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通勤電車の中でも最近スマホやタブレットで新聞や書籍を熱心に読んでいる人が増えてきました。数年前までは、スマホや携帯では、せいぜいツイッターやメール、ゲームをやっている人ばかりだったのですが、電子書籍や新聞の電子版が普及してきてその利用者が増えてきています。

私自身はと言うと、旧世代側の人間なので、未だに電子書籍や新聞の電子版には縁遠く、新聞も書籍も「紙でないと嫌だ」派ですが、新聞、雑誌、小説、漫画はもちろんのこと、各種ペーパー類の電子化ブームにのっかって、そのうちトイレットペーパーまでもが電子化されそうな勢いです(なわけない)。

先日ブックオフで柳田国男の「遠野物語」(集英社)を買って読みましたが、この作品のように著作権が切れている書籍は、ネットで探してみるとテキストデータやPDF化された電子書籍が無料で提供されていることがあります。

その代表的なものはインターネット上にある無料の電子書籍を集めた「青空文庫」で、知っている人も多いでしょう。この「青空文庫」をボランティアで推進してきた富田倫生氏が今年8月に亡くなりましたが、その遺志はきっと引き継がれていくことでしょう。私も数年後無事にリタイアができれば、そういった作業のボランティアに参加したいと思っています。

一般的に小説などの著作物の期限は日本国内では「著作者の死後50年まで」とされていますので、概ね太平洋戦争以前に書かれた作品は、すでに著者が亡くなってから50年以上が経っているケースが多く、今後も相当数の作品が著作権切れとなってきています。

そのような著作権が切れた古い作品は、一部の名作以外は数が出ないため出版社としてはビジネスとして成り立ちにくく、再版をしてくれません。したがって古書を探して手に入れるか、それとも現状では「青空文庫」のようなボランティアの手による電子書籍を手に入れるかしかありません。

電子書籍の場合、紙の書籍と比べ、印刷して流通・販売するための経費はかからず、大幅に安く済みますから、このような新たに発行されない、あるいは埋もれてしまった書籍を再び世に出すには大いに向いています。著作権切れではない書籍でも、著者や権利者の了解を取ることができれば、再版するよりは経費がずっと安く上がりますので、リスクも少なくビジネスとしても成り立ちます。

しかし過去の書籍だけの需要では電子書籍の普及は進みません。

やはり最新の情報(ニュース)や、話題作、新作などが紙の本や新聞と同様かそれ以上の早さで読めることが電子書籍の最大のアピールポイントでなければなりません。

そのためには、過去ずっと慣れ親しんだ新聞や書籍の慣れという普及への障害があり、子供の頃からファミコンや携帯電話等で液晶ディスプレーに親しみ抵抗感のない今の40歳以下の人達は問題ないとしても、その年代より上の人達には、今のままでは普及が進まないでしょう。中高年以上になると視力が弱り、小さな画面のスマホなどでは見づらいという問題も合わせてあります。

先日NHKを見ていると、「高齢者は重い本を買いに出掛けるのもつらく、その点タブレットで読む電子書籍ならネットで購入でき、しかも文字を自分の好みの大きさに拡大して読めるので、電子書籍こそ高齢者向きだ」みたいな話題が出ていました。

その使い方や設定、わからないときにすぐに教えてくれる友人や家族などが周囲にいればそれもアリでしょうけど、年とともに保守的で頑固で偏屈になっていく高齢者が、自ら新しいことにチャレンジしたり、気軽に人に教えを請うたりすることをするかな?と、まだ私はその普及に半信半疑です。それに価格も紙の書籍と比べてあまり安くない、ほとんど同じという点で年金生活者の高齢者にとってあえて変える意味がないということもあります。

ただし大量消費する紙の原料となる木材、つまり資源・環境問題の観点や、書籍などの印刷、製本、輸送などの大きなコストを考えると、やがては電子書籍や新聞の電子版が今後の常識となるのは必然でしょう。現在のところ国内の新聞や書籍に関しては著作権法と再販制度に守られて、他の業界とは違い価格競争や外国企業との競争にさらされていませんので、新聞社や出版社は危機感も薄くそれにあぐらをかいてしまっているところです。

携帯からスマホへ切り替わり、iPadなどのタブレット型端末などが一斉に発売され、電子書籍元年と言われたのは2010年で、それからすでに3年が経っていますが、その時から大きく進んだとは少なくとも私の周りでは思えません。

IT関連サービスの普及のスピードとして、電子メール、SNSやゲーム、通販、地図・ナビゲーションなどと比べると、電子書籍の普及速度は極めてゆっくりで遅いと言わざるを得ません。まだブームが爆発しそうな予兆が見えてきたという雰囲気もありません。

私はあと10年間ぐらいは今まで通り紙の書籍や媒体が電子版よりも優先され、電子化はその後という予測をしていますが、いずれは電子化の波は避けられず、しかもそれが一気にやってくる可能性があります。

すでに極めて少数ですが一部では電子版が先にリリースされ、その後に紙の書籍が売られるケースや、電子版で先行発売し、そこで好評を得たものが、紙でも発刊するという新しい流れが始まっています。

紙か電子かという対立軸だけではなく、新聞社や出版社がとる戦略、紙と電子とを組み合わせて販売という、変革時によく現れるハイブリッドを取り入れた優柔不断モデルもそこそこヒットしています。自動車でも一気にEVが普及するのではなく、まずはハイブリッドが主流でしょ。

それに関連して革命児でもあるAmazonがまた新たなことをやってきました。

Amazon、紙版書籍購入者に対して無料(ないし安価)での電子本提供プログラムを開始予定(livedoor NEWS)
Amazonで紙の書籍を購入した利用者に対し、その本のデジタル版を無料ないし2ドル99セントの価格で提供するというものだ。価格は書籍によって決まることになる。本プログラムの対象となるのは、Amazonが書籍販売を開始した1995年から、これまでに購入した本ということなのだそうだ。

まずアメリカで始まったサービスですが、Amazonで書籍を購入すれば(過去に購入したものも含め)、電子版が無料か2~3百円で追加購入できるというものです。さすがにうまいやり方です。

紙の書籍購入者にしてみれば、とりあえず電子版は不要だけど、もし欲しくなったときに無料(安価)で電子版が購入できるなら、他の書店や通販会社ではなくAmazonで買おうと考えます。

電子版の書籍が欲しい人も、同時に紙の書籍が無料(安価)で手にはいるなら、それを読むかどうかは別として、あっても困らないという人はそのサービスを優先的に利用するでしょう。手間を惜しまなければ紙の本はすぐに古書店で売ってしまってもいいわけですから。

著作権者からすると、紙でも電子でも買ってもらえれば、その購入者からの印税は入ってくるので、紙と電子の両方だから印税も倍額欲しいとはならないでしょう。紙と電子と関係なく、作品が話題となって多くの人に買って読んでもらうことが著作者にとっては一番いいはずです。

これを新聞に当てはめると、自宅で朝日新聞(Paper)をとっていたら、その新聞電子版が無料でついてくるみたいな感覚です。これって新聞(Paper)購読者にとっては得した気分になれて嬉しいものです。

しかし実際には朝日も日経も紙の新聞とは別に電子版を読みたければ別料金(朝日も日経も+1000円)がとられます。そんなケチくさいことをやっていたら、10年先、20年先に電子書籍大ブレークが起きたとき、紙の読者からは逃げられ、しかも電子版読者は少数というじり貧状態に陥ります。近い将来のことを考えて、今こそ電子版で紙の読者の囲い込みをするべきでしょう。

他の新聞では読売新聞が+157円/月と極めて安価な設定、産経新聞は購読している否か関係なく420円/月、毎日新聞は現在のところアプリを入れると無料で見ることができます。こうしてみると日経や朝日がどれだけ高飛車かというのがわかります。

考えてみてください。紙の新聞の場合だと、購入者の分だけ印刷や輸送、配送の手間と経費がかかります。しかし電子版は一度それを作れば読者が1千万人でも2千万人でもかかる経費はほとんど変わりません(配信サーバの増強ぐらい)。それならば従来からの新聞紙購読者には無料で電子版も提供することで、より多くの人に広告も見てもらい、自社メディアのファンを数多く作ることに集中すべきでしょう。もちろん電子版だけを購入したいという人にはそれなりのチャージをすればいいのです。

いずれにしても書籍にしろ新聞にしろ、現在のところ両方でそれぞれ儲けなければダメという頭の固い経営判断がされる場合が多いですが、Amazonが考えているように、やがて紙の書籍や新聞が大きく傾くとき(個人的には十数年後と思われる)、いかに自社サービスのファン(登録会員)を抱え込んでいるかが勝負の分かれ目となります。書籍の場合は多くの出版社がありますので、メディアの代わりに取次や販売店(Amazonや紀伊国屋書店のような)がその役割を果たすことになるのでしょう。

まとめると電子書籍を普及させ、さらに本格的に電子書籍の時代が到来した時に勝者となるためには、それが電子版だけでなく、従来の紙版とセットで紙版の価格にぶっ込んで販売する。今はこれに尽きると思うのです。

そうすれば私のような「絶対紙派」の人にも、「せっかく電子版がついてくるなら試しにちょっと見てみよう」となり、そういうところから順々に慣らしていき、やがて時が来たら電子版がいろいろ便利だと気づかせていけばいいのです。

そしてタイミングを見て「電子版だけなら紙よりも安くなりますよ」という流れに持っていき、決定打として専用の電子タブレットを新聞社が無料で配布するのです。その専用タブレットでは、新聞以外にも書籍や雑誌、そして食料品や家電といった商品までが簡単に購入でき、それらが新聞社の収益の柱となっていきます。

それがうまくいった新聞社の売上高自体は減るかも知れませんが、その代わり利益は大きく伸びるでしょう。今の時代、企業が売上規模を誇るのは愚の骨頂で、健全な利益が毎年伸びているかが一番重要なのです。

電子書籍ではありませんが、つい先日ネット通販のyahoo!ショッピングが、大きく引き離されたライバルの楽天に対抗するためか、出店料や販売ロイヤリティを廃止し、出店者の数を増やすことで、より商品数を増やし、来場者を増やしていくという作戦に大転換を計りました。その成否はおそらく2~3年後には出ると思われますが、リスクを恐れて従来からのやり方を踏襲していては、やがてじり貧になってしまうのがこの世界です。


【関連リンク】
743 出版社不況の現状
741 消滅すると言われていた新聞社の近況
709 Amazonにガチ対抗できるのはイオンかセブン&アイか
702 アマゾンジャパンは国内の小売り業を破壊するか?
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