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1535
シュテファン・ツヴァイク著の伝記「マリー・アントワネット」、遠藤周作著の小説「王妃マリー・アントワネット」を読んで、18世紀頃のフランスや、今はなきフランス王政のことが結構理解できましたので、備忘録じゃないですが、主要な人物別に簡単にまとめておきたいと思います。

1760年代から1780年代の日本は、10代将軍徳川家治(1760年~)、11代将軍徳川家斉(1787年~)の時代で、江戸中期の鎖国の真っ只中、特に新しい動きはない時代でした。ただ、江戸で明和の大火(1772年)、岩木山、浅間山の噴火などが続き、天明の大飢饉(1782年)を引き起こし数十万人が餓死したと言われる頃の話しです。


1)マリー・アントワネット

1755年オーストラリアのハプスブルク家王女マリア・テレジアの11女として生まれ、14歳の時に、それまで犬猿の仲だった隣国フランスの王太子(後にルイ16世として即位)に嫁ぎ、ベルサイユ宮殿に入ります。

マリー・アントワネットは勉強が嫌いでフランス語が話せず、まだ14歳の若さで政治にも王室行事にも関心がなく、関心があるのは演劇(鑑賞と自ら出演)やオペラ鑑賞、社交界で最先端を行く奇抜なファッションと宝石などアクセラリー、トランプやカジノなどのゲームや賭け事などです。自分が目立ち、周囲からチヤホヤされるのが大好きだったようです。

フランス国内は英国との7年戦争(1754年から1763年)などで経済が疲弊し、国民が重税にあえいでいる中での貴族の特権や、王室の浪費に対して国民の不満がたまっていて、1789年に国民革命が勃発、多くの貴族や王家は一転してとらわれの身になります。

マリー・アントワネットの恋人とも言われるスウェーデン人貴族のフェルセンなどの力を借りて、一度は軟禁先からの逃亡を企てますが、逃げ切れずに捕まり再び軟禁されます。

そして1793年にコンコルド広場において、夫のルイ16世の処刑から9ヶ月後、断頭台ギロチンによる公開処刑され38歳で刑死します。

ちなみにギロチンはフランス人のギヨタン氏が受刑者に苦痛を伴わない処刑法として発案(その名前が由来で英語読みがギロチン)し、マリー・アントワネット処刑の前年1792年から使用されました。

それまでの処刑法は、刑吏が大なたで首を切り落としたり、両手両足をクルマで四方へ引っ張る方法など刑によっていくつかの方法がありました。

  ◇   ◇   ◇

2)ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト

天才作曲家と言われるモーツァルトは、1756年オーストラリア生まれ、マリー・アントアネットより1歳下で、ほぼ同年代です。

父親はオーストラリアの宮廷作曲家であり、すでに早熟の天才作曲家・演奏家として活躍していたモーツァルト6歳の時に、王女だった7歳のマリー・アントワネットと出会い、「将来お嫁さんにしてあげる」と言ったという逸話があります。遠藤周作著の小説に少しだけ出てきます。

その後、二人が出会ったという記録はなさそうです。マリー・アントワネットより2年早く、1791年にオーストリアで病死します。

もし、マリー・アントワネットが政略結婚でフランスへいかず、モーツァルトと結婚していれば、母国オーストリアの地で、天命が尽きるまで心穏やかに平和に暮らしていたのかも知れません。

  ◇   ◇   ◇

3)カリオストロ

1743年イタリア生まれの稀代の詐欺師で、アヴァンチュリエ(山師)と呼ばれていましたが、富裕層から金品をまきあげて貧しい人に与えていたという鼠小僧的な義賊の側面もあったとか。

フランス王室やマリー・アントワネットの評判を一気に貶めることとなった、宝石商から高級首飾りを王室の名を騙り、騙し取られた「首飾り事件(1785年)」という大きな事件が起きますが、その黒幕だったのではないかと言われていました。

しかし当時の裁判では無罪になっています。遠藤周作の小説では、黒幕説で描かれています。

モーリス・ルブラン著のアルセーヌ・ルパンシリーズ「カリオストロ伯爵夫人」は、そのカリオストロの娘という設定で、ルパンのライバルとして出てきます。

またモンキーパンチ原作、宮崎駿監督の映画「ルパン三世 カリオストロの城」のカリオストロは、このルパンシリーズをヒントに名称を使ったようですが、上記の伯爵個人とはまったく関係がなく(由来がなく)、フランス近郊の架空の小国の名称とその統治者がカリオストロという設定です。

  ◇   ◇   ◇

4)マルキ・ド・サド

サディズムという言葉の由来となったフランスの貴族であり小説家のマルキ・ド・サド(侯爵)は、 1740年フランスパリ生まれで、マリー・アントワネットが生きた時代(サドが15歳年上)とかぶります。

そのためか、遠藤周作著の小説では、時々変人として登場してきます。

貴族だったとはいえ、札付きということもあり、マリー・アントワネットと直接会ったことはなさそうですが、暴行や虐待などで収監されていたバスティーユ監獄からの王政批判の訴えが、フランス王室を転覆させるフランス革命のきっかけを作ったとも言われています。

革命後も、しばしば監獄や精神病院に収監され、1795年にフランスシャラントン精神病院で死亡(55歳)します。

  ◇   ◇   ◇

5)ナポレオン・ボナパルト(1769年~1821年)

マリー・アントワネットと時代はかぶっているものの、王室と一軍人ということでなんの関係もなさそうですが、私が気になったのは、フランス革命で国王ルイ16世とその王妃マリー・アントワネットを処刑し、フランス国民主体の共和国制に移行したはずなのに、その国民革命に協力した一軍人のナポレオンが、革命から数年後の1804年にはフランス皇帝を名乗っていたことがよく理解できませんでした。歴史は繰り返すと言いますが。

で、調べてみると、フランスの9世紀以降の中世は、日本の戦国時代と同様に各地域で群雄割拠していて、その中の一番の支配者(名門家)が勝手に国王を名乗っていたようです。

上記のフランス革命で一時期は王制から共和制に移行し、一度はフランスから国王(皇帝)は消えたものの、オーストリアやイタリアとの戦争で連戦連勝し、国の英雄としてフランス国民の信頼を勝ち得たナポレオン(1世)が国民議会の承認を得て1804年にボナパルト王朝を作ります。しかしあれだけ王制(王政・君主制)を嫌がっていたのにフランス人も懲りない人達です。

しかしフランス革命が起きたときにはまだ若干20歳で駆け出しの軍人だったナポレオンが、その15年後に皇帝まで上り詰めていくというのはなんだか凄い話しです。

尾張の小国の跡取りのうつけが、一度は担いだ将軍を追い出し、次は天皇の座を狙っていたという(諸説あり)信長伝説ともかぶります。

それまで負け知らずだったナポレオンですが、スペインやオーストリア、そしてロシアに敗北しセントヘレナへ流刑されそこで亡くなります。亡くなったのが1821年5月5日で、今からちょうど200年前です。

その後はまたルイ王朝(ルイ18世)が復活しますが、ナポレオン(3世)が奪還、1870年に崩壊するまでフランスでは王制が生き延びることになります。

そして1871年以降はフランスに皇帝や国王はいなくなり、元首は王や皇帝ではなく選挙で選ばれた大統領になります。フランス初代の大統領は、ルイ・ナポレオン・ボナパルト(ナポレオン3世)で、2代目はアドルフ・ティエールです。

  ◇   ◇   ◇

と、ここまで5人の簡単な略歴を書きましたが、伝記や小説にはそれぞれ何十名という登場人物が出てきて、なかなか興味深い話しでした。

そして、ふと、ヴェルサイユ宮殿の造営など王朝として絶頂期だったルイ14世時代から3代目のルイ16世で、それまでのたまりに溜まったツケが暴発し、国民の不満が爆発し革命が起き王朝が崩壊する動き、これは日本の近くにある某国にも今後当てはまるのかもなぁと思っています。

つまり戦後のドサクサで建国者となった主席(最高指導者)から、その最高指導者から世襲してきた今の3代目最高指導者ですが、国民の生活そっちのけで軍備を増強し、家族と一部の幹部だけが贅沢な暮らしができる状態が、歴史を振り返ってみるといつまでも続くわけはないような気がします。

フランス革命に遅れて230数年後、東アジアの片隅で起きるかもしれない国民革命が、数年後かに世界を揺らすことになるかも知れません。

【関連リンク】
1480 10月後半の読書と感想、書評(マリー・アントワネット)
1453 ビザなし渡航できる最強パスポートは日本が3年連続世界一
998 天皇陛下の外国訪問


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1534
東京都、大阪府、京都府、兵庫県の4都府県に4月25日から5月11日の期間で出されていた緊急事態宣言も延長の方向で進められています。

中途半端な解除だと、ちょうど7月のオリンピック開催の頃には4回目の緊急事態宣言を出すことになりそうと言われています。

もし、実質、戒厳令下でのオリンピック開催となると、これまた世界中に日本の感染病対策の甘さとリスクを宣伝するようで恥さらしのような気がしますがどうなのでしょう。

1960年代の高度成長期から、東京、大阪を中心とする大都市圏へ地方の農村部や離島から多くの人が仕事を求めて集まってきました。

やがては、その地方から出てきた世代の子供が育ち、大学や専門学校など多くの教育機関も大都市圏に集中して作られることになり、その影響もあって「学ぶためには大都市へ」と、地方に住む若者が都会へ集まってきます。

そうして、1980年代以降、人口の大都市圏、特に首都圏への一極集中が極まっていくことになります。

1990年以降、なんどか、首都機能移転の話しが出ては消えを繰り返しました。国会でも1992年に「国会等の移転に関する法律」が成立していますが、現在は凍結されたままです。

国土交通省「首都機能移転の考え方」

首都機能移転にはそれぞれメリットデメリットがあり、費用も膨大なだけに、今の政治家が生きている数十年のあいだにはなにも進まないだろうと思います。

もし、一気にそれが進むことがあるとしたら、首都直下地震が起きて、かなり大きな被害が及んだ場合、「やっぱり一極集中はダメね」ということで、政治家や官僚が混乱極まる東京から家族を伴い逃げ出すように、地方で新しい首都を作ろうと重い腰をあげて動き出すかなと思っています。

しかし、今回のコロナ禍を見ていると、この感染症パンデミックが首都機能移転を後押しするかもと思い始めてきました。

感染症の対策に一番効果がありそうなのは、ワクチン接種ですが、新しいウイルスのワクチンを開発し、それを国民に行き渡らせるには相当の年月が必要なことが明らかになりました。

次に有効なのは、人と人の接触を避ける人流抑制です。つまり大都市のような人が密集する場所が感染症を拡げていくことがわかりました。

コロナウイルスはすでにワクチンが作られ、それが世界中に到達するあと1年後ぐらいには、もう普通のインフルエンザ並みの感染症になっていくと思われます。

しかし、今後、コロナウイルスよりもっと感染しやすく、重症化、致死率の高い新たなウイルスが今後も次々と出てくることは考えておく必要があるでしょう。

そうした感染症パンデミックに強い国家を考えると、やはり首都機能や大企業の地方分散化ということになってきそうです。

今回のコロナ禍で、データのクラウド化、リモートワークがかなり普及してきました。これも地方移転に拍車がかかる要因となります。

「クラウドはセキュリティに不安が~」「ビジネスは相手と直接顔を合わせて~」なんていう人には、個人情報漏洩事件で一番多いのは、個人のデータ持ち出しや紛失だし、日本の課題でもある生産性向上に反する直接面会など減らしていくべきということを理解させるべきでしょう。もう今は昭和でも平成でもないのですから。

中途半端に感染症が収束するより、大都市部でもっとひどい状態に陥ると、東日本大震災時の原発メルトダウンでそうだったように、家族とともに都市部から逃げ出す富裕層、政治家、役人、企業経営者が出てくるので、それぐらいの衝撃が起きると、一気に首都機能移転や企業の地方移転が一気に加速するのかも知れません。

【関連リンク】
1464 エッセンシャルワーカーへの感謝と憧れ
1443 コロナ失業者増加で自殺者数はどうなる?
870  首都移転は実現可能か
611  海外移転で製造業の労働者はどこへいったのか?

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1533
おしゃれ泥棒(原題:How to Steal a Million) 1966年 米

監督:ウィリアム・ワイラー
出演者:オードリー・ヘプバーン、ピーター・オトゥール

ローマの休日」(1953年)で大ヒットを飛ばし、その二番煎じ?とばかりに同じ監督、主演で制作されたコメディ映画です。原題は「100万ドルを盗む方法」という物騒なタイトルです。

「ローマの休日」ではまだ20代前半で初々しかったヘプバーンも37歳となり、女優としての貫禄が出ています。

父親が美術品の贋作制作を生業としていて、それを苦々しく思っている娘ですが、美術品の鑑定に明るい探偵が屋敷に忍び込んできたことから、仲良くなります。

そして父親が制作し、美術館を騙して貸し出し展示されている彫刻が科学鑑定されることになり、それを阻止するため、その探偵とともに鑑定前に彫刻を盗み出す計画を立てます。

と言ったドタバタコメディで、退屈はしないものの、もはや大女優ヘプバーンの人気に頼るのもちょっと無理がありそうな気もします。

そこで、ヘプバーンが魅せる上流階級女性の様々な斬新なファッションを、世の先進的な女性たちの眼を向けさせるためにこうした邦題になったのかなとちょっと思ったり。

今、と言ってももうかなり古くなりましたが「セックス・アンド・ザ・シティ」(2008年)や「プラダを着た悪魔」(2003年)的な要素がいっぱいです。

★☆☆

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

海賊と呼ばれた男 2016年 「海賊とよばれた男」製作委員会 配給東宝

監督:山崎貴
出演者:岡田准一、吉岡秀隆、染谷将太

原作は百田尚樹の同名小説で、私も2016年に読んでいます。

◇2016年1月後半の読書と感想、書評(海賊とよばれた男)

欧米のメジャーや官製談合に対抗した出光興産創業者の出光佐三がモデルの作品で、山口の小さな油売りからスタートし、やがては自前のタンカーを建造するまで成長を続けます。

しかし石油メジャー(エクソン、モービル、テキサコ、ソーカル、ガルフ、ロイヤル・ダッチ・シェル、BP)の下請けになることを拒んだことから原油輸入を停められてしまいます。

そこでくじけず、メジャーの権益が及ばないイランの国営原油工場へ自前のタンカーを送りますが、そこにはイランと敵対する英国の軍艦が海上封鎖をおこなっています。

山崎監督お得意の、迫力のあるCG映像を駆使した太平洋戦争の空中戦や、巨大タンカーと英国フリゲートの海上の戦いは最大の見所です。

そう言えば、迫力満載の空中戦が描かれた映画「永遠の0」も百田尚樹原作、山崎貴監督コンビの作品でした。その時のノウハウが思い切り生かされているようです。

その独立独歩でやってきた出光興産も、事業再編の波に押され、2019年には外資の昭和シェル石油と事業統合することになりました。

しかしこれは外資に下ったのではなく、逆にメジャー系日本子会社を吸収したという構図で、戦前から脈々と続いてきた民族系企業にこだわる姿勢がメジャー子会社を飲み込んだということです。

右翼とか言われそうですが、鬱々とした今の日本人に、元気とやる気を起こさせる良い映画だと思います。

★★☆

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

天気の子 2019年 「天気の子」製作委員会

監督:新海誠 声の出演者:醍醐虎汰朗、森七菜、小栗旬

前作の「君の名は。」から3年目の同監督アニメ映画です。いずれも、テレビ放送で録画をして見ました。

なかなかこうした青春ドラマなアニメをオッサンが映画館で見るのも気恥ずかしいので。

◇2018年1月最近見た映画(君の名は。)

内容は、まさにファンタジーの王道をいっていて、さらにボーイミーツガールで物語は盛り上がっていきます。なんと言っても主人公が、中学生と高校生ですから、少なくともオッサンが喜んでみる映画ではなさそうです。

アニメとは言え、町並や自然現象などは写真かリアル映像のようなリアルな描写が特徴で、美しいアニメと言われる所以です。

ここまでリアルにするなら、アニメで作る意味がどこまであるの?という気がしないでもありませんが、そこは究極のアニメを目指す人達の意地でもあるのでしょう。

事前に知らないで見ていたら、前作「君の名は。」の成長した主人公二人を含む登場人物が、チラッと登場していました。ちょっとしたアニメ版のカメオ出演ってところでしょうか。

★★☆

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

心の旅(原題:Regarding Henry) 1991年米

監督:マイク・ニコルズ 出演者:ハリソン・フォード、アネット・ベニング

原題の直訳は「ヘンリーについて」と、優秀で冷徹な弁護士の主人公ヘンリーが、銃撃事件で記憶喪失を起こし人間が変わってしまうことについての人間ドラマを指しています。

今から30年前の映画ですが、「スター・ウォーズシリーズ(1977年~)」や、「インディー・ジョーンズシリーズ(1981年~)」で、すでにトップ俳優になっていた当時49歳の今からすると若々しいハリソン・フォードが主演しています。今はもう79歳で、アメリカ人男性の平均寿命(75歳)をすでに超えています。

ストーリーを簡単に言えば、仕事人間が記憶喪失になって、崩壊寸前だった家族との絆を取り戻すという割と多そうなハッピーエンド物語で、あまり謎とかミステリーとかは関係がないので、なにも考えずに安心して見ていられます。

ただ、人間ドラマとしては薄っぺらな感じで、皮肉っぽく見ると、アメリカの上流社会をスイスイ渡ってきた上級民たちの優雅な生活がたっぷりとみられます。ひがみではないですが、ひがみっぽく言っておきます。

テーマは若年性認知症で違うのと、ハッピーエンドではないですが、夫婦で危機を乗り越えようとする同じ香りがする渡辺謙主演の日本映画「明日の記憶」のほうが、私は好きです。

★★☆

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

80デイズ(原題:Around the World in 80 Days) 2004年米

監督:フランク・コラチ 出演者:ジャッキー・チェン、スティーヴ・クーガン、セシル・ドゥ・フランス

1956年のアメリカ映画「八十日間世界一周(Around the World in 80 Days)」のリメイク版ということですが、明らかにフランスの古典名作を利用した中国人向けの中国礼賛といった映画で、アメリカ映画にもかかわらずやたらと中国人が登場し、カンフーばかりやっています。

アメリカ映画界も、世界の興行収入を考えると、中国と中国人の影響を猛烈に意識をしてきた頃の映画ということでしょう。

アーノルド・シュワルツェネッガー、サモ・ハン・キンポー、オーウェン・ウィルソン、ルーク・ウィルソン、ロブ・シュナイダーなど、有名人がチョイ役で登場しているのはなかなか面白いです。

しかし、やたらと出演者がみなハイテンションで、見ていて痛々しさを感じるほどです。

ドタバタコメディエンタメを目指したのでしょうけど、どうもそれがすべて空回りしています。

★☆☆

【関連リンク】
2020年11~12月 48時間PART2/帰って来たふたり(1990年)、レディ・プレイヤー1(2018年)、こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話(2018年)、天国は待ってくれる(1943年)
2020年8~10月 免許がない(1994年)、日々是好日(2018年)、助太刀屋助六(2002年)、ニューヨーク東8番街の奇跡(1987年)、ブリジット・ジョーンズの日記(2001年)
2020年7月 嘘八百 2018年、東京マグニチュード8.0(2009年)、深夜の告白(1944年)、知りすぎていた男(1956年)、ウエスタン(1968年)

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1532
6年前に書店数の推移を書きましたが、その後も着実に減り続けています。

書店数や出版業界売上減と未来 2015/9/9(水)

また、同じく衰退が顕著な喫茶店と比較した長期的な書店数推移を2年前に書いています。

絶滅危惧種の喫茶店と書店数推移 2019/10/26(土)

私自身も、近所にあった大きめの書店が5年ほど前に閉店してから、新刊本を販売する書店へ行くことはめっきりと減りました。

古書を扱うブックオフにはよく行きますが、どうしても新刊本を買いたい場合は、通販で買ってしまうことが多くなっています。そういう人が増えていくことを考えると、リアルな新刊本中心の書店が減るはずです。

2019年までの全国書店数推移(出典:アルメディア)です。グラフは単なる右下がりで、気持ちが暗くなるので今回はなしです。

全国書店数推移(出典:アルメディア)
書店数 減少数
1999年 22,296
2000年 21,495 -801
2001年 20,939 -556
2002年 19,946 -993
2003年 19,179 -767
2004年 18,156 -1,023
2005年 17,839 -317
2006年 17,582 -257
2007年 17,098 -484
2008年 16,342 -756
2009年 15,765 -577
2010年 15,314 -451
2011年 15,061 -253
2012年 14,696 -365
2013年 14,241 -455
2014年 13,943 -298
2015年 13,488 -455
2016年 12,526 -962
2017年 12,026 -500
2018年 11,446 -580
2019年 11,024 -422
20年間減少数 -11,272

この20年間で、1万店以上が減り、書店の数はちょうど半分になっています。そこで働いていた何万人という人達はどこへ行ったのか気になるところです。

この調査では2019年の書店数は11,024店ですが、別のデータ、日販の「出版物販売額の実態」の書店数は2019年度で9,242店となっています。

書店というのは文具店や雑貨店などと兼業されていたり、新刊書がメイン(書店)か古書がメイン(古書店)かなどの区分が難しいのでしょう。

もっと言えば、雑誌や人気本を置いているコンビニやキオスクなども厳密に言えば書店的な機能を持っているとも言えますから、書店の判断で調査会社ごとに多少の違いは出てきます。

それはともかく、リアルな書店の良いところは、特に新刊本や雑誌を手に取って、パラパラと中身を少し見たり、文庫ならカバー裏面のあらすじを読んで、買うかどうかを決めることができます。

外勤の仕事をやっていたときには、大雨が降っているときや、いまいち仕事に乗り気がしないときの避難先として大型書店はたいへん重宝しました。

先月ですが、朝日新聞を読んでいたら、こういう記事がありました。

講談社、文庫本をフィルム包装 もう立ち読みできない?(朝日新聞)
出版大手・講談社(東京都文京区)が小説などの文庫本のフィルム包装を始めた。同社は「消費税を含んだ総額表示に対応するため」と説明する。書店や消費者からは「立ち読みを通じた本との出会いの機会が減ってしまう」などと残念がる声も出ている。文庫本は立ち読みできない時代が来るのか。

すでに立ち読みが慢性化していた漫画本や週刊誌のフィルム包装はすっかりお馴染みの光景でしたが、これからは一般書籍にも波及していきそうです。

透明フィルムなので、文庫裏面のあらすじを見るのには不都合はなさそうですが、中身については通販と同じで、文字の大きさ(これは高齢者にとって大事)や、章立てなどザックリした内容などわからないままでの購入となります。

ただ昨今のなんでもかんでも消毒ブームからすれば、不特定多数の他人が触った書籍ではない清潔な本を買えるというメリットはあるのでしょう。ひどいオヤジは指に唾をつけてページをめくったりしていますからね。

ま、包装するしないどちらにも理由や必然性があるわけで、長々と立ち読みする人は昔から書店の敵でもあるわけなので仕方がない気もします。

とすると、これからのリアルな書店は、時間(通販ではなく書店へ行く時間的余裕がある)と、お金(古書や新古書ではなく手の垢が付いていない書籍)がある、いわゆるお金も時間もある富裕層向け対象と言うことになっていきそうです。

さらに高じて、デパートの外商のように、そうした富裕層向けに定期的に自宅まで新刊書を持って販売しにきてくれる書店や、高級ソファーに座って、ゆっくり選ぶことができる会員制書店のような形態(すでに聞いたことがある)が出てくるのかも知れません。

【関連リンク】
1512 2021年版出版社不況
1377 絶滅危惧種の喫茶店と書店数推移
1097 出版不況と電子出版の行方
954 書店数や出版業界売上減と未来

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1531
ふりだしに戻る (角川文庫)(上)(下) ジャック・フィニイ

昭和48年というから1973年に日本で単行本が発刊され、平成3年、1991年に文庫化された長編小説です。原題は「TIME AND AGAIN」で、直訳すると「何回も」で、翻訳本のタイトルは意訳でしょう。

著者の小説は、2015年に、短編集「ゲイルズバーグの春を愛す」(1960年)を読んでいます。

6月前半の読書と感想、書評(ゲイルズバーグの春を愛す) 2015/6/17(水)

今回の長編小説は、SFともファンタジーともミステリーとも言える、いろんな要素を含んだ歴史タイムスリップ小説です。タイトルをみた時は、なにかコミカルな小説かな?と想像していましたが、そうではありませんでした。

つい先月、「100年前の日本とは? 2021/3/10(水)」というのを書きましたが、この小説では、ほぼ100年前のニューヨークへタイムスリップします。

よくあるタイムトラベル小説と違い、そのタイムスリップが主要な話しではなく、ニューヨークという街が、100年前からどのように変わってきたのか?という街の変遷や、実際に当時起きた事件や出来事を現在と結びつけていたりすることが特徴的です。

ニューヨークの街がどう変わった、現在ある建物が建築当時どうだったか?なんて多くの日本人にはわからないし興味もわかないでしょうけど、そこは当時の写真やイラストレーターの主人公が描く絵で誰でもその変化がわかるようにできています。

例えばジョン・レノンが住んでいてその前で殺された「ダコタ・ハウス」は1884年築の高級マンションで、主人公はその現在の「ダコタ・ハウス」から、建築されて間もない、周囲にはほとんどなにもない「ダコタ・ハウス」へ時空を超えてたどり着きます。

この小説が書かれた1970年にはまだジョン・レノン殺害前で、現在ほどは有名ではありませんが、歴史ある高級マンションであることに変わりありません。

「ダコタ・ハウス」の名称の由来は、この小説では「当時の田舎町の象徴みたいなダコタ準州のように周囲になにもない閑散とした場所にある建物」という意味から名付けられたと書かれています(諸説あり)。

結構な長編作で、ちょっとかったるいところもありますが、今から50年前に書かれた小説にしてはまったく古びたところはなく(過去へ行くので当然ですが)、面白く読めました。

★★☆ 

著者別読書感想(ジャック・フィニイ)

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

極上の孤独 (幻冬舎新書) 下重暁子

2018年に発刊された書き下ろしエッセイの新書です。著者の作品は過去に「家族という病」(2015年)を読んでいます。残念ながらあまり面白かった印象はありません。

2015年10月後半の読書と感想、書評(家族という病)

本文に何度か出てきますが、著者は2017年に亡くなった野際陽子さんとNHKアナウンサーとして1年後輩ということは驚きというか、同年代の方だったのですね。今年85歳になられます。

今回のテーマは、「人間、誰も孤独であり、群れずにその孤独に耐えうる感性を身につけよ!」という感じでしょうか。

でもさ、考えたけど、人によっては、一生孤独を感じず、友人や家族、親戚などといつも周囲には人がいて、それが楽しいという人も多いんじゃないかなと。

いえ、私自身は孤独が好きで、できるだけ旅行もひとりで、部屋も個室(書斎)で、もう辞めたけど仕事もひとりでする仕事が好きだったので、孤独の魅力やありがたさはよくわかっていますけど、それは私だからであって、人それぞれなんだろうなぁーってずっと思っています。

特に、今も昔も他人に頼りたがる人って多いでしょう。「親方日の丸」みたいな慣習も、結局は国がなにかしてくれる、考えてやってくれるから、自分では考えなくても良いみたいな風土が日本人に染みついています。

国や政府は、そうした「お上意識」が国民に強く根付いていることが最善で、一番統治しやすく与しやすいことを知っています。

一方の国民も、そのほうがなんたって楽だし、なにか問題が起きれば、責任は国にあると言えるし、多少理不尽なことも粛々と受け入れているところがあります。

孤独な人生をおくるより、群れていつも誰かに命令されたり指示されることが人の習性なのかも知れません。それゆえに、孤独を愛する人っていうのは言うほどには世間ウケない気がします。

★★☆

著者別読書感想(下重暁子)

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ゼロの迎撃 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ) 安生正

「このミステリーがすごい!」の2012年大賞を受賞した「生存者ゼロ」(2013年)から続く「ゼロシリーズ」の第二作目として、2014年に単行本、2015年に文庫版が出版された長編小説です。

主人公は、自衛隊(防衛庁)情報本部統合情報部三等陸佐で情報分析官です。

巨大な台風が日本に上陸しようとしている時、最新兵器で武装した謎の集団が東京各地でテロ活動を展開し、東京を大混乱に陥れます。

誰が何の目的で?というのがわからないまま、警察では対抗できない激しい市街戦のため、政府は自衛隊へ出動命令を出すために右往左往します。

元々、自衛隊は外敵から日本を守るシステムを構築していますが、すでに国内に入り込んだゲリラ部隊を排除するため、国民の生命や財産を巻き込みながら戦う想定がなく、様々な法的根拠が議論されていきます。

主人公はそうした政治的な圧力や法律との狭間に悩みつつ、テロのリーダーの目的や思惑を考えて主導的に手を打っていきます。

実際に、原発や皇居、首相官邸、自衛隊基地を狙うような重要拠点への集中攻撃テロよりも、人口密集地帯にゲリラ的に紛れ込み、様々なところで火の手が上がるテロ集団の方が、迎撃する側からするとやっかいなことでしょう。

ま、ちょっとリアリティがない展開になっていきますが、大都市の中で大きな組織的なテロが起きた場合、警察の頭ごなしに自衛隊がどこまで手を出せるか、その能力は?という想定には、考えさせられる面白い展開かも知れません。

テロの最後の終わり方、そのテロの最終目的は、ちょっと不完全燃焼で残念な感じです。

★☆☆

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チェーン・ポイズン (講談社文庫) 本多孝好

直訳すると「毒の連鎖」という2008年に書き下ろし単行本、2012年に文庫化された長編ミステリー小説です。

著者の作品は、いずれも短編小説集ですが「FINE DAYS」(2006年文庫刊)を2006年に、「MOMENT」(2005年文庫刊)を2013年に読んでいます。こういっちゃなんですが、やや暗めの内容が多そうな作家さんです。イヤミスってことではないです。

2013年8月前半の読書と感想、書評(MOMENT)

自殺を考えている人に「1年待てば眠るように楽に死ねる薬をあげましょう」という謎のメッセージを伝えていることがわかり、週刊誌記者が調べ始めますが、話しは単純でややガッカリものでした。

あまりにも登場人物のバックグラウンドがなさすぎて、推理する楽しみもないし、後で都合良く出てくる事実がすべてで、なにか騙されたような気分です。

30代で職場で浮いていて退職した女性、脚光を浴びた一流のバイオリニストでありながらも難聴に罹った若い男性、妻子を交通事故で亡くして生きる気力をなくした男性、それぞれに自殺する原因はあるものの、知らない人から楽に死ねるクスリを提供すると言われて、それを真に受けるのかどうか、どうもリアリティさに欠けるような気がします。

世界の中でも自殺者が多い日本ならではのテーマでもありますが、自殺が多いのは40歳以上の中高年であって、20代や30代はそれほど多くはないのですけどね。

★☆☆

著者別読書感想(本多孝好)

【関連リンク】
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