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大学生の就活が話題になると、識者と呼ばれている人がこのように言います。

 就職は大企業にこだわるな
 「大企業でも30年後40年先に安泰とは言えない
 「中小企業やベンチャー企業でやりがいのある仕事を探そう


しかしそのようなもっともらしい嘘を真に受けてはダメです。

そのようなことを言う人は、おそらく新卒後に大企業や役所(教師や学者含む)に就職した人がほとんどでしょう。

中には大学卒業後まもなくベンチャー企業を立ち上げて成功した人もいるでしょうけど、決して学校卒業後に誰も名を知らない中小零細企業に就職して、そこで何年も苦労して叩き上げて成功してきた人でないことは確かです。

そのような当たり前に大企業に入社してきた人が言う「大企業ばかり目指すな」という言葉を決して信用してはいけないのです。

ちなみに新聞の社説や記事を書く編集委員や記者、テレビ局出身のニュースキャスター、多くの識者と言われるコメンテーターなども、学校卒業と同時に大企業である新聞社やテレビ局、あるいは大企業や官公庁に就職した人達ばかりで、それを後悔して書いたり喋っているわけではないのです。そういう人達がもっともらしく喋っているのをみると怒りさえ覚えます。

よく引き合いに出されるのが「60年前には学生に人気だった大企業の石炭開発企業や紡織メーカーは、今では消えたか吸収されたかそれとも事業を変えたりしています」という例。

そして「昔より今はもっと社会の変化が激しいから、大企業はいずれにしても消え去る運命」とバッサリ言ってのけます。

では問いたいのですが、現時点で可能な予測として、現在の大企業が30年後に消えてなくなる確率と、現在の中小企業やベンチャー企業が同じ30年後に消えている確率を比べるとどちらが高いでしょう?

つまり例えばNHKや三菱商事、日本生命、ソニー、ホンダ、読売新聞社が30年後に企業として跡形もなく消えてなくなっている確率は0%だと私は予測していますが、現在社員200名以下の中小企業やベンチャー企業の場合、今後30年のあいだにつぶれたり、どこかの企業に吸収されたりしてなくなっている可能性は低く見ても50%ぐらいだろうと経験値から予測します。

社会の荒波は決して大企業だけに襲いかかってくるわけではないのです。

今回は別にそういう自称「就職事情に詳しい評論家やジャーナリスト」の嘘を糾弾するのが目的ではなく、なぜ「今でも大手企業に入るべき」なのかという持論を書いておきます。

まず1番目の理由は入社時の充実した研修です。

dD1000003.jpg新卒で企業に入ると、中堅以上の会社では入社研修をおこなうのが普通です。

大手になるほど長い期間、内容の充実した研修を受けさせてもらえます。

零細企業だと、良くて研修会社主催の新入社員研修にほりこまれて2~3日の研修、ひどいところでは1~2日人事担当者や役員が自前で研修してハイ終わり。

「明日から現場へ行って先輩について指導を受けてね」って言われます。

大企業だと長いところでは1年間、短くても数ヶ月に渡る研修が当たり前です。

新人一人ごとに先輩社員のチューターがついて親身に様々な相談に乗ってくれるところもあります。

たかが研修と言うなかれ。大企業出身者は「研修など受けさせてもらえて当たり前」の感覚ですから、零細企業へ入社した人の惨めな扱いが理解できていないだけです。

同じ研修でも大企業と中小企業ではその中身、つまりお金のかけ方には雲泥の差があります。

大手企業の場合、入社時に業務に関係する専門的な教育が受けられること以外にも、複数の語学研修やIT系、プレゼン能力、カウンセリング能力、ビジネス交渉力、ビジネス文書、コンプライアンス、リーダーシップなど幅広い研修機会を与えてくれます。

業種にもよりますが、社内に数カ国語の講師が常駐していてマンツーマンで教えてくれるなんて中小企業には絶対に不可能でしょう。

郊外の静かな場所に研修施設があり、環境にも恵まれています。それよりも周囲にいる同僚達がみな必死で勉強をするので、自分もその中にあって必死にならざるを得ません。

これってものすごく大事なことです。中小企業だとよくありがちな先輩社員や上司に安い飲み屋に連れて行かれ、しょうもない説教や自慢話など聞いている暇はありません。

第2には入社後の研修機会の違いです。

大企業と中小企業ではまず入社時の教育や人間形成で大きな差がついてしまい、さらに大企業では入社後も語学留学や海外研修、資格取得、大学院への派遣など、会社がかかりっきりで面倒をみてくれる場合があります。

「会社の教育制度の違いぐらい」と思ってはいけません。重要な資格を取ったり大学院へ通うのに数百万円かかることは珍しくありませんし、欧米の著名な大学院へ毎年何名か派遣しているのも大企業や中央官庁だけです。

そして知識を身につけ資格を取ってしまえば、そのほとんど個人の所有物です。もちろん全員ではありませんが、条件を満たせばそれらを太っ腹に会社が全部面倒見てくれるのです。

常に人手不足でなかなか休めない中小企業に勤め、周囲の同僚に気を遣いながら、残業時間をやりくりして、疲れた身体に鞭を打ち自腹で外の学校に通うのと、会社が提携している学校や、社内で開かれている講座に昼間の時間に仕事として出席するぐらいの差があるわけです。

「教育は自腹を切ってこそ身につくんだ」という人がいるでしょうけど、職場環境が厳しい中小企業で無理をすればたいていは疲れて翌日の仕事に影響したり、身体を壊して挫折したりすることになります。

第3は、大企業や中央官庁でしか得られない人脈という資産です。

20120407_111.jpg同期入社の同僚達や先輩・後輩などの人脈は「同じ釜の飯を食った仲間」ということで、やがて自分の資産となっていきます。

と、同時にどのクラスの会社や役所に入社、入庁するかで、自動的にその人にもランクがついてしまうのです。

プライベートにおいても大企業の社員は大企業の人とつき合う傾向があり、自然と大企業の社員の周りには大企業の知り合いが増えていくのです。

「大企業だけ目指すな!」と言っている人の自己紹介欄を見てください。きっと有名大学や大企業、出身官公庁の名が誇らしげに書いてあるでしょう。

自己紹介欄なんてものは基本自分で書きますので、自分はそのランクの人間なんだということをアピールしているわけです。

この選ばれた人だけの人脈や感性というものは、今後の人生の中で大いに役立ちます。交友関係も結婚相手も大企業同士というのが普通です。ついでに言うと会社の福利厚生も大企業と中小企業とでは大きな差があります。

東京電力が原発事故の後、売却できそうな資産を公表しましたが、その中に都内にあるサッカー場がいくつもとれそうな広大な専用グラウンドや、社員専用総合病院、数多くのレジャー施設など驚いた人も多かったのではないでしょうか。

最近でこそ各企業とも福利厚生施設は縮小傾向にありますが、大企業ならこれぐらいは別に普通です。

少し以前には公金というか税金で救ってもらった都市銀行の福利厚生施設が紹介されましたが、それはもう東電なんかとは比べものにならないぐらいに見事なものです。驚くのは知らなかった中小零細企業の人達ばかりです。

最初に「30年後に今の大企業が安泰かどうか怪しい」ような意見があると書きましたが、私もなにも30年40年間、同じ会社に勤めることが必須で素晴らしいと言っているわけではありません。

将来独立をするにも転職するにも、大企業で得られた教育や人脈という資産はなにものにも代え難く、そして大いに役立つのです。

中小企業から大企業へ正社員として転職するのは至難の業ですが、逆は簡単です。世の中はそのようにできているのです。

だからこそ無理をしてでも、わずかなチャンスがあれば、最初から中小企業など狙わずに大企業へ潜り込むために全力投球するべきです。

公務員でも赤字財政が続き市町村合併や財政再建団体指定になる可能性がある地方の公務員などではなく、巨額赤字でも絶対につぶれない国家公務員それもまずは総合職試験を目指すべきでしょう。

私は学校の成績が悪かった上に、始終アルバイトに明け暮れていて就職活動をまったくと言っていいほどしてこなかったので、結局は社員30数名ほどの零細企業にしか入れませんでした。

それを今でも大層後悔しています。しかしその入った会社は何度かの倒産危機を乗り越え、自ら転職を決意して辞める20年後には社員も二千名を超え、幸運にも上場していて大企業の仲間入りをしていました。

そういう幸運は極めて珍しいことで、もしかすればという偶然を期待して、好んで小さなベンチャー企業へいきなり飛び込むことは決してお勧めしません。後悔先に立たずです。

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