かれます。

そのダメダメと思われていた弟ですが、仕事場で知り合った口頭での会話が出来ない聾唖の娘と仲良くなり、その結果、キツイからすぐに辞めるだろうと言われていた仕事も続き、やがてその娘と結婚を決意するという流れ。

最後に東京から雪で埋まった岩手の家に戻った父親が、誰もいない囲炉裏を見て、昔の家族が勢揃いをしている懐かしいシーンを印象的に挿入していますが、その後、この家族はどうなっていくのか?、弟夫婦は父親を看取るため嫁を連れて岩手に帰ってくるのか?など、続編がぜひ見てみたいな~と思わせるものでした。

★★★

【関連リンク】
1312 2019年2月にみた映画
1301 2019年お正月に見た映画
1297 2018年11月~12月に観た映画



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1319
私が小学生の頃には、クラスの中に数名ボーイスカウト(10歳まではカブスカウト)に入っている同級生達がいて、その制服姿の凜々しさや、リーダーシップ、行動力など「やっぱ違うな~」って、羨ましく思い、外で遊ぶときなど、仲間にひとりでもいるとたくましく感じていました。

そのボーイスカウト、最近は目にすることがほとんどなかったのですが、この前多摩川沿いをウォーキングしていたら、ボーイスカウトの制服を着た人達が活動しているのを目にしました。



その歴史や背景、目的などはともかく、この活動が現在の少子化や、趣味の多様化、受験戦争などの影響で、最近はどのようになっているのか興味を覚え調べてみました。

まずはちょっと古いデータですが、ボーイスカウトの会員数推移です。

厳密にはボーイスカウトは、小学校高学年(小学5年生の9月~)から中学生までを差し、その他のクラスとして、下からビーバー(就学前年の9月~)、カブ(小学2年生~)、ボーイ、ベンチャー(高校生)、ローバー(大学生)とに分かれています。

でも、それらを総称して「ボーイスカウト」という言い方をすることもあります。



上記のグラフは平成10年(1998年)から平成23年(2011年)の会員数推移ですが、予想通りというか元々少子化の流れもあり、会員数の減少は凄まじく、今のところ回復の兆しは見えていません。

2010年以降も平均すると4~5%の割合で減少し続けています。国内の少子化は、こどもの人数が前年と比較しておよそ1%未満で減じていますので、それと比較すると5倍のスピードで減っているということです。

過去国内でもっともスカウト会員が多かったのは1970年前後で、それはちょうど私が小学生高学年から中学生にかかる頃で、クラスにも数名のスカウトがいました。

私の世代だけでなく、いま70歳以上の団塊世代も、1960年代にこのスカウト活動を横目で見ながら憧れにもにた気持ちを持った人も多かったのでないでしょうか。

1990年代後半頃でもまだ19万人ほどの会員がいましたので、2011年の84,000人というのはその後の10数年のあいだに半減以上の減少となり衝撃的です。

2011年のスカウト会員を84,000人として、その後毎年5%ずつ会員が減少していくと仮定すると、今年2019年時点では56,000名程度となります。詳細は明らかにされていませんので不明ですが。

そしてその後も同じく5%で減少していくと、下記の表の通り20年後(2039年)には2万人を割り、34年後(2053年)には1万人をも割ることになります。もし7%減少していくと、20年後には1万人を割り込みそうです。



時代の変化と言うことでしょうか、ボーイスカウトの活動の未来は決して明るいものではなさそうです。

もちろん、OBなどを中心として、伝統を守り、継続していこうという人達も多くいらっしゃるのでしょうけど、なにか画期的な改革をしない限り、会員数の回復は期待できない気がします。

画期的と言っても、これだけ世界中に張り巡らされたネットワークと巨大な組織を変えるのは日本の組織だけ頑張っても不可能でしょうし、また基本理念から外れてしまってはその意義を失ってしまいます。

PRと権威漬けで最高の方法としては、将来日本の天皇となることが確実視されている悠仁親王(現13歳)をボーイスカウトに迎えることですが、なかなかそれもハードルが高そうです。

同様に手っ取り早く話題性があり人気を高めるには、若手のアイドルがボーイスカウトに加入し、生きた広告塔になることかも知れませんが、それもまた難しいのでしょう。芸能人を広告塔に使うのは、新興宗教団体や投資詐欺団体がよく使う手ですね。

他にはなかなか画期的な復活プランは思い浮かびません、、、って当たり前です、すでに世界中の関係者がいろいろと考えて出てこないのに、私が思いつくわけもありません。

個人的には、高い理想と理念を掲げるこの団体は、長く将来にわたって続けてもらいたいと願うばかりですが、時代の要請に応えられなければ、やがて退場していくことになってしまうのかも知れません。

【関連リンク】
1211 過疎と限界集落の行方とコンパクトシティ
914 殺人事件の国際比較
834 高齢者向けビジネス(第4部 ボランティア編)
777 成人の力 国際比較

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1318
新しく社会へ出てきたみなさん、入社3日目ですが、まだ大丈夫ですか?(笑)

大卒で新卒入社した人の30%以上が3年以内に辞めるという傾向はここ6年間続いています。

 
出典:新規学校卒業就職者の在職期間別離職状況(厚労省)

私は入社の3ヶ月前からアルバイトとして働かされてましたので、正式に4月1日に社員として入社する1ヶ月前にはもう辞めたいと思っていました(笑)

ただ結果的には、40歳過ぎになる約20年間はその会社で働き続けました。辞める勇気がなかったのか、それとも流されてしまったのか、よくわかりません。

学校を卒業して就職したのが1980年の4月1日で、その後会社はいくつか変わりましたが、社会人となってから39年が経過し、40年目に突入しました。

まさか20代の頃には、その後40年も働き続けているとは夢にも思っていませんでした。仕事とか労働とかめちゃ嫌いでしたから。

当時(1980年)は、企業の定年は55歳が一般的で、年金は60歳から支給なので、その年金支給までの5年間は退職金でまかなうというのが普通のサラリーマンの姿でした。

もっとも男性の平均寿命(0歳児の平均余命)が1980年当時で73.35歳ですから、2018年の81.09歳と比べて7歳も長寿となってきていますので、定年年齢や年金の支給開始が5歳程度遅れても、文句が言えません(言ってますけど)。

もちろん当時から雇用を少し延長し、55歳から嘱託として60歳近くまで働く人もいましたが、個人的にはできればしっかり貯金をして50歳ぐらいに早期引退、最悪の場合でも、定年の55歳まで働いてビジネスの世界からスパッと引退しようと考えていました。

早く引退するためには、まずは誰にも邪魔されない永住も可能な持ち家を確保し、その他に年金が支給されるまで生活を維持するお金と、その後年金だけでは不足する分の貯蓄を目標としていました。

次男坊なので、サラリーマンだった親の遺産や住宅はまったくあてにできないので、すべて自力&嫁の財力に期待するしかありません。

ところがなかなか考えるように上手くはいかないもので、嫁は専業主婦として適性があり、家事や子育ては得意でも外で働いて稼ぐようなことはできず、子供はひとりかせいぜいふたりまでと思っていたら3人目も出来てその子供達の学費だけで汲々とする羽目になりました。

その時点で50代引退計画ははかなく潰えてます。

幸い、自分には今の多くの大学卒業生のように学費ローンなどの借金はなく、また勤務していた会社も急成長を遂げ給料もそれなりによかったので、一人目の子供ができた後に中古マンション、そして二人目ができた後のバブル崩壊直後に一戸建て住宅を長期のローンですが購入できました。

そこまでは順調だったのですが、その後転職に失敗し、しばし無給期間が続き、まだまだ残る住宅ローンに苦しみ、貯金も底をつきかけたときなんとか再就職できて、3人の子供を無事社会に出すことができました。

なんと言っても想定外だったのは、子供の学費の高さと3人目の子供ができたことです。

自分が大学へ行っていたときは年間の授業料20万円(4年間で80万円+入学金)程度だった文系大学の学費は、その後25年を経て年間100万円(4年間400万円+入学金)と5倍近くに跳ね上がっていました。これは想像をはるかに超えていました。

ひとつの物価指数としてみる大卒の初任給が1980年頃は12万円だったのが、その26年後の2006年頃は20万円と2倍にもなっていないのに、学費だけは5倍です。あまりの理不尽さでしょ?

そして3人目が生まれ、上の子(私立高校)の学費がそろそろ必要になってきたとき、ちょうど転職の失敗も重なり資金的にピンチを迎え、50代初めにリタイヤするためシコシコためていた貯金はほとんど使い果たしてしまいました。

そういうわけで、今現在に至っているわけですが、世の中の流れも60歳定年など贅沢すぎる!65歳、いや70歳まで働け!という風潮になってきているので、61歳になった自分がまだがむしゃら?に働いている(働かされている)違和感もありません。

「そんな早くにリタイヤしたら暇で仕方ないだろ?」と、今でも働いている前の会社の先輩に言われますが、仕事以外にやりたいことはいっぱいあって、しかもそれらはゴルフや海外旅行などお金のかかる道楽ではなく、お金のかからない知的な道楽が多いので、決して暇を持て余すことはないと思っています。

で、教訓としては、

・どこに勤めようと、なにをしてようと、結局は自分の未来はわからない
・どうせ働くなら誰よりも懸命に働き、少しでも早く上に行こう
・キャリアとなる経験は最低でも3年間の継続が必要。またバイトは有効な経験とならない
・芸は身を助ける。どんな仕事でも向き不向きを自分で決めつけずなんでも吸収しちゃえ!
・若いときに苦労を経験しとけ。視野も広げとけ。年食ってから初めて苦難に遭うとしんどい

なーんてね。
新社会人の皆さんの武運と健闘を祈ります。

【関連リンク】
1264 新入社員が真っ先に電話に出ることの意味
1216 新卒学生の就職先選定の条件
1113 ありきたりだが新入社員へ贈る言葉
636 昨今の新入社員は終身雇用制を支持している



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1317
教団X (集英社文庫) 中村文則

2005年に「土の中の子供」で芥川賞を受賞した著者の2014年に単行本、2017年に文庫化された長編小説です。

この著者の作品は過去に読んだと思っていましたが、勘違いで読むのは初めてです。書店で名前をよく目にしていたためか読んだとばかり思っていました。

単行本で570ページ、文庫で600ページを超える長編ですが、話の流れやテンポはよく、苦になりません。訳あって単行本で読んだので、その本の重さを支え続けるのには辟易しましたが、、、

最終的にはオーム真理教のように若者を取り込みながら拡大していくカルト集団の暴走が描かれていますが、そうした宗教はいつの時代でもどこの国でも起きうることで、ありえねぇと一笑に付してしまうことは出来ませんでした。

また同時に、まともな集会や団体でも、そうしたカルトの疑いをかけられてしまうと、国家権力やマスメディアに一方的に叩かれ存続すらできなくなってしまうという見本でもあるでしょう。難しいですね。

オーム事件では多くの人が犠牲となり現在でも後遺症に苦しむ人がいます。この教団Xのように、現役の自衛隊員を洗脳して取り込み、他国へ攻撃を仕掛けるようなことが起きると、国内問題で済まなくなってきます。逆のケース(他国の軍人が暴走して日本を攻撃する)も考えられます。

わかりやすい国際テロリストはもちろん、そうした洗脳などによる想定外の出来事が起きる可能性があることを国際社会の中で共有し、互いに冷静な判断と対応をおこなう取り決めが必要なんだろうなと思った次第です。

宗教関係の小説には、常になにか重苦しい雰囲気がつきまといますが、そうした悪意的に決めつけもどうかとは思いますが、今はそれが社会の通念になっているのでしょう。

気持ち悪さと、そんな単純なことではないだろう?という思いなどが混ざり合って、考えさせられる小説でした。

★★☆

著者別読書感想(中村文則)

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

新個人主義のすすめ (集英社新書 (0427)) 林 望

著者の名前をもじって「りんぼう先生」というのはずっと以前から知っていましたが、著作を読むのはこれが初めてです。ちょうど激しい競争を勝ち抜いてこられた団塊世代の方ですね。

この新書は2008年に発刊され、すでに11年が経過していますが、数多くの著作の中でもよく売れているようです。

個人主義とは、全体主義とか集団主義との対語で、個人の権利や自由を尊重する考え方で、古くから集団を作ってその中だけで生きてきた農耕民族の日本人がもっとも苦手とする考え方です。


著者はとにかく英国流の個人主義が大好きで、そればかりをまるで恋は盲目的に語りかけますが、そこまで力が入ると逆にだんだんと冷めてきてしまうのが残念です。

そして、こんな日本人の集団主義的な組織では、日本が戦争に勝てるわけがないと断言されていますが、日本が対外戦争で負けたのはあの1回とせいぜい援軍として送った白村江の戦いぐらいで、元寇から日清・日露・第一次世界大戦などその他多くの戦争ではすべて日本がすべて勝っているという著者にとって不都合な事実を無視するのもどうでしょうか。

新・個人主義の理想もいいのですが、せっかく日本独自に育んできた集団主義を下敷きにし、新・集団主義を形成していく方が日本人に合った良いものが、長い時間をかけずとも作れそうな気がしますがどうなのでしょうね。

★★☆

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

暗夜を渉る―ジェッシイ・ストーン・シリーズ (ハヤカワ・ミステリ文庫) ロバート・B・パーカー

すでにスペンサーシリーズで人気を博していた著者が、新たな主人公を用い1997年に発刊(翻訳版は1998年)された新シリーズ「ジェッシイ・ストーン・シリーズ」の第1作目の作品で、翻訳文庫版は2001年に発刊されています。

このシリーズは、別の作家が後を引き継いで続編を出していると言うことですが、翻訳はされていないのか見かけません。

そしてこのシリーズは、2010年に著者が亡くなるまでに、下記の合計9作品が作られています。

作品名 原題 発刊年
暗夜を渉る Night Passage 1997
忍び寄る牙 Trouble in Paradise 1998
湖水に消える
Death in Paradise 2001
影に潜む Stone Cold 2003
訣別の海 Sea Change 2006
秘められた貌 High Profile 2007
容赦なき牙 Stranger in Paradise 2008
夜も昼も Night and Day 2009
暁に立つ Split Image 2010

ストーリーは、主人公がロサンゼルス警察の殺人課にいた当時、女優志望の女性と出会い結婚するも、その後妻の浮気が発覚したことで悩み、アルコール依存となり離婚します。

そして勤務中に酒を飲むようになりロス市警をクビになりますが、たまたま遠く離れた東海岸の小さな町で保安官を募集していてそこで採用されます。

1からやり直そうとアメリカ大陸を縦断するルート66を使って西海岸から東海岸までクルマで走ります。その大陸を横断するロードムービー的な情感が描かれていて素晴らしいです。

そして到着した町の保安官として就任し、実質的に町を牛耳る大物(=悪)と対峙するという、お決まり?の警察小説になっていきます。

このシリーズの舞台は、スペンサーシリーズがメインとするボストンにほど近く、この第1作目にはスペンサーシリーズに時々登場するマフィアのボス、ジノやその用心棒のガンマン、ヴィニー・モリス、州警察のヒーリー警部なども登場してきます。

逆にスペンサーシリーズの「真相」にもジェッシイ・ストーンが登場してきたり、行き来があって、馴染みの読者は思わずニヤリとなります。

ロバート・B・パーカー「スペンサーシリーズ」全巻まとめ 

スペンサー(Spenser)シリーズ ロバート・B・パーカー著 一覧

新しい主人公登場という回でもあって、ボリュームも内容も濃く、なかなか面白く出来上がっていました。

ただスペンサーのようにハードボイルドか?って思って読むと、愛する女性に出て行かれてグジグジと悩み割り切れない生煮えの半熟卵って感じで、著者の作品としてはまたひと味違った面を味わえてそれはそれで楽しいかも知れません。

★★★

著者別読書感想(ロバート・B・パーカー)

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

何者 (新潮文庫) 朝井 リョウ

2012年単行本、2015年文庫本が発刊された著者6作目の小説で、第148回直木三十五賞の受賞作です。男性では最年少(24歳)での受賞となりました。

また2016年には三浦大輔監督、佐藤健、有村架純、二階堂ふみ、菅田将暉などの出演で映画化されています。

内容は、2005年頃まで続いた就職氷河期が終わり、やや新卒就職戦線も楽になってきた2010年頃の話しですが、大手有名企業に就職するのは相変わらずハードルが高い頃でした。

ネット情報やSNSを駆使し、様々な新たな就職活動がおこなわれだした頃でもあり、そうした一喜一憂の就職活動が4名の男女を通して描かれています。

主人公はアルバイトをしながら学生の劇団に所属し、台本を書いたり公演をおこなったりしています。2DKのアパートでシェアルームしている同級生の友人はバンドのボーカルとして活動しています。

そして同じアパート内に、同じ大学で就職活動をしている女子学生がいて、共通の友人同士の関係で4人がお互いに情報交換しながら就活の共同戦線を張ることにします。

しかし、うまく行く人もいれば、焦りばかり募り、落ちてばかりする人もいて、だんだんとその仲間意識にヒビが入っていきますが、その辺りの感情の動きがうまく捉えられていて、面白い作品となっています。

私が就職したのはもう40年も前のことで、時代もその方法も全然違い、へぇー!と驚きの連続でした。

もっとも私は当時就職活動らしいことはほとんどせず、「どこでもいいや、雇ってくれるなら」というやる気のなさと意識低い系でしたので、有名どころか中堅企業にもひっかからず、社員数わずか20数名という零細企業に入ることになります。

でもその会社が40過ぎで退職する頃には、グループ企業を合わせると社員数は数千名という大企業になっていたわけで、人生なんてホントわかりません。

私のことはともかく、これから就職活動する人が、この実体験に近そうな小説を読むと、なんだか就活って面倒くさそうだとか、気持ちが落ち込みそうだと思われて心配です。もちろん就活って決して楽しいものではないですけどね。

★★☆

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リアルワールド (集英社文庫) 桐野夏生

2003年に単行本、2006年に文庫化された小説です。2003年と言えば、著者にとっては1999年に「柔らかな頬」で直木賞を受賞した後、多くの賞を次々と奪取していった頃で、ノリにノっていた時期です。

どういう小説かまったく知らずに読み始めましたが、さすがに売れっ子作家さんの作品だけあって、外れはないです。

主人公が現代の女子高校生という、私にとっては一番感情移入できない苦手な作品でしたが、漫画を読む感じで、次々とテンポよく事件が展開していき、ボリュームも少ないのでサクッと読めて退屈はしません。

若い人達の感情がこの小説に登場するような人ばかりだと、もっと複雑で混乱した社会になるのでしょうけど、これはあくまでも知的な作家さんがエンタメとして書いたもので、そう割り切って読むことを求められます。

それでも登場する女子高生が「死は誰もがいずれ経験するんだから、むしろわかりやすい結末を選んだっていう意味で敗北に近い。相手を殺すのは、自分の憤怒や屈辱や欲望に落とし前を付けただけで、それで問題が終了した訳じゃないのだから、取り返しがつかないことじゃない」とか「過酷な電車通学を選んだ両親への天誅。それが証拠に、謂われのない悪意を受けることがしばしばあったし、私は必要以上に邪険に扱われた。これが現実なのだ」と、心の中で考えるとか、あまりにも突飛推しもなく飛躍しすぎです。

著者の作品は調べると過去に「顔に降りかかる雨」「グロテスク」「残虐記」「東京島」「ファイアボール・ブルース」「ファイアボール・ブルース2」「水の眠り 灰の夢」の7作品を読んでいて、これが8作目です。どれも悪くない作品でした。

もっともリアルなことから遠そうで、破天荒なフィクションの世界を書いてくれる作家さんと言うことで、全般的に私の評価は高いです。

★★☆

著者別読書感想(桐野夏生)

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