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バリー・リンドン 1976年 英・米 日本公開1976年
監督:スタンリー・キューブリック 
出演:ライアン・オニール、マリサ・ベレンスン

全編が185分(3時間)もあり長い映画で、テレビ放送では1部と2部に分けられていました。

監督のスタンリー・キューブリックは「2001年宇宙の旅」や「時計じかけのオレンジ」など多くの名作、大作を作ってきた巨匠ですが、この映画のような個人の伝記的(フィクションです)な映画はこれだけだそうです。

舞台は18世紀半ばの英国で、農家の生まれで上流社会とは縁がなかった主人公ですが、恋人を取り合い、富豪のへっぽこな軍人に1対1の決闘を申し込み、それには勝ったものの、英国の警察に追われることとなり、故郷を捨て行きずりで英国陸軍に入隊、そこでフランスなどとの7年戦争に従軍します。

7年戦争は両軍ともひどい消耗戦で、このままでは最前線で野垂れ死にするだけと悟った主人公は、池で水浴している将校の服を盗み、安全なところへ逃げようとしますが、途中同盟国のプロイセン王国(現ドイツ)で、偽っていた身分がバレてしまい、「兵として加わるかそれとも処刑か」と聞かれ、当然プロイセンの兵士となります。

その後プロイセン軍での活躍が評価され、プロイセンの警察に協力し、ある英国出身の有名なギャンブラーの執事として潜り込み、スパイ活動を求められますが、勤務初日にギャンブラーに本意(やむなくスパイを強制されている)を告げ、ギャンブラーの信頼を得て二重スパイとなります。

しかし、そのギャンブラーもやがてプロイセンを追われることとなり、警察の裏をかいて一緒に脱出し英国に戻ります。

ここまでが1部で、2部では、無事にプロイセンから逃げ出し英国に戻ってからの活躍です。

英国に戻りプロのギャンブラーとして生活している中で、若い伯爵夫人と出会い籠絡、高齢の旦那が病気で亡くなった後に後釜として名家に入りこみ、上流社会で放蕩の限りを尽くします。

家庭を顧みず、放蕩を続ける主人公はとうとう妻と前夫の子に見放され、家を追い出されてしまいます。

いや、まったくジェットコースターのように浮き沈みというか紆余曲折が激しい人ですね~

こうした波瀾万丈の一生を送るというのは退屈しなくて良いかも知れませんが、それにしてもめまぐるしく強運と悲劇とが次々とやってくるのも精神的、肉体的にタフでないと大変そうです。見ていてもあまりの落差に目が回りそうでした。

そういう人生ですから映画としてはとても面白く、長時間でも退屈はしませんでした。

★★★

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

アメリカ アメリカ 1963年 米(日本公開は1964年)
監督 エリア・カザン
出演 スタティス・ヒアレリス、フランク・ウォルフ

映画の舞台となるのは19世紀のトルコで、当時はオスマン帝国(1281年~1922年)という世界の中でもトップクラスの繁栄と強国を誇っていたところです。

しかしその強力な大国も19世紀末頃には様々な問題が噴出し、帝国末期の様相を呈していました。

そのオスマン帝国はトルコ人が主導していたため、帝国に組み入れられた近隣のギリシア人やアルメニア人は差別され、トルコ人に搾取されていたというのは、今も昔も支配する国とされる国の違いでよくあることです。

主人公はそうしたオスマン帝国の圧政に苦しむギリシア人一家の若い長男で、友人から聞かされた新興国アメリカへ渡りたいと強く思うようになり、家族の支援もあり、アメリカ行きの船が出ている首都コンスタンティノープル(現イスタンブール)へと向かいます。

ところが途中で山賊や、詐欺にあって、持ち物をすべて奪われ、仕方なく港湾で働き渡航費を貯めていきますが、それも売春宿ですべて失ってしまいます。ま、自業自得なんですけどね。

人に騙されても、お金を奪われても、人への恨みつらみではなく、自分の情けなさを嘆くという、なんと、人の良いことでしょう。ギリシア人の特徴なのでしょうか?

コンスタンティノープルで絨毯の商売をしていた親戚の力を借りて、お金持ちのふりをし、持参金付きで婚約者を得て、さらにアメリカ人旅行客の婦人を色仕掛けで味方に付け、アメリカ行きの船にようやく乗船することができます。

しかし、アメリカにまもなく到着するという船内で、アメリカ人婦人との不倫関係や、貧しい身元もバレてしまい、アメリカ到着後に追い返されるという危機一髪の事態に。その後は見てのお楽しみです。

そうした移民の苦労話を大河ドラマ風に壮大なスケールで描かれていました。

それにしてもギリシア映画ではなく、アメリカでトルコが舞台の移民映画がなぜに?と思って調べると、監督のエリア・カザンが自らの体験を書いた自叙伝的小説を元にしているとのこと。

エリア・カザンはそのオスマン帝国から米国に移民として渡り、その後「欲望という名の電車」(1951年)、「エデンの東」(1955年)など数多くの名作映画を監督をしています。

★★☆

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我が命つきるとも 1967年 米
監督 フレッド・ジンネマン 
出演者 ポール・スコフィールド、スザンナ・ヨーク、ロバート・ショウ、オーソン・ウェルズ

第39回アカデミー賞で8部門にノミネート、うち6部門で賞を獲得した作品で、なかなかの大作です。主人公は有名な思想家で作家でもあったトマス・モアです。

私の高校生時代には、国語の教科書にも同氏の小説「ユートピア」が出てきましたが、今はどうなのでしょう?大学の入学試験でも、著者と作品名を結びつける問題として時々出てきました。

暇だった大学生の頃に「ユートピア」は買って読みましたが、なにか奇想天外でよく理解できなかった記憶があります。

同じ時期に読んだ、英国の17世紀の詩人ミルトンが書いた「失楽園」(渡辺淳一著のエッチな「失楽園」ではなく)のほうも奇想天外さでは負けていませんが、旧約聖書をベースにしているだけあって、わかりやすく印象が強く残り楽しめました。

映画の舞台は当時宮廷文化が盛んだった14世紀の英国、ヘンリー8世の時代に、今で言う法務大臣か最高裁判所長官のような大法官という役職まで上り詰めたトマス・モアですが、ヘンリー8世が子供ができない妻と離婚して別の女性と再婚したいと要求しても、当時英国の国教だったカトリックは離婚禁止のため、それに同意せず、国王の怒りを買います。

そうした状況の中で、大法官の地位を狙うライバルが虚偽の重罪証拠をトマス・モアに突きつけ、「反逆罪」で斬首されるまでの映画で、一途に正義とキリストの教えを守る善き人として描かれます。

テンポが速く、しっかり見ていないと、どこでどうなった?というのがわからなくなります。

一度、ながらで見たところで、途中からわからなくなってしまい「これはちゃんと見ないとダメだ」と思い直して、再度最初から集中して見ました。

ただ、善玉と悪役とがハッキリと分かれているので、よく見ていればわかりやすいドラマです。

なにか時代を感じさせるような、映画と言うよりまるでシェークスピアの舞台劇を見ている錯覚(って見たことはないのですが)を覚えます。

つまりいちいち登場人物の動きや発声が大げさで、映画の中でも広い劇場に響き渡るような通る声で喋っているって感じ。おそらくそうした当時の舞台俳優や女優が多く出演し、そうした表現が当時は良いとされていたのでしょうね。

映画の最初の方で、悪人面し、病気でやつれた前任の大法官役に、懐かしい当時52歳のオーソン・ウェルズがちょい役として出ています。

★★☆

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夜は短し歩けよ乙女 2017年 配給 東宝映像事業部
監督 湯浅政明 出演(声優) 星野源、花澤香菜

以前に読んだことがある森見登美彦氏の同名の小説をアニメ化した作品です。

最初はアニメとは知らず、ずっと頭の中で出来上がっていた実写版の映画とばかり思ってましたが、最初のタイトルが終わってもアニメのままだったので、???という感じで混乱しました。

その原作者の森見登美彦氏は京都大学で青春時代を過ごし、その思い入れが半端なく、様々な著書の中にも京都の風景が描写されています。

鴨川ホルモー」で有名な、年齢的にも近い同じ京大卒の作家万城目学氏の作品とも共通したところがあります。

このアニメでも、高瀬川や木屋町界隈、糺の森(下鴨神社参道)など京都の日常の風景が多く取り入れられています。

内容はというと、もうこれは小説以上にハチャメチャで、言葉ではなかなか言い表せないので、見ていただくしかないのですが、青春恋愛ドラマというか、魔境メルヘンというか、簡便なミュージカルというか、なにかわからないものがいろいろと混じっていてよくわかりません。

私は見てませんが同じ著者の作品を原作としたテレビアニメ「四畳半神話大系」が2010年に放送されていて、その流れをくむ映画だそうです。

★☆☆

【関連リンク】
ここ10年間に見た映画 その1(1999年以前制作映画)
ここ10年間に見た映画 その2(2000年以降制作映画)

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