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NHKにようこそ! (角川文庫) 滝本竜彦

地元川崎(多摩区生田辺り)が舞台の小説という知識だけで買ってきましたが、結論を先に言ってしまうと「損をした」ということになります。

NHKといえば一般的には日本放送協会のことですが、それを勝手に自分流に「日本ひきこもり協会」と解釈し、引きこもり自慢をしているのがこの小説の主人公です。

その引きこもり生活は著者の実体験らしいのですが、それにしても文章力のせいなのか、まったく真に迫るものも盛り上がりにも欠け、ちょうどギャグが出てこないギャグ漫画を読んでいるようで、私にとっては時間の無駄でした。

しかしながらAmazonなどでこの本を検索すると、小説だけでなくコミック化もされていたりと、この作品をそれなりに高く評価している人もいるわけで、これはもしかすると50代のオヤジが読むにはハードルが高かったのかなと読後になって反省です。中年オヤジが雑誌CanCamを読んでも役にも立たないし面白くないのと同じ理由で。

前半は親のすねをかじって大学を中退し、そのまま就職もせず引きこもり生活。しかも贅沢に実家を出てマンションに1人住まいと、個人的な感情ではまったくもって許し難い状況。

後半ではいよいよ親からの仕送りが止まり、生活費がなくなりやむなく夜間道路工事の誘導係などちゃんとバイトをしているので、これは引きこもりとは言えず、単なるその日暮らしのフリーター。

そのような堕落した生活の中で、毎日しっかり食べ、コンビニで買い物し、公園で知り合った女性とデートし、次々と合法ドラッグを買ったり、いったいどこにそれだけの金銭的余裕があるのかまったく不思議な世界です。孤独死間際の単なる夢の中?って感じ。

ま、学校出て、その後は自分のため、家族のためと、働きづめに働いてきた普通の中高年にとっては、頭にくるだけのしょうもない話しなので、私のような人はくれぐれも読まない方がいいかもしれません。


舟を編む 三浦しをん

2012年の本屋大賞で第一位に輝いた三浦しをん著「舟を編む」は、松田龍平、宮﨑あおい主演で映画化もされ、今年の4月に公開されていました。本を読む限り盛り上がりもなく淡々としたストーリーですが、映画の成績はどうだったのでしょうかね?

松田龍平と言えば同じ著者原作の映画やTVドラマ「まほろ駅前多田便利軒」でも準主役を演じていますので、三浦しをん作品とは切っても切れない関係にあるのでしょうか。

著者の作品は、過去に箱根駅伝を描いた「風が強く吹いている」、三重県の山奥で営林業で働く若者を描いた「神去なあなあ日常」を読みましたが、いずれの作品も面白くて読み応えがあります。真面目に働く現代若者群像を描かせると「西の有川浩」(出身地が高知県)に「東の三浦しをん」って感じかな。

ストーリーを簡単に言えば、「老舗出版社が新しく辞典を出すにあたり、人選をしたところ、営業部でくすぶっていた入社3年目の大学院卒の変わり者を発見し、その彼が様々な難関(社会人にとっては当たり前のことで難関とはとても言い難い程度ものだが)をくぐり抜け、成長していく姿を描いたもの」で、その主人公が学生時代から住み続ける老朽化したアパートに、年老いた大家の孫が帰ってきたことで、新しく出会いが生まれ恋愛が始まったりもします。

物語は特に大きな波乱もなく淡々と進んでいき、長い月日を経てやがて辞書が完成するまでの行程が描かれているに過ぎません。そう言うことに興味がない人は薄味過ぎて退屈するかも知れません。

いっそ小説としては今回は脇役で、主人公と結婚することになる板前修行中の香具矢が、男の世界で一流の板前にのし上がっていく話しをもっと膨らませ、女性版「前略おふくろ様」っぽく書いたほうがずっと面白そうに思ったりします。

辞典がもうひとつの主役ですから、日本語についてのもうんちくも数々出てきますが、これって映画となり日本国外で上映された際、どういう見せ方をするのか不思議です。外国人に日本語の言葉の深い意味や語源、使われ方なんてわかるわけもないので。その辺りはうまく作られているのでしょうね。

巻末にはこの本を書く上で岩波書店(広辞苑)と小学館(大辞泉)の辞書制作担当へ取材したことが明記されていましたが、面白いのは映画化にあたっては、三省堂(大辞林)が制作協力し、制作者の中にはこの原作本の発行元光文社が入っています。その他の国語辞典を発行している大手出版社(例えば角川書店、新潮社、旺文社など)は、原作にも映画にも加われず、悔しい思いをしているでしょうね。

この小説ではテーマには上がっていませんでしたが、私の世代では普通に国語、漢和、英和、和英、現代用語、百科事典などが各家庭にありましたが、これだけ電子化が進んでくるとなかなか家それぞれで各書を購入すると言うことはないでしょう。

救いはまだ学校では辞書を使った学習を教えていますが、IT教育が進むとやがてはそれもなくなってしまいそうな気がします。こうした辞典や辞書は、やがて紙の書籍から、デジタル化されたデータでしかなくなってしまうのでしょうかね。


死への祈り (二見文庫) ローレンス・ブロック

マット・スカダー・シリーズ15作目のこの「死への祈り」はアメリカで2001年に発刊され、日本語に翻訳されたこの文庫版が出たのは2006年になります。

このニューヨークの刑事(のちに退職して探偵)を主人公としたマット・スカダー・シリーズが始まったのは「過去からの弔鐘」の1976年ですから、この15作目の「死への祈り」の2001年までには25年の月日が経っています。

私がこの著者の作品を最初に読んだのは1993年に短編集の「おかしなこと聞くね」でしたが、今回のマット・スカダー・シリーズに初めて触れたのは1999年になってからで割と遅めからでした。

同じく探偵が主人公のハードボイルド小説、ロバート・B・パーカーのスペンサーシリーズは1973年から亡くなる2010年まで書かれてきましたが、その間37年、主人公のスペンサーはほとんど年をとらない、いわゆる国民的漫画サザエさんと同じく、どれから読んでも主人公達の若々しい肉体とスーパーマン的活躍が期待できました。

しかしこのマット・スカダー・シリーズは、書かれた時期に合わせてそれなりに年を取っていき、その点主人公とともに自身も年を重ねていき、本当に現代を生きている主人公のようなリアル感があっていいものです。今度スペンサーとマットと、もう1人マイクル・コナリーのハリー・ボッシュの年表でも作ってみると面白いかな。著者のローレンス・ブロックもマット・スカダーの第1作を書いたときには意気盛んな38才でしたが、現在(2013年)はもう75才です。

さて本編のストーリーは、探偵の免許を取り上げられ、妻のエレインと悠々自適の生活をおくっていたある日、自宅の近くで弁護士夫婦が惨殺され、その後犯人と思われる二人が自殺死体となって発見される事件が起きます。

警察もマスコミも犯人が死んだことで一件落着としましたが、殺害された弁護士の妻の姪が、この殺人事件にはなにかスッキリしない疑問があることを主人公に相談したことから、暇にあかせて独自に捜査を開始します。

そうした中で、主人公の元妻の病死が伝えられ、現在の妻エレインに多少気兼ねしつつ葬儀に参列したり、ほとんど交流のなかった元妻との子供達の微妙な関係なども話の中に入ってきて、マットも年老いてきたなぁと感じさせられます。

やがてマットの執念が実ることになりますが、そこはミステリー小説ですから読んだ人だけのお楽しみです。しかしこんなにツキのある犯人って他には見たことがないです。


美しい隣人 (集英社文庫) 花井良智


 
2011年に仲間由紀恵と壇れい主演でテレビドラマ化され話題となった作品の小説版(ノベライズ)です。そのテレビドラマは見ていませんが、この小説では内容は少し違っているそうです。

郊外の住宅地の高台に建つ2軒の新しい住宅が舞台となり、その1軒に住む夫が大阪に単身赴任中で幼稚園児がいる専業主婦が主人公です。

その隣の家に、ひとりの美しい女性が引っ越してきます。その女性の夫はアメリカ人で、まだしばらくアメリカで仕事をしているのでここに住むのはインテリアコーディネーターの仕事をしている自分ひとりとのこと。

そしてこの隣人が引っ越してきてから、主人公に様々なトラブルが降って湧いてくることになります。無言電話、仲のよかったママ友との仲違い、姑との関係、そして大阪に単身赴任中の夫の浮気、、、

いや、ま、元々がテレビドラマですから、次回以降の番組を盛り上げるため次々と事件や裏切りが起きるのは常套手段ですが、ちょっとサイコ的な色彩が強く、私には抵抗があります。

以前読んだ石田衣良著「眠れぬ真珠」でも主人公に災難が降りかかる同じようなサイコチックな展開がありましたが、それに似ている感じです。幸せそうな夫婦の家庭が壊れていく様子は湊かなえ著の「夜行観覧車」にも似ていたりします。


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