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政治的な話題にはこのブログであまり触れないように心掛けていますが、気になって書かずにはいられないのでちょっとだけ。

いま日本は人口が減少しつつある中で、高齢者人口だけが増えていくという難題を抱えていることは中学生で知っていることです。

若い労働力として期待される人口が大きく減少していくことで、身近なことで言えば、国内消費が減り続け、企業収益も国内需要に限ってみると業界全体として減少していくのは当然のことです。

また、住宅では世帯数が頭打ちとなり空き家が増え、過疎化が進み、限界集落や消滅集落が増えていき、人口減少が都会よりも早く進む地方の自治体では税収不足から道路や橋、上下水道などライフラインのインフラを維持していくのが大変になってきています。

2033年の空き家率は27.3%「有効活用進まなければ上昇」野村総研調べ(新建ハウジング)
2018~2033年の空き家数・空き家率は、既存住宅の除却や、住宅用途以外への有効活用が進まなければ、2013年の820万戸13.5%から、2033年に1955万戸27.3%へと、いずれも上昇する見込み。

限界集落マップ2010-2040(BLOGOS)
2015年時点で限界集落は17存在し、2040年にはその10倍の169に増加すると予想される。限界集落予備群も合わせれば2040年にはおよそ400の自治体において社会的共同生活の維持が難しくなる

そのような中でも一方では、まったく別の問題とは言え、北方領土問題や尖閣諸島、竹島などの領土帰属、領有問題について、国内外で激しい議論や交渉がおこなわれています。

もちろん領土を他国からの侵略から守り、他国に占有されている島は返還交渉をおこない、後世に引き継いでいくのは、現代人の勤めです。それはわかっています。

例え現在ほとんど使われていない島であっても、領土とすることで、将来は付近にあるかもしれない海底油田やレアアースなどの海底資源が採取できたり、漁業など海洋資源を独占的に利用できたりと、少なくないメリットがあります。

ただ、気にかかるのは、いま安倍総理が任期中にと急いで取り込んでいる「北方領土のロシアからの二島先行返還交渉」です。

現在占有している場所や島を他国に渡すということは非常にまれなことで、渡す側にとって大きなメリット(=莫大な経済効果など)がなければ、普通は考えられません。

香港とマカオの返還は元々が99年の租借地でしたから期限が来て返却しただけで、自国の領土を譲ったわけではありません。

つまり今回の北方領土返還についても、莫大な補償金?や経済援助を支払うこと、今後何十年何百年と継続する保障や一部の支配権など条件が付くことことは明らかでしょう。

本当にそれで良いのでしょうか?

北方の小さな2島、せいぜい数十名が様々な国の援助が受けられてえやっと住めるであろう環境に厳しい島に対して、様々な日本にとって不利な条件付きで、しかも大金(税金)を支払ってでも得ることが、日本国民にとって本当に望ましいことか?役立つのか?って考えるわけです。

もちろん領土は返還してもらいたいのは誰しも同じです。

但し、それは「様々な不合理な条件とか、社会保障費を削ったりこれから日本で生きる人が背負う借金となる巨額の税金を投入しなくて済むのなら」というのが多くの日本人の本音ではないでしょうか?

国の支援なしでは人がまともには住めないような北限の小さな島よりも、国内には温暖で、肥沃でもっと広い土地がいくらでも耕作放棄地として捨てられている現在、返還交渉中の2島返還のメリットは島周辺の水産業だけに限定されます。

防衛上必要だ!というと、おそらくロシアが返還に応じるわけがありませんから、そこに軍事拠点や設備を設けるのは不可能です。

もしそうであれば、その2島返還のために、それでなくとも国民ひとりにつき850万円もの借金まみれのくせして、多額の税金を投入するのはどうでしょう。

北方領土返還と言えば「旧島民が先祖代々のお墓にお参りをし、再びそこに住みたい・・」という感情や情緒に訴えるような話しが通例で、限界集落や消滅集落でやむを得ず先祖代々のお墓を墓じまいをし、都市部の医療や介護の設備が整った場所へ引っ越しをする人達が多くいる中で「旧島民のみなさん、先祖代々の故郷に戻れて良かったですね」ということで、本当にめでたしめでたしで良いのでしょうか。

お金(税金)も、政治のエネルギーも、外交手腕も、少なくとも多くの国民にとって恩恵があるとは思えない北方領土以外に向けるべきではないのかと思っています。

もちろん交渉自体をしないというのではなく、粘り強く、少数で交渉を継続するのはやぶさかではありません。

ただ権力を手にした政治家の功名のために、損得を考えず返還交渉を急いで進めるようなことがあってはならないのです。

それに百戦錬磨のプーチン大統領に、甘ちゃんな日本の政治家や官僚が、こうした外交交渉でまともにかなうとも思えず、急げばそれだけ足下を見られ、ロシアのいいように扱われるのは見えています。

少なくとも、今が北方領土返還交渉の絶好の機会とはまったく思えないのですが、政治家は歴史を動かして自分の名を永久に残したいが為に、そのために巨額の税金を使うことをいとわないので、強権者に追随し、また旧島民の弱い者の味方風を装い正義感ぶるマスメディアを含め、世の中がそういう方向へ流れていってしまいそうな昨今を憂うばかりです。

【関連リンク】
1211 過疎と限界集落の行方とコンパクトシティ
1069 世帯数や住宅総数は増えていき、空き家も増える
1053 空き家問題を考える
790 空き家が増えている
 


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