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NHK BSのプレミアムドラマ「山女日記 女たちは頂を目指して」は湊かなえ氏の小説を原作とし、2017年に放送されましたが、今年2020年には再放送されました。

小説は昨年に読んでいましたが、ドラマを見ると小説の内容とはだいぶんと違います。

2019年6月前半の読書(山女日記 湊かなえ著)

それでも全編ロケ?のお金のかかっていそうな良いドラマでした。今はこうしたお金のかかった贅沢なテレビドラマが制作出来るのはNHKぐらいで、他の民放では無理でしょう。

そのドラマでは、新米山岳ガイド役の主人公に工藤夕貴が演じているのですが、その歩き方にちょっと興味をひかれ、いろいろと調べてみました。

山岳ガイドやベテランの登山者は、急な斜面や足場が悪いところ以外では、腕をお腹の前で組んで歩いています。

背にテントなど大きな荷物を背負っているので、できるだけ前後左右バランスを崩さないように歩くときは身体をひねらず、しかも両手を空けておくためにストックも使わず、淡々と歩く姿が印象的です。

この山岳ガイドがマスターしている歩き方は、いわゆる「ナンバ歩き」に近いものがあります。

「ナンバ歩き」とは、歌舞伎の歩き方というか、古武道や、忍者の歩き方などにもよく使われ、江戸時代までは、多くの日本人がこの歩き方をマスターしていたとも言われています(諸説あり)。

現代の普通の歩き方は、例えば右足を前に出した時に左足で地面を蹴ることで前に進み、右足と逆の左腕が前に出てそれが振り子のようになります。いわゆる「ウォーキングの正しい歩き方」です。

「ナンバ歩き」では、様々な紹介がありますが、ザックリ言えば右足が前に出ると右腕(右肩)も同時に前に出て、逆足で蹴って進むのではなく、体重移動で前に倒れるような感じで前に進む歩き方です。

歌舞伎での歩き方、古武道での足の進め方などにその歩き方が今も残っています。そうそう、「忠臣蔵」など時代劇によく出てくる老中など権力者が履いている裾が足よりもずっと長い「長袴」を履いていてそれを引きずって歩くときをイメージすればよくわかりそうです。

◇古武術研究家甲野善紀氏のYoutube動画


◇参考にした論文
論文「日本人の歩き方」PDF(椙山女学園大学 人間関係学部教授 山根一郎)

電車も自動車もない江戸時代に旅をするのはすべて徒歩です。しかも険しい山道も含め1日平均で30~40kmを10日間以上毎日歩くのは普通で、女性や体力がない男性でも、こうした全身の負担が少ない「ナンバ歩き」だからこそできたという説もあります。

西洋人のように、筋力や体力に優れていれば、片足ずつ後ろに蹴って歩くのはそう大変でもなかったでしょうけど、江戸時代の日本人平均身長は男性で155cm~156cm、女性で143~145cmと、かなり小柄で、栄養事情もよくなかったので、体力をできるだけ消耗しない「ナンバ歩き」が発達したとも言われています。

なぜ「ナンバ歩き」が省エネかと言うと、上記にも書いたように、後ろ足で蹴って前に進むのではなく、体重移動で、前に倒れる力で進むことで、足の筋肉をあまり使わなくて済むということと、歩く度に身体をひねらない(普通の歩き方では右足が前に出ると左腕が前にきてお腹をひねる)ので、内臓に優しい歩き方と言われています。

上記の山岳ガイドが、体力を温存し、重い荷物を背負っていてもバランスを崩さないよう、身体のブレや動きは最小にして歩く方法として「ナンバ歩き」をするのは理にかなったことです。

腕を前で組んでいるのは、経験上、ナンバ歩きの場合、腕を振るよりも動かないよう固定しておく方が歩きやすいからです。

初めて日本地図を作った伊能忠敬は、55歳から、日本全国約3.5万キロ(約5千万歩)を歩いて測量したと言われていますが、1日平均で1万3千歩、山道や未開の道なき道、海岸の砂浜などを歩いたそうです。

今の舗装された道の1万3千歩ではありません。おそらくですが、それが可能なのはナンバ歩きだったのではないでしょうか。

明治時代になり、西洋式軍隊が導入され、現代の(洋式の)歩き方に統一されたという研究者もいますが(諸説あり)、確かに小学校の体育の授業で最初に教わるのは、整列しての行進で、その時の歩き方は西洋風の歩行を教えられます。

時々要領の悪い子がクラスの中にはいて、必ず足と手が逆(つまりナンバ歩き)になり、クラスでは笑いものになりますが、もし江戸時代にナンバ歩きが主流であったのならば、その子は正しい日本人のDNAを引き継いでいる貴重な存在なのかも知れません。

「ナンバ歩き」は別名で常足(なみあし)と呼ばれる時があります。これは乗馬の際、馬の歩き方のひとつ「常足(なみあし)」からきているようです。

この「常足」を利用して武道や球技、陸上競技などに生かそうという運動もあるそうで、同好会もチラホラできています。

私も個人的に少し興味がわき、毎日のウォーキングの時、人の目がなさそうなところで、時々意識して「ナンバ歩き」を実践しています。人に見られると、ちょっと違和感があり「変な歩き方をしている不審者?」と思われそうです。

「ナンバ歩き」は慣れると確かに身体のブレやひねりが少なく、足の負担もなく、淡々と歩くのは楽です。上記にも書きましたが、腕は振らずに、前で押さえておくのがコツと言えばコツです。

ただ毎日のウォーキングは、身体を動かし、足の筋肉を鍛え、全身をほぐすためなので、負担が少ない「ナンバ歩き」ばかりをしていると、本末転倒で、「ナンバ歩き」をメインにしようとは思いませんが、今後、広いゴルフ場のコースなどで、パッと切り替えられるようにしておくのも悪くないかなと思っています。

【関連リンク】
1132 歩数計とともに
1107 意外と楽しめる歩数計
696 五輪競技除外候補とスポーツ競技人口

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