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910
世間では若い人のテレビ離れが叫ばれていますが、私のような50代の旧式人間にとってはテレビは娯楽や情報収集ツールとして手放せない大きな役割を果たしています。

自宅のテレビはリビングに置いている主として家族が利用するCATV契約でHDD録画ができるセットボックスが付いたものと、それとは別に自分の部屋にはネットと録画用HDDを接続している外部アンテナ経由のTVがあります。

CATV会社のHDD録画機能付きセットボックスや、この外付け大容量の録画用HDDというのは、従来からのテレビの視聴方法を大きく変えてきています。

つまりテレビを見ると言っても放送をリアルタイムで見るケースと、録画した番組をあとで見る場合(タイムシフト)があり、HDD録画がより簡単にしかも大量に録画できるようになってからは、その後者(録画してあとで見る)割合が増えてきています。

私なんかはそれへの移行がずっと遅い方で、世の中的にはそれがもっと早くから進んでいるようです。


出典:テレビ60年調査(2012年NHK放送文化研究所)をグラフ化

上記は「テレビ視聴スタイル 年代別」のグラフで、各年代ごとにテレビを視聴するスタイルを「現代的視聴」と「従来型視聴」「見ない」に分けた場合の率です。

「現代的視聴」とは、リアルタイムでテレビを見る以外に週に一度以上録画した番組を視聴しているタイプを指し、「従来型視聴」は、1日1時間以上リアルタイムだけで視聴をするタイプ、「見ない」はテレビ視聴が1日1時間未満の人という分け方です。

グラフを見ると、10代から40代までは圧倒的に録画などを併用した「現代的視聴」が多く、50代で「現代的視聴」と「従来型視聴が均衡」、60代以上になると圧倒的に「従来型視聴」という年齢層による棲み分けがハッキリ出ています。

もっとも学校や仕事があり家に不在がちな10代~50代と、リタイアしてずっと家にいる機会の多い60代以上とでテレビ視聴に差が出るのは当たり前ですが、それ以上に若い人から視聴方法の変化が起きていると思われます。

またテレビを「見ない」というのは20代~40代が多く、仕事が忙しくて見ている暇がないという現実があるのでしょう。私も社会人になった20代の頃はテレビを持ってなかった時期があったり、買ってからもあまり見た記憶がありません。

ネットを見ていると「テレビを持ってない」「テレビは見ない」と言っている人が結構目立ちますが、実態は「見ない」が多い20代でも10%程度、10人に1人という割合で、全年代平均だと現在のところではまだ5%という極めてマイナーな人達です。

おそらく30年前に家庭用VTRが普及し始めた頃から、こうした「現代的視聴」が始まったと思われますが、いわゆるビデオテープを使うアナログ録画の時代は、録画するのは保存用の映画やドラマ、趣味の番組など、録画時間に制約がある関係で、気軽になんでも番組予約って感じではありませんでした。

HDDで、しかもテラサイズの大容量で予約ができるようになってからは、気になる番組を片っ端に予約をしておき、あとで見る見ないを決めればいい的な使い方ができるようになりました。これは従来型のテレビ視聴から視聴方法が完全に変わった瞬間で、一般的には「タイムシフト視聴」と呼ばれています。

また、「タイムシフト視聴」には、NHKオンデマンドのように、ネット配信を通じて「見たいときに見られる過去の番組」という視聴スタイルも含まれます。

私の場合、ニュースやライブのスポーツ番組、それと土日曜日に放送されるNHKスペシャルなどはリアルタイムで見ますが、それ以外の番組は基本的に録画をしておき、金曜日の夜から土・日曜日にかけて、まとめて見るようにしています。映画など長い時間の番組は土日だけでは時間が足らず、連休中や夏休み、お正月休みにまとめて見たりします。

毎週予約で録画しているのは、NHKのクローズアップ現代や特報首都圏、NHKスペシャル、BS日テレの久米書店などで、あとはまだ見てなく興味のある映画やドラマ、ドキュメンタリー、上方落語の放送があれば1週間分まとめて予約をしておきます。

特に民放の番組は、リアルタイムで見ることができる番組、例えば日曜日夜の「THE!鉄腕!DASH!」なども一旦録画しておき、空いた時間や追っかけ再生でCMや繰り返し部分をすっ飛ばして短時間でサクッと見ています。

民放の番組は広告が入れられる時間は、全放送時間の18%以内という自主規制があるそうですが、ゴールデンタイムの人気番組や、視聴率の高い番組などでは番組全体の時間の約20%近くをコマーシャルが占めることがあります。その時間を削減するのにタイムシフト視聴は欠かせません。

年のせいかわかりませんが、最近のコマーシャル時間が長く感じられ、おまけに目立たせるためなのか、目に悪そうな速い動きと点滅の繰り返しばかりでイライラすることが多く、そのような粗悪なCMを見なくて済むだけでもタイムシフト視聴は価値があります。

また早回しで見ても差し支えない報道番組(クロ現など)はまとめて一気に見ます。NHKのアナウンサーは喋るスピードが決められていて、高齢者にも聴き取りやすいようにゆっくりと話してくれますので、早回しでちょうどいい感じです。一方、久米書店の久米宏の喋りのスピードや、語尾が小さくなる壇蜜の会話だと早回しで聞くと半分ぐらい何言っているのかわからなくなります。

こうしたリアルタイムで見る場合とタイムシフト(録画して視聴)で見る場合の、年代別の平日・休日別比較がありましたのでグラフ化しておきます。


出典:メディア利用の生活時間調査(2012年NHK放送文化研究所)をグラフ化
※データは男女別となっていましたので、上記は男性の視聴者分だけを抜粋しています

各年代ともリアルタイム視聴の割合が高く、特に50代と60代は平日も休日も9割以上の人がリアルタイムでテレビを視聴していることがわかります。またその年代はタイムシフト視聴は少なく平日も休日も10%台です。

面白いのは10代と40代の視聴行動が似ていて、平日・休日のリアルタイム視聴はともに70~80%台で、休日のタイムシフト視聴が平日の倍近く約30%程度と極めて高率となっています。つまり今の10代と40代は番組を録画して、休日にまとめて見るというパターンをよく活用しているようです。この年代が親子で同居している年代ということも影響しているのかもしれません。

しかしこの調査が2012年と3年前とは言え、まだリアルタイムで視聴している人の方が圧倒的に多いのは各年代でも変わりません。タイムシフト視聴が当たり前になるにはまだ少し時間がかかるのでしょう。一度やればはまっちゃいますので、今後急速に増えていくのは確実でしょう。

こうしたタイムシフト視聴が増えていくことで、原則自局以外のコマーシャルがないNHKを除き、各民放各局は対策に追われているそうです。

どういうことかと言うと、(1)CMを飛ばして見る(2)タイムリーなCMは見られたときには遺物となっているです。

(1)は私もそうですが、録画をして見るというのはNHK以外では視聴する時間の短縮のために見ているケースが多く、CMなんか見ません。でもそれでは多額の広告料を支払っているスポンサーとしては困るでしょうね。

なのでネット広告では広告効果を高めるためネイティブアドと言われる「本編そっくり似せた広告」を本編に紛れさせてしまう手法がよくとられていますが、テレビでもそうした手法が今後増えていくのかも知れません。

つまり番組の出演者が番組の中でコマーシャルを読んだり、もっと進めば番組の中でスポンサーの製品を小道具としてこれ見よがしに使ったり(当たり前に再放送があるドラマなどの場合は難しいでしょうけど)。

(2)は例えば自動車や不動産のコマーシャルで「今度の土日は決算大商談会!」とか、食品会社が「お歳暮には○○オイル」というCMをタイムリーな時期に流しても、視聴者がそれを見るのが、数週間、数ヶ月後ということがあるわけです。

上記のデータからすれば、タイムシフト視聴の割合が高い10代や40代に向けた製品やサービスの場合、(広告を見たとしても)そうした広告はタイミングを逸していて不向きと言うことです。

いずれにしてもテレビコマーシャルというのは、今でこそまだ大きな価値を持っていますが、やがては従来のように製品名連呼やブランドイメージを広めるコマーシャルフィルムを流すだけではスポンサーの自己満足に終わってしまい、厳しく費用対効果が問われ出すと、その価値は一気に下落してしまい、それが放送局のビジネスモデルに大きな打撃を与えることになりそうです。

世の中、マーケティングブームで様々な理論や手法が花盛りですが、ことテレビ広告については一番費用がでかい割には、費用対効果などマーケティング理論は無視されているという変なことになっています。

いずれにしても、そうしたテレビ広告が「えぇ!そんなに効果ないの!?」っていうことが証明されるタイミングが刻一刻と迫ってきていて今後どのようになっていくのか今から楽しみです。

【関連リンク】
900 テレビ・ラジオの長寿番組について
899 疑うことを知らぬ、お人好し日本
769 相続税の税率を上げると言うこと
758 プロ野球とメジャーの試合時間
706 高齢化社会の行方
675 我が家のテレビ視聴環境改善 工事編
358 テレビ・新聞に未来はない?



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909
彼女がその名を知らない鳥たち (幻冬舎文庫) 沼田まほかる

2006年単行本、2009年に文庫化された小説で、2年ほど前に読んだデビュー作でホラーサスペンスの「九月が永遠に続けば」に続くメジャー2作目の作品です。

前作は自意識過剰気味な女性が主人公で、なんだかおど恐ろしい雰囲気がありましたが、今作も精神的にちょっとアレかなって思わせられるよくわからない女性が主人公。つらいんですよね、こういうの読むの。って読まなければいいのだけどつい手に取ってしまったので。

で、主人公は若い独身女性で、付き合っていた青年実業家にボロボロにされ捨てられ、その後自分をすごく気に入ってくれる前彼とは似ても似つかぬいやらしい中年オヤジと一緒に暮らすようになっています。

そのあたりの様子がとても暗くて精神的にどうなのよ~って思うような展開が続き、読んでいて暗澹たる気分になってきます。

そして、彼女に新しい恋人ができますが、これがまた妻も子もある不倫状態で、もう身勝手でどうしようもないところへ自分を追いやっていくのは、性なのかそういうスパイラルにはまってしまう本能的なものなのかよくわかりませんが、とにかく複雑な展開へと進んでいきます。

で、ホラー作家の面目躍如が全開になるのは終盤で。しかし意外にミステリー作品としては普通だったりします。

  ◇   ◇   ◇   ◇   ◇

「人間嫌い」のルール (PHP新書) 中島義道

この哲学者で今年70才になる元大学教授の言いたい放題は結構好きで、何冊か読んでいます。

この新書は2007年刊ですから東京電気通信大学で教鞭を執っている時期で、ちょうど60才になった頃に書かれたのではないかと推察します。

著者の作品をいくつか読んできて思ったのは、著者はある意味純粋の人で、「嫌のことは嫌」「やりたくないことはやらない」「家族であっても距離を置きたい」となんでもハッキリと口に出せる人で、昔の芸術家などにはよくみられたタイプです。

ただそれって現代では「わがまま」「自己中」「気遣いできない人」「愛のない可哀想な人」などと軽蔑、あるいは同情されそうな感じですが、それを承知した上でできるってことはそれはまた凄いなって思うわけです。自分に自信がなければとてもできることじゃありません。

この本では「人間嫌い」になるにしてもいくつかのルールがあることを示し、それらのルールも守れず中途半端で怠惰なだけの「人間嫌い」になるぐらいなら、世間の迷惑だからやめておけ!って言っているような内容です。

著者別読書感想(中島義道)

  ◇   ◇   ◇   ◇   ◇

インターセックス (集英社文庫) 帚木蓬生

1947年生まれの現役の精神科医でもある著者の作品は数多くありますが、久しぶりに読みます。最近では「神様のカルテ」が大ヒットの夏川草介氏や「チーム・バチスタの栄光 」から連なるシリーズの海堂尊氏、業界重鎮渡辺淳一氏など多くの医師との二足のわらじ作家さんも多いのですが、どれも私にとっては知らない世界の話しで面白く読めます。

著者名(ペンネーム)はちょっと読みにくいですが「ははきぎ ほうせい」と読み、これは源氏物語の巻名からそれぞれ取っているとこのことです。

この作品は2008年単行本、2011年に文庫化された作品で、タイトルの「インターセックス」とは「中間的な性」の意味で、「半陰陽」とか言われたりして「先天的な生殖系・性器の異常」を指す言葉です。

この作品の前、2002年に発刊された人工子宮や男性の妊娠などをテーマとした「エンブリオ」の続編というか、舞台や登場人物はかなりダブっています。

そうしたインターセックスとみられる人はその定義によって左右されますが、一見してそれとわかる赤ちゃんは10万人に一人の割合で産まれるという報告もあります。

日本ではおおよそ毎年100万人の新生児が生まれますので、毎年10人程度で生まれる勘定になります。

公にする(してもいい)人はまずいないので、正確な統計データはなく、また原因なども特定されてはいません。

最近よく耳にする性同一性障害の人や同性愛者が性転換をしたとしても「先天的な生殖系・性器の異常」ではないので上記に含まれません。

またインターセックスとされる人でも、染色体、性器形状、生殖器官の有無、性徴、心理などがそれぞれで、一括りにできるものではないそうです。そりゃそうでしょうね。

医療の進歩によって、物心が付く前に親と医者で男女どちらかに決め、手術などで性器などを作っていくということがありましたが、近年では、それを選択するのは医者でも親でもなく、本人の意志にゆだねる、ということは成長後に決める(あるいは決めない)という意見が強くなってきているようです。

主人公はそうしたインターセックス患者を多くかかる性差医療が専門の女医で、勤務していた市民病院からリゾート地に新しくでき、最先端医療をおこなっている総合病院の院長にスカウトされ移ります。

そこで主人公は親友がこの病院と関係の深いホテルの部屋で突然死していたり、その他にも同時期に病院の関係者が不自然な死に方をしていることに気がつき、先端医療と病院経営の暗闇にメスを入れていきます。

解説にも書いてありましたが、この小説では、大きく2つの謎と知識が得られます。ひとつは犯罪ミステリーとしてのもの、もうひとつが、タイトルにもなっている男でもなく女でもないその中間の性の現実と未来について。

単なる解説や興味本位のものではなく、いろいろと重たい問題を詰め込みすぎて、ちょっと焦点がぼやけてしまった感があるものの、なかなか読み応えのあるいい小説でした。

著者別読書感想(帚木蓬生)

  ◇   ◇   ◇   ◇   ◇

民宿雪国 (祥伝社文庫) 樋口毅宏

著者のデビュー作「さらば雑司ヶ谷」と一緒に買ってきた、2010年に単行本(文庫は2013年刊)で発刊された著者の3作目の作品です。

初めての作家さんの小説を読むときは、ほとんどなにも知らずに読むことが多く、その内容や展開によっては結構戸惑ったりすることがありますが、この著者の最初の本に出会った時もぶっ飛びました。

そのおかげで、この2作目は心の準備というか耐性が十分にできあがっていますので、すんなりと入っていけます。

戦後建てられた3階建ての雪国という名の民宿を経営し、洋画家としても名声を究めた男が亡くなり、その男(=小説の主人公)の謎多き過去を調べていくという連作短編を寄せ集めたような形式です。

いきなり登場してこれが主人公?って思っていた民宿経営者の亡くなった息子の友人と名乗る青年が、いとも簡単に殺されてしまい、ちょっと混乱しましたが、その後はいたって樋口節炸裂というか、面白く読ませてくれます。

主人公をよく知る証言者として、ホテルニュージャパン火災事故で有罪となった横井英樹氏やオーム真理教の松本智津夫死刑囚を思わせる人物や、作家の安倍公房氏と思われる人物、放浪して世話になった画家の山下清氏などまで登場し、うまく時代と有名人を結びつけたりしています。

とにかく前作同様、次々と人が死ぬ(殺される)ような話しで、あまり後味はよくないですねぇ。鬱傾向のある人にはお薦めしません。

著者別読書感想(樋口毅宏)


【関連リンク】
 3月前半の読書 夏の庭、マリアビートル、さらば雑司ヶ谷、ドミノ
 2月後半の読書 和菓子のアン、リフレはヤバい、屍者の帝国、三匹のオッサン
 2月前半の読書 赤猫異聞、殺人鬼フジコの衝動、モップガール、 「意識高い系」という病

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908
東洋経済が毎年発表している日本国内の市町村を様々な評価基準データで順位付けした「住みよさランキング2014」をあらためてじっくり見てみました。

数年後には確実に訪れる定年退職と、その後の老後をどこでどう暮らすか、終の棲家はどうするかという大きな課題も頭の片隅にちらついてきますので、同誌のランキングがどうこうではなく、「住めば都」ということわざがあるように、人それぞれに住む場所の考え方は違っているのに、ここでいう「住みよさ」の基準っていうのはいったいなになのかとふと関心を持ったからです。



同誌の「住みよさランキング2014」1位の印西市(千葉県)は3年連続のTOPという事です。いや素晴らしいですね(棒)。

ところで、印西市って知ってます?

私は長く南関東に住んでいながら、その市がどこにあるのか、最寄り駅は?有名な名所は?などまったく知りませんでした(過去形なのはこのブログを書くにあたり詳しく調べたので今は知っています)。

調べてみると、房総半島のずっと付け根というか千葉県の内陸部側にあり、柏市、我孫子市、八千代市、成田市、佐倉市、茨城県などと接し、鉄道はJR成田線と京成と北総鉄道が通っています。

人口は91600人で、特に有名な観光名所と言えるようなものはなく、特徴としては東京のベッドタウンとして1966年頃から開発が始まった大規模な千葉ニュータウンの一部があることでしょうか。

別にケチをつけるのではなく、ニュータウンと名の付くところは、多摩や千里の例を出すまでもなく、できた当初はいいけれど、それから数十年経つと建物も住民も商店も一斉に老朽化、老齢化し、やがては空き家が増えて、街は荒廃しスラム化、住人は高齢者だけが取り残され、小売店は次々と撤退して虫食い状態となり、シャッターばかりが目立つようなイメージがあって、2014年に開発が終了したこの街の30年後、40年後が心配なところです。

こうして見ると同誌の「住みよさ」の判断基準では、職住接近で生活に便利で、若者に人気の東京都内の区部や、横浜市など人口100万人以上の大都市は上位50位には入らず、「住みやすくはない」という判断です。また「住みよさ」の上位の中では東海や北陸地域(ブルー)が特に目立っているのも特徴的です。

それではこの同誌の「住みよさ」の判断基準を見てみましょう。

東洋経済では、公的に発表されているデータから、

 (1)安心度
 (2)利便度
 (3)快適度
 (4)富裕度
 (5)住居水準充実度

の5つの観点と、それぞれに含まれる15の指標にポイント付けをし、そのポイント順位でランキングにしています。

まず、この5つの観点は一時的に借りる「住みやすさ」だけの基準であれば割と適切な気がします。しかし普通は不動産を買う場合はそれの資産価値を考慮したり、親子2世代で住むこと、近所に似た(収入や趣味や価値観など)世帯が多いことなどを考えたりもするのが普通です。

しかし借家の人はそういう価値を認めないでしょうからあえて言うなら「人気度」として加えてもいいかなと思います。つまり「資産価値があり人気」、「若い人にあこがれの地域なので人気」、「有名人が多く住んでいるので人気」とかの観点です。

そしてさらに観点を加えるなら、(6)安全度で、指標として「犯罪発生率」や、「交通事故発生率」、「火災・自然災害発生率」、「警察署や交番の設置軒数」などでしょうか。高齢化社会においては犯罪や交通事故、火災などは即致命的な問題でもあり、またひったくりや押し込み強盗など高齢者が狙われやすい犯罪も多数あります。

各観点の指標の中身を順に見ていくと、

(1)安心度は、「一般診療所病床数(人口当たり)」、「介護老人福祉施設・介護老人保健施設定員数(65歳以上人口当たり)」、「出生数(15~49歳女性人口当たり)」、「保育所定員数-待機児童数(0~4歳人口当たり)」の4指標から。

(2)利便度は、「小売業年間商品販売額(人口当たり)」、「大型小売店店舗面積(人口当たり)」の2指標。

(3)快適度は、「汚水処理人口普及率」、「都市公園面積(人口当たり)」、「転入・転出人口比率」、「新設住宅着工戸数(世帯当たり)」の4指標

(4)富裕度は、「財政力指数」、「地方税収入額(人口当たり)」、「課税対象所得額(納税者1人当たり)」の3指標

(5)住居水準充実度は、「住宅延べ床面積(世帯当たり)」、「持ち家世帯比率」の2指標となっています。

個人的に指標として加えてもらいたいのが、

「安心度」の中に「介護士や介護補助者数(人口当たり)」、「高度医療設備投資額(人口当たり)

「利便度」の中に「コンビニの店舗数(人口当たり)、「ガソリンスタンド数(地域面積当たり)」、「火葬処理能力(人口比)」、「通販の翌日配達可能数」、「墓地面積」

「快適度」に「高齢者施設の居室専有面積(1名当たり)」、「温水便座の普及率」、「文化・芸術・スポーツイベント開催件数(人口比)」、「学校数と面積(人口比)」

「富裕度」に「世帯収入額」「高等教育進学率」

「住居水準充実度」に「住宅建築年数平均」または「耐震基準住宅割合」など。

例えば、器だけ立派で一般診療所病床数が多くても、専門医師の数が少なく、また高度な医療ができる技術や設備がないと困りますよね。

24時間対応できる病院があっても、産婦人科医がいないなんて大病院があるらしく、それでは困ります。

また大型小売店店舗よりも、生活により密着した24時間営業で銀行ATMなどもあるコンビニや、宅配弁当屋、レンタルDVDショップなどが身近にあるほうが利便性は高そうです。

「富裕度」に入れるのはおかしいかも知れませんが、大学への進学は、もはや受験前と入学後の負担のことを考えると富裕層でなければなかなか難しいのが実態です。地域間で大学への進学率が違うことも考えられそうです。

逆に持ち家率は土地や建物を親からの遺産として相続するのが当たり前の地方で高くなり、土地代が地方の何倍も高い都市部では低いのが当たり前です。それを「住みよさ」の指標にするのはちょっとどうかなと思います。

また学生が多い地域や若い独身ビジネスマンや単身赴任者が多い地域(いずれも都市部)は当然持ち家派は少なく、こうしたことが反映されない持ち家比率はいかがなものでしょう。

あと、ちょっと気になったのが、原発が立地されている場所としては福井県敦賀市だけが上位23位にランクインしています。

現在全国の原発が停止していますが、今後それらが再稼働し、または新たに建設されることで、極端な「地方税収入額(人口当たり)」の恩恵を受ける町やその周辺の都市が浮かび上がってくることが考えられます。

そういうのはどうなのでしょうね。偏見といわれそうですが、原発銀座と呼ばれる福井県北部沿岸地域で「この辺りは原発関連の税金や補助金がじゃぶじゃぶで財政力があり、住みやすいですよー」と言われても、情弱な私はちょっと戸惑ってしまいます。

もし自分が仕事のことなど関係なく自由に住む場所を決められるのなら、原発から遠く離れた場所で、過去に大きな地震、津波、山崩れ、水害、雪害などが起きていない場所で、かつ大都市にも近く、年間通して温暖で買い物やレジャーにも便利な場所がいいですね(国内にはなさそうですが)。

新しく開発された土地よりも、平城京や平安時代、鎌倉時代から残る遺跡や神社仏閣の近くなら、そうした壊滅的な大きな災害が直撃されていないとも言えるので、割と安心なのかもなぁって考えたり。

でもそういう場所は、古代からの様々な浮かばれない怨念がたまっていたりする恐れもありそうですが。


【関連リンク】
892 火事と賠償
888 火事と高齢化社会の因果関係
838 夢の隠遁生活
795 定年リタイア時の必要貯蓄額と生涯住宅費用
711 地方が限界集落化していく
681 コンパクトマンションが流行っているらしい
666 子供の教育費の負担を覚悟しているか



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907
1月26日に召集された第189回通常国会は6月24日までの150日間開会されます。

来年度予算はもちろんのこと、ゾロゾロと出てくる国の補助金をもらっている企業やその関連会社から政治家へ献金として渡っていたという政治と金の問題、憲法改正や自衛隊の海外派遣など議論や議案が山積みですが、2度も流してしまった派遣法の改正が3度目の審議入りとなり注目されています。

なぜ注目されているかと言うと、

「派遣法改正案」もし廃案なら10月以降の派遣現場は大混乱に陥る
政府は、派遣労働のあり方を大きく見直す労働者派遣法改正案について、3月中旬に今国会に提出する準備を進めている。改正案は、過去2度提出されたが、厚生労働省の凡ミスもあって、いずれも廃案に追い込まれた。厚労省は今度こそ成立させたいと必死だ。今年10月までに成立していないと、派遣業界が大混乱に陥りかねないからだ。

でも自民党と公明党の安定多数与党と言うこともあり、いざとなればどうにでも出来ちゃうというのがいまの政治情勢で、政治家が厚労省官僚に貸しを作っておくためにも、多少反対する野党への歩み寄りはあったとしても、今度の国会で成立することは間違いのないところでしょう。

法案の中身は、

・専門業務(26職種で派遣期間は無期限)と一般業務(同一場所への派遣は3年以内)の区分を撤廃
・同一職場での派遣期間3年を一定の条件で延長できるようにする

など。

これが成立しないとなにが問題になるか?と言うと、今年の10月から施行される「労働契約申し込みみなし制度」というのがあります。

「労働契約申し込みみなし制度」ってわかりにくい文言ですが、簡単に言えば「派遣先企業(受け入れ先企業)が「違法な派遣」であることを知りながら労働者を受け入れている場合、派遣先企業が派遣労働者に対して、労働契約の申込み(直接雇用)をしたものとみなす制度」です(簡単ではないけど)。

つまり違法状態で派遣を使っていると、「直接雇用しなければなりませんよ」ってことです。

これは派遣先企業にとっては重大な問題でしょう。一般的に派遣社員を使う場合は、正社員を雇用できない(したくない)から派遣を使っているのですから、それが法律で「雇用義務」が発生すると人事担当者のクビがすぐに飛んでしまいそうです。

では、この「違法な派遣」状態とはなにかと言うと

(1)偽装請負や偽装出向
(2)無許可もしくは無届の派遣会社から労働者の派遣を受け入れる
(3)労働者派遣禁止の業務に派遣労働者を従事させる
(4)派遣受入可能期間を超えて労働者の派遣を受け入れる

(1)と(2)は、普通の会社であれば最低限注意をしているでしょうけど、(3)、(4)については、経験上微妙なグレーゾーン含めておこなっている会社は相当多いのではないでしょうか。

(3)も派遣法に詳しい人事部等では常識に思っていても、現場では知らずに違法状態ということになっているかも知れません。

当初の契約ではなかった業務だけど、手が空いていたのでちょっと依頼したが、それが派遣法で禁止されている業務に該当した場合など。

(4)の派遣可能期間を超えてということは、現在の3年という期限のある一般業務で、3年を超えて派遣されている人が申し出れば、受け入れざるを得なくなるわけです。

もっとも派遣労働者のうち、必ずしも派遣先の正社員になりたい人ばかりではないので、どのぐらいの割合で問題が起きるかは不明ですが、少なくとも社員の待遇がいい大会社などではそうした問題が発生する可能性が高くなるでしょう。

そこで今回の派遣法改正で、3年後の派遣延長が一定条件下で可能であれば、そうした問題はとりあえず回避できるわけです。

野党は当然ながら非正規就労の問題と重ね合わせ、派遣の期間延長については非正規就労の定着化につながると言って反対をしています。

確かにその面はないとも言えませんが、アルバイトやパート、契約社員、嘱託、派遣という非正規就労を選択した時点で、正社員就労とは違う道を選んだという判断基準や自己責任もあるはずです。

もし非正規問題で派遣期間を厳格に3年以内だと言うならば、同じ非正規雇用のアルバイトやパートも同様にしなければ平等ではありません。

そして過去に何度か書いていますが、非正規就労者1906万人の中で派遣就労は116万人、率にするとわずか6%に過ぎません(出典:総務省「平成25年労働力調査」)。

非正規就労問題を是正したいなら、パート928万人(49%)、アルバイト392万人(21%)、契約社員273万人(14%)を派遣よりも先になんとかするべきでしょう。


【関連リンク】
890 非正規問題の真実
868 派遣法改正の動き
845 人材派遣に関するニュース二題
697 非正規雇用拡大の元凶が人材派遣だって?
400 規制強化の派遣法改正は正しいことか
326 年越し派遣村と就業支援

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トクホ(特定保健用食品)が健康食品ブームにのっかって再び勢いづいてきました。再びと書いたのは、実は2007年をピークにして一度大きく下げていましたが、2012年頃から再び伸びてきています。

またトクホとは別に、第三の保健機能食品として「機能性表示食品」というのもこの4月から解禁されるようです。こちらの話しはまた今度。

トクホは2013年12月末現在、特定保健用食品として表示許可・承認された食品は1095品目にのぼり、市場規模は6275億円(2013年メーカー希望小売価格ベース)となっています。(公益財団法人日本健康・栄養食品協会調べ)

市場調査会社株式会社シード・プランニングの情報では、「健康食品市場(トクホ、栄養機能食品、サプリメント、機能性飲料・菓子の小売りベースによる金額を加算したもの)は、2013年の1兆8,388億円から、2017年には2兆1,452億円と20%近く伸長すると予測しています。

人口減や所得減少の中で、国内に関して言えば、数少ない成長産業のひとつで、テレビ・新聞の広告でも、これらの健康食品が今や主流となりつつあります。

それら健康食品の中でもトクホに認定された商品は、消費者庁長官の許可を受け、効果を表示することのできる食品で、からだの生理学的機能などに影響を与える成分を含んでいることを証明し審査を受けています。

例えば、「血圧、血中のコレステロールなどを正常に保つことを助ける」、「お腹の調子を整えるのに役立つ」「血糖値が気になる方に適する」、「虫歯の原因になりにくい」「体脂肪がつきにくい」などで、トクホの認定を受けている製品は、健康食品はもちろん、清涼飲料水やお菓子類、食パン、ヨーグルト、豆腐、味噌汁、お茶、調理油など多岐にわたっています。

ただトクホならなんでも健康によいか?っていうと必ずしもそうとは言えないものもあります。

いい例が「花王のエコナ」が販売中止に追い込まれた問題で、食用油として初めてトクホに認定されたものの、発ガン性が懸念されるグリシドール脂肪酸エステルが、他の食用油より多く含まれていることから2009年に販売を自粛し、その後取り消しの届け出をおこないました。

その他にも、トクホのコーラ「キリンメッツコーラ」や「ペプシスペシャル」などに入っている「アスパルテーム、スクラロース、アセスルファムKなどの人工甘味料を危険視する研究者などもいて、「トクホでない普通のコーラよりも体に悪い」とさえ言う人もいます。

「カロリーゼロ」、太って病気まっしぐら!(東洋経済)
・・・人工甘味料には主に3つの作用があります。(1)ホルモンに影響を及ぼして体内に脂肪を蓄える。(2)味覚を鈍化させる。(3)コカイン以上の依存性がある。・・・

ま、味や嗜好品の好みに関しては人それぞれですから、どうでもいいのですが、一見して「トクホだから健康によさそう」「トクホだと安心!」と思い込むのはどうかということです。

「そんなこと言ったら市場にあるほとんどの加工食品には着色料や保存料、香料、防腐剤、甘味料などが使われているので、なにも食べられなくなる」って声も聞こえてきそうです。

私もそう思いますし、私が子供の頃は、今よりも食料添加物の基準が甘かったため、今考えると恐ろしいような身体に悪いものも食べてきています。

要はそれらの自然ではなく化学式で作られた、人工的に調整された食品をどれだけ大量に、継続して摂取するかで、将来の身体に問題が出てくる可能性があるやなしやというところでしょう。

そういう意味では最近忘れられがちになってきた、東電がばらまいた福1由来の放射性物質を含む食品と似ているかも知れません。

天然には存在しない放射能だって極めて微量であれば健康には影響がないと言われていますし、それは事実なのでしょう。

でも微量であってもそれを子供の頃から何十年にも渡りずっと身体の内外から浴び続けていたとしたら、どういうことになるか、個人差はあるのでしょうけど、まったく安全とは誰も言い切れないのではないでしょうか。

トクホから離れてしまいますが、例えば一般的なコンビニ弁当、小さな文字で書かれている内容物にはよくみるとなんだかわからないけど、恐ろしそうな名前が大量に列挙されています。

発色剤、着色料、乳化剤、保存料、甘味料、酸味料、漂白剤、酸化防止剤、ph調整剤、たんぱく加水分解物、発酵調味料、香料、結着剤、調味料(アミノ酸等)などなど。

調味料(アミノ酸等)の中にもグルタミン酸ナトリウムやイノシン酸ナトリウム・グアニル酸ナトリウムといううま味調味長と呼ばれる化学調味料が使われています。

別にコンビニ弁当だけが悪というのではなく、スーパーで売られているものや、もしかすると(手作り)お弁当屋さんや高級仕出し弁当、レストランなどでも似たような添加剤や化学調味料を使っている可能性はあります。

その店で調理されたものは無添加であっても、使っている素材が加工された段階でたっぷり添加物が使われていることだってありそうです。

だから普段は「気にするな!」って言いたいところですが、知っていながら摂取するのと、無知で知らないまま、赤ちゃんや成長期の子供にまで毎日大量摂取させてしまっていないかぐらいは知っておいて損はないでしょう。

テレビCMなどを見ると、トクホのお茶を飲むと急に元気になったり、身体の中が綺麗になったり、メタボが解消したりするようなシーンがてんこ盛りで、頭では「そんなわけないだろ」って思っていても、目から入ってくる情報ほど強烈に印象が残るものはなく、ついつい信用してしまいます。

でもそういうものこそ、なにか危険な香りがするのです。

そしてトクホの制度、「国民の健康」をうたい文句にしていますが、それに関係して実のところ厚生労働省の外郭団体で、公益財団法人日本健康・栄養食品協会(理事長や評議員に厚生労働省OB)や、一般財団法人 医療経済研究・社会保険福祉協会(理事長や常務理事に厚労省OB)が仕切っています。

そして当然こうした機関には官僚達が大量に天下り、黙っていても高給がもらえる組織となっていて、国民の健康を餌にした利益誘導と省益、独占的な利権がはびこっていると考えてもそう間違いではなく、そのことをとっても素直に喜べなかったりもするわけです。

そして先月にはとうとう反対する消費者委員会の答申を破ってビールにまでトクホが認定されました。

ノンアルコールビール(=清涼飲料水)を未成年が飲むこと自体は法的には問題ありませんが、未成年時からビールへの興味やビール味の依存を避けるためにとメーカー側は原則未成年への販売を自粛してきた経緯があります。それなのに、ビールもどきにトクホ、つまり健康にいいというお墨付きを与えました。

ノンアルコール飲料に初のトクホ食品登場 消費者庁の「不適切」答申覆す(J-CAST)
サッポロビールと花王のビール風味のノンアルコール飲料2種類が特定保健用食品(トクホ)に認められた。消費者庁が両社から出ていたトクホ申請を許可したためで、ノンアル飲料で初トクホとなった。

これからしても、国民の健康や未成年者への影響のことよりも、優良企業が多い酒造メーカーなどをトクホグループに取り込み、トクホの範囲や品数を次々増やすことで、より身内(外郭団体)が潤い、傘下に収めるトクホ市場が活性化することを目指しているのだということがわかります。

またトクホの申請は、申請前の念入りな実験など数千万円の費用と、申請時に数十万円の手数料がかかり、弱小の中小零細企業ではどれほど身体にいい製品を作ろうと、それを証明するための実験結果や研究論文などが必要で、申請までこぎ着けることが難しく、結局は認定を受けられるのは一部の大手食品メーカーや大手の医薬・化学会社などに限られてしまいます。

そういう事情もあってか、この4月からはよりライトな試験やレビューで済ませることが出来る「機能性表示食品」っていうのも現れました。とにかく今や「健康」をうたい文句にすれば利権がザクザク入るって事がわかっているだけに手に負えません。

そしてそれらのトクホ認定取得にかかる多額のコストは言うに及ばずトクホの食品や商品に上乗せされ、販売されることになりますが、それでも多くの人が「トクホ」というラベルが貼ってあるだけで、盲目的に信用してしまい、よく売れているというのが実態です。

だって国のお墨付きがあれば、お上のいうことなら、なんでも無条件に受け入れて信用する希有な国民性を持っている国ですから。

自分で手間をかけて調べると多少はわかりますが、トクホ食品に含まれる添加剤などが実際に健康にいいかどうかは不明(研究者によって意見が分かれる)のものが多いうえ、厚労省や消費者庁にいいようにたかられている業界のトクホ食品は、それでも今後売れ続けていくのでしょう。

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