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1696
W杯ロゴ昨年おこなわれたサッカーワールドカップ(以下W杯)で、私的に一番衝撃的だったことは、「三笘選手の1ミリの奇蹟」ではなく、「長友選手のブラボー」でもなく、また日本代表が優勝候補だったドイツやスペインを撃破したことでもなく、試合会場や、監督や選手がインタビューする時の後ろに立てられるバックパネルなどに貼られている企業のスポンサーでした。

オリンピックや世界陸上、テニスやゴルフのメジャー大会、メジャーベースボール、世界フィギュア、アメフトのスーパーボウルなど大きなスポーツ大会の場では、国際的な日本企業のスポンサーが名を連ねていることが当たり前の光景として今まで見てきましたが、今回のW杯では日本企業の名前がひとつも見当たりませんでした。

エンゼルススタジアムこうした国際的なイベントでのスポンサーは、日本企業でも日本人のために広告を出しているケースは少なく、世界中の人にその名前やサービスを知ってもらおうというのが主たる狙いです。それゆえ、こうしたスポンサーは世界戦略を進めていて勢いがあるところが多いです。

確かに1990年代頃から比べると相対的に日本企業の国際競争力の低下が顕著にみられますが、それでも日本人選手が誰も出ないし、日本ではメジャースポーツとは言えないアメフトのスーパーボウルの昨年2022年大会では日産、トヨタ、楽天がスポンサードし、同年の全豪オープンテニスでは、スポンサーの下ですがパートナーに東芝とヨネックスが名を連ねています。

またゴルフの最高峰全英オープンではニコンとNTTデータが協賛企業として、日本人選手が多く活躍する世界フィギュアにいたってはパチンコ屋さんまで含め多くの日本企業が協賛しています。

しかし、スポーツ大会ではオリンピックを凌ぐ人気があり、35億人もの人がテレビなどで視聴するW杯で日本企業の名前がひとつもないというのは残念でなりません。

2022年サッカーW杯カタール大会のパートナーとスポンサー名と本拠地の国名、主な事業の一覧
adidas ドイツ スポーツメーカー
Coca Cola アメリカ 飲料メーカー
WANDA 中国 コングロマリット企業
Hyundai / KIA motors 韓国 自動車会社
Qatar Airways カタール 航空会社
QatarEnergy カタール エネルギー関連企業
Visa アメリカ クレジットカード
Budweiser アメリカ ビールメーカー
BYJU’S インド 多国籍教育テクノロジー企業
Crypto.com シンガポール 暗号通貨取引所運営会社
Hisense 中国 電気機器メーカー
McDonalds アメリカ ファーストフードレストラン
China Mengniu Dairy Company 中国 乳製品メーカー
VIVO 中国 スマートフォンメーカー
Roblox アメリカ オンラインゲーミングプラットフォーム
Hublot スイス 高級時計ブランド

W杯の日本企業のスポンサーは、まだ日本代表が大会に出場する前の1980年代にはキヤノン、富士フィルム、セイコーなどがあり、2002年の日韓大会にピークを迎え、2007年から2014年のブラジル大会までスポンサーをしていたソニーが撤退して2018年のロシア大会から日本企業のスポンサー企業はゼロになります。

理由はいくつかあって、日本企業の力が国際的に弱まってきたことはもちろんですが、自国開催の2020東京五輪へ広告シフトしたためと、W杯日韓大会の時にライバルの日韓両国が予選に出なかったとき一度しかW杯に出場したことがない中国の企業がスポンサーとして躍進した(基本的には1業種1社が原則)ためが、日本企業がゼロになった主な要因と思われます。

産業の米と言われてきた半導体製造では1990年頃には世界のシェアの約50%をもっていたのが、今ではわずか6%まで落としていたり、GAFAと言われる巨大ネット企業がひとつも日本では生まれなかったことなど、ここ30年間の経済状態はひどいものです。

少し救われるのは、今年2023年に開催されるラグビーW杯フランス大会では、最上位のワールドパートナーにアサヒグループ(ビールなど飲料)が、公式サプライヤーにキヤノン、大正製薬(リポビタンD)、三菱電機が加わっています。

昔からのラグビーファンとしては、ラグビーの広告スポンサーで世界的企業と言えば、リコーや東芝、パナソニック(旧三洋)といったイメージがありましたが、それらの名前がないのはちょっと残念です。

【関連リンク】
1685 ワールドカップ出場国を調べてみた2022年版
984 広告とブラック企業と心の病
391 野球は世界一なのに、サッカーは世界ランク45位だって




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1695
ミライ20世紀の終盤、1990年代後半頃に「Y2K問題(2000年問題)」という言葉が社会にまん延していたことを覚えている人も多いでしょう。

1970年代頃から本格的に社会インフラとして使われてきたコンピュータのプログラムに使われてきた西暦の下2桁が99から00になることで、システムが異常をきたすのではないかという技術的、社会的な問題でした。

結局は、大騒ぎした割にはほとんど影響はなく、IT業界が疲弊し潤っただけということで無事に収束しました。

それ以来、なにか大きな時代の波やそれによるリスクが予想されるときに、「○○年問題」という言葉が流行り出しました。そのほとんどがあまり根拠がない、イメージ先行や注目を浴びたいがゆえの無理矢理作ったものですが。

現在ささやかれているその○○年問題をリストアップしておきます。

◇2023年問題
2023年10月から施行されるインボイス問題のことで、主に中小零細企業の作業が増えることに加え消費税負担の増加や、対応できないと下請け企業は取引停止になったりして廃業が続出するのではないかと言われています。また非公表の氏名が国税庁により公表されるなどプライバシーの問題もあります。

同じく2023年には防衛費増額による新たな税金または既存税の増額が予定されていて、それによる政治や社会の混乱が予想されます。

また、2023年は新築オフィスビルのオープンラッシュで供給が増えるうえ、コロナ禍によるリモートワークの増加でオフィス需要が減少していることもあり、特に首都圏でオフィスビルの空室率が相当高まると予想されています。

◇2024年問題
2024年4月に施行される働き方改革関連法によって、物流業界、特にトラックドライバーの時間外労働の規制がこの年に中小零細企業まで拡大し、物流を担う人員不足が予想されています。また同時に時間外労働が減ることでトラックドライバーの収入が減ることになり、さらにこの業界の人手不足が加速しそうです。社会の影響として宅配の荷物の到着が大幅に遅れたり時間がかかるようになりそうです。

◇2025年問題
特にこの年になにかが起きるということではなく、団塊世代(1947年~1949年生まれ)670万人がすべて75歳以上の後期高齢者になります。医療や介護など、社会保障費の増加がその後ますます進むことになりそうです。
この高齢化は、団塊世代の子供達、団塊ジュニア世代(1971年~1974年生まれ)がすべて65歳以上になる2040年頃がピークになると予想されています。

◇2025年問題(昭和100年問題)
官公庁などで多く使われている和暦で昭和100年となる年で、そのため2000年問題の時と同様に、和暦を残しているコンピュータなどで問題が起きる可能性があると言われています。

◇2030年問題
1980年~1990年のバブル期に大量に採用、養成された航空機パイロットが、定年等で大量に退職する問題です。コロナ禍の影響で一時的には需要は減りましたが、観光立国を目指す中で、またLCCの増加で航空機パイロットの需要は高まっています。そういう意味ではヒロインがパイロットを目指すNHK連続テレビ小説『舞いあがれ!』は、国交省とNHKが密かにタッグを組んだドラマなのかも知れません。

◇2031年問題
この年、高齢者の増加とその年金支払いで、今まで貯めてきた年金積立金が枯渇すると言われています。昔は若者が多く、高齢者が少なかったので、有り余る年金積立金を使って豪華な厚生年金ホールを作ったり、豪華なリゾート施設を次々に建設したりして役人天国を謳歌してきましたが、そのツケを支払う時がまもなくやってきます。年金に多額の税金を投入(そのために消費税増税?)したり、支払う年金を引き下げたりと様々な方策が順次おこなわれることになるのでしょう。

◇2040年問題
人口が1番多い団塊の世代が90歳以上、そして2番目に人口が多い団塊ジュニアの世代が65歳以上の高齢者となる2040年は、高齢者人口がピークとなる年と言われています。
2030年には3人に1人が65歳以上と予想されているのに対して2040年には3人に1人が85歳以上と予想されています。それにより年金や医療、雇用などの問題がさらに深刻化するだけでなく、ついには行政などの運営も難しくなると言われています。

◇2045年問題
コンピューターやAI技術が進み、技術的特異点(シンギュラリティ)に達する年と言われています。わかりやすく言えば、コンピューターが自立的に考える能力が人間の頭脳を越え、実用的な人工頭脳が現実となります。そうなった時に人や世界はいったいどう変わるのか、今はまだ想像ができません。

◇2053年問題
日本の人口が1億人を下回るとされる年です。しかしコロナ禍の影響で、未婚化、少子化が予想よりも進み、したがってこの年はもっと早まる可能性が高いです。

 ◇   ◇   ◇

仕事から引退した身にとっては時間もたっぷりあるので、宅配便の配達が遅れようが、役所の手続きにトラブルが起きようが、零細企業が次々廃業しようが、飛行機の運航が中止されようが、なにも影響はないですが、年金財源の枯渇と年金大幅減額が目に見えてくるのはとても恐ろしいです。

また2045年、今から22年後のシンギュラリティは、ある日突然なにかが変わってしまうというものではないですが、世の中の仕組み、社会構造などが徐々にAIシフトへ変わっていき(わかりやすいのはクルマやバス、電車が完全自動運転になり、製造現場でも無人工場が普通になるなど)、人間の役割とは?という世界が楽しみでもあり、また恐ろしくも感じます。

【関連リンク】
1526 地震予測と揺れやすい場所
1399 生涯未婚率はこれからも上昇する?
1298 「未来の年表」を読んで考えたこと


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1694
ボートの三人男(中公文庫) ジェローム・K・ジェローム

内容は知らず、タイトル買いです。著者は19世紀後半と20世紀初旬に活躍した英国の作家さんです。

原題は「Three Men in a Boat, To Say Nothing of the Dog!」で、基本翻訳のタイトルと同じですが「犬は除く」が付いています。

英国ロンドンに流れるテムズ川はよく知られていますが、19世紀後半においてもその川の流れと周辺の街並みはあまり変わっておらず、貸しボートを借りて仲間と遊んだり旅行をすることがそこそこ人気だったようです。

しかし読んでいても地名だけではいまいちピンとこず、せっかくなので地図とルート、作品に出てくる町や川の堰の名前を一覧化しておきました。ロンドンやオックスフォードにいた人ならなんとなくイメージが湧いてくるでしょう。

3menmap1

◆テムズ川をさかのぼるボートの航路◆
Jとハリーと犬のモンモランシーがロンドンからキングストンまで機関車で移動
キングストン(Kingston) 2人と1匹が貸しボートに乗船
ハンプトン・コート(Hampton Court)
モールジー(Molesey)
ウォルトン橋(Walton Bridge)
ハリフォード(Halliford)
シェパートン(Shepperton)
ウェーブリッジ(Weybridge) ジョージがバンジョーを抱えて合流乗船
ステーンズ(Staines)
ベルウィアーロック(Bell Weir Lock)
ボヴェニー閘門(Boveney Lock)
クッカム閘門(Cookham Lock)
マーロー(Marlow)
ソニング閘門(Sonning Lock)
ハーリー堰(Hurley Lock)
メドメナム(Medmenham)
ハンブルデン閘門(Hambleden)
ワーグレーブ(Wargrave)
シップレイク(Shiplake)
ソニング閘門(Sonning Lock)
レディング(Reading) ストリートリー手前までスチームランチに曳いてもらう
メイプルダーラム閘門(Mapledurham Lock)
ゴーリング閘門(Goring Lock)
ストリートリー(Streatley)
ウォリンフォード(Wallingford)
ドーチェスター(Dorchester)
アビンドン閘門(Abingdon Lock)
スンドフォード閘門(Sandford Lock)
イフリー閘門(Iffley Lock)
オックスフォード(Oxford)

帰りは流れにまかせてパンボーン(Pangbourne)まで下り、そこでボートを置いて機関車でロンドンへ

当初は、真面目な旅行案内書的な内容をかくつもりだったのですが、本題から大きく外れたユーモアがメインの小説になっています。

ただユーモアと言っても、100年前のユーモアで、現在もそれで笑えるか?ということもありますが、素直に苦笑するしかありません。

とにかく話しの行方がどこへいくのかわからないほどあっちこっちへと飛び、今のことなのか、過去のことなのか時々わからなくなったりします。しかしテムズ川上流の優雅な情景が目に浮かぶようなうまい表現が多く、読んでいてリゾート気分になります。

翻訳者が小説家でもある丸谷才一氏で、おそらくその丸谷氏が努力されて、これでも読みやすくなっているのだろうと思います。

面白かったかって?

う~ん、名作らしいのですが、いまいち「なにが言いたい?」「なにが教訓?」「どれがユーモア?」と混乱するところは私の読解力か感受性のなさか、いまいち満足するには至りませんでした。

★☆☆

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

叫びと祈り(創元推理文庫) 梓崎優

著者の作品を読むのは今回が初めてです。1983年東京都生まれで兼業作家さんということですから勤め人でもあるのでしょうか。

この作品は実質的なデビュー作で、2010年に出版、2013年に文庫化された連作短篇集で、解説を読むと、当初は最初の短編だけを発表したところ好評で、プラス4作を書いて合計5作品の連作としてまとめたものだということです。

その5作品のタイトルは、「砂漠を走る船の道」「白い巨人」「凍れるルーシー」「叫び」「祈り」です。

最後の「祈り」以外の舞台は外国で、「砂漠を走る船の道」は西アフリカのマリ付近の砂漠地帯、「白い巨人」はスペインのラ・マンチャ地方、「凍れるルーシー」は南ロシア、「叫び」はブラジルのアマゾン流域です。

そうした外国で、不可解な事件が起き、その謎解きをするのが、日本の出版社に勤務する7カ国語を操る日本人青年です。

少し前に読んだ、「アイルランドの薔薇」(石持浅海著)も、こちらは長編小説でしたが似たような感じです。

連作短編と書きましたが、それぞれ5つの作品は完全に独立していて、主人公の日本人青年だけが共通しています。しかも最後の「祈り」はその大活躍した日本人青年が、記憶喪失に陥っていてサナトリウムのような場所に入院しています。

いずれも話がぶっ飛んでいて、その中身にリアリティはありませんが、デビュー作で創作した作品と考えると末恐ろしい新人作家の登場!という感じでしょうか。これからが楽しみな作家さんです。

★★☆

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

帰れないヨッパライたちへ 生きるための深層心理学(NHK出版新書) きたやまおさむ

医学生時代には加藤和彦らとザ・フォーク・クルセダーズで一世を風靡したミュージシャンであり、多くのヒット曲の作詞家でもある著者ですが、現在は東京で精神科医として活動されています。

著者の作品は過去に「さすらいびとの子守歌」「戦争を知らない子供たち」「止まらない回転木馬」「人形遊び」の4作を読んでいます。いずれも1970年代のことで今から50年近く前のことです。

たまたま懐かしい名前を新書コーナーで見つけたので買って読みましたが、以前の著作とはまったく違い、精神分析医療に関わる話しが中心で、あまり馴染みがないこともあり意味不明でした。

こうした実際に経験してきた治療に関しての話しは、医学的なレポートや論文ならともかく、こうした新書で書くには例え匿名にしたとしても書くのは難しそうです。

なので、自分が経験した芸能界からの逃避や、英国で師事した専門家の話、その他精神医学でよく言われていることなどの話しが中心となります。

それならそれで、おそらく出版社の人から強く勧められたのだと思いますが、「昔のふざけたコミカルソング」を彷彿とさせる「帰れないヨッパライ」などタイトルに使わなければ良いのにと思ってしまいます。

専門書ともエッセイとも違うちょっと中途半端なものになってしまったのは残念です。

★☆☆

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親鸞 完結篇(上)(下)(講談社文庫) 五木寛之

2010年に「親鸞」、2012年に「親鸞 激動篇」が出版され、三部作最後のこの作品が2014年(文庫は2016年)に発刊されました。元々は東京新聞や中日新聞、京都新聞など多くの地方紙で連載されてきた小説です。

過去に前2作は読んでいます。

2014年5月前半の読書と感想、書評(親鸞)
2014年12月前半の読書と感想、書評(親鸞 激動篇)

浄土真宗の宗祖、親鸞聖人が主役の小説で、これは伝記ではなく小説なのでエンタメ性がかなり盛られているようですが、大きな流れとしては判明している限りにおいて人生をなぞってはいるようです。

この完結編の時代背景は13世紀中盤、鎌倉時代の京都で、前作の激動篇では、誰でも念仏を唱えれば浄土へいけるという専修念仏に対し、比叡山や奈良の古寺勢力からの反発があり、民衆を惑わすと後鳥羽上皇から法然らとともに地方へ流罪となり、越後、そして東国(茨城)へと地元の名士達の協力を得ながら布教を継続していきます。

この完結篇では、60才を超えた親鸞が、東国から再び京都へと戻ってきます。そして90才で入滅するまでの様々な出来事が描かれています。

親鸞がまだ若い時に京都で知り合った多くの人達が再登場します。親鸞を慕うものもあれば、敵視するものもあり、様々な思惑が交錯し、さらに身内の長男までもが反発して東国へと旅立ってしまいます。

しかしこの時代に90才まで生きるというのは、もうそれだけで常人ではなく奇蹟の人でしょう。鎌倉時代の平均寿命は24才ということで、これは出産時や子供の頃に亡くなる子が多かったことからそうなりますが、それでも70才を超えて健在なのは極めて珍しいことでしょう。

昨年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」に出てきた源頼朝は51才、主人公の2代目執権北条義時は61才、その息子3代目北条泰時は59才、姉の北条政子は68才で亡くなっています。

過去には親鸞を主人公にした小説やそれを原作とした映画がいくつか作られています。この五木親鸞もいつかは映画化されるかも知れません。

★★☆

著者別読書感想(五木寛之)

【関連リンク】
 1月前半の読書 志賀越みち、ファーストラヴ、一八八八切り裂きジャック、帰郷
 12月後半の読書 鬼棲む国、出雲 古事記異聞、A、厭な物語、君たちはどう生きるか
 12月前半の読書 レンブラントをとり返せ、カササギたちの四季、仔羊の巣、異常快楽殺人

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1693
ガソリン税とは、ガソリンに課される「揮発油税及び地方揮発油税」の総称で、ガソリン1リッター当たり53.8円の税金が賦課されています。さらに石油石炭税、石油製品関税としてリッターあたり2.54円が加わります。

ガソリンリッター160円(ガソリン税含む、消費税別)の店で40リットルを給油すれば、合計金額6,400円に消費税10%(640円)が加わり総計7,040円です。

その合計6,400円のうち、(53.8円+2.54円)×40リッター=2,254円がガソリン税+石油諸税分で、合計に対する割合はおよそ35%になります。

そしてその税金が35%を占めるガソリン代にさらに消費税をかけるのは税金の二重課税ではないかという議論もありますが、それはさておき、いずれにしても、消費者が負担するのはガソリン税等が35%と消費税が10%で、ガソリンの購入価格の中身はざっくり45%が税金ということになります。

この税率ですが、比較的税率が高いアルコール飲料のビールで30%程度ですからそれよりも税率は高いということになります。逆に身近にある税金でもっと税率が高いのはタバコ税で、およそ62%です。さらに防衛費を倍増するための一部として近々税率アップが予定されています。

もうタバコを吸うというのは現金のお札を丸めて吸っているのと同じと言う感覚になります。一般的に喫煙者は非喫煙者よりも税金をずっと多く支払っているわけですから、喫煙者は社会においてもっと大事にされ優遇されてよいかも知れません。とか書くと「副流煙で迷惑かけてるくせに!」とか、「肺がんなどのリスクが高まり医療費を多く使うだろ?」とかいっぱい反論されそうですが。

そのガソリン税ですが、クルマの保有台数は今でも増えているものの、燃費が大きく改善されてきたためか、ここ10数年は減少傾向にあります。

揮発油税(ガソリン税)推移
ガソリン税推移グラフ

ガソリン税の税収が過去最高だったのは2005年の3兆2181億円で、それ以降は漸減しています。そのピークから15年経った2020年は2兆2294億円で、2005年から9884億円、約1兆円の減収です。

EVが増えてきたからじゃないのか?って言われそうですが、EV普及率は2021年実績で新車販売台数約240万台のうちEV(電気自動車)は2万台強で全体の0.9%という少なさで、保有台数全体からすればまだ誤差の範囲です。したがってまだガソリン税に大きな影響を及ぼすようなものではありません。

ちなみに2021年のEV普及率はヨーロッパ主要18カ国平均は11%、中国が13%、日本と同様に比較的EV化に消極的なアメリカで2.9%、となっています。日本は一気にEVではなく、その中間的なハイブリッドエンジンが多くを占めるようになった特異な国と言えるでしょう。

さて本題ですが、ガソリン税は、2009年までは主に道路整備の財源に使用される目的(道路特定財源)でしたが、現在は一般財源となっています。

「それじゃあ老朽化してきた道路や橋などインフラ整備費用はどうするんだ!」という疑問ですが、高度成長期と違い、今は新規に整備する道路はかなり少なくなっているでしょうから、自動車取得税、軽油引取税、自動車重量税が今でも道路特定財源としてあるから大丈夫なのでしょう。

ただ役人も、役人好かれたい政治家も、減る税収はなんとしても取り戻したいと思っていているわけで、そこでガソリン税の代わりか、新たに追加するのかはともかく、新しく「走行距離税」という税収案が出てきました。

昔(1970年代)のクルマのアナログ式走行距離メーターは、素人でも簡単にいじれましたが、現在のデジタル式メーターをいじるのはかなり難易度があがります。

その走行距離に応じて車検ごとに税金を徴収しようというのが狙いのようです。

私や都会に住むサンデードライバーなら年間5千キロも走らない人が多いでしょうけど、地方に住み、通勤や買い物にはクルマが必要という人は年間数万キロ走行するという人は少なくないでしょう。

また商用車や長距離トラック、タクシー、バスなどは、走ってナンボのクルマですから年間で数万~十数万キロを走るのは普通です。

ま、それだけ距離を多く走るクルマの持ち主から「道路のメンテナンス費用」という名目で税金を多く徴収するのは「利用者負担」の原則からすれば不合理ではありませんが、もし道路特定財源でないのならそういう理由付けはできません。

自動車関係のネット記事でも様々な提言がなされています。

完全無欠の税なんてありえない!?走行距離税の是非より前にニッポンが考えるべきこと(webCG)
今年は、軽規格の新型電気自動車(BEV)「日産サクラ」と「三菱eKクロスEV」の人気も話題になりました。世界の状況に照らせば、そろそろBEVからどうやって継続的にお金を頂戴するかの算段はつけておいたほうがいい。先日ニュースになった「走行距離税」の話は、そんななかで上げられた観測気球かという気もしますが、財務相自らが予算委員会のなかで発言したという経緯を考えると、もう少し現実感のある話としてみておいたほうがいいのかもしれません。


EV乗りからの徴税を目的とする「走行距離税」案!エンジン車乗りにとっても物流にとっても「増税」の可能性あり(WEB CARTOP)
電気自動車にはエンジン排気量という概念がないため、自動車税はリッターカーと同じとなっているし、事実上の走行税といえるガソリン諸税も免れている。現在の普及レベルであれば無視できる範囲といえるが、将来的にエンジン車が消えてしまうとすれば、事実上の走行税(走ったぶんだけ納税額が増える)として機能していた燃料への課税に変わる何かを考えなければならないというのは、徴税側からすれば予想できる話だからだ。

EVに対する税金のかけ方は、おそらくEV先進国の状況を見てからということになるのでしょうけど、走行距離課税以外に、公平性が保たれ、ガソリン税に変わる規模(相当額)が得られるものを生み出すのはなかなか難しそうです。

【関連リンク】
1664 EVの出先での充電について
1617 2021年の車種名別販売ランキングとEV化
1505 日本のEVシフトは環境問題ではなく経済問題


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1692
読書をして個人的な趣味趣向でそれぞれランクづけをしていますが、その中から毎年年間ベスト(大賞)を選んでいます。

内容によって「新書/ビジネス/ノンフィクション」「海外翻訳小説」「日本国内小説」の3部門に分けて独善的に評価をしています。

そしてその書籍というのは、数多くの賞と違って、私が前年に読んだ本から選びますので、新刊本はほとんどなく、小説に至ってはほぼ文庫しか読まないので、中には古典に分類されるような本もあります。

  ◇   ◇   ◇

2022年の1年間で読んだ本の合計は作品数が99作品、上下巻を2冊とカウントする冊数では107冊となりました。一昨年の2021年と比較すると作品数で+6作品と増加しましたが、冊数では▲5冊と減少しました。

2013年から10年間の冊数と作品数の推移は下記の表の通りです。年間の読書した冊数は98~117冊で、平均すると年間108冊、1ヶ月当たり9冊平均で読んだことになります。

新書
ノンフィク
冊数 海外小説 冊数 日本小説 冊数 作品数計 冊数計 月間平均
冊数
2022年 11 11 15 16 73 80 99 107 8.9
2021年 22 22 13 21 58 69 93 112 9.3
2020年 29 30 14 19 51 56 94 105 8.8
2019年 29 29 8 9 71 77 108 115 9.6
2018年 26 26 9 13 64 71 99 110 9.2
2017年 26 26 16 21 62 70 104 117 9.8
2016年 14 14 12 16 65 79 91 109 9.1
2015年 17 - 12 - 65 - 94 107 8.9
2014年 26 26 17 13 70 62 113 101 8.4
2013年 - - - - - - 86 98 8.2

2020年に仕事から引退しましたが、その前と後で読書した冊数に大きな差はありません。おかしいな?暇な時間が増えたはずなのに、、、

  ◇   ◇   ◇

それでは、まず「新書/ビジネス/ノンフィクション部門」です。

2022年は11作品(冊数)と例年の半分以下という少なさでした。やはりビジネス界から身を引くと、新書やビジネス書への興味は失われていきます。

そして今回のこの部門では残念ながら「たいへん面白かった(役に立った)」という★3つをとった作品がなく、「宇宙を読む」「無人島に生きる十六人」「生きて帰ってきた男」など優秀な作品が多かった当たり年の昨年とは大きく変わってしまいました。

しかし受賞なしというのも寂しいので、今回は「新・日本の階級社会」(橋本健二)、「戦国時代の大誤解」(鈴木眞哉)、「老いた家 衰えぬ街」(野澤千絵)、「異常快楽殺人」(平山夢明)の4候補の中から、、、

戦国時代の大誤解」(鈴木眞哉著)が大賞を受賞しました!

パチパチパチ

パチパチパチ


著者はかつて戦国時代に活躍した和歌山の傭兵集団雑賀衆の子孫の方で、2007年に発刊された新書です。

感想は、「5月前半の読書と感想、書評(戦国時代の大誤解)」に書いています。


  ◇   ◇   ◇

「海外小説」は、15作品で16冊を読みました。ー昨年2021年と比較すると作品数は2作品増えましたが、冊数としては5冊減りました。

その15作品の中から候補は「解錠師」(スティーヴ・ハミルトン)、「ペスト」(カミュ)、「追撃の森」(ジェフリー・ディーヴァー)、「IQ」(ジョー・イデ)の4作品の候補から、、、

今回は甲乙つけがたく2作品、「ペスト」カミュ著と、「追撃の森」ジェフリー・ディーヴァー著に決定しました!

パチパチパチ

パチパチパチ


「ペスト」の感想は、「10月前半の読書と感想、書評(ペスト)

「追撃の森」の感想は、「8月後半の読書と感想、書評(追撃の森

「ペスト」は、古い小説ですが、コロナ禍に読むと、目には見えない未知のウイルスとの壮絶でむなしい戦いが身近に感じられます。

また「追撃の森」は、広大な自然公園の中で、殺し屋と女性保安官とが知力を絞った一昼夜の息詰まる攻防戦を描いていますが、物語にグイグイと引き込まれていき、最後のどんでん返しなど、なかなか楽しめる小説でした。

  ◇   ◇   ◇

「国内小説」は、最も多い73作品、80冊を2022年の1年間に読みました。前年から15作品、11冊増加しています。

その73作品の中から、印象深い「サラバ(上)(中)(下)」(西加奈子)、「ヒトラーの試写室」(松岡圭祐)、「蜜蜂と遠雷(上)(下)」(恩田陸)、「カズサビーチ」(山本一力)、「追想五断章」(米澤穂信)、「ツリーハウス」(角田光代)の6作品が大賞候補となります。

その中から、、、迷いつつ、、、

カズサビーチ」山本一力著に決定しました!

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読書感想はこちらです。
2022年10月後半の読書と感想、書評(カズサビーチ)

タイトルからイメージしていた内容とまったく違う展開で、鎖国が続く幕末時代を背景に、アメリカの捕鯨船を中心に、遭難した日本人漁民を救助し、日本へ送り届けようとするアメリカ船と、前例がない江戸近くへの外国船入港を許すかどうかというストーリーです。

こうした実際に起きた出来事を下敷きにした歴史小説はとてもリアリティがあり、個人的にはとても好きです。

そう言えば、著者の山本一力氏は、ちょうど10年前、「2012年に読んだ本のベスト」で、時代小説の「あかね空」が大賞を受賞しています。


そして僅差の次点には「蜜蜂と遠雷(上)(下)」恩田陸著を選びました。

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読書感想はこちら
2022年4月前半の読書と感想、書評(蜜蜂と遠雷(上)(下))

こちらは直木賞を受賞した作品ですが、私的にはまったく馴染みのなかった国際ピアノコンクールの舞台裏や、人生をかけた参加者達のピリピリした様子など、読んでいて迫力があり、感情移入もしやすく良い小説だと思いました。

その他の「サラバ」や「ツリーハウス」「追想五断章」「ヒトラーの試写室」も、決してなにかが劣っているわけではなく、十分に楽しめる面白い作品でした。あくまで個人的な趣味趣向で選んでいるだけです。

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