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1163
先日NHKの番組の中で、仕事が終わっても、まっすぐ家には帰らず、時間をつぶしている「フラリーマン」が増えているという趣旨の話がありました。

放送後には反響が大きかったせいか、NHKやまとめサイトに、感想や意見、その後の様子などがアップされています。

“フラリーマン” まっすぐ帰らない男たち(NHK Web)

NHKおはよう日本で取り上げられた「フラリーマン」に賛否両論 みんなの反応は?(まとめまとめ)

私に言わせると、「そんな暇な時間があるならとっとと家に帰ってやるべきこといくらでもあるだろうに」と思ってしまいますが、番組の中では様々な理由を挙げる人がいて、少し納得するところもありました。

まずなぜフラリーマンが増えたかと言えば、明らかに電通事件を筆頭に多くの企業が残業抑制に走り、それで今まで当たり前に夜遅くまで残業していた会社員が、今まで仕事に充てていた時間が余ってしまい、かと言ってまっすぐに家に帰りたくない理由がそれぞれにあって、ということなのでしょう。

独身の人なら、外で過ごしても家にまっすぐ帰っても変わりはないので、どちらでもいいのでしょうけど、結婚している人は、家族、特に小さな子供や、介護すべき高齢の両親などがいると、家に早く帰っても気が休まらないということで、帰りたくないという事情があるそうです。

女性からすれば、暇な時間があるのなら、少しでも家事や育児、介護を手伝ってよ!と言うことなのですが、会社で1日働き、帰ってからも家事や育児で働くというのはよほどできた旦那以外、なかなか積極的にできることではありません。

すでに共稼ぎ率が専業主婦世帯を大きく超えているので、過半の働く女性からすれば、「なにを甘いこと言っているの!」とお叱りを受けそうですが、元々育児や家事をやってこなかった多くの男性にとってはハードルが高く、急にそれをやって当たり前と言われても戸惑うばかりでしょう。

番組の中でも、ちょっと特例だとは思いますが、帰って家事を手伝っても妻からダメだしを喰らい、結局は妻が全部やり直しすることになり、余計手間が増えたと妻から言われ、早く帰れなくなった人が出ていました。

せめて、そうした訓練を受けていればまだいいのですが、「そんなことも知らないの?」って、妻からなじられながら家事や育児、介護をおこなう男性の姿が哀れに思えてきます。

これも今までが職場が男性社会で、家のことは妻に任せるという慣習があり、それが変化してもなんとか逃げ延びようとしてきた男性側に非があるのは重々承知で、今はそれの変革期で、過渡期ということと言えそうです。

番組の中でも「どうして?」という問いに、「家では邪魔者扱いされてしまう」とか、「長く親の介護をやってきてストレスがたまっている」とか、「会社や家庭から離れたひとりの時間を持ちたい」という様々な理由が挙げられていましたが、あまり説得力のあるものではありませんでした。どちらかと言えばなんとなくという消極的理由って感じです。

そして決定的だったのが、子供のいない場合と、子供がいる場合では、子供がいる家庭の場合のほうがフラリーマンが多いという統計結果が出ていました。

せっかく政府が本腰入れて「働き方改革」を推進し、女性活躍の場を作ろうとしていますが、こうした家庭に帰りたくないという人が増えていくほど、その目論見は大きく崩れていきそうです。

どうすればいいのでしょう?

ひとつには、男性も家事をと言うのなら、主夫率をもっと高めて、子育てや家事が得意だという男性を多く作り出していくのも方法でしょう。男性が家事や子育て、介護などをおこないやすい環境を作らないといつまで経ってもそれは進みません。そのためには女性がもっと働き、一家の家計を支える人が増えなくちゃいけません。

日本の専業主婦率は激減してきているとは言えまだ38%です。一方増えてきていると大げさに言われている主夫率はなんと0.4%という少なさです。

男性も家事や育児、介護をもっとやれ!と言うなら、主夫率もせめて20~30%ぐらいはないと、男女平等とはとても言えません。現在の50倍以上数を増やさないといけません。

そうした家事や育児、介護に向く男性を育てるために、花嫁学校ならぬ、花婿学校を全国に作って、激しい弱肉強食の競争社会はゴメンだ、人の役に立つ仕事がしたい、料理や掃除など家事が好き、福祉に興味があるという男性を誘導し主夫を養成するとかも国策として必要でしょう。

番組を見ていて思ったのは、登場するフラリーマンはみな、居酒屋とかに寄ってお酒を飲むから帰るのが遅いのではなく、家から持ってきた腐りかけのおにぎりを食べて飢えをしのぎ、お金のかからない公園のベンチや量販店などをブラつき、時間をつぶしているのがなんともはやでした。

残業が減ると当然手当が減り、手取額が減りますから、今までのように気軽に帰りに一杯とか、パチンコ店で時間を潰していうこともできなくなってきているのでしょう。

なんのための働き方改革かわからなくなってきますね。

本来なら、もっと前向きに、もしまっすぐ家に帰りたくないのなら、夜間の学校や講座へ通ってなにか新しい資格や趣味にチャレンジするとか、NPOなどのボランティア活動に参加するとか、夜でも空いている図書館を探して勉強したり、もっと有効な時間の使い方がありそうです。

そうした歳や内容には関係がなく、学習する意欲の積み重ねが、きっと10数年後には思わぬ役に立ったり、人生に厚みをもたらせてくれたりするものです。思っていても、それがなかなかできない人が多いと思いますが。


【関連リンク】
1080 女性リーダーを増やすには専業主夫が必要
1043 親の介護は行くのか呼ぶのか
985 高齢者の健康には会話が重要だということ
946 介護人材を増やす
896 多死社会と葬儀ビジネス
323 リストラ仕掛け人 vs 転職コンサルタント




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1119
スマホを大手キャリアのSoftbank契約から今流行のMVNO契約に切り替えてほぼ1年が経ちます。

世の中的には格安ゆえの問題も起きているようですが、なにか格安スマホブームに水を差すのが目的か?と思える報道に、どこかから圧力がかかっているのか?と勘ぐってしまいます。

格安スマホをめぐる相談急増 “よく理解して利用を”(NHK)
国民生活センターによりますと、格安スマホをめぐる相談は、昨年度、全国の消費生活センターに1045件寄せられ、前の年度に比べて3倍近くに増えているということです。

それはさておき、MVNO事業者が提供するいわゆる格安スマホに変更し、1年間使ってみた感想などを書いておきます。

まずMVNOとは?

Mobile Virtual Network Operator(仮想移動体通信事業者)の略で、無線通信回線設備を開設または運用せずに、自社ブランドで携帯電話やPHSなどの移動体通信サービスを行う事業者のことで、DoCoMo、au、Softbankの大手キャリアの回線や通信設備(インフラ)を利用して通信事業(ネットや携帯電話事業など)をおこなう「他人のふんどしで相撲をとる」会社のことです。

従って格安スマホだからと言って携帯がつながりにくいということはなく、電波状況はDoCoMoなど大手キャリアと同じです。

DoCoMoかauかSoftbankいずれの電波を使っているかはMVNO事業者によって違いますので、もしそれにこだわりがあるのならMVNO事業者を選ぶ際にどこの電波を使っているかを事前に調べた上で決める必要があります。

例えばDoCoMo系MVNOはOCNモバイル、楽天モバイル、イオンモバイル、IIJ mio、ケイオプティコム、ビッグローブなどがあり、au系MVNOはmineo(マイネオ)やUQmobile(UQモバイル) 、Softbank系は日本通信b-mobile、U-mobile(ユーモバイル)、Y!mobile(ワイモバイル)※などがあります。※Y!mobileは厳密に言えばMVNOではなく自社回線も保有しています。

同様な形態では、固定電話もNTTの設備を利用した割安の通信を提供している会社(ソフトバンクテレコムやフュージョンコミュニケーションズ、アルテリア・ネットワークスなど)があったり、最近では電気も東京電力や関西電力の設備を利用した安い電力提供を行っている会社(ENEOSでんきや大阪ガスなど)もあります。電力の場合電力そのものは各社で製造しているので、通信とは形態がちょっと違いますけど、インフラを借りていると言うことは同様と言うことで。

携帯電話の場合は、大手通信キャリア事業者から通信回線設備を借りて、利用契約とSIM(携帯やスマホの中に入れる認証チップ)の販売だけをおこないますので、小規模な会社でも割と簡単に始められます。店舗は持たずにネット上だけで契約販売をおこなっている会社が多いのも特徴です。その分経費が抑えられて費用が安くできますからね。

主なMVNO会社は、

1)NTTコミュニケーションズ(OCNモバイル) 19.0%
2)インターネットイニシアティブ(IIJ) 16.4%
3)楽天モバイル 8.6% 
4)ケイオプティコム 5.9%
5)ビッグローブ 5.3%
6)U-NEXT(U-mobile) 4.3%
2016年度版 MVNO(格安SIM)事業者別シェアランキング(2016年MM総研調べ)

となっています。上位にはネームバリュー効果か大手企業が入っています。

実はこのMVNO事業者は、データ通信だけのSIMを販売しているケースも多く、通常のスマホのように使える音声通話ができるSIMのシェアだけを切り出すと下記のようになります。

1)楽天モバイル 21.9%
2)OCNモバイルONE 11.3%
3)IIJmio(みおふぉん) 10.2%
4)mineo(マイネオ) 7.4%
5)イオンモバイル 6.8%
(2016年MMD研究所調べ)

多くの事業者が乱立していて(詳細は不明ですが2016年時点で500社を超えているという話しです)、しかもデータ通信と音声通話の種類、さらに高速通信が使える容量別料金、各オプションの種類など、多少はスマホ契約について理解をしていないと、こうした格安MVNO事業者を利用するのはリスクが伴います。

つまりMVNO事業者にDoCoMoなど大手3社と同様の丁寧なサービスや品質を求めてはいけないと言うことです。

但し、最近ではMVNO事業者でもイオンモバイルや楽天モバイルのように実店舗を構え、スマホにあまり詳しくない人にもフェースtoフェースで丁寧に説明する事業者もあり、大手キャリアとMVNO事業者の境界は狭まってきています。

そして現在のところはまだMVNO事業は順調に伸びている段階でいいのですが、やがてMVNO事業者が飽和状態になり、競争や値下げ競争が激しくなってくると、事業が赤字となり中には撤退する事業者が出てくることが予想されます。

事業基盤が脆弱な企業もあるでしょうから、その場合、ある日突然倒産、事業継続ができなくなるということも考えられます。倒産までは行かなくても、通信事業からの撤退、事業縮小や提供しているサービスの低下、料金の大幅な値上げ等があるかもしれません。

つまり、安いというのには当然理由があるので、携帯電話契約の知識をほとんど持たず、また調べることも面倒で邪魔くさいと思う人は、DoCoMoなどの実店舗で、丁寧な説明と気持ち悪いスマホデビューの歌でも聴かせてもらいつつ契約した方がいいと言うことです。

と、脅すような事を書きましたが、別にスマホの契約を理解するのはそれほどハードルが高いわけではなく、簡単に言ってみれば自己責任で使えるか、そして安いのでと割り切ることができるかどうか?ってことです。

例えば、「契約時にお店のカウンターで丁寧な説明や操作説明がなくても平気」「操作や設定がわからないとき、販売店に教えてもらうのではなく、自分で調べておこなう」「様々なプランやオプションを自分で考えて選択ができる」「インターネットにアクセスして検索等が普通にできる」このような人であればMVNOに変えても問題はないでしょう。

 ◇  ◇  ◇  ◇  ◇

大手キャリアでスマホを購入(機種変更含む)場合は、新しい本体と、通信の契約を行います。MVNOでは、基本的には本体の中に入れるSIMを販売していますので、本体をセットにして買うか、本体は別で手に入れるかはユーザーの自由です。

ここでは大手キャリアで購入・契約するのと同様、本体とSIMをセットで、しかも通話ができるプランでの話しをしていきます。

MVNO事業者で本体ごと購入し、大手キャリアのスマホ契約から変更をする場合、最近はナンバーポータビリティに対応しているMVNO業者がほとんどですので、自分で調べて手続きをおこなえば、現在使っている電話番号がそのまま使えます。

そのナンバーポータビリティではひとつだけ注意点があります。ネット上でMVNO事業者とナンバーポータビリティで契約をおこなう場合、業者側で旧スマホの番号から新しいスマホへ切り替えの手続きがおこなわれ、その後設定をした本体が宅急便等で送られてきますので、その送付期間は切り替えが済んだ旧スマホは使えないという、「スマホ空白期間」が生じます。

私の場合、切り替え日の午後から、翌日に新しいスマホが到着するまでの1日はスマホのない、のんびりした生活となりました。

MVNO事業者の中には実店舗があり、その場で切り替えの設定をしてくれるところがあります。その場合は送付期間がありませんので、スマホ空白期間はできません。1日でもスマホを手放せないという人は注意しましょう。

また契約しているキャリアのメールアドレス(○○○@docomo.ne.jpとか)は使えなくなりますので、スマホでメールを使いたければ自分でGmail(無料メール)などを設定する必要があります。

あと少し面倒なのは、今までキャリアメール(○○@dokomo.ne.jpなど)でやりとりしていた相手のメールアドレスを取り込んだり、設定したりすることぐらいでしょうか。ただそうした設定の仕方などはネットで検索すればいっぱい出てきますので、面倒がらなければ特に難しいことはありません。

その2ではMVNOに切り替えての感想や、料金面、データ通信量などについて書いておきます。

「格安スマホMVNOへ変更後1年 その2」へ続く


【関連リンク】
1027 格安スマホ(MVNO)に替えた
806 ガラ携からスマホへ
755 電子書籍を普及させるには
656 スマホかガラ携か。中高年者にとっての選択
599 スマートフォンからガラ携に戻る人達



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1113
今日から新年度が始まります。(多くの)企業や役所、学生のお正月です。また、日本の雇用慣例ともいえる新卒採用入社は、ほとんどが4月1日の入社となります。今年は今日1日が土曜日のため、新入社員(職員)の初出勤は、3日の月曜日になるところが多いでしょう。

また今日4月1日はエイプリルフールで、各社、各人趣向を凝らした面白コンテンツが出てくるのが恒例ですが、いかんせん面白みのないオヤジゆえ、そのようなお遊びには向きません。なので今回も普通のつまらないオヤジの独り言です。

新年度初日は電車に乗ると新しいスーツを身にまとった若者が研修に向かうためか大きなバッグを持って乗り込んできたりします。思わずその背中に「頑張れよ!」と声をかけたくなります。

信じ難いことですが、まもなく定年を迎える私にも当然新入社員の時はあったわけで、今でも昨日のことのように覚えていますから、この学生から社会人となった節目というのは人生の一大転機という大イベントなのです。

多くの場合、入社初日には入社式があって、社長など偉いさんのつまらない訓示があり、昼食は役員や社員との立食パーティ、午後からは社内見学や数日~数週間の入社時研修がスタートというのが多いでしょうか。

このあたりは私が新入社員だった38年前とほとんど変わっていない気がします。

日本人は入園式、卒園式、入学式、卒業式、そして入社式と節目節目でのイベント(式)が好きなようですね。けじめをつけるという意味でも悪くはないと思いますが、逆に言えばそうした式に出ないと、一定の同年代の仲間には加われないというような村意識を強く感じることもあります。

つまり、一度入社すれば終身雇用が当たり前だった時代の遺物ともとれますし、中途入社組を否定したり、のけ者にする制度のような気がします。

もっとも最近では労働者の流動化が進み、終身雇用も崩れ始めているという中で、そうした新卒入社組と中途入社組を分けたり区別するのは流行らないと思いますが、深層心理の部分ではまだまだそうした区分が残っていたりするのでしょう。

ふと気がつきましたが、定年で退職するときには一般的には「定年退職辞令」が出て、所属部署でささやかな慰労会が開かれる程度で、会社を挙げての退社式というのはあまり聞いたことがないですね。企業によっては、特に同期退社が多い大企業などではあるのかな?

入社式は盛大にやっているのだから、退職するときも、しかも企業都合で退職する場合は、ちゃんと盛大な退社式を開催してもらいたいものです。もちろん辞めたくて辞める人ばかりではないでしょうから、そういう虚礼に出たくはないという定年退職者も多いかとは思いますが。

ま、それはどうでもいいのですが、、、

せっかくだから新入社員や若手社員へ老年の私から贈る言葉です。

(1)生まれてから社会人になる20数年間と、社会人になって定年になるまでの40年間は、実感として同じぐらいの期間だと思え。それぐらい社会人になってから年をとるスピードは速い。

(2)役所や大手企業にうまく入れたら、無理せず細く長くという生き方を。甘い話には乗らずに地味に淡々と生きるべし。残念ながら中小零細企業に入ったら、一人で会社を背負ったつもりになって派手に暴れよう。うまくいくと大化けする。

(3)入社して3年間は個を捨て滅私奉公してみよう。人生80年の間に3年間ぐらいそういうことを経験して絶対に損はない。

(4)社外の友人は絶対必要だが、それは30代になってからでも遅くはない。まずは社内で絶対的な友人や信頼できる先輩を作ろう。

(5)辞めたくなったら少し仕事以外の趣味や学生時代の友人たちと遊んでみよう。特にスポーツで思いっきり汗を流すのがいいぞ。そして客観的に自分と仕事を見つめてみよう。感情の赴くまま辞めてしまったあと、転職して成功するのはホンのわずかなレアケースだと思え。

今は定年が60歳というところが多いですが、今の新入社員が中高年になる30年後40年後には定年が65歳、または70歳となっているでしょう。つまり22歳で入社して、43年~48年間も働くことになります。

でも長いようで、案外あっという間に過ぎてしまいます。苦しいこともありますが、楽しいこともいっぱいあるでしょう。社会人の最低限のマナーとして健康に留意するのと、約束は守る、違法なことには手を出さない、仕事では感情的にならない、先輩には敬意を表すなど、たいへんでしょうけど頑張ってください。


【関連リンク】
837 電話に出るということ
700 なにもかも懐かしい新入社員の頃
645 面白い入社試験
636 昨今の新入社員は終身雇用制を支持している
560 若者の大企業志向を非難する前に
520 若いビジネスマンへ告ぐ




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1110
宅配大手のヤマト宅急便が配達員不足でたいへんだ!ってことが話題になっていますが、どうしても疑問に思えてくることがあります。

通販事業者は“物流危機”にどう対応する?(ITメディアオンライン)

ヤマト宅配便を直撃、人手不足は日本経済の新たなボトルネックだ(ダイヤモンドオンライン)

「ネット通販の普及により宅配物が急増し、配達する人がいくら残業しても追いつかない」というのが一番最初に言われたことです。

その後に出てきたのは、「配達しても不在だと再配達になる」「通販などの大口顧客向けの割引競争が激しい」「時間指定など細かな指示が増えて面倒」「宅配ボックスの設置が不足」などなど。

しかし普通に考えると、「通販など宅配物が増えれば、それだけ配達の効率が上がり(コストが下がり)、したがって利益は増える」はずではないのか?と。

例えば、家1軒に今まで1個だけの荷物を宅配していたのが、増えて1回で2個の荷物を届けられれば効率はグッと上がったことになります。3個4個とまとまる場合だってありそうです。

個数と同様、今までは一家の中で父親だけが通販を使っていたのが、母親も子供も祖父母もみな通販を利用すれば、一家に何個もまとめて1回で配達できるので、これほど効率のよい宅配はないです。我が家がまさにそうです。

そうしたまとめて配達が可能となるので、宅配会社はできるだけ多くの荷物を引き受けたくなるのが自然の摂理というものです。

配達先が不在というのは、別に最近急に高まったわけではありません。逆に最近では新しいマンションなどでは宅配ボックスが設置されたり、時間指定が始まってからは在宅の精度が高まり、10年前より不在配達の率自体は大きく減っている可能性があります。

では真の問題はなにか?

「不在が多く再配達が手間」「1日にさばけないほど大量」というのは、なにかとってつけた値上げの言い訳みたいなもので、荷物が増えた(=売上増加)なら、それに応じた物流拠点を整備し、人を雇えばいいだけのことです。人が雇えないのは人手不足のためというのならもっと賃金を上げればいいのです。

別にこの通販による宅配増加は、季節変動や一時的な増加と言うことではなく、小売りとデリバリーの変革ですから、投資した分が将来無駄になる可能性は極めて低いと考えられます。少なくとも高齢化がピークになる20年後までは間違いなく通販の利用者は増え続けるでしょう。

つまりヤマトは大口顧客を取るために、大口顧客割引を拡大しすぎたために、取扱量が増えても人を新たに雇うほどは儲からない仕組みに陥ったという自業自得みたいなもので、それはつまり価格戦略、経営戦略の失敗に他なりません。

今の中小零細企業は、一部業界を除き、人口減少、少子化、高齢化、生産拠点の海外移転等のため、仕事が少なくあえいでいるところも多い状態です。

それに比べれば宅配の仕事は腐るほどあって、さらに今後増えていくことが明かな景気のよい数少ない業界です。ただそれは荷主、特に大口の荷主との関係において、公正な料金が請求していることが前提なのです。

もしアイデアマンで国の古い規制に敢然と立ち向かい、人徳もあった宅急便の生みの親の小倉昌男氏が生きていたら、こうした他社と競争のため、荷主と弱腰の交渉のために自社の従業員を犠牲にするような経営方針はきっととらなかっただろうなぁって思います。ハッキリ言って今のヤマトの経営陣は無能なのでしょう。

だいぶんと以前から、各戸の玄関まで運ぶ「ラストワンマイル」の様々な問題は指摘されていました。宅配ボックスで解決するならよいのですが、あれも宅配各社で取り合いになっていたり、通販会社がとんでもなく大きな段ボールで梱包するせいでボックスに入らなかったりと、最終的な解決策に至っていません。

例えば、東急田園都市線~東京メトロ半蔵門線~東武スカイツリーライン・伊勢崎線は3社が乗り入れて相互運行しています。同様に東急~東京メトロ~西武、小田急~東京メトロ~JR東日本などもあります。

宅配業でも相互に協力し合うことで、もっと配送効率を高め、宅配会社ごとに玄関に出なくちゃいけない客の手間を減らし、配送トラックの数も減らして、環境に優しい経済活動が可能となるでしょう。

少なくとも相互乗り入れは都市部で顕著に効果が期待できます。

例えば、現在のコンビニでは、扱う宅配会社が決まっていて、客側からすると家の近くにコンビニがあるのにわざわざ遠くのコンビニへ行かないと希望する宅配会社に依頼ができないとかコンビニ店頭受取ができないという問題があります。昭和じゃないんだから、そうした縄張り意識で意地張って争っている場合じゃないでしょ?

少なくともエリアを分けてそれぞれが担当するエリアへまとめて荷物を配達すれば、配達する方も、受け取る方も1回で済みますからこれほど便利になることはありません。Win-Winです。なぜそれができないのでしょうか?

※後で知りましたが、2016年から一部地域においてヤマト、佐川、日本郵便の共同配送がスタートしているそうです

また不在の場合は近隣のコンビニにまとめて預け、客にそこへ取りに行ってもらうか、再配達する場合は、数百円の別料金にしてコンビニ従業員(常に複数のアルバイトがいるので可能)に肩代わりを頼むような仕組みも作れそうです。

人不足と言いながら、定年前後の中高年者ならまだまだ余っています。

そりゃ、500ミリリットルミネラルウォーター48本パックを団地の4階まで階段で運べと言うのはキツイですが、そういうのを除いた他の約9割の荷物は高齢者でもクルマやバイク、自転車、手押しカートで配達が可能です。

各地域にステーション(営業所とかコンビニとか集会所とか)を設け、そこを基点として暇で時間の余っている高齢者にラストワンマイルを託すのは難しいとは思えません。人集めも簡単だし、一般的に年配者は若者と違って信用を重んじるので遅刻や無断欠勤も少ないと思われます。病気や体調不良が多いかもしれませんが、、、

せっかく通販の恩恵で業務量が拡大してチャンスなのに、経営努力や流通革命も起こさず、なんだかんだと愚痴のように外に向けて文句を垂れ、大口顧客への大幅値引きによって収支を悪化させた経営戦略のミスと無策を「再配達がどうの」と一般利用者に責任の一端を押しつけ、値上げまで実施するヤマトの経営者には愛想が尽きそうです。


【関連リンク】
1081 高齢ドライバに対する偏見と規制
1055 働き方と社会構造
1040 高齢化社会は日本になにをもたらすか?
938 成功者の美徳
830 宅配ビジネスのラストワンマイル
824 高齢者向けビジネス(第3部 仕事編)




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1097
休日になるとつい行きたくなる大量の中古書籍などを扱っているブックオフですが、いつ行っても一般書店にはない活況ぶりで、これは儲かっているなぁって思っていました。

もっとも最近は書籍だけでなく衣料品や家電品まで並んでいるSUPER BAZAARという大型複合店へ行くことが多いのですが駐車場はいつもいっぱいで入場待ちしているような状態です。

調べてみるとそんな急拡大してきたブックオフも2014年に連結ベース792億円の売上高だったのが、2015年は743億円、2016年は766億円と、2014年の売上高を2年連続して超えられず、ここ数年は足踏みをしています。

ちなみに今年2017年3月期の連結予想売上は850億円ということですから、それが実現すれば大幅な増収となり、過去最大の売上を記録しそうです。最近のブックオフの収益の柱は中古書籍販売だけではありませんが、それにしても紙の書籍は強し!ってところを感じられます。



中古の書籍がいくら活発に売れようが、その本の著者にはなんのメリットはなく、よい作家、よい本に報いたい、応援したい、育てたいと願う真の読書家達にとって、ブックオフや古書店での購入は後ろめたい気持ちになります。

じゃ、もっと一般書店で著者に印税が支払われる新刊本を買えばいいじゃないか!ってことですが、ここ数年給料は下がり続ける一方で、食費や電気代やガス代、社会保険料などはジワジワと上がっていくアンバランスな中で、書籍などの購入費、仕分け項目で言えば新聞図書費とでも言うのでしょうか、これらの費用を下げざるを得ないというのも現実です。ごめんなさい。

考えてみると、昔から単行本にしても雑誌、文庫本にしても価格が上がることはあっても下がることはまずありません。

最近は電子版(電子書籍)だけは安く販売されるという書籍もありますが、紙の書籍の場合、物価とは関係なくずっと上がり続けています。書籍は出版社が自由に値段をつけられるはずですが、薄利多売をしようとする動きは見られません。

80年代か90年代にある出版社の文庫本の広告コピーに「コーヒー1杯の値段で買える文庫本」という見出しがありましたが、現在ではドトールコーヒーでブレンドコーヒーの値段は270円(Mサイズ)、スターバックスのドリップコーヒー280円(Short)、高級ホテルのコーヒーと味は変わらないと言われるセブンカフェでは150円(Lサイズ)ってことと、書店に並ぶ文庫本の平均価格は700円を超えているということを考えると、もはや文庫本の1冊の定価はとてもコーヒー1杯と見合う価格ではなくなり、それこそブックオフで販売されている中古価格と近くなっています。

本来なら、昔の活字を拾っていく活版印刷時代から、コストが大きく下がるデジタル製版となった現在でも、出版物の価格はまるで統制下であるかのように値下がりすることなく逆に上がり続けてきました。

統制と書きましたが、新品の書籍の場合「再販売価格維持制度(再販制度)」があって、競争や企業努力が排除され、価格が高値で維持される仕組みがあることも影響しているのでしょう。

この再販制度は元々は流通機能が脆弱だった時代に地域差をなくして等しく文化的な生活がおくれるようにするという立派な制度ですが、今ではそれが利権構造にしっかり組み込まれ、出版社や新聞社の甘えの構造となり、流通網が整備された中でも生き残っているゾンビのような存在です。

今回はその再販制度の話しではないので、深くは書きませんが、長らく続く出版不況のひとつの原因には、そうした再販制度が関与しているのは間違いがないところです。

さて、2017年になって2016年の各種年間データが出てくる頃ですが、まだ手元には詳細なものがないので、2015年までのデータを元に出版状況に触れておきます。

データの出典は全国出版協会です。

書籍・雑誌実売売上推移


書籍の売り上げは2006年頃まで1兆円規模の実売売上がありましたが、ここ数年著しく減少し、ここ10年間をみると平均で200億円ずつ減少しています。2015年は7936億円、2016年はさらに減少する見込みです。

雑誌は書籍以上に大きく下げていて、1999年まで実売売上が1兆5000億円以上あったものが、2015年は8075億円と約半減しています。この10年間で見ると1年で平均500億円ずつ減ってきています。先行きは暗いでしょうね。

一方で伸びているのが新刊本の点数です。多趣味、多様化の流れの中、多品種の書籍を揃えて購買意欲を喚起しようという作戦はわかりますが、製造業と似てきて儲かりにくい構造に陥ってしまっています。

そして多品種少量販売による利益減少のしわ寄せは、大手が占める出版社や印刷、流通ではなく、一般的には個人の著者や、弱小出版社、中小の一般書店、そして読者へと、立場の弱いところにいくのが通例でしょう。

出版社数推移


出版社は集英社や講談社、小学館、角川書店、日経BP、宝島社、文藝春秋など大手出版社もあれば、ニッチな専門に特化した数人規模の出版社まで多岐に渡ります。

1995年前後には4,500社を超える出版社がありましたが、その後ジワジワと減り続け、20年後の2015年には3,489社となり、1995年からすると75%程度になりました。

上記の通り、書籍で20数パーセント、雑誌で50%近い減少となっている中で、出版社が75%も生き残っているのが不思議とも思えますが、比較的根強い人気のコミックスや、専門性が強く需要は減ってもなくなくならない学術書、旅行など趣味の本、最近なら高齢化を反映して健康や医療の本などはまだまだ健闘しているのでしょう。

昨年2016年は音楽専科社、新思索社、東洋書店、マガジントップ、ガム出版など出版社の倒産や廃業の他、書籍取次中堅の太洋社や老舗書店芳林堂書店なども出版不況の中で倒産しています。

こうした出版不況でも各社共に力を入れている電子書籍は盛り上がっているのか?というと、確かに電子書籍の売り上げ自体は伸びていますが、実は電子書籍のほとんどがコミックで、電子書籍全体の中に占めるコミックの割合は8割を超えるそうです。

ミリオンセラー100万部が売れた大ヒット小説でも、その電子版はと言うとよくて10%、通常は5~6%に過ぎないそうです。5%では「盛り上がっている」とは言えませんね。

その原因は様々あるでしょうけど、元々読書する人が減ってきているという流れがあり、従来からの読書家は慣れた紙の書籍に愛着があり、したがって電子書籍を積極的に使うのは、携帯機器と相性がよい読書離れが一層進んでいる若者だけでしょう。

紙の書籍が手に入りにくくなれば今の読書家達も電子書籍への移行が進むでしょうけど、今のところ、翌日、下手すれば当日中に届くAmazonもあれば、都会では古書を大量に扱うブックオフがあちこちにあり、紙の書籍を手に入れるのにまったく不自由しません。ある人は買うのも読んだ後に売るのもブックオフで、ブックオフが自分の書棚だとまで割り切っています。

その若者はと言うと、勉強でも人生哲学でも恋愛でも、なんでもコミックやアニメに置き換えてしまえる世代ですから、スマホでコミックを見るというのがマッチしているのでしょう。

スマホから一時も目が離せない若者に、じっくりと長い時間をかけて、想像力を駆使しながら文字ばかりを追わねばならない長編小説を読ませようと思っても不可能でしょうから。

電子書籍元年と言われた2010年からすでに7年間。あのときにはすぐにでも紙の書籍は電子書籍に置き換わりそうな勢いで語る人も多かったですが、いまそれを言うとバカにされるだけです。

紙の書籍との逆転は数年の後に一気にやってくるのか、それともまだあと数十年は紙の書籍が優勢で進むのでしょうか。

それはデジタルネイティブと呼ばれる1980年以降生まれの人達が、人口の半数を占めるようになる2020年から数年間の出版社の動向がポイントになってくるでしょう。


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