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680
3年に1度厚労省が国民年金に関する調査をおこなっています。その2011年度分は新聞等でも書かれていましたので、読んだ方も多いかと思います。

国民年金は、企業や団体、公務員などサラリーマン以外の自営業者や学生、無職(サラリーマンの配偶者の場合は除く)の人達が将来年金をもらうために毎月支払う義務のある保険金です。

私も2002年に一度退職したあと、数ヶ月間無職の状態が続きましたので、その時には妻と二人分の国民年金を支払っていたことがあります。

サラリーマン時代には収入があっての天引きでしたから、痛みはほとんど感じなかったのが、無職の時は、収入がないのに(失業給付はありました)思いがけない大きな出費で泣きました。

この調査の目的は、サラリーマンや公務員が給料から自動的に天引きされて支払っている各種年金とは違い、国民年金は納付者が主体的に納付しなければならず、それがキチンと支払われているか?ということです。

また学生や低収入の無職者、貧困層などについては特例措置が講じられていますが、それら以外に未納者がいると、その原因追求と分析が重要となるわけです。

つまり納付されない理由は?年代別では?収入別では?など多角的に統計を取り、今後の徴収率向上に向けて参考にしようというものです。

自営業者の場合、サラリーマンや公務員と違って一般的に仕事の定年などはなく、生きている間は年金に頼らずとも商売で食っていけると言う人もいて、そういう人ならば国民年金なぞ不要だと思っている人もいるでしょう。

またサラリーマンだった人が脱サラし、商売を始め、本来なら厚生年金から国民年金に切り替えて支払わなければならないところ、商売開始時にはなにかと忙しく、お金もかかるので、知っていてもそこまで手が回らずに滞納してしまうことも起きるでしょう。

さらにサラリーマン時代は、配偶者は自動的に加入していたので、国民年金に切り替わる際、配偶者の分を忘れてしまったということもあるようです。いずれにしても知らなかったでは済まされない不注意には違いありません。

その調査を元に、私の興味のあるところだけをグラフにしてみました。

まず2011年度国民年金の納付状況のグラフです。

20130123_01.JPG

収めるべき対象者1737万人に対し、完納者(黄色)は6,679万人、収納率はたった38.4%です。これは衝撃的な数字ですね。

ちなみにサラリーマンや公務員が収めている年金保険料の収納率は99%だということです。なぜ100%にならないかというと、給料から徴収はしておきながら、国に収めるべき法人や団体が収めていないケースがたまにあるそうです。

それでも99%対38%と二倍以上の開きがあります。日本人って強制徴収されない限り、義務と言ってもそれには従わないいい加減な国民性があるのでしょうかね。

ただし未納者の中には、「申請全額免除者」13.2%、「学生納付特例者」9.9%、「若年者納付猶予者」2.2%が入っていますので、それらを除くと36.3%が「完全、または一部未納者」ということになります。それでも本来収めるべき人の全対象者の1/3以上で、完納者(38.4%)とほぼ互角です。

グラフの中で「1号期間滞納者」(ピンク)とあるのは、会社や役所に勤めていた期間は会社や公務員の年金に加入していて、それを辞めた後は支払っていないという意味になります。

なので20歳になって支払い義務が生じてから過去一度も年金を支払っていないという意味ではありません。

次に年代別の国民年金納付率のグラフです。

20130123_02.JPG

目立つのは50代は完納している人数・割合とも多いことと、30代~50代の「全額申請免除者」の割合が高いことです。全額申請免除者とは簡単に言えば届け出をして国民保険が免除された人達で、例えば障がい者や、無収入または低所得のため生活保護を受けている人達などのことでしょう。

年齢が高くなるにつれて支払う人が多くなるのは、20代30代の頃は年金がもらえるまでにまだ相当期間があり、役所からの催促も無視しがちになりますが、年金がもらえる年齢が近づくにつれ、支払わなければもらえないという実感が高まるからでしょう。

また50代の完納者が特に多いのは、あと○年納めると年金がもらえるという期限が明確になることで、そのチャンスを逃すまいとする心が働くものと考えられます。

今後これらの未納者や一部未納者(50代で134万人、40代で137万人)が高齢化して仕事ができなくなるとどうなるかと言えば、貯蓄や親の遺産など資産をたっぷり持っている人は除き、生活保護を受けて生計を立てていくしか方法がありません。

いま生活保護受給者が200万人を超えて社会問題化していますが、将来的にはこれらの国民年金が受け取れない人が自動的に新たに加わり、10年後には倍増していても不思議ではありません。

次に国民年金を納付しない理由の1999年からの推移です。
20130123_03.JPG

注目するのは「保険料が高く経済的に支払うのが困難」の割合が2011年の調査で急増していることです。一方自民党時代、無茶苦茶な浪費と放漫運営を許していた「社会保険庁(厚労省、年金機構)が信用できない」という割合は2011年の調査ではグッと減りました。

民主党政権になって様々な改革が進み不満が減ったとも言えます。確かにいままで自分がどういう状況にあるのか20年以上知らずにいましたが、社保庁改革(2010年)と年金の調査表や算出表などわかりやすくしてくれたことが影響していると思われます。

これらの不満は自民党政権下では巨額の利権としがらみにより、年金問題と社会保険庁に政治家が手を出せない聖域だったのでしょう。

ただ民主党政権でも、年金制度を悪用してきた元社保庁高官に対する損害賠償や、関連団体に天下りや渡りをしてきた元厚労省や元社保庁の官僚達を訴訟することはせず、その責任については、再び自民党政権に戻ったこともあり、曖昧にされたままで収束してしまうのでしょう。

いずれにしても国民年金の未納者455万人と一部未納者176万人の合計631万人が、今後の日本の社会保障費の増大に輪をかけて膨らませる要因となりかねません。

これでは「年金など真面目に支払うのはバカ」というのが現実となり、それでいて真面目に支払ってきた人の年金は当初の約束(例えば60才から支給など)など完全に反故にされ、税金とは違い年金支払い額の増額など、多くの国民が知らない間にサクサクと決定されてという悲惨な結果が見えてきそうです。

(参考データ)厚労省 平成22年度における国民年金保険料の納付状況と今後の取組等について(PDF)

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679
きもの (新潮文庫) 幸田文

幸田文氏は「五重塔」などを書いた幸田露伴の次女で、1990年に亡くなっていますが、数多くの書物を残されています。この「きもの」という小説は最後の長編小説で、著者が亡くなった後の1993年に発刊(文庫は1996年)された自伝的小説とのことです。

20年以上前に亡くなった私の母親が、幸田文氏の作品が好きで何冊か実家の本棚にあったように記憶しますが、私は今回初めて読みます。

著者は1904年(明治37年)生まれですから、少女時代に明治から大正へと変わり、やがて20代には昭和へ移っていくちょうど日本の近代化の総仕上げの時期で、外国から様々なものや思想が矢継ぎ早に入り込んできて社会の転換期だったと想像します。

そしてその人生の中でも一番インパクトがあったでしょう、1923年(大正12年)9月1日、関東大震災が起きて、住んでいた下町一帯は炎につつまれ、近所の人達と共に上野公園へ逃げますが、家にあったものすべてが焼けてしまいます。

この小説のテーマでもある服装で言えば大正デモクラシーにより都市部に住む国民の洋服の普及が進み、それまでは男女とも和服が普通だったところへ、活動的で簡便な洋装へと変わっていった時代です。

主人公は父親が証券会社に勤める(幸田露伴は民間企業に勤めた経験はない)貧しくもないけれど決して裕福でもない普通の家に育ち、当時は日常に着るものとして普通だった様々な和服に子供の頃から馴染んでいます。しかし三女ということもあり(著者自身は次女)、姉たちからのおさがりが多く、また祖母から着物に関する様々な知恵や知識をその時に教わり、姉たちとは違った着物に対する感覚や目が養われていきます。「自伝的小説」と言われていますが、生きてきた時代だけが同じで、家族の設定などは大きく違っているので本人もそういうつもりではなかったかも知れません。

一言で和服といっても、普段着もあれば外出着や礼服、寝間着に、夏は浴衣などがあり、さらに様々な生地や柄で、その価値やTPOが変わってきます。それらのことを知る日本人も少なくなってきたと思われますが、この時代はまだ家庭の中では常識として生き続けています。その祖母や若くして亡くなる母親のきものに対する知識や知恵が娘に引き継がれていく姿がうまく描かれています。

私はまだ独身の頃に作ってもらった浴衣と帯だけは持っていますが、最近ではそれも着る機会はまったくありません。しかしこの小説を読んでいると、いつかは普段着用に一着は和服が欲しいなと思うようになりました。長く京都の西陣で働く高校時代の友人がいるので、かなわぬ夢かもしれませんが、いつかは彼に頼んで年齢に相応しい和服一式を調達したいなと。

  ◇   ◇   ◇   ◇   ◇

神去なあなあ日常 (徳間文庫) 三浦しをん

2009年の作品で、以前から「この作品はとても面白い」と噂は聞いていたのですが、文庫が昨年に発刊されましたのでようやく読むことができました。著者の作品は以前「風が強く吹いている」(2006年作品)を最初に読み、直木賞受賞作「まほろ駅前多田便利軒」(2006年作品)はまだ読んでいませんが、原作の映画のDVDを先に見ることになりました。

この「神去なあなあ日常」は今後シリーズ化されそうな青春物語で、横浜の高校を卒業し特にやりたいことが見つからず、このままフリーターでもするかと思っていた次男坊の少年が、将来を心配する両親と担任の高校教師にうまくやりこめられ、人手不足の三重県の山奥にある神去村へ送り込まれます。ま、普通なら「ならばちょっと行ってみようか」とも思わないでしょうが、なかなか骨のある主人公です。

いわゆるお仕事体験小説ですが、そこは直木賞作家、古くから伝わる山で働く者の伝承や、目に浮かびそうな高齢化した集落の姿など、古いものと新しいものをうまく結びつけながら描いています。そして林業にまったくの素人だった主人公が、一から営林作業を教わり、そのチームの一員となって人間として成長していく過程を笑いながら読む進めていくことになります。

ちょっと設定もストーリーもあまりにもベタ過ぎだなぁ、、、って思わなくもないですが、そこはそれ、いずれはきっと人気アイドルを主役に使ったテレビドラマか映画になって取り上げられると、ガラッと雰囲気が変わるのかもしれません。たぶん見ないけど。

わかりやすいストーリーをそれなりに面白く書く作家さんというのはよくわかりましたが、きっと読んでもらいたい対象が若い層なんだろうなという印象です。読書離れが進む若い人向けの作品も大事でしょうけど、50過ぎたおっさんが読んでも、それなりに読み応えのある物語もぜひお願いしたいものです。そんなのは浅田次郎や司馬遼太郎読んどけや!って言われそうかな。

著者別読書感想(三浦しをん)

  ◇   ◇   ◇   ◇   ◇

中の人などいない@NHK広報のツイートはなぜユルい? NHK_PR1号

Twitterで53万人ものフォロワー(2013年1月初旬現在)をもつNHKの広報マンが、Twitterを始めたきっかけやそのユルさゆえ様々な問題や葛藤を描いた本です。もちろんこのフォロワー数は、NHKの数多くあるアカウントの中でも圧倒していて、その人気は不動のものとなっています。

そのユルいツイートとは例えば、

NHK_PR:ひゃほー!都心でも雪が積もっています。気象庁によると、横浜市と秩父市では正午の積雪が7センチ。雪の多い地域の方から見れば「え?」っていう感じでしょうけれども、たぶん転ぶ人続出です。雪に慣れていないみなさん、足元には十分ご注意ください。 (1号)」
NHK_PR:このあと総合では、ダーウィン、ヤエ、イカ。 (1号)」
NHK_PR:「くっくっく…ダイオウイカか…」「ふふふ…あいつはイカ四天王の中でも…ふっ…」「くくくく…」」
NHK_PR:「NHKスペシャル▽深海の超巨大イカ」は、13日(日)の21:00から総合で放送じゃなイカ!」
NHK_PR:だが断る。 RT @kXXX: ツイート遅い!一時間前にはツイートしなさい!受信料払ってんだからさ!」
NHK_PR:(こちらは……NHK公式の中でも…ちょっぴりユル目の…会話をする…アカウントです…基本的に…役立つツイートは…あまりしません……情報が必要な方は…アカウント一覧 http://bit.ly/8MxZVy から…お気軽にフォロー/あんフォローして…お好みのものを…ご利用下さい…)」
NHK_PR:たぶん体重計。 RT @sXXX: @NHK_PR 元日に「今年は痩せるぞ!」っと決心して、NHKを見ながら雑煮を食べていたら既に1kg太ったんですが、この場合悪いのはNHKですか?雑煮ですか?」
(2013/1/13~14のツイートから抜粋)

とにかくこの方のツイートは面白い。単に面白いだけではなく知性と芸を感じます。普通NHKの職員といえば、真面目で固いイメージがありますが、この著書でも書かれていますがNHKの番組には報道番組もあれば、幼児や子供向け、学生向け、高齢者向け、主婦向け、ビジネスパーソン向けなどその幅の広さでは他の放送局を遥かにしのいでいます。

つまりお堅いというのは間違いが許されない報道番組や硬派のドキュメンタリーからくるイメージですが、おかあさんと一緒や紅白歌合戦などエンタテインメント系番組を紹介するときにまでお堅い必要はどこにもないわけです。

そういうお堅いNHKのイメージを変えたいという個人的な思いで始めたツイッターですが、当然お金を払っている視聴者から「ふざけてんな!」とか「真面目にやれ!」という批判など賛否両論があり、個人としても放送局としても悩むことになります。

しかしTwitterというのは、気に入ったアカウントを自らがフォローし、また気に入らなければアンフォロー(削除)すればいいだけのツールで、NHK視聴者すべてに気に入られようと考えるのが間違いで、多くの人にNHKのことをもっとよく知ってもらい、視聴者との会話を大事にしたいという初心は、NHKの各種アカウントの中でもフォロワーの数が圧倒的に伸びていることで証明していきます。

企業や団体がおこなう公式ツイートというのは製品やサービスのPRばかりだったり、批判や炎上を恐れて形式張ったくそまじめなものが多くフォローしていて楽しいものはほとんどありません。

NHKの他のアカウントもそうです。それに対してNHK_PRさんのツイートは、会話に親しみがあり、発言もほのぼのしていて、時には笑わせ、突っ込みどころが満載で(それは狙っているのですが)、いま日本中で大流行している「ゆるキャラ」にも似たところがあり、一度フォローをしたあとフォローを解除する人はあまりいないのではないでしょうか。

ただこの本の内容は生身のエリート広報マンが、このツイッターを始めるきっかけや、多くの人の心をつかむための試行錯誤、放送局内の様々な事情、フォロワーからの非難などを生々しく語っていることから、いつものツイートのように軽快なノリとは違う、表の素顔を見せつけられて、ちょっと引いてしまうところがあります。

この本が出たときにはTwitterで評判となりましたが、その後あまり書評や感想が出てこないので「なぜ???」と不思議に思っていましたが、読んでみてその理由がなんとなくわかりました。

そう、なにか控えめな成功体験談とちょっとした自慢話を読まされているようで「まともな感想が書けない」ていうところでしょうか。

あとそのような勘違いする人はいないと思いますが、世の中にはTwitter関連本は山とあり、この本はその中でも実用書やハウツー本ではないので注意が必要です。

フォロワーが53万名いると、単行本の初版5千部、新書1万部と言われる中で、この本がどれほど売れるかという実験本という気がします。

  ◇   ◇   ◇   ◇   ◇

【DVD】ノーカントリー 2007年アメリカ 監督ジョエル・コーエン、イーサン・コーエン

日本では2008年に公開されたミステリアスなスリラー映画です。2007年のアカデミー作品賞にも輝いた、いい映画だという評判だけで内容は全く知らずに借りてきました。

ストーリーは、アメリカとメキシコの国境沿いの砂漠で、麻薬の取引の場でなにか手違いが起き、双方が撃ち合いとなり全滅した現場へ偶然出くわした地元に住むベトナム帰還兵の男が、通報はせずその場にあった取引用の大金をせしめようと企てます。

しかしその大金の中には発信器が仕込まれていて、大金を奪われた麻薬組織から放たれた追っ手の殺し屋がどこまでも追いかけてきます。

この殺し屋が一般的な殺し屋のイメージとは違い、いかにも変質者っぽく冷酷で粘着質で主役といってもいいぐらいに秀逸なのです。

と、同時にこの事件を追う老齢の保安官(缶コーヒーのコマーシャルでお馴染みのトミー・リー・ジョーンズ)も、逃げた男が組織から追われていることを知り、保護しようと探しますが、自分の管轄外の地域だと手が出せなかったりなかなかうまくいきません。

先に書いた麻薬取引での殺戮現場や、冷酷な殺し屋対元ベトナム帰還兵の対決などかなり派手で残虐な場面があり、まったく恐ろしい国だという実感ですが、それら人間ドラマが平板な映像で淡々と描かれ、最後には保安官がそれを回想するという割とアメリカ映画ではよくあるパターンでした。

記憶には残りそうな映画ですが、原作者や映画監督はこの作品でなにを言いたかったのか?なにを描き出したかったのか?というのは私にはわかりませんでした。

  ◇   ◇   ◇   ◇   ◇

【DVD】バトルシップ 2012年アメリカ 監督ピーター・バーグ

いかにもアメリカ人好みの宇宙から地球侵略のためにやってきたらしいエイリアンを不出来なアメリカ軍人が一念発起し、頑張っちゃって敵をやっつけ、ハッピーエンドで終わるというお気楽映画です。

異星人との闘いと言えば戦闘機の闘いが派手だった1996年に製作された「インデペンデンス・デイ」の海戦版と言ったらわかりやすいかも知れません。バトルシップとは、ほぼ直訳ですが日本語で戦艦を意味します。

見所は、アメリカの同盟国である日本の海上自衛隊もリムパック(環太平洋合同演習)に参加をしていて、この宇宙人との闘いに巻き込まれることになります。

護衛艦は敵の攻撃を受けてあっさりと撃沈されてしますが、この海自のイージス艦みょうこうの艦長役を浅野忠信が扮していて、主人公と共に宇宙人との闘いを繰り広げることになります。

そして最新兵器はすべてやられてしまい、そこで思いついたのが太平洋戦争、朝鮮戦争、さらには湾岸戦争でも現役戦艦として活躍し、その後退役して今では記念館となってパールハーバーに係留されている戦艦ミズーリを再度動かして敵に立ち向かうという奇想天外なところでしょうか。

最近アメリカ映画ではやたらと中国を向いていて、登場する東洋人といえば中国人というのが相場だったのですが、この映画ではアメリカの軍事パートナーは日本だということが鮮明に描かれていて、過去の日米対決の戦争映画ばかりを見てきた私にとっては、なにか不思議な感覚を覚えました。

  ◇   ◇   ◇   ◇   ◇

【DVD】まほろ駅前多田便利軒 2011年日本 監督大森立嗣 主演瑛太、松田龍平

原作は三浦しおん氏の同名小説で、まだ読んでいませんでした。なのでストーリーもまったく知らないまま見ました。DVDを借りてきたものの、ほぼ同時にテレビでも放映していてちょっとがっかりです。

まず驚いたのは、この映画の架空の街「まほろ」とは「東京都町田市」がモデルで、私も自宅から割と近いこともあり何度か行ったことがあります。映画のロケもその町田市内で行われています。

そのまほろ駅近くで地味に便利屋を開業している主人公が、仕事中に幼なじみの男とバッタリ出会い、一緒に連れて帰ったところから物語は始まります。

このような男二人が主人公のドラマでは、昔あった「俺たちの勲章」の松田優作と中村雅俊の関係、今では「相棒」などを彷彿させますが、関係は先輩と後輩、上司と部下とは違い、昔ふざけていて大けがをさせた元同級生という関係です。松田龍平は父親のイメージをしっかり引き継いでいるようですね。

また便利屋という仕事は、フィクションの世界では淡々と過ぎる日常生活とは違い、様々な設定を作れますので、こういう作品にはうってつけです。同様なものとして映画やドラマにもよく使われる探偵や刑事という職業とも共通するところがあります。

その便利屋の依頼は、路線バスの間引き運転の調査や、小学生を塾へ迎えに行ったり、子犬をしばらく預かったりという仕事です。

ただ、預け主がそのまま夜逃げをして消えていたり、小学生がヤクザに脅されて麻薬の運び屋にされていることがわかったり問題が生じますが、二人でそれをなんとなくうまく解決していきます。そういうなんとなく感が、若い人にとってはその自由奔放さがたまらなくいいのでしょう。

そして転がり込んできた幼なじみに、なにか事情がありそうで、やがては関係がうまくいかなくなりますが、その事情がわかってくると、今度は引き付けられていくことになります。

ま、瑛太と松田龍平のイケメンコンビを格好よく描いて、なんてことはない内容ですが、私が若いときに「俺たちの勲章」や「探偵物語」に夢中になったのと同様、今の若い人には、これが最高に面白いのでしょう。

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678
この冬休みを使って岩手、宮城、福島の東北3県の沿岸地域をひとりでまわってきました。

まず東北へ行くにあたり、被災地を含むエリアへ観光気分で出掛けるのが果たしてどうなのよと心の葛藤がありましたが、まもなく2年が経過するこの時期であれば、言われているように自粛するよりも被災地や観光地に寄って少しでもお金を使うことで役に立てることもあるのでは?と解釈しました。

訪問先は岩手県陸前高田市、宮城県気仙沼市、南三陸町、石巻市、女川町、大川町、松島市、福島県いわき市などです。

観光といえば、15年ぐらい前に安芸の宮島、昨年には天橋立を訪問していますので、今回松島へ行って日本三景コンプリートです。

20130114_001.jpg
写真1:観光船乗り場

その松島ですが、震災後の津波で観光船の半分ぐらいが壊れてしまったそうですが、被害は他の地域とくらべると少なかったそうです。

宿の方に話を聞いたところ、松島湾の内外にある多くの島や岩が防波堤になって助かったとのことでした。

20130114_002.jpg
写真2:伊達政宗の菩提寺でもある国宝瑞巌寺

松島を初めて訪れる人の目的は、宿の人に聞いたところによると多い順に、

1)松島湾からの眺めを鑑賞
2)伊達政宗にゆかりある寺社へのお参り
3)松尾芭蕉にゆかりのある場所への観光

だそうですが、それらの観光するエリアが割とコンパクトに集まっているので便利です。

 ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇

被災地で比較的大きな都市でもある石巻市や気仙沼市は一見するとすでに震災や津波の傷跡はかなり復旧されていて、少なくとも表面上は気をつけて見ないとわからないぐらいまでに回復してきています。

もちろんよく見ると土台だけが残された建物跡や倒壊こそしていないが、完全に水が浸かって窓ガラスがすべて壊れたままの学校などまだそのままになっている状態が見られます。

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写真3:石巻市街地

逆にそれらより小さな町や集落ではなかなか復旧工事が進んでいないようで、がれきこそ一カ所に集められているものの、倒壊したり流された建物のあとがそのまま放置されている箇所を多く見かけました。

報道でもよく登場する石巻市から少し離れた女川町、さらに北上して気仙沼市や陸前高田市、その他海岸沿いの小さな漁港などには以前そこに建物があったとさえわからないぐらいになにもなくなっています。

2年経った今でもその光景と、この場所で多くの住人の方が無念にも亡くなられたことを思うと胸が詰まります。

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写真4:陸前高田市(岩手県)

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写真5:南三陸町(宮城県)

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写真6:女川町(宮城県)

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写真7:石巻市立大川小学校

東北3県を中心に1万8千人以上の死者・行方不明者を出したこの東日本大震災が残していった大きな爪痕は、写真や動画で見る以上にずっと激しくまた無慈悲なことだったでしょう。

そして生き延びることができた人にも心に大きな傷を残していっただろうと容易に想像がつきます。これからの数年間は復興の工事も大切でしょうが、遺族の方々や被害に遭われた方々の心のケアがとても重要になるのではないでしょうか。

 ◇◇◇ ◇◇◇ ◇◇◇

福島県内は原発事故の影響で立ち入り禁止区域が多く、海岸沿いに下道で縦断するのはあきらめ、ずっと陸側を遠回りをしていわき市へ。小名浜港周辺をまわったあと、そのまま海岸沿いに茨城県へ。

北茨城市にある岡倉天心の住まいの一部だった海岸に建築された美しい六角堂も津波で全壊し、昨年新しい六角堂が再建されていましたので見学をしてきました。

住居は少し高い場所にあるので被害はなさそうでしたが、茶室も兼ねていた小さな六角堂は住居のずっと下の岩場にあり、基礎部分だけを残し完全に津波に持って行かれたそうです。

20130114_008.jpg
写真8:五浦六角堂(茨城県)

今回の東北行脚については、被災された方にはすまない思いがずっとありましたが、思うところもあり半ば観光気分の急ぎ足で表面だけを見て回ってきました。

阪神淡路大震災の時にもそうでしたが、具体的になにか行動を起こせない自分を恥じ、とてもいらつきますが、ここで見たこと、聞いたこと、感じたことを家族や友人に伝え、そして今後の東北の復興、そして安全な町作りが行われることを願うばかりです。


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677
2013年のカレンダーを見ると、2012年と比べると休日が結構多いことに気がつきます。

昨年2012年は閏年で1日多いこともあり、また国民の祝日と土曜日が重なる不幸?が数多くあったため、年間の平日は249日(年末3日間、年始3日間は休日としてカウント)ありました。

今年2013年はというと244日で、なんと昨年と比べて5日間も平日が少ないことになります。

昨年と比べて5日間も休みが増える(平日が少ない)と「ラッキー!」って叫びたくなるのは私だけでしょうか?

この休日増によって喜ぶ人は、ある程度自分の裁量で仕事の量を調節できる人や、とにかく少しでも仕事時間を減らしたい人。

一般的には経営者以外の会社員でしょう。大手製造業などは計画的に年間休日数を決めていることが多く、土曜日と祝日の重なりなどの影響はあまりありません。

いずれにしても休みが増えると家庭やプライベートに時間を自由に費やすことができますから、個人として考えると悪いことではありません。

そして、多くの会社員の休日が増えることによって、例えば旅行関連(代理店、宿泊、交通、土産物屋、レジャー施設)ビジネスや、デパート、ホームセンター、ショッピングセンター、映画館など、主として「BtoC」の商売や取引をしている人は、それだけ稼ぐ機会が増えることになり嬉しいかもしれません。

一方では「BtoB」つまり企業同士でビジネスをおこなっている人や、企業で働いている人を相手にビジネスしている人は、企業が休みのあいだは商売や取引が減少し、あまり嬉しくないかもしれません。

例えば法人営業の商売やビジネス街で営業している飲食関連、居酒屋など。周囲の企業が休みだとその分客が減り収益が悪化します。

日本は外国と比べると祝日が多いと言われています。それが原因で業務効率が外国と比べ悪くなっているとも言われています。でもそれは本当なのでしょうか?

外国の祝日(国民の休日)を比較すると、日本が15日に対し、少し古いデータからですが、イタリア12日、フランス13日、英国8日、ドイツ(ベルリン)11日、ドイツ(ミュンヘン)16日、フィンランド15日、オランダ11日、ロシア11日、アメリカ12日、中国(香港)17日、中国(北京)22日、韓国17日、タイ16日、インド(ニューデリー)22日、マレーシア20日、フィリピン12日、シンガポール11日、オーストラリア(メルボルン)11日、ニュージーランド21日と、日本は各国の平均か平均よりはやや多いかなという程度で、それほど差があるとは思えません。

「日本が祝日が多い」とのたまう人は、英国やロシアと比べて多いと言っているに過ぎず、逆に中国やインド、韓国やタイ、マレーシアなどアジアの中では少ないとも言えます。

ただ日本では有給休暇の消化率が他国と比べるとかなり低く、これとサービス残業の長時間労働とが相まって1970~1980年代には「日本人は働き過ぎ」と言われた大きな要因でした。

よく「フランス人は夏に1ヶ月間のバカンスに出掛ける」なんて話しがありすが、その休みは当然有給休暇を使って毎年一気にとってしまうようです。

チマチマと1日ずつ風邪でしか休みが取れない日本人ビジネスマンと比べると確かに有給休暇の考え自体に大きな差があるようです。

参考までに、有給取得日数は、日本が平均18日(ホントか!?)に対し、英国25日、ドイツ30日、フランス25日、イタリア28日となっています(2010年労働政策研究・研修機構のデータ)。

過去30数年間私の周囲に(大きな病気や怪我以外で)有給休暇を年間で12日以上を取っていた人は知りませんが、それでも先進国と比べると日本人の有給取得数は少なそうですね。

まとめて休みを取るか、小分けにして休みを取るかで効率を考えてみると、おそらく大規模な工場などは一斉に休業した方が様々な理由で効率がよく、現在でも大手製造業はゴールデンウィークや夏休み、年末年始に長期の一斉休暇を取ります。

しかしこの場合は、会社が決めた計画的な長期休日で、個人が取得する有給休暇はまた別でしょう。

一方、小規模な工場や小売店などの場合、工場や店は稼働・営業しながら、従業員は交代で休みを取り、その抜けた穴は他のメンバーがカバーしあうというケースが多いのではないでしょうか。

そうすると休む方も長く休めばそれだけ職場の仲間に負担を強いることになり、思い切って長期間の休みが取れない傾向がありそうです。

結局は、日本の企業の場合、自分の裁量で好きなときに長期休暇を取ろうと思っても、なかなかそうはいかない仕組みになっているってことでしょう。それが少しでも長時間働かせたい経営者側の思惑でもあります。

民主党政権の時、秋のシルバーウィークを寄せて連休にするという案や、日本全体をふたつのブロックに分けて交代で休みをとる案などバカバカしい案が検討されました。

サマータイム制を含め、いずれも多くの日本人の感覚にはピンときません。

もし本当に休暇を増やして労働環境をよくしたいなら、有給休暇を完全消化させることを法律で義務づけ、違反した企業は公表し、罰則を与えるようにすればすぐ解決です。

それでも日本人の真面目で律儀な性格からすると、有給休暇取得中だけど会社に出てきて仕事をしているという変な脱法行為が続出することは起きそうですが。

この21世紀になっても単なるサラリーマンなのに「俺がいないとこの会社(仕事)は回らない」なんてアホなことを思っている自信過剰な人がまだ多くいますが、そういう人が過労で倒れたり胃や肝臓を壊して長期入院しても、仕事に支障は一切出ず、逆に余計なストレスが消えてうまく回っていくなんてことが現実によく起きます。

それはされおき、社員が長期休暇で抜けた補充として派遣社員やアルバイト、退職や引退したOB・OGの活用をうまく回せるようにすれば、企業は少し負担は増えますが、なんとかなるはずです。

そして会社側もそのようなことが必ず起きるというリスクヘッジを想定した組織作りや社員教育、業務の仕組み作りをおこなう必要があるでしょう。

その結果、社員は現在よりずっと短い時間で成果を上げられるように工夫をし、またせっかくの休日に仕事の電話がかかってくることがないよう、従来よりもずっと生産性が高く、仕事をうまく共有・分担し、効率がいい仕事をするようになってくるのではないでしょうか。

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昨年2012年には仕事絡みの書籍は除き、下記のおよそ130冊を読みました。古い本もあれば比較的新しいものもありますが、書店でもBOOK-OFFでも基本買うのは文庫または新書ですので、単行本の最新刊というようなものは基本ありません。

審査は独自の判断で、

(1)印象に強く残る
(2)雑学でも知識として役に立ちそう
(3)(小説の場合)ストーリーが上手い
(4)中高年オヤジの感覚に合う

などのポイントが高かったものです。一方では「感動した」「泣けた」「見栄を張った」「バカバカしい」と感じたものは私的には点が低いです。

■1月の読書(日記リンク 前半後半
黄金の島 真保裕一、靖国への帰還 内田康夫、ブラックペアン1988 海堂尊、臨場 横山秀夫、累犯障がい者 山本譲司、あかね空(直木賞) 山本一力、告別 ロバート・B・パーカー、陽だまりの彼女 越谷オサム、廃墟に乞う(直木賞) 佐々木譲、血と骨(山本周五郎賞) 梁石日

■2月の読書(日記リンク 前半後半
迷宮 清水義範、阪急電車 有川浩、ひとがた流し 北村薫、読者は踊る 斎藤美奈子、九つの殺人メルヘン 鯨統一郎、Google+の衝撃 山崎秀夫・村井亮・小石裕介、六枚のとんかつ 蘇部健一、しゃべれどもしゃべれども 佐藤多佳子、海馬を馴らす ロバート・B・パーカー、姫椿 浅田次郎

■3月の読書(日記リンク 前半後半
鹿男あをによし 万城目学、オイアウエ漂流記 荻原浩、イントゥルーダー 高嶋哲夫、若葉のころ 小松江里子、神様のカルテ 夏川草介、レンゲ荘 群ようこ、永遠の仔(1)再会(2)秘密(3)告白(4)抱擁(5)言葉(直木賞) 天童荒太、eの悲劇 幸田真音、真紅の歓び ロバート・B・パーカー、プラチナタウン 楡周平

■4月の読書(日記リンク 前半後半
大人もぞっとする初版『グリム童話』 由良弥生、プロフェッショナル ロバート・B・パーカー、夜を賭けて 梁石日、ほかならぬ人へ(直木賞) 白石一文、ジョーカー・ゲーム 柳広司、パイレーツ―掠奪海域 マイケル・クライトン、太平洋の盃 豊田穣、獄窓記 山本譲司、最後の証人 柚月裕子、あぽやん 新野剛志

■5月の読書(日記リンク 前半後半
睡蓮の長いまどろみ 宮本輝、プレイメイツ ロバート・B・パーカー、冬の童話 白川道、FLY 新野剛志、家族の言い訳 森浩美、夜行観覧車 湊かなえ、輪廻の山 京の味覚事件ファイル 大石直紀、図書館戦争 有川浩、その日のまえに 重松清、純情 小川 竜生

■6月の読書(日記リンク 前半後半
大往生したけりゃ医療とかかわるな 中村仁一、さよなら渓谷 吉田修一、拡がる環 ロバート・B・パーカー、モンスター 百田尚樹、モダンタイムス 伊坂幸太郎、いつもの朝に 上・下 今邑 彩、ビリー・ミリガンと23の棺 上・下 ダニエル・キイス、メディア・バイアス あやしい健康情報とニセ科学 松永 和紀

■7月の読書(日記リンク 前半後半
鎮火報 日明恩、無理 上・下 奥田英朗、「捨てる!」技術 辰巳渚、男の品格 川北義則、山田悠介、影法師 百田尚樹、51歳からのルール 古川裕倫、バケツ 北島行徳

■8月の読書(日記リンク 前半後半
「夏休み特別企画」ブラック・ジャック1~17巻 手塚治虫、朽ちた樹々の枝の下で 真保裕一、黒い家(日本ホラー小説大賞) 貴志祐介、人生の大問題を図解する! 永田豊志、パズル・パレス(上)(下) ダン・ブラウン、Kappa 柴田哲孝

■9月の読書(日記リンク 前半後半
非情銀行 江上剛、夜想 貫井徳郎、普通のダンナがなぜ見つからない? 西口敦、閉鎖病棟 帚木蓬生、IT断食」のすすめ 遠藤功/山本孝昭、マッチメイク 不知火京介、あなたに逢えてよかった 新堂冬樹、取引 真保裕一、ロマンス 柳広司、サラリーマンは2度破産する 藤川太

■10月の読書(日記リンク 前半後半
BRAIN VALLEY 上・下 瀬名秀明、風紋 上・下 乃南アサ、ダブル・デュースの対決 ロバート・B・パーカー、日本大転換 出井伸之、沈黙 ロバート・B・パーカー、フリーター家を買う 有川浩、看守眼 横山秀夫、二度はゆけぬ町の地図 西村賢太

■11月の読書(日記リンク 前半後半
償いの報酬 ローレンス・ブロック、熱帯魚 吉田修一、英語ができない私をせめないで! 小栗左多里、水の手帳 伊集院静、鉄の骨 池井戸潤、パーク・ライフ(芥川賞) 吉田修一、スウェーデン館の謎 有栖川有栖、本当は恐ろしいグリム童話/本当は恐ろしいグリム童話〈2〉 桐生操、歩く影 ロバート・B・パーカー

■12月の読書(日記リンク 前半後半
インターネット新世代 村井純、八月のマルクス 新野剛志、夏を拾いに 森浩美、ひかりの剣 海堂尊、傷痕 矢口敦子、どうせ死んでしまうのに、なぜいま死んではいけないのか? 中島義道、鷺と雪(直木賞) 北村薫、スターダスト ロバート・B・パーカー


リストラ天国が選ぶ2012年チキチキ読書大賞!

◆新書部門第1位
大往生したけりゃ医療とかかわるな (幻冬舎新書)」(2012年) 中村仁一

◆外国作品賞
パイレーツ―掠奪海域― (ハヤカワ文庫NV)」(2009年) マイケル・クライトン
歩く影 (ハヤカワ・ミステリ文庫) 」(1994年) ロバート・B・パーカー

◆次点(4位)
フリーター、家を買う。 (幻冬舎文庫)」(2009年) 有川浩

◆栄えある第3位!
累犯障害者 (新潮文庫) 」(2006年) 山本譲司

◆惜しいもうちょいの2位!
神様のカルテ (小学館文庫)」(2009年) 夏川草介

◆独断の堂々1位
あかね空 (文春文庫)」(2001年) 山本一力

◆審査員(=私)特別賞!
血と骨 (幻冬舎文庫)」(1998年) 梁石日
 


1位の「あかね空」は圧倒的な存在感を感じた作品で、私が好きな時代小説の範疇にあります。しかし主人公は決して剣豪や有名人やモデルがあるわけではなく、仕事を得るために京から江戸へ出てきた縁もゆかりもない貧しい豆腐職人です。

京と江戸の食文化の違いに苦心しながらも、それを乗り越え、やがて店は繁盛させ、愛すべき息子へとその事業は引き継がれていく大河作品風でもあり、暗いマックには店を乗っ取ろうとする悪人との対決があり、危機一髪どんでん返しでハッピーエンドに終わります。淡々としていながらも読み応えのあるいい小説でした。

今年は直木賞など大きな賞に輝いた作品を何冊か読みました。この1位になった「あかね空」もそうでしたが、その他にも「廃墟に乞う」佐々木譲著や「鷺と雪」北村薫著、「ほかならぬ人へ」白石一文著もそれなりによかったのですが、いずれも中・短編なのでいまひとつ読み応えがなく、私の中では落選してしまいました。

その他、読んで損はないと思った作品に、「鎮火報」日明恩著、「影法師」百田尚樹著、「永遠の仔(1)再会(2)秘密(3)告白(4)抱擁(5)言葉」天童荒太著、「冬の童話」白川道著、「あぽやん」新野剛志著、「プロフェッショナル」ロバート・B・パーカー、「プラチナタウン」楡周平著など。いずれも読みやすく、グイグイと引き付けられていく感じが好きです。

もっと人の機微や情実を描いたような夫婦関係や家族関係、恋人関係のドロドロこってりした情景がお好みの方には、「風紋 上・下」乃南アサ著、「夜行観覧車」湊かなえ著、「無理 上・下」奥田英朗著、「さよなら渓谷」吉田修一著、「ほかならぬ人へ(直木賞)」白石一文著などがお勧めです。その極上ドロドロの最優秀が審査員特別賞の「血と骨」でもあります。

この「血と骨」は小説というべきか著者の体験談と言ったほうがいいのかわかりませんが、そのような自伝的小説です。文章や構成にはいかにも素人っぽい未熟さがあるものの、なにか引き付けられてしまう主人公の魅力や、多くの日本人が知らなかった、あるいは知っていても見て見ぬふりをしてきた在日朝鮮人達の戦前から戦後にかけての生き様と闘いをリアルに描ききったものです。

2位の「神様のカルテ」夏川草介著は映画にもなり大ヒットした作品ですが、新人(本業は医師)の作品とは思えない、地方の医療の問題と医師不足など社会に訴えかける内容と、美しい松本の自然、そして奇妙ながらも深くつながっている夫婦愛とが妙にマッチしていて、たいへんよくできた作品です。これを読むだけで医療問題は別にして、ぜひ小説の舞台となった松本市へぶらりと行ってみたくなりました。

映画も松本市でのロケが中心でしたが、病院の中の映像が多く、もう少し美しい松本周辺や信州の四季を織り交ぜてもよかったかなと思わなくありません。小説には続編(「神様のカルテ2」「神様のカルテ3」)が出てきていますので、またそれらを読むのが楽しみで、さらに映画も続編が作られることを期待しています。

3位の「累犯障害者」山本譲司著は2006年に書かれた本(文庫版2009年)ですが、マスコミで報道されることも少なく、ほとんど知らない世界でした。

障がい者が繰り返し引き起こす犯罪と、その根本原因を追求しようともせず、ただ健常者側の論理で、閉じこめておくために刑務所に送り込もうとする警察や国の仕組みを問題提起したルポルタージュ作品です。

私もこれを読むまでは、このような社会の矛盾を抱えているとは思いもしませんでした。あらためて多くの人に読んでもらいたいと願う作品です。

外国作品賞の「パイレーツ―掠奪海域―」マイケル・クライトン著は言うまでもなく「ジュラシック・パーク」などエンタテインメント小説の最高峰を書いたクライトンの遺作となる作品で、これ以降彼自身が書いた作品が読めなくなったのが残念です。

同賞「歩く影」ロバート・B・パーカーはスペンサーシリーズとして賛否両論ありますが、私はこのやや長編が気に入っています。多少パーカーの東洋人嫌いなところが垣間見られますが、肩肘張らずに安心して楽しく読めるハードボイルド小説です。

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