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変形性股関節症の人工股関節全置換手術(1)初診編

変形性股関節症の人工股関節全置換手術(2)手術前検査編

変形性股関節症の人工股関節全置換手術(3)入院手術編


◆手術後2日(入院4日目)~手術後6日(入院8日目)
2日目からは1日1時間程度の理学療法士のストレッチやマッサージ、自主トレーニング、シャワーのルーチンの繰り返しです。特に医師の診断もなければ、行動を制限されることもありません。

2日目までは車椅子で、3日目は歩行器、5日目からは杖でリハビリルームへ行くことができました。一般的に人工股関節置換手術をするのは60代以上の人が多いので、まだかろうじて50代の私なんかは元々の筋肉もまだついていて元気なほうで、歩行や片足立ちなどは早くから可能でした。

術後1日。透明のテープのようなもので留められています。
侵襲跡から血が滲んでみえますが、出血はすでに止まっています


入院患者用に浴槽はなく、シャワー室があるだけです。そのシャワー室を使うには予約表に使いたい時間を自分で記入するようになっています。使えるのは25分だけなので、足が悪くてもグズグズはしていられません。

 ∟  ∟  ∟  ∟  ∟

◆手術後7日目(入院9日目)
この日は上記のルーチンに加えて、術後1週間を迎え、血液検査と抜糸がおこなわれました。

抜糸は遠い昔の記憶では傷口が開かないように縫っている糸を引き抜くというイメージですが、最近というかこの病院では傷口は透明のテープで留めてあるだけで、さらにその上に水を通さない透明の保護テープが貼られている感じです。したがって抜糸とはいえ糸は使われていません。

その透明の保護テープ、侵襲箇所のテープをペロンとはがすだけで抜糸は終了です。表面上は血がにじみ出ているのが見えていたので、それとテープがくっついてはがすときに痛いかな?と思っていたら、全然くっついてはなく、サラリとはがれましたのであっけなく終わりました。ちょうどテフロン加工されたフライパンとかクッキングホイルの上に乗せた卵焼きみたいになんの抵抗もなくはがれます。

傷口は綺麗にふさがっていて、糸で編んだような傷跡はなく、一直線にスパッと切って、それをまた合わせてくっつけたという感じです。

術後7日。抜糸後。上部が侵襲口でもう傷口は完全にふさがっていますが、下部に皮下出血が拡がっていく


侵襲の傷口付近を中心に大きな範囲で大きく腫れていて、ぷっくりと盛り上がっているという感じです。この大きな腫れのためリハビリで前屈しようとしてもそれがつっかかってうまくできません。

周辺の皮下出血は手術の後は誰にでもできるそうですが、これが見かけは非常に大きく真っ赤にただれたような感じに見えますのでちょっと驚きました。看護師さんに言わせると、皮下出血のあざはだんだんと薄れるから気にしないでとのことでした。

 ∟  ∟  ∟  ∟  ∟

◆手術後8日目(入院10日目)退院

リハビリも順調で筋力の測定でも手術前の7~8割程度まで筋力が回復していることがわかりました。そうしたこともあり、前から医師から理学療法士と相談して退院はいつでもどうぞということでしたので、この手術後8日目に退院することにしました。

午前中に最後のリハビリに向かい、1週間のお礼を述べ、会計をクレジットカードで清算して退院しました。

この病院では片側の人工股関節置換手術で合併症のないケースで術後13日(入院後14日)が平均とのことですので、それと比べるとかなり早くの退院となりました。

その理由としては、この病院の特徴でもある筋腱切離を行わないAL法を用いたMIS(Minimally Invasive Surgery;最小侵襲手技)手術を施行していることと、関節を覆っている関節包を後部を残すことで、筋力があまり落ちないことと安定期の脱臼事故がかなり抑制される技術を持っていることでしょう。

あと残念なことですが、身体障害者申請用紙の記入を依頼したところ、手術後6ヶ月経過後の状況を書くことになっているからと書いてはもらえませんでした。

以前、区役所で聞いたときは、変形性股関節症末期で人工股関節の場合なら問題なく取得できるので、手術前でも後でも15条医師に証明書を書いてもらい申請してもらえれば受領すると言われていたのですが、どうも世の中そんなには甘くなさそうです。


退院が早かったため、感染症など合併症の検査を少し後に行う必要があるということで、2週間後に診察に来るように言われました。

その後は、3ヶ月後、半年後、1年後の定期診察があり、問題がなければあとは毎年1回の定期検診をおこなうということになります。

変形性股関節症の人工股関節全置換手術まとめ へ続く


【関連リンク】
変形性股関節症の人工股関節全置換手術(1)初診編
変形性股関節症の人工股関節全置換手術(2)手術前検査編
変形性股関節症の人工股関節全置換手術(3)入院手術編

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変形性股関節症の人工股関節全置換手術(1)初診編

変形性股関節症の人工股関節全置換手術(2)手術前検査編


【過去の経緯】

40過ぎ頃から右足に痛みを伴う異変を感じ、その後変形性股関節症とわかってからも、我慢に我慢を重ねてきましたが、今年58歳で両側の股関節が末期状態と診断され、とりあえずひどく痛む右側だけ人工股関節置換手術をおこなうことにしました。

手術に至るまでの病院選び、入院前の検査等は上記変形性股関節症の人工股関節全置換手術(1)(2)をご覧ください。

いよいよ手術編の始まりです。

◆手術前日(入院1日目)

今回入院したのは東京都内の総合病院です。手術前日の入院で午前に入院窓口へ行きます。入院の手続きをして、翌日の手術に向けて血液検査等と、リハビリを担当する理学療法士が股関節の可動域など測定をおこないます。部屋は事前に頼んでおいた個室で快適です。

別に大部屋が嫌というわけではないのですが、個室には有線LANが敷かれていて、持ち込みのパソコンがそのまま使えます。大部屋では病院のLANが使えないので、モバイルWi-Fiルーターを個別に持っていないとネット接続ができません。

最近はネットはスマホで十分という人も多いので不自由しないのかも知れませんが、仕事で使うとするとちょっとスマホでは役不足なこともあります。ただし個室を借りるには保険がきかない差額ベッド代(1万円~)が必要となります。

入院後の食事は昼食からあります。夕食を食べると、その後は明日の手術日は食事はなし、翌々日の朝食からとなります。

枕が変わると寝られない?という人には、頼めば睡眠導入剤が処方されるそうですが、どちらにしても翌日には全身麻酔で無理矢理眠ることになるので、少々寝不足でも問題ないかも。

私の場合は個室と言うこともあり、消灯(21時)後もしばらくテレビを見て、その後は読書をしていると11時過ぎに自然と眠たくなりました。

 ∟  ∟  ∟  ∟  ∟

◆手術当日(入院2日目)

不安感とか緊張してというよりは、夜中部屋が寒かったり暑かったりして、時々目覚めよく眠れませんでした。個室の場合エアコンのコントロールが自由にできますが、部屋が狭いだけに下げればすぐ寒くなるし、上げたり停めると汗だくで目覚めたりとその調整が難しいです。

午前中から別の患者の手術がおこなわれていて、私は二番目の12時過ぎからの予定です。いろんなブログを読んでいると、手術前に浣腸をするということが書かれていましたが、この病院ではありませんでした。

「麻酔で寝ている間に脱糞することはないのか?」って聞いてみたら、「全身麻酔の影響で腸の働きが悪くなるので、そうしたことはまず起きない」だそう。

11時頃に手術用の紙パンツ(T字帯)を履き、手術着に着替えます。腕に針を刺し、点滴用のベース?をあらかじめ作っておきます。そして、いよいよ呼び出しがあり、看護士さん数名と手術室まで歩いて向かいます。

手術室には中央に狭いベッドが置かれていて、そこに乗っかると、次々いろんな装置や点滴がつながれていきます。全身麻酔は点滴で入れていくということで、なんの痛みも感じる前に意識はすぐになくなります。

誰かのブログで「腰から麻酔注射するのがとても痛い」とありましたが、麻酔の方法もいくつかあるのでしょうけど、麻酔の意味を考えると、麻酔を打つのが痛いというのは本末転倒で、痛みはないに越したことはありません。

で、目が覚めて気がつくと手術は終わっています。

目が覚めた時には、点滴と尿道カテーテル(バルーンとも略される)、両足にエコノミークラス症候群の血栓防止用のカーフポンプ(間欠的空気圧迫装置)、心電図用コネクタ、血圧測定装置などが身体中につながれていて、あまりにも物々しい感じなので、その状態だけを付き添いの家族が見るとまるで重体患者のように見えて取り乱したりすることがあるそうです。

別の人の手術(両側同時手術)では、傷の箇所から血を抜くドレーンというパイプがつながれているとブログに書いてありましたが、私の手術ではドレーンはありませんでした。

点滴は抗生剤とともに、以前輸血用として抜いた自己血を戻されます。いずれも体温よりも低い水分を入れられますので、身体はやや冷えていく感じがします。

カーフポンプは別名フットポンプと言われていますが、手術後数時間は装着するのが通例となっています。実はこれが結構痛くて困りました。

麻酔から覚めた後の傷の痛みが苦しかったという話しをよく読みましたので覚悟をしていましたが、鎮痛剤を入れてくれていたのか、傷の痛みはあまり感じませんでした。

それよりもフットポンプが何時間も続けて同じ場所を圧縮し続けますので痛いのと、身体が動かせない窮屈さでなにもできないままジッとしているのが苦痛でした。

本来は「手術終了から3時間経過後の手術当日の夕方にはフットポンプや尿管カテーテルを取り外し、車椅子に移る」と聞いていましたが、手術の開始時間が少し遅れたこともあったのか、なんの話しもなく、そのまま一夜をベッドの上のままで過ごすこととなり、翌朝になり、フットポンプを外してもらい、点滴が終わり、そして尿管カテーテルを引き抜いてもらいました。結局、車椅子に移れたのは手術終了から18時間後経ってからです。

尿管カテーテルは初めての経験でしたが、装着時は全身麻酔時でなにもわからないのですが、抜くときは当然起きていますので、一瞬とは言え気持ち悪いものでした。抜いた後の最初から数回の小便では、予想通り激痛が走り、一種拷問に近いなと感じました。

個人的にはこの手術において苦痛だったことの順位を書いておくと

1位 尿道カテーテル(バルーン)の引き抜きと最初のおしっこ
2位 フットポンプの長時間装着
3位 手術後から車いすへの移動までの18時間の拘束状態

 ∟  ∟  ∟  ∟  ∟

◆手術後1日(入院3日目)

先述の通り、手術の翌日になって車椅子に移ることができ、トイレにも自由にいけるようになりました。

ただ侵襲(傷口)の痛みと、下半身の筋肉痛がひどいのと、全身麻酔や点滴の抗生剤の影響なのか、精神的にまだ安定してなくて、例えば読書やブログを書いたりと意識を集中することができません。意識がまだボーとしている感じです。

食事は朝から出ますが、おかゆと煮物小鉢、味噌汁、ヨーグルトで、おかゆはほとんど味もなく、半分も食べられませんでした。この日は3食とも主食はおかゆで、これが味もなく食欲がわかずにきつかったです。

午後にはリハビリ担当の理学療法士が迎えにきてくれて、車椅子でリハビリ室へ行きます。痛みはあまりなかったので気晴らしにいい感じです。

主に手術した足と筋肉痛の箇所などを丁寧にマッサージをしてくれますが、これはたいへん気持ちいいです。その後、無理のない範囲で足を曲げたり、力を加えてのストレッチをいくつか教えてもらいます。

ストレッチは方法だけ指導を受けて、あとは自主トレと称して自分でおこなってくださいということです。私の場合、手術した股関節というよりも、身体が硬くなっているので、そちら方面のストレッチを多く指導されました。

変形性股関節症の人工股関節全置換手術(4)へ続く


【関連リンク】
変形性股関節症の人工股関節全置換手術(1)初診編
変形性股関節症の人工股関節全置換手術(2)手術前検査編



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サクリファイス (新潮文庫) 近藤 史恵

2007年に単行本、2010年に文庫版が発刊された長編小説で、その後シリーズ化され「エデン」(2010年)、「サヴァイヴ」(2011)、「キアズマ 」(2013年)の続編が出ています。

このタイトルは犠牲とか生け贄という意味で、自転車のロードレースの世界とミステリーをうまくマッチさせたいい作品となっています。

日本ではあまり馴染みのない自転車ロードレースですが、欧州ではプロゴルフ並みに人気のあるスポーツで、トップ選手はそれこそ日本のトッププロゴルファー石川遼や松山英樹じゃないけどそれぐらいの知名度もあり、稼ぐ賞金も年間1億円を超える人も少なくありません。

ロードレースはマラソンなど個人競技とは異なりチームとしてその中のエースを勝たせるために様々な作戦を立てておこなわれるチームスポーツです。

詳しくは本作品の中でもわかりやすく書かれているので、まったくの素人でも問題なくこのスポーツを理解することができます。

書き出しのプロローグと、エンディングで、謎と興味をひかせ続編を期待させる内容になっています。機会があれば読みたいですが、こういうような謎を残して「次に続く」的な終わり方はあまり感心できません。

★★☆


  ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

ティファニーで朝食を (新潮文庫) トルーマン カポーティ

1958年に発刊された中編の作品ですが、日本では1961年に映画化され大ヒットしたオードリー・ヘプバーンが主演した同名の映画のイメージが強いでしょう。

原作の小説と映画のストーリーは同一ではないそうですが、小説では語り部の主人公で売れない作家志望の男性が、同じアパートに住む自由奔放で美しい女優というか実質的には高級娼婦になるのでしょうか、その女優が日々浮き名を流す様々な恋の遍歴を描いています。

このタイトルに出てくるティファニーとはニューヨークにある高級宝石店(レストランはなし)で、そうした「宝石店で朝食を食べるような上流階級身分になりたい」という意味がこめられています。

小説を読んでいると、登場する女性(ホリデー・ゴライトリー)は知的で清楚なイメージがあるヘプバーンよりも、当初映画で主演を望まれていた派手で肉感的なマリリン・モンロー的な要素が強く感じられます。

この文庫は1968年に一度翻訳版が出ていますが、2008年に村上春樹が翻訳した新しいバージョンです。

そのふたつの違いはわかりませんが、40年を隔て、アメリカも日本の社会も言葉も大きく変わっていますので、そのあたりをうまく調整しているのでしょう。

また以前著者のノンフィクション作品で、一家惨殺事件を書いた作品「冷血」を読みましたが、これも大変素晴らしいものでした。

2014年1月前半の読書と感想、書評(冷血)

著者の代表作としてはこの2つの作品が次世代にも長く残されるものと思われます。

この文庫には、表題作の他、「花盛りの家」「ダイアモンドのギター」「クリスマスの思い出」の短編も収録されています。

★★☆


  ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

残念な人のお金の習慣 (青春新書プレイブックス) 山崎将志

このタイトル名を打つと、賢いATOKが「修飾語の連続」と警告を出してきます。最近は編集さんや校正さんも、そうした細かなことを気にするより、よりインパクトのあるタイトルをつけたがるのでしょうね。

著者自身のお金の失敗、特に投資信託や株、FXなど様々な投資をやってみて、そのメリットデメリットを知り、かなり痛い目に遭った話しは、一部自分の失敗ともダブるところがあり、たいへん参考になります。

本来ならまもなく年金生活に入ろうかという私より、これから社会にでて、人生におけるお金の重要性が増してくるであろう20歳過ぎから、そろそろ結婚してマイホームでもと思っているぐらい(30歳前後?)までの人が読むのがふさわしいかも知れません。

お金は稼ぐことと、使うことが表裏一体となりますが、稼ぐのは巧くても使うのが下手という人、逆に稼げないけど、使い方が絶妙という人など、私も多くのケースを見てきましたが、確かに指摘されるとイタタ・・って感じること多数です。

自分で使うお金を投資と消費と浪費に分けてみるという発想もなかなかユニークで、しかもそれを経済ジャーナリストやライフプランナーがしたり顔でよく言う「バランスよく」なんてことはなく、投資を100%にするという考え方も目から鱗。

おそらくは20代にそうしたことを知っても「なに言ってんだか」で終わってしまいそうですが、50代60代になると、うんうんと頷かざるを得ない状態になっています。

★★☆


  ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

ロスト・ケア (光文社文庫) 葉真中顕

2013年に単行本、2015年に文庫化された著者のデビュー2作目の長編社会派ミステリー小説です。

社会派と書いたのは、最近現実の社会においても時々発生する介護現場での虐待や安楽死、そして介護殺人がテーマになっているからです。

この7月にNHKスペシャルで放送された「“介護殺人”当事者たちの告白」はまさにこうした今の介護現場を取材したものですが、その殺人は介護に疲れた家族だけでなく、その周囲にいる人が気の毒に感じておこなう可能性をこの小説は指摘しています。

NHKスペシャル「介護殺人 当事者たちの告白」

ストーリーは、勝ち組の高齢者の裕福な有料老人ホーム生活と、一方在宅介護で汲々している家庭の対比があり、その在宅介護で家族が苦しんでいるのを見て、その寝たきりや認知症を発症して家族に迷惑をかけ続ける高齢者を狙って殺人が密かにおこなわれていくというものです。

きれい事を言えばまた社会倫理からすれば殺人を正当化することはできないものの、認知症高齢者を在宅で介護することで、介護する家族が疲弊していくことを社会は見捨てていることを明らかにしていきます。

そして「自分が望んでいたことを人にしてあげる」という論理で、長くつらい介護生活を自然を装って終わらせるという現代の必殺仕事人のような犯人に共感する人もでてきそうです。

★★★


【関連リンク】
 7月前半の読書 ビッグデータがビジネスを変える、鍵のかかった部屋、二十五の瞳 、クジラの彼
 6月後半の読書 天の方舟(上)(下)、無痛、下山の思想、沈黙のひと
 6月前半の読書 桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活、深泥丘奇談、他人を攻撃せずにはいられない人、日の名残り



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1044
交通事故による死亡者数は年々減少傾向にありますが、こと高齢者ドライバーの死亡数は横ばいに推移しています。交通事故死亡者に占める65歳以上の割合は2005年は全体の43%だったのが、2015年には55%にまで上昇しています。

これは高齢者の絶対数が増加することで歩行者含め交通事故で亡くなる高齢者が増えるのは当たり前ですが、日本人の長寿化により、かなりの高齢者でもハンドルを握る機会が増えてきていることも影響しているのでしょう。

下記のグラフを見ると、64歳以下の交通事故死亡者(青)は減少傾向にありますが、65歳以上(茶)は横ばいが続いていて、さらに65歳以上高齢者の交通事故死亡原因では、歩行中などが減少しているものの、自動車運転中は増加していることがわかります。

交通事故統計(平成28年5月末)



1月に起きた信じられないような軽井沢スキーバス転落事故は、65歳の運転手が引き起こした事故でしたし、その2日後には添乗員が機転を利かせて停止させたおかげで大きな事故にはなりませんでしたが、70歳の運転手が淡路島の高速道走行中に意識を失って大きく蛇行運転する事故が起きていました。

つい先月も新宿の繁華街で82歳の認知症高齢者が運転する軽自動車が歩行者3名をはねました。

認知症82歳の車、3人次々はねる…新宿繁華街(読売新聞)
警視庁新宿署は同日、軽乗用車を運転していた同区の無職男性(82)を自動車運転死傷行為処罰法違反(過失運転傷害)容疑で現行犯逮捕。男性には認知症の症状があり、同署は男性を釈放し、任意捜査に切り替えて調べている。

認知症患者であればこのような事故を起こしても罪にはならない可能性が高いのですね。

ちなみに交通事故で亡くなるケースは全年代でみると歩行中が37%、運転中が32%、二輪17%、自転車14%となっています。意外と自動車やバイクを運転中の死亡事故が多いと感じます。

高齢者になると動体視力が衰えまた機敏な反応ができにくくなります。中には認知症やその他障害を抱えながらも自動車運転をする人も増えてきています。

それは特に地方では十分な公共交通がなく、車を運転しないことには生活が成り立たない場合もあり、多少問題を抱えていても車やバイクを運転せざるを得ない高齢者も多いでしょう。

2005年から10年間で、75歳以上が起こした死亡事故の割合は7.4%から12.7%に増えていることからもわかります。

国も対策を始めていて、2002年から70歳以上の方が運転免許の更新を希望する場合は、「高齢者講習・シニア運転者講習・チャレンジ講習+特定任意運転者講習(簡易講習)」のいずれかの講習を受講しなければ運転免許の更新ができなくなっています。

いずれは更新条件がもっと厳しくなり、対象年齢も65歳以上とかに引き下げられるのかも知れません。

これで十分ではありませんが、少なくとも自動的に更新ができた従来と比べて、多少は歯止めが利くようになっているのではないでしょうか。

各自治体や警察署でも高齢者の運転免許証の返納を積極的に推進し、サポートしています。

例えば身分証明書代わりに免許証を持っていた人に対して身分証明書の代わりになる証明書の発行や、返納すると買い物の割引券がもらえるとか、様々な特典をつけるようにして、高齢者ドライバーリスクを減らそうと躍起です。

高齢ドライバー500万人時代 免許返納いつ?悩む本人と家族(Yahoo!ニュース)
75歳以上の高齢ドライバーが増えている。自動車免許の保有者は2015年末で477万人。今年中に500万人を超える勢いだ。高齢になると、運動神経が鈍くなり、事故の可能性が増す。認知症の問題も大きい。75歳以上の運転免許保有者のうち、認知症にあたる人が数十万人いるという推計もある。高齢ドライバーやその家族は、車の運転とどう向き合っていけばいいのか。

この記事を読んで思い出すのは、2年ほど前ですが、近所のディスカウント店へ行ったとき、店の前の駐車場で、軽トラが駐車場の白線内に停めるのに苦心していて、何度も何度も前進後退を繰り返していました。

しかしなかなか白線の枠内に収められず、やがては隣に駐車しているクルマにガンガンと大きな音を立ててぶつけてしまいますが、運転していた高齢ドライバーは気がついていないらしく、何度も前進後退をやり直してぶつけまくっています。

大きな音がしたので周囲にいた人が、ドライバーに隣のクルマにぶつかった旨を伝えたものの、ドライバーは最初「なに?どうした?」って感じで降りてきて、ぶつかった場所を人に指摘されて、はじめて「あれ?おかしいな」って感じで驚いていました。

しかも全然悪びれた様子もなく誰かにぶつけられた?って感じで他人事のように眺めていました。

ぶつけられたクルマの持ち主は店内にいたようで、その後どうなったかは定かではありませんが、まったくたまったものではありません。本人にぶつけたという自覚がないのですから、事故処理や保障も揉めそうな感じです。

高齢化社会の中で車を運転するってことは、そうした運転感覚や行動の認識が欠如した人が周囲にいっぱいいることを知った上でハンドルを握る必要があります。

つまり悪意なく赤信号や一旦停止を無視して突っ込んでくる高齢者ドライバーがいても、今や全然不思議ではないということです。恐ろしいことですが。

危険な高齢者ドライバーの兆候としては、「車庫入れがうまくできない」「ギアの前進とバック、ウインカーの左右を間違える」といった操作ミス、「通い慣れた道なのに間違える」、「鍵の置き場所を忘れる」などの記憶力・注意力の低下、それに「極端な低速」「赤信号の無視」、「歩行者や右折時の対向車を見落とす」という危険運転が挙げられるということです。

そうした兆候のあるクルマには近づかないのが一番ですが、ウインカーも出さずに突然右左折を開始したり、車線を変更してくるドライバーも多く、決して高齢者だけの問題ではなく、車を運転するときは昔、教習所で習った自分の身を守るための「防衛運転」を心がけたいものです。


【関連リンク】
1013 5年生存率と余命宣告
864 衝突安全性テストについて
800 高齢化社会で変化している交通事故の統計を見る
557 運転免許証の取得推移と乗用車保有台数推移を並べてみる


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1043
幸い我が家では現在のところ高齢の親の介護問題について頭を痛める事態には陥っていないものの、社会では相当大きな問題となってきています。

ひとつには、高齢の親を介護するために、働いている現役世代が仕事を辞めたり休職して在宅介護をするのか、逆に親を子供が働く都市部へ呼び寄せて介護をしていくのかという地理的、場所の問題。

小説ですが、「介護退職」(楡周平著)や「二人静」(盛田隆二著)では働きながら介護をする厳しさと苦悩、「風のささやき 介護する人への13の話 」や「昭和の犬 」(姫野カオルコ著)では遠距離介護のたいへんさがよく書かれていました。

もうひとつは、高齢者の健康問題と介護施設の問題です。

後者の長期にわたり24時間介護してもらえる施設については以前、

老人ホームについて調べてみた(1)

老人ホームについて調べてみた(2)

で書きましたが、多額のお金が工面できる人は、「介護付有料老人ホーム」など、24時間介護の施設に入居することで家族も安心ということがわかりました。但しそれも医療行為が伴わない場合に限られます。

お金がない場合や慢性的に医療行為が伴う場合、公的な施設に入居するためには、要介護認定が高く、競争率が比較的低い地方であれば、公的な施設「特別養護老人ホーム」や「介護療養型医療施設」「介護老人保健施設」などが数ヶ月~数年待ちとなりますが、なんとか入居が可能ということもわかりました。

お金がなくて、都市部でという人は、さすがに24時間介護サービス付きとはいきませんが、「サービス付き高齢者向け住宅」や「グループホーム」、、「シルバーハウジング」等があり、それにも入れなければ現状ではやや問題が多いとされる「無届け介護ハウス」というものもあります。

今回は、介護施設に頼らない、在宅介護をどうやっていくか?という問題を考えてみたいと思います。

都市部に住む団塊世代以前の人の多くは、元々地方出身者で、仕事を引退した後は、再び地方へ帰っていくのかと思っていましたが、40年以上慣れ親しんだ都会のコミュニティや資産を捨て去ることはできず、そのまま都市部郊外で住み続ける傾向があります。

覚悟の地方移住か都市部で介護難民か

でも書きましたが、高齢となり、やがて健康を害した時に、都市部においての介護施設は満員で、介護要員の不足もあって、やがて介護難民となり行き場がなくなる恐れが危惧されています。

その点、すでに高齢化率が30%を超えている地方では、比較的その要介護高齢者の受け入れできる施設やノウハウが多くあり、要介護になる前に地方へ移住をし、新たなコミュニティに参加をしてその準備をしておこうという動きがあります。

それがアメリカで流行っているCCRC(Continuing Care Retirement Community)の日本版です。直訳すれば「継続的なケア付き高齢者たちの共同体」ということになり、いま国や地方公共団体は都市部への集中を避けようと盛んにPRしています。

ただし、日本人高齢者はどうも環境の変化に抵抗感が強く、なかなか地方への移住は進まないようです。そりゃそうでしょう。

高齢者の6割以上が地方移住に「NO!」。日本版CCRCを待ち受ける前途多難な道のりとは?(みんなの介護)

私個人的には、引退後は地方でのんびりゆったりと暮らしたいと思っていても、たぶんご近所さん達とコミュニティを確立している妻はそういうのを嫌うでしょうし、なにかにつけて便利な都会暮らしに慣れてしまった身には、地方暮らしの不便さも十分にわかります。

そして高齢の親が元気なうちはまだよいとして、介護が必要となた時に、さすがに在宅で老老介護を何年も続けるのは無理があり、結局は施設に頼らざるを得なくなるでしょう。しかし都市部にはなかなか施設の空きがない。

富裕層ではないごくごく平均的な我が家も、余裕ある老後資金があるわけではなく、というかほとんど3人の子供の教育費に使ってしまったので貯金はまったくと言っていいほどなく、途中で転職しているので満足な退職金もありません。

とすると、何かあったときに、子供と遠く離れているのが、お互いにとって障害になることを考えると、働く子供の近く、つまりは都会で暮らさざるを得ないという結論に至ってしまうでしょう。

さらに、テレビでやていましたが、地方に住む高齢の親を、子供が暮らす都市部に呼び寄せることが流行しているそうです。

ふるさとの親どう支える? ~広がる“呼び寄せ高齢者”~(NHK)
首都圏に住む4、50代の4割が地方出身者です。ふるさとの親に介護が必要になった場合、以前は子どもが帰ったり、通ったりして支えていました。でも今、増えているのは、親に子どもの暮らす都会に来てもらう「呼び寄せ高齢者」です。

都市部では既存の住人の高齢化率が加速度的に高まっていく中で、さらにそれに輪をかけて地方に住む高齢者を都市部に呼び寄せてどうするの?という気もしますが、介護する子供側にとっては、地方に住む親の介護の厳しさもあって、やむを得ない選択ということなのでしょう。

これでは都市部において高齢者向けの施設や介護要員がますます不足していくことになりそうです。

高齢者側にとっては、先述のCCRCを受け入れて、高齢者が集まり、合理的な介護をサービスを受け、また相互に支え合うようなコミュニティを作っていくしか当面は解決がなさそうに思うのですが、保守的に頭が固まった高齢者にとってはつらい選択になってしまうのでしょう。


【関連リンク】
999 覚悟の地方移住か都市部で介護難民か
946 介護人材を増やす
888 火事と高齢化社会の因果関係
876 介護にまつわるあれこれ
865 仕事と介護の両立という難題



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紆余曲折の人生を歩む、しがないオヤヂです。
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