忍者ブログ
リストラ天国 ~失業・解雇から身を守りましょう~ HomePage http://www.geocities.jp/restrer/
Calendar
<< 2017/11 >>
SMTWTFS
24
567 910
121314 1617
19202122 232425
26272829 30
Recent Entry
Recent Comment
Category
1   2   3   4   5   6   7   8   9  




1014
古くから時々降ってわいたように話題に上がりながらも、いつもすったもんだする書籍等の再販制度の廃止についてちょっと考えてみました。

再販制度とは、書籍や新聞、音楽コンテンツ、タバコなど一部の商品について全国一律の定価販売を維持し、小売り側に対して勝手な値引きを許さない制度です。自由経済の中でも特異なシステムです。

昔は塩や化粧品、石鹸、医薬品などもその対象でしたが、それらはすでに解除され、現在再販制度が残っているものは書籍や新聞、音楽CD、タバコなどごく限られた商品だけです。

出版物の再販制度のメリットとしてよく言われるのは、

(1)定価販売で、地域格差をなくし、全国どこでも同じ値段で購入でき、読者が出版物に接する機会均等化が図れる
(2)出版社の自由な出版活動が守られ、多種多様な出版物が供給される

とされています。

確かに都会と地方の文化格差が大きかった昭和中期頃までは、(1)も納得できるところがありますが、現在のように格差は少なくなり、流通網が整備されてくると、(1)の根拠は揺らいでいます。

例えば通販で書籍を買った場合、一部の離島などを除き、送料は都会と地方で違いはありません。再販制度が作られたときはまだ全国の流通が整備されず、また宅配や通販といったビジネスが生まれる前の法律だったので、そうした現在の状況が反映されていません。

また、都市部での大規模店舗と、地方の小規模店舗で値段が変わってしまうのは、家電製品や食料品のような生活必需品と同様地域差ができるのも仕方がないと思われます。逆に地方のほうが店舗費用や人件費が安くてすみ、都会の書店よりも経費が抑えられて安く販売できる場合だって考えられます。

どうも(1)の地域格差と機会均等を主張し続けるのは、現在もう無理があるように思われます。

次に(2)の定価制度のおかげで小規模な出版社でも大手出版社に伍して出版活動がおこなえるという論理は、今の時代出版社に限らずベンチャー企業が隙間を狙って躍進したり、アイデアとスピードで大手企業の牙城を崩したりというビジネスでは当たり前におこなわれている競争原理を否定しているかのように思えてなりません。

そこまでして、出版社や新聞社を保護しなければならないのか、彼らはそれほど特別な存在なのかをもう一度考えて見る必要があるでしょう。

そうした保護政策が自らの体力を弱め、結果的に保護がないと生き残れない虚弱体質に陥ってしまっているとも考えられます。

一度にすべて再販制度を撤廃せずとも、例えば書籍にしても時限再販制度(発行後一定期間のみ再販制度を維持し、その後は自由競争)の導入や、現在普通に行われている出版社と書店の委託販売制を順次買い切り制へ移行し、買い切り制度の場合は当然販売する側に自由に値段を決める権利を渡すとか。買い切りだと売れ残りのリスクがある反面、仕入れが安くなるので、売り切る自信があれば儲けも大きくなります。

1年以上売れ残った新刊本や文庫本、3ヶ月以上売れ残った雑誌が、定価の半額~3割引きとなれば、年間累計7000万人と言われる中古書籍販売で急成長しているブックオフへ安い書籍等を買いに行っている客を、旧来の書店へと呼び戻すことができるかも知れません。

客を書店に呼び込めたなら、割引本を買ったついでに、話題の新刊本も定価で買ってくれたりしますので、商売のチャンスが増えます。

さらに言えば、書店の買い切り制にすれば、常識を無視した過剰な仕入れや押し込みが減り、したがって返本も減り、資源の無駄遣いを減らせるでしょう。

誰でも既得権益を手放すのは嫌でしょう。出版社や大手取次、書店、新聞社、音楽業界などは再販制度に守られた既得権益の塊ですから、こうした問題が指摘されるたびに、大論陣を張って抵抗します。

叩けばほこりの出る政治家も新聞社や雑誌社に反感を買って、痛くもない腹を探られて、下手に叩かれたくないので、この問題を誰も真剣に取り組みません。

しかし農業や、石油や、金融ビジネスも、国内法で固く守られてきた産業が弱体化し、いざ国際競争の荒波をかぶると、いかに今までが温室で育てられてきたかがわかります。

出版分野においても、これからはいつ再販制度がなくなってもいいように、それには頼らなくてもよいビジネスモデルや仕組みを考え、逆に成長している世界へ飛び出していくぐらいの覚悟をしてもらいたいものです。日本で成功したベストセラーを生み出すノウハウは他のアジアの国でも通用することも多いのではないでしょうか。


【関連リンク】
980 TSUTAYA図書館は非難されるべき問題なのか?
954 書店数や出版業界売上減と未来
743 出版社不況の現状
741 消滅すると言われていた新聞社の近況
330 消滅する書店




リストラ天国TOP
おやじの主張(リストラ天国 日記INDEX)
PR




1001
私が普通自動車免許を取得した1970年代後半は、ガソリンスタンドと言えば、そりゃ~もういろいろなブランドが百花繚乱のごとく咲き誇っていました。その数全国に5万店舗もありましたので、日本中隅々までカバーされていました。

ニッセキと言えば日本赤十字社よりも代名詞として使われていた日本石油、お洒落で小綺麗な感じの店が多かったモービルエッソ、そしていかにも外資っぽく高級感あふれるイメージの店が多かった黄色い貝印のシェル石油、地味目ながら値段がお得な感じがしたゼネラル石油、ちょっと怖かった赤い女神を象った出光興産、いかにも堅く実直そうな三菱石油、安かろう悪かろうという都市伝説というか噂が絶えなかったキグナス石油、その他にも共同石油大協石油、オー!モーレツ!のCMがウケた丸善石油アジア石油太陽石油、その他農協(JA)ブランドなどなど多くのガソリンスタンドが、高度成長時代のモータリゼーションを支えていました。

私は18になるとすぐに免許を取り、70年代半ばにはバイトをして中古車を買い、クルマに乗っていたので、そうした様々なガソリンスタンドを利用していました。

その際、給油するブランドを決めていなかったのと、現在のようにクレジットカードや会員カード割引で、客の囲い込みをされることもなかったので、その日の気分でいろいろなガソリンスタンドに寄っていました。

そしていつも満タンではなく、懐具合に応じて10リッターとか少しずつ給油していた身としては、小綺麗で入ると2~3人のスタッフが駆け寄ってくる外資系スタンド(モービルやシェル)に行くのはちょっとハードルが高かく感じました。今のようにセルフスタンドなんてものもなかったので。

その国内におけるガソリンスタンドの数ですが、高度成長期とモータリゼーション、そしてバブル経済と続き、1980年には52,789店と増え続け、1994年に60,421店のピークを迎えましたが、バブル崩壊後は一転し、離合集散を繰り返して減少し続け、2014年は33,510店まで減りました。この数はピーク時の55%で、販売台数の低下と、エコカーが主流になってきた今、しばらくこの減少傾向は続きそうです。


出典は「揮発油販売業法(現「品確法」)に基づく登録給油所数」

今の住まいは25年前に購入しましたが、その時は家から2km圏内に8箇所の給油所がありました。現在はそのうちの4箇所がマンションやコンビニ、中古車販売店に変わってしまいました。そうしたことが日本中で起きています。

ガソリンスタンドが減少していくなかで、その経営母体(ガソリン供給元)が、1980年代からどのように変化していったかを図解しておきます。



1985年 昭和石油、シェル石油(蘭)が合併し昭和シェル石油に
1986年 丸善石油、大協石油が合併して「ココロも満タンに~♪」のコスモ石油に
1992年 日本鉱業と共同石油が合併しジャパンエナジー(JOMO)に
1999年 日本石油と三菱石油は合併し日石三菱、2002年に新日本石油に
2000年 東亜燃料工業(ESSO)とゼネラル石油は合併し東燃ゼネラル石油に
2001年 東燃ゼネラル石油はキグナス石油を合併吸収
2002年 エッソ石油(米)とモービル石油(米)が合併(エクソンモービル)し東燃ゼネラルへ販売業務委託
2008年 九州石油と新日本石油が統合
2008年 JOMOブランドを展開する新日鉱ホールディングスと新日本石油が経営統合
2010年 新日本石油とジャパンエナジー(JOMO)が合併しJX日鉱日石エネルギーに
2014年 三井石油は東燃ゼネラルの子会社になり順次エッソブランドへ
2015年 出光興産と昭和シェルの経営統合発表

というように複雑に合併や経営統合、提携などを通じて、この30年間に大きく業界図が変わってきています。まるで一時期合併や経営統合が繰り返された都市銀行のようですね。

現在はと言うと、JX日鉱日石エネルギーグループ(ENEOS、JOMO)と、2015年暮れに発表された出光興産・昭和シェルの経営統合によるグループの2強体制となり、続いて東燃ゼネラル(ESSOなど)のグループやコスモ石油、太陽石油といった独自路線のところが続きます。これらの3位以下の石油会社は、今後独自路線で行くのか、それとも2強のグループに集約されていくのか、3位以下同士でタッグを組み3強体制になるのか、まだ予断が許されないところです。

各社のガソリンの品質に違いがあるかどうかは、近年の精製技術からすると、「ほとんど違いはない」というのが実体でしょう。昔ならテレビCMで、「エンジン洗浄剤入り」とか「加速が違う」とか、ブランドによって品質に差があることをPRしていましたが、最近はほとんどそれは見られません。

それに精製や輸送、販売を違うブランド同士で提携しているところもあり、ブランドは違えど中身は同じっていうものもあります。

例えば精製、物流提携しているENEOSとコスモ石油のガソリンや、エッソ(東燃ゼネラル)と販売提携している三井石油のガソリンはそれぞれ中身はほぼ同じと思ってよさそうです。三菱商事エネルギーが卸しているスタンドには独自ブランドのところもあれば、ENEOSやシェル、エクソンモービル、コスモなどのブランドだったりするところもあります。

私は現在は自宅からもっとも近くにあって、フルサービスながらも近隣では価格が一番安いENEOSの給油所を利用しています。その関係で、さらに安くなるクレジットカード機能がついている年会費不要のENEOSカードを作り、今では完全に囲い込みをされている状態です。

ただそのエネオスは24時間営業ではないので、深夜や早朝にどうしても給油する必要がある場合には、別の24時間営業のセルフ(エッソ)スタンドへ行くことがあります。そこでは自動洗車機(有料)や空気入れ(無料)等も使えますので、給油以外でも時々利用しています。

出光のスタンドも家の近くにありますが、ちょっと出入りがしにくい交差点角にあり、以前からスタンドに出入りするクルマと、信号で停止しているクルマの隙間を縫って走ってくるバイクや自転車とでよく事故を起こしています。またこの出光は営業時間が短く、使い勝手がよくないので、個人的にはほとんど利用したことがありません。

出光興産創業者がモデルの小説「海賊とよばれた男 」を読んでから、出光興産のファンになり、ガソリンも出光を使ってあげたいって気持ちはあるのですけど、やっぱりスタンドの立地と営業時間は重要な選択肢になってしまいます。

今までガソリンのブランドはさほど意識したことはありませんが、15年ほど前にあるブランドのガソリンを入れた時、しばらくすると明らかにエンジンの調子が悪化してしまい(加速時にカリカリと異音がしてパワーが出ない、ハイオク専用にレギュラーガソリンを入れたような感じでエンジンが壊れるか?って一瞬思いました)、それ以来、そのブランドのガソリンは避けるようにしています。ガソリンだけの影響か確信が持てないのでどこのブランドかは書きませんが。

いずれにしても今後はますます燃費がいいクルマやガソリンを利用しないクルマが増えていくことで、ガソリンスタンド経営は一層難しくなってくるのでしょう。過疎化した町や村では、唯一あったスタンドが廃業し、何十キロも離れたスタンドへ買いに行かねばならないってことが普通に起きています。

そうした人口密度が低い一部の地域では、厳しい給油所の各種規制を一定の基準で緩和することで、例えばコンビニやスーパー、道の駅、郵便局などでも簡易に給油所が開設できるよう、政治家のみなさんにも考えてもらいたいものです。

そうすることで、給油するために遠方へ出掛けるというアホなことをせずにすみますし、そういう特定給油所には非常時には緊急車の給油優先のルールを課しておけば、前の震災時のように救急車など緊急車がガソリンがなくって出せないということを防ぐことにもつながります。


【関連リンク】
719 道の駅は次の段階へ進めるか
667 減りゆくガソリンスタンドが生き残る道
616 ガソリンスタンドの経営が厳しいと言うことはわかるが
443 原油価格とガソリン代




リストラ天国TOP
おやじの主張(リストラ天国 日記INDEX)





981
TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)交渉がまとまり、今後日本の貿易に大きな影響を与えそうですが、中でも農業分野での議論が多く聞かれます。

私が子供の頃に小学校で習ったのは「日本は今まで第一次産業が中心の農業国だったが、第二次産業の工業国へと変わろうとしている」「日本は資源に乏しい国なので貿易が重要」「輸出品目は繊維製品から工業製品へと変わってきた」ということでした。若い人には「ふるぅ~いったいいつの話し?」って笑われそうですが、たった50年前の話しです。

今でもその時に習ったことはよく覚えていて、工業化とともに自然環境が壊され、農業や林業の第一次産業が衰退し、貿易では資源を輸入する必要性から、工業製品をたくさん作って世界中に売りまくるという国家政策の元で進められてきましたが、TPPによりその完全なる転換期がやってきたと言うことでしょう(実際の転換期は20世紀終盤の日米貿易摩擦とNIESやBRICsと言われた各国の工業化に始まる)。

そうは言っても日本は現在でも農業生産額ベースで見ると中国、アメリカ、インド、ブラジルに次ぐ世界で第5位の農業生産国という事実※もあり、第一次産業が衰退したといえども、その農耕民族としての伝統は脈々と残っています。
 ※日本は世界5位の農業大国 大嘘だらけの食料自給率  浅川芳裕著

テレビの討論番組で「TPP反対!農業と農家を(補助金を与えて)手厚く保護していくべきだ!」の意見に対し、農業従事者の高齢化や農業規模の拡大と効率化により「農業従事者は年々減少している」という事実を元に保護する必要はないと反論するという構図が見られました。

そこでどのぐらい農業従事者が減っているのか?って思って調べてみました。

農業就業人口は専業、兼業含めた農業従事者合計で、基幹的農業従事者数は一般的に兼業でおこなう農業従事者になります。


データ出典:農林水産省 農業労働力に関する統計

1985年に543万人いた農業従事者(兼業含む)は30年後の2015年には209万人と4割に減少しています。ちなみに55年前の昭和35年(1960年)には農業従事者は1450万人もいて、日本の人口の12%を占めていました。

確かに農業従事者は年々減少と高齢化が顕著に見られますが、元々狭い田畑で細々やっていたのを大規模化、オートメーション化しておこなうことができれば、農業従事者が減ったとしても収穫量自体は逆に増やすことも可能です。

そうした細々と効率が悪い農業をやっていれば補助金がもらえるという仕組みが今までは普通にありました。そうした補助金まみれの農業が、競争力を生まずに衰退してきた最大の原因とも言われています。

それで新規に就農する人の推移はどうなっているかを調べました。

新規に自営で就農する人と、雇用されて就農する人、共同経営などにより新規参入した就農者別の、49歳以下の新規就農者推移(就農形態別)です。


出典は農林水産省 平成26年新規就農者調査です。

このグラフを見ると、ここ5年ほど低調だった就農者数が戻ってきている感じです。特に新規雇用就農者と新規参入者が増えているのが注目です。

これは農業の大規模化、企業化による雇用型就農が増えたり、異業種から農業へ参入する企業(=従業員)が増えているからと考えられます。

セブン&ローソン、農業本格化 失敗繰り返す企業による農業経営、農業関係者は強い不信感(Business Journal)

“耕作放棄地” 相次ぐ企業参入(NHK)

これらの記事でも紹介されていますが、2009年の農地法の改正以後、農地をリースする形で一般法人(NPO法人、特例有限会社、株式会社)の参入ができるようになったのが大きいと言われています。

過去には企業参入で失敗して撤退ということも多くありましたが、いずれにせよ農業人口の減少と高齢化に歯止めをかけるにはこうした大規模化、企業化、雇用型就農しかないのではないでしょうか。

我々消費者にとっても、安いけれど、残留農薬や禁止薬物、遺伝子組み換え、収穫から時間が経っても見栄えがいい作為などの不安がぬぐいきれない輸入食品ばかりではなく、地産地消を原則として、収穫してすぐ食べられ、作り手の顔が見える食品と、いざというときには責任を問える相手がいるという点だけでも大いに救われます。

特に上記のコンビニやスーパーという直接流通網を持つところが農業に進出することは、ビジネス的にも十分にペイできそうで、単なる小売り業から脱却していくには向いているでしょう。

企業の中には毎日満員電車に揺られ、ずっとパソコンとにらめっこしたり、毎日、人とコミュニケーションをとるのがつらいという人もいるでしょう。そういう社員には自社経営の農園勤務という選択肢があれば、対人関係でうつ病気味だった人も一気に改善に向かうのではないでしょうか。煮詰まっている人の気分転換やガス抜きにも最適です。

もっと言えば、日本の農業を守るため、例えば資本金50億円以上または社員数1000名超えの企業には、一定の農水産業事業を義務化するとかしてもいいかも知れません。それは事業でもいいし、社内の福利厚生としてでもよく、一定の農業や水産業を自社または共同でおこなうことを求めるのです。

昔なら、大手企業なら保養所や研修所など、温泉付き宿泊施設を持っているところが多くありましたが、いまはかなり減ってきました。それに代わるものとして、休耕地の広大な農地と簡易な宿泊施設(放棄された家屋をリフォームしたもので可)を保有してもらい、多くの社員にそうした農業体験や漁業体験をしてもらうというのは悪いことではなさそうに思えます。

また公務員全体のおよそ1%がうつなどの病気で長期休職をしていると言います。そうした企業や公共団体の1%の人達で、環境を変えても差し支えがなければ、一時的にでも農業や水産業に配置をすることで、改善効果もあるのではないでしょうか。


【関連リンク】
923 ハイブリッド型植物工場は異常気象の野菜急騰を防げるか
725 農業の大規模化と零細な起業
719 道の駅は次の段階へ進めるか
437 日本は世界第5位の農業大国という事実




リストラ天国TOP
おやじの主張(リストラ天国 日記INDEX)



980
TSUTAYAと言えば個人的にはまれにレンタルDVD映画を借りに行くしか使うことはありませんが、世の中的には書店(新刊、中古)、CD、Tポイントカードなど幅広く展開していて、特にエンタメ大好きな若い人にとってはお馴染みのブランドとなっています。

個人的にはポイント制は嫌いなので、Tポイントを勧めてくるサービスには嫌悪感を持っていて、それを運営するTSUTAYAや運営会社CCCにもあまりいい印象は持っていません。

そのTSUTAYAが運営委託をする公営の図書館「武雄市図書館」は従来にない斬新な発想で利用者を大きく増やし一躍有名になりました。2番目の公立図書館「神奈川県海老名市立図書館」では選書が不適切だったりと疑問を持つ人もいますが、概ね順調にスタートしているようです。

小牧市の図書館の運営委託では、市民団体の反対が強く撤回されてしまいましたが、別にいちローカルで反対されたことを気にする必要はないと思います。どこにでも新しいことに拒絶反応を示す人は必ずいるもので、賛成する人と反対する人のその声が多少大きいか小さいかのわずかな違いの差です。

図書館は、図書館法第2条において「図書、記録その他必要な資料を収集し、整理し、保存して、一般公衆の利用に供し、その教養、調査研究、レクリエーション等に資することを目的とする施設」と定義されています。

その中で国立図書館(国立国会図書館)、都道府県や市町村、公立学校が運営する公立図書館、私企業や私立学校、団体が運営する私立図書館などに分類されています。

公立図書館や学校図書館の運営を外部の私企業にアウトソーシングするようになってきたのは比較的最近のことで、1990年代中盤ぐらいからです。

年功序列で自動的に給料が上がっていく公務員が運営にあたるより、経費節減効果はもちろん、住民サービスの向上を考えれば、民間へ外部委託するのは時代の趨勢とも言えます。まだ全面的に運営を外部に委託しているのは、2007年で1%に満たない数ですが、今後一気に増えていくでしょう。

上記のTSUTAYAが2012年に公立図書館の運営に進出するまでは、公立図書館の運営全体を外部委託すると言えば概ね図書館流通センターが独占していました。その他にはシダックス関連のシダックス大新東ヒューマンサービスという人材派遣会社などが受注しています。いち早く事業化を成功させ、狙い所がよかったのですね。

株式会社図書館流通センターの母体は大日本印刷(DNP)、丸善、日本出版販売(日販)などで、図書館向けや学校向け書籍の販売から始まり、やがて図書館の運営まで関わるようになってきたというのが大まかな沿革です。

この書籍販売、出版、流通、印刷業界は複雑なところがあり、私もあまり詳しくはないのですが、いろいろと過去のしがらみや系列など絡み合っていて旧態依然としたところがあります。

著作者が書いたものは、まず出版社で編集、装丁され、印刷会社で印刷、製本されます。その製品となった本は取次店を通じて二次取次店や書店に配布され、それから図書館や学校などに納品されていきます。

著者-編集・装丁-印刷-取次-1次取次-2次取次-書店-読者という流れから、今後電子ブックが当たり前になると、それらの複雑な流通がかなり端折られ、著者-編集・電子ブック化-読者となります。すでに携帯小説などでありそうですが、著者-読者というケースも出てくるでしょう。

そうした流通の複雑さや、旧態依然とした利権構造をまずは図書館の運営受託というところからTSUTAYAは壊し始めています。そして当然ながら今までの既得権益を壊されたくない人達が、マスメディアなどを使ってTSUTAYA叩きを必死におこなっています。

TSUTAYA図書館に協業企業が呆れた理由(東洋経済)

ま、過去からの慣習を踏襲し大事にしたいという気持ちもわからないではありませんが、私は様々な新しい試みで時代と共に変化していくことも重要だと思っています。言葉や表記だってどんどん変化していっているではありませんか。日本十進分類法(NDC)も重要とは思う反面、これらは利用者を中心に考えられたのではなく、管理側の都合による分類で決して一般利用者にとっては優しくありません。

公立図書館は誰のためにあるの?って考えると、国会図書館のような文化資料を保管しておく機能を持っているところは別として、町営や市営図書館クラスにおいては子供を含め利用者が一番使いやすい、探しやすい、利用しやすいことを最優先すべき事項でしょう。

以前、ソフトバンクが鳴かず飛ばずで赤字を垂れ流していたボーダフォンから携帯電話事業を買い取って事業を始めたときに、それまで元公営企業同士だったドコモとKDDIが携帯電話の高値維持政策が壊される危機を感じ、一斉にソフトバンクを叩き、マスメディアを総動員して悪評を流したのと同じ構造です。出る杭は打たれるのは常です。

しかしTSUTAYAもソフトバンクもその後の結果を見れば、事業として成果を出しており、多くの人に役だっていることは明かで、社名だけで拒絶反応を示す人は除き、今では事業進出に疑問を言う人は少ないでしょう。アイデアを駆使して競合する会社が多いほどいい競争ができるのであって、従来のように天下り官僚ばかりの大会社が独占してしまうと決していいサービスは生まれてきません。

図書館流通センターは2大取次大手のうちのひとつ日販、大日本印刷系列ですので、本来ならば後発のTSUTAYAはもうひとつの大手取次トーハンや凸版印刷、紀伊國屋書店などと組んで、図書館受託事業をやるべきだったかも知れません。でもそうしなかったのは旧態依然とした大企業と組むのを良しとしなかったのかも知れません。

今はまだ、様々なメディアでTSUTAYAを運営するカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社は叩かれ続けていますが、やがて多くの利用者から評価されてくると、そのうち誰もなにも言わなくなるでしょう。もし評価されないとそのうち切られるだけ自業自得でしょう。

いずれにしても書籍の電子化が進んでくるにつれ、今までの書籍の製作や流通ルートが大きく変わってくることは間違いなく、旧体制を壊し、利用者にとってより便利にしてくれるのは、業界にいる人ではなく、TSUTAYAやソフトバンクのような一見すると破壊者とも思える(そのようにメディアから喧伝される)人達なのでしょう。


【関連リンク】
830 宅配ビジネスのラストワンマイル
577 ハローワークを頼りにしていいのか?
474 昨年何本の映画を観ましたか?
337 貧困ビジネス流行は役所の怠慢なのか?





リストラ天国TOP
おやじの主張(リストラ天国 日記INDEX)



979
基本的にはニュース的な時事ネタはあまり書かないようにしていますが、昨今の企業のデータ偽装事件や不正について少し思うところがあって書いてみることにします。

まず昨年(2014年)のことですが、株式会社タカタ製のエアバックの異常破裂による事故で、けが人や死者が続出していたことを重く見て、米国運輸省道路交通安全局(NHTSA)が、装着車のリコール要請や、原因追及のためアメリカ議会の公聴会への呼び出し&制裁金が科せられました。

そうした事故が世界中で起きてもタカタの対応はなぜか鈍く、この問題は翌2015年においても沈静化することなく、今年11月には追加のリコールや追加の制裁金を科せられ、とうとうタカタ製エアバッグを今後搭載しないと公表するメーカーまで現れる事態となっています。

ホンダ、タカタ製インフレ―ター今後使用せず 日産も「失望」(ロイター)

同社においてエアバッグの売り上げは全社売上の約4割を占めている主力商品です。偽装や不正ということではありませんが、事故が起きたときの初動が遅く、しかもその対応が中途半端で、ユーザーや顧客(自動車メーカー)に対しても誠意が感じられないと批判を浴びました。

同様なケースでは2009年にトヨタの一部車種において急発進事故が多発しているという指摘を受けて、一時期トヨタは北米でこっぴどく叩かれました。その時はすぐにトヨタの最高責任者である社長が自らアメリカで行われた公聴会に出席し、謝罪し、誠意を持った対応を約束することですぐに沈静化しました。それと比較をすると今回のタカタの対応はあまりにも稚拙でお粗末だったと言われても仕方がありません。

そうした予期しなかった事態に対する経営陣のまずい対応で、主力商品の大幅縮小につながり、従業員の大リストラが始まることが予想されます。

二つめは、今年3月に発覚した東洋ゴム工業株式会社の免震ゴム性能データ偽装で、その後の追加調査により10月には2005年以降に製造した防振ゴムの性能データの偽装が明らかとなりました。

偽装の発覚は2年も前に子会社の従業員が性能データに疑問があることを上司に報告していたにもかかわらず、親会社の役員へそれが伝わったのが1年も経過した昨年、そしてその後も1年間あやふやの状態で放置?され、最終的に国交省へ報告したのが今年の2月になってからというていたらくです。

偽装発覚後、その問題の製品についてはすべて無償交換をおこなうということで収まりそうですが、不正発覚後公表まで2年間も要し、その間にも偽装データの製品を出荷し続け、結果損害は拡大し莫大なものとなりました。そして一度ついてしまった不信感をぬぐいさるには今後多くの期間と労力を要しそうです。

三つめは、株式会社東芝で、今年7月に2008年度から不正会計処理があったことを公表し、2014年度の決算報告を大幅に延期、修正をおこないました。事件が発覚したのは内部告発を受けてのことで、監視委員会検査で不適正が指摘され、第三者委員会にて調査がおこなわれました。

つまり経営者自身が何代にもわたって不正会計に関わっていたため、元経営者が中心的役割を果たしていた監査委員を勤めていたり、元経営者の子飼いの部下だった現在の経営者が、同僚や先輩を傷つけることができず、自浄作用が働かなかったいい例です。

歴代の社長が業績をよく見せようと不正に関与してきたという事件ですが、規模が大きく影響が大きいと言うだけで、企業に対して社会的な制裁は特に行われなさそうです(株主代表訴訟を免れるため?仕方なく、会社が旧経営陣を訴訟するみたいですが、結局それでは許されるはずもなく株主代表訴訟は全国規模で行われそうです)。

もし今回の東芝と同じようなことを、ポッと出の中小企業やベンチャー企業がおこなったら、見せしめ的に経営陣の逮捕や上場取り消し、ひどいときは倒産にまで追い込まれます。しかし大企業、特にこうした名門企業には見えない特権があり、こういう犯罪行為があっても、影響が大きいからと会社が揺るぐことはありません。なのである日突然路頭に迷いたくなければ中小企業やベンチャー企業ではなく、リスクの少ない大企業を目指すべきなのです。

四つめは、フォルクスワーゲン(Volkswagen AG)が今年9月にディーゼル車の排気ガスデータが、試験の時だけよくなる不正プログラムを使い、環境規制をクリアしていたことを明らかにしました。さらに11月には同社グループのアウディやポルシェにも同様のプログラムが使用されていたことを追加で発表しました。

発覚した原因となったのはアメリカの環境NPOのICCT(国際クリーン交通委員会)の計測で、実走行時と試験データのあまりの差にアメリカの環境保護庁がそれを確かめて不正があったことを発表したことに始まります。

トヨタと共に北米で好調な販売を続けてきたVW社ですが、功を焦ったか、欧州よりも厳しいアメリカの環境基準対策において、ズルをしちゃったってことですが、トヨタがハイブリッドエンジンで環境対策を進めていったのに対し、欧州で広く普及しているディーゼルエンジンでアメリカのシェアを奪っていこうと馬力を駆けたところに無理があり、原因がありそうです。

あと第二次大戦で敵国だった日本とドイツのクルマが、アメリカ国内で巨大なシェアを奪っていく現状を憂いているアメリカの愛国者や保守派達が、先のトヨタの急発進やホンダ車のエアバッグ、そして今回のエンジン不正プログラムなどに過大な難癖をつけ、大きく社会問題化し、多額のペナルティを支払わせて溜飲を下げるっていう部分もあろうかと思います。もし同じことを同盟国の英国やフランスのクルマが起こせば、ここまで大きな社会問題にしなかった可能性があります。いずれにせよ、日本やドイツの企業がアメリカで問題を起こすと保守派が騒いで火が大きくなるのは必定です。

五つ目は、まだ記憶に新しい、今年10月に横浜のマンション建設で、旭化成株式会社の子会社、旭化成建材株式会社の杭打ちデータの不正流用問題が発覚しました。追加調査により11月には杭データ偽装は過去10年間で合計300件に及び、50人の現場担当者が関与していることが判明しました。今回不正が発覚したのは、住民がマンションの傾きを指摘し、何度も糾弾したことで横浜市などが重い腰を上げて調査して偽装が発覚したものです。

不正が見つかったマンションは、事業者は三井不動産レジデンシャルですが、建築元請けは三井住友建設、そこから工程管理や工事監督をおこなう一次下請けとして日立ハイテクノロジーズ、現場監督を担当する二次下請けが旭化成建材、さらに実際の作業を行う三次下請け業者という構造です。

やり玉に挙がっているのは二次下請けの旭化成建材とその親会社旭化成ですが、構図をみるとそれぞれに応分の責任はあるように思えますが、そこはみなさん業界上の大人の対応で、社会的な被害をできるだけ少なくするために、一番責任が重くて最下層の下請けに該当する旭化成建材をスケープゴートとして差し出したってところでしょうか。そうすれば旭化成としても三井不動産や日立に大きな貸しを作っておくことができます。

その旭化成建材にしても、不正データ偽装が見つかった直後の会見では「偽装をした従業員を聴取したが、いい加減な性格でルーズ」と、まるで不正が個人にあったように発言していたこと。つまり、できればこの個人の責任で収めたいという感じがありありでした。実際は旭化成建材の中で不正に関わっていたのが50人以上、そしてくい打ち業務の別の会社でも同様の不正が発覚し、この問題は決して個人の性格などの問題ではなく、際限なく拡がっていくことになります。

以上、いずれも名門大企業が起こした不祥事の数々ですが、一般的に企業というか経営者は、社内で不正が発覚しても基本的にはまずは知らぬ存ぜぬを決め込む傾向があります。そりゃそうです、少なくとも自分が経営者のあいだは、なにも問題はなく終わりたいと思っているからです。サラリーマン経営者の場合は特にそういう傾向が強くなります。

マスコミは広告費である程度押さえ込めても、被害者から明かな証拠を突きつけられたり、公的機関が動き始めると、もう逃げられないとして、一転下請けや現場担当者を前面に押し出して謝罪会見となります。その身替わりの早さと、金太郎飴のような同じスタイルの謝罪会見は割と最近流行りだしたことで、現在のような危機管理術や広報戦略などなかった昔は、とことんとぼけて逃げ回るようなことも普通にありました。

謝罪会見も昔なら不正の当事者の上司、せいぜい部長と平取クラスが中心で、いわゆるスケープゴートを差し出して、それで収まるのならと考えて、できるだけ経営陣にまで累が及ばないように取りはかわれます。コンプライアンスの問題なんてそのほとんどは経営者自身の問題だってことをわかっていないようです。

上記の例で言うとタカタの謝罪が、旧式の謝罪会見のままで、たいして権限のない現場責任者をアメリカに送り込み、さらにエアバッグの被害者対応も、当初から自動車メーカーに丸投げしていたところに、信用の失墜を招いてしまった原因がありそうです。

こうしたトラブルや不祥事が起きた時こそ、企業と経営者の体質や能力が表面化しますが、まだまだ旧態依然とした会社風土が多く残っているってことや、それは日本国内だけではなく、合理的かつ先進的と思われてきたドイツ最大の名門企業でも、同様の問題を抱えているのだということがわかった1年です。

それにしてもみな大きな代償を払わされることになり、経営者ばかりでなく、従業員やその家族、取引先にまで拡がっていき、残念なことです。


【関連リンク】
914 殺人事件の国際比較
898 過去に遭遇した大事件
850 少年犯罪は増加、凶悪化しているのか?
691 就活では大企業を目指すべき3つの理由
382 マスメディアと評論家を信じてはいけない




リストラ天国TOP
おやじの主張(リストラ天国 日記INDEX)


カウンター
カレンダー
 
10  2017/11  12
S M T W T F S
2 4
5 6 7 9 10
12 13 14 16 17
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30
最新コメント
[10/17 area@管理人]
[10/17 浦辻久雄]
[05/31 すいか男]
[04/08 area@管理人]
[04/08 すいか男]
最新TB
ブログ内検索
プロフィール
HN:
area@リストラ天国
HP:
性別:
男性
職業:
今のところ会社員
趣味:
ドライブ・日帰り温泉
自己紹介:
過去に上場企業の役員とリストラ解雇で就職浪人の経験がある、紆余曲折の人生を歩む、しがないオヤヂです。
お勧めPR
Template & Icon by kura07 / Photo by Abundant Shine
Powered by [PR]
/ 忍者ブログ