リストラ天国 ~失業・解雇から身を守りましょう~
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竜の道 飛翔篇
2009年に単行本を発刊、文庫本は2011年刊の長編小説です。白川道氏と言えば、やはり自伝的なハードボイルド小説「病葉流れて
主人公は捨て子だった双子の男性、竜一と竜二で、二人は差別を受けてきた世の中や、唯一優しく接してくれた知人を死に至らしめた企業に報復をするため、壮大な計画を練り、それに向かって着々と準備に取りかかります。
兄の竜一はコインの裏として、自分の名前を捨て、他人になりすまし暴力団の会長の懐に潜り込み、闇世界へと入っていきます。弟の竜二はコインの表として、大検をとり、東大へ入学、キャリア官僚の道へと順調に進んでいきます。
竜一が闇の世界でのし上がっていくための資金を得る方法として株取引の話しが登場しますが、著者にとってはバブル期に投資顧問会社を経営していたこともあり、途中少々食傷気味になるぐらい満載されています。
「投資ジャーナル」を発行し投資顧問を主宰していた中江滋樹氏がモデルと思われる人物や、蛇の目ミシン工業の株買い占めで有名な仕手筋集団「光進」事件など、バブル時に起きたインサイダー事件や仕手戦、業界新聞やゴルフ場会員権乱発など、株や金融に関する事件や犯罪を取り入れたものとなっています。
いや、あの頃の金融・証券業界は今思えば、まったく気が狂っているというか、凄かったの一言です。この時代のことを描くにはモデルには事欠かないでしょう。
読んでいて本当は、表の道を着々と進めていく双子の弟竜二の成長にも関心があるのですが、そちらはあっさりしたもので、大検に通って、東大に入り、卒業して運輸省(現国土交通省)に入省、亡くなった親が入っていた莫大な生命保険を使って華麗なエリート人生を送っているとそれだけしか書かれていません。
そこの点はちょっと残念で、ストーリーの中で並行して竜一と竜二の太陽と月の明暗を対比しながらその生き様を読んでみたかったなと。
◇著者別読書感想(白川道)
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
ルームメイト (中公文庫)
1997年に初出、2006年に文庫化されたミステリー小説です。著者は先月3月6日に57歳の若さで自宅マンションで病死しているのを発見されましたが、独居のため発見が遅れ、死後約1ヶ月ぐらい経っていたそうです。ご冥福をお祈りいたします。
若いうちは1人住まいの気楽さや、自分で稼いだお金を自由に使えることなどいいと思うことも多く、それが結婚しない男女を増やしている要因でもあるでしょうけれど、健康に不安を覚えてくる50代以降ともなると、くも膜下出血や脳梗塞、急性心筋梗塞など、身近に誰かいないと助かる命も助からないこともあり、こうした不幸な出来事が、現在30代40代のシングルが年齢を重ねていくにつれ今後増えそうな気がします。
著者は以前に乳ガンを患っておられたとのことで、急性の病気ではなかったのかも知れません。
私の身近な知人にも、突然倒れた両方のケースがあります。独居の人(30代)は、会社を無断欠勤したことで、不審に思い家族に連絡したところ、自宅で亡くなっているのが発見され、DINKSの人(40代)は、自宅で倒れたとき配偶者がたまたま会社が休みだったため救急車をすぐ手配をして助かり、その後多少後遺症は残ったものの現在も元気に活躍中です。
この小説では、今流行のルームシェアをした相手がとんでもない人だったというところからスタートしますが、もし著者もルームシェアでもしていれば、もっと長生きできたのにという流れでこの本を読んだわけではありません。
以前読んだ「いつもの朝に
さて余計な前置きが長くなりましたが、東京に出てきた女学生がアパートが見つからず困っていた時、ちょうど同じく困っていた見知らぬ自称女子学生と意気投合し、相手の発案で二人で共同でマンションを借り、ルームシェアすることになります。
ところがしばらくすると、不在がちとなり、いつもなら入金されるはずの家賃の半分が、約束の日になっても入らず、困って相手の実家へ連絡すると全然別の人が電話に出るということに。
また一方では、籍は入れていないものの、旅先で知り合い、その後一緒に住み始め、内縁関係にあった女性がある日突然いなくなり、なにか事件に巻き込まれたのでは?と探し始めた男性がいます。
やがてその女子学生のルームメイトと内縁の妻は同一人物ということが判明し、女子学生が消えた女性を大学の先輩と一緒に探すことになります。そこで判明した驚愕の事実と、さらなる事件へと発展していくわけですが、さすがにこれ以上は書けません。
ひとつ書いておくと、本文に登場しますが、ダニエル・キイス著のノンフィクション「24人のビリー・ミリガン
最後に二つのエンディングがあり、どちらを選ぶかは読者次第ということになっています。ところが二つめのエンディングはなにが言いたいのかよく理解ができませんでした。
◇著者別読書感想(今邑彩)
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
父・こんなこと (新潮文庫)
「父」は1949年、「こんなこと」は1950年に発刊された二つの随筆です。
「父」は著者の父親幸田露伴が、太平洋戦争が終わり、その敗戦のまだ癒えない1947年に、焼け野原となった東京の下町から千葉県市川市へ移り住み、当時としては長寿の満80才で亡くなる数ヶ月間を描いた著者のデビュー作です。文庫版は1961年に「こんなこと」を含め発刊されています。
少し前に著者の自伝的小説と言われている「きもの
文化勲章をもらうような有名な父親をもつとその家族、特に子供は様々なメリットもあれば逆にデメリットもあるようです。
例えば老いて病気がちになった際は岩波書店の創業者岩波茂雄氏の紹介で、日本医師会会長まで上り詰め武見天皇とまで言われた医師武見太郎氏が最期を看取るまで主治医としてついていたり、著名人だと言うことで優遇されることもままあります。
逆に、家族はそういう立派な父親に恥をかかせるわけにはいかないと、いつも気を張ることになり、身の回りの世話のためお手伝いさんを雇っても、すぐに喧嘩をして追い出してしまう自分勝手でわがままな病人でも、それが父親なら黙って受け入れざるを得ません。
また療養中には多くの見舞客が次々と来ますが、その相手もしなくてはならず、葬式にいたっては故人とどのような関係があるのかわからない数多くの参列者からお悔やみをうけることになります。
終戦後間もない時代だけに、現在の葬式と違い、業者がすべてを仕切ってやってくれるわけではありませんので家族はそれらの応対だけでもたいへんです。
随筆というのはこういうものだと言ってしまえばそれまでなのですが、1人の高名な人物が病床に伏せって、やがて息を引き取るまでの数ヶ月間を娘が記憶に頼り、日記か記録のごとく書かれているものなので、これ自体は読んで興味が湧くとか面白いものではありません。
ところどころに出てくる、父親との会話と過去の思い出話などには惹かれるところがあります。
「こんなこと」は、その外面は偉いさんであってもうちの中ではこうだったという、娘視点で父親と掃除の仕方やふすまの張り替え、家庭菜園など日常生活に関した父親との思い出が中心に語られています。
これは伝記とは違い、外面は有名人だったけど癇癪持ちで細かなことまでうるさかった父親の生の姿を残しておこうという娘の愛情と使命感で書いたのではないかと勝手に解釈しています。
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703
昨年8月に国会で成立し、この4月1日より新しく18条~20条が追加された改正労働契約法がスタートしました。
改正のポイントは、
(1)有期労働契約の期間の定めのない労働契約への転換
(2)雇止め法理の法定化
(3)期間の定めのあることによる不合理な労働条件の禁止
です。
わかりやすく言うと、
(1)は、期間を決めた雇用契約(パートや契約社員、派遣社員などの有期労働契約)が更新を繰り返して通算で5年を超えた場合、正社員と同様の期間の定めがない雇用(無期労働契約)に切り替えられる「無期転換権」を得るということです。
「正社員と同様」と書きましたが、雇用条件は一般的には正社員とは違っているはずなので、雇用期間だけが正社員と同様という意味ですが、パートや契約社員用の就業規則が整備されていないと、後々問題になる可能性があります。
具体的には今年4月1日に1年間の有期労働契約を交わして契約社員となり、それが毎年更新され5年後2018年4月1日を超えた時に「無期転換権」が取得でき、その契約社員が希望すれば、それまでの有期労働契約から無期労働契約に変更ができます。
しかし、有期労働契約を結ぶ人の多くは、様々な理由によりパートや契約社員を選択している人が多く、たまたま結果的に5年を超えたから無期労働契約に変更したいかというと、案外それは少数のような気がします。
また無期労働契約だからといって、リストラなど解雇は企業規模に限らず普通に起きていますので、無期労働契約の人が解雇されないわけではありません。
もし本当は正社員を希望しているのに、会社都合で契約社員にしかなれないといった場合「5年間繰り返して働けば、正社員になれる」と思ったら大きな間違いで、上記にも書いたように雇用期間は正社員と同様の無期でも、仕事内容や給料、昇進、昇格などは違いますので注意が必要です。
会社の中にはパートや契約社員から正社員登用制を敷いているところもありますが、まだ少数のうえ、上記の「無期転換権」とは直接関係がありません。
ただ無期労働契約を交わしておくと、ある日突然「今度の契約期間の終了をもって終了してください」という契約期間を理由にした雇用契約終了(雇い止め)がなくなるので、比較的安定した勤務ができるというメリットはあります。
また職場の閉鎖や業務縮小などにより企業都合で解雇される場合は、正社員と同様に、なにかしらの補償が受けられるとか、解雇が合理的な理由でないと判断されると解雇無効となるケースもあります。
派遣会社に登録し、3ヶ月、6ヶ月単位で契約を繰り返して派遣される場合がよくあります。
その場合、ひとつの会社に通算で5年以上派遣されていなくとも、派遣期間がほぼ連続し通算で5年以上派遣され、その間に派遣されていない空白期間が6ヶ月以上なければ、派遣会社に対してこの「無期転換権」が得られます。決して派遣先の会社へ正社員待遇で入れるという意味ではありません。
ただ派遣会社によっては、派遣社員に「無期転換権」を与えたくないと判断すれば、わざと6ヶ月以上の空白期間(当然無給)を置くようなところが出てくる可能性があります。
というのも派遣会社で特定の人を派遣し続けるというのは結構難しく「無期転換権」で派遣先がないのに雇い続けなければならない(≒給料保証)のを恐れてのことです。
この法律に対処するため、例えば「パートや契約社員は最大4年間までで、それ以降の延長はおこなわない」ような内規を作る会社も出てきそうです。
また派遣会社は、派遣社員を例えずっと継続する仕事があっても、6ヶ月以上仕事を依頼しないような社内ルールを作るところも出てきそうで、本当に労働者のためになるのか?とも思えてきます。
(2)は、(1)と関連していますが、パートなど有期雇用契約を繰り返していると、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない限り、契約は更新がされたとみなされ、なんの補償もなく契約期間終了(雇い止め)ができなくなるということで、もし労働争議が起きた場合には労働者側に有利に働きそうです。
ただ一部の大企業が実施しているように「非正規雇用は二年以内で再契約は1回限り」とか「二年以上継続する場合は派遣で」とかルールを決めて対応する会社が多くなりそうです。
あと、冗談みたいな話しですが、現行の就業規則のままだと、60歳定年になった人を65歳まで再雇用しなければならなくなった高年齢者雇用安定法の改正、いわゆる「継続雇用制度」に則り、1年ごと嘱託で契約を交わすと、5年後にその嘱託の人には「無期転換権」が発生してしまい、それが行使されると、企業はその人が死ぬか勤務に耐えられなくなるまで雇い続けなければならなくなります。
就業規則には60歳定年は規定されていても、65歳以上の人には定年の定めがないのが普通です。
(3)は、パートなど有期雇用契約の人と、正社員など無期雇用契約の人とで、不合理な労働条件差別をしてはいけないよということです。この「不合理な労働条件」とはなにかと言うとまだ判例が少なく、ハッキリした線が引かれているわけではありません。
不合理な労働条件のわかりやすい例として「通勤手当」「食堂の利用」「安全管理」「福利厚生」「教育訓練」などは合理的な理由なしに正社員と差別してはいけないということでしょう。
現状では正社員は通勤手当を支給し、健康診断の受診補助があるものの、同じ仕事をしているアルバイトや契約社員にはないというところも多いでしょうが、そういうのは是正されていくでしょう。
ただし通勤手当の場合、どこの事業所や店に配転されるかわからない正社員だけ通勤手当を支給し、ある特定の事業所や店に勤務するパートやアルバイトには通勤手当はないという合理的な理由があれば問題はないということです。
以上のことから、今回の改正で労働者側にとって注意が必要なのは、
1)5年経ったからと言ってパートやアルバイト、契約社員から正社員になれるわけではないということ
2)逆に5年以上継続できるはずだった非正規雇用の仕事から5年未満で強制的に追い出される可能性が高まったこと
でしょう。
通常正社員としての就労を強く望んでいる人なら、一時しのぎでパートやアルバイトをしていても、並行して正社員の仕事を探すはずです。
5年間もパートやアルバイト、契約社員、派遣社員で働き続ける人は、正社員になることをそれほど強くは望んでいないと解釈されても不思議ではありません。
つまりこの改正では非正規雇用を受け入れている人に対して正社員の一部の利点である無期雇用や労働条件という権利を与えたに過ぎず、それで非正規雇用の問題がなくなるわけではありません。
今後はユニクロが導入を始めた「地域限定社員」のように、正社員はすべて一律同条件というものではなく、それぞれの条件に応じた雇用と条件が設定できるような仕組み作りで、企業が非正規雇用を優先して採用しなくても済む枠組みができればいいですね。
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702
ネット通販を利用した人の多くが使ったことがあると思われる楽天とAmazonですが、国内ではネット通販の2強と言われています。
しかし同じネット通販でも両社のビジネスモデルは大きく違っていて、楽天はネット上の仮想空間に市場を作り上げ、そのインフラを小売店に提供し、家賃や成功報酬を大家に支払ってもらう楽天モデルに対し、Amazonは一部小売業者に軒下貸しもおこなっていますが、基本は自社が直販するネット直販モデルです。その両社の決定的な違いが物流において出てきます。
楽天で商品を買うと、販売した店舗(小売業者)から商品が届けられます。つまり売買契約がおこなわれると、あとは店舗と購入者の関係で、販売代金の決済こそ楽天のシステムを使いますが、物流や配送は各店舗ごとに異なります。
Amazonは国内に11カ所の物流拠点(でっかいハイテク倉庫でAmazonでは「フルフィルメントセンター」という名称)を自社で持ち、大量の在庫を抱えておき、注文が入ると即座に出庫し、まとめて運送業者に委託して配送を行います。
よく考えるとこの仕組みは日本でも巨大な卸売業者が全国にある小売店へ商品を卸していた仕組みなのですが、Amazonはそれを小売店相手の卸売りではなく、ネットを利用して個人や法人へ直接販売する仕組みを構築したわけです。
最近は楽天もその弱点を補うため、Amazonと同様、巨大な物流倉庫を建設し、共同配送の仕組みを作ろうとしていますが、多くの小売店とパートナー契約を結ぶ楽天モデルがどこまでAmazonの流通革命に迫れるのかはわかりません。
そう考えると古くからやっているテレビ通販の最大手「ジャパネットたかた」はAmazonと共通する直販モデルで、旧来からの電話やFAXで注文を受けるか(現在はネットでも注文がうけられる)、ネットだけで受けるかの違いです。
でもジャパネットの場合は、テレビや新聞チラシに巨額の宣伝広告費を使い、24時間態勢で人が電話で対応し、代金も配送者が現金を受け取ることができる旧式の非効率な仕組みで、Amazonのように宣伝広告費はほとんど使わず、受注も代金決済も購入者がすべて必要な情報を入力してくれて、クレジットカードで引き落としされ(代金決済方法は他にも様々な選択ができます)、その顧客が入力したデータが在庫確認~出荷指示~配送まで一気に利用できてしまうシステムとでは販売コストが相当違ってくるでしょう。
その販売コストは当然商品に乗っかってきますので、両社の値引率や利益率はまったく勝負にはなりません。
もちろんネットが使えない、使いたくないという層(主として高齢者)や、設置から配線、初期設定まで含めたトータルサポートを希望する人には、ジャパネットスタイルは有効で、購買心理は値引率の大きさだけで決まるわけではありません。
そしてジャパネットの売り方を見ていて気がつくのは、商品単体ではなく、複数の商品をいくつも組み合わせたセット価格で値段がつけられていることです。
これは商品個々の値引額を表面化させないようメーカーに配慮したものであると同時に、商品単品で値段の比較をされると勝負にならないからでしょう。
しかし上記のように設置・配線など様々な人件費がかかるサポートを含めての料金差と考えると驚異的な安さだという人もいますから、今のところは十分にそれで差別化ができています。
しかし人件費も賃借料も安い地方だったのが、コスト増につながる東京の真ん中に大きなコールセンターやスタジオまで作り、それを嬉しそうに芸能人とテレビCMで自慢しているようでは、これから先のビジネスはちょっと?と言わざるを得ません。
見るからに余計なコストが増え、それが販売価格に上乗せされると見えてしまいます。
Amazonは配送においても他の通販会社を圧倒しています。運送業者と提携し、おそらく膨大な数の年間配送個数を複数の業者にコミットし、集荷の負担をAmazonのオートメ化された巨大な物流拠点で効率よくおこなう代わりに、配送料金の大幅値引を引き出すことによって、Amazon直販商品のほとんどは配送料が無料としました。
数百円の商品ですら配送料を無料にすることは国内の通販会社ではどこもできなかった新しいビジネスモデルで、当然ながら配送料を考えると赤字になる商品もあるはずですが、全体で損を出さないモデルを作り上げてきたことが偉大です(2013年3月現在、一部の低価格商品は「あわせ買い」により2,500円以上で無料)。
そのAmazonですが、今まで日本国内での売上は公表してこなかったのですが、昨年2012年の売上を初めて公表しました。
その額は7300億円です。仮に20歳以上の人口が1億人とすると、20歳以上の日本人全員が7,300円分をAmazonから購入したという規模感です。さらに2011年のネット普及率は79%、その中で商品・サービス購入経験者は60%とされていますのでネット通販利用者数は約6千万人(1億27千万人×0.79×0.6)です。
法人での購入は無視すると、ネット通販利用者1名平均で約1万2千円の買い物をAmazonでしたことになります。
ネット上の仮想店舗のインフラを提供する楽天は日本の制度で言うと「サービス業」のくくりになっていますが、Amazonの場合どちらかと言えば「サービス業」に近い「小売り業」の範疇に入るのではと思われます。
実際小売業とサービス業のどちらにはいるのか不明なので両方に当てはめ、Amazon(日本国内分)が日本の上場企業の売上高と比べてどのぐらいの位置にいるかというランキングが下記の表です。
驚くべきことに小売業としては合併・統合を繰り返し巨大化してきたスーパー、デパート、量販店と渡り合い11位です。
楽天と同じようにサービス業としてみると楽天が6位、ヤフーが15位に入っている中で、電通、博報堂の広告代理店に次いで堂々3位というポジションです。
ただし楽天は上記にも書いたようにAmazonとは違い小売店からの出店料が売上の大半ですから、もしその楽天に出店している小売店の販売総額を足した流通総額で比較すると1兆4千億円となり、Amazonジャパンの販売総額(≒流通総額)の約二倍となる規模です。
小売業の売上トップはイオンで、その後をセブン&アイが追っています。これが国内小売業の2強。あとは大差なくヤマダ電機、三越伊勢丹、ユニーと続きます。
どちらかといえば落ち目になってきているデパート、スーパーの中にあって、Amazonがツートップの2社はともかくその他上位の小売店に追いつき追い越す日もそう遠くなさそうです。
参考までに非上場のヨドバシカメラの売上高は約6700億円ですので、すでに追い抜き、同じく非上場のジャパネットタカタは約1531億円なのですでに大差がついています。
上記のことから国内小売店勢がAmazonを目の敵にするのもわかります。
「Kindle店頭販売、なぜヤマダはダメでビックはOK?」
「…一部の量販店が、特にAmazonを名指しして抵抗し始めた。その急先鋒がヤマダ電機だ。まず飛び出したのは、Amazonの電子書籍リーダー「Kindle」シリーズを一部量販店が取り扱わないと表明したというニュースだった。」「もう1つ、20日付で入ってきたのが、「Amazon価格」に対し、量販店業界側から苦情が出ているというニュースだった。」
「打倒アマゾン!ヤマダ電機、気迫のO2O」
「ヤマダ電機は、ネットとリアル店舗の融合、O2O(オンライン・ツー・オフライン)に向けて、本格的にアクセルを踏み込んだ。目的はただひとつ。ネット通販企業に勝つためにほかならない。」
「ヨドバシカメラが書籍を当日無料配送 来年2月から、アマゾンに対抗」
家電量販大手のヨドバシカメラは来年2月から、インターネットで注文を受けた書籍の当日無料配送サービスを始める。取り扱う書籍数は大型書店並みの70万タイトルで、ネット通販最大手の米アマゾン・ドット・コムに対抗する。
と、主として顧客が奪われていることを実感している家電量販店からAmazonは敵視されています。しかしAmazonで販売されているのは家電ばかりではなく、当初は書籍がメインでしたが、現在は化粧品からファッション、日用品、家具、食品までかなり幅広く、言ってみれば大型書店と古書店、スーパー、家電量販店、ホームセンター、家具店、ファッション専門店などがワンフロアに入っているようなものです。
なのでネットを使うユーザーにとってはこの上なく便利ですが、量販店を含み様々な業種の小売店にとっては大きな驚異となっているハズです。
そしてこのアマゾンジャパンで取り扱われている商品のほとんどは、生産国はともかく、販売会社は国内ブランドのものです。
そこで思うのは「なぜこのビジネスが日本の資本で先にできなかったのか?」です。それがいま一番日本経済や企業の根深い問題です。
おそらく日本の商習慣に前例がないこと、様々な規制やルールの縛り、卸売り業者との軋轢、同業社とのしがらみ、巨額の先行投資、取り扱いメーカーからの圧力などできない要因があったのでしょう。
それよりもそれら多くの困難に勇敢に立ち向かおうとするビジネスリーダーがいなかったことが最大の要因かもしれません。
過去には日本へ外資系のデパートやスーパーが何度もやってきましたが、その多くは失敗しています。大型店舗の小売業で成功しているのは店舗数は少ないですが、トイザラス、コストコ、IKEAぐらいじゃないでしょうか。
Amazonが日本進出後まもない頃は、それら外資系小売店と同じように、日本の消費者には受け入れられず、すぐに尻尾巻いて撤退するのではと関係者の多くは高をくくっていたのではないでしょうか。
それとも最初は書籍やCDの通販がメインだったので、小売業はまるで相手にしていなかったのかもしれません。
しかしAmazonは書籍から日用品やファッション、家電、食品と次々扱いを増やしていき、容赦なく国内の各小売業者を粉砕していきます。
まもなく国内小売りのトップ10入りするところまできています。果たして日本の小売業界の多くは、法人税を日本には納税しない米国企業Amazonの軍門に下ってしまうのか心配なところです。
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701
弁護側の証人 (集英社文庫)
1963年というから今から50年も前に書かれた小説で、著者は1985年に亡くなっています。
この著者の作品を読むのは初めてで、全然知らなかったのですが、私の好きなハードボイルド作家生島治郎氏の最初の妻だった方です。
読んでいると、なんの違和感もなくとても50年も前の小説には思えない新鮮さがあります。つまり法廷ドラマというのは何十年経っても進歩がないということなのでしょう。
そう言えば法廷サスペンス映画「十二人の怒れる男」は1957年制作ですが、モノクロ映画ということと、登場人物の服装がみな年代物という以外、ストーリーには古臭さは感じられず、見応えのあるものでした。
主人公は身寄りがなくストリッパーで生計を立てていた女性で、ふとしたきっかけで名門の大企業のオーナー会長家の跡継ぎとされる男性から求婚され、身分の違いを超えて男性の家族の反対を押し切り結婚したものの、当然その男性の家族、親戚、雇われ人からは白い眼で見られています。
そのような中、夫の父親で大企業の会長を務める父親が自宅で何者かに殺されてしまいます。あとはびっくり仰天な仕掛けがあったりしますので詳しくは書けませんが、途中であれれ?と、一番最初に戻って読み返してみたりと、してやられたぁって感じです。
最後はもう少し身寄りも財産もない主人公にとって、ハッピーエンドで終われるとよかったなぁと感じた物語です。
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
十三の冥府 (光文社文庫)
いったい何作品あるのかわからないほど数多くある浅見光彦シリーズのひとつで、この作品もすでに2008年にテレビドラマ化がされています。
この浅見光彦シリーズの楽しみは、紀行もの小説の体をとっていますが、ちょっと切り口を変えて日本各地の歴史や伝承に絡めたミステリーが楽しめるということです。
その多くは有名な誰でも知っている観光地ばかりではなく、日本地図でしか知らないようなところもあり、読んでいるといつかは行ってみたいなと思わせるものです。
今回は青森が舞台です。青森といえば、私はまだ未踏の地で、ありきたりに、いつかは奥入瀬渓流、恐山、竜飛岬などに行ってみたいなとぼんやりと思っていましたが、この「十三の冥府」を読み、面白そうなところがいっぱいあるので、もっとジックリと各地を回ってみたいなという気になりました。
例えばシジミ料理が美味しい十三湖、ウミネコ繁殖地で有名な蕪島、ちょっとマニアックな戸来(へらい)のキリストの墓などなど。主人公も食べる十三湖のシジミラーメンはぜひ食べたいものです。
それはさておき、旅行ルポライター浅見光彦が行く先には不可解な死や殺人が起こり、傲慢無礼な刑事が登場しと水戸黄門のようなワンパターンですが、それでもはまってしまうとなかなか抜け出せないのもやっぱり黄門様と同じです。
こうした紀行ものとミステリーがうまくマッチした小説がテレビ2時間ドラマ(実質90分)には最適なのでしょう。見る方も読むだけではわからない当地の美しい風景も楽しめます。
今回のミステリーの謎は、細かなところでは違っていましたが、なんとなく中盤でわかってしまいました。ただ年齢も近く、顔もそっくりよく似た人同士が偶然知り合い、それを使ったアリバイのトリックというのは、ちょっと無理があるなぁって思わなくもない。
それなら時々見かけますがまだそっくりな双子が身代わりになるトリックのほうが現実的でしょう。
タイトルの「十三の冥府」はこの事件に関連して亡くなった人の数や、事件の鍵となる人が住む十三湖、そして忌み数である13をうまくかけたようです。
◇著者別読書感想(内田康夫)
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
ハルカ・エイティ
私とほぼ同学年(1歳違い)の姫野カオルコ氏の作品は意外にも今回初めて読みます。この「ハルカ・エイティ」(2005年初出)は直木賞候補にあがったものの、残念ながら受賞には至りませんでした。
主人公は大正9年(1920年)生まれの持丸遙、本書発刊当時の2005年時点では85歳になる女性の、ほぼ一生を描いた大河小説で、そのモデルは著者の伯母とのことです。
嘘か誠かNHK朝の連続ドラマを狙っているという通り、過去の朝ドラのパターンが踏襲されています。
現代に生きる老女が過去を振り返るパターン(これは姪の作家聞いたことを書くパターン)で、その主人公は学生時代には品がよく仲のよい友達が多くのびのびと育ち、やがて太平洋戦争中のどさくさで見合い結婚し、夫はすぐに出征、残された夫の両親と厳しい時代を乗り越える。
戦争が終わり、夫は無事に帰ってきたものの、仕事がなかなか安定せず、当時としてはまだ珍しいキャリアウーマンになるべく偶然見掛けた幼稚園園長の仕事に応募し見事に就職。やがては教育委員会へと順調に出世していきます。
惜しいかなNHKが朝の番組で取り上げるには、仕事もうまくいかないのに次々と外で女に手を出す女癖の悪い夫や、30半ばにして女に目覚めて浮気を繰り返す主人公、そのような両親を見ていて距離を置こうとする一人娘と、あまりにも現実的すぎるかもしれません。
しかしこのような戦前から戦中を描いた作品を読むといつも思うのですが、吉村昭氏や井上ひさし氏ならいざ知らず、この姫野氏や浅田次郎氏や柳広司氏、北村薫氏など、戦後生まれにも関わらず、まるで見てきたようにその時代の風景をうまく描写します。
「小説家は読者を騙すのが仕事だ」と誰か作家先生が書いていましたが、「騙す」というのが違っているとしても、聞いたり読んだりしたものを自分なりに想像して表現することに長けているということなのですね。
戦国時代や江戸時代のことなら、例え事実に大きく反することを書いたとしても、小説なら許され、そしてそれが事実に反するということは誰にも証明ができないのですが、太平洋戦争前後のことならば今でもよく知っている100歳前後の人がまだ多く読者にいるはずです。
あとがきにも書かれていましたが、それに文句を付ける人も少なからず出てくるのでしょう。
◇著者別読書感想(姫野カオルコ)
【関連リンク】
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2012年に読んだ本のベストを発表
3月前半の読書 アリアドネの弾丸、パルテノン、ニライカナイの語り部、そして、警官は奔る
2月後半の読書 対岸の彼女、発火点、泥棒は詩を口ずさむ
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700【ネ兄 700回】
4月1日は多くの企業で入社式がおこなわれました。ターミナル駅では、入社式の会場や研修場所へと向かう道案内に不慣れな新入社員達が、地図を片手に右往左往する姿も恒例行事となっています。
30数年前、自分もその中のひとりでしたが、4月1日の入社式より、その前に研修という名目で1月からアルバイトとして東京で実質勤務を始めていましたので、その時に上京したことのほうが思い出深いです。
会社説明会や入社試験はすべて大阪で行われたので、東京のオフィスへ出向くのは初めてでした。上京したのは日曜日だったこともあり、また会社の寮がわかりにくい場所にあるとのことで、東京駅まで先輩社員が迎えに来てくれました。そして、そのまま寮へ向かうと思っていたら、日曜日なのになんと会社へ出社。
会社では役員始め数名の社員が当たり前のように仕事をしていて、ちょっとビビりました。挨拶をしたあと、頼まれて少し仕事を手伝い、その後みんなでランチを食べにいき、その後やっと寮へ案内されました。
寮と言っても今のように個室の部屋ではなく、新入社員同士の相部屋の畳部屋で、布団はもう何年も干したことがないような、水分をたっぷり含んだ重くぺったんこになったもの。
事前に「寮に生活用品はすべてあるから、なにも持ってくる必要はない」と言われて喜んでいましたが、やはり世間はそう甘くありませんでした。
そのようなプライバシーもなにもない相部屋でたいへんだったかというと、その当時の中小企業に入った新人の日常を知ればまぁ納得できます。
まず、勤務時間はサービス残業を含めて朝8時から22時で、土曜日もフルタイムで全部出勤、休みは日曜日と祝日だけです。
しかも夜10時過ぎに仕事が終わると、週のうちの半分は先輩から飲みに誘われ、寮に戻るのは1時とか2時。つまり寮へ帰ると疲れ果ててバタンと寝るだけの場所だったのです。
日曜日も普段の寝不足を補うため、おおよそ昼過ぎまで死んだように眠っていて、午後はたまった洗濯をして、さらに日用品や衣料などを買いに出掛け、帰りには外食してくるという生活で、ほとんど寝ている時間以外部屋に留まっている時間はありません。そう言えば夜は麻雀部屋となっていたような気がします。
しかしその相部屋生活も2~3ヶ月後には先輩社員達が、アパートを借りたり、結婚するからと次々と寮を出ていったため、空いた個室に新入社員が随時移ることができました。
個室へ移ることで必要になったのが、まずベッドと布団一式、そしてテレビ、ライティングデスク、扇風機(エアコンはなし)、ストーブなどです。休日を利用して、近くの何でも揃うダイエー碑文谷店へ行き、次々と作ったばかりのクレジットカードで購入していきましたが、新入社員の薄給の身、その後しばらくはお金がなくてたいへんな思いをしました。
クレジットカードのカードローンで、毎月返しては借りる自転車操業をやっていたのはこの頃だけです。
4月1日には、社長以下役員が全員集まり、入社式が執り行われましたが、その時の記憶はほとんどありません。
これは大企業のように自社で研修をするのではなく、中小企業相手に各社から数名ずつの新入社員を集め、2泊3日の研修をおこなうものです。
その研修がおこなわれたのが、今はすっかり建て替えられてその面影はなくなっている代々木の国立オリンピック記念青少年総合センターで、1964年の東京オリンピックの際、選手村として使われた施設です。
研修の内容よりも記憶に残っているのは、選手村で使われていたベッドや洗面所、シャワー、トイレなどが建設当時そのままの状態なので、そのサイズが当時の日本標準よりもすべてにおいて一回りも二回りも大きくて驚きました。
世界の一流アスリート達が使うものですから、そりゃ天井の高さもベッドのサイズもトイレの個室の広さも日本の標準サイズでは全然不足でしょう。ただ建設後20年近く経っていますので、あちこちが壊れていたりして古さも感じました。
この時、宿泊する部屋は、1部屋にギッシリとベッドを詰め込んだ6人か8人ぐらいの相部屋で、今の若い人にはきっと耐えられず脱走者が続出するでしょう。
研修は外のグラウンドを使った運動の他、座学が多く、最近のようなビジネスゲームや高いコミュニケーションスキルを身につける練習などはなく、当時としてはそれが普通だったのでしょうが、偉い人の話を聞くだけのあまり役立ちそうもないものでした。
ただ私はこの研修以前から仕事でハードな日々を送っていたので、この研修期間中はたっぷりと睡眠時間もあり、心身ともに非常に楽でリフレッシュができました。
一緒にこの研修を受けている他社の新入社員と話しをすると、みな一様に「つらい」「きつい」と愚痴を言っていましたが、その理由がわからず彼らとの間になにか深い溝があることに気がつきました。
国立オリンピック記念青少年総合センターは、その後1990年代まで中国残留孤児達が肉親を捜しに来日した際、その宿泊所や面会場所として使われていましたが、2000年代にほとんどが立て替えられ、いまは近代的な建物となっています。
2020年にもしオリンピックが招致できたとしても、この施設は再利用はされず、選手村は新たに湾岸地域に作られるようです。
いわゆる新入社員研修を受けたのはこの3日間だけで、あとは実地で先輩についてOJTでした。それでも私たちより1年前に入った先輩は、このような合宿研修もなく、アルバイトから正社員と変わっただけということで、先輩からはどんな研修でも受けられただけマシと羨ましがられました。
その数年後からは、新入社員研修は外部の研修へ委託するのではなく、自前で研修をおこなうようになり、その新入社員教育の一部のパートを担当することが多くなりました。
そこでは合宿研修では役に立たなかったことや、強く記憶に残っていることなどの自らの体験が役立ち、多くの新入社員を育てる一助になったものと自負しています。
10数年後には、もう私の知識や経験は通用しなくなり、役立たずになりましたけどね。老兵は早々に立ち去るがいいに決まっています。
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