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1502
剣より強し クリフトン年代記 第5部 (新潮文庫)(上)(下) Mightier Than the Sword(2015) ジェフリー・アーチャー
★★★

機は熟せり クリフトン年代記 第6部 (新潮文庫)(上)(下) Cometh the Hour(2016) ジェフリー・アーチャー
★★★

永遠に残るは クリフトン年代記 第7部 (新潮文庫)(上)(下) This Was a Man(2016) ジェフリー・アーチャー
★★★


時のみぞ知る クリフトン年代記 第1部」(2013年)から始まり、「死もまた我等なり クリフトン年代記 第2部」(2013年)、「裁きの鐘は クリフトン年代記 第3部」(2014年)、「追風に帆を上げよ クリフトン年代記 第4部」(2015年)へと続いてきた壮大な大河長編小説ですが、第5部から最終章の第7部まで、コロナ自粛中のお正月に一気に読みました。( )は日本語文庫版発刊年

第5部は2016年、第6部は2016年、第7部は2017年に日本語版文庫が発刊されています。

それにしても長かったです。物語はイギリスを舞台に、1930年頃から1992年までのおよそ60年間、主人公ハリー・クリフトンを中心にその前後を含む三世代にわたる物語です。

時代背景の違いや世代交代はありませんが、日本の小説で言うなら五木寛之著「青春の門」並みの長さです。

ストーリーをざっくり言うと、著者の代表作「ケインとアベル」の亜流で、二つの家系、ひとりは貴族であり、大企業経営者の息子、ひとりは、造船所の工員の息子で父親は早くに亡くなり母親がウエートレスをしながら息子を名門校へ進学させます。

そのまったく立場もクラスも違う二人が、全寮制の学校で知り合い、立場の違いを乗り越えて親しくなり、また妹と知り合いやがて家族同士になっていくものです。シェークスピアでもありますね。

物語はジェットコースターのように、良いときもあれば、どん底に落とされたり、はめられたりし、そのたびに絶体絶命の危機をなんとかしのいでいくという、毎章飽きさせない工夫がてんこ盛りです。

あるときは企業経営のビジネス・経済小説でもあり、ソ連から禁書を持ち出そうとしてKGBに捕まり、強制収容所送りか?という国際スパイ小説でもあり、M&Aを仕掛ける金融ミステリー小説でもあり、イギリス議会を舞台にした選挙運動など政治小説でもあり、家族との絆や恋愛など恋愛・ファミリー小説でもありと、様々な要素が込められています。

中には実在する政治家マーガレット・サッチャー(1925年~2013年)が登場し、主人公のひとりとも深く関わってきます。

サッチャーさんと言えば、昔みた映画「007 ユア・アイズ・オンリー」でもサッチャー首相のそっくりさんが首相役で登場していましたが、英国の首相としては、チャーチルに次いで多くの小説や映画に実名で登場している政治家ではないでしょうか。

著者が描く悪役は、わかりやすく徹底していて、しかも打たれ強く、なかなかしぶといのが特徴です。これでもかこれでもかとばかりに、主役達をいじめ抜き、したたかに罠にはめようとします。それも魅力にひとつとなっています。

著者自身、英国で政治家と作家の二足のわらじを履いて活動していましたが、詐欺に遭い大金を失ったり、買春スキャンダルで偽証罪に問われ2001年に有罪となり刑務所に服役するという波瀾万丈の人生です。そうした様々な経験を生かした内容がこの小説でも折々出てきて「転んでもただは起きない」人だということがわかります。

著者の小説は、文庫になったものはすべて読んできました。まだ読んでない新作は昨年発刊された「レンブラントをとり返せ」で、近いうちに読むことになりそうです。

著者も御年80歳、そろそろ引退が近いかも知れません。無理をせず、またウイットに富んだ短編でも良いので、面白い小説を書いてもらいたいものです。

【過去のクリフトン年代記シリーズ感想】
2013年10月後半の読書(時のみぞ知る クリフトン年代記 第1部)

2014年1月前半の読書(死もまた我等なり クリフトン年代記 第2部)

2014年6月前半の読書(裁きの鐘は クリフトン年代記 第3部)

2015年8月後半の読書(追風に帆を上げよ クリフトン年代記 第4部)

【関連リンク】
 12月後半の読書 生ける屍の死、こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話、人間の本性
 12月前半の読書 呪われた町、傘をもたない蟻たちは、2025年東京不動産大暴落、殺人犯はそこにいる
 11月後半の読書 砂の王国(上)(下)、おとなの教養2、晩秋の陰画、ダブル・イニシャル



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