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今やほとんどの人が持っているスマホのカメラがすさまじい勢いで高性能化しています。

高機能化メラが得意としていた夜間撮影モードや背景ぼかし、手ぶれ防止などは当たり前、最近増えてきた多眼カメラ以外でも、アプリで画像を3D化できるものまであり、もうスマホさえあれば(専用の)カメラやビデオを別に持っていなくても事足りるようになってきています。

そうなると、カメラは売れなくなり、超望遠や超広角、超高精細などが必要なプロカメラマンや趣味でやっているハイアマチュア(いわゆるカメラマニア、写真マニア)の需要以外で購入者はいなくなっているというのが実情です。

私の持っているスマホカメラは、単眼(レンズがひとつ)で、しかも解像度も高くないので、画質はイマイチですが、それでもスマホとカメラと、普段どちらを多く使っているかというと、8:2ぐらいでスマホ撮影が多いのが現状です。

ちょうど、好きで買った高級セダンと、ゲタ代わりの軽自動車と2台持ちの人が、「結局は軽ばかりに乗っている!」というのに似ています。私の場合も、小型2ボックスカーとバイクですが、「燃費も良いし渋滞知らずでバイクばかり乗っている~!」というのが現実です。

かつてカメラ産業は、自動車や時計、家電品などとともに、Made in Japanが世界を席巻してきた歴史があり、貴重な日本の産業資源でもありましたが、今はその立場も危うくなってきています。

どれぐらいカメラの生産量、出荷量、金額が変わってきたか、2009年と2019年で比較した表が下記です。データ出典はいずれも「CIPA 一般社団法人カメラ映像機器工業会」です。

2019年 生産 総出荷
デジタルスチルカメラ合計 14,882,729  440,014,774 千円  15,216,957  587,143,002 千円
レンズ一体型 6,622,012  107,683,151 千円  6,755,467  130,137,331 千円
レンズ交換式一眼レフ 8,240,717  332,331,623 千円  8,461,490  457,005,671 千円
一眼レフ 4,417,993  143,760,695 千円  4,504,987  174,635,831 千円
ミラーレス 3,822,724  188,570,928 千円  3,956,503  282,369,840 千円
 ---------------------------------------
2009年 生産 総出荷
デジタルスチルカメラ合計 103,040,969  1,347,609,821 千円  105,863,632  1,620,798,550 千円
レンズ一体型 93,270,116  998,463,519 千円  95,952,937  1,161,940,656 千円
レンズ交換式一眼レフ 9,770,853  349,146,302 千円  9,910,695  458,857,894 千円
 ---------------------------------------
2019年/2009年対比 生産 総出荷
デジタルスチルカメラ合計 14.4% 32.7% 14.4% 36.2%
レンズ一体型 7.1% 10.8% 7.0% 11.2%
レンズ交換式一眼レフ 84.3% 95.2% 85.4% 99.6%

カメラ全体では生産、総出荷台数は14.4%まで落ち込んでいます。金額ベースでも生産で33%、総出荷で36%まで下落しています。

2009年当時は、カメラというとすでに銀塩フィルムからほぼデジタル化への移行が終わっていましたが、デジタルカメラはレンズ交換ができないコンパクトカメラと、レンズ交換ができる一眼レフカメラの2種類で、ミラーレスカメラは登場こそ2008年からですが、一般化するにはもう少しあとになってからです。

そのコンパクトカメラの2019年/2009年の比較では、生産・総出荷台数がわずか7%に減少し、生産・出荷額は11%に減少しています。ざっくり9割減少したってことです。

一方、プロやハイアマチュアが使うことが多い一眼レフカメラ(2019年はミラーレスカメラ含む)は、生産・総出荷で84~85%、生産・総出荷額では95~100%と、こちらはこの10年間ほぼ横ばいです。これは産業界にとっては数少ない喜ばしい結果です。

つまり、カメラの需要は、スマホとバッティングするコンパクトデジカメが影響を受けて9割減少しているが、2019年のカメラ台数の55%を占める一眼レフカメラ(ミラーレス含む)は横ばいで踏ん張っているということです。

崖っぷちのデジカメ各社 高機能や動画で生き残り 市場規模ピークから9割減(SankeiBiz)
カメラ映像機器工業会によると、デジカメの世界出荷台数は平成22年(2010年)にピークの1億2146万台を記録したが、令和元年(2019年)は9割程度少ない1521万台まで落ち込んだ。今年は東京五輪の“特需”も期待されていたが、逆に新型コロナの影響で需要が急減し、「とどめを刺された」(業界関係者)との見方も広がる。

この記事では、コンパクトカメラと一眼レフカメラの区別はなく、カメラ総出荷台数での比較なので、「え!9割減!」ちょっと誤解を受けそうです。

というのはコンパクトデジカメと一眼レフカメラでは金額で比べると大きな差があり、台数が9割減でも総出荷金額では6割減程度(それでもデカいですけど)で収まっているからです。

コンパクトカメラの1台あたり平均金額は2019年で19,260円、一眼レフカメラは54,010円です。3倍近くの差があります。また一般的には、より高付加価値がある一眼レフカメラのほうが、利益率も高い(原価率は低い)ので、利益を見ればもっと違った割合になるでしょう。

とは言え、コンパクトカメラの凋落はもう歯止めが効かないところまできているのは確かで、記事にもありましたが、今後はより一眼レフカメラに近い性能をもつ、高機能でユーザーをつかんでいく他、生き残りは難しいでしょう。

もっともこのカメラ産業は、一般市販用カメラだけをビジネスにしているわけではないので、医療用機器や光学センサー技術など、他の優位性が得られる分野へ力点を置き、やがては市販カメラからフェードアウトしていくかも知れません。

上記の総出荷量は日本を含む世界中への出荷ですので、国内向け出荷台数・金額はどうなっているかというと、下記の表です。

2019年 日本向け
デジタルスチルカメラ合計 2,315,868  75,928,531 千円
レンズ一体型 1,483,179  26,941,333 千円
レンズ交換式一眼レフ 832,689  48,987,198 千円
一眼レフ 287,694  13,743,593 千円
ミラーレス 544,995  35,243,605 千円
 -----------------------
2009年 日本向け
デジタルスチルカメラ合計 9,748,295  207,703,757 千円
レンズ一体型 8,677,230  153,078,828 千円
レンズ交換式一眼レフ 1,071,065  54,624,929 千円
 -----------------------
2009年対比 日本向け
デジタルスチルカメラ合計 23.8% 36.6%
レンズ一体型 17.1% 17.6%
レンズ交換式一眼レフ 77.7% 89.7%

世界向けのカメラ総出荷台数2019年/2009年比14%と比べると、日本国内向け出荷台数は24%と落ち込みはやや少なめですが、一眼レフカメラの落ち込みが横ばいの世界と比べて大きく(世界は100%、国内は90%)、結果的に金額ベースでは総出荷金額36.2%とほぼ同じ36.6%となっています。

ただ、みなさんよくご存じでしょうけど、スマホカメラにしてもドライブレコーダーにしても、レンズやイメージングシステムなどその根幹たる高度な技術には、まだ日本のメーカーの技術や製品が多く使われていることが多く、かろうじて光学製品では世界のトップを維持しているようです。

しかし、それらについても、過去に家電製品のほとんどが国内生産できなくなり競争力を失ったように、やがてそれらの技術が霧散してしまうのも時間の問題かも知れません。

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