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黒い家 (角川ホラー文庫) 貴志祐介

今ではすっかり売れっ子のミステリー小説家貴志祐介氏の比較的初期(1997年初出)のホラー作品です。

主人公は生命保険会社の京都支社に勤務する独身男性です。著者は元朝日生命に勤務していたことがあり、生命保険会社の様々な内部事情が散りばめられなかなか興味深いものがあります。

特にこの小説のテーマでもある保険金殺人や不正受給の方法が詳しく紹介されていて、これを読んで保険金詐欺の不正行為を思いつくという人が出てきても不思議ではありません。

そう言えば昨年2011年のNHKドラマ「ラストマネー -愛の値段-」というのが放送され、そこでは伊藤英明演じる保険金支払い査定人が保険金詐欺の不正や犯罪を暴いたり、できるだけ支払いを免れようとする会社の姿勢など、生命保険会社の光と影をうまく演じて好評を得ていました。

この小説では、主人公と保険金の支払いを求める「黒い家」に住む異様な夫婦とが対決するわけですが、私は半分ぐらい読んだ時点で、この犯罪の真の主犯はこいつだなととすぐにわかってしまいました。それが誰かは読んでからのお楽しみです。

私でも推理ができるミステリーとしてはオーソドックスとも言える設定ですが、保険金を得るためなら我が子を殺したり、自分の指だけでなく腕を切り落とすなど背筋が凍るような話しで暑い夏にはもってこいの小説です。


人生の大問題を図解する! 永田 豊志

いかにも元リクの起業家が自称しそうな「知的生産研究家」とよくわからない著者紹介ですが、いまや若者からカリスマ的存在と支持され順調にビジネスを拡大しているようで結構なことです。

今の若者の気持ち惹きつけるには「こうすれば金持ちになれる」「成功者になるためにはこうしろ」と迷いなくキッパリと背中を押してあげるのが一番いいようです。

2011年12月に発刊された本書で取り上げるテーマは大きく5つあり、「お金」「英語(語学力)」「仕事」「家族」「思考力」です。タイトルにはありますが「図解」とはちょっと言い過ぎで、一般的に公表されている各種のデータやグラフとカットイラストがところどころに差し込まれているに過ぎません。

そして気をつけなければいけないのが、よほどの自信家なのでしょう、自分の考えに多少酔ってしまっている例が見られ、例えば「思考力」において「ビジネスには論理的思考法が必須なのでこれからは理科系能力が重要」と断言し、その代表的な人に本田宗一郎氏などを挙げていますが、本田氏は現場第1の偉大な経営者だったということは間違いありませんが、それこそ中卒で丁稚奉公した苦労人で、著者が言うような数字に明るい理論派ではありません。それはもっぱら二人三脚でやってきた藤沢武夫氏の役目でした。

理数系が得意な経営者も数多くいることはわかりますが、楽天三木谷社長やユニクロの柳井正社長のように非理科系社長の活躍などの例も多く、著者の決めてつけを丸ごと信用するのはいかがなものかなぁと思わなくもないです。ま、二人とも数字に明るいというのは間違いありませんが、経営者になればそれは自然と身につくもので、もしそれが身につかない場合は、本田氏やソニーの井深のような人のそばに藤沢氏や盛田氏がいたように共同経営者が必ず現れるものです。苦手なことは得意な人にやってもらうというのが、今も昔も普通の考え方です。

さらに日本の危機を煽る例として中国では日本の10倍もの工学系学生がいるとデータで示されても、今や世界の工場(製造業)としての地位が確立していて人口が日本の10倍以上の国と人数で比べられても別に驚くに値しません。そういう誤解を与えてしまいそうなデータがいくつか見られますので、闇雲に信頼できません。広範囲な知識がまだない若い人を騙すには、こうしたデータを都合よく駆使するやり方は有効な手法なのでしょう。

細かいことは置いておき、これを読むことで、若い人にとってはこれからの人生の中で、ヒントや心掛けておこうと思うことがいくつもありそうです。若いビジネスパーソンに著者が人気がある(らしい)というのもうなずけます。

これもひとつのビジネス本というか自己啓発本ということになりますが、今の若い人は「英語や中国語を学ばなければならない」し、「稼いだお金をうまく運用して老後に備えなければならない」し、「理数系の思考法を身につけて論理的な発想力を鍛えなければならない」とすると、なんだかとても余裕のない、味気なさそうな人生だろうなぁと思わないでもないです。


パズル・パレス (角川文庫)(上)(下) ダン・ブラウン

 
著者は2003年に発刊された「ダ・ヴィンチ・コード」で一躍ベストセラー作家へ到達したまだ40代のアメリカの作家さんですが、その世界的な大ヒットのおかげで埋もれてしまっていた過去の作品が急浮上することになりました。その中にはすでに映画化もされ大ヒットした「天使と悪魔」(2000年)や今回のデビュー作品「パズル・パレス」(1998年)があります。

世界中に拡がるコンピュータネットワークのデータを集めて分析するアメリカの機関に勤務する暗号解読スペシャリストの女性と、その恋人の言語学者が主人公で、世界を股にかけた壮大な、、、と言いたいところですが、「ダ・ヴィンチ・コード」などと比べると底が浅く荒唐無稽なドタバタ劇としか思えないのが残念です。

現在の通信では、郵送のものはもちろん、電話も盗聴されていると考えるのが普通で、それが例えデジタル暗号化されていたとしても、国レベルの専門機関にとっては解読や盗聴は容易いことです。

急速に普及が進む電子メールにおいても、暗号化することで、一般には安全と言われていますが、それは個人や一般企業レベルの話しで、国家の安全保障機密や国際謀略を企てる犯罪者やテロリストなどのレベルにおいては、隠したい利用者と、解読したい国家との間で壮絶な闘いが水面下で繰り広げられていることが想像できます。

ストーリーはアメリカの暗号解読機関に対し、日本人技術者が絶対に解けない暗号技術を開発し、それを公表されたくなければ、すべての暗号を解読し盗聴していることを世界中に公表するように迫ります。

その絶対に解けないとされる暗号技術のパスワードを求めて主人公の一人言語学者が日本人技術者がいるスペインへ派遣され追いかけることになりますが、なぜ特殊な訓練を受けたこともない一介の学者風情が、国家機密を取り扱う重要な役目にたった一人で送り込まれるのかすごく不思議でなりません。それに気がつくと、あとはだいたいの展開が見えてきてしまいます。


KAPPA (徳間文庫) 柴田哲孝

私と同年齢の作家柴田哲孝氏の作品では以前に「Tengu」(2006年初出)を読みましたが、その小説の大ヒットにより、前に刊行されていたフィクションのこのデビュー作品があらためて再版されたようです。したがってこの小説に登場した人物が、その後の「TENGU」などにも登場しています。

著者はパリダカラリーにも出場したり、アマゾン流域へ冒険したりとなかなか活動的な方で、フィクション小説以外にも多くのノンフィクション作品も出ていることでも有名です。

内容はタイトル通りの河童伝説に基づくもので、現代の茨城県にある牛久沼(龍ケ崎市)で河童らしき動物にバス釣りをやっていた男性が襲われ半身を食いちぎられて死亡するという事件が起きます。

フリーライターで何度か牛久沼へバス釣りにも来たことがある主人公がキャンピングカーでその事件の真相を探るべくやってきます。この主人公は世界中を歩き回り、アマゾンなどへも釣りの冒険に出掛けたとのことですから、著者の分身とも言えそうです。

この河童というのは想像的動物と言うことで、全国各地にその形跡が残っていたりしますが、いわゆるオカルト的な話にはならず、いたって現実的で上質なミステリー小説に仕上がっています。

この小説の中では、単にミステリーを楽しむというだけでなく、様々な外来生物が日本へ持ち込まれることによって、日本古来からの生物が危機に瀕し、それらを昔から育て獲ることで生活していた人々を苦しめるという環境問題に大きな一石を投じた内容となっています。

「kappa」から「TENGU」といわゆるUMA(未確認動物)シリーズはその後「DANCER」(2007年)へと続いていきます。




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