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最近は個人情報の登録や有料版に移行するネットメディアが多く、無料でしかも登録なしに読める良質なコンテンツが少なくなってきたのは残念なことです。

ビジネスでやっている側からすれば「無料で良質な記事をなんてふざけるな!」ってことでしょうが、有料にしたからといってその中身は混交玉石のはずで、自分にとって社会にとって有益なものばかりとは限りませんので悩ましいところです。

そうした愚痴はともかく、ほとんどの記事が無料で、しかも登録しなくても(今のところ)読めるPRESIDENT Onlineの記事二つから雑感を。

「安心して老後をおくるには貯金が●千万円が必要だ!」という趣旨の記事をよく見かけますが、現在56歳の私には、4年後にやってくる定年の際に、わずかばかりの退職慰労金を合わせても、その必要額とされる1/10があるかどうかも怪しい限りです。

そんな中、『老後の備えは300万の定期預金で十分」のワケ』という記事というかコラムを発見。

多少釣りのようなタイトルだけど「おぉ!年金だけで慎ましく楽しく暮らしていける方法があったのか!」と思いきや、そうではなくて「働き続けることを前提にすれば、多額の老後資金は必要ありません」だと。ガッカリです。働きたくても高齢になると、まともな仕事がなかったり、健康を害して働けないということもあるでしょうにね。

こうした釣り的な内容の話しは得てして「家族含めみんなが健康で、親の介護の必要もなく、自由な生活がおくれる人の話し」ということが前提での話しが多いです。それが今の一般的な高齢者の姿なんでしょうかね。

その中で私が特に注目したのは『老後の資金は、とりあえずは300万円程度で十分。もちろん貯金はあればあるほどいい。しかしそれは「いざというときの備え」。間違っても「お金に働いてもらう」といった考え方はやめましょう。』と書いてあります。

なるほど、「貧乏人は死ぬまで身体が動くあいだは働き続けよ!」と。そして「但し緊急事態に備えて300万円ほどは残しておけ」ということか。さらに気に入ったのは「金持ち父さん貧乏父さん」などに書かれているように「お金に働いてもらう」つまり不動産などへの投資は今の日本では危ないからやめておけと。なんとなくわかります。

ちょうどダイヤモンドオンラインの記事でも『荻原博子直伝! 消費増税に負けない生活防衛術(中) 「まだデフレなのに、なぜ投資に手を出すのか?」』があり、そこに「(マンション投資について)自分で実際にやってみて、「儲かる理論がない」ということがわかったので、人には絶対に勧めない。むしろ、やめなさいとアドバイスしています。」と書かれていました。

ま、いずれにしても投資ができるまとまった資金はあいにく持ち合わせがないので無縁ですが、それよりも「とりあえずの300万円」ですら持ち合わせがないのが自分でも笑えてきます。

総務省調査によると65歳以上世帯の平均貯蓄額は2200万円以上あるということですが、我々今50代の人達も、あと数年でやってくる定年後には、それ相応の預金があるのでしょうか?自分や同世代の友人に当てはめてみると、それがどうも腑に落ちません。

子供を作らず夫婦で正社員として働いてガッチリ貯め込んでいる人や、運良く働いている会社が上場し、その恩恵にあずかれたような人は十分その資格はもっているでしょうけど。

私の場合、20数年前に購入した自宅のローンと、子供3人(二人は高校から私学、ひとりは公立校)の学費等の支払いで、まとまった貯金はほとんどない状態。この十年間は貯金残高の総額は6桁(●十万円)という、まるで綱渡り状態の日々をおくっています。

ようやく子供のうち上の二人が社会に出て、お金はそれほどかからなくなりましたが、まだ住宅ローンが6年ほど残っていて、定年時に多少の退職金が出たとしても、それと貯金を合わせて残債を消して終わりってところです。貯金はまったく残りそうもありません。

結局、複数の子供の学費や、重い住宅ローンを抱えた人は、少なくとも年金がフルにもらえる65歳までは、例え健康を害していてもなにかしら働かないといけないのでしょうね。

もうひとつの記事は、「一生賃貸で暮らすにはどのくらい蓄えが必要か」です。

私の場合は先に書いたように多額のローンを抱えて自宅は購入しましたが、もし買わずに賃貸住宅で暮らしていたとしたら、収入が途絶えてしまう定年頃までに、貯金はいくら必要だったのだろうかと考えました。

つまり今の家を売っぱらって現金化したとすれば手元にいくらあればその後安心して賃貸に住み続けられるかを知りたかったわけです。

そのシュミレーションは、60~90歳(女性の平均寿命は86.4歳)の30年間にかかる賃貸住居費用の大雑把な計算です。

家賃は月額平均10万円(子供が出ていって老夫婦2名)として3600万円、2年に一回の更新料が15回で150万円、10年に一度の引っ越し費用が3回で敷金・礼金・手数料など120万円で総額3870万円になるということです。

もし都市部郊外地域でクルマを持っていて駐車場を借りているとすると、1ヶ月1.5万円とするとプラス540万円です。

賃貸住宅の場合、利用者のニーズやライフスタイルにあった物件(例えば定年で通勤の必要がなければ家賃が安い地域へ移るとか、子供部屋が不要になれば小さな部屋でよくなるとか)をその都度選べるという大きな利点があります。

なのでもし物価が上がって家賃が高騰しても安いところへ引っ越せば負担が増えると言うことはなくなります。それが持ち家派と比べると大きな優位点でしょう。

この住宅関連費用(駐車場代込み)の総額を30年で割ると年間147万円、月間12万2500円ということになります。

均してみると家賃10万円以外にプラス毎月22,500円の負担が発生するということですね。

年金生活に入り他に収入がないと、年金だけでは毎月12万2500円の負担をするのはとうてい無理でしょうから、実質的には貯金を取り崩しながら支払うことになります。

すでに夫婦とも働いていないとすると、この家賃は大家族でない場合、貯金と年金から夫婦二人ともが死ぬまで支払続けることになります。印象的には結構重い気がします。

配偶者が亡くなり、単身の場合ならもっと安いマンションかアパートに移ることができますが、同時にもらえる年金も減るでしょうから負担感は余計に感じるでしょう。

都市部ならクルマは不要な場合も多いでしょうが、病院や店舗、公共機関へのアクセスが悪いと買い物や通院のためクルマが必要な人もいるでしょう。

自宅を持っていて60歳の時点でローンが終わっていれば、年間6~8万円の固定資産税、小規模な修繕費が平均して年間12万円平均発生すると仮定すれば年間総額18~20万円、月に均すと1.5万円~1.7万円ってところです。これなら年金の中から支払うこともできそうです。賃貸との差は毎月8~9万円です。

ただ持ち家の場合、問題は60歳時点では自宅購入後2~30年が経っているケースが多いので、その後30年間使おうとすると、大規模な修繕をするか建て直しをする必要があるということ。

子供が親孝行で、親のためにその費用を負担してくれならなにも問題はありませんが、決して世の中そう甘くありません。

その費用は、30坪程度の一戸建てで、大規模修繕(屋根・外壁修理と塗装、キッチンや浴槽、トイレなど水回り交換、床の張り替え、階段や玄関のバリアフリー化等)で約1千万円、建て直しだと2千万円は必要でしょうから、それを30年で割ると、修繕の場合で年間で33万円、建て替えの場合年間で67万円、月あたりに換算すると修繕で3万円、建て替えで5~6万円が実質的に上乗せされる計算になります。

そしてそれをおこなおうとすると、60歳以上の場合、長期のローンは組めませんので、虎の子の貯蓄をくずすか、それがなければ子供にローンを組んでもらって、月々子供に利子を含めて返済するって形になるでしょう。

それでも修繕の場合の住宅関連費用月額(1.5万+3万円=4.5万円)だと、賃貸派が月々負担する住宅費(12.25万円)の半分以下の負担で済みますから、「やっぱり若いときに無理して買っておいて正解!」と自分を納得させているのですが、さて実際のところはどうなのでしょう。

それに私の場合はずっとマイカーを持っているので、駐車場付きの一戸建ては、マンションや賃貸アパートと違いその費用負担がなくなるだけも大きなメリットを感じています。

あとこの記事の最後に「シニアが借りる賃貸の場合、お金以外の問題として、保証人を確保できるかどうかという問題が大きなネックになります。」「シニアでもOKな物件を見つけて保証人も確保することは非常に切実な問題」と書かれています。

つまり賃貸の場合、ここに住みたくてもお金だけでは済まないケースもあるということで、特に少子化の今は身寄りのない老夫婦や独居老人となると、孤独死や認知症による事故などを怖れ、大家が貸したがらない実態があるようです。

そうなると今後ますます競争率が高まりそうな公的住宅しか選択がないという可能性があります。


【関連リンク】
769 相続税の税率を上げると言うこと
753 ユニットバスへのリフォーム道険し
740 高齢者の犯罪が増加
733 高齢者の地方移住はこれからも進むか
689 自分の終焉をどう演出するか
687 旺盛な高齢者の労働意欲は善か悪か

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内閣府が毎年出している通称「高齢社会白書」正確には「高齢化の状況及び高齢社会対策の実施の状況に関する年次報告」平成25年度版(2013年中に発表)というものがあります。

暇がある人はここのサイトからダウンロードして(PDFでおよそ30ファイルあります)読んでいただければいいのですが、ざっくりとそれの概略を書いておきます。将来については推定ですが、30年後50年後に見たときになにが当たっていてなにが外れていたということがわかっていいですね。自分はその時にはもう生きてはいないと思いますが。

◆総人口と高齢者人口

平成24(2012)年10月1日現在、総人口は1億2,752万人、そのうち65歳以上の高齢者人口は、過去最高の3,079万人(前年2,975 万人)となり、総人口に占める割合(高齢化率)も24.1%(前年23.3%)となっています。
※最新のデータ2013年9月16日現在では、人口1億2,726万人(前年比-26万人)、65才以上高齢者人口3,186万人(同+107万人)、高齢化率25.0%(同+0.9%)

65歳以上の高齢者人口を男女別にみると、男性は1,318万人、女性は1,762万人で、性比(女性人口100人に対する男性人口)は74.8で、男性対女性の比は約3対4となっています。

高齢者人口のうち、「65~74歳人口(前期高齢者)」は1,560万人(男性738万人、女性823万人)で総人口に占める割合は12.2%、「75歳以上人口(後期高齢者)」は1,519万人(男性580万人、女性939万人)で、総人口に占める割合は11.9%。

1947~1949年に生まれたいわゆる「団塊の世代」が65歳になり始め、65歳以上の高齢者人口は1950年には総人口の5%に満たなかったものの、1970年に7%を超え(国連の報告書において「高齢化社会」と定義された水準)、さらに、1994年にはその倍化水準の14%を超え「高齢社会」と称されました。そしてさらに高齢化率は上昇を続け、現在24.1%に達し「超高齢化社会」と呼ばれています。※2013年9月16日現在高齢化率は25.0%



今後の推計では、12年後の2026年には総人口1億2000万人を下回り、34年後の2048年には1億人を割って9913万人となります。

総人口が減少し続ける中で、団塊世代のほとんどが65才以上となる来年2015年には65才以上の高齢者は3,395万人となり、団塊世代が後期高齢者に入る75才を迎える11年後の2025年には3,657万人に達します。さらに高齢者数は増加し、28年後の2042年に3,878万人のピークを迎えます。これは団塊世代の次に大きな塊、団塊ジュニア世代の多くが65才を超えることによります。

◆高齢化率と対現役世代人口

高齢化率は2013年に25%だったのが、21年後の2035年に33.4%、46年後の2060年には39.9%に達し、国民の2.5人に1人が65才以上の高齢者という社会を迎えることになる。

今から64年前の1950年(昭和25年)には1人の高齢人口に対して12.1人の15~64歳人口(生産年齢人口)だったのに対して、2012年は高齢者1人に対して現役世代2.6人になっています。

今後、高齢化率は上昇を続け、現役世代の割合は低下し、46年後の2060年には、1人の高齢者に対して1.3人の現役世代という比率になります。

高齢化率を都道府県別でみると、2012年現在の高齢化率は、最も高い秋田県で30.7%、最も低い沖縄県で17.7%となっています。26年後の2040年には、最も高い秋田県では43.8%となり、最も低い沖縄県でも、30.3%に達すると見込まれています。



東北など地方の高齢化が深刻と言われ、16年後の2040年の予測では、高齢化率40%を超えているのは、秋田、青森、高知、北海道、徳島の道県ですが、2012年から2040年までの高齢化率の伸びでは神奈川や千葉も上位に入り、都市部においても高齢化が進んできます。

先進諸国の高齢化率と比較をすると、日本は1980年代までは下位、1990年代には中位だったのが、2005年には最も高い水準となり、それ以降、世界のどの国もこれまで経験したことのない高齢社会を迎えています。

◆高齢者世帯と暮らし

65歳以上の高齢者がいる世帯は増え続け、2011年の世帯数は1,942万世帯あり、全世帯(4,668万世帯)の41.6%を占めています。

一人暮らしの高齢者が高齢者人口に占める割合は、1980年には男性4.3%、女性11.2%だったのが、2010年には男性11.1%、女性20.3%とこの30年の間に倍増し、さらに今後も増えていく予想です。

60歳以上の高齢者の暮らし向きについてみると、『心配ない』(「まったく心配ない」と「それほど心配ない」の計)と感じている人の割合は全体で71.0%あり、年齢階級別にみると、「80歳以上」は8割と高い割合となっています。この世代においては、「老後の不安」というものはあまりなさそうです。

高齢者世帯の平均年間所得は307.2万円で、全世帯平均(538.0万円)の半分強です。しかし世帯人員一人当たりでは、高齢者世帯の平均世帯人員が少ないことから、197.4万円となり、全世帯平均(200.4万円)との間に大きな差はみられません。

公的年金・恩給を受給している高齢者世帯の約7割において、公的年金・恩給の総所得に占める割合は80%以上となっています。

世帯主が65歳以上の世帯の平均貯蓄額は2,257万円で、全世帯平均1,664 万円の約1.4倍となっています。このあたり、貯蓄額はすべてかき集めても数十万円の56才の私にとって、まるで信じ難いというか、愕然とするばかりです。

宵越しの金は持たねぇ!の心意気はどうした!ってひがんでしまいます。さらに私の場合13年前に転職をしていますので、4年後に迎える定年時の退職金はほとんどあてにできません。

2011年では65歳以上人口に占める65歳以上の生活保護受給者の割合は2.63%であり、全人口に占める生活保護受給者の割合(1.58%)より高くなっています。正規・非正規労働や若者の収入格差と同様、平均で2000万円以上の貯蓄がある高齢者世帯がある一方で、ここでも格差が広がっているように考えられます。

◆高齢者の健康

日常生活に制限のない期間(健康寿命)は、2010年時点で男性が70.42年、女性が73.62年です。平均してこの年齢までは自分で日常生活をおくることが可能と言うことです。

平均寿命が男性80歳、女性86歳ですから、日常生活に支障が出るようになってから男性で10年、女性で13年も生きるわけで、そう思うと健康寿命が少し短いような気もします。団塊世代が一斉に70代に突入する5年後には医療・介護業界は大変なことになりそうです。

将来予測では、2020年には男女とも健康寿命は、生活習慣病の改善や医療技術などの進歩により、約1年間延びるとされています。それでも寿命までの10数年間は症状の軽重の差はあれど介護の必要があり、大きな社会問題になりそうです。

高齢者の死因となった疾病をみると、死亡率(高齢者人口10万人当たりの死亡数)は、2011年において、「悪性新生物(がん)」が970.3と最も高く、次いで「心疾患」589.2、「肺炎」406.3の順となっていて、これら3つの疾病で高齢者の死因の半分を占めています。

65歳以上の要介護者等認定者数は2010年度末で490.7万人(高齢者に占める割合16.64%)で、2001年度末から203万人増加しています。75歳以上で要介護認定を受けた人は75歳以上の被保険者のうち22.1%を占めています。

高齢者に占める要介護者の割合を将来の高齢者人口に当てはめてみると、要介護者数は2015年には565万人(2010年と比べ1.15倍)、2025年に609万人(同1.24倍)、2042年には645万人(同1.31倍)となります。さらに団塊世代が健康寿命を超え始める2020年以降は、上記の推定値よりももっと急激に要介護者が増えると考えておかなければならないでしょう。

◆高齢者と雇用

全産業の雇用者数の推移をみると、2012年時点で全労働力人口6,555万人のうち、60~64歳の雇用者は472 万人(7.2%)、65歳以上の雇用者は340万人となっています。

定年到達者の状況をみると、2012年6月1日時点において、過去1年間の定年到達者のうち、継続雇用された人の割合は73.6%、継続雇用を希望しなかった人24.8%、継続雇用の基準を満たさずに離職した人1.6%となっています。

高齢者雇用安定法が改正され、希望者全員が(段階的に)65才まで雇用を義務付けた法律が施行されたのが2013年4月ですので、今後継続雇用される割合は高まるのでしょう。

しかしいつまでも働きたいと思う人がいる一方で、早く引退したいと考える人もいるはずで、年金支給の問題とも関係しますが、その割合が今後どう変わっていくのか興味があるところです。

「早く引退したいという人」=「お金持ちの遊び人」というわけではなく、家人の介護や、自身の健康障害などで、毎日の通勤や勤務に耐えられない人も多くいます。

◆その他

65歳以上の高齢者の交通事故死者数は、2012年は2,264人で前年より減少していますが、交通事故死者数全体に占める割合は51.3%と半数を超えています。

高齢者が被害となる事故が多いのと同時に、今後高齢者ドライバー、ライダーの数が増えることによって、加害者となるケースも増えそうです。それを減らすためには、衝突防止ブレーキ装置や運転補助装置などの普及が急がれます。

地方での顕著な住人の高齢化を象徴することとして、東日本大震災において、岩手県、宮城県、福島県の3県で収容された死亡者の検視等を終えて年齢が判明している15,681人のうち、60歳以上の高齢者が10,360人と死亡者全体の66.1%を占めていました。

交通事故や災害においては、身体が不自由で人の助けがないとひとりで逃げることができなかったり、動作や視力の衰えから素早い判断や行動ができなかったり、反応が鈍く危険を避けることができないという高齢者独特の被害が目立ちます。

次に2011年の65歳以上の高齢者の刑法犯の検挙人員は、2001年と比較すると、この10年間で検挙人員では約2.4倍、犯罪者率では約2倍に高まっています。ちなみに65歳以上の高齢数は、その10年間で約1.25倍になっていますが、検挙人数、犯罪者率はその伸びを遙かにしのぐ高い伸びとなっています。

65才以上の高齢者のひとり暮らし率は全体で15.7%ですが、受刑歴ありの高齢者だけをとってみると、ひとり暮らしの率は77.9%に跳ね上がり、ひとり暮らしと犯罪を犯す率とは無関係ではないと言えます。

逆にみると、今後ひとり暮らしの高齢者が増えていくということは、それにともない犯罪発生も増えていく可能性がありその対策が急がれます。

犯罪の被害者としてみた場合、一般刑法犯の割合は、他の年代とあまり変わりはないものの、重犯罪の被害者として65才以上高齢者の数は増加傾向にあり、2009年では殺人は全体の21.9%、傷害致死も28.9%と各年代と比較しても高くなっています。

激しく抵抗されない高齢者に対しての強盗や、ひったくりなど通り魔的犯行が増えそうです。また高齢者が各年代層の中では一番お金を持っているという背景があり狙われやすいためかもしれません。

孤独死とか孤立死と言われている問題ですが、東京23 区内における一人暮らしで65歳以上の人が自宅で亡くなった数は、2012年に2,729人でした。(

独)都市再生機構が運営管理する賃貸住宅約76 万戸において、単身の居住者で死亡から1週間を超えて発見された孤独死の件数(自殺や他殺などを除く)は、2011年度に200件あり、そのうち65 歳以上に限ると131件(66%)となります。これは2008年度と比べ全体で約3割増、65歳以上では約5割の増加となっています。

ここまでざっくりと高齢社会白書の中身を見てきました。様々な考え方や、いやそうはならんだろう?という楽観的な考えもあるでしょうけど、過去の国や政府が発表した推計数値を見ると、少子化の勢いや、経済成長、年金の不足、医療費負担の伸びなど多くは推計や予想を裏切る、悪いほうへふれる傾向があったことを考えると、これらの推計値よりもっと悪化することも予想されます。

悲観論ではないですが、やがて国民の3人に1人が65歳以上の高齢者となり、さらにその高齢者の4人に1人が認知症を患っているという社会はもうすぐ現実となります。

日本はこの現実と向き合って、世界に先駆けた超高齢化社会に則した世界最高の医療、福祉国家を目指し、遅れて超高齢化社会を迎える他の先進国にその仕組みやシステムを輸出できる国作りをすぐにやっていくべきではないでしょうか。

国の英知を結集し、医療、バイオ、薬品、リハビリ、介護の各技術に予算を投資し、医療や介護の現場を担うロボット(アンドロイド)開発、高齢者が安全快適に暮らせる住宅やインフラ整備、元気な高齢者が余生を楽しめるレジャーやスポーツ振興、世界中のお金持ちが、豊かな自然と世界一の医療と介護を求めて押し寄せてくる環境作りなど、目指すべきはそこだと思うのですがいかがでしょう。もちろん自国民には安価で提供してもらわなければなりませんが。


【関連リンク】
769 相続税の税率を上げると言うこと
763 認知症患者の増大で国は衰退する?
740 高齢者の犯罪が増加
733 高齢者の地方移住はこれからも進むか
706 高齢化社会の行方
689 自分の終焉をどう演出するか

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ニュースにもなったので見たり読んだりした方も多いと思いますが、犯罪の総数は減ってきているものの、高齢者が引き起こす犯罪数は激増しているそうです。法務省が出している平成24年度の犯罪白書を見ると、

「我が国の犯罪情勢は,平成14年に刑法犯の認知件数が戦後最多を記録したが,国民と政府が一体となって治安の回復に取り組むなどした結果,刑法犯の過半数を占める窃盗を中心に刑法犯認知件数は減少傾向にあり…(中略)…近年の犯罪動向では,初犯者がおおむね減少傾向にある中,検挙人員に占める再犯者や刑務所入所受刑者に占める再入者の比率が上昇傾向にあり,特に覚せい剤事犯者や高齢受刑者等では再犯によるものの比重が大きい(以下略)

とあります。

一般刑法犯の検挙数では全国的に高年齢化が進み、60歳以上の構成比が昭和57年(1982年)に3.5%(1万5,363人)だったのが、平成23年(2012年)には22.9%(7万83人)と率で6.5倍、人数でも4.6倍と急増しています。

もっとも65歳以上の人口は2012年で29,752千人に対して1985年で12,468千人と約2.4倍の差がありますから、高齢者の犯罪の数が増えるのは当然としても、それにしても人口の伸び率以上の激増です。

確かに最近目にする凶悪犯罪も高齢者(60歳以上)が引き起こしたものが目立ちます。

「山口県周南市の限界集落5人殺人事件」の容疑者は63歳
「複数名の殺人や監禁をした尼崎事件」の首謀者(拘置中自殺)とされる女性は当時64歳
「宝塚市役所放火事件」の容疑者は63歳
「堺女性傷害致死遺棄事件」の被告は63歳と57歳の女性
「栃木茂木町の整骨院院長殺害」の被告は60歳

暴走老人は元都知事だけでなく全国で出没しているということです。

また凶悪事件というのではありませんが、被害者や遺族からすると同様な感情を持ってしまいそうな交通事故、特にブレーキとアクセルを踏み間違えてしまうクルマでの暴走事故は特に高齢者ドライバーに多く見られます。

駐車場で暴走のクルマ、フェンスを突き破って15m下に転落
2013/8/14(奈良県 運転者74歳男性

屋台に車突っ込む 子供ら5人重軽傷 東京・羽村の公園
2013/8/12(東京都 運転者70代男性

ペダル踏み間違えで暴走、時計店にクルマ突っ込んで客が負傷
2013/8/9(北海道 運転者85歳男性

兄弟はねられ9歳重体
2013/8/8(山口県 運転者77歳男性

ペダル踏み間違えのクルマが歩道で暴走、歩行者をはねる
2013/5/11(北海道 運転者76歳男性

ちょっと古い資料ですが、ブレーキの踏み間違いで起きる事故は年齢別には運転未熟者が多い19~29歳がもっとも多く、次いで70歳以上、次が60~69歳となっています。(平成18年交通事故総合分析センター)

この手の事故は、今後高齢者ドライバーが増えていくにつれまだ増えそうな勢いですが、各社から衝突防止装置の付いた新車が続々と出てきていますので、それに期待したいところです。ただ年金以外に収入のない一般的な高齢者が、割高な最新装備のついたクルマに買い換えるのか?というとはなはだ疑問が残ります。

私が近所のスーパーの駐車場で目撃したのは、70歳以上と思われる小柄なおじいさんが運転する軽バン自動車が駐車場に入ってきたものの、なかなかまっすぐに停められず何度も切り返しをしていました。しかもバックする際には左右に停まっている他人のクルマにガンガンぶつけながら切り返しをしているのです。それを間近で見ていた人が、おじいさんに注意をしたところ、「え?」と驚いて降りてきて、ぶつけたところを見ているのです。つまり何度もガンガン大きな音を立ててぶつけているのに運転している本人だけが気がつかなかったというお粗末さ。おそらく運転初心者ではなく何十年と運転歴のある人だと思いますが、歳を取るとそうした運転感覚や距離感が鈍るのでしょうね。

犯罪の話しに戻りますが、内閣府の「高齢社会白書」によると、平成19年の高齢者の一般刑法犯検挙数は「窃盗」が65.0%と最も高く、次が「横領」で22.0%、以下「暴行」3.7%、「傷害」2.3%と続いています。「窃盗」の多くは万引きと考えられ、「年金暮らしで生活費がかつかつで、、、」というパターンが多いそうです。

なにか昔だと「道徳は親や祖父母から教わる」「老人を労り、敬いましょう」的なことをよく言われましたが、現代における道徳教育は「高齢者の手癖の悪さは学んではいけない」「高齢者を見れば泥棒と思え」となっていきそうな勢いです。

高齢傷害・暴行事犯者の犯行時の動機・原因としては、「激情・憤怒」が63.9%、泥酔しているなど飲酒による影響が顕著に認められた「飲酒による酩酊」が14.3%、「報復・怨恨」が6.8%となっています。

最近よく聞く「キレる老人」は6割を超えるこの「激情・憤怒」で、今の60代はまだ人並みに体力や俊敏姓もあり、それが暴力事件や傷害事件へと発展していくのでしょう。なにかで読みましたが、60代で痴呆症を患っている男性を介護する場合、体力で劣る女性では気に入らないことがあるとすぐに暴れる患者は抑えられず、殴られたりして体中青あざだらけになると書いてありました。

65歳を超えた団塊世代の一部には、若いとき学生運動に情熱を傾けていた人も多く、そういう人にとっては会社勤務というタガが外れ、子ども達は巣立ってしまい、社会や家庭の中で自分の居場所がなくなってくると、沸々とわき出てくる情熱をぶつける対象がなくなり、アルコールへ逃避したり、酔った勢いで暴力行為に走ってしまうということも起きそうです。

そのアルコールですが、特徴的なのは「犯行時に飲酒が認められた者」は高齢傷害・暴行事犯者全体の53.7%と高く、他の年齢層と比較して多くなっています。私はよくタバコの被害よりも、ずっと多くの悲劇を生み出す飲酒こそ真っ先に規制すべきと主張しています。

飲酒運転による死亡事故や、酒が入った上での喧嘩やセクハラ、痴漢など、飲酒が引き金になった事故や事件の被害のほうが、喫煙による周囲の被害よりずっと大きいので、公衆の場所で販売や提供を制限・禁止をするのなら、タバコではなくまずはアルコールではないのか?と思ってしまいます。

あと、週刊朝日に掲載されていましたが、慶応大学の太田達也教授と警察庁が共同で調査したところ、同じ高齢者でも、単身世帯と子ども達など家族と同居しているか、またはよく行き来ががある場合とでは、その高齢者が犯罪を犯す率が大きく違ってくるそうです。当然気遣ってくれる家族が身近にいない単身世帯のほうが犯罪発生率は高くなります。

「社会的孤立」と犯罪には相関関係がありそうですが、先に起きた山口周南市の5人殺人放火事件の容疑者も、父親が存命中は問題は起きず、亡くなってから集落の中で孤立していったことが伝えられていました。今後の高齢化社会において憂慮すべき点でしょうね。

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総人口に占める65歳以上の人の割合(高齢化率)が、2040年に全都道府県で3割を超え、秋田など5道県では4割を超えると国立社会保障・人口問題研究所が「地域別将来推計人口」で公表しました。2040年というと27年後、私はもし生きていれば82才です。

2040年に高齢化率が40%を超えるのは、秋田県(43.8%)、青森県(41.5%)、高知県(40.9%)、北海道(40.7%)、徳島県(40.2%)の5道県です。逆に2040年でも高齢化率が比較的低い県は、沖縄県(30.3%)、愛知県(32.4%)、滋賀県(32.8%)、東京都(33.5%)、岡山県(34.8%)です。

凄まじく高齢化へ進んでいる国内の人口構成ですが、その中でも65歳以上の高齢者が総人口比で50%を越えた集落のことを「限界集落」と呼んだのが当時高知大学教授だった大野晃氏(現長野大学教授)です。その限界集落が今から27年後の2040年には多数出現することになります。

限界集落となるといったいなにが起きるかというと、医療や福祉など各種公共サービスの提供が独自には難しくなり、道路や施設の運営・管理が削られて壊れても補修されず、民間企業のスーパーや日用品店、飲食店、ガソリンスタンドなどが撤退、鉄道やバス路線の縮小や廃止など、生きていく上での共同体機能が急速に衰えることになります。そしてその集落は消滅に向かうとされています。

2010年時点で限界集落に該当するのは、群馬県 神流町、群馬県 南牧村、長野県 天龍村、長野県 大鹿村、奈良県 川上村、和歌山県 北山村、徳島県 上勝町、高知県 大豊町、高知県 仁淀川町の6県9自治体だけです(福島県内の自治体は今回調査から除外されています)。

村や町ばかりで、平成の大合併に乗り遅れて漏れてしまったか、あえていさぎよく消滅する道を選んだのか、それとも町議など政治家がなにも考えていなかったのでしょう。

ところが、今から6年後の2020年に限界集落を迎えると予想される自治体は、

genkai1.jpg

26都道府県の47自治体が限界集落を迎える予測となっています。消えてしまうには惜しいところがいくつも含まれています。

そして26年後の2040年は、多いので列挙すると

genkai2.jpg

の36都道府県、169もの自治体が限界集落となります。中でも北海道(29市町村)、青森県(11町村)、高知県(11市町村)、奈良県(9町村)が特に多いです。

えっ?あの市(町)が限界集落!って叫びそうな有名なところも含まれます。

ちなみに日本全体では2001年1月時点では3,447あった市町村は、その後合併が進み、2011年11月時点では約半分の1,719となっています。

今後の市町村合併を考慮しなければ、169の限界集落数は日本の自治体数からすると9.8%、約1割を占めることになります。

これらはあくまで予測であって、そうならない可能性だってあるでしょ?と反論されそうですが、逆に限界集落に向かうことが確実となれば、いち早くそこから脱出しようとする企業や個人もあるでしょうから、その時期がもっと早まる可能性だってあります。

限界集落にならない可能性があるとすると、近くの大きな自治体と合併したり、極端な例ですが原発や米軍基地、カジノなどを誘致して、若い人が集まる大きな産業を育てるぐらいしか思い浮かびません。

中途半端な観光施設や遊園地、温泉施設を作ってもうまくいかないのは過去の多くの事例が証明しています。

現在は各地で「シルバータウン計画」というものが進められていますが、それらの内容には大差なく、高齢化して人口減が進む地方の町や村に、引退した都会の高齢者を迎え入れて移住してもらおうとするもので、その移住に関連した大規模な開発と介護や医療ビジネスで産業を興そうとするものです。楡周平氏の小説「プラチナタウン 」もそれに近いものでした。

一方、限界集落のない地方自治体は山形県、栃木県、富山県、福井県、滋賀県、兵庫県、岡山県、香川県、佐賀県、沖縄県の10県です(福島県は今回調査から除外)。

この限界集落がない10県に特徴があるのは、町村合併を積極的に進め、県内に極端に小規模な町や村が少なく、早くからコンパクトな中核都市に集中する政策に転換してきたことでしょう。ただし県全体の高齢化はどこも同じように進んでいます。

大都市を抱える東京都や大阪府、神奈川県などにも、山間部や辺境に小さな町や村が残っていて、それらが26年後には限界集落化していくことになります。

それらは限界集落化する前に近くの市や町と統合、あるいは住人の移住促進がおこなわれていくのでしょう。

地方にある中核都市がいまできることと言えば、限界集落化する住民やその家族を説得し、少しでも早く都市部へ移住をしてもらうことでしょう。代表的な例が富山市で、早くから思い切ったコンパクトシティ構想を進めています。

その他でコンパクトシティ政策を取り入れているのは、札幌市、稚内市、青森市、仙台市、豊橋市、神戸市、北九州市などがあります。

もし限界集落を放置し続ければ、自治体は効率の悪い税金の使い方をせざるを得なく、またそこの住人達は様々な点で不便を強いられ、結果的には夕張市のように財政破綻し、再建団体に指定されてしまいます。

財政破綻した市町村がどういうことになるかというと、自治体としての機能は国に取り上げられ、市(町・村)民サービスが低下し利用料金は値上げされます。

例えばゴミの収集頻度が少なくなり(ゴミが町にあふれ散乱する)、(公営の)医療施設が閉鎖、(市町村管理の)道路や橋が壊れてもすぐに補修ができず通行禁止となる、(市長村営)バスがなくなり通勤・通学が不便になる、保育料など利用料が上がる、なのに市町村民税は高くなります。

夕張市の場合はいち早く問題に直面し、注目度も高く東京都をはじめ救済しようとする自治体や企業、個人がありますからまだ救われていますが、今後は自分のところの自治体が手一杯で、やがてそういう支援もなくなってしまうでしょう。

例外的に過疎化した町に特定の企業や個人が支援していくケースがあります。代表的なのは福武書店のオーナーと手を組み文化的な観光施設を次々に作り、リゾート化した瀬戸内海の直島があります。

このようにしてうまくいったケースは稀ですが、今後縮小化していく町のあり方を考える上で参考にできそうです。例えば先端医療の町や、車いすでどこでも移動が可能な町、至る所に透析施設がある町、マイアミのような引退した富裕層が安全快適に過ごせる町、巨大な図書館が24時間利用できる町、大学と住人が一体となって講座や施設利用が自由な町、などなど。

先祖代々の土地やお墓を守りたいという気持ちは、今回震災にあって壊滅した東北の集落をみてもよくわかりますが、生活や安全の面だけでなく、潤沢にあるわけではない税金を、国民に公平に使うためにも、従来の土地にしがみつくのではなく、将来に向けて既存のインフラを出来る限り活用しながら、新しいコンパクトな町作りに協力していかなければならないでしょう。

いずれにしても歴史や由緒ある村や町の名前が消えてしまうのは、日本人として悲しいことですが、それらを維持、管理し、町おこしをしていくには現状では多額の税金を使うことになり、それでも住人がいなくなれば自然消滅してしますので、無理して救済するよりは、住みやすい都市部への移住政策を進めていくほか仕方がないのではという結論です。


 【関連リンク】
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 653 小売ビジネスはどこへいくのか
 616 ガソリンスタンドの経営が厳しいと言うことはわかるが
 578 外国人研修制度という名の移民政策
 425 棄民政策は日本の伝統か

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東北の被災地や過疎の集落がテレビで放送されると目につくのは高齢の人ばかりです。風光明媚な観光地へ出掛けると、そこで見られる光景はやはり高齢の旅行 客ばかりです。

海外旅行中に事故や事件に巻き込まれてしまう日本人に高齢者が多いのも、旅行者に占める高齢者の割合が高くなっているからでしょう。

仕事を引退し、子育てを終え、退職金で少し蓄えもできたので、時間もあるのでゆっくりと観光地巡りでもというのは微笑ましくていいのですが、そのような人が最近は半端なく多いことに気がつきます。

こ れほどまでに日本の人口に占める高齢者の数が増えてきたのにはいくつか要素があるわけですが、その中でも大きいのが平均寿命の伸びでしょう。

1950年代 の日本人の平均寿命は60歳を少し超えたぐらいでした。それから50年後の現在2010年代には80歳を超えているわけですから、20歳も平均寿命が延び ているわけです。そりゃ街で見掛ける高齢者が多いはずです。

平均寿命が延びたのは予防を含めた医療技術の進歩や、効果の高い新薬の開発が 進み、医薬品が手に入りやすくなり、緊急救命体制も整い、さらに食品などの環境衛生面が整備され充実してきたことなどが上げられると思いますが、逆に過去 50年のあいだに20年も寿命が延びたことによる問題もいろいろと出てきました。

年金や高齢者雇用問題、高齢者が半数近くを占める生活保護受給、家族に負担が大きい寝たきりや痴呆患者の介護なども高齢化ゆえの問題と言ってもよいでしょう。

以 前にも書いたことがありますが、日本の人口構成推移を予測したデータがありますので、それをグラフ化してみました。

実績値は国勢調査、2015年以降の予 測値は国立社会保障・人口問題研究所出典の「日本の将来推計人口集計」から出生・死亡とも中位の仮定による推計値を使いました。

まずは、2010年(現在)から50年後の2060年まで人口構成がどのように変化していくかを5年ごとのグラフで表しています。

koureika014.jpg

緑色の14歳以下人口は年々着実に減っていき2010年1680万人(平均1年に112万人出生)から2060年は791万人(同53万人出生)と現在の 半分以下となります。

少子化対策と口では言っていますが何一つ成功したものはありません。と言うか、日本の未来を考えると人口は減らす方向で、少子化対策 は本気ではやりたくないというのが国の実際のところでしょう。

次に青と紺色で示した労働力人口(15~64歳)は2010年の約8100 万(7099万+1003万)人から2060年には4418万(3848万+570万)人まで45%減するとの予測です。

働く人が半分に減ってなお経済成 長させるためには、労働者が今の2倍以上働いて2倍以上の生産性を上げなければならないと言うことですね。

3色の茶色で示した65歳以上の高齢者はすでに十分多い2010年で2925万人ですが、2060年には3464万人と18%以上上昇すると予想されています。いまちょうど若手と言われている20代半ばの人が、65~70歳の定年で引退する頃の話しです。

高齢化率は65歳以上人口が全体人口に占める割合のことですが、その推移をピンク色の折れ線グラフで示しています。

2010年は22.8%ですが、50年後には39.9%と一直線に上がり続けていくことになりそうです。

65歳以上高齢者が全体の1/3を超える33.3%になるのは2030年代半ば頃と推定されます。およそ20年後のことです。

現 在よく使われている「限界集落」というのは、「高齢化が進み、共同体の機能維持が限界に達している状態」のことですが、それが65歳以上がその地域人口の 50%を占める場合の時です。

2060年、日本全体で人口の約40%が65歳以上というと、学校や企業が集まる一部の中心都市以外では、ほぼすべてが限界 集落化している状態と言ってもよいでしょう。

今までは拡大するのが当たり前だった市街地は、これから縮小し、さらに集約化へと向かっていくのでしょう。市 町村合併がこれからも加速しそうです。

そしてこうした高齢化傾向はいったいいつまで続くのでしょうか。

次のグラフは、 1950年から2060年まで90年の長期間、実際に就業すると思われる20歳から64歳までの人数(現役世代)と、引退した65歳以上の人(高齢人口) だけを抜き出したものです。また引退した人1名につき現役世代が何名で支えるかを折れ線グラフで表しています。

koureika015.jpg

1950年頃は現役世代10名で一人の高齢者を支えてきましたが、その後一気に下がり、1990年には現役5名、2010年は2.6人、東京にオリンピッ クを誘致している2020年には1.9人、2060年には現役1.2名で1名の高齢者を支えることになると予測されています。

そりゃいくら日本の年金シス テムが世界に誇る素晴らしいものだとしても、それを支える人がこれだけ減ると制度の存続は不可能でしょう。

実体数で見ると20歳~65歳 の現役世代がもっとも多かったのは2000年頃で、その後減少していきます。一方65歳以上の高齢者人口がもっとも多くなるのは今から27年後の2040 年頃です。現役世代が減り始めたのと高齢世代が減り始めるのに40年もの時差が発生しているわけですね。

以上のことから考えると、今後ど のような少子化対策を出していくかはわかりませんが、少なくともこの人口構成推移予測を見る限り、高齢化に歯止めがかかるのは今から47年後の2060年 頃までは続きそうです。

それまではこの国に内需の成長は望むべくもなく、あるとすれば、医療、健康、福祉の先進大国を目指すぐらいしか思い浮かびません。 それすらできるかどうか未知数です。

そういう状況にかかわらず、都会よりもずっと早く過疎が進み人口が減っていく地方に、インフラを含め多くの公共事業のため、増税までして都会で集めた税金を際限なくつぎこもうとするのは、どう考えても納得いきません。

私は人口減少の中でもひたすら成長を求めたい派ではありません。しかしこれから有効にお金を使うべきは、

・アップルやGoogle、Amazonなどのような新しい価値を生み出す事業や起業家を育てて支援すること
・日本が得意としてきたIPS細胞などバイオ、メディカル、エレクトロニクス技術で活躍できるエキスパートを育てること
・事業家や研究者を海外から日本へ招き入れ、日本で仕事や研究をしてもらうこと
・高齢者が活用できる体力に負担の少ない仕事やボランティア事業を数多く作り出すこと
・準限界集落など過疎地の移転と集約を進め、安全で快適な生活が送れる新しい町作りをおこなうこと
・多くの外国人留学生を受け入れ、日本人と交流する機会を増やし、日本人にグローバル意識を根付かせること
・農業や畜産業の大規模化、野菜工場など農林水産業を未来の有望産業にしていくこと
・高度先進医療と保養、観光ビジネスを組み合わせ、世界の富裕層の来日や移住を促すこと

などと考えています。

同時に古くから残っている利権や既得権益に寄りかかる業界団体や組合をバッサリ切り捨て、大幅な規制緩和を進めていくべきではないかと思うわけです。旧来の政治家のもっとも手を付けたくない苦手とすることでしょうけど。

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