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生活保護受給者やホームレスに様々なテクニックを使い、給付金や支援金を根こそぎ奪ってしまう、いわゆる「貧困ビジネス」について書籍やマスコミがあれこれ指摘をしています。
 
もちろんそれら自体は善意でおこなわれているもの多いでしょうし、法や常識に照らし合わせてまったく問題ないものも数多くあります。ただ、中には善人のフリをして近づき、弱者の弱みや無知につけ込んで収奪に近いものがあるそうで、そのようなビジネスに対して擁護するつもりはまったくありません。
 
貧困ビジネスと呼ばれるものには、様々な種類がありますが、一応法律に準拠しておこなわれているものでは、労働者派遣、ホームレスへの住宅提供、金融などがあります。ここでは「ホームレスの人に生活保護費を受給させて、その給付金のほとんどを奪ってしまうビジネス」について書いてみます。
 
仕組みはこうです。
まず仕事が見つからず無収入であったり、できてもわずかだったりすると生活保護の申請をおこなうことができます。でも生活保護を受けるには住居を決める必要があります。つまりホームレスやネットカフェを転々としていると生活保護が受けたくても受けられません。そこである業者は役所に届けるだけでおこなえるホームレス支援のための無料宿泊所をオープンします。この宿泊所は、役所の審査があるわけではないので、昔で言うタコ部屋のような部屋でも可能です。そしてホームレスの人達に支援という大義名分の元、優しく声をかけ、住居(無料宿泊所)や食事などを提供し、さらに受給資格のあるひとには生活保護が受けられるよう指導します。一見すると「なんと素晴らしい社会的な意義のあるビジネスなのでしょう!」と思ってしまいます。
 
しかし業者は生活保護を受ける人達の銀行口座(預金通帳、印鑑、カード)を先に押さえておき、現金で支払われる場合は、一緒に役所までついていき、受給者に支払われる給付金約13万円/月のほとんどを先に奪ってしまいます。業者側は、正当と主張する高額な食費代や布団代などの経費をその給付金から支払ってもらったにすぎないということで、差し引いた残り1割程度が受給者に渡るということです。そして不満でも言おうものなら、お約束の恐い人が出てきて震え上がらせてくれます。
 
そういうビジネスが普通に成り立ってしまうのが、自治体や市区町村がおこなう公共福祉事業が緩くて大甘なところなのでしょう。なぜ、民間でそういうビジネスが成り立つのか?なぜ、ホームレスの人が簡単にそのような罠にはまってしまうのか?なぜ、生活保護が必要な人にそれが回らないのか?
 
それを自分達には関係ないことと思って、非効率で暇をもてあましている呆けた役人達が、少しでも頭を使って学び、考えることができれば、税金の無駄遣いを減らし、しかも真のホームレス支援に役立つのではないかと思うのです。本来ホームレスの人達に優しい言葉をかけ、必要なら宿泊所を紹介し、資格があるなら生活保護の申請を丁寧に教えてあげるのは民間ではなく、お役所の人達の仕事でしょう。ところが、報道によるとなんでも大阪近郊の市町では「生活保護は大阪市で申請すると通りやすいから」と言って大阪市までの交通費を渡して追いやっていることが日常化しているそうです。自分の役所で生活保護の申請があると予算を圧迫したり、本省から「審査が甘い」とお叱りを受けることになるそうです(噂です)。
 
少し前の日記にも書きましたが、就業支援の前には、まず住宅支援が必要ですが、無職でホームレスの人は、助けがないと民間の賃貸アパートはまず借りられません。高い敷金や礼金、家賃はもちろんですが、無職だったり、保証人がいないとそれだけで賃貸契約はしてもらえません。そりゃそうです、民間のアパート経営だって、滞納などのリスクは避けたいのです。
 
年越し派遣村など一時的な収容のための施設はあるようですが、地方自治体や公共団体が提供する低所得者向けに長期間住むことができる住宅は明らかに不足しています。長期間というのは少なくとも3年、できれば希望すれば永続的にという意味です。政治家や役人、天下り団体の偉いさん向けには、一等地に建つ瀟洒で高級な豪華マンションが格安で豊富に提供されているのにです。
 
国有財産の処分も結構ですが、最近は物納される不動産も多いと聞きます。そのような国有財産や自治体の財産で、現在ホームレスで正規就業を望む人達向けの単身者用アパートを作り、また民間の古くなってあまり活用されていない寮やアパートを役所が借り上げ、格安(または支払い期間猶予)に、保証人不要で入居できる部屋をもっと提供するべきです。不況で困っている企業の寮を借りてあげれば喜んでもらえます。
 
もちろん決まった住居に長く住めない、自由をこよなく愛する人達は、そもそも正規に就業する意志がない人達ですから、その人達にそのような施設を提供する必要はありません。またアパートでは禁酒、禁煙や許可なく他人を泊めることを禁止したり、共同生活をする上で、各種の厳しいルールを守ってもらう必要は当然あります。嫌なら早く正規就業し、貯金をし、好きなところに住めばいいだけのことです。そうでもしないと、高い税金を支払っている多くの国民が許せるわけがありません。
 
貧困ビジネスで悪徳業者の罠に陥ってしまうのは、国や自治体がそういう需要があるのに手を貸さず、暖かい言葉もかけてあげられず、しかし自分のお金ではない税金をバラ撒いている現状があって、起きていることなのです。
 



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