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1165
今回のテーマはラーメンです。カレーライスとともに、立派な国民食となったラーメンです。

延々と続くラーメンブームはいつまでも衰えず、その質もミシュランガイドが認定するほどに一段と高まってきたと感じます。

昔の話をすると、どうしても高齢者の戯言になりますが、私が小学生の頃、まだラーメン(中華そば)というのはそれほど一般的ではなく、どちらかと言うと関西圏でしたので麺類と言えばうどんが主役でした。

冬場になると夜中にラーメンの屋台がやってきて、親に頼んで小銭をもらい、丼鉢か小鍋を持って屋台へ走って行き、ラーメンをそれに入れてもらって、家に持って帰って食べていました。ラーメン専門店はほとんどなく、中華料理屋のメニューにラーメンがあった程度です。

そしていきなり高校生時代へ飛びますが、その頃、今では全国展開している天下一品が京都北白川に初めて店を出し(第1号店、現在の総本店)、それが仲間内でも「とても美味しい!」と評判になりました。少し距離はありましたが、自転車を飛ばし、何度も食べに行きました。

しかしまだその頃はラーメンブームとは言えず、私の中でラーメンと言えばチキンラーメン(1958年~)やカップヌードル(1971年~)などお湯を注いで食べるインスタントラーメンの代名詞でした。それだけに日本のラーメンブームの立役者は日清の創業者安藤百福氏でしょう。

屋台や中華料理店で食べるラーメンは、私の中では、醤油風味のスープにナルトやシナチクが入ったいわゆる中華そばなのですが、そのような素朴なラーメンはもうほとんど見当たらなくなってしまいました。

店の名前は忘れてしまいましたが、1980年に東京へ出てきて、仕事で銀座を回っていたとき、夕方に小腹が空いたとき、150円のラーメンを見つけ、こりゃいい!と感動して食べたものです。

当時一番安い、トッピングもない素のラーメンの平均価格が300~400円の時代です。吉野家の牛丼が並で350円でした。

 ☆  ☆  ☆  ☆  ☆

社会人になってから東京で仕事をしていましたが、さすがに人が多い東京は数多くの種類のラーメンが乱立していて、そのうちに横浜家系だの荻窪系とか二郎とか多くの系統があり、中には行列ができる有名店まで現れていました。

一通りのラーメンを賞味した結果、結局は東京にも進出してきた高校時代から味が変わらない天下一品に戻り、年間数回は遠くても出掛けて食べに行っていました。

今でも関西方面へ行くと、必ず時間をとって、北白川の天下一品総本店に寄るようにしています。

他のFC店とは味が違っていて、総本店のこってりラーメン(にんにく入り、ネギ多め)は他の店と違ってコクの深い独特の味がします。

もし天下一品のラーメンを語る場合は、おそらく工場で製造された粉末スープを使っている各FC店の味ではなく、50年以上同じ場所で熟成されてきたこの総本店のスープで食べないと笑いものになってしまいます。

 ☆  ☆  ☆  ☆  ☆

最近のラーメンの傾向としては、だんだんと豪華になってきていて、ラーメン1杯が軽く千円を超える店が増えてきました。見かけを派手にしてSNSなどで拡散してもらおうという目論見が見え見えでもあります。

そのため牛丼の値段が40年前とあまり変わらないのと比べ、ラーメンの平均単価はおそらく2倍以上になっている感じです。国民食の名が泣きます。

バブル以降、脱サラして手軽に始められる商売としてもラーメン店は人気があり、そうした新興店も多く登場してはすぐに消えていきました。決して甘くない世界です。

ラーメン専門店として生き残るのは大資本でチェーン展開をしている店と、大きな野望などは持たずに、常連や地元民に愛される小さな店ということでしょうか。

ラーメン専門店の最大手は、チェーン店数第1位の「幸楽苑」で、日本と海外で500数十店舗あります。第2位は「スガキヤ」、第3位は「花月嵐」と言われています(2016年データ)。

国内外に700数十店舗展開する「餃子の王将」のラーメンも値段の割に私はなかなかのものと評価していますが、ラーメン専門店ではないので除外しています。

 ☆  ☆  ☆  ☆  ☆

ただ、ラーメン専門店はこれから厳しい冬の時代を迎えるのではないかなと思っています。

まず客層の大半を占める若者の数が減ることで、ラーメン愛好家の自然減が年々着実にあること。

今まで主力の客だった団塊世代ジュニア世代が胃が弱ってくる時期に入り、消化の悪い「かん水」や「背脂」、「チャーシュー」などを使ったラーメンをあまり好まないこと。

糖質カットの風潮の中、糖質(炭水化物)の塊のようなラーメン(+ライスとかチャーハン)は敬遠されがちなこと。

ラーメン店にやってくる外国人観光客が増えている店はごくごく一部だけ。

などなど。

ラーメン独特の味や匂いや食感を失わず、カロリーオフ、糖質オフ、消化が良く、塩分は控えめ、麺やトッピングの量も自由に選択という、ダイエットしたい女性や高齢者にも向いたラーメンの開発と店舗展開が急がれそうです。


【関連リンク】
1015 丼飯を日本の文化として育てていきたい
682 我が家の食文化は子供たちへ伝えられているか?
634 味覚の変化について
613 関西風味
544 新ぶらさがり族



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1164
象の墓場 (光文社文庫) 楡 周平

2013年に単行本、2016年に文庫化された現実に起きたデジタル革命によって象に見立てた巨大外資系企業の没落を描いた経済長編小説です。

1990年頃まではアメリカの超優良企業だったイーストマン・コダック社は、世界の写真フィルムや現像液、印画紙などで圧倒的な世界シェアを持ち、1ドルの売上で80セントの利益が得られたという高収益企業で、長く我が世の春を謳歌していました。

しかし1990年代に入り、写真の世界にデジタルの波がヒタヒタと忍び寄ってきて、従来の安定したビジネスモデルが壊されていくことになります。

当時、世界の写真フィルムメーカーは、圧倒的に強いコダックと、新参者の富士写真フイルム(現、富士フイルム)、ドイツのアグフア・ゲバルト社、小西六写真工業(現、コニカミノルタ)などがありましたが、日本以外の国ではコダック社が圧倒的なシェアを持つ巨象に例えられていました。

その巨象コダックがデジタルカメラ時代に乗り遅れ、経営判断の誤りもあって、2012年には上場廃止、2013年には倒産危機を迎えることになります。

デジタルカメラ時代に乗り遅れたと書きましたが、実は世界で最初にデジタルカメラを完成させたのはコダック社です。

しかしチェーン化していたフィルム現像所などパートナーとの関係から、フィルムも現像も不要なデジカメを普及させるのに抵抗があり、モタモタしているあいだに日本の家電メーカーやカメラメーカーからデジカメが次々と登場し、一気にフィルム市場を奪われていくことになります。

この小説では外資系企業日本法人の会社員が主人公で、まさかこの巨大企業が傾いていくなど夢にも思わず、その激しい逆流の中で必死に戦っていく姿を描いています。

コダックの社員というので思い出したのは、親しい知人がバブルの頃、投資用でファミリー向けのマンションを5千万円で購入し、まだ入居者が決まっていない時に、良かったら賃貸として借りないかと言われて一緒に物件を見に行ったことがあります。

しかしまだ結婚してまもなくの頃で、ファミリー向けの広いマンションを借りるには、家賃を大幅にまけてもらっても当時の収入ではとても厳しく、すぐに断りました。

その後、当時は優良企業だったコダックの社員に貸し出せたので安心だと聞いて、喜んでいたのもつかの間、その後1年も経たないうちにコダックの様子がおかしくなりました。

おそらく突然リストラをされたのか、その借主は何ヶ月分かの家賃を踏み倒したまま夜逃げ同然で行方不明となり、残された部屋には大物の家具等は持ち出され、粗大ゴミだけがそのまま散乱していたという悲惨な状態だったとか。コダックの社員にとってはそれほど寝耳に水の急な業績悪化とリストラだったのでしょうね。

なかなか読み応えのある、外資系ビジネスマンには身につまされるような話しも多く、面白く読めました。

★★☆

  ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

ナイト&シャドウ (講談社文庫)  柳 広司

2014年単行本、2015年に文庫化された長編小説で、主人公は日本人の警察官ながら、舞台はワシントンD.C.という珍しいパターンです。

著者の出世作で代表作となった「ジョーカー・ゲーム」(2008年)のシリーズは、昭和初期の帝国陸軍のスパイ養成機関が舞台で、そこでは徹底した記憶力と卓越した推理と創造力を鍛えられます。

そうした特殊なスパイと能力的に共通するのがアメリカ財務省管轄の要人警護組織であるシークレット・サービスで、科学的な捜査とともに、身を犠牲にして要人を守り抜く強靱な身体と、犯行を未然に防ぐための予知能力、そして非常事態発生時の対応などが求められます。

そのシークレット・サービスへ警視庁から厄介払いとして研修に出されてD.C.へやってきたのが主人公で、現役のシークレット・サービスとともに、大統領を狙うテロ犯グループと知恵比べをするというストーリーです。

ちょっと主人公にできすぎた感はあるものの、最後のどんでん返しも見事で、単なるハッピーエンドで終わらないところが秀逸と言って良いでしょう。

★★☆

  ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

美しい家 (講談社文庫) 新野剛志

八月のマルクス」(1999年)、「あぽやん」(2008年)など、毛色の違う多くのヒット作を持っている著者の2013年刊(文庫版は2017年)の長編社会ミステリー小説です。

主人公は二人で、その二人の視点で物語が同時並行して進められていきます。

一人目は最近は新作が書けないでいる小説家で、子供の頃に姉が何者かに拉致されて行方不明となってしまった過去を引きずっている男性と、もう一人は刑務所から出たばかりの暗い過去を持つ若い男性です。

と思っていたら、終盤近くでそのうちの一人、作家がもう一人の主人公男性にあっけなく殺されてしまいます。ネタバレ失礼。

行く当てのない家族を引き受けて、集団で生活をするというのは古くは1980年頃に起きた「イエスの方舟事件」や、2012年には「尼崎事件」というのもありましたが、そうしたところで育てられた子供達が、成長して大きくなってからも過去を引きずっていく様子がよく描かれています。

タイトルは転々と住まいを変える集団生活において、そこで生まれ育った子供達が、幼いときのイメージの中に生じさせる理想的な住まいを揶揄したものと思われます。

★★☆

  ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

お別れの音 (文春文庫) 青山七恵

著者は2007年に「ひとり日和」で芥川賞受賞、2009年には短編「かけら」で川端康成文学賞を受賞した若手作家のホープのひとりで、2010年(文庫は2013年)刊の短編小説です。この作家さんの小説を読むのは今回が初めてです。

短編は、「新しいビルディング」「お上手」「ニカウさんの近況」「うちの娘」「役立たず」「ファビアンの家の思い出」の6編で、それぞれ「別れ」がテーマとなっていますが、関連はなく独立した話しです。

割とそれぞれが平坦な日常の光景を淡々と描いたもので、特にインパクトを感じる隙間もないのですが、その6編の中でかろうじて印象に残った作品はというと、街中でよく見かける靴の修理やキーの複製などをしてくれるワンオペのお店の男性に興味を持ってしまう女性を描いた「お上手」と、大学を卒業前の最後の夏休みに、英国へ留学している友人に誘われてスイスへ旅行する学生の一夏の体験とその後を描いた「ファビアンの家の思い出」ぐらいでしょうか。

小説というと非日常のあり得そうもない凶悪な事件や死に至る病気など、刺激的な話しが多い中、こうした薄味で淡々とした別に誰かが死ぬわけでもなく、家族が引き裂かれるわけでもなく、悪意がみなぎるわけでもない平凡な人の平凡な日常が逆に新鮮に思える時代になってきたのかも知れません。

そう、起承転結なんかくそ食らえ!って感じで、いつ終わったのかもわからないような。

私の年代(弱肉強食が普通に通用した年代)だと、どうにもまどろっこしく感じたり、物足りなく感じるでしょうけど、若い人、特に女性や草食系と言われる男子には、心穏やかに共感が得られそうな気がします。

ただ短編作品に関しては私の評価は厳しくて★1つです。

★☆☆

  ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

偽悪のすすめ 嫌われることが怖くなくなる生き方 (講談社+α新書) 坂上忍


主としてテレビバラエティ番組のMCで活躍している著者の2014年刊のエッセイ本です。芸能人がよく出すゴーストが書いた当たり障りのない自慢話かと怖々読んでみたところ、なかなか毒舌を持ち味としたキャラを生かした人生の深い話が聞けます。

実は私自身がテレビのバラエティ番組はまず見ないので、この人のことはほとんど知らず、たまにワイドショーのMCやコメンテターで言いたい放題に話しをしているところをちょっとだけ見て、顔ぐらいは知っているというレベルです。

バラエティ番組のMCをする人はたいてい元アナウンサーとか、しゃべりが商売のコメディアンが多いのですが、この著者は元人気子役で、大人になってからも子役のしがらみを振り払い、俳優を続けているという割と珍しい人です。ってほとんどの人が私よりもよく知っているでしょうからあらためて説明する必要はないでしょう。

この著者の面白いところは、俳優ならば大手芸能事務所に所属して付き人やマネージャーをつけて自分は演技以外の仕事はしないというのが普通でしょうけど、著者は子役時代に個人事務所を設立し、その後も群れずに一人で芸能活動をやっていくことを善としています。

そうした「鶏口となるも牛後となるなかれ」主義は著者の数々の毒舌と称される発言にも影響していて、本人はいたって普通にしゃべったことが、芸能業界の中ではちょっと異例のことだったり、空気を読まないと非難されたりということのようです。

若者に対し「スマホなんかいじってないで、おっぱいをいじろう」みたいなエロオヤジ全開モードのところもありますが、この人も正直すぎて時代の趨勢には乗っかれない人なんだろうなぁと思ってしまいます。

いえ、それが間違っているというのではなく、誰でも年を重ねていくと、そういう上から目線で自己中気味の説教臭くなるってことで、この異端児?も同じ中年なんだなぁって嬉しく思う次第です。

★★☆


【関連リンク】
 9月前半の読書 危険なささやき、会社の品格、男の勘ちがい、安土城の幽霊
 8月後半の読書 白雪姫殺人事件、里山資本主義、デセプション・ポイント、漂流者たち
 8月前半の読書 転落の街、となりのクレーマー―「苦情を言う人」との交渉術、長女たち、殺戮にいたる病
 7月後半の読書 漂えど沈まず、そして奔流へ 新・病葉流れて、本と私、落日燃ゆ、いっぽん桜

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1163
先日NHKの番組の中で、仕事が終わっても、まっすぐ家には帰らず、時間をつぶしている「フラリーマン」が増えているという趣旨の話がありました。

放送後には反響が大きかったせいか、NHKやまとめサイトに、感想や意見、その後の様子などがアップされています。

“フラリーマン” まっすぐ帰らない男たち(NHK Web)

NHKおはよう日本で取り上げられた「フラリーマン」に賛否両論 みんなの反応は?(まとめまとめ)

私に言わせると、「そんな暇な時間があるならとっとと家に帰ってやるべきこといくらでもあるだろうに」と思ってしまいますが、番組の中では様々な理由を挙げる人がいて、少し納得するところもありました。

まずなぜフラリーマンが増えたかと言えば、明らかに電通事件を筆頭に多くの企業が残業抑制に走り、それで今まで当たり前に夜遅くまで残業していた会社員が、今まで仕事に充てていた時間が余ってしまい、かと言ってまっすぐに家に帰りたくない理由がそれぞれにあって、ということなのでしょう。

独身の人なら、外で過ごしても家にまっすぐ帰っても変わりはないので、どちらでもいいのでしょうけど、結婚している人は、家族、特に小さな子供や、介護すべき高齢の両親などがいると、家に早く帰っても気が休まらないということで、帰りたくないという事情があるそうです。

女性からすれば、暇な時間があるのなら、少しでも家事や育児、介護を手伝ってよ!と言うことなのですが、会社で1日働き、帰ってからも家事や育児で働くというのはよほどできた旦那以外、なかなか積極的にできることではありません。

すでに共稼ぎ率が専業主婦世帯を大きく超えているので、過半の働く女性からすれば、「なにを甘いこと言っているの!」とお叱りを受けそうですが、元々育児や家事をやってこなかった多くの男性にとってはハードルが高く、急にそれをやって当たり前と言われても戸惑うばかりでしょう。

番組の中でも、ちょっと特例だとは思いますが、帰って家事を手伝っても妻からダメだしを喰らい、結局は妻が全部やり直しすることになり、余計手間が増えたと妻から言われ、早く帰れなくなった人が出ていました。

せめて、そうした訓練を受けていればまだいいのですが、「そんなことも知らないの?」って、妻からなじられながら家事や育児、介護をおこなう男性の姿が哀れに思えてきます。

これも今までが職場が男性社会で、家のことは妻に任せるという慣習があり、それが変化してもなんとか逃げ延びようとしてきた男性側に非があるのは重々承知で、今はそれの変革期で、過渡期ということと言えそうです。

番組の中でも「どうして?」という問いに、「家では邪魔者扱いされてしまう」とか、「長く親の介護をやってきてストレスがたまっている」とか、「会社や家庭から離れたひとりの時間を持ちたい」という様々な理由が挙げられていましたが、あまり説得力のあるものではありませんでした。どちらかと言えばなんとなくという消極的理由って感じです。

そして決定的だったのが、子供のいない場合と、子供がいる場合では、子供がいる家庭の場合のほうがフラリーマンが多いという統計結果が出ていました。

せっかく政府が本腰入れて「働き方改革」を推進し、女性活躍の場を作ろうとしていますが、こうした家庭に帰りたくないという人が増えていくほど、その目論見は大きく崩れていきそうです。

どうすればいいのでしょう?

ひとつには、男性も家事をと言うのなら、主夫率をもっと高めて、子育てや家事が得意だという男性を多く作り出していくのも方法でしょう。

男性が家事や子育て、介護などをおこないやすい環境を作らないといつまで経ってもそれは進みません。そのためには女性がもっと働き、一家の家計を支える人が増えなくちゃいけません。

日本の専業主婦率は激減してきているとは言えまだ38%です。一方増えてきていると大げさに言われている主夫率はなんと0.4%という少なさです。

男性も家事や育児、介護をもっとやれ!と言うなら、主夫率もせめて20~30%ぐらいはないと、男女平等とはとても言えません。現在の50倍以上数を増やさないといけません。

そうした家事や育児、介護に向く男性を育てるために、花嫁学校ならぬ、花婿学校を全国に作って、激しい弱肉強食の競争社会はゴメンだ、人の役に立つ仕事がしたい、料理や掃除など家事が好き、福祉に興味があるという男性を誘導し主夫を養成するとかも国策として必要でしょう。

番組を見ていて思ったのは、登場するフラリーマンはみな、居酒屋とかに寄ってお酒を飲むから帰るのが遅いのではなく、家から持ってきた腐りかけのおにぎりを食べて飢えをしのぎ、お金のかからない公園のベンチや量販店などをブラつき、時間をつぶしているのがなんともはやでした。

残業が減ると当然手当が減り、手取額が減りますから、今までのように気軽に帰りに一杯とか、パチンコ店で時間を潰していうこともできなくなってきているのでしょう。

なんのための働き方改革かわからなくなってきますね。

本来なら、もっと前向きに、もしまっすぐ家に帰りたくないのなら、夜間の学校や講座へ通ってなにか新しい資格や趣味にチャレンジするとか、NPOなどのボランティア活動に参加するとか、夜でも空いている図書館を探して勉強したり、もっと有効な時間の使い方がありそうです。

そうした歳や内容には関係がなく、学習する意欲の積み重ねが、きっと10数年後には思わぬ役に立ったり、人生に厚みをもたらせてくれたりするものです。思っていても、それがなかなかできない人が多いと思いますが。


【関連リンク】
1080 女性リーダーを増やすには専業主夫が必要
1043 親の介護は行くのか呼ぶのか
985 高齢者の健康には会話が重要だということ
946 介護人材を増やす
896 多死社会と葬儀ビジネス
323 リストラ仕掛け人 vs 転職コンサルタント



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1162
9月になると新学期が始まると言うこともあり、中高生の自殺が増えるという話しが数多く出ていました。確かに8月下旬から9月初旬に賭けてそのような報道が多く見られました。

首都圏で中高生の死亡相次ぐ 新学期に自殺か(産経ニュース)
東京都内で女子中学生と男子高校生が死亡しているのがそれぞれ見つかり、千葉県では男子高校生とみられる男性が電車にはねられた。警視庁や千葉県警によると、いずれも自殺の可能性があるという。中略
東京都と埼玉県では8月30、31両日、少なくとも中高生3人がマンションから転落するなどして死亡。いずれも自殺とみられる。

同級生や先輩からのイジメや校内暴力、恐喝、教師の暴言などにより、新学期の始まる4月や、長い夏休み明けの9月、冬休み明けの1月などに学校へ行きたくない、学校へ行くぐらいなら死んだほうがマシと思い悩む子供がいても不思議ではありません。

そうした学校へ行きたくない子供達の逃げ場を提供しようとする動きも最近多く見られます。また、テレビなどでも、追い詰められた子供に「学校へ行かなくても良い」「図書館へ行こう」とか呼びかけています。

新学期が死ぬほど苦しい君へ 「義務教育は1日も通わず卒業できる」(AERA dot.)
あの日、学校へ行かなかったから、私は自分の命を拾ったのだと今でも思っています。1年のうちで最も子ども自殺が多くなる「9月1日」を前にすると、自分が不登校だったころのことをどうしても思い出します。

2015年の夏休み終盤の8月25日には鎌倉図書館員のツイートが社会に大きな反響を与えました。このツイート以降、多くのメディアで「つらければ学校へ行かなくてもよい」というメッセージが普通に使われるようになりました。
もうすぐ二学期。学校が始まるのが死ぬほどつらい子は、学校を休んで図書館へいらっしゃい。マンガもライトノベルもあるよ。一日いても誰も何も言わないよ。9月から学校へ行くくらいなら死んじゃおうと思ったら、逃げ場所に図書館も思い出してね。

公共施設で勤務する公務員たる者が「学校を休んで図書館へ来いとはけしからん!」と言う一部の人もいたでしょうけど、このツイートは多くの人に支持、理解されています。

大人でも4月に社会人となり、1ヶ月が過ぎた後、5月の長い連休明けになると、会社へ行きたくなくなるいわゆる五月病というのもあります。

ただ、そうした「夏休み明けに自殺が急激に増える」というのは統計的には根拠がなく、元々年代別で言えばかなり少ない20歳未満の自殺数ということもあり、9月だけ特異的に自殺が増加するという傾向は見られません。

何度かこの日記でも自殺について取り上げてきましたが、繰り返すと、日本の自殺者のほとんどは中高年者であり、理由は健康問題、経済的理由ということです。

警察庁のデータでは、自殺者数は2016年(H28)は21,897人(男性15,121人、女性6,766人)となっていて総数では7年連続で減少しています。

そのうち、中高生が含まれる20歳未満の自殺者数は520名、全体に占める割合は、他の各年代が10数%に対しわずか2%という少なさです。20歳未満を中高生だけに限定すればさらにこの何分の一に減ります。つまり20歳未満の自殺は稀なことであり、統計上では表面には出てこない極めて小さな数値になってしまいます。

20代は少子化で人口が少ないから低くて当たり前?

人口10万人あたりの自殺者数を割合にした自殺率で見ると、20歳未満は2.4%、つまり20歳未満の10万人の中の2.4人が自殺をしたことになります。

同じ自殺率で50代は27.1%で、10万人中27人が自殺でなくなっています。20歳未満と比べるとざっと11倍という高率です。



「人の命に軽重はない」ということであれば、この20歳未満の自殺者への対策はまったく無視をしてもよいレベルで、それよりも50代の自殺を防止をすることに全力を挙げれば自殺者数、自殺率とも大きく下げることができます。

そして月別の自殺死亡率を見ると、毎年特異的に多いのは3月と5月で、それぞれ自殺率平均は19.6%、19.2%(2016年)となっています。次が4月と6月で、概ね春(3~6月)に集中している傾向があります。

これは推定ですが、企業の1年が3月末が期末で4月に新年度を迎え、それに合わせて就職、人事異動、退職などがおこなわれることと関係がありそうです。

中高生の自殺が多いと言われる9月の自殺率は平均で16.9%で、自殺が特異的に少ない12月や8月に次いで、比較的自殺が少ない月のグループに入ります。

年齢別の月別の数字が調べられなかったので、20歳未満の9月の自殺率がどうなっているかはわかりませんが、20歳未満は他の年代と比べて極めて少ない自殺者数、自殺率ですから、全体の傾向に与える影響も少なく本当に多いのかどうか判断が付きません。

上記の記事は、「学校が嫌で自殺を選ぶぐらいなら不登校を選ぼう」という主張であり、それは正しい提案でしょう。

私の年代(昭和32年生まれ)では、不登校になる中高生というのは極めて少なかったような気がしますが、イジメや暴力がなかったわけではありません。

そして今の時代、子供達に「我慢、根性が足りない」とか「這ってでも学校へ行くべき」とか言うつもりはまったくなく、親から金をせびって学校をサボって放蕩の限りを尽くすのでなければ、選択肢として、フリースクールや高校生以上なら働きながら通信教育を受けるなど、通常の登校以外の別の方法を考えるのもアリだと思います。

ちなみに有名人で過去に子供時代に不登校を経験した人を上げておくと、
小栗旬、星野源、安室奈美恵、指原莉乃、マツコ・デラックス、千原ジュニア、伊集院光、吉木りさ、中川翔子、藤田ニコル、平山あや、栗原類、手嶌葵、なだぎ武、チュートリアル徳井、西田敏行、宮崎哲弥、宮本亜門、樹木希林、家入一真、小飼弾など(敬称略)で、大人になってから素晴らしい活躍をされている方がたくさんいらっしゃいます。

現代の感覚では、不登校=ダメ人間ではありませんし、それで人生が決まってしまうわけでもないということを子供はもちろん、教育熱心な親も教育関係者もよく理解しておくべきでしょう。

【関連リンク】
1076 繰り返すな過労自殺
919 春は自殺者が多いという話し
575 自殺者数と失業者数の相関関係
338 自殺者数が年間3万名を超えている意味

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1161
福島の原発事故以来、「政府寄りだ」とか、「左寄りだ」とか、「反日だ」とか、様々なマスコミやメディアに対して「偏向報道だ!」という意味の発言を目にすることが増えました。

20年ほど前までは、情報発信をする側は巨大な組織(放送局や新聞社)しかなく、細々とやっている雑誌社などは発信力が弱かったので、従来はこうした「偏向報道だ!」と叫ぶ声はかき消されてしまうのが普通でした。

最近は、TwitterやFacebookなどSNSで、手軽に個人の発言が広く拡散されることで、日常的によく目にすることが増えてきました。

櫻井よしこ「国民から受信料を取って偏向報道するNHKおかしくない?朝日新聞より悪質」(NET GEEK)

アメリカでもトランプ大統領が、そうしたSNSをうまく利用して、特定の新聞社や放送局を「フェイクニュースだ!」と決めつけ、自分にとって都合が悪いニュースや記事を偏向していると強く非難しています。

こうしてみると、この偏向報道と言うものは、ある特定人物から見た偏向であって、なにを基準に偏向しているのか?ってところが見えにくくなってしまっています。

実のところ個人の意見や見解ほど偏向しているものはなく、それを避けるために、放送局や新聞社では記者やデスク、編集委員、ディレクター、プロデューサーなどが複数人で内容をチェックして、できるだけ個人の意見を排し、中立の立場で報道しようとしていて、その心がけが本来正しい姿と言えます。

そのため、新聞社や放送局独自の判断だけではなく、専門家や学者、評論家、そして関係者などにも意見を求め、幅広い意見や見解を得ようと、たいへん面倒くさい涙ぐましい努力をしています。

そうした複数のチェックを経てきた報道に対し(それでも社や局の方針や主義主張によって偏りがあるのはやむを得ないとして)、ある特定の偏見や誤解や思想や宗教観や政治信条をもった個人が、「マスコミの報道は偏向している!」と声を大にして言うのは矛盾していておかしくはないでしょうか?

もちろん大手マスコミも、まったく政治信条が中立の人ばかりが働いているわけではなく、また経営層や編集長、デスク、ディレクターなど主要なメンバーの政治信条や思想などが色濃く反映され、右にも左にも、労働者にも経営者にも、愛国にも反日にも、保守にも革新にも、与党にも野党にも旗色が変わることがあるしょう。それは決しておかしいことではありません。

同じ事件や政策でも新聞社によって評価が違ったり、取り上げ方が違うのはそのせいで、様々な意見が出るそれ自体は国家統制で記事の内容が縛られたり検閲されて、一面的な報道だけが許される某国と違って健全なことだと思います。

自分にとって心地よい報道する機関は「公正中立」で、自分にとって都合が悪かったり、意見が違う報道は「偏向だ!」と、そう言う人こそまったく信用が置けません。

NHKの場合は、各人が好みで選び購読する新聞と違って、視聴者から強制的に聴取聴料をとっているから、より中立の立場にこだわらないとダメという(偏向した)意見もありますが、思想信条を持った普通の人達が、それぞれ予算や締め切りや上司の意向などを忖度しつつ作るものである以上、厳に公平公正ものが作れるはずがありません。

将来AIがニュース記事を作ることが想定されますが、それだって過去の傾向を取り入れた恣意的な内容で作られることになるでしょう。まさかAIが独自に中立性を宣言し、過去の膨大なデータにはとらわれず、自分の判断で記事を書くわけでもありません。

NHKに限らず、まずはそれらを理解した上で、報道や論評を見たり聞くべき事なのです。そして個人がどう判断をするかは自己責任の範疇で、明らかな虚偽でなければマスコミの報道にクレームをつける筋合いのものではありません。

例えば選挙の際、選挙運動臨時特例法に基づいた政見放送以外では、主要な候補者には多くの時間が使われて報道され、その他泡沫候補は最後に名前が紹介されるぐらいでほとんど時間が使われないのも、泡沫候補やその支持者にしてみると偏向報道だ!ということになります。

それは確かにマスコミの原則である公平公正な報道ではないですね。でも多人数の候補者を同じ時間だけ使って公平に報道しないことも、合理性や視聴者の利便性などから、グレーと認識しつつも認められているわけです。

しかし、さすがに個人や特定の政治信条や思想、宗教、主義で集まった組織集団より、公共的な機関や会社組織になっているマスメディアの中立性、報道倫理はずっとマシなレベルが維持されています。

上記の櫻井よしこ氏が、もしひとりでマスメディアを立ち上げたら、そりゃ一般的に言って超偏向報道メディアに分類されそうです。それは櫻井氏に限らず個人の主張なんて、一般的に見て公正中立なんてあり得ないわけです。

それでもやっぱりマスコミは偏向報道だ!と思う人は、冷静になって視点を変えてみると、自分自身がかなり偏屈で、思想的に偏向しているのだということに気がつくでしょう。気がつかないならそれはもう洗脳されて非合法活動に走るオーム真理教の元幹部のように手の打ちようがない重症です。

過去にNHKも朝日新聞も毎日新聞も読売新聞も、政治家や軍部に協力をして、対中、対米英戦争に向かっていく国民世論を形成してきたという愚かな黒歴史を持っています。

そうした愚かなマスコミやメディアだから、また同じ過ちを犯すという心配もないわけではありませんし、マスコミ批判において、なんとかのひとつ覚えのように今でも必ずそれを持ち出す人がいます。

しかしあの時代、自由報道が許されない時代、マスコミが生き残る(新聞を発行したり放送電波を飛ばす)方法として、軍部に協力する以外の選択肢があったのでしょうか?

当時のマスコミに、軍部を批判したり、統帥権を持つ天皇を批判したり、多くの国民の支持を集めている好戦的な政治家を公然と批判ができたでしょうか?

もしそれをおこなえば、たちまち関係者は連座し、良くて監獄行き、悪ければ拷問された上に刑死という時代でした。同時に新聞発行や電波送信も止められてしまったでしょう。

結果的にはマスコミが果たした戦争責任の罪は小さくないと思いますが、そうした軍部の暴走を止められなかったのはマスコミの責任だ!と一方的に押しつけて、それに一緒に乗っかった大多数の国民が被害者面していて良いとは思えません。

やたらと最近目に付く「マスコミは偏向報道だ!」という"クソリプ""クソ記事"に反応してしまい、普段はマスコミ批判を嬉々とおこなっているマスメディア嫌いの私が、珍しくマスコミ、マスメディアを全面的に擁護してしまいました。


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