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1074
新世界より (講談社文庫)(上)(中)(下) 貴志祐介

2008年に単行本、2011年に文庫化された長編SF小説で、第29回日本SF大賞を受賞しています。

上巻、中巻、下巻3冊合わせて1500ページ近い、長い長い物語で、読み応えがあります。

最近、1冊で1000ページを超える「魍魎の匣」を読むなど、なぜか一気に読むにはちょっと苦しい長編を読む機会が増えてきましたが、秋の夜長に相応しい選択をしているのかも知れません。

そう言えば、柳広司著の小説に「新世界」というのがありました。こちらは大阪のごちゃごちゃした下町を描いた小説、、、ではなく、ロスアラモス国立研究所の原爆開発現場で起きた殺人事件のお話でしたね。

2011年2月後半の読書「新世界 (角川文庫) 柳広司」

小説の舞台は今から1000年後の日本で、理由は不明ですが、戦争?などで文明は一度リセットされていて、千葉や茨城の狭い限られたエリアの中で、高度に管理された社会が営まれています。

そして人はすべて妖術を操ることで、他の動植物を人間に都合良く操り、厳しい肉体労働から解放されていますが、一方では妖術をうまく使えない者や社会を乱し害を及ぼすとされる者は徹底して排除するという仕組みができあがっています。

また過去になにが起きて、周囲にどういう問題が残されているのかという歴史もゆがめられ、教育の場でそれらの真実を知ることはできません。

タイトルはドボルザーク作曲のクラッシック音楽で、夕方になって帰宅を促す学校の放送などで有名です。小説のこの時代でも、夜間の外出を制限するために、この曲が流れるとみんな家路に急ぐという古き伝統は残されています。

主人公はそうした特殊な「村」で育った少女で、村を襲う化けネズミや異端者と対決するというストーリーです。なのでSFファンタジー小説と言えるかも知れません。

指輪物語」や「ハリー・ポッター」以降、そうした長編ファンタジー&ミステリー小説というのが日本でも増えてきた感じです。私も最近読んだ、上橋菜穂子著「精霊の守り人」や宮部みゆき著「英雄の書」なども同じジャンルでしょう。

ちょっと中年のオジサンが読むのはつらいところですが、中高生には読書が好きになってもらうために、こういう本はいいかもしれません。

★★☆

著者別読書感想(貴志祐介)

  ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

ロートレック荘事件 (新潮文庫) 筒井康隆

数多くのSF作品で有名な著者の1990年初出の長編の推理ミステリー小説です。著者が書いた多くの小説の中で、推理小説としては「富豪刑事」、「フェミニズム殺人事件」とこの作品の3作だけと言われています。

SF小説はあまり好みでなかったこともあり、著者の作品で過去に読んだのは「最後の伝令」だけで、1993年のことです。

タイトルのロートレックは正式にはアンリ・マリー・レイモン・ド・トゥルーズ=ロートレック=モンファという、長ったらしい名前の1991年に亡くなったフランスの画家です。

小説の舞台となる別荘に、その持ち主の趣味で、ロートレック作品があちこちにかけてあり、通称「ロートレック荘」と呼ばれています。

その別荘に集まってきた人達のうち、若い女性が何者かに射殺されてしまいます。そして警察が現場検証をしている最中に、第二の殺人が行われます。

さて犯人は?

ってことで、幾重にも張り巡らされたトリック?に翻弄されて、最後までまったく犯人捜しはできませんでした。

しかし先の「富豪刑事」とは違って、これは小説ならではのトリックで、映画など映像化は難しいだろうなぁって思います。

★★☆

著者別読書感想(筒井康隆)

  ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

リストラ日和 (ハルキ文庫) 汐見 薫

2010年に発刊された単行本「リストラに乾杯!」を大幅に加筆修正した文庫本でタイトルも変えて2015年に発刊されました。「リストラ天国」を運営している身としては、こうしたタイトルの本を読まないわけにはいきません。

主人公は都市銀行をリストラされて、子会社に追いやられるも、やがていたたまれなくなり退職して無職に。専業主婦で子供の教育と夫の自慢しか頭にない妻との関係は悪化してと、あまり芸のないお決まりのコースですが、最後は少し夢のある終わり方になっていて救われました。

著者自身も銀行勤務経験者だそうで、主人公の頭の中を占めるエリート意識はご自身の経験からきているのだろうと勝手に想像して読んでいましたが、著者はなんと女性だそうで、自身の経験というより身近に肌で感じてきたことなのかも知れません。

でもね、こうした銀行のような大企業をリストラされるっていうのは、退職金の割り増しやら、子会社への就職斡旋やら、再就職においてもデメリットより銀行出身者というだけで有利な点も多く、中小零細企業をリストラされた場合と比べると何百倍もお得と言えます。

中小零細のリストラだと退職金は出ない、就職斡旋など当然ない、ハローワークへ行っても誰も聞いたことがない会社の職歴などないに等しいと判断され、惨めな思いをすることばかりです。

ただ中小企業のリストラではドラマにはならず、リストラと言えば結局は大企業と相場が決まってしまっているのがちょっと残念なところです。

★★☆

【関連リンク】
 10月後半の読書 チャイナ インベイジョン、判決破棄 リンカーン弁護士(上)(下)、シューマンの指、きいろいゾウ
 10月前半の読書 だいこん 山本一力、魍魎の匣 京極夏彦、犯罪 フェルディナント・フォン・シーラッハ
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1070
チャイナ インベイジョン 中国日本侵蝕 (講談社文庫) 柴田哲孝

KAPPA」や「私立探偵・神山健介シリーズ」を読み、気に入っている著者の長編小説で、2012年(文庫は2014年)発刊です。

過去の「私立探偵・神山健介シリーズ」読書感想
渇いた夏
早春の化石
冬蛾
秋霧の街

サブタイトルにあるとおり、中国の政治中枢にいる野心家が、GDP世界第2位に躍り出た勢いそのままに、弱腰で外交下手な日本を一気に取り込んで、中国に吸収してしまおうと画策するストーリーです。

奇想天外と思えますが、尖閣諸島での日中艦船のにらみ合いや、リゾート開発や領事館建設という名目でチャイナマネーが買い漁る日本の土地、建物は現実で起きていることで、それらが日本侵攻のための下準備という設定です。

そうした下準備を終えたあと、尖閣諸島で仕組まれた武力衝突が発生します。

そして日本国内各地でテロを起こす準備をしてきた中国の特殊部隊が一斉に動き出すという流れです。

領事館は治外法権なので、各種の武器や武装兵士、テロリスト、スパイを置いておくことが可能なのです。狙われるのは政府機関、原発、自衛隊駐屯地、空港、そして皇居です。

そうした中国の動きに対して日本人の多くはきっとアメリカが助けてくれるだろうという根拠のない楽観的見通しを持っていますが、アメリカはとりあえず軍事基地が集中する沖縄さえ死守できればよく、あとは日本が自らの責任でやってとばかりに手を引く可能性があることを小説では示唆しています。

そう言えばトランプアメリカ大統領候補は、在日米軍の費用を日本が持たなければ撤退することもあり得るようなことを言ってましたっけ。

彼らにとって、軍事上地政学的に重要な沖縄はともかく、見返りもなく、アメリカ人の血を流してまで日本全体を守ってやるという義務は感じないでしょうし、財政的にも負担でしょう。

ま、過激に煽っている部分はありますが、小説としてはよくあることで、そうしたことを含んだ上でエンタメ的に読むことをお勧めします。

つまり決してここに書かれていることは過去に起きた事実と、起きるかも知れない虚構がミックスして書かれているだけに、直情的で気の短い人が読むと、「中国けしからん!」「中国よりの政策をとった旧民主党政権は国賊もの!」と感情的になりかねません。

そのように見えてしまう政治的な偏った思想が見え隠れする内容がちょっと残念な感じです。

★★☆

著者別読書感想(柴田哲孝)

  ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

判決破棄 リンカーン弁護士 (講談社文庫)(上)(下) マイクル・コナリー

刑事弁護士「ミッキー・ハラーシリーズ」の3作目で、ミッキー・ハラーが登場した最初の作品「リンカーン弁護士」(2005年刊、2009年翻訳版刊)を読んだのが2009年ですから、それ以来の「ミッキー・ハラーシリーズ」です。

その2009年に最初に「リンカーン弁護士」を読んだときの自分の感想を見てみると、「複雑な人間関係とテンポのよいストーリー展開、陰のある主役、都合のいい仲間達(今度は別れた二人の妻)はいつものパターンですが、リラックスして読めるエンタテナー小説としては上出来です。男性版ハーレクイーン小説みたいな感じかな。」と書いています。ほめているのか皮肉を言っているのか微妙です。

そして著者の作品ではお馴染みの異母兄弟でロス警察のハリー・ボッシュも準主役として登場しています。

発刊順に読んでいないのと、読む間隔が空きすぎて、過去の登場人物の関係図がもうなにがなんだかよくわからなくなってきています。

思えばハリー・ボッシュが「ナイトホークス」で最初に登場したのが1992年ですから、それから24年が経っているのですね。一度どこかで整理しなければと思ってます。

この作品は2010年刊で、日本語翻訳版の文庫は2014年に発刊されています。前に著者の作品を読んだのが昨年2015年の4月で、2009年刊、翻訳版が2014年刊の「ナイン・ドラゴンズ」という、今年最下位に沈み惨めな思いをしている中日ドラゴンズナインとはなにも関係がないハリー・ボッシュ主体の作品でした。

2015年4月後半の読書と感想、書評「ナインドラゴンズ」

その二人の主役が手を組み、法廷で悪と戦うというストーリーですが、あらかじめ勝つとわかっていながら読むのは最近つまらなくなってきていて、多少のどんでん返しがあるぐらいでは、上下巻合わせて1,792円を出すのは困難に思えています。

★☆☆

著者別読書感想(マイクル・コナリー)

  ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

シューマンの指 (講談社文庫) 奥泉光

2010年に書き下ろし小説として発刊された小説ですが、この2010年は講談社創業100年とシューマン生誕200年の年ということもあるそうです。

著者の作品は5月にコミカルでライトノベル的な「桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活」を読んでいますが、本当に同じ作家さんの作品なの?と思うぐらいにその文体、構成、ジャンルが違っています。

2016年6月前半の読書と感想、書評「桑潟幸一准教授のスタイリッシュな生活」

著者自身もフルート奏者として音楽に馴染みがあるとは言え、それにしてもクラシック音楽についてのうんちくや批評がてんこ盛りで、逆にちょっと鼻につくぐらいです。

例えばこういう部分があります。

「ロマン派音楽の特徴の一つはその物語性にある。これはオペラに期限を持つので、その意味では、バロックこそが最も物語的だといいうるし、古典派にも当然ながら物語性は色濃く刻印されている。だが、ロマン派以前の音楽が、どこかで神話の輝きを帯びた叙事詩的な性格を備えていたのに対して、ロマン派は、近代文学と同様、個人の感情や内面の葛藤を物語の軸に据えるところに特色がある。だからこそロマン派音楽は、演奏者や聴き手の「感情移入」を容易に許す。物語が感情を揺さぶり、心から溢れ出す感情が物語を産み出す-。」

こうしたクラシック音楽に関する解説や説明が随所に出てきて、また登場人物にも語らせます。

内容は、ネタバレするので書けませんが、何重にも張り巡らされた主人公の語りで進められていき、最後には関係者から驚愕の事実が喚起されそれが事実なのかどうかは不明のままで終わります。つまり読者がどう考えるかを試される結末でしょう。

基本はミステリー小説のジャンルに入るのでしょうけど、読んでいると普通の青春小説、または音楽やピアニストの世界をかいま見る職業小説、あるいはシューマンを中心としたクラッシック界のうんちく本ともとらえることができそうです。

ドラマや映画化なども今のところなく、世間ではあまり話題にはなっていませんが、なかなか面白かったですよ。そのうち誰かの目に留まり、映画化されそうな気もします。

★★★

著者別読書感想(奥泉光)

  ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

きいろいゾウ (小学館文庫) 西加奈子

この小説は2006年に単行本で、その後2008年に文庫化されました。また2013年には宮崎あおいと向井理出演で映画化もされています。見てないけど。

著者の作品は過去に「通天閣」を読んでいます。コテコテの大阪下町を愛おしく書いた小説で、織田作之助賞の大賞を受賞したよい作品でした。

2013年10月前半の読書と感想、書評「通天閣」

さてこちらの小説は、若い男女が男の田舎にある実家に帰り、暮らしている日常が描かれますが、チャボや犬と会話ができたり、草木に励まされたりと、ファンタジー的な要素も含まれています。

その他、定番とも思える大人よりもしっかりした小賢しい?少年、主人公の夫の背中にある前カノと関係がある鳥の入れ墨、旦那だけに働かせて自由気ままな生活を送っている主人公と、まったくよくわからない作品です。

タイトルは、本文中に文字だけ出てきますが、主人公が子供の頃に親しんだ絵本で、病弱な女の子が月の使者となっていた黄色い象に連れられて世界中を飛び回るという、こちらもファンタジーな内容。

還暦まであと1年と少しというオヤジだと、こうしたほんわかしたファンタジー作品を味わい親しむのは、売れない芸人が大勢集まり、騒がしいだけのテレビのバラエティ番組と同様、もう厳しくなってきたなぁとつくづく感じています。

★☆☆

著者別読書感想(西加奈子)

【関連リンク】
 10月前半の読書 だいこん 山本一力、魍魎の匣 京極夏彦、犯罪 フェルディナント・フォン・シーラッハ
 9月後半の読書 風の影(上)(下)、小説・秒速5センチメートル、名探偵に薔薇を
 9月前半の読書 20歳からの社会科、八甲田山死の彷徨、WORLD WAR Z〈上〉(下)、サマータイム

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1064
だいこん (光文社文庫) 山本一力

2002年に「あかね空」で直木賞を受賞した時代物が多い作家さんですが、本書は2005年に単行本として、2008年に文庫本が出ています。

それにしても「あかね空」はホントいい作品でした。2006年公開の映画もテレビで見ましたが原作に忠実でこちらもなかなかいい出来でした。

その後、終戦後の東京を舞台とした自伝的要素がある「ワシントンハイツの旋風」も読んでいます。

2012年1月後半の読書「あかね空」

2012年に読んだ本のベストを発表「大賞・あかね空」

2013年2月前半の読書「ワシントンハイツの旋風」


タイトルは主人公の若い女性が浅草で始めた一膳飯屋の屋号のことで、その主人公の活躍と奮闘を描いた庶民派人情時代小説です。

同じく主人公が江戸で豆腐屋を始めた「あかね空」とも通じるところがあります。

主人公は三人姉妹の長女で、ちょうど9月末まで放送されていた「とと姉ちゃん」のやはり三人姉妹の長女常子が思い浮かびます。

長女が主人公で、二人の妹には早く嫁にいって幸せになってもらいたいといったところや、自分が始めた事業に誇りを持って、周囲を巻き込みながらも成功を収めていくというところがよく似ています。

同じ三人姉妹の物語でも山崎豊子著「女系家族」は長女は出戻りで意地悪、次女は既婚で他家に嫁に出た後も実家の財産を狙っているというやっかいな話しもありますが、いずれにしても小説または映画やドラマにするにしても、華やかな感じがあってモデルとしてはいいのでしょう。

残念ながら「あかね空」のような最後のどんでん返しのようなものはなく、江戸の庶民生活が淡々と描かれ、そこに大川の水害や、目黒で出火して日本橋まで焼き尽くした明和の大火、田沼老中の晩年など、実際起きた時代背景がでてきます。

★★☆

著者別読書感想(山本一力)

  ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

文庫版 魍魎の匣 (講談社文庫) 京極夏彦

著者の作品では6年ほど前に1994年刊の長編小説デビュー作品「姑獲鳥の夏」(うぶめのなつ)を読みましたが、その独特の妖しい世界観に衝撃を受けたのを記憶しています。

実はこの「姑獲鳥の夏」は発刊されて2年後の1996年に購入したものの、少し読み始めてあまりの暗さと難解なストーリーで途中で断念してしまい、4年間ほどほこりをかぶって積読状態でした。

この「魍魎の匣」(もうりょうのはこ)は、デビューの翌年の1995年刊で、前作と内容は異なりますが、登場人物などは共通で続編的な内容(シリーズ)となっています。

あらためて覚悟を決めて数年後に全部読みましたが、慣れるとこの濃さが快楽となってくるので面白いものです。スープがドロリとしたこってりラーメンがクセになって時々無性に食べたくなるのと似ています。

戦後間もない時期で東京にある古本屋の京極堂を舞台にして謎解きをおこなうシリーズはその後も不定期で続き、現在のところ2012年刊の「定本 百鬼夜行 陽」まで14作品まで続いています

また実相寺昭雄監督、堤真一主演で「姑獲鳥の夏」の映画化に続き、この作品も2007年に原田眞人監督、堤真一主演で映画化されていています。見たいような見たくないような、、、

主人公は語り部であり小説家の関口。謎を解くのは友人で京極堂という古本屋を営む陰陽師でもある中禅寺秋彦。その他レギュラー陣として霊感を持つ探偵榎木津礼二郎、刑事の木場修太郎と青木文蔵など。

とにかく長い小説で、文庫では1冊にまとめられており、本編だけで1,040ページを越えます。通常の文庫本1冊が300ページぐらいですから、ざっと3冊分の長さです。

事件はバラバラ死体事件、怪しげな宗教、引退した元女優の家族の女子高生が自殺したりと、様々な事件が同時進行で起こり、やがてはそれらがひとつに結びついていくという常道ミステリー。

ただし中身は前作同様かなりショッキングでグロなところがあり、恐がりと心臓の弱い人は夜に一人っきりでは読まない方がいいのかも。

犯人や事件のバックグラウンドは最後の最後まで謎が続き、イライラするぐらいなかなか明かされることがありません。ジックリと上質?なミステリーを楽しみたければお勧めですが、とんでもなく焦らされるので短気な人にはお勧めしません。

★★☆

著者別読書感想(京極夏彦)

  ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

犯罪 (創元推理文庫) フェルディナント・フォン・シーラッハ

2012年本屋大賞「翻訳小説部門」の第1位に輝いた作品で、著者はドイツの刑事事件専門の現役弁護士です。

「フェーナー氏」「タナタ氏の茶碗」「チェロ」「ハリネズミ」「幸運」「サマータイム」「正当防衛」「緑」「棘」「愛情」「エチオピアの男」の11編の連作短編小説です。

著者が働く弁護士事務所で扱った事件を元にして書かれていて、中にはかなり不思議で不自然な話しもありますが、当然ながら弁護士という立場上、被害者や加害者の個人情報を守るために、小説では大きく脚色をしているのでしょう。

「タナタ氏の茶碗」では、ある日本人ビジネスマンの屋敷が空き巣に遭い、金庫の中にあった現金と小さな陶器の茶碗が盗まれます。

タナタ氏にとって盗まれた茶碗はとても重要なのもので、もし故買屋などに出てきた場合は最高額で買い取ることを約束します。

蛇の道は蛇で、それを知った悪党の親玉は故買屋を通じてその茶碗を盗んで持ち込んだチンピラを調べ上げ、タナタ氏の秘書に買い取りを要求します。

するとその悪党は拷問の末に殺され、故買屋も同様に襲われます。それを知っ実行犯のチンピラは震え上がり、弁護士を通じてその茶碗を持ち主へ返却します。

そうした様々な犯罪をテーマにした話しが、関わった弁護士が語るという形態で続きます。

またドイツの警察や検察と弁護士のやりとりが、日本や映画などでよく知っているアメリカのそれとも多少違っていて、なかなか新鮮で面白く読めます、

★★★

【関連リンク】
 9月後半の読書 風の影(上)(下)、小説・秒速5センチメートル、名探偵に薔薇を
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1060
風の影 (集英社文庫)(上)(下) カルロス・ルイス・サフォン

著者はスペインバルセロナ出身の作家で、この作品は2001年刊(翻訳版は2006年刊)で著者の5作目の長編小説です。

この作品は多くの賞を受賞し、日本でも同年のヒットメーカー達の作品「天使と罪の街」(マイクル・コナリー)や「緋色の迷宮」(トマス・H・クック)を抑え「文庫翻訳ミステリー・ベスト10」の第1位を獲得しています。

舞台は第二次大戦前に起きたスペイン内戦がようやく終結し、まだ混乱状態が残るバルセロナで、当時10歳の少年だった主人公が父親の手引きで一冊の古い小説と巡り会ったことがきっかけとなり進んでいきます。

スペイン国内の政情や宗教の話しなども出てきますので、この本を読む前にはフランコ率いる保守反乱軍と政府共和国派とが戦ったスペイン内戦について多少は復習しておいたほうがよさそうです。

そのほうがずっと話がわかりやすくなります。関ヶ原の戦いを知らずに徳川時代を語れないのと同じです。

主人公は内戦後の混乱した時代と、巡り会った不思議な本に翻弄されつつ、様々な経験や人との出会いを重ねていくというストーリーで、少年の生きる時代と、この本の著者が生きた時代とが行ったり来たりするのでちょっと混乱します。

読書や古い書物をテーマにしたミステリー小説は多いですが、その中にはいつまでも本と読書の自由を奪わないで欲しいという願いが込められているように思います。

主人公が彼女のベアの言うことを回想するシーンで、「ベアは本を読むという行為がすこしずつ、だが確実に消滅しつつあるんじゃないかと言う。読書は個人的な儀式だ、鏡を見るのとおなじで、ぼくらが本のなかに見つけるのは、すでにぼくらの内部にあるものでしかない。本を読むとき、人は自己の精神と魂を全開にする。そんな読書という宝が、日に日に稀少になっているのではないかと、ベアは言う。」

あと、ちょっと残念な部分で、小説だから都合良くできているのは仕方がないとしても、昔に自分がいない場所で起きた様々な出来事を、まるでその現場にいて見てきたように長々とまるで創作した小説のように書いてある遺書という設定はどうしたものでしょうかね。

魅力的なバルセロナの街が効果的に使われていて、もしこれからバルセロナへ旅行しようという人は一度読んでおくといいかも知れません。

★★☆

  ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

小説 秒速5センチメートル (角川文庫) 新海誠

著者は作家と同時にアニメ映画監督としても有名で、いま大ヒット上映中の「君の名は。」の原作とアニメ映画監督として脚光を浴びています。

この作品は2007年に「秒速5センチメートル」としてアニメ映画が作られ、その後に小説が書かれ刊行されましたが、その時はマニアの人以外にはあまりパッとしなかったようです。

内容は連作短編で小学校の時に知り合った少年少女が、その後転校などで離ればなれになりながらも心の中にずっと相手の記憶が残っているという青春小説です。ハイ、還暦前の中高年にとっては苦手な分野です。

タイトルの秒速5センチとは桜の花びらが落ちてくる速度のことで、雨は秒速5メートル、雲は秒速1センチだそうです。

花見デートの時にそういうことをサラッと言える小学生もいないだろう?と思ってしまうのはやはり毒に犯された中高年者の考え方なのだろうなぁと思うだけです。

あちこちへ飛んでちょっとわかりづらいところがあるものの、心がやんわりとくつろげる点はいい作品だと思います。

★★☆

  ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

名探偵に薔薇を (創元推理文庫) 城平 京

著者は1974年生まれの団塊ジュニア世代で、1998年に発刊されたこの作品が実質的なデビュー作です。ペンネームは奈良県出身と言うことで平城京をもじったものだそうです。

不気味なメルヘン童話と殺人がリンクするミステリー小説で、第1部「メルヘン小人地獄」と第2部「毒杯パズル」の二部構成となっていて、続編という形式です。

探偵小説というのが好きで、国内外問わず数多くの探偵小説を読みましたが、この作者の作品は初めてです。タイトルに探偵と入っているとつい手にとってしまう困った習性です。

内容は小人地獄という心筋梗塞としか判断できない完全犯罪に使える毒薬にまつわる物語で、その開発者の身内や関係者が次々と殺されます。

そこで名探偵が登場ということですが、この探偵は若き大学生の女性で変人。しかも過去になにか個人的な問題を抱えています。

そうしたちょっと変わったシチュエイションですが、最後にはすべて見事解決!ということでめでたしめでたし。どちらかと言えばアニメにでもすればウケそうな若い人向けの作品ですね。

★☆☆


【関連リンク】
 9月前半の読書 20歳からの社会科、八甲田山死の彷徨、WORLD WAR Z〈上〉(下)、サマータイム
 8月後半の読書 挽歌、アミ小さな宇宙人、葉桜の季節に君を想うということ、マルドゥック・スクランブル The First Compression-圧縮
 8月前半の読書 小説 上杉鷹山、秋霧の街、結婚は人生の墓場か?、史上最強の内閣



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1056
20歳からの社会科 (日経プレミアシリーズ) 明治大学世代間政策研究所

すでにあちこちで語られていて多くの人は知っていながらも、政治家含めどうすることもできずにただあきらめているという感がある、日本の高齢化社会、格差社会、外交、未来の課題に真正面から向き合い、様々な学者や識者と言われる人が、わかりやすく解説しています。

内容は、
第1章 高齢者の意見が通りやすい国
第2章 どうすれば若者が社会を動かせるのか
第3章 今の若者が担う外交で日本は生き残れるか
第4章 年金や医療費を誰が支えるのか
第5章 人が減り、教育に熱心でなくなった国
第6章 未来の地球に何を贈るのか

タイトルにあるように、主としてこれから社会を担っていく20歳前後の若い人向けという体裁をとっているため、特に高齢者の既得権益については手厳しい内容となっていますが、いろいろと考えさせられる内容となっています。

別に今の高齢者が悪いことをして権利を得たわけではなく、社会や政治がそういう高齢者優遇の方向へ向かっていった結果だと思うのですが、今ではそうした議論も限界にきていて、これから生まれてくる日本人に借金をつけ回すのではないという結論には誰も反対はできないでしょう。

具体的には、年金、医療費、雇用、教育、安全保障、家族政策、環境などの問題整理に役立てられると思います。

★★★

  ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

八甲田山死の彷徨 (新潮文庫) 新田次郎

1902年の明治時代に実際に起きた「八甲田雪中行軍遭難事件」を題材にした小説で、1971年に単行本、1978年に文庫化されました。

私も映画館へ見に行った高倉健主演の1977年公開の映画「八甲田山」の原作として有名ですが、映像では描ききれない著者の想いが詰まった山岳小説として読みました。

山岳小説を書かせると右に出る者はいないと言われた著者だけあって、雪山での壮絶なシーンはもちろん、その雪山へ行軍する二つの部隊をうまく対比していて、その事前の予行演習や装備、組織や上官との関係などが細かく書かれていて興味深いです。

あらすじは、日露戦争が始まりそうになってきた社会情勢で、日本陸軍としても冬山の装備や部隊の展開などが重要視されてきて、青森と弘前の二つの部隊に冬の八甲田山を踏破する命令(表向きは任意だが実質的には命令)が下され、それぞれ逆方向から八甲田山に登り、途中ですれ違うという計画になります。

雪山行軍の経験があり、慎重な弘前歩兵第三十一連隊が先に出発し、それを聞いて天候が悪い中、案内人も雇わず慌てて出発した経験の少ない青森歩兵第五連隊が八甲田山に足を踏み入れたとたん猛吹雪に遭ってしまい部隊が全滅してしまいます。

一方の弘前隊は常に地元の案内人を立てて、慎重に進むことで、予定通り八甲田山を無事に踏破し、ただ1人だけ足をくじいたために引き帰らせた他は、予定通りに行軍して、弘前へ戻ってきます。

暴風雪と深い雪で行く手をさえぎられる青森隊の悲惨な状況は、映像で見ることでその迫力が倍加します。

小説ではそうした現場の迫力ではなく、それぞれの立場に立った人間物語として読むことができます。それにしても想像を絶する物語です。

昨年夏、八甲田山のすぐ近く、奥入瀬まで旅行で行きましたが、もしこの小説を先に読んでいれば、八甲田山麓の供養塔がある場所へ寄っていただろうなと感慨深げに読みました。

★★★

著者別読書感想(新田次郎)

  ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

WORLD WAR Z (文春文庫)〈上〉(下) マックス ブルックス

アメリカで2006年、日本語訳版は2010年に出版された終末ホラー小説です。2013年には映画「ワールド・ウォーZ」が製作されていますが、小説とは一線を画して内容はかなり違っているようです(未見のため不明)。

予備知識はなく、究極を意味するZを付けたWORLD WARですから、これは米中が核兵器を使って互いに攻撃するのか?と勝手に想像してましたが、全然違いました。

Zはゾンビ(ZomB)のZで、全盛界で繰り広げられた人類と生きた屍者との壮絶な戦いが起き、やがて人類がほぼゾンビを制圧し、沈静化してから各地で生き残った人々に当時の模様をインタビューをしたという形態をとった変わった作品です。

中国の奥地で発生したなぞのウイルスが屍者を蘇らせ、その屍者が人に噛みついたり引っ掻くことでウイルスが感染し、やがて心臓は止まるけど身体は動き出すというあまり夢には見たくないB級ホラーって感じ。

そう言えば、以前読んだ伊藤計劃・円城塔著の「屍者の帝国」では、奴隷のように労働や兵役をさせるために屍者を蘇らせる技術を開発するというのがありましたが、いつかずっと未来にそうした技術が開発されるのかも知れません。

とはいえ、なにもわざわざ不気味で有限な屍者を蘇らせなくても、AIと高感度センサー、人工皮膚、ナノテクなどを使ったロボットを開発、生産すれば人間に忠実な労働力でも兵隊にでもなんでも使えて効果的だと思いますけどね。もうとっくに開発が始められていると思います。

単にホラーではなく、それぞれの国の特性を考えたゾンビ対策や、住民避難、軍隊の活動など細かなところまでよく調べて書かれているところがミソかも知れません。

その原作をモチーフとした映画も録画してあるのでそのうちに見たいと思ってます。

★★☆

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サマータイム (新潮文庫) 佐藤多佳子

1990年に「サマータイム 四季のピアニストたち」として刊行され、その後2003年に上下巻合わせた連作短編の文庫で、その中身は四季を彩るように「サマータイム」、「五月の道しるべ」、「九月の雨」、「ホワイト・ピアノ」の4編からなっています。

この作品は著者のデビュー作で、私は過去に「しゃべれどもしゃべれども」「一瞬の風になれ(第一部~第三部)」を先に読みましたが、いずれも遠い青春時代を思い起こさせてくれる爽やかで甘酸っぱい作風という感想です(自分の青春時代はまったく爽やかでも甘酸っぱくもありませんでしたが)。

タイトルはジャズの名曲「サマータイム」から来ていますが、短編ごとに変わる主人公のいずれもが、ピアノに関係していて、そうした名曲の思い出が出てきます。

やはりお得意のほろ苦さと甘酸っぱさが同居する若い青春ドラマが展開されていて、60近いオッサンが読むのはちょっとキツめ。若い人には共感できるところがあるのでしょう。

★☆☆

著者別読書感想(佐藤多佳子)


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