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2016年に右足、2017年に左足の股関節をそれぞれ人工股関節に置換する手術をおこないました。

過去記事
変形性股関節症の人工股関節全置換手術(1) 2016/6/11(土)
2回目の人工股関節手術のその後とまとめ 2017/11/18(土)

術後は毎年1回定期検査があり、今年も行ってきました。

X線撮影と、医師の面談、軽い診察(足の曲がる角度の計測)で、特に今まで異常を感じていないので、簡単に終わりました。

上:2016年手術前 下:2019年

年々この人工股関節置換手術は進歩しているようで、従来(10年ほど前)は人工股関節の耐久性を考え、再置換手術が必要なくなる60歳以上が主な対象者でしたが、最近は若い人も増えつつあるようでした。

人工股関節先進国のアメリカなどでは、年齢は気にせず若い人もどんどん交換しています。

また先日もこのブログで書きましたが、ロボットアームなどを利用した先端システムが導入されつつあるということでしたが、この病院では、まだそこまではいってなく、私が2~3年前に受けた3Dナビゲーションシステムで停まっている感じです。

進化する人工股関節置換手術 2019/9/21(土)

病院が購入する医療システムは非常に高価なので、そうそう新規入れ替えをするのは難しいのでしょうね。

ま、それでもこの病院の手術は、

1)手術後の禁忌姿勢はなし
2)平均して術後8~10日ぐらいで退院可能
3)手術の翌日から歩行訓練
4)両足同時手術も可能

など、国内においては、患者への負担が少なく、技術も進んでいるほうだと思います。

私はというと、置換手術後は足の筋肉を付けるため、とにかく毎日歩くことを心掛け、この2年半はスマホに歩数計アプリを入れ、1日平均6千歩以上歩くことにしています。

意外と楽しめる歩数計 2017/3/11(土)

歩数計とともに 2017/6/7(水)

ウォーキングは医者も強く推奨していますが、1年前に「ジョギングしてもいいですか?」って聞いてみたら、一瞬目をむかれ、「短い距離を軽く走るだけなら・・・」と言う返事です。跳んだり跳ねたりしてインプラントに強い衝撃が繰り返しかかるのは医者としてはお勧めできないという感じでした。

テレビの24時間マラソンランナーのトレーナーとして伴走する姿が有名になった坂本雄次氏や、テニスの元世界チャンピオンで、ビッグ3と言われたアンディ・マリー選手も人工股関節置換手術をおこなってから再びトレーナーやプロテニス選手として復帰していますが、おそらくそうしたアスリート用のインプラントは、ある程度激しい衝撃にも耐えられる特殊なものではないかなと思います。

さて、そうして、無事に検査も終わり、また次は1年後の定期検診となります。その時はリタイアして無職状態ですが、元気にまた受診したいと思います。

検診を無事に終えたので、自分にご褒美として切り落としステーキをモグモグしてきました。


【関連リンク】
進化する人工股関節置換手術
変形性股関節症による人工股関節置換手術2年目
人工股関節手術の左1年&右2年経過後の定期検診

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遥かなる大地へ(原題:Far and Away)1992年 米
監督 ロン・ハワード 出演者 トム・クルーズ、ニコール・キッドマン


19世紀にアイルランドから新しいアメリカに憧れ、金持ちの令嬢と、貧乏人青年が逃避行し、様々な難関をくぐり抜けてハッピーになるまでの成功物語です。

って、まとめてしまうとそれだけなんですが、新天地のアメリカへ行こう!という映画は多いですね。

現在アメリカで活躍している人達のルーツをたどると、自分たちの先祖にそういうことがあったという思いが強くあるのでしょう。

最近見た映画でも、19世紀末にトルコに支配されていたギリシアの貧しい青年が新天地アメリカを目指す「アメリカ アメリカ」(1963年)、20世紀初頭の中国からアメリカへ逃れてきて成功者になった家族を描いた「ジョイ・ラック・クラブ」(1993年)があります。

クライマックスは、オクラホマで実際に行われていた「ランドラッシュ」という土地を奪い合うゲーム(競争)で、合法と同時に旗が立てられている土地に一番早く着いて自分の旗を立てた者がその土地をもらえるというものです。

なんと、アメリカっぽい荒々しさというかいい加減さです。

もちろんトム・クルーズが主演ですから、そうした荒々しいシーンはお手の物?で、現代兵器や装備の中で活躍するミッション・インポッシブルとはまた違う、アメリカンカーボーイが見られます。

★★☆

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

モンスター上司 (原題: Horrible Bosses) 2011年 米
監督 セス・ゴードン 出演者 ジェイソン・ベイトマン、ケヴィン・スペイシー


それぞれ仕事上で悩みを持つ3人の友人同士が、その邪魔な上司をお互いに交換して消せないかと話し合い、実は全くの詐欺師の犯罪コンサルタントに相談を持ちかけ、実行に移そうとしますが、いろいろと妨害が入ったりしてうまくいきません。

ブラックコメディですので、リアルな感じはなく、アメリカ人が大好きなドタバタ劇と言ったところでしょうか。なにか気持ちが塞いでいるときに、スカッとする映画を見たいならお勧めかもです。

上司に嫌がらせ?されるひとりは、上司のセクシーな女性医師からセクハラを受けるというのが悩みですが、一般的な男性からすると、「それの何が嫌なの?」「それってとんでもなくラッキーじゃないの?」と思ってしまいます。

ま、そういうことからして、映画を真剣に見ると言うより、気晴らしにアメリカンジョークを目一杯楽しみたい方にお勧めします。

この一作目がヒットしたのか、続編の「モンスター上司2」(2014年)も作られていますね。

★☆☆

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

ワイルドカード(原題 Wild Card) 2015年 米
監督 サイモン・ウェスト 出演者 ジェイソン・ステイサム、マイケル・アンガラノ


主演のジェイソン・ステイサムは、トランスポーターシリーズやワイルド・スピードシリーズでお馴染みの肉体派俳優で、この映画でも英国の元特殊部隊という役で男臭い役を演じています。

元々は小説「Heat」が原作で、1986年にバート・レイノルズが主演して「ビッグ・ヒート」というタイトルで映画化されていますので、これはそのリメーク版ということですね。

舞台はラスベガスで、用心棒をやっている主人公は離婚してアルコールに溺れているダメ男ですが、離婚した元妻から暴行された相手の男をとっちめて欲しいと依頼が来て、仕方なく復讐のお膳立てをします。

その妻が復讐した相手が、イタリアマフィアの大物だったことから、次々と刺客を送り込まれ、ちぎっては投げ、またちぎっては投げ(日本流の言い換え)して相手を倒していきます。

またそのイタリアマフィアと関係があるラスベガスを支配する地元マフィアとの関係も危うくなりかけ、、、ってところ、最後は無事にハッピーエンドで収まるところが、アメリカンです。

個人的にラスベガスは、1997年に一度だけ行きましたが、もう一回は、あの光と喧噪の中に身を置いてみたいなと見ていて思いました。

★★☆

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

早春 1956年 松竹
監督 小津安二郎  出演者淡島千景、池部良、岸惠子


戦後10年ほど経ってようやく一息付けそうな時代の中で、丸の内の大手企業で働くエリート会社員が主人公です。当時の会社員が働く姿を今見ると結構笑えますが、当時は誰もがうらやむ職場だったのでしょう。

そして今も昔も、二枚目には女性が寄ってきて、浮気をするわけですが、それが妻にバレて実家に帰ってしまいます。

その妻とのあいだには子供がいましたが、幼いときに結核で亡くし、その後子供ができず、夫婦間に隙間風が吹いている中で起きたことです。

夫婦の離婚危機?という事態ですが、主人公に岡山への転勤の話しが出て、悩んだ末、夫婦の話し合いもできないまま、単身でいくことになりますが、、、

市井の人々のなにげない日常を表現させるとこの監督には誰もかないません。当時の人はこういう映画を見てなにを思ったのでしょうか。

★★☆


【関連リンク】
2019年9月 この世界の片隅に(2016年)、東京暮色(1957年)、大殺陣(1964年)、横道世之介(2013年)、ジョバンニの島(2014年)
2019年7~8月 ナミヤ雑貨店の奇蹟(2017年)、万引き家族(2018年)、ジョイ・ラック・クラブ(1993年)、マネーモンスター(2016年)、ワイルド・スピード MEGA MAX(2011年)
2019年6月 聖の青春(2016年)、ワタシが私を見つけるまで(2016年)、お茶漬けの味(1952年)、殺したい女(1986年)



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1379
今年もあと2ヶ月で終わり、そろそろ新年に向けた準備が始まります。

と言っても、なにか重大なことをやっているわけではなく、来年のカレンダーと、ビジネスダイアリーを購入し、すでに決まっている予定などの書き込むだけです。

カレンダーは以前は取引先が持ってきてくれるものの中から使いやすそうなものを選んで使ってきましたが、最近の経費節約ムードのためか、気に入ったものが減ってきて、最近は100円ショップで購入しています。

ビジネス用のダイアリーは、社会人になってから、様々な手帳やノートを使ってきて、ここ20年ぐらいは日本能率協会のダイアリーをメインに使っています。

若い人や、時代の先を走っている人なら、「えー、まだ手帳やダイアリーってアナログなものを使っているの?信じられない~」ってところでしょうけど、それをずっとメインにしてスケジュールや会議のメモ、思いついたアイデア、その他感想などを書く習慣がついているので今さら変えられません。

仕事では会社指定のスケジュール管理システムがあり、さらに個人のスケジュールは別のアプリをPCやスマホに入れて使っています。

それだけでも面倒なのに、さらにアナログなダイアリーです。

会社や仕事で使うスケジューラーに、個人的なスケジュールを一緒に登録するのは気が進みません。また個人のスケジュールは会社の人間がアクセスできない(させない)ので、会議などのスケジュール調整ができません。

そこでスケジューラーはオフィシャルとプライベートと別々に存在せざるを得ません。これは面倒ですね~。

そのうち、プライベートのスケジューラーが、他社の製品であっても仕事用のスケジュールを自動的に取り込み同期してくれる機能が付くのでしょうね(すでにあるかも)。それでも二つのスケジューラーが存在することは変わりありませんけど。

そこで現在そのふたつのデジタルデータをアナログでマージしているのが、手書きのダリアリーなのです。

この手書きのダイアリーには、仕事の予定もプライベートな予定も一緒に書き込めます。両方の予定がバッティングしないかがひと目でわかりますし、一覧性があり、必要なときにパッと出せて便利です。

一応、来年の6月に仕事は引退する予定なので、7月以降は今までのように、仕事用とプライベート用にスケジュールを分ける必要はなくなり、したがって、いよいよこのビジネスダイアリーともお別れが近づいてきました。

古いものはできるだけ捨ててきましたが、過去に使った手帳やダイアリーはすべて残しています。1年に1~2冊とは言え、40年分ですから、段ボール1箱では収まりません。

懐かしさもあり読み返してみるのは、それだけで何時間も経ってしまうので、それは引退後のお楽しみとして、現役中はただ溜めておくだけです。

今の若い人が、「スケジュールやメモはネットのアプリに入れておけばいつでも見られるし~」ということでしょうけど、そのシステムやアプリが、30年40年後に同等に使えるとはとても思えません。特に無料で使えるサービスなんて10年も経たずして使えなくなるでしょう。

さすがにそんな昔のスケジュール自体は不要でしょうけど、「あれを買ったのはいつだっけ?」「入院したのはいつから何日間だったかな?」「新車を契約したのは何年前?」「あそこへ旅行したのはいつのこと?」とか、後で知りたくなることもあります。

私の場合は、ブログで様々なことを書いている中で、そうした過去の出来事や日付を調べることがよくあり、例えば「前に家の屋根の塗装をしたのはいつだった?」とか、「会社を転職したのは?何年何月?」とか、ダイアリーから重要事項だけ抜粋して年表にしたものがすごく役に立っています。

スマートさや検索などはデジタルデータに圧倒的軍配がありますが、ちょっとしたメモ書きを見ると鮮やかにその時の記憶が蘇ってくるのはダイアリーの優れたところです。えぇ、えぇアナログ人間です。

これからはダイアリーの代わりに、日常のちょっとしたことは、FacebookやTwitter、ブログに残していきます。ただしこれらのサービスも果たして5年後10年後にどうなっているか疑問ですが。

かと言って、仕事のスケジュールがないと、ダイアリーに書き込む予定は半分以下に激減しますから、もう形だけのダイアリーは不要です。

同じように、情報のデジタル化や、アナログ手帳に馴染んでいた世代のリタイヤで、ビジネスダイアリーが不要になる人が増えているでしょうから、能率手帳の販売数も年々厳しくなってきているのではないかな?と思っていましたが、販売元の日本能率協会マネジメントセンターの業績は悪くなさそうです。出版不況の中、結構なことですね。

そして能率手帳さん、今までありがとう。

【関連リンク】
1215 定年退職後の再就職はどうする
1163 フラリーマンの哀愁
677 2013年の休日と国民の祝日について
450 師走の恒例行事


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1378
ものすごくうるさくて、ありえないほど近い(原題:Extremely Loud and Incredibly Close) ジョナサン・サフラン・フォア

著者は1977年生まれのアメリカの小説家で、2002年に作家デビュー、この作品は長編としては第2作目の2005年の作品で、日本語版は2011年に出版されています。

またこの小説を原作とした映画が2011年に制作公開されていて日本では2012年に公開されています(見ていないけど)。

日本語のタイトル名はえらく長ったらしく変わっていますが、直訳すればほぼ原題通りの意味です。

ストーリーは、2009年のアメリカ同時多発テロで貿易センタービルにいた父親を失った、ちょっと変わり者の9歳の少年を主人公として、その父親が残した鍵の秘密を解こうとニューヨーク中を駆け回ります。

貿易センタービルへの航空機衝突テロはアメリカが他国から一方的に攻撃されたという論調が一般的ですが、この小説では、アメリカのドイツドレスデンへの無差別空襲や、広島への原爆投下で同様に多くの市民が亡くなったことなど、戦争でアメリカがおこなってきた様々な大量殺人についても触れられています。

主人公の少年も、そのドイツへの空襲で多くの家族や友人を亡くし、その後アメリカへ移民としてやってきた祖母がいますが、祖父は父親が生まれる前に出奔しています。

そうした中で、突然父親をテロで亡くし、情緒不安定になりながらも、周囲の見知らぬ人を巻き込みながら、父親の姿を追い求め、鍵の秘密を探し回る勇気とその行動力は目を見張ります。そんな9歳がいるわけねぇ!って言ってしまえばその通りですが、、、

鍵と一緒にブラックと書かれたメモが残されていて、電話帳で調べるとニューヨーク市の5区に472名のブラック姓があり、それを一軒一軒訪ねていっては自分の父親と関係がないかを訪ね歩きます。

本の体裁は少し変わっていて、1行しか書かれていないページや、少年が父親に買ってもらったカメラで撮影した写真、祖母の古い手紙などがあちこちに挟み込まれていて、なかなか読み解くのがたいへんでした。こういうのが、最近の流行なんでしょうかね。

ともかく、今までにはない、新鮮な気持ちで新種の小説を読んだ気分になれました。

★★☆

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

オネスティ (集英社文庫) 石田衣良

2015年に単行本、2017年に文庫化された長編小説です。

著者の作品は、過去に「うつくしい子ども」(1999年)、「エンジェル」(1999年)、「眠れぬ真珠」(2006年)、「40翼ふたたび」(2006年)、「美丘」(2006年)、「シューカツ!」(2008年)を読んでいます。

2011年3月後半の読書「美丘」

2013年7月前半の読書「40翼ふたたび」

2013年9月前半の読書「眠れぬ真珠」

2013年11月後半の読書「うつくしい子ども」

2014年2月後半の読書「シューカツ!」

シリーズ物やエッセイなど多作の作家さんですので、読んだのはごくごく一部ですが、久しぶりに読んだって気分になりました。テレビでは時々バラエティや情報番組に出ていて拝見するのですが。

さて中身ですが、恋愛小説と言うにはちょっとアレ過ぎて、なんとも言えませんが、幼稚園時代に隣同士になった同い年の男女が、中学生時代に「お互い恋愛抜きで何もかも話せる親友で居続けよう」と二人で取り決め、それぞれの道を歩んでいくというそれだけです。

ま、内容は結構過激な描写というか、お互いの性体験を話し合うというのが延々と続きますので、エロ系小説が苦手な人にはお勧めできないかも。

そしてそうした二人の関係性に周囲の人達が疑心暗鬼に巻き込まれ、結局は二人だけの世界にどっぷりつかった「迷惑な人達」という流れです。

★☆☆

著者別読書感想(石田衣良)

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生きる悪知恵 正しくないけど役に立つ60のヒント (文春新書 868) 西原理恵子

著者はマンガ「毎日かあさん」などの作品がある漫画家さんです。その代表作「毎日かあさん」は毎日新聞で15年間の長きにわたり週1回連載されていました。

「仕事編」「家庭編」「男と女編」「性格編」「トラブル編」と別れていて、合計60の質問と、それぞれに明快な回答(ちゃんと内容はあります)が書かれています。

60の質問以外のおまけに有名作家さんや漫画家さんからの質問にも回答しているのが笑えます。業界?内で顔が広いのでしょうね。

ちょっとその中から、質問と回答の最後のひと言(実際は丁寧に回答されています)でまとめた文章を書いておきます。ぶっ飛んでいる回答も多くあって楽しいですよ。

「仕事編」では『「ミスは人のせい、手柄は自分のもの」という上司を改心させる方法は?』
→相手の悪事をみんなに晒せ。

「家庭編」では「息子の部屋からロリコンマンガが出てきました」
→「君臨すれども統治せず」で。

「男と女編」では「30歳過ぎて、いまだに童貞です」
→ソープに行け!(北方りえぞう)

「国際結婚に親が反対しています」
→無視してさっさと結婚して、さっさと孫を産むが吉。

「トラブル編」では「別れた彼女の部屋に置いてあったものを捨てられた」
→傷は浅いぞ、よかったよかった。

など、本人はいたって真面目に答えていますが、その回答が的を射ているのは当然としても笑っちゃうものもあり、楽しめます。

回答に共通しているのは、結構女性に対して厳しく、「女性も必死に働いて稼げ!」という考え方。

今でこそ専業主婦が減り共働き夫婦が増えてきていますが、著者が言う女性の働き方は、男になにかあっても自分が養う覚悟でガンガン働けという思想です。またそれで初めて男女が対等な立場に立てるということ。

これは、著者が結婚していたカメラマンの夫(その後離婚)を病気で亡くした壮絶な経験と、自身のギャンブルで大きな借金を背負った過去と教訓からきているものと思います。

★★☆

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敦煌 (新潮文庫) 井上 靖

この小説は、1959年に初出、その後文庫本が発刊されましたが、「楼蘭」(1958年)、「天平の甍」(1957年)、「蒼き狼」(1959年)など著者の中国西域ものの代表作と言われています。1988年には佐藤純彌監督、西田敏行、佐藤浩市などが出演した映画が公開されました。

実はこの映画、見たかったけどまだ見ていないので、日テレさん!ぜひ映画の全編ノーカット放送をお願いします。

物語は、北宋(960年~1127年)の時代、科挙(エリート官僚)の試験を受けに来た小説の主人公趙行徳は、試験中に居眠りをしてしまい失敗してしまいますが、その帰り道で殺されかけていた隣国西夏の女を救ったことで、西夏文字で書かれた布きれをもらい、その書かれている内容を知りたいと、北宋と敵対している西夏へ向かいます。

西夏が支配する地域に入ると、兵隊に捕まり捕虜となり、そのまま西夏の兵隊として徴兵されることになりますが、文字を読むことができ、様々な知識が豊富なことで、武勇優れる隊長の参謀となり、勢力急拡大中の西夏の中枢へと入っていきます。

元々は漢民族が支配していた地域に多くの仏典や経典があり、それらを西夏文字に翻訳する仕事を自ら進んでおこなうことになります。しかし漢民族の隊長が西夏に反旗を翻したことで、隊長の腹心だった主人公の運命も大きく変わっていきます。

やがて西夏の軍隊に追い詰められ、敦煌へ逃げ延びますが、そこにもやがて西夏の大軍が押し寄せ、せっかく見つけた仏教経典など古い資料が焼かれてしまうことをどうにか阻止しようと画策します。

現実の歴史では、その隠されていた多くの仏教資料が1900年代に入ってから海外の研究者により次々と発見されました。千年前の隠されたそれらの文化遺産が、どうやって隠され残ったかという疑問をモチーフにしています。

★★☆

【関連リンク】
 10月前半の読書 その女アレックス、レオナルドの扉、「やりがいのある仕事」という幻想、ノボさん
 9月後半の読書 赤ひげ診療譚、非属の才能、笑うハーレキン、土の中の子供、あこがれ
 9月前半の読書 田園発港行き自転車、大人の流儀6 不運と思うな。、日本農業への正しい絶望法、お引っ越し

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1377
新卒で会社に入り、その後しばらくは外勤営業の仕事をしていましたことはこのブログにも何度か書いています。

外勤営業を長くやっていた人なら、常時、目一杯、100%の働きを持ち続けるモチベーションや、外回りで体力を維持するのは難しく、どうも体調が悪くて気乗りのしないとき、雨や雪に濡れて気持ちが萎えるとき、取引先で喋りまくり、しばらく静かにひとりでいたいとき、上司や取引先に叱られて落ち込んだときなどなど、社外に出ていることを良いことに喫茶店などでサボった経験があるかと思います。

当然いたって凡人の私も平均すると外出時間の4分の1~3分の1ぐらいの時間は喫茶店や書店巡りなどで時間を費やしていたことを告白しておきますw

特に書店に関しては、東名阪の都市部の主だった店にはだいたい出没していて、どこの店には誰々の本が過去のもの含めて豊富に在庫があるとか、この店だと滅多に見ない雑誌が置いてあるとか、まるで書店のマーケターのごとくよく知っている時期もありました。

先日は、外勤営業をする人の数が減ってきたことを書きました。

1373 セールスマンの死ではなくセールス業務の落日 2019/10/12(土)

やみくもに走り回る外勤営業がビジネスの花形?だったのは1970年代から1990年代ぐらいまでで、その後は営業活動は効率や論理的な手法へと移ってきました。プロセスよりも結果を求める成果主義が台頭してきたので、当然のことでしょうね。

そうすると、それまで営業マンの憩いの巣となっていた喫茶店にとっては死活問題となってきます。

ここで取り上げる喫茶店は、店内にスポーツ新聞や漫画雑誌、週刊誌などが置かれていて、ゆったりしたソファーや椅子があり、コーヒー一杯で何時間粘っていても後ろめたくはない昔ながらの喫茶店です(もちろん普通の神経だと1時間を越えると気がとがめますが)。

私は、外出時のランチは、食事のあとにコーヒーがつく喫茶店をよく利用していました。それだと客単価は千円近くになり、1時間以上粘って週刊誌を読みまくっても気がとがめません。

スタバやドトールのようなカフェスタイルのお店は、いわゆる営業マンが根城にするにはオープン過ぎて、しかも長く座っていると疲れるお洒落な背の高いチェアなどで、旧来のソファに深々と座って休憩ができる喫茶店とは一線を画しています。

そのように旧来の喫茶店から外回りの営業マンの常連が次々と減り、現在では、引退して暇を持て余している高齢者が、懐かしさからか、どこからともなくワラワラと集まってきているに過ぎません。

そうした昔ながらの喫茶店は今や絶滅状態で、駅前の便利な立地であっても、喫茶店よりも客の回転が速く、若い人に好かれそうないカフェやファストフード店に置き換わっています。

これと同様な状況は、一般書店にも当てはまり、若者の書籍離れ、週刊誌や雑誌が好きだった団塊世代の大量リタイア、書籍購入の通販利用、中古書籍店のチェーン展開、急増したコンビニでの雑誌販売、電子書籍化など、90年代以降に書店経営にとっては逆風が吹きまくり、今や風前の灯火状態で、喫茶店とともに絶滅が危惧されています。

この喫茶店の店舗数推移と、書店数の推移には、なにか相関関係があるのではないかと個人的にふと思って、調べてみました。

下のグラフ、調査された年月や調査主体が統一されていないので、おおよその感じで見ていただきたいのですが、「喫茶店数推移」と「書店数推移」を表したグラフで、数量は喫茶店が書店の6倍ほど多いため、高さの目盛りを左右の軸に分けて同水準に合わせてあります。


出典:総務省統計局「事業所統計調査報告書」、経済産業省・商業統計調査、日本著者販促センター 、日本著者販促センター

喫茶店数(青)のピークは1981年(昭和56年)で154,630店、書店数(オレンジ)のピークは1988年(昭和63年)の26,216店です。両者がピークを迎えた年は7年の差がありました。

次にピーク時と最近を比べると、どれぐらいの割合まで減少したか調べてみると、喫茶店で43%、書店で44%と同水準に減少していることがわかりました。どちらもピーク時の半分を割っていたのですね。

この喫茶店数と書店数、バブル絶頂期より少し前に迎えたピーク時から、この約30年の間にほぼ同じ割合で減少してきたということになります。

しかし、それぞれの利用者の年齢や利用頻度など多くの要素が不明なので、具体的な相関関係があるのかはわかりません。

80年代を駆け抜けていった外勤営業マンに必要不可欠だったこの両者の衰退が、かなり似通った曲線で表せたことに、なにか感慨深いものがあります。


【関連リンク】
1097 出版不況と電子出版の行方
954 書店数や出版業界売上減と未来
817 カフェではない喫茶店の凋落
330 消滅する書店



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