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日本を創った12人 (PHP新書)(前編)(後編) 堺屋太一

前編は1996年、後編が1997年に出版された新書で、お手軽に日本社会に大きな影響を及ぼした偉人達(ひとりは創作小説の主人公もいますが)の伝記と思っても良いかと思います。小学校で習う人もいれば、初めて知る人もいます。

もと旧通産省の官僚出身の著者ですので、日本の伝統的な天皇、政治、思想、文化、宗教、教育、食などには見向きもせず、社会構造(体制)と官僚制度、そして経済に特化した選出という感じです。

話題に上がる12名とは、

(1)聖徳太子・・・「神・仏・儒習合思想」の発案
(2)光源氏・・・「上品な政治家」の原型
(3)源頼朝・・・「二重権限構造」の発明
(4)織田信長・・・「否定された日本史」の英雄
(5)石田三成・・・「日本型プロジェクト」の創造
(6)徳川家康・・・「成長志向気質」の変革
(7)石田梅岩・・・「勤勉と倹約」の庶民哲学
(8)大久保利通・・・「官僚制度」の創建
(9)渋沢栄一・・・「日本的資本主義」の創始
(10)マッカーサー・・・日本を「理想のアメリカ」にする試行
(11)池田勇人・・・経済大国の実現
(12)松下幸之助・・・日本式経営と哲学の創出

です。なかなかシブい人選とテーマでしょ?

伝記自体に特に目新しい発見こそありませんが、この偉人と現代の社会システムと、こういうやりかた(考え方)でつなげますか?という、著者の発想というか考え方がよくわかる本です。少々無理矢理って感じの部分もありますが、なるほどねぇという箇所も多く勉強になりました。

著者は、昨年2019年2月に亡くなられましたが、根っからの関西人らしく、面白く商売気たっぷりの話し方は好きでした。一度目の万博を成功に導いた方ですので、二度目の大阪万博の開催までは元気で活躍してもらいたかったです。

★★☆

著者別読書感想(堺屋太一)

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

キャロリング (幻冬舎文庫) 有川浩

2014年単行本、2017年に文庫化された長編小説です。変わっているのは舞台の原作を前提として書かれた小説で、その舞台上演と、あと2014年にはNHK BSのプレミアムよるドラマ『キャロリング~クリスマスの奇跡~』として放送もされました。

著者の代表作「阪急電車」や「図書館戦争シリーズ」「三匹のオッサンシリーズ」などいくつか読んできましたが、それらとは違うイメージです。

主人公は、子供の頃に親から虐待を受けてトラウマになっている独身のサラリーマン。高校時代からアルバイトで働いていた零細の子供服メーカーに勤務していますが、資金繰りが厳しくなり、廃業することになります。

タイトルの「キャロリング」とは、仏教徒や無宗教者が多い日本人には馴染みがありませんが、クリスマスイブに歌う聖歌(キャロル)のことを指すそうです。

この小説でも、会社が廃業するのがクリスマスの日で、会社が運営していた保育所に最後まで通っていた児童の通所最終日もクリスマスというのがひとつのキーとなります。

しかし、個人的には、大人顔負けの知識や判断力、理解力を持つ、天才的?な小学生が登場するのは、ドラマや映画でも時々出てきますが、ペンタゴンやFBI、社会保障システムへ簡単に侵入でき、都合良く書き換えられる天才ハッカーが主人公に協力するというような話しと同様、あまりにも都合が良すぎてリアリティがなく好きではありません。

★☆☆

著者別読書感想(有川浩)

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トワイライト・シャッフル (新潮文庫) 乙川優三郎

2014年に単行本、2016年に文庫化された短編小説集です。著者の作品では2017年に「脊梁山脈」を読んでいます。とてもよくできた面白い長編小説でした。

2017年4月前半の読書と感想、書評(脊梁山脈)

この著者さんは文学的な表現というかそのような文章がお好きな方で、ちょっと携帯小説などに慣れている人だと、まどろっこしいとか、回りくどいとか、表現がわからないとか、ひどい場合にはなに言っているかわからないんですけど~ってなるかもしれません。

旧漢字などを普通に使った三島由紀夫の小説などに慣れていればなんの問題もなくすらすら読めます。こちらには旧漢字や旧仮名遣いなどもありませんし。

この著書は短編と言うこともあり、読みにくくはありませんが、私にとってそうした文学的な表現は目に心地よい表現で、好きにならずにいられません。ってまだ2作品目ですけど。

「イン・ザ・ムーンライト」、「サヤンテラス」、「ウォーカーズ」、「オ・グランジ・アモール」、「フォトグラフ」、「ミラー」、「トワイライト・シャッフル」、「ムーンライター」、「サンダルズ・アンド・ビーズ」、「ビア・ジン・コーク」、「366日目」、「私のために生まれた街」、「月を取ってきてなんて言わない」の13話からなるこの作品ではそれぞれに主人公は違いますが、場所はすべて千葉県の房総半島が舞台で、まるで千葉県の観光PR小説か?と思ってしまいました。著者の故郷でもあるのでしょう。

千葉県にも大阪の織田作之助賞みたく、地域をテーマにした小説の文学賞があれば、間違いなく有力候補になっていたでしょう。

房総の鴨川にある近代的な総合病院が出てきたときには、浅田次郎の「天国までの100マイル」がふと頭をよぎりましたし、房総の岬に立つカフェなどが出てきたときは、森沢明夫の「虹の岬の喫茶店」(映画ではタイトルは「ふしぎな岬の物語」)を思い浮かべました。

房総の海岸線って言うのは、絵にも映像にも文学にも向いているのですね。空いている夜中に海岸沿いをグルッと走ってみたくなりました。

★★☆

著者別読書感想(乙川優三郎)

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

カフーを待ちわびて (宝島社文庫) 原田マハ

著者の実質的なデビュー作で、2006年に単行本、2008年に文庫化されています。2009年には玉山鉄二やマイコが出演した映画も作られています。

著者の作品では、今回の作品よりずっと後に書かれた「奇跡の人 The Miracle Worker」や「楽園のカンヴァス」など3作品を読んでいますが、それらが硬派?な小説に対し、こちらはメロメロなラブロマンス小説というのに最初は違和感がありました。

2020年7月後半の読書(奇跡の人 The Miracle Worker)

2018年1月前半の読書(楽園のカンヴァス)

2017年6月前半の読書(本日は、お日柄もよく)

タイトルの「カフー」は読む前までは、著者の専門分野の美術に関係ある人の名前?とか勝手に思っていましたが、全然違いました。沖縄の方言で「カフー」は、「果報」とか「幸せ」とかいう意味なんですね。

舞台は沖縄県にある架空の小島、与那喜島で、そこにずっと住み、亡き祖母の後を継いで実家兼雑貨屋を営んでいる地元独身男性が主人公です。

その主人公の元に、「お嫁さんにしてください」と手紙が来ます。イタズラかなにかかと思っていたら、若い綺麗な女性が訪ねてきて一波乱が起きるというストーリー。

主人公の父親は昔に事故で亡くなり、母親は祖母との折り合いが悪く失踪、その祖母も亡くなり、ひとりお墓を守って淡々とした日々を送っていますが、リゾート開発の地上げ問題が関わってきます。

果たして、手紙を送ってきた女性は主人公とどのように関わってくるのか?ってことですが、やはり女性作家さんらしく、なにかと女性側に都合良く(女性読者を意識して?)できていて、夢見る乙女達を虜にしたことでしょう。

例えば、離婚して出戻ってきても、また不倫から堕胎したことがある身の上でも、仕事がバリバリできるわけでも家事ができるわけでもなくても、こうした若い女性がのどかな島の初婚の素直な男性のところへいけばドキドキしてもらえ、チヤホヤされて、上を下への大歓迎されるというような。

なにかこのなにも知らない男性主人公が、「いい人」全開で、なにかバカにされているようで気の毒に思いました。

それはともかく、こうしたラブストーリーは、ハーレクインを見るまでもなくやはり女性が好むもので、王子様に、汚れた服を着た貧しい女中見習いが見初められるような、そういうストーリーが好きなのでしょう。

★★☆

著者別読書感想(原田マハ)

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