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2011年4月に1億2806万人だった日本の人口は、1年後の今年2012年4月には1億2765万人と41万人が減少しています。

この大幅減少については原発事故により特に外国人居住者が大挙して去っていった影響が大きいようですが、41万人と言うと、1日平均すると日本で毎日1,123名が減っている計算になります。

また約41万人の都市というと、宮崎市、柏市、枚方市、藤沢市、岐阜市、横須賀市、高松市などがありますが、それらの都市の人口が1年にひとつ丸ごと消えてなくなるのと同じことになります。

一方、1947年から1949年までの3年間に生まれたおよそ806万人の団塊世代は日本全人口の6.3%を占めていますが、その団塊世代が今年から65歳を迎え、いよいよ本格的な年金生活者へと移行していきます(この年代の人達は60歳からすでに年金を受給している人が大半)。

それに呼応するように、新たな厚生年金保険受給者数の増加は、昨年(2011年)3月末現在で、一昨年(2010年)3月末と比べ129万人増えて2943万人となっています。これを1日平均すると土・日曜日も含め毎日3,534人ずつ増えている計算となります。

年間129万人といえば、大分県、石川県、山形県の総人口よりも多く、都市では仙台市、さいたま市、広島市などの人口が毎年新たに年金を受給し始めるという巨大さです。これからの3年間は団塊世代の65歳以上突入ゆえ、これ以上のペースで増え続けていくことになるのでしょう。

もちろんこうなることは何十年も前からわかっていたことですから、それを知りながら、後のことは知らないとばかりに放蕩の限りを尽くし、自分や身内の利益を肥やしてきた旧厚生省、旧社会保険庁などの役人が誰一人として犯罪者とならないというのは、誠に不思議なお人好し国家です。

この人口大幅減少と年金受給者の急増により、なにが起きるかと言えばそれはもう明白なことです。

1)人口減により国内消費量が減少する
2)さらに急増する年金生活者の多くは消費や支出を抑えるのでものが売れない
3)(所得税)納税者数が減り、かつ消費減少で赤字企業が増え税収不足が深刻となる


つまり日本の国内経済にとっては、これから負の連鎖が続く最悪の3年を迎えることになります。

3)の税収不足を補うために、消費税増税が官僚主導の元決まりましたが、政府(つまり財務官僚)が食料品などへの低減税率に消極的なのは、年金生活者からも多く税金を取りたいからに他なりません。年金生活者の多くは教育費も不動産購入も新車購入も海外旅行費もジュエリー購入もせず、食料品以外にはあまりお金を使ってくれませんので、それを免除してしまうわけにはいかないのでしょう。

大企業を中心にすでに国内市場には見切りをつけて海外へ進出している企業が多いのは、労働コストのためもありますが、それ以上にこれから先、国内市場では大きなビジネスにならないからに他なりません。つまり海外進出できた企業はそこそこ稼いで利益をあげられますが、その利益は日本国内にはほとんど落ちないということです。

しかしこういう事態になるのはすでに何年も前からわかっていたことで、政治も役所もそして国民もすべてが見ないふり知らなかったふりをして、手当てすることを先延ばしにしてきました。その大きな理由のひとつは、日本の社会と経済に歴史上最大のインパクトをもたらしてきた団塊世代の思惑があることは否定できません。政治にしろ経済にしろ団塊世代の動向と意志が日本の方針を決める決定権を握ってきたのです。

現状では「悪いのは年金や退職金を満額もらいながら、さらに定年延長して長く働こうとする高齢者で、若い人はその犠牲になっている」という論調が強く、マスコミもそれに同調しているところがあります。企業側も「定年延長するためには、若い人の採用や給料を抑えざるを得ない」という責任転嫁を堂々とおこなっています。

本来なら身を粉にして高度成長を果たし、世界に冠たる国へと発展させて豊かな国を創ってきた、団塊世代を中心とする中高年者には大きな敬意を払い、幸せな老後を送ってもらえるよう国民全体で感謝すべきところが、なにかいつの間にか「もらい逃げ」「いいとこ取り」みたいな風潮です。

少子化による人口減少も、年金不足も決して中高年者の責任ではありません。また中高年者が本当に今の若者より恵まれていたのかというと、そうは思えません。

例えば、
中高年者が若者だった今から40~50年前と言えば、
【社会】
・社会インフラ(道路、鉄道、劇場、福祉、スポーツ施設など)が今と比べる未整備だった
・携帯電話はもちろん固定電話も十分に普及してなく近所の電話を借りたり公衆電話が頼りだった
・新婚旅行といえば良くてハワイかグアム、多くは国内で宮崎や熱海などが普通だった
・家ではひとり部屋など望むべくもなく、ほとんどが兄弟と相部屋だった
・独身者でも気楽な一人暮らしはできなかった(下宿や寮はあったがワンルームや単身者用マンションはない)
・土曜日も普通に出勤して休日は日曜と、現在よりずっと少ない祝日と現在より少ない有給休暇だけだった

【教育】
・大学の数が少ないうえに競争率も高くまた学費や生活費のこともあり大学へ行きたくてもいけなかった
・私立高校・大学に行くには親がかなり裕福でなければならなかった
・修学旅行はお仕着せの国内旅行で、海外や飛行機を使うようなところへはいけなかった
・義務教育は1教室50名以上の子供が詰め込まれるのが普通で給食もひどくまずかった
・お洒落な制服などなく、男子は黒の詰め襟、女子はセーラー服しかなかった
・特に地方では義務教育を受けただけで、すぐに働かざるを得ない若者が多かった

【娯楽】
・1964年までは自由な海外旅行はできず、それ以降もかなり裕福でないと無理だった
・当時クルマを持つのがあこがれだったが、小型大衆車でもサラリーマンの年収以上した
・携帯音楽プレーヤーはウォークマンが登場(1979年)するまで待たなければならない
・音楽を聴く場合、ラジオか、裕福な家にしかないステレオだった
・スポーツ観戦と言えばメジャーなものは野球かプロレス、相撲だけだった
・それでも都市部に住んでいると娯楽はまだあったが、地方では娯楽と言えるものは映画ぐらい

現在、恵まれていると言われている中高年も、若い頃は今の若者たちよりもずっとずっと苦労してきました。「そりゃ時代が違うでしょ」と言えばその通りで、それならば今の高齢者が恵まれているのも「時代が違うから」で片付けられてしまうのではないでしょうか。

いや、別に無事に逃げ切った団塊世代以上の人たちを擁護するわけではなく、これから定年(≒年金受給)に向かおうとしているポスト団塊、いわゆるしらけ世代とかポスト団塊と言われる50代に対しても団塊世代以上と同様に「恵まれている」と牙をむかれても困ることを言いたいだけです。

50代の多くは、逃げ切った団塊世代に頭を押さえられたまま、自分たちにとって都合のいいように敷かれたレールの上をハイハイと従いながらただ走るしかなかったのですから。

そしてその団塊世代とポスト団塊世代の象徴的な人物としては、好き放題やってあとは知らぬと投げ出す形となった、前総理大臣の菅直人氏(65歳)、その後始末を含め、団塊の敷いたレールを踏襲するしかない真面目だけが取り柄で没個性な総理大臣野田佳彦氏(55歳)がその典型です。


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誰でも、
誰でも、自分のことを語るときは、一番大変だった時代を引合に出すものではないでしょうか。
私は、いま47歳ですが、70歳を越えた母はいつも戦後間もない幼少期の苦労話をします。
話を聞いていると、母には幸せだった時代が無いように思えてきます。
バブル世代は、ローン抱えたまま収入が減少して不幸だと思っている。
就職氷河期世代は、就職に苦労して不幸だと思っている。
ゆとり世代は、きちとした教育を受けられなくて不幸だと思っている。
自分たちが他の世代と比較して恵まれている部分があるということには目を向けないものではないでしょうか。
2012-08-07 Tue 07:29
KKMM
RE:
KKMMさんコメントありがとうございます。

おっしゃっていることはごもっともです。

ただ今回言いたかったのは、「格差社会」「団塊世代の逃げ切り」「中高年は仕事しないで高収入を得ている」「老人が仕事を辞めないから若者の仕事がない」など、最近の目に余る中高年者や高齢者に対するバッシング攻撃に対しての私自身の反省も込めて反論気味に書いたものです。

もちろん戦争中に青春を送った人でも楽しかった思い出のひとつやふたつはあるでしょうけれど、「様々な面で今の若者は恵まれている」と思うのはいつの時代で高齢者が感じることなのでしょう。

そういう今の若者もあと40年もすれば同じように「今の若い奴らはけしからん!」と怒っているのでしょうね。
2012-08-08 Wed 22:05
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