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燃える部屋(上)(下)(講談社文庫) マイクル・コナリー

「刑事 "ハリー・ボッシュ" シリーズ」の17作目となる作品で、前作に続き、定年延長で古い未解決事件を再調査する部門で刑事を続けています。

このハリー・ボッシュを主人公とするシリーズは、今から30年前の1992年のデビュー作「ナイトホークス」から2017年の「汚名」まで20作品が出版(翻訳)されています。

ベトナム帰りで若々しかった主人公ハリー・ボッシュも老練の域に達していて、相棒には若手の刑事を教育する係として、刑事になって間もない女性新人刑事がつけられます。

日本でも20年前に起きて迷宮入りしていた殺人事件を、別の犯罪でDNA検査をした結果、その殺人事件の加害者だと判明して逮捕したということが昨年ありました。

20年前はまだ科学捜査が十分できなかったことでも、最新の技術で犯人を割り出すことが可能になってきました。

今回は10年前に銃撃され命は助かったものの体内に銃弾が残ったままで取り出せず、その銃弾がどの銃から発射されたものか調べられなかったのが、被害者が死亡したことで、その銃弾を初めて分析にかけることができ、未解決事件担当へ回ってきます。

また新たに相棒となった女性新人刑事が、子供の頃に預けられていた未認可保育所での放火事故で、多くの仲間を亡くしています。その女性が刑事になったのも、その事件を密かに調べて犯人を突き止めたいと思っていることが判明します。

やっかいな過去の事件を二つを抱えて、ボッシュ刑事は定年前とは思えない活発な行動力で、活躍するという出来過ぎストーリーです。

読む方も、二つの事件(実は3つの事件)の関係者が次々と出てきますので、なにがなにやら、誰が誰だか、複雑な関係で混乱してきますが、巻頭の登場人物一覧を首っ引きでなんとか理解ができました。

日本の小説では、こうした登場人物一覧がないのが多いので苦労するときもありますが、外国人の名前は日本人にはとっつきにくいのと、同一人物でも本名とニックネーム、呼称(少佐とか)が混り、よりわかりにくいから一覧が必要なのでしょう。

★★☆

著者別読書感想(マイクル・コナリー)
ハリー・ボッシュシリーズはまだ未完 2020/10/3(土)

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朝日新聞がなくなる日 “反権力ごっこ"とフェイクニュース(ワニブックス) 新田哲史、宇佐美典也

2017年発刊の単行本で、こうした時事的な内容は、さすがに5年前の話となるとちょっと古くさく感じます。

読売新聞社出身で現在は池田信夫氏を信奉している新田氏と、元経産相官僚だった宇佐美氏の二人だけの対談という型式で話は進んでいきます。

内容的には、慰安婦問題の誤報記事と、蓮舫議員の二重国籍問題について、これでもかってぐらいに何十ページも使ってしつこく、ねちっこくほじくり返すばかりで、本のタイトルほど深掘りしたものではありません。

逆に言えば、他に問題は見つからないのかも知れません。

特に、二人の朝日新聞に対する見方が違っていて、新田氏は徹底的に朝日新聞をこきおろしますが、宇佐美氏はずっと冷静沈着で、鋭い分析をして朝日新聞にもっと頑張ってもらいたいという愛情が感じられます。

それに新田氏の「そもそも・・・」が3行で2回とか煩雑に出てきて、この本で「そもそも」が100回ぐらい出てくるのではないでしょうか(ちょっと大げさ)。きっと口癖なのでしょうけど、妙に鼻につきます。

小学生の頃から50年近く(途中数年は他紙に浮気したことがあり)朝日新聞を読んできた私としては、そりゃこれだけ巨大な組織なら、変わった考え方をした記者や、中立的な思想ではない編集者もいっぱいいるだろう?ぐらいに思っています。

それは新聞社以外のマスメディア、NHKでも、報道のTBSでも同じで、巨大メディアはそういうものと思うしかありません。

逆に小さなメディアこそ、それらに輪をかけて誤報や偏向が日常茶飯事で、特にネットメディアにいたっては、ニュースと言えば他のネットから拾ってきたものばかりで、プロとは思えない勘違いや誤字だらけというていたらくな低質なものがほとんどです。

朝日新聞が、時の権力になびいてしまうことこそもっとも危険なことですから、今のまま、反自民、反内閣、反官邸で良いと私を含めたリベラルな高齢者の多くは思っていて、それが存在価値でもあるのでしょう。

★☆☆

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傀儡に非ず(徳間時代小説文庫) 上田秀人

本業は歯科医という、私と同年代で、江戸や戦国時代の小説をメインにされてる著者の作品を読むのは今回が初めてです。

本著は2016年に単行本、2019年に文庫化された戦国時代の荒木村重を主人公とした時代小説です。

通常この時代ならば、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、稀に千利休や黒田官兵衛、石田三成、毛利元就、前田利家、真田幸村あたりがメインとなりますが、荒木村重が主役というのは珍しく、偶然手に取ってみてすぐに読みたくなりました。

ドラマや映画に登場する荒木村重と言えば、平身低頭で織田家臣団に加わり(信長から刀に突き刺した餅を差し出され、そのまま手を使わず口を大きく開けて食べたという逸話は有名)、その後何度も主君だった織田信長を裏切り、果ては織田勢に包囲されると家族や家臣を置き去りにして信長と対立していた中国地方の毛利家の元へ逃げ去り、侍らしくないばかりか茶人となり、さらには僧侶となり、秀吉が天下統一した後になってから、中央(当時は大坂)に許しを得て流れてくるという描かれ方をするのがほとんどです。

この小説ではタイトルにもあるように、傀儡(くぐつ)、つまり時代の寵児信長の「操り人形」ではないぞという、ひとつ芯の通った知的な武者として描かれています。なので、下克上を成し遂げたやり手の武将ながら、最後は卑怯者というイメージとは異なります。

単なる一家臣だった主人公が、信長に抵抗しようとする主人を裏切り城を乗っ取り、信長の元で活躍して信頼を得て、元々の領土を安堵され、メキメキと下克上を実現していき、信長も何度か裏切るそぶりを見せられても許すというほどの役立つ武将となります。

そしてその役立つ男ということで、信長の目の上のたんこぶだった最後の将軍で、仮にも武将の総元締めで権威のある将軍足利義昭をおびき出し、自分の責任で殺せという命令には逡巡し、タイトルにある操り人形ではないという主人公なりの信念で、籠城していた城から逃げ出すという選択を選ぶことになります。

なかなか面白い設定で、たいへん気に入りました。

この著者の作品は、他にも戦国時代を扱った作品が多数あるので、また読んでみたいと思います。

★★☆

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残り全部バケーション(集英社文庫) 伊坂幸太郎

2012年に単行本、2015年に文庫化された連作短篇集です。収録されている作品タイトルは「残り全部バケーション」「タキオン作戦」、「検問」、「小さな兵隊」、「飛べても8分」と5章からなっています。

当たり屋や強請りなど、あくどい仕事をコンビでやっている二人が最初登場しますが、そのうちの若いほうのひとりが突然仕事を辞めたいと言いだします。

コンビは解消に向かいますが、その足を洗う条件としてもうひとりから命じられた、「知らない人と友達になる」という条件をクリアするために別の物語へ進んでいきます。

タイトルは、そうした悪徳業からきっぱり足を洗って仕事を辞めたことで、偶然に知り合った離婚間近の家族との会話の中で「仕事を昨日辞めたので、あと残りは全部バケーションだ」と言ったことから来ています。

その足を洗って辞めていった相棒をもうひとりが結果的にハメてしまうことになり、そのせいで組織の上部に処分?されてしまうことになり、そのことを最後まで後悔し、組織幹部に対して相棒を処分した仕返しを計画していきます。

さすがにミステリーやトリックの名手の著者だけあって凝った最後になっています。暇つぶしに読むのには最適で軽快な小説です。

★★☆

著者別読書感想(伊坂幸太郎)

【関連リンク】
 9月前半の読書 メタボラ(上)(下)、そこへ行くな、砂の街路図、ヒトラーの試写室
 8月後半の読書 R帝国、レインツリーの国、冷蔵庫を抱きしめて、追撃の森
 8月前半の読書 ラプラスの魔女、幸福な王子(ワイルド童話全集)、忘れられた巨人、献灯使


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