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敦煌 1988年 大映
監督 佐藤純彌 出演者 西田敏行、佐藤浩市、柄本明

5年ほど前に井上靖著の壮大な原作小説を読み、映画もみたいと思っていましたが、ようやくそれが実現しました。

2019年10月後半の読書の感想、書評(敦煌)

小説は1959年という今から65年前に出版されたものですが、小説の舞台は10~11世紀の中国(当時は宋や西夏、遼など)で、1900年(清の時代)に実際に洞窟の中から大量に発見された敦煌文献の由来について創作をした内容です。

映画の内容は小説が忠実に表現されていて、科挙の試験を失敗した主人公が、人買いから助けた女性からもらった西夏文字が書かれた布きれに興味を持ち、都だった宋から西方にある隣国西夏へ行き、西夏文字を習得し、また西夏の中で数々の戦にも巻き込まれていきます。

そしてチベット系タングートが支配していた敦煌にいるときに、辺境の地と思っていた敦煌はシルクロードの中心地で、仏教や文化などが進んでいていることに気がつきます。

西夏から攻められ数多くの書物が焼かれてしまうことを懸念し、洞窟に隠すという流れですが、それまでには西夏に滅ぼされたウイグルの王女や、戦いの中でしか生きられない勇猛な傭兵部隊のリーダーなど、多くの人が関わっていくことになります。

中国の戦国時代は、日本のせいぜい何十年という単位の戦国時代と違い、何世紀にもわたる壮大なものなので、なかなか時代背景が理解できませんが、古典で良く出てくる、三国志や春秋時代、きらびやかな唐の時代などとはまた違う印象です。

そうした中世期の中国を舞台にしたドラマを日本の俳優陣がすべて日本語で制作するというのは今ではちょっと違和感がありますが、バブルで絶好調だった当時の日本マネーが、まだ経済的には貧しかった中国に対して威力を発揮したのでしょう。

★★★

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

旅立ちの時(原題:Running on Empty) 1988年 米
監督 シドニー・ルメット 出演者 リヴァー・フェニックス、クリスティーン・ラーティ

反戦活動家の両親の元に生まれ育ってきた青年主人公が、紆余曲折の中、音楽に対する才能が認められ、親と袂を分かち成長していくという文科省が推薦しそうな映画です。

1960年代から70年代に盛んだった過激な反戦運動でFBIから手配中の両親の元で、逃亡するため各地を転々としながら弟とともに普通の家族を装ってきましたが、やがて学校や進学の問題が出てきます。

父親は一緒にいることが家族の証であると言い、妻は子供の将来を考えて早々に自分の親元へ送りちゃんと教育を受けさせるべきだと主張します。

現在は身元を隠し落ち着いて暮らしていましたが、昔の仲間が自宅に現れ、その後事件を起こしたことから自分たちが追求されるのも時間の問題となり、その住まいから引っ越しすることになります。

そこで出した結論が、、、

というような内容で、社会に溶け込みゆがんだ社会生活を送る人たちと、それとは知らない周囲の人たちとのコントラストが絶妙で、多くの人種や違った文化、思想などが渦巻いているアメリカ社会の断面を見せられたような気がします。

★★☆

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ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書(原題:The Post) 2017年 米(日本公開2018年)
監督 スティーヴン・スピルバーグ 出演者 メリル・ストリープ、トム・ハンクス

多くのアメリカ人が倦怠ムードに陥っていたベトナム戦争の国務省が当時のニクソン大統領に提出した機密の調査報告書「ペンタゴンペーパーズ」が新聞記者にリークされてしまい、それを記事にして出した新聞社に対して政府からの圧力がかかります。

つまり政府は国民に対して「ベトナム戦争は優位に進めていて楽観的」というイメージを出したいところが、現地調査をした国防省高官の報告では「かなり危機的」という内容で、それでなくても多くの反戦運動が盛り上がっている中ではそうしたまずい状況の話は外には出せないものでした。

当初はニューヨーク・タイムスがその報告書の一部をスクープし、遅れてワシントン・ポストが残りの全文を掲載するところまでいきますが、政府の「記事差し止め」の意向に逆らうことで会社を潰すことになりかねず、様々な邪魔が入りますが掲載をする決断を下していきます。

そのあたりの、ライバル紙や時間との勝負がスリリングで、遠い他国のことながらドキドキします。アメリカ人なら身近な話題、事件だったので、なおさらでしょう。

しかしこの事件が起きたのはまだ新聞がメディアの中心的な存在だった頃の話で、そうした新聞社に輝かしい時代があったという懐古趣味的な映画とも言えそうです。

★★☆

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リーサル・ウェポン4(原題:Lethal Weapon 4) 1998年 米
監督 リチャード・ドナー 出演者 メル・ギブソン、ダニー・グローヴァー、ジェット・リー

1987年に第1作目が作られ大成功を収めたリーサル・ウェポンシリーズの第4作目です。監督や主演、助演のチームには変わりはありません。

ベトナム戦争で特殊部隊にいた主人公は、妻を事故で亡くして以来自暴自棄が目立つ刑事で、相棒としてコンビを組む黒人の刑事は優しい家庭人という両極端な組み合わせが受けています。

今回も派手なアクションシーンと、メインは中国から大量の密航をおこなっている裏組織との対決で、中国のスター、ジェット・リーが二人に立ちはだかる悪役として出演しています。

また主人公の恋人が妊娠したことで、ようやく過去を振り切って再婚する気になるというのが今回の大きな見どころです。

第5作目については、いろいろと言われていますが、20数年経っても制作されていません。第1作から37年が経ち、監督や出演者もみんなそれなりに年をとってしまい、このシリーズの売り物でもある刑事のコンビが絶体絶命の危機に陥る派手なアクションシーンが難しいということもあるのでしょう。

この映画制作時はメル・ギブソンは42歳、助演のダニー・グローヴァーは52歳とまだ脂がのっていた時期でしたが、今年(2024年)はメルが68歳、ダニーは78歳、監督のリチャード・ドナーは94歳ですからねぇ、、、

インディ・ジョーンズシリーズや、ダイ・ハードシリーズも主人公の高齢化(と病気)で終了してしまいましたが、007のように役者を替えてまで続けていくことはないのでしょう。

古くからのファンとしては残念ですけど、これも時代の流れ、そして浮き沈みで仕方がありません。

★★☆

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アルゴ(原題:ARGO) 2012年 米
監督 ベン・アフレック、出演者 ベン・アフレック、ブライアン・クランストン

1979年に革命が起きたイランで、アメリカ大使館が襲撃され多くのアメリカ人が人質となった事件が起きましたが、その際に裏口から脱出し、カナダ大使公邸に逃げ込んで隠れていた6人の大使館関係者をイラン国外に逃がすため奇想天外な作戦を実施するという実際にあった内容です。

親米派のパーレビ国王がオイルショックの影響から経済的に行き詰まり国民からの信頼を失い、1979年に米国へ亡命したことで、イランの政権は親ソ連の反体制派でイスラム革命派が実権を握ることになります。

そのようなことからアメリカ大使館が襲われたわけですが、その直前にはCIAは「政局に問題はない」と政府に報告していてメンツを潰されてしまいます。

そして、「自転車で国境まで逃げる」案や、「外国人教師に化けて出国する」案など、様々に検討しますが最終的にCIAの工作員が発案した「カナダの映画会社がロケ地としてイランに入り6人をスタッフとして出国する」案が承認され、実行されることになります。その架空の映画のタイトルは「アルゴ」というSF映画で、脚本やポスター作成、マスコミへの記者発表なども行い、もし調べられたとしても大丈夫なように念入りに偽装します。

まるで映画のような(映画ですが)、ハチャメチャにも思える作戦ですが、映画のロケ地として中東の街はよく使われていたことや、混沌としていたイラン国内で、政治色がなく金儲けだけと思わせられる映画製作スタッフに化けるこうした思い切った内容が逆に疑われないということでしょう。

実際に起きた脱出作戦から、映画化にあたってはエンタメ性重視のためか、やや変更されているそうですが、2013年のアカデミー賞では、作品賞、脚色賞、編集賞を受賞しています。

★★☆

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長い灰色の線(原題:The Long Gray Line) 1955年 米
監督 ジョン・フォード
出演者 タイロン・パワー、モーリン・オハラ

アイルランドの移民だった主人公がふとした縁で陸軍士官学校(ウエストポイント)で雑用係として働くようになり、その後そこの教官にアシスタントとして採用、軍に所属し多くの学生を育てます。

その学生の中には、マッカーサーやパットン、アイゼンハワーなど未来の英雄や大統領までがいますが、親身になって育ててもやがて起きる戦争で亡くなってしまう若者もいて、悩みながらも続けていきます。

この映画の主人公は、実在する人物と言うことで、自伝を元に映画化されました。

そして50年務めて老軍曹となっていた主人公へ辞職命令が出たことで、アメリカの大統領になっていた旧友に会いに行き、その半生を語っていくというストーリーです。

その話が終わった後、無断で基地から抜け出したとウエストポイントへ連れ戻され、そこで準備されていたのは、、、ということで、長かった半生の思い出が蘇ってきて、主人公とともに感涙がジワ~と出てきました。

タイトルの「長い灰色の線」とは、陸軍士官学校のグレーの制服を生徒達が着て、隊列で行進する様を表しています。

近年の映画は、飽きさせないためか、やたらと複雑に込み入ったストーリーや観客に考えさせる内容が多いのですが、こうしたあっけらかんとした正統派の「良きアメリカ人(アイルランドからの移民ですが)」映画を見るとさっぱりしていて気持ちがよいものです。

ストーリーの中には、第1次大戦の「ドイツが・・・」や、太平洋戦争の「本日、日本と交戦状態に入った」といったシーンが出てきますが、この映画が公開された1955年というのは終戦後10年で、まだその余韻が深く残っていた時期です。

そうしたことから、この映画が製作された意図としては、エンタメではなく、戦争で傷ついた人や、遺族、反戦活動家などに対して、移民問題、軍隊の公平性、規律、軍人の家族など、開かれた陸軍の広報的な役割を果たしていたのではないかなとちょっと感じた次第です。

★★☆

【関連リンク】
2024年1~2月 東京タワー ~オカンとボクと、時々、オトン~(2007年)、ベンジャミン・バトン 数奇な人生(2008年)、ジョー、満月の島へ行く(1990年)、カウボーイ(1958年)、かもめ食堂(2006年)、ビューティフル・マインド(2001年)、騙し絵の牙(2021年)

2023年11~12月 暴力脱獄(1967年)、ゴジラ -1.0(2023年)、ブロンコ・ビリー(1980年)、ティアーズ・オブ・ザ・サン(2003年)、ゼロの焦点(2009年)、バグダッド・カフェ(1987年)

2023年9~10月 ゲッタウェイ(1972年)、扉の影に誰かいる(1971年)、目撃(1997年)、ミステリと言う勿れ(2023年)、ものすごくうるさくて、ありえないほど近い(2011年)、三人の名付親(1948年)

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