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ハッピー・リタイアメント (幻冬舎文庫) 浅田次郎

ジェフリー・アーチャーやコナリー、フォーサイスなどと同様、文庫が出てくればなにも考えずにすぐに買ってしまう浅田次郎氏の小説です。タイトルからもわかるように、幸せな定年を迎えようと、これから定年を迎えようとする人には羨ましい限りの話しがいっぱい出てきます。

主人公は役所を早期に肩を叩かれたノンキャリア公務員で、典型的な天下りとして60歳定年までの5年間を過ごすため、戦後まもなくGHQの指導の元で作られた中小企業協会へ入社することになります。

解説で勝間和代氏が書いているとおり、この天下りの仕組みや仕事?の内容はまさに現実そのもので、とにかく5年間なにもしないでジッとしていれば多額の退職金がもらえてハッピーリタイアメントできるという素晴らしきかな人生はと言わんばかりの世界が描かれています。

しかし意外だったのはもう枯れてしまっていると思っていた新顔の二人が実はまだ枯れていない上に、一人は独身、一人は離婚し一家離散した後と言うこともあり、家族のためとかしがらみもなにも持っていないため、本来の仕事にせいを出してしまい、様々なことが起きてしまいます。

いずれにしても中高年者の悲哀が十分に描かれていますが、中でも『どれほど視力に自信があり、どれほど注意力にすぐれていても、けっして自分の目に見えぬ人間が世界にただひとりだけいる。ほかでもない自分自身である。だからたいていの人間は、自分が最も華やいでいた時代の姿を心の鏡にとどめて、誰の目にもそう映っているにちがいないと誤解している。その錯覚に気付いてさえいれば齢なりに尊敬もされ、大人になることも美しく老いることもできるのだが、それはなかなか難しい。』という文章に、ショックを受けない中高年者は少なくないはずです。特にこの本の主人公のように仕事一筋で生きてきた人にとっては。

あと、小説の中に「つぶれたリーマン(ブラザーズ証券)の(サラ)リーマンが可哀想」という表現が何度か出てきますが、私に言わせれば「リーマンのリーマンは上下を問わず実力以上の高額な報酬を長期間にわたりもらい続けていたわけだからいきなりクビになっても平気の屁」だと思います。なので全然可哀想じゃありません。

もっともつぶれる直前に入社した人は「お気の毒様、あぶく銭をもらい損ねたね」としか言えませんが、正しいリーマンならば新橋の焼鳥屋でサワーをチビチビと飲むのであって、リーマンのリーマンのように六本木ヒルズでワインなどかっくらうのではありません。


中国人の本音 中華ネット掲示板を読んでみた 安田 峰俊

近くて遠い国と言われながらも、すでに日本の貿易相手国としては戦後ずっと最大だったアメリカを抜いて一番大きくなった中国ですが、その実態と中国人の本音を正しく理解するには既存のメディアでは難しいのでしょう。

そこで、著者は中国への留学経験を生かし、日中の諸問題を討議できるサイトを運営していて、そこに書かれた両国民の意見や、中国のサイトに書かれたQ&Aサイトなどをピックアップし、この本にまとめました。

ネットに書き込みをする人達ですから、比較的若い年代層が多そうですが、日本の2chなどはかなり年齢層は高くなってきているとも聞きますので、そのあたりは不明です。

内容は「日本のサブカルチャー」「遠い過去になってしまった天安門事件」「中国にもしっかりといる日本のネトウヨ的な人達」「台湾やチベット・ウイグルの問題について」「中国国内のネット規制」などについて、中国人の本音が書かれています。

確かに毎年首相が替わり、長期的な国家戦略が組めず、リーダーシップも発揮できず国際社会においても右往左往している日本と、一党独裁で長期政権が可能、強い国作りにリーダーシップを発揮できる中国の政治と、果たしてもし国同士で競争するとしたらどちらが優れているかというと明らかなような気もします。

別に競争なんかする必要がないというのであれば、優劣をつけることもありませんが、ずっとアジアの盟主だった日本が一番と今でも思い続けている人が多く、中国の躍進には目を背け、様々な問題(事故や民族紛争、人権弾圧など)を過大にとらえ「やっぱり中国は遅れている」と溜飲を下げている人が多そうです。

しかし人口は日本の11倍以上、国土面積は25倍、国内総生産は日本を抜いて世界2位の中国をいつまでも遅れた国として見下しているのはもう完全に時代遅れの唐変木でしょう。

この本を読むと、島国根性の日本人とは大きく違う、広大な大陸国家に住む中国人の壮大な世界観や不満はあるけれど、これだけの大国家を統一し、動かしていくには仕方がないという政治体制への同調とあきらめがよく見て取れます。意外にも中国のネットを使っている人は、日本人以上にリベラルな人が多いのかもしれません。


木曜組曲 (徳間文庫) 恩田陸

恩田陸さんの小説は大好きで、「黒と茶の幻想」「光の帝国 常野物語」「まひるの月を追いかけて」「夜のピクニック」など十数冊は読んできましたが、最近はもっと視野を広くしようと考え、あまり読んだことのない人の作品を中心に買っていましたので久しぶりです。しかしこの作家さんは多作ながら描く対象は広く、作品ごとに違った印象を受けます。

この小説はいかにもアガサ・クリスティをインスパイヤして書かれた風で、密室で亡くなった女流作家の縁者達関係者一同が集まって、謎解きをするというミステリー小説で、2002年には映画化もされています。閉ざされた家の中で関係者が順番に推理したり告白していくという映画としてはもっとも低予算で製作できるスタイルです。

たいへんよくできた推理小説ですが、ひとつだけ言うと、一般的にミステリー小説の主人公というのは大括りに言うと「作家または編集者」か「刑事」のどちらかと言ってもいいほど頻繁に登場します。京都では「石を投げると学生か坊主に当たる」と言われますが、ミステリー小説界では「石を投げれば作家か警官に当たる」というのは世間一般から見ると、とても異常な世界に映ります。

それはもちろん恩田陸氏に限ったことではないのですが、作家さんが住む世界では同業者か出版社の編集部がもっとも近しい間柄で、手っ取り早くその人達を主人公にしてしまうのが仕事の中身についてもよくわかっていて楽なのでしょうけど、恩田氏ほどの才覚と幅広い知識があるならば、すぐ身近にいそうな人達を主人公にするような安易な設定は避けてもらいたかったなと思うのが残念なところです。


ドリームガール (ハヤカワ・ミステリ文庫) ロバート・B・パーカー

昨年死去したロバート・B・パーカーのスペンサーシリーズの小説も未読分が残りあと数冊となってきましたが、大手書店やamazonでも在庫がなくなっているものもあり、たまたま見つけるとすぐに買ってしまいます。このドリームガールは比較的新しく日本では2007年頃に出版されたもので、ちょうどその頃は他のシリーズが立て続けに文庫で刊行されていて、なぜかこの作品を見逃していました。

ロバート・B・パーカーや主人公スペンサー、あるいはハードボイルド小説については過去何度か書いています。

スペンサーシリーズの読み方(初級者編)
さらばスペンサー!さらばロバート・B・パーカー

今回は過去に2度(「儀式」と「海馬を馴らす」)危ないところを救い出した女性が、スペンサーの本拠地ボストンで高級娼館を経営していたところ、そこへ謎の相手から妨害が入るようになり、スペンサーが乗り出すというストーリーです。

助っ人にはホークはもちろん、最強のゲイと言われているテディ・サップも応援に駆けつけます。このテディ、名前がサップとつくので、どうしても私のイメージとしてはボブ・サップとなってしまうのですが、こちらは白人の銃使いです。

この小説のヒロインは少女の頃から売春をしていて、現在もその中から抜け出せずにいます。スペンサーと恋人スーザンとの会話の中で娼婦についての話しとなり、スペンサーは若い頃に兵士として従軍していた時、その休暇を使い仲間達と「巣鴨のホテルに泊まり、娼婦を買い、そして戦地へ戻った。娼婦を買ったのはその時が最後」と語る場面がありますが、過去の話とはいえ恋人に自分が娼婦を買ったことがあるなんて話しをするとはなんともはやです。

そこで、あれ?スペンサーってベトナム(実質的なアメリカ参戦は1965年~1975年)へ行ったことあったっけ?と思いましたが、スペンサーシリーズ第1作目は1973年の発行で、その時既に警察官を経験した上で、探偵に職を変えていましたからちょっと無理があります。

解説を読んでわかったのですが、スペンサーは1950年代の朝鮮戦争へ兵士として行ったことになっていたそうで、このシリーズが大ヒットして、約40年間も続いてしまったものだから、そこのあたりの年代が合わなくなってきたということです。確かに仮に20歳で朝鮮戦争へ従軍していたとすれば、今は80歳近い年齢となりますから、ちょっとハードボイルドのイメージが崩れてしまいます。小説の中でも「戦地に行った」としか書いてなくぼかした扱いになっています。

小説の中では一切年齢は明かしてきませんでしたが、イメージとしてはスペンサーはシリーズ最初の頃は30代後半、最近のものは40代の半ばという感じがします。理由は、ボストン市警の警部(マーティン・クワーク)にいつもタメ口を聞いているので、さすがに30代ではありえないだろうと。

40年経っても主人公はまったく変わらないか、せいぜい10歳ぐらいしか歳をとらないのは、サザエさんやちびまる子ちゃんを見てもわかるとおりです。

※スペンサーシリーズの参考サイト(Clues Are My Game SPENSER with an S






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