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社会やビジネスの仕組みが大きく変化していくと、働く人の職業の中身も変わってきます。特に専門職という仕事が顕著に表れてきます。

私が新入社員だった1980年頃は、まだ大手企業の中には電話交換業務がおこなわれていて、したがって1960年代頃の女性の花形職業だった「電話交換手」という専門技能職がまだありました。

その他にも、「和文タイピスト」や「カナタイピスト」「テレックスオペレーター」「エレベーターガール」など女性向きだった専門職も今はもうありません。

同様に新聞社や印刷会社に熟練工が多かった活字を拾う植字や文選といった仕事も、DTPやデジタル化が進んだ1980年代に姿を消していきました。

そのように綺麗さっぱりとなくなってしまった仕事もありますが、しぶとく生き残っていく息の長い仕事もあります。

例えば、簿記を使う経理事務や会計業務は、いくら機械化、システム化が進み効率化が図られても、なくなることはありませんし、営業業務も企業業績の中枢を担うだけにそう簡単にはなくなりません。

もっとも、経理業務も、営業業務も、人事業務も、社外に丸投げでアウトソーシングができる時代ですので、経営者ひとりで企業を営むこともなんら支障がない時代とも言えますが、その仕事自体が電話交換手のようになくなってしまったわけではありません。

ところが、その営業職、特に外勤営業の仕事が急速に減ってきているとのことです。

この15年で130万人の営業マンが消滅したワケ(SankeiBiz)
国勢調査によれば、日本には2000年まで468万人の「営業職」がいた。ところが2015年までに336万人に減った。営業マンはどこへ消えたのか。統計データ分析家の本川裕氏は「ITによる流通の構造変化により、事務職に取って代わられたようだ」という
(中略)
企業の中で商品(不動産・金融・保険商品を含む)の販売を担当する営業職(営業マン、セールスマンなどとも呼ばれる職種)は、1975年までの高度成長期にも企業社会の成長とともに大きく増加したが、70年代後半以降、「作れば売れる」時代から「積極的な売り込み」の時代に変化したこともあって、職種として花形職業となり人数も大きく増加した。
特に80年代には230万人から400万人へと74%増となった。この時期の営業職の増加率は高度成長期をむしろ上回っていたのである。ところが、バブル経済が最終的に崩壊したのち、2000年の468万人をピークに今度はかなり急速な減少に転じた。そして、15年にはバブル期以前の水準の336万人にまで減った。

営業や販売自体の仕事がなくなってきたというわけではなさそうですが、70年代以降ビジネスの中で花形だった「外勤営業」いわゆるセールスマン(パーソン)が大きく減ってきているということです。

ちょうど私が就職した1980年頃が、その外勤営業がピークを迎える時期だったようです。確かに会社説明会へ行ってもどこも募集は外勤営業ばかりでした。

企業のマーケティング手法にITやAIが導入され、また効率性や生産性向上の観点から言っても、古くからある「飛び込み営業」など「精神論、根性論で売ってこい!」式のやり方は、余程のブラック企業でもなければすでになくなってきています。

今は個人も企業もネットで気軽に安くてサービスの良いところを選び、ネットで見積もりを取ったり購入できる時代です。わざわざ、売りたい物しか売らない営業マンに来てもらって時間を使い、値引きの交渉をしたり世間話している時代ではありません。

私は新卒で会社に入ってから数年間は飛び込み営業を主とした外勤営業をやっていました。

社員研修では、ミサワホームの元No.1セールスマンや、トヨタのディーラーでNo.1営業マンという触れ込みの営業コンサルタントから厳しい指導も受けたりしました。

研修の一環で、コンサルの人と一緒に実際に飛び込み営業をし、あとで講評をもらうというようなこともしました。そういう時代だったんですよ~

私の場合は企業への飛び込み営業なので、個人宅への飛び込み営業とは違い、水をかけられたり、犬に吠えられたりしないから楽だね~ぐらいにしか思っていませんでしたが、知らない会社へ飛び込みで営業に行くときは、やはりプレッシャーは相当にありました。後輩の中には何名かそのプレッシャーに負けてノイローゼにかかった人もいました。

しかし飛び込み営業は、相手のことを知らないので、実のある提案営業などできるわけもなく、今思えば単にセンミツのチラシ配りをやっていたようなものです。

そんな中でも優しい人がいて、飛び込み営業に関わらず、応接間に通され、ジックリ話しを聞いてくれ、次回のちゃんとした提案も聞いてくれるというビジネスマンがいたことが救いでした。割合からすると、20~30社回って1社あるかどうかでしたけど。

そうした身を削ってまで覚えてきた飛び込み営業のノウハウは、今のビジネス界ではまったく通用しませんし、また需要もなく、逆に気持ち悪がられるだけでしょう。しかし何事にも動じない度胸だけはつきました。

現在だと、マーケティングツールで仕込んだ、自社の製品やサービスに興味がある相手企業のキーマンに対し、直接アプローチをして、具体的なニーズを聞き出し、アポイントを取って提案を持って行き、クロージングするというのが営業の仕事なのでしょう。

どういうスキルが求められるかというと、

1)見込み客を効率よく探し出すノウハウ
2)見込み客のキーマンにアポを取るテクニック
3)ライバル社よりも優れた企画提案書を作り、プレゼンができるテクニック
4)速やかにクロージングできるノウハウ

など。

1)や2)に関しては自社の中だけでおこなうと言うよりも、最近は外部に委託したり、外部の専門業者と連携しておこなうケースが増えてきています。委託先はテレアポ会社や、営業受託会社、イベント主催会社などでしょうか。

例えば、大きなイベントに出展をして、自社製品に興味をもってくれた人のデータを収集するとか、自社サイトの製品・サービスサイトを読みに来てくれた人のデータを収集・分析し、見込み客(企業)を絞っていきます。

アポイントをとるのははアウトバウンドのコールセンターなどを使ったりするケースもあります。

もっともそういう客は、今すぐに欲しいという客は少なく、数ヶ月先、数年先に購買を考えている客が多いので、そういう客を見つけたら、逃がさないように時々はアップデートされた情報などを提供するなど、中長期的にフォローするおく(インキュベイト)必要があります。そういうことも昔の営業マンにはあまり発想としてなかったことです。

3)はライバルのことをよく調べておき、価格だけでなく、他社と差別化できる点を企画書に盛り込むことで、自社製品の優位性をアピールします。もちろん、企画書や提案書の中身やデザインの出来も、その企業の信頼性に影響を与えます。

おそらく今の営業パーソンに求められる一番のキーワードは、この4)のクロージング能力ではないかと思います。

クロージングはなかなか難しい仕事で、商品によっては何千万円、何億円というものもあり、それをクロージングするのは簡単なはずがありません。でもそれが決まったときの喜びは、営業パーソンならではのもので、それがこの仕事のやりがいにつながっていきます。

私が第1線で営業をやっていた頃は、飛び込み営業で、相手と知り合ってから、話しを聞き、とりあえず提案をするところまでが営業の醍醐味で、その結果の勝ち負けは、時の運みたいなところがありました。今考えると変な話しですけど。

要は結果よりもプロセスや頻度を大事にしていました。もちろん今はそれではダメで、プロセスよりも結果が求められます。

そうしたことを考えると、昔風の外勤営業や提案営業が衰退していくのは当たり前で、そうした時代を生きてきた元営業マンというのは、今の社会においてはほとんど使い物にならない過去の遺物なのでしょうね、、、

自分自身のことだけにつらい現実ですが、実感をしています。老兵は死なず、ただ去りゆくのみです。

【関連リンク】
933 飛び込み営業について
821 会社を辞めてから気がつくこと
817 カフェではない喫茶店の凋落
633 セールスの極意なんてものはないが、、、

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