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1000
まず、「リストラ天国日記」が2002年のスタートから1000回に達したことをお伝えします。パチパチパチ。

独断と偏見に満ち、さして教養もないつまらない日記ながら、時々でも読んでいただいている方には、たいへん感謝しています。

自己満足と言いつつも、わずかながらでも読者がいることが、なにより書き続けるひとつのモチベーションとなっていることは確かです。

抱負なんてものはありませんが、曲がりなりに14年間継続してこられたことは、ちょっと誇らしく思っています。

もし突然予告なく日記が数ヶ月更新が途絶えた時は、きっとどこかで野垂れ死にしたと思ってください。一応は今のところ同居する家族がいますので、孤独死は免れると思いますけど、、、

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

人類資金 (講談社文庫) 1・2・3・4・5・6巻 福井晴敏

2013年以降順次刊行されてきた作品で、2015年7月に発刊された第7巻が最終となっています。

その6巻まで一気読みしました。と言っても各巻は短編と中編のあいだぐらい、文庫で1巻あたり200ページ程度の短い展開ですので、読むのにそれほど時間を要するものではありません。

ただし、まだ未読ですが、最終の第7巻だけは700ページあるそうです。

内容はM資金にまつわる陰謀や情報戦で、M資金詐欺を働いていたフリーの詐欺師が、謎の組織に勧誘され、そのM資金を管理している財団から盗み出そうとする物語です。

M資金とは連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)が占領下の日本で接収した財産などを基に極秘に運用されていると噂される秘密資金のことで、このあるのかないのかよくわからない、徳川埋蔵金のように、時々出てきては消える、詐欺によく使われる巨額の財宝です。

このM資金をテーマにそれまで温めていた映画監督の阪本順治氏と作家の著者がタッグを組んで、映画と小説でコラボした作品となっています。

主人公はM資金をネタにして企業から金を巻き上げる詐欺師の男。この詐欺師が、M資金を奪い取ろうと考える謎の男から勧誘をうけ、同時にM資金の保全をしている市ヶ谷(防衛省)からも追いかけ回されることになります。

映画は2013年に佐藤浩市主演で公開されましたが、興行成績はあまり芳しくなかったようです。私もテレビで映画のCMが流れているのは知っていましたが、見ていません。

とにかく、なぜこのような1冊あたり200ページ程度の薄い本にしたのかよくわかりません。1~3巻まとめて上下巻の2冊+最終話1冊の合計3冊にまとめて欲しかったなというのが読者としての率直な感想です。

それにしても中途半端な6巻で終わってしまい、早く最終巻の7巻を手に入れなきゃ、今までのあらすじを忘れてしまいそうで焦ります。なんでも6巻まではたいした活躍をしてこなかった主人公の詐欺師が大活躍するそうで楽しみです。

★☆☆

著者別読書感想(福井晴敏)

  ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

下流老人 一億総老後崩壊の衝撃 (朝日新書) 藤田孝典

著者は生活困窮者支援のNPO法人「ほっとプラス」代表理事で、学者さんが統計や取材で書くレポートではなく、いま現場でなにが起きているかを一番よく知っている人が書いているところにこの本の特徴があります。

発刊は2015年6月で、2014年にNHKスペシャルで「老人漂流社会 “老後破産”の現実」などの放送もあり、旬のテーマでタイムリーに出せた話題書ということで、2015年のベストセラーとなっています。

「下流老人」とは著者が造った造語ですが、その定義として「生活保護基準相当で暮らす高齢者およびその恐れがある高齢者」としています。つまり生活保護を受けて暮らす高齢者と、生活保護の受給額相当しかない年金で暮らす高齢者ということで、その数はおよそ600~700万人と推定されています。

65歳以上高齢者数は2015年で約3300万人ですので、およそ全体の20%の高齢者が下流老人に該当することになります。

「え?高齢者は統計では平均2000万円以上の預貯金をもつ裕福な人が多いのじゃなかったっけ?」って言われそうですが、平均ではその通りですが、若い人の中に非正規と正規社員格差問題があるように、いやそれ以上に長年の格差が積み重なっていて、億の資産を持つ高齢者と預貯金がまったくない高齢者に分かれています。

「若いうちに貯金をしていない報い?」と切り返えられそうですが、本書でも紹介されますが、自身が病気になり長期治療を受けて1千万円以上あった退職金もすぐになくなったとか、働き盛りの時に親の介護のために勤めを辞めざるを得なかったり、子供が中学生の頃に自閉症に罹り、その後ずっと働けなく何十年と病院通いをして貯金したくてもできなかったという高齢者も多くいます。

一方では、裕福な高齢者も多くいると、本書の「1億総老後崩壊」という副題というか煽りに違和感や反論があるというのも、本書が広く多くの方に衝撃を与えたゆえのことでしょう。

そのひとつが、
「1億総下流」は嘘っぱち「富裕層」101万世帯(PRESIDENT)
など。

上記の記事に出てくるスーパーリッチ(事業収入、不動産収入、配当収入、給与収入が並行してあるような人)や鳩山さんみたく巨額な遺産があるような人は除き、30代で年収3千万円があっても、あるいは40代で資産1億円があったとしても、その人が75歳、90歳になった時点で、果たして現役時代と同じように裕福なままでいられるかという保障はどこにもないというのが現実で、一歩道を誤ると下流老人になりかねないという点では本書の通りだと思います。

老後資金としてため込んでいた数千万円をオレオレ詐欺で騙され奪われる高齢者、認知症を患った高齢者に高額な不要な物品やリフォームを売りつけて数千万円を搾取する業者、子や孫の心臓移植手術など難病のためにアメリカで手術を受けるために数億円の費用を借金して負担する家族、投資をして預けていた先が破綻して紙くず同然になってしまった債権など珍しい話しではなく日常的によく起きていることです。

現役時代ならやり直しができて、また稼ぐことができても、70歳、80歳の高齢者にその意欲や体力、健康があるかっていうとかなり難しく、一度下流に落ちてしまうともう復帰ができないというのが下流老人なのです。

★★☆


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