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労働者派遣法が改正される方向で進められています。

今回の主な改正趣旨としては、
(1)特定労働者派遣事業と一般労働者派遣事業の区別を廃止し、全ての労働者派遣事業を許可制とする。
(2)すべての業務に3年の期間制限

となっていて、私の個人的感想を言えば、可もなく不可もなくどうでもいいやという感じですが、労組を中心として反対意見の声は根強く出ています。

派遣労働者の数は、全雇用労働者(5522万人)に占める割合からするとわずか1.6%、非正規労働者(1813万名)の割合からしてもたったの5%足らずという少なさでありながら、なぜこの派遣労働だけがいつも非難の的にされるのかがよくわかりません。

本当なら、非正規雇用の中で多くを占めるアルバイト・パートや、契約社員、嘱託について、社会の保険加入、最低賃金の引き上げや労働条件の改善、希望する人の正社員登用などをもっと強く訴えかけるべきではないのかなといつも思ってしまいます。

総務省統計局 平成24年 労働力調査年報より雇用者の就業状態をグラフ化


さらに言うと正社員雇用に就けない(就きたくない)ので、契約社員や派遣などに頼っている人達の意見も取り入れて、転勤のない地域限定正規社員制度とか、介護や子育てのために時短就労が可能な正社員制度の導入推進活動、有給休暇の完全取得促進、そして正社員の残業を減らし、中小企業では当たり前の違法状態の残業を厳しく取り締まる法律を作らせるとか、他にやることあるでしょ?って言いたいところです。

なにも1.6%の派遣労働者のために、国会を揺さぶっての大騒ぎなどしなくってもってところですが、これが日本の中では普通にまかり通っている「巨悪には目をつぶり、些細なことは針小棒大に祭り上げて糾弾する」、こそくな役人どもと、それに付き従うマスコミがよく使う手で、その手を盲目的に労組までが使ってどうするよと言いたいところです。

そして、それには話題性を高めるため「年越し派遣村」などと実体を伴わない名称を付け、自分の名前を売りこみ、知らない間に内閣府などの潜り込みに成功した湯浅なにがしの戦略が効いたのは言うまでもありません。

さて、まず(1)の派遣事業の許可制ですが、正社員として雇った人を別の企業などに派遣をする場合の特定派遣事業について届け出制から許可制に移行というのは、事業者にとってはちょっと気の毒な感じがします。

特定派遣事業だけやってきた事業者の手間や経費が増えることで、当然ながらその分派遣労働者の賃金にしわ寄せがいき、さらに面倒なお役所への申請作業に嫌気して事業を撤退するところも出てくるでしょう。ま、事業をやるやらないは自由ですが、そこからあふれた派遣労働者は失業し、新たな就職先を探さなければなりません。

許可制に変わって嬉しいのは権限がより強化される厚生労働省や地方の労働局、ハローワークなど、官僚や役人達だけ。つまり仕事が増える(=予算が増える)のと、さじ加減でどうにでもできる支配下の派遣事業者が増え(権限が大きくなる)、天下り先の確保にも有効です。

(2)の期間制限については、コロコロとよく変わるので、なにがなんだかよくわかりませんが、今まで期間に制限のなかった職種においても3年以内という制限が設けられるということで、これに対してなぜ労組が反対するのかわかりません。

人材派遣は元々テンポラリー(臨時)システムとも言われるとおり、あくまで臨時雇い的なところからスタートしています。

しかし業種や職種によっては臨時とは1日なのか、1ヶ月なのか、1年なのか、3年なのか曖昧なところがあり、例えば、リニアモーターカーの建設や、東京オリンピックみたいな大きなプロジェクトなどは5年10年単位の一時的な仕事やその雇用も考えられます。

ノーベル賞を受賞した学者さんが、あるプロジェクトで研究結果が出るまでには何年もかかるが、その研究を手伝ってくれる専門性の高い派遣社員(契約社員?)の期限(補助金対象期間)が決められていて困ると訴えていたこともあります。ハッキリと期間が決まっている仕事であれば、3年以内なら派遣、それ以上なら契約社員とか、まだ対応できますが、そうではない場合に融通が利かず困る人も出てくるのでしょう。

ま、でも一般的にさすがに3年以上継続する場合は臨時的とは言えないでしょうということから、3年以内で決まったようなところもあり、今回ひとつの企業の同一職種で3年以上同じ人を派遣してはならぬということが決まれば、誰でもできる仕事なら3年置きに事業者は派遣社員を入れ替えるだけのことで、入れ替えられてしまうことになる「3年前よりは確実に3歳年齢が上がった労働者」は、また仕事探しを始めなければならず、すぐに次の仕事にありつけなければ失業してしまうという憂き目に遭うことになります。いったい誰のための3年制限なのでしょうかね。

長期の就労を希望していても、3年以上はダメよと、それが嫌なら正規雇用に就きなさいというのが国の考え方なのでしょうが、残業や転勤ができなくて正社員雇用を求めない人や、自分で働く地域を選び、家事や介護の関係で定時勤務を事前に約束してもらえる派遣就労を希望する人も多く、そうした労働者側のニーズや希望を考えられていないように思えます。

労働者の中には様々な考えや条件の中から正社員を選んだり、パートや派遣を選ぶ人がいるのが普通です。正社員には正社員のメリットがあるようにパートにはパートの、嘱託には嘱託の、そして派遣には派遣のメリットがあります。

そうした労働者側の考えを無視して、わずか1.6%の比較的叩きやすくニュースでも取り上げられやすい派遣業界や派遣就労そのものに牙をむいて「なんでも反対」では昔ながらの30~40年前の硬直した社会党や労組となにも変わりません。

派遣業界もイメージを大事にするためか、残念ながらいつも叩かれるままで、嵐が過ぎ去るのをジッとおとなしく待つだけというのも情けない話しです。それには事業が厚生労働省の許可制で首根っこを押さえられていて、自由な動きを制限されているということもあるでしょう。

しかし業界団体としては、国の雇用を守るのは自分たちなんだという気概を見せてもらい、派遣業界が今まで日本の経済発展と雇用の拡大にどれほどの役割を担ってきたのか、もっと国民にわかりやすくPRすべきでしょう。わずか1.6%ではそれも言いにくいでしょうけど。

鉄鋼や金融、商社、通信、建設、製造業などと比べると、まだ比較的新しい業界団体で、その力も立場も弱いので、なかなか統一した広報ができていないようですが、最初に派遣法ができてもうすぐ30年になります。そろそろ派遣会社の逆襲に期待したいところですが、叶わぬ夢でしょうかね。


【関連リンク】
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