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やがて、警官は微睡る(双葉文庫) 日明 恩

やがて警官は微睡る一般的に「武本&潮崎シリーズ」と言われる警察官が主人公の小説の第3作目で、2013年に単行本、2016年に文庫が出版されています。このシリーズはすでに2018年に第4作「ゆえに、警官は見護る」が単行本(文庫は2022年刊)で出版されています。

昭和時代の香りが漂う無口で強面の刑事と、名家のお坊ちゃまで、一度警察官を辞めi種キャリア採用で復帰してきた軽いノリで多弁な刑事のコンビで活躍するシリーズですが、この3作目は過去のものとは少し違っています。

横浜みなとみらい地区に新規オープンした外資系ホテルで人質を取ったテロが発生し、そのホテルで見合いのためにいた主人公刑事が、若いフロントマンと一緒に武装したテロリスト達と戦うという内容です。

しかし以前のような反社会組織や密輸業者など裏社会との戦いとは違い、多国籍のサイコキラーやあちこちに爆弾を仕掛け、情け容赦なく銃器を打ちまくるというまったくリアリティのない内容にはがっかりしました。

これは「ダイハード」のような、映画やテレビドラマを念頭に派手なエンタメ効果を狙ったものなのか、あまりにも過去の作風と違っていて、シリーズ第1作「それでも、警官は微笑う」(2002年)や、消防署員が主役の別シリーズ第1作で「鎮火報 Fire’s Out」(2003年)以来の著者のファンでしたがもう続編はいいかなという感じです。

★☆☆

著者別読書感想(日明恩)

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キル・リスト(上)(下)(角川文庫) F・フォーサイス

キル・リスト2014年に単行本、2020年に文庫化された著者お得意の国際謀略サスペンス小説です。

主役はアメリカ人のイラクやアフガニスタンで実戦経験のある中年の海兵隊員で、若いときにアラビア語を学んでいたことから、名前すらわからないイスラム過激派のテロリストを探し出して抹殺する仕事を与えられます。

この仕事では、アメリカの国防省、CIA、英国やイスラエルの情報機関、さらには英国の特殊部隊まで巻き込んだ掃討作戦に広がっていきます。

日本語翻訳版が2014年に出版されたと言うことは、英国本国では2013年頃には発刊されているはずで、これは、9.11テロの首謀者ウサーマ・ビン・ラーディンの暗殺(2011年)に触発されたんじゃないかなと勝手に思っています。

本著にも、どうやってウサーマ・ビン・ラーディンの居場所が特定できたかなど書かれていました。

今回は、中東からパキスタン、そしてアフリカと居場所を変えるテロリストを追いかけ、居所を突き止めますが、そこにはイスラエルの貴重な工作員が潜り込んでいるために無人機からミサイルを撃ち込むという荒っぽいことができず、おびき出しての軍事作戦を実行することになります。

盗聴やハッキング、無人偵察機などハイテク軍事技術も満載で、スパイの世界も007の時代からすると大きく変わってしまったものです。

作戦に大きな失敗や破綻はなく、アメリカと英国の密接な連携で淡々と進む話であまりひねりや盛り上がりはないですが、一般人にはまったく馴染みがなく縁がないSFのようなリアルの世界が確かにあるのだということは理解できました。

★★☆

著者別読書感想(フレデリック・フォーサイス)

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検事の本懐(宝島社文庫) 柚月裕子

検事の本懐最後の証人」(2010年)から始まった「佐方貞人シリーズ」の第2弾の連作短編集です。出版は2011年に単行本、2012年に文庫化されています。

短編は、「樹を見る」「罪を押す」「恩を返す」「拳を握る」「本懐を知る」の5編です。

地方検察庁に配属された若い検事を主人公としますが、その主人公の父親が元弁護士で、顧問弁護士をしていた企業のオーナーが亡くなった時に業務上横領が発覚し逮捕されて実刑を受けるという過去があります。

主人公の父親は収監中に病気で死亡していますが、今回の短編の中でその事件と、発覚してから一切の言い訳をせず実刑を言い渡されることになった理由などが明らかになります。

その他、大掛かりな事件捜査のため東京地検に呼ばれて地味な仕事を担当しますが、その中で見逃されていた謎に気がつき、上司に報告するも相手にされず、結果的に「できないやつ」という汚名を着せられてしまいます。しかしそのときに上司に伝えたヒントが元になって事件は大きく動くことになります。

5編、それぞれ、派手な活躍などはなく、検事の地味な仕事が綴られていきますが、その中にある人間の思いをくみ取れる正統派検事としての活躍が秀逸です。

このシリーズは、すでに第3弾の「検事の死命」(2013年)、第4弾の「検事の信義」(2019年)が発行されています。また機会を見て読んでみたいと思っています。

★★★

著者別読書感想(柚月裕子)

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みちづれ 短篇集モザイクI(新潮文庫) 三浦哲郎

みちづれ昨年、芥川賞を受賞した短編集「忍ぶ川」(1961年)を読んで、面白かったので1991年のこの短編集を読むことにしました。

サブタイトルに「短篇集モザイクI」とありますが、1作が約10ページ(文庫)程度のかなり短い作品で、こちらは純文学でジャンルは違いますが、星新一氏のショートショートのような感じです。

読むのは楽で良いですけど、あまりにも短いのでよく理解できないまま、あるいは余韻を楽しむまでもなく終わってしまうというパターンです。

したがって、感想も書きにくく、読んだそばから次の作品へ意識がいってしまい、せっかく面白かったのにすぐ忘れてしまうパターンでもったいない感じです。

収録作品は「みちづれ」「とんかつ」「めまい」「ひがん・じゃらく」「ののしり」「うそ」「トランク」「なわばり」「すみか」「マヤ」「くせもの」「おさかり」「ささやき」「ねぶくろ」「はらみおんな」「かきあげ」「てんのり」「おさなご」「こいごころ」「にきび」「オーリョ・デ・ボーイ」「さんろく」「ゆび」「じねんじょ」の24篇です。なぜかすべてひらがなかカタカナのタイトルです。

この短篇集モザイクには「ふなうた短篇集モザイクII」「わくらば短篇集モザイクIII」の続編があります。

★★☆

【関連リンク】
 1月後半の読書 25時、晴子情歌(上)(下)、淀川八景
 1月前半の読書 東京クルージング、資源カオスと脱炭素危機、カオスの娘、橋を渡る
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