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先般日テレの「笑点」を見ていると、長寿番組であることを出演者達がしつこく何度も誇らしげに喋っていましたが、確かに「笑点」は45年前の小学生の頃に見ていた記憶から、そのスタイルがほとんど変わらない稀な番組です。

そうした長寿番組って他になにが残っているのかなって思って調べてみました。

「笑点」に代表される全国ネットのバラエティ番組では、現在も放送中のものとしては、

1.笑点(日本テレビ)1966年5月~(48年9ヶ月)
2.新婚さんいらっしゃい!(朝日放送)1971年1月~(44年2ヶ月)
3.パネルクイズ アタック25(朝日放送)1975年4月~(39年10ヶ月)
4.徹子の部屋(テレビ朝日)1976年2月~(39年)

と全国ネットバラエティ部門では「笑点」が堂々長寿トップで、まもなく50周年を迎えるのですね。

だからみんなでやいのやいのと騒いでいたのか。

でも放送開始時からただひとり出演し続けている喋るミイラに近い歌丸師匠の体調が思わしくなく、いまいち盛り上がりません。

「笑点」は談志師匠や三波紳介、前田武彦、5代目圓楽師匠などの司会、毒蝮三太夫の座布団持ちなど多くのユニークな人に支えられてきましたが、私はなんと言っても「笑点=歌丸」とまで思える歌丸師匠の長年にわたる功績が一番だと思っています。

歌丸師匠が「笑点」から離れるときが、私の中では笑点が終わるときだとまで思っています。

全国ネットではありませんが、関西ローカルではお馴染みの「よしもと新喜劇」(毎日放送)は、放送開始時は別タイトルでしたが、今のスタイルで始まったのが1962年9月ということですから、なんと52年7ヶ月という「笑点」を上回る長寿記録を持っています。

さすがに笑いの本場大阪だけのことがあり、笑いは常に身近なところにあります。子供の頃、土曜日の学校を半ドンで終え、家に帰って昼食を食べ始める頃から始まる「吉本新喜劇」は、毎週楽しみに見ていました。船場太郎、花紀京、岡八郎、桑原和男といった個性的な面々の絶頂期だったかも。

その他長寿で有名な番組として、

タモリ倶楽部(テレビ朝日)1982年10月(32年4ヶ月)
さんまのまんま(関西テレビ)1985年4月~(29年10ヶ月)
バラエティー生活笑百科(NHK大阪放送局)1985年4月~(29年10ヶ月)
アッコにおまかせ! (TBS)1985年10月~(29年5ヶ月)
日立 世界・ふしぎ発見! (TBS):1986年4月~(28年10ヶ月)

などがあります。

30歳以上の人なら一度は見たことがある番組ではないでしょうか。

桂文枝 (6代目、元桂三枝)、黒柳徹子、タモリ、明石家さんま、笑福亭仁鶴、和田アキ子 などタレントの冠番組やMCが売り物の番組が長寿の多くを占めていますが、いずれも高齢となりその先行きがそろそろ心配です。この中では一番若いさんまも今年還暦を迎えます。

1953年(昭和28年)のテレビ放送開始から62年の現在、バラエティだと最長でも52年ですが、ニュース系、天気予報、スポーツ中継では放送開始から継続して放送されている番組があります。上位はNHKの独占状態です。

1.国会中継(NHK)1953年~(62年)
1.大相撲中継(NHK):1953年~(62年)
1.天気予報→気象情報(NHK)1953年~(62年)
4.国会討論会→日曜討論(NHK)1957年10月~(57年8ヶ月)
4.テレビ体操→みんなの体操(NHK)1957年10月~(57年8ヶ月)
6.フジテレニュース→産経テレニュースFNN(フジテレビ)1959年3月~(55年11ヶ月)
7.ヤン坊マー坊天気予報(民間テレビ各局)1959年6月~2014年3月(54年10ヶ月)

ま、妥当な順位ですが、「ヤン坊マー坊天気予報」は昨年3月で終わりました。

私が最初に見たのはもちろん白黒のアニメでしたが、歌のインパクトがあってよく覚えています。せっかく長く親しまれながら、そしてヤンマー自体、業績悪化という話しも聞かないので打ち切りは残念でした。

年に一度の長寿番組では、

NHK紅白歌合戦(NHK)1953年~(61年)
ゆく年くる年(NHK)1953年~(61年)
全国高等学校野球選手権大会中継(NHK)1954年~(60年)
選抜高等学校野球大会中継(NHK)1954年~(60年)
輝く!日本レコード大賞(TBS)1959年~(55年)

などが長寿を誇っています。

NHKに混じって民放の音楽番組としては異例の長寿を誇る「レコ大」が頑張っています。それでも最近では受賞者の欠席や視聴率の下降が激しく、賞の権威の低下と「レコード」という言葉がいつまで通用するのか、そろそろ名称も含め改革期にきていそうにも思えます。

音楽番組では、

のど自慢素人音楽会→NHKのど自慢(NHK)1953年3月~(61年11ヶ月)
みんなのうた(NHK)1961年4月~(53年10ヶ月)
シオノギ ミュージックフェア(フジテレビ)1964年8月~(50年6か月)

こうして見ると、塩野義製薬がずっと冠スポンサーをしている「ミュージックフェア」は偉大な番組です。

日立や東芝、パナソニック、トヨタなどの大企業(グループ)が、スポンサーを長期におこなうのはわかりますが、老舗とはいえ大阪のローカルな製薬会社で、大衆向けには「ポポンS錠」しか製品を持っていなかった会社ですので、ここまで継続してやってきた経営陣に敬意を払いたくなります。

ただ子供の頃は親がこの番組を楽しみにして見ていたので一緒に見ていましたが、ここ40年以上見ていません。

昔はもっと夜にやっていたと思うのですが、今はせわしない土曜日夕方の放送で、しっとりした大人の歌を聴くのにはあまりいい時間帯とは思いません。

意外と短いなと思ったのが映画放送番組です。

土曜洋画劇場→日曜洋画劇場(テレビ朝日)1966年10月~(48年5ヶ月)
木曜洋画劇場(テレビ東京)1968年2月~2010年3月(42年1ヶ月)
午後のロードショー(テレビ東京)1982年3月~(32年11ヶ月)
ゴールデン洋画劇場(フジテレビ)1971年4月~2001年9月(30年5ヶ月)
水曜ロードショー→金曜ロードショー→金曜ロードSHOW!(日本テレビ)1985年10月~(29年4ヶ月)

小・中学生の頃は月曜(TBSの月曜ロードショー)、水曜(水曜ロードショー)、金曜(ゴールデン洋画劇場)、日曜日(日曜洋画劇場)と一週間のうち4日、テレビで古い洋画を見るのが楽しみでした。

そうした映画放送枠の多くはドラマやバラエティに次々奪われて消えていきました。これらの映画テレビ番組では解説者の淀川長治さんや水野晴郎さん、荻昌弘さん、高島忠夫さん、浜村淳さんなどが輝いていた時代でした。

アニメや子供向け番組は、テレビとの相性の良さもあり結構長寿番組があります。

おかあさんといっしょ(NHK)1959年10月~(55年4ヶ月)
サザエさん(フジテレビ)1969年10月~(45年4ヶ月)
ドラえもん(日本テレビ→テレビ朝日)1973年4月~(中断あり累計35年)
セサミストリート(NHK→テレビ東京)1972年4月~2007年9月(中断あり累計32年)
それいけ!アンパンマン(日本テレビ)1988年10月~(26年4ヶ月)

こちらもほとんどすべての日本人が一度は見たことのある番組でしょう。

「サザエさん」は2013年に「最も長く放映されているテレビアニメ番組」としてギネス世界記録に認定されています。

昔の作品が残っているかは不明ですが、できれば45年前の作品の一挙放映をやってもらいたいものです。

ドラえもんは途中中断がありましたが、制作・放送が日テレからテレ朝へと途中で変わるという珍しいパターンです。

その他の長寿番組では、

東芝日曜劇場→日曜劇場(TBS)1956年12月~(58年2ヶ月)
きょうの料理(NHK)1957年11月~(57年3ヶ月)
連続テレビ小説(NHK)1961年4月(53年10ヶ月)
NHK杯テレビ囲碁トーナメント(NHK)1962年10月~(52年4ヶ月)
キユーピー3分クッキング(CBCテレビ・日本テレビ)1962年12月~(52年2ヶ月)
大河ドラマ(NHK)1963年4月(51年10ヶ月)
きょうの健康(NHK)1967年4月~(47年10ヶ月)

短時間の番組ですが、キューピーもこの50年の間、業績には変動があったでしょうけど、よく続けてスポンサーを引き受けていたと思います。

テレビのスポット広告など金さえ積めば誰でも出せますが、こうした冠番組を何十年も続けられるのは、業績が安定しているだけではなく、日本国民から愛され信頼されている証拠です。大きな不祥事でも起こすと続けられませんものね。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

さてラジオ番組で長寿といえば、さすがにテレビよりもずっと前に始まっているので、恐ろしいことになっています。ただし太平洋戦争中は中断していた番組も多そうです。

株式市況(NHK)1925年3月~(90年)
ラジオ体操(NHK)1928年11月~(86年3ヶ月)
天気予報(NHK)1925年3月(中断あり累計86年)
全国中学校野球大会→高校野球中継(NHK)1927年~(中断あり累計83年)
大相撲中継(NHK)1928年~(中断あり累計83年)
のど自慢素人音楽会→NHKのど自慢(NHK)1946年1月~(69年1ヶ月)
こども音楽コンクール(TBS)1953年~(62年)

個人的に長寿ラジオ番組といえば、中・高生の頃、深夜によく聞いていたJET STREAM(FM東海→TOKYO FM)で、この番組は1967年7月からの放送で、現在47年7ヶ月になります。最近はまったく聞いていませんが、今でもちゃんと続いていたのですね。

初代パーソナリティの城達也氏は1967年の開始から1994年12月末までの27年間に渡り、ほとんど休みなく素晴らしい声と語りを聞かせてくれました。

その最初と最後のお決まりのナレーションです、おやすみなさい。。。

 遠い地平線が消えて、深々とした夜の闇に心を休める時、
 遥か雲海の上を、音もなく流れ去る気流は、たゆみない宇宙の営みを告げています。
 満点の星をいただく、果てしない光の海を、豊かに流れゆく風に 心を開けば、
 煌く星座の物語も聞こえてくる、夜の静寂(しじま)の、なんと饒舌なことでしょう。
 光と 影の境に消えていった、はるかな地平線も、瞼に浮かんでまいります。

 夜間飛行の、ジェット機の翼に点滅するランプは、遠ざかるにつれ、
 次第に星のまたたきと区別がつかなくなります。
 お送りしておりますこの音楽が、美しくあなたの夢に溶け込んでいきますように。


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758 プロ野球とメジャーの試合時間
675 我が家のテレビ視聴環境改善 工事編
670 我が家のテレビ視聴環境改善 準備編その1
461 年末年始のテレビを見ていて感じたこと その1

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899
マーケティングのプロと思われる方の書いたブログで「家電売場が、意外と面白い」という記事を読みました。

私もなにか買い物があるわけでもないのに、家電量販店やホームセンターの中をブラブラと歩き回るのが好きで、暇と体力、そして最近は股関節が悪くて調子のいいときに限りますがひとりでブラリとよく出掛けます。

以前は主として外勤営業職という立場を利用して(笑)、大きな書店巡りや、出先の近くに名所旧跡などがあれば、ちょっと立ち寄って見物してみたりと、暇を見つけて町歩きをするのが楽しみでした。

なので、NHKの「世界ふれあい街歩き」や「ブラタモリ」「鶴瓶の家族に乾杯」、日テレの「ぶらり途中下車の旅」などはよく見ています。でもその多くは仕込み(撮影前に調査、交渉している)が多く、いかにも作り物でうんざりすることも多いですけど。

今回はそうした街歩きネタではなく、上記のブログに書かれていた内容にふと疑問というかアレッ?って思ったことがあったので、それについてです。

先日行った赤坂見附にある家電量販店のあるフロアで、フロア売れ筋No.1の商品が、これでした。
フィリップスのヌードルメーカー
10分で、うどん、そば、パスタなど、本格的生麺が出来上がるという、自動製麺機ですね。
(中略)
新しいニーズを見つけ、解決策を創り出した商品ですが、ヒットしてるようですね。

この文章を読んで思ったのは、

マーケティングについての著作物があり、講師なども務めているような人でも、あっけなく騙されるものなんだな

と。

同製品がそこそこヒットしているのは知っていますが、通常量販店の売れ筋やイチオシで目立つようにしているのは、実際によく売れていたり消費者の人気が高いものではなく、あくまで「店の儲けのため、今一番売りたいもの」であることは当たり前のことで、そうしたまったく信用できない情報をなぜわざわざ持ち上げるのか不思議に思ったのです。

しかも店の「フロア売れ筋No.1」について、なにも疑うことなく、そのままを信じた書きっぷりなので、思わず失笑してしまいました。

これが「どうもこの量販店ではこの製品を強く売りたがっているようだ」とかのコメントならばわかるのですが。

もっと言えば家電量販店では、製品ごとに「売れ筋商品」とか「人気No.1」とか書かれたPOPが貼られていますが、それもそのまま信用している人がきっと多いのでしょう。

そんなわけないでしょ(笑)

同じ機能を持つ商品でもメーカーや仕入台数によって仕入原価率が違ったり、売った台数によって変わってくる店へのキックバック、販売台数を競う販売員のキャンペーン、販売員の目標という名のノルマなど、客の預かり知らぬところで様々な「店のお薦め商品事情」が渦巻いているのが普通です。

店や販売員にとって売りたいものが、お客さんの気を引きやすい「お薦め商品」であり「人気No.1」であり、、根拠のない「売れ筋商品」なのです。

遠い昔、唯一大学生が就職の際に使っていたツールを独占的に提供していたリクルートが、年一回発表する「就職先人気ランキング」なんてものも、全部ではないにしろリクルートへの広告出稿量で順位が決まっていたというのは就職業界では半ば常識ですし、通販などでもよくみられる「販売実績No.1」とか「満足度No.1」なんていうのも、とても信用できないものが多くあります。

人を疑うことを善としない日本人が多いというか、他の国の人との比較をしたわけではないので、なんとも言えませんが、近年の商売の基本は綺麗事では済まず「売れば勝ち」なのです。

昔のように「祖父の代からずっと取引が続いている」ような信頼関係で成り立っている店と個人の関係などもうないのですから。

量販店なら店の制服を着た店員さん、ドラッグストアやコンタクトレンズ屋へいけば本当は知識もないアルバイトなのに白衣を着ているだけでなんだか賢そうに見える店員が薦める「店にとって好都合な商品」をそのまま信用して買うお人好しなお客さん。

どうせ機能や効能にたいした違いがあるわけでなく、お客さんに大迷惑をかけることもないので、それなら店にとって都合のいい商品を強く押し出して売ろうとするのは当たり前のことです。

例え指名買いにきても、しつこく「(店の)お薦め商品」を押してくることから店から店員さんにかけているプレッシャーやノルマの大きさもよくわかります。

店員さんの言いなりになって購入した客も、自分では騙されたとは思ってもいないし、店員さんが熱心に薦めてくれた製品は粗悪品でもなければそこそこ満足して使うことになるので、別にそうした店員さんが非難されるべき事ではないでしょう。

ただ当初思っていた製品ではなかったり、買うつもりはなかった商品ということはあるかも知れません。

以前、コンタクトレンズの片方をなくしたので買いに行ったら、当然同じブランドの同じ度数のものを頼んだにかかわらず、白衣を着た綺麗なお姉さん(女性客の場合は白衣を着たイケメンお兄さん)が、15分以上にわたって聞いたこともない他社の製品を熱心に薦めてくるのです。

しかも医療用語を駆使し、目の健康のためとかを理路整然と説明するので、知識の薄い人はそれにすっかり騙されることがあるのでしょう。

しかし疑って聞いていればそれは知識ではなく単にマニュアルに書かれた通りに喋っているということがわかります。

両眼同時にレンズを購入するならば、そのしつこさに負けて「ま、面倒だし、それでもいいか」って思うぐらいにしつこい感じでした。

そりゃ店にとっては有名ブランド(概して利益率は低い)よりは、同価格で原価がずっと低い知名度のない製品を売るほうが好都合でしょう。でも片方だけサイズも色も違うレンズなんて入れたかありませんから断固断りました。

そうすると、自分の魅力と話法で必ず売ってみせると自信を思っていたのか、断ったあとの急に不機嫌になるふてくされた感じが笑わせてくれました。有名な大手チェーンコンタクトレンズ販売店の出来事です。

同様にドラッグストアでも薬剤師の免許を持っているいないに関わらず、白衣を着た店員さんに「風邪薬ちょうだい」って聞くと、最初はたぶんテレビCMではやってなく聞いたことのないメーカーの風邪薬を薦めてくるでしょう。そのほうが仕入原価が低く、店の収益に貢献するから、そういう仕組みになっています。

それら店の都合を言葉巧みに客に押しつける商売を「世知辛い世の中」と言ってしまうのは60代以上の人達でしょうけど、本当の大得意先で懇意な客でない限り、売れ筋や一番人気などの商売上の秘密をライバル店のスパイも徘徊しているオープンな場所で正直に明かすなんてことは、まずないってことぐらい知っておく慎重さは必要でしょう。


【関連リンク】
874 老朽化しつつあるバブル以前のマンション
844 内職・副業詐欺など
798 下がり続けている二輪車の販売動向
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898
社会人を35年もやっていると、様々な大きな事件や事故などに、直接的、間接的に身近に関わったり、目撃したり、近くで遭遇することがあります。

そうした中で、幸い直接的には関係しませんでしたが、私が身近なところで見た大きな出来事について備忘録的に書いておきます。

備忘録ですので他人が読んで面白いとか、関係者ではないので、なにか新しい事実があるわけではありません。あしからず。

1980年(昭和50年)8月19日発生 新宿バス放火事件(東京)
当時私は同年4月に入社したばかりのピカピカ?の新入社員で、新宿の高層ビルに入っている会社に勤務していました。
当日も朝から勤務をし、夜になって仕事が一段落した頃(事件は夜9時過ぎ発生)、ふと窓の下を見るとすぐ近くの新宿駅前のビルあたりからモウモウと黒煙が立ち上ってきます。
同時に赤色灯を付けた消防車が何十台も集まってくる様子がよく見えました。遮音性が高いビルの中なので外のサイレンの音は聞こえません。その時は駅前ビルの火事だなぁと思っていました。
その後残業を終えて10時頃に帰宅するため新宿駅へ向かいましたが、新宿駅周辺では、まだ大勢の人が集まっていて騒然としています。
一緒にいた先輩から「なにがあったのか聞いてこい」と言われ、野次馬っぽい集団に聞いてみたところ「バスが燃えて死人が出たらしい」とのこと。当時住んでいた寮に帰ってテレビで見ると、男が発車待ちのバスの中にガソリンを撒いて火を付けたという事件であることを知り、翌日の新聞にはバスの車内の写真が掲載され、一番後ろの席にはたぶん人だったと思われる黒い塊が生々しく写っていたのに衝撃を受けました。
死亡者6名、負傷者14名、加害者は無期懲役の判決を受けたのち収監中の刑務所内で自殺


1982年(昭和57年)2月8日発生 ホテルニュージャパン火災(東京)
同じく新宿の高層ビル内で勤務をしていましたが、早朝に出社して窓の外を見ると赤坂見付あたりでもの凄い黒煙が上がっているのに気がつきました。大きな火事だということはわかりましたが、当時はネットもなく、またオフィスにはテレビ等もなかったので詳細はわからず、夕方になって新聞でその詳細を知りました。
出火したのは深夜の3時過ぎということなので、私がオフィスから黒煙を見た朝の8時頃はすでに消火活動中だったようですが、鎮火するのは火事発生からなんと9時間(昼の12時頃鎮火)もかかってということです。
火災の原因は宿泊客の寝たばこ、死者33名、負傷者34名


1982年10月27日発生 勝田清孝拳銃強奪逃走事件(名古屋)
同日夜、名古屋市千種区内において警察官が襲われ拳銃を奪われるという事件が起きました。このとき私は名古屋駅前の支店に勤務。住まいは事件が起きた同じ千種区にある会社の寮で、事件が発生した場所の近くにありました。
この事件は後に死刑が確定し執行された希代の凶悪犯勝田清孝が、追い詰められ最後のあがきに近い犯行で、逮捕後に語った話しでは約10年間に22人(裁判で確定したのは8人)を殺害したという凶悪極まりない連続殺人犯の犯行でした。
仕事を終えてなにも知らずに地下鉄に乗り、寮へ向かったところ、駅を出ると周辺にパトカーがいっぱい停まっていてなにか緊迫した様子。駅からミニバイクに乗って寮に着くまで2回、強面の警察官に職務質問され、「はて?」と思いましたが、帰宅後にテレビで見たニュースで納得。その後犯人は奪った拳銃を使い、さらに強盗や殺人を重ね、拳銃強奪から3ヶ月後に逮捕されました。
次々と女性や、見知らぬ行きずりの人を殺していくのは、この前読んだ真梨幸子著「殺人鬼フジコの衝動」の男バーションという感じがします。でも小説とは違って現実のことですから驚くしかありません。


かい人21面相事件(大阪)
  ◇1984年3月18日発生 江崎グリコ社長誘拐事件
  ◇1984年5月10日発生 江崎グリコ脅迫事件
  ◇1984年6月22日発生 丸大食品脅迫事件
  ◇1984年9月12日発生 森永製菓脅迫事件
  ◇1984年11月7日発生 ハウス食品脅迫事件
事件は3月18日に突然江崎グリコ社長が自宅から誘拐されたという衝撃的なニュースで幕を開けました。誘拐事件は本来なら報道規制がされますが、一部のマスコミ(夕刊紙)がスクープを流したため、すぐに拡がりました。メジャーな新聞テレビではなにも伝えず、夕刊紙だけが一面で派手に書くという、なにを信用していいのかよくわからない不思議な数日でした。
その後のグリコ森永事件として象徴的な「危険、食べたら死ぬで」のメモを貼った青酸入り菓子が置かれた企業脅迫事件は、江崎社長誘拐事件から2ヶ月経った5月以降に発生します。
当時は江崎社長またはグリコや江崎家への個人的な恨みの犯行という印象が強く、それが事件の初動捜査を誤らせた要因のひとつでもありました。
当時私は大阪支店に勤務をしていたこともあり、事件発生の場所、犯人が指定した場所、毒入り菓子が置かれた場所など、馴染みがある場所で次々と起きていく事件を、何者かわからない漠然とした恐怖を身近に感じていました。
毒入りチョコが発見されてから、スーパーやコンビニなど小売店からグリコ製品や森永製品が相次いで撤去されました。個人的には当時は独身で子供もいなかったのでそうしたお菓子類の需要はなく、不便はなかったのですが、それでも一部の取引先が、大きな損失を受けている様子が耳に入ってきました。
そして会社でも窮地のグリコや森永を少しでも助けようと、社員に対し「お菓子詰め合わせパック(千円)」を有志で購入するなど支援をおこないました。正直1人住まいの20代独身男がポッキーやキャラメル、チョコレートなどを何袋も買わされて、処分に困ったのですが。
最終的にこの事件は犯人を検挙することはできず、2000年に時効を迎えています。


1995年(平成7年)3月20日発生 地下鉄サリン事件(東京)
日本を、いや世界を震撼させた化学兵器による世界初のテロ事件です。
事件が起きた当時は川崎に住まいを移し、都内(渋谷区)へ通勤していました。そして毎日乗っていたのが営団地下鉄日比谷線で、朝は8時過ぎには会社に着くよう毎日通勤していました。
そして朝の8時頃、日比谷線、丸ノ内線、千代田線の車内で、ほぼ同時にサリンが撒かれました。
私が乗っていた日比谷線の車輌かどうかは不明ですが、降りて会社に向かう途中に事件は起きていました。後に判明したことですが、日比谷線では私が通勤で乗っていた区間ですでにサリンが撒かれた(ビニールに入れたサリンを傘で突き刺して漏れ出させた)ようで、一歩違えば直接被害を受けていました。同僚の中には日比谷線に乗車中ガスを吸い、病院へ運ばれた人が何人もいます。
当時はサリンという化学物質のことはあまり知られていませんでした。この事件の半年前には松本でサリンのような神経ガスが撒かれるという事件が発生しており、その時の初動捜査の誤りから実行犯を突き止められなかったことが、この大規模な殺戮テロへと発展することになりました。
死者13人、負傷者6300人、首謀者麻原彰晃死刑、他死刑判決9名


以上、東京・名古屋・大阪で勤務をしていたとき、それぞれ重大事件や事故を身近で目撃したり遭遇したことは、たまたま偶然に違いありませんが、その時の緊張や経験したことはいつまでも忘れられません。

事故や事件ではありませんが、1995年(平成7年)1月17日の阪神淡路大震災の時は東京で勤務していて、直接は経験をしていませんが、2011年3月11日の東日本大震災の時は都内の高層ビルの中で大きく揺られていました。

これ以上揺れると大きな窓ガラスが外れ、机やロッカーなどが飛び出すのではないかと思うような揺れ方でした。

津波や火災、原発事故に巻き込まれた多くの方と比べると、まったく影響がなかった部類に入りますが、それでも当日は電車がすべて止まり、自宅までの20kmを悪い足で歩いて帰ることはできず、会社で泊まりを覚悟していたところ、深夜になってから電車が動き出し、しかもありがたいことに終夜運転をするとの情報で、無事深夜2時過ぎには家にたどり着けました。

地震発生直後に全線翌朝までの運休を決めて駅のシャッターを下ろして帰宅難民と化した乗客を追い出したJR東日本と違い、急ぎ安全確認をおこない、確認が出来たところから順次運転再開し、改札は定期や切符などなくても誰でもフリーで出入りできるようにして、終夜で電車を走らせてくれた私鉄各社とその社員さんには本当に感謝です。

また電話やメールが全滅状態の中で、Twitterによるリアルタイムでの情報提供がとても役立ちました。

様々な出来事やアクシデントが身近なところで起きるのは必然のことと思いますが、もしいつなにが起きても慌てず、あきらめず、そして弱者を先に助ける行動と、正しい情報を集めて見極める能力を身につけておきたいものです。


【関連リンク】
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850 少年犯罪は増加、凶悪化しているのか?
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800 高齢化社会で変化している交通事故の統計を見る
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897
赤猫異聞 (新潮文庫) 浅田次郎

単行本は2012年、文庫版が2014年12月に発刊されました。文庫が出るとなにも考えずすぐ買ってしまう浅田次郎氏の長編時代劇です。

赤猫とは元々は「赤猫を這わす」ということから火付けや放火を意味する江戸時代からある隠語のようですが、それが転じて火事を意味することも多いようです。

ちょうど10年前、2005年に読んだ重松清著「疾走」の中では、主人公の兄の放火犯を「赤犬」と呼び、その家族を村八分にする土地の話しが書かれていたのを思い出しましたが、地域によって猫だったり犬だったりするのでしょう。

昔から「喧嘩と火事は江戸の華」と言われるぐらいに、江戸ではしばしば大きな火事に見舞われています。

そして、今で言う刑務所、江戸時代は牢屋敷と呼ばれていましたが、そこに閉じこめられていた罪人も、その大火が近くまで迫ってきた時には、一時的に解き放ちがおこなわれることがあります。

物語の時代は慶応から明治に変わり、その元年の暮れも押し詰まった頃、ちょうど江戸の牢屋敷で不可解な斬首の刑が実行されようとしていた時に、半鐘が鳴り響きます。火事が起き火が迫ってきたことから、牢につながれていた罪人達の解き放ちが実行されます。

その中でも重罪人と言われているのが「客分で招かれていた地場の親分に裏切られ、賭場の全責任をかぶらされた信州無宿繁松」、「旗本の次男で新政府の役人相手に夜な夜な辻斬りをしていた岩瀬七之丞」、「悪党の与力にうまく利用された末に捨てられた夜鷹の元締めで江戸三美人の白魚のお仙」の3人です。

解き放ちの際にこの重罪の3人だけは後々面倒だから大火事のどさくさに紛れて切って捨てようとした同心仲間を信義にもとると説得し、「三人のうち一人でも戻らなければ戻った者は死罪、三人とも戻れば全員が無罪、全員が戻らなければ牢屋の鍵役同心が切腹」という妙な条件を付けて解き放されることに決まります。

そして、時代は平和な明治に飛んで、その三人や番人から解き放ち後に起きた不思議な出来事を伝聞として書き残すため、役人が聴き取りに回るというストーリーです。

こういうストーリーは黒澤映画にもなった芥川龍之介の「藪の中」で使われたものと同様の流れですが、最後に「種明かし」と「浅田流泣かせ処」が用意万端整えられています。

とっても面白かったです。おそらく「壬生義士伝」同様、そのうち映画化が企画されるのではと思います。

著者別読書感想(浅田次郎)

  ◇   ◇   ◇   ◇   ◇

殺人鬼フジコの衝動 (徳間文庫) 真梨幸子

2008年に単行本、2011年に文庫化された大ヒットしたミステリー小説です。最初はタイトルから受ける印象は、山田宗樹著の「嫌われ松子の一生」みたいな話しかなぁと思っていましたが、読んでいる途中には百田尚樹著の「モンスター」にも似ているか?と感じたり、過去に読んだいろんな作品が頭の中をよぎります。

ネットではこの小説の仕掛けについて喧喧囂囂と議論や感想が述べられていますが、私も最後まで読んだ後、ちゃんと内容が理解できていませんでした。

ネットでのネタ晴らしを読んで「あーそうなのか」ってわかったぐらいです。頭がよくて勘のいい人ばかりじゃないのだから、そんなにややこしい仕掛けにしなくてもいいのになっていう感想です。

最初からどうも凝りすぎていて途中でどうなっているのかスッキリしないまま読み進めていくことになりますが、こうした最後まで読んだあと、再び最初の話しを読み返して考えないと気がつかないというマニアックな内容がいいと言う人がいるのでしょうかね。

内容はとにかく、自分の都合で簡単に人を殺して、証拠隠滅のため解体したり、子供を虐待して死なせたりと、やたらと殺しやいじめのシーンが平板に出てくる後味の悪い小説です。

ま、ミステリー小説の中で殺人が起きるのは半ば常識ですが、それにしてもちょっとやり過ぎの感があって、あまりにも非現実的なホラー色、カルト色満載で、どこか未知の世界の出来事って感じですが、そういうのがたまらなく好きっていうマニアがいても、小説の世界ならば別に不思議ではありません。私個人的にはもういいですけれど。

著者別読書感想(真梨幸子)

  ◇   ◇   ◇   ◇   ◇

モップガール (小学館文庫) 加藤実秋

2007年に単行本、2009年に文庫化された小説で、その後シリーズ化され2012年には続編の「モップガール2 事件現場掃除人」が発刊されています。

また2007年には小説と設定が少し違っているようですが、北川景子主演でテレビドラマ化もされています(見たことありません)。

元々はテレビドラマ化をする目的で書かれたということで、登場人物、ストーリーともわかりやすくというか単純に描かれています。

内容はアルバイト募集の広告を見て、清掃会社で働くことになった主人公の若い女性は、仕事をしてみてビックリ、事件や事故の生々しい現場の後を掃除するいわゆる特殊清掃もおこなっている会社です。

次々人が殺される「殺人鬼フジコの衝動」のあとにまた生々しい殺人現場の小説かい!って思わなくもないですが、たまたま山積みにされた中から手に取ったのがそれというだけで、他意はありません。

作品は連続テレビドラマ化に便利なように、連作短編形式で、主人公の女性が特殊な各清掃現場で、突然体調に異変が起き、五感に直接訴えかけられ、それが事件の謎や真相を暴き出すという単純な流れです。

なので最初の1話を読んだ後は、その変形バージョンの繰り返しに過ぎず、やや興味も落ちてしまうのが難点かな。

  ◇   ◇   ◇   ◇   ◇

「意識高い系」という病~ソーシャル時代にはびこるバカヤロー (ベスト新書) 常見陽平

著者は典型的な元リクっぽい感じで、頭はいいのだろうけど、理屈が多くて好きには慣れないタイプの人だなと思っていましたが、面白そうなタイトルにひかれて読んでみました。

著者も自ら20代の頃は「意識高い系(笑)」だったと述べていて、その経験を元に、アラフォーになった現在(出版は2012年)振り返ってみて感じたことが書かれています。

Amazonのこの新書の書評では散々なことを書かれていますが、私は読んでみて意外?とすんなり納得のいくところも多々あり、バラエティ番組をボーとみているかのように楽しく面白く読めました。著者もプチ炎上商法をうまく利用されているそうなので、賛否両論あるのは承知の上のことでしょう。

私のような団塊世代と団塊ジュニア世代に挟まれたいわゆる「しらけ世代(笑)」にとっては、団塊世代に散々いいように使われ、振り回されたあげく、今度は団塊ジュニア世代から突き上げられたり、中途半端とバカにされてきて、その両世代には恨み神髄というか、気持ちは分かり合えないものと自覚しています。

著者はその団塊ジュニアど真ん中な人で、団塊世代の中にも少なからずいた自意識過剰気味なリーダー的存在と、文字通り親子そっくり似ていると言わざるを得ません。

いや、著作がつまらないというのではなく、人間的な暖かさがないというか、上から目線で下々を嘲笑している感じが、常に引け目や負い目を感じている人(私)にとっては、なんだか身につまされる思いがするのです。

内容は、「意識高い系(笑)」の若者の時代的な変化や生態を面白おかしくまとめたもので、一緒になって「あるある」と嘲笑した向きには著者と一体感がもてるのではと思われます。


【関連リンク】
 1月後半の読書 殺し屋ケラーの帰郷、模倣犯(1)~(5)
 1月前半の読書 羊の目、シティ・オブ・ボーンズ、日本は世界5位の農業大国 大嘘だらけの食料自給率、ボトルネック、銀の匙
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高齢化社会と言うことは、裏を返せばこれから一気に死者が増えていくという社会です。NHKでも「多死社会」という造語を使って、それで起きる様々な問題点を特集していました。

まず、年間死亡者の数がどのような推移をしてきて、これからどうなるのか、厚労省が発表している2014年までの人口動態統計(実績値)と、国立社会保障・人口問題研究所が過去に発表した2015年以降の人口推計値(中位)を元に、1947年(昭和22年)から2060年までの年間出生数推移と年間死亡数推移をグラフ化してみました。



このグラフからは、すでに2014年(実績値)は年間出生数が1,001,000人に対し、死亡数は1,269,000人と死亡者数が268,000人超過しています。

268,000人と言えば、茨城県水戸市、東京都目黒区、大阪府八尾市、福井県福井市、徳島県徳島市、長崎県佐世保市などの人口と近く、毎年それらの比較的大きな市区が毎年一つ消えてなくなるということです。

出生数と死亡数が逆転したのは割と最近のことで、10年前の2005年からです(出生数1,062,530、死亡数1,083,796)。

そして今のペースでいくと、15年後の2030年には死亡数は160万人を超えると予測されています。出生数は今後の出生率の変化により、読めないことが多いのですが、死亡数に関しては多少寿命が延びたとしても大きな変化はないでしょうから確実性のある数値です。

推計でもっとも死亡数が多くなるのは今から24年後の2039年で、出生数676,633に対して死亡数は1,669,180と約100万人近い死亡数の超過となります。

死亡数のピークは団塊世代の平均的寿命(男80歳、女86歳)が尽きる頃かな?って思っていましたが、実はそうではなく2039年と言えば団塊世代は寿命をずっと超えた90~92歳になっています。

年間の死者数167万人と言えば、毎日4,500人以上が亡くなる計算です。毎日これだけの死者がでてくる日本は、もう死や葬儀というのは珍しいものではなく、誰でもごく身近なものとなるでしょう。

5年間の太平洋戦争で亡くなった方(自然死や病死は除く)はおよそ300万人と言われていますから、平均すると1年間でおよそ60万人、その3倍近い死が毎年続くのです。

その年間死者数160万人超えは2030年から2049年までの20年間続くことになります。

この急速な死者数の伸びは、大きな社会現象を起こします。

・空き家の増加
・飼い主不在ペットの増加
・墓地、霊園の不足
・無縁仏、無縁墓の増加
・墓石の不法投棄
・火葬場、葬儀場の不足
・葬祭ビジネスの空前の活況

など。

東京都が樹林墓地として共同墓地を売り出したのは2012年ですが、申し込みが殺到したのは記憶に新しいところです。少子化や子供や孫がいない夫婦が増え、核家族世代を中心に「先祖代々のお墓を守って」という時代ではなくなってきていますので、このような子供らが墓守をする必要がない共同墓地がこれからの主流となっていくのでしょう。

私は次男坊ということで、早々に外へ出ましたので、もしお墓が欲しいなら自分で作らなければならず、子供らの負担も考えるともう共同墓地スタイルでいいかなって最近思ってます。

火葬場の不足もかなり深刻になってきているようです。

現在全国に火葬場は1500箇所ほど(意外と数はあります)ですが、最新設備の施設ばかりではなく、同時に火葬できる数が少ないところが多そうです。

4年前の東日本大震災の時はかなり広範囲で火葬がおこなわれていたようですが、それでも追いつかず、保管にも限界があり一時的に土葬せざるをえない状態でした。

迷惑施設の要素が強い火葬場は、新たに建設したり拡張するのが難しい施設です。そのため火葬の空きを待つため、都市部においてはすでに1週間も10日も亡くなった人の遺体を保管するケースが出てきているのです。

そのため遺族や親戚にとっても、本来ならお通夜、葬儀・告別式、出棺、火葬という一連の流れが一気にはできず、お通夜の後一週間後に本葬と火葬と、何度も親族が集まらなければならない問題が起きています。

また火葬場が空かないため、その間遺体を保管しておくのは一般住宅では無理なので、遺体安置所に預けることになります。こうした施設が住宅地の中に作られ、問題を引き起こしています。

遺体安置所は冷蔵施設もあれば、単にドライアイスと一緒に保管するだけの施設など様々です。死亡証明書がある遺体は法律的には単なる物ですので、保管場所の規制などは特にありません。

川崎で遺体保管所めぐり論争 超高齢化社会の隠れた課題表面化(神奈川新聞)

確かに自宅の隣に何十体もの遺体が安置され、換気扇が24時間回され、日々霊柩車が出入りするとなると、社会に必要な施設だとは頭の中でわかっていても近隣住人にとっては迷惑施設です。引っ越したいと思っても、そのせいで住宅価格は大きく下がってしまうでしょうから損害が大きくなります。

今後、火葬に時間がかかることが普通になると、お葬式の形が変わってくるのではないでしょうか。つまり、お通夜と葬式(告別式)は亡くなったら速やかに行い、その後は火葬業者に任せて、後日火葬後の遺骨だけを受け取るという形になるかも知れません。

そうなると、例えば住宅のある場所から遠く離れ迷惑が掛からない廃村となった山奥に火葬場を建てて、そこでシステマティックに火葬して遺骨だけを遺族に返すというやり方ができそうです。最後のお見送りができませんが、仕方がありません。

これからの葬儀業者の力は、速やかに火葬場が押さえられるか?自前の火葬場を持っているか?が業績拡大の鍵となりそうです。

さて、葬儀ビジネスは古くから縄張りや利権がはびこっている業界で、例えば病院で人が亡くなると、自動的に決まった出入りの葬儀業者があとを引き取って遺族と交渉をするというケースがほとんどです。つまり病院と葬祭業者の間には協力関係というか癒着ができているわけです。

最近ではあらかじめ自分が死んだときの葬儀を事前に依頼しておくというパターンや、遺族が自分で探して直接依頼をすることも増えてきているでしょうけど、まだ多くはなさそうです。

病院で亡くなった場合はもちろんですが、不思議と死人が出ると、それからほとんど時間をおかずに葬祭業者が尋ねてきて、沈痛な面持ちで、「後のことはすべてお任せください」とばかりに優しく遺族を慰めます。その情報収集力とタイミングは見事なものです。それもノウハウのひとつではあるのでしょう。

葬儀業者は特に規制や資格要件など必要はなく、参入障壁が低い産業と言われています。つまりノウハウさえあれば大きな資本力がなくともすぐに始められるビジネスです。

葬儀会社は通常は冠婚葬祭業者として括られますが、冠婚葬祭業者は大きくブライダル業界と葬儀業界に分かれています。そしてこの業界は国内では数少ない「景気に左右されない10年以上右肩上がりで売上を伸ばしている業界」です。

ブライダル業界もここ数年伸びていますが、今後は?となると少子化や節約志向により楽観視できません。やはり葬祭が今後は冠婚葬祭の中では大きな売上と収益を生むものと思われます。

そして先ほどのグラフ通り、これから少なくとも20年は安定して顧客が増えていきます。為替変動や海外リスク、原油価格などにも影響されない超ドメスティックで確実性の高いビジネスでもあります。


【関連リンク】
876 介護にまつわるあれこれ
738 日本人の年齢別死因は
711 地方が限界集落化していく
689 自分の終焉をどう演出するか



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