忍者ブログ
リストラ天国 ~失業・解雇から身を守りましょう~ HomePage https://restrer.sakura.ne.jp/
Calendar
<< 2026/06 >>
SMTWTFS
123 45
78910 1112
14151617 181920
21222324 252627
282930
Recent Entry
Recent Comment
Category
1   2   3   4   5   6  



1893
偉大な創業社長、本田宗一郎氏が1991年に84歳で亡くなり、それから今年で35年が経ち、その本田氏から直接薫陶を受けてきたホンダの社員は、もうほとんどが退職していて、そのホンダイズムは消えかかっていると思われます。

本田宗一郎

そのせいかどうかはわかりませんが、ここ10数年間のホンダの低迷と迷走ぶりが目に余ります。

個人的には、本田宗一郎氏の経営理念や、公私のけじめを付けるため、親族を雇わず後継者にはしなかったなど、創業経営者としては珍しく素晴らしい経営者だと思いますが、やはり明日潰れるかわからないベンチャー企業から、すっかり官僚的な組織となった大企業では、苦労を積み重ねてきた創業経営者をしのぐような優れた後継者はうまく育たず、単に順繰りでサラリーマン社長がホンダを窮地に追い込んでいるように見えます。

わずかここ数年間に起きたホンダの迷走ぶりです。

まずひとつ目は、2013年にアメリカのGMと提携し、燃料電池の共同生産や、小型の低価格EVの生産販売、自動車部品の共用化などで合弁会社を設立しましたが、この提携がまったくうまくいかずに2026年中には完全に提携解消となります。

ホンダGM提携

2027年以降は北米に投入するクルマはすべてEVか燃料電池車にするとか、2029年にはホンダが生産するすべてをEVにするとか無謀な計画を2020年頃に発表しましたが、その後アメリカでトランプ大統領が就任し、EV政策が後退した不運もありますが、先を見通せない経営者は無能だったということでしょう。

  ◇   ◇   ◇

二つ目は、2022年にホンダとソニーは共同で「ソニー・ホンダモビリティ(SHM)」を設立し、エンタメとEVを融合した新しいコンセプトのクルマを販売する計画で、プロトタイプは完成し、2026年、まもなく北米で予約販売がされるというタイミングで中止が決まり、会社は休止することになりました。

ホンダソニー提携

これも単に世界的企業のホンダとソニーがEVを作ればバカスカ売れるだろうという、机上の妄想が膨らんだだけの提携でした。

  ◇   ◇   ◇

三つ目は、2024年にホンダは、資金提供を受けていたルノーから離れ資金難に陥っていた日産と、次世代EVやソフトウェア開発で協業、経営統合を目指すとトップ同士が華々しい記者会見をおこないましたが、互いの利害が一致せず、1年後の2025年に破談となりました。

ホンダ日産提携

EV専門企業を目指そうとしていたホンダが、EVでは先行している日産を安易に取り込もうと考えたのですが、2005年に堀江社長だったライブドアが、ニッポン放送やフジテレビを手に入れようとしたように、あまりにも双方の歴史や会社文化の違いなどがあり、無謀な試みで、経営者の無能ぶりを世界にさらしただけでした。

  ◇   ◇   ◇

四つ目は、F-1への復帰と撤退の繰り返しの迷走ぶりです。

ホンダとF-1の歴史は古く、1964年~1968年までの第1期、1983年~2000年(1992年から2000年は無限として参戦)の第2期があり、それぞれに強力なエンジンでF-1界に新風を巻き込みました。

ところが本田宗一郎亡き後の第3期以降、1998年にはフルワークス(シャシーとエンジン両方自社開発)参戦を社長自らが発表しておきながら、2年後の2000年には無理と悟り方針変更し、BARチームにエンジンを提供するだけにしました。

しかしそのBARが2006年にF-1から撤退することになり、浮いてしまったチームをホンダが買い取り、表面上はフルワークス体制となりましたが2007年、2008年と成績不振が続きわずか3年後2008年でF-1から撤退します。

しばらくおとなしくしていたものの、2015年からトップチームのマクラーレンチームにエンジンを供給する形で参戦しますが、しばらくF-1から離れていたこともあり、期待されながらもエンジンの戦闘力が完全に不足していて3年間の成績は散々で、マクラーレンから三行半を突きつけられます。

ホンダf-11

2018年からトロロッソ、2019年からは強豪チームのレッドブルチームにエンジンを提供することになり、2006年以来ようやくホンダのエンジン搭載車が優勝。その後は2021年までは常にトップを争えるまで戦闘力が復活していたものの、2021年でエンジン供給の撤退を発表します。2015年の復帰時には「二度と撤退はしない」と言っていたにも関わらずです。

そして完全撤退してわずか2年後の2023年に、「2026年からアストンマーチンへエンジン供給する」と発表します。まさにどっちなんだ?という迷走ぶりです。

ホンダf-12

しかし当然ながら数年のブランクがあり、日進月歩の技術革新にまったくついて行けず、現在の2026年シーズンはぶっちぎりで最下位争いをしている散々な状態です。

  ◇   ◇   ◇

五つ目は、売れ筋の乗用車だったフィットやVEZELの販売不振です。

4年前に記事を書いています。

ホンダ国内販売凋落の兆しなのかも知れない 2022/9/3(土)

ヴェゼル

コンパクトSUVのホンダVEZELは2014年に初代が登場したときには、SUVの中でNo.1の売り上げ台数を続けるヒット作でしたが、2021年に2代目に代わってからはその半分も売れない散々な失敗作(ホンダはもちろん認めていないが)です。

またVEZELのベースは小型車の売れ筋のフィットですが、2020年発売の現行の4代目フィットは、そのライバルでほぼ同時にフルモデルチェンジしたトヨタヤリスと販売台数では登場直後は互角だったものの、その後大きく差が付き、現在は約5倍の開きがあります。

前代モデルの時はフィットとヴィッツ(ヤリス)との差は僅差でしたが、モデルチェンジ後のフィットの凋落がVEZEL同様に激しいのです。

結果的にホンダで販売目標以上に売れているのは価格が安い(利益も薄い)軽自動車と一部のミニバンだけで、国内販売においては危機的な低迷期に入っています。

国内販売が低調でもそれをずっと上回る利益をもたらしてくれていた北米での販売は円安の影響で好調でしたが、それもトランプ大統領に代わってから関税や現地生産重視の政策で苦戦しています。上記のF-1挑戦に関係しますが、今の状況が改善しない限り、お金のかかるF-1の継続はまた難しくなりそうです。

  ◇   ◇   ◇

六つめは、詳しくは触れませんが、中国での事業の失敗です。EVシフトに移った中国は、国を挙げてEVの国産車化を進め、それまで一番中国でクルマを販売していたドイツのフォルクスワーゲンは窮地に陥ることになります。

ホンダは好調だった北米に続き、新たな市場として、さらにフォルクスワーゲンの縮小に乗じて、世界に通じる(はずの)HONDAブランドで、中国に合弁会社が製造するハイブリッドやBEVで食い込みを図りましたが、高市政権下で日本との関係悪化というアンラッキーもあり、また中国政府の方針でもある国産企業支援とEVシフトで、性能や価格ではまるで歯が立ちません。

ホンダが中国で四輪車の生産能力削減、開発体制も見直し(ロイター)
ホンダが中国のガソリン車工場4拠点のうち、1拠点を休止することが分かった。もう1拠点も休止を検討している。販売​が落ち込む同国で生産能力を適正化し、収益改善を図‌る。

これも机上の金計算だけは得意な経営者層が中国のカントリーリスクや、ホンダブランド神話を完全に見誤った結果と言えるでしょう。

  ◇   ◇   ◇

青山一丁目にあったホンダの本社は、当初の計画では全面ガラス張りのお洒落な高層ビルになる予定でしたが、万が一大きな災害に見舞われたとき、ガラスが上から降ってくるようなことがあってはならないと、本田宗一郎氏の一言で、デザインの変更が求められ、シンプルなベランダがある白い外壁のビルに変わりました。

ホンダ青山ビル

そのビルも老朽化したため、一部を三井不動産に売却し、本社を虎ノ門へ仮移転、そして2029年頃には八重洲の再開発地区へ移転する計画となっています。

八重洲は、ホンダが初めて東京へ進出したときに拠点を置いた場所ということですが、いずれにしても、ホンダが一番輝いていた時代にお洒落な文化の発信地でもあった青山から、雑多で無国籍でビジネスライクな八重洲に移るメリットがあるのだろうか?と首をかしげます。

ホンダの70年代から80年代のクルマは、技術的にもデザイン的にも他車とは違うという独特の魅力がありました。

2022年に亡くなった辛口のジャーナリストの三本和彦氏は、テレビ番組や雑誌でいつも「ホンダのびっくり箱」と言って、ホンダの独創的な技術やアイデアを称賛していました。

ところが最近のホンダ車は、以前の金太郎飴のようなトヨタ車と同じく無難にほどほどでまとめる80点主義でつまらなくなったという感想を持ちます。「そんな無難なほどほどの車なら、ホンダじゃなくてもいいよね!」ってことです。

90年代頃から、寄らば大樹の陰で、有名大学卒のサラリーマンばかりがホンダに集まり、そしてそれらのクルマが好きで好きでという人ではなく、計算高く勉強が出来るエリート会社員が経営幹部を占めるようになってきたことと関連がありそうです。ちなみに本田宗一郎氏の最終学歴は小学校卒業です。

もう一度、ホンダの理念や、オヤジさんの技術のこだわりを思い出して、ホンダらしいホンダならではのクルマ作りをおこない、同時に日本のものづくりの素晴らしさを世界に見せつけてもらいたいものです。

今月から販売が始まった、ホンダが生き生きとしていた頃のシティターボとよく似た電動BEV「Super-ONE」が、ホンダ再生のきっかけとなればいいなと思っています。

この文章を書いているとき、偶然同じようにホンダを憂う雑誌記事が出ていました。

元ホンダ社員が赤裸々告白!! 「庶民のためのクルマ作り」はどこへ!? 本田宗一郎氏が目指したホンダとの決定的な違い!(初出:『ベストカー』2026年5月10日号)
今のホンダの苦境は、なるべくしてなったという感想ですね。(社長の)三部さんが頼りにしている人たちに問題があると感じます。出世のことしか考えていないような人たちの意見ばかり聞いているからこうなった、ということでしょう。
本田宗一郎さんの思いから始まるホンダの原点は「技術で人と社会の役に立つこと」です。それでお金をいただいているのに、今の経営陣にはそんな意識がおそらくない。

決して上の記事を参考にしてこれを書いたわけではなく、このブログは掲載日の1ヶ月ぐらい前から少しずつ書き始めていました。証拠を出せと言われても上書き上書きしていてありませんけど。

【関連リンク】
1660 ホンダ国内販売凋落の兆しなのかも知れない
1212 EVシフトと言いつつも当分需要はそれほどでもなさそう
1197 2017年の乗用車販売台数に思うこと

[PR] Amazon 売れ筋ランキング

マットレスパッド・トッパー


インテリア

キッズ&ベビーファッション

ウェアラブルカメラ・アクションカム

ウェアラブルデバイス

防犯カメラ

カーセキュリティ

洗車・お手入れ用品

自動車整備工具
[PR] Amazon ほしいものランキング

携帯電話・スマートフォン

スマートウォッチ

空気清浄機

ランニングシューズ

メンズスニーカー

レディーススニーカー

レトルト・料理の素

ラーメン

ドリンク類

リストラ天国TOP
おやじの主張(リストラ天国 日記INDEX)
著者別読書感想INDEX
PR



1892
70歳の正解(幻冬舎新書) 和田秀樹

70歳の正解
2年前の2024年に一度読んでいました。が、最後まで気がつきませんでした。老化というのは恐ろしいものです、、、

2022年に出版された新書です。とにかくこの著者の著書は数が多く、1980年の受験法ノウハウ本から始まり、最近多い精神学や高齢者向けの健康本、教育まで、20数年間で900冊を超えているそうです。恐るべきアウトプットの多さです。

本書は、私の年齢が70歳に近づき、日々なにに気をつけて暮らせば良いかな?と軽い気持ちで手に取りました。

特に認知症になるのは60代では2.5%なのに、80代になると約30%と12倍増えることから、その中間の70代が認知症予防には特に重要と言われています。

内容は、一般的によく言われていることが多いですが、中にはハッと気がつくことがいくつかあります。

例えば、「記憶力が落ちるのは、年のせいではなく、覚える気がないから」という記憶のメカニズムや、「考える前に、『なんとかなるだろう』とつぶやく」楽観的な思考法とか、「まず肉から食べる」食事習慣など、参考になります。それぞれの理由や詳しい説明は本文で読んでください

本書で触れられている高齢者がとるべき行動のアイデアでは、すでにやっていることもいくつかあります。例えば「ブログを書く」や「やることリストを作る(棺桶リスト)」、日課にしている「ウォーキング」など。

ただ、「仕事を続けること」や、「仕事を辞めて遊んで暮らすのはすぐ飽きる」というのには賛同できず、仕事を辞めてすでに5年が経ちますが、今まで一度たりとも、暇と思ったとこはなく、飽きたこともありません。それがあと30年続いても同じでしょう。

リタイア後に、どこかに再就職したりアルバイト、ボランティアをしようと考えたこともありません。

老後資金がやや心配ですが、いざとなれば住宅ローンが終わった自宅を売却するとか、リースバックなどの方法もあり、ストレスになるので考えないことにしました。

それに働いて人にあれこれ指示を受け使われてストレスにまみれるのはこりごりで、自分で起業する甲斐性も資金もありません。というか、趣味のことや読書、家事、DIY、終活などで、時間はいっぱいいっぱいで、他に使える隙間はほとんどありません。

したがって、読む人によって、使える箇所と、どうでも良い箇所が混在しますが、高齢になって生き続けるヒントにはなる良書だと思います。

★★☆

著者別読書感想(和田秀樹)

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

もしも俺たちが天使なら(幻冬舎文庫) 伊岡瞬

もしも俺たちが天使なら
2014年に単行本、2016年に文庫化された主人公が華麗な詐欺師という長編犯罪小説です。

タイトルは有名な映画「俺たちは天使じゃない」をもじっているようでえす。この映画はハンフリー・ボガート主演の1955年版と、リメイクされたロバート・デ・ニーロ主演の1989年版の2種類があり、少し内容が違っていますが、小説の元ネタになったのは1955年版のようです。

詐欺師の主人公は、渋谷の公園で偶然知り合った喧嘩がめっぽう強い若い男と、オヤジ狩りに巻き込まれそうだった元刑事と知り合うことになり、やがて若い男が中3の時に出奔した実家の山梨のブドウ農園へ入り込んだ謎の男を穏便に追い出すための協力を頼まれます。

しかしその実家を調べ始めると、いきなり何者かから反撃に遭い、そこから壮大な詐欺師の仕掛けが始まっていくという、コンゲームのような展開です。

こうした展開で、すぐに思い出すのは映画にもなった伊坂幸太郎著「陽気なギャングが地球を回す」(2003年)です。

いずれにしてもあまりリアリティはない現代ドラマですが、映像化するとそれなりに面白いエンタテイメントになりそうです。もし映像化する作品を探している人がいれば、まだ手つかずのようなのでこれがお勧めです。

★★☆

著者別読書感想(伊岡瞬)

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

あの日、パナマホテルで(集英社文庫) ジェイミー・フォード

あの日、パナマホテルで
2009年に出版された長編小説で、原題は「Hotel on the Corner of Bitter and Sweet」(ビター アンド スウィート の角にあるホテル)ですが、アメリカのシアトルにある実在するパナマホテルが、ドラマの中で重要な場所となっていることからそれが日本語のタイトルに採用されたのでしょう。日本語訳文庫が出版されたのは2011年です。

タイトル買いですが、最初は南米のパナマが舞台の小説だと思っていましたが、上記の通り、アメリカのシアトルが主な舞台です。

時代は1942年、中国人2世の主人公が小学生の頃で、日米で太平洋戦争が始まり、パールハーバー攻撃から日本軍の快進撃が続いていた時から終戦までと、主人公が初老に入った1986年とが交互に行ったり来たりします。

太平洋戦争が始まるまでは、シアトルには大きな日本人街があり、戦争が激化していくにつれ、日本人は敵性市民として財産を没収されて、離れた収容所にまとめて隔離されることになります。

そうした事態の中で、中国人2世の主人公は、白人が主体の小学校へ通っていますが、日本人と同じアジア人ということで悪ガキどもからひどい差別に遭いながらも、転校してきたアメリカ生まれでアメリカ国籍を持つ日本をルーツとする女子同級生と仲良くなります。

しかしやがて日本人は例えアメリカ国籍を持っていても家族ごと遠くの収容所へ送られることになり離ればなれとなります。

映画「愛と哀しみの旅路」(1991年公開)は、第二次世界大戦が始まり、ロサンゼルスに在住していた日系人2世の女性が、アメリカ人男性と恋仲となり、ロスでは異人種間の結婚が認められないからとシアトルへ家出同然の逃避行をしますが、やがて日系の女性だけ収容所へ送られるという悲劇が描かれていました。

先にその映画を見ていたので、日系人達の収容所送りについてのイメージがよくわかりました。

気になるのは物語の進み具合があまりにもゆっくりで、短気な人には我慢出来なそうなグダグダなところがありますが、逆に言えば登場人物の微妙な心の動きを行間の節々に散りばめられていて、ゆっくり落ち着いてまったりと読む小説として理解すべきでしょう。

もうイチローブームは過ぎ去り、観光でシアトルへ行く日本人はそう多くはないでしょうけど、この小説に登場する通りや場所などは概ね実在するものが多く、歴史を知る観光ガイドとしても使えそうです。

★★★

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

終活の準備はお済みですか?(角川文庫) 桂望実

終活の準備はお済みですか?
2021年に単行本、2024年に文庫化された終活実用の連作短篇小説です。

各話ごとにそれぞれ主人公が変わりますが、いずれの短篇に共通して登場する人物は、食品会社をリストラに遭い、離婚経験があり、娘を育てながら葬儀会社に再就職して新事業として始まった終活支援(サロン)の担当員で、様々な人が、人生や終活について学びにやってきます。

1話では55歳の独身女性、2話ではリタイアした68歳の既婚男性、3話は32歳のシングルマザー、4話はレストラン事業で成功し、妻は懐妊している中で、身体に癌が見つかった33歳のオーナーシェフ、そして最後の5話には共通してアドバイザーとして登場していた53歳の葬儀会社の男性です。

終活といえば、高齢者がおこなうものという既成概念が揺らぎます。特に独身者や重い病の人は、死後のことについてはキチンと整理して書き残しておくことが必要ということがわかります。

もちろん高齢者にとっては残された家族や親戚に向けて、自分の死後に望むことを書き残すことは重要です。

終活手帳といえば、死後のことだけを書き置くようなイメージですが、本書では、「自分史」を書き、人生を振り返りながら、これから残りの人生を見直すために活用することを勧めています。

さらに、このサロンでは、遺言書の作成には司法書士、老後資金にはファイナンシャルプランナー、その他、お墓の相談などを紹介し、それぞれの専門家の活用も勧めています。

それらの費用の話は出てきませんが、意外と終活には諸々費用がかかりそうです。

★★☆

【関連リンク】
 5月前半の読書 天に遊ぶ、「鬼畜」の家 わが子を殺す親たち、秘められた伝言(上)(下)、恋するソマリア
 4月後半の読書 震える天秤、それでも読書はやめられない、屍泥棒、宿屋めぐり
 4月前半の読書 密売人、春を背負って、ダーク・アワーズ(上)(下)、届け物はまだ手の中に

[PR] Amazon 書籍 売れ筋ランキング

ビジネス・経済

ビジネス実用本

新書

文庫

文学・評論

コミック

ゲーム攻略・ゲームブック 

ハヤカワ・ミステリー  

創元推理文庫

新潮文庫

講談社文庫

角川文庫

集英社文庫

岩波文庫

文芸作品

ノンフィクション

ミステリー・サスペンス

SF・ホラー・ファンタジー 

歴史・時代小説

経済・社会小説

趣味・実用


リストラ天国TOP
おやじの主張(リストラ天国 日記INDEX)
著者別読書感想INDEX



1891
飛行機ゴールデンウィークで海外旅行に行った人もいるでしょうけど、ここ10年ほどは円安や物価高、そしてウクライナや中東の戦争が起きて、海外旅行へ行こう!というモチベーションはガタ落ちしていそうです。

もはや海外旅行は解禁された1960年代と同じく、ビジネス層と富裕層だけのものになってしまったのかも知れません。

そこで最近読んだ書籍(ノンフィクションや小説)の中から、海外が舞台で、ディープな旅感覚が味わえるものをいくつかピックアップしました。

本を読む楽しみのひとつに、主人公に感情移入することで、知らない土地や国の現地にいる気分になれるということがあります。しかも普通の観光ではまず行かないような場所へも入り込んでいけます。

今回は、できるだけ日本人にとっては馴染みが薄い地域を中心にして、小説などによく登場するアメリカやイギリスの大都市を舞台としたものは除きますが、ひとつお勧めとして、ニューヨークを知りたければローレンス・ブロックの「マット・スカダーシリーズ」、ロサンジェルスを知りたげれば、マイクル・コナリーの「ハリー・ボッシュシリーズ」「レネイ・バラードシリーズ」などを読めば、かなりディープなそれぞれの大都市を縦横無尽に体験できます。

まずはノンフィクション3作品ですが、美しいながら厳しい気候のアラスカが舞台の星野道夫著「旅をする木」と、内戦とテロが頻発するアフリカの最危険地帯とも言われているソマリアが舞台の高野秀行著「恋するソマリア」、そしてフォーサイスの自伝「アウトサイダー 陰謀の中の人生」の中で多くを割いていたビアフラです。

感想は下のリンク先に書いています。

●アメリカ(アラスカ)
旅をする木
星野道夫著「旅をする木
2014年12月前半の読書と感想、書評(旅をする木)

●ソマリア
恋するソマリア
高野秀行著「恋するソマリア
2026年5月前半の読書と感想(恋するソマリア)

●ビアフラ共和国
アウトサイダー 陰謀の中の人生
フレデリック・フォーサイス著「アウトサイダー 陰謀の中の人生
2024年3月後半の読書と感想、書評(アウトサイダー 陰謀の中の人生)

以下は小説です。その多くは日本人作家のものを除き、著者の出身地または長く居住していた地域を舞台としたもので、それゆえ、それぞれの街のディープな風景や世界観が味わえます。

●アイスランド
湿地 緑衣の女
アーナルデュル・インドリダソン著「湿地」「緑衣の女
2019年6月後半の読書と感想、書評(湿地)
2020年11月前半の読書と感想、書評(緑衣の女)

●アイルランド
アイルランドの薔薇
石持浅海著「アイルランドの薔薇
2022年6月後半の読書と感想、書評(アイルランドの薔薇)

平凡すぎて殺される
クイーム・マクドネル著「平凡すぎて殺される
2024年12月後半の読書と感想、書評(平凡すぎて殺される)

●ロシア・ノルウェー国境付近
メーデー 極北のクライシス
グレーテ・ビョー著「メーデー 極北のクライシス
2024年11月前半の読書と感想、書評(メーデー 極北のクライシス)

●オーストリア
ホテル・ニューハンプシャー
ジョン・アーヴィング著「ホテル・ニューハンプシャー
2023年2月前半の読書と感想、書評(ホテル・ニューハンプシャー)

●マルタ(共和国)
燃える男
A.J.クィネル著「燃える男
2025年1月後半の読書と感想、書評(燃える男)

●バチカン市国
天使と悪魔
ダン・ブラウン著「天使と悪魔
感想なし

●イタリア/トルコ
インフェルノ
ダン・ブラウン著「インフェルノ
2017年12月後半の読書と感想、書評(インフェルノ)

●スペイン
白い声
伊集院静著「白い声
2021年11月前半の読書と感想。書評(白い声)

オリジン
ダン・ブラウン著「オリジン
2021年6月前半の読書と感想、書評(オリジン)

●マリ/スペイン/ロシア/ブラジル
叫びと祈り
梓崎優著「叫びと祈り
2023年1月後半の読書と感想、書評(叫びと祈り)
短篇集で、「砂漠を走る船の道」は西アフリカのマリ付近の砂漠地帯、「白い巨人」はスペインのラ・マンチャ地方、「凍れるルーシー」は南ロシア、「叫び」はブラジルのアマゾン流域がそれぞれ舞台となっています。

●ネパール
王とサーカス
米澤穂信著「王とサーカス
2022年6月後半の読書と感想、書評「王とサーカス」

●シリア
弔いのダマスカス
デイヴィッド・マクロスキー著「弔いのダマスカス
2024年8月後半の読書と感想、書評(弔いのダマスカス)

●イラン
サラバ
西加奈子著「サラバ
2022年10月前半の読書と感想、書評(サラバ)

●インド
シャンタラム
グレゴリー・デイヴィッド・ロバーツ著「シャンタラム
2018年7月前半の読書と感想、書評(シャンタラム)

●フィジー
真夏の島に咲く花は
垣根涼介著「真夏の島に咲く花は
2010年4月前半の読書(真夏の島に咲く花は)


【関連リンク】
1809 読書離れが進むとなにが起きるか?
1606 書籍販売年間ランキング比較
1498 蔵書書籍3200冊のタイトル分析

[PR] Amazon 書籍 売れ筋ランキング

ビジネス・経済

ビジネス実用本

新書

文庫

文学・評論

コミック

ゲーム攻略・ゲームブック 

ハヤカワ・ミステリー  

創元推理文庫

新潮文庫

講談社文庫

角川文庫

集英社文庫

岩波文庫

文芸作品

ノンフィクション

ミステリー・サスペンス

SF・ホラー・ファンタジー 

歴史・時代小説

経済・社会小説

趣味・実用


リストラ天国TOP
おやじの主張(リストラ天国 日記INDEX)
著者別読書感想INDEX



1890
フラワーホール1980年に新入社員として入社した某会社では、男性はスーツ着用が基本で、同時に会社のバッチを左襟についているフラワーホール(ラベルホールともいう)に付けるというのが暗黙のルールとなっていました。

当時は規模の大中小を問わず、まだそういう会社が多く、会社への忠誠心や、帰属意識、会社の看板を背負う責任感などをバッチという象徴で現し、また縛り付け、それが他社とは違うという誇りを感じさせるような意味もあったと思われます。

誰もが知っていそうな大企業で、バッチをみればすぐにどこの人かわかるような人は、公式の場以外では付けなかったり、逆向け(裏向き)に付け替えて、見えないようにしている人もいました。

一度、バッチを逆にして見えないようにしていることについて「なぜ?」と聞いたことがありますが、「公式の場以外では付ける必要がないが、単に外してポケットに入れているとなくしてしまう危険があるので、なくさないよう逆向きに付けている」とのことでした。今から思えばアホらしいことです。

今でも会社のバッチを誇らしく?胸に付けている人がいるのかは知りませんが、スーツ自体着る人が減ってきているので、当然そうしたビジネスパーソンも減っているのでしょう。

服にバッチを付けるというのは、趣味や個人的な思想を表現する以外、ファッションセンス的には一般的には良い印象としては受け入れられません。

それでも今でも誇らしく必ず胸にバッチを付けて喜んでいるのが国会議員さんでしょう。

弁護士のバッチもテレビドラマなんかではよく見かけますが、知り合いの弁護士は普段オフィシャルな場であっても付けているのを見たことがありません。

いつも政治家のニュースをテレビなどで見ていて、気になるというか、恥ずかしく思うのが、スーツの胸に誇らしく?いくつも付けた様々なバッチです。

議員バッチだけでももうすっかり時代遅れで意味もないのに、男性議員も女性議員もそれを付けるのがルールになっているようです。

国会議事堂に入館する時に議員バッチを見せれば「顔を知られていない新人議員でもフリーパスだ」と言われますが、本来ならしっかりした顔写真付きのIC入館カードで厳格にそして効率よくおこなうべきで、今時、簡単に偽造できるバッチが主役なんてセキュリティ上考えられません。

しかもそのバッチは議員資格を失えば返還義務はあるものの、現状では事実上返還を強制されてなくそのまま記念に?持ち続けている人が多いそうです。

おそらく議員バッチが悪用されて大きな社会問題が起きるまで、そのあたりの返還義務は曖昧な状態でおかれるのでしょう。ルールは常に権力者側にとって都合良く解釈、運用されます。

そして、なにが一番恥ずかしいかというと、国会議員バッチ以外に様々なバッチを、左胸だけでなく右胸にも誇らしく付けて平気でいる人達です。

まったく頭がどうかしているとしか思えません。

バッチ1

バッチ2

バッチ3

まるで頭の悪そうなガキが、あちこちから拾い集めてきた缶バッチを自慢げにシャツにいっぱい付けているようなイメージです。こんなアホなことを政治家がやっているのは日本人ぐらいでしょう。

そう言えば、北の某国の将軍たちがやたらと勲章などを胸に飾り付けて誇らしげにしているのと似てなくもありません。

自分の主義や主張、思想、個人的にPRしたいことなどをバッチで飾り立てることがきっと善でかっこ良いとか思っているのでしょうけど、全然かっこ良くもなければ、善人だとは思いません。

特に外国の首脳と会談したり共同会見など公式の場で、そうしたバッチ満艦飾状態のスーツは、みっともなくて同じ日本人として物笑いになっていることが恥ずかしい限りです。センスのかけらもありません。

政治家にファッションセンスが必要かは意見は分かれるかも知れませんが、少なくとも日本国民を代表する政治家としての品格や、TPO、客人をお迎えし引き立てる態度や服装は社会人として、また国民を代表する議員として常識だと思っています。

バッチ以外でも2年前に石破内閣が発足した時、閣僚の記念撮影では「だらし内閣」と揶揄されたように、この内閣では一部の閣僚達のファッションセンスが最悪でした。

だらし内閣

サイズが合ってなく、ダブダブでヨレヨレのズボンや、ふくらんだお腹のシャツを出して意に介さない神経、床の絨毯を掃除するためか引きずるように長いズボンの裾など、見苦しいにもほどがあります。この写真を撮ったカメラマンの意図した悪意すら感じてしまいます。

国の代表者の公式写真がこれですから、世界から「日本人は西洋のフォーマルなスーツがまともに着こせないみたいだから、日本の伝統的な着物を着るべきでは?」といわれてもおかしくないレベルです。

もうひとつ、いくら昭和のオヤジと言ってもこれはないでしょう。

昭和のオヤジ

もう、国民の代表というより、貧しくて長年着続けた一張羅のくたびれたスーツで職安を回り仕事を必死に探している高齢者という感じですが、これでも総務大臣などを経験している重鎮議員です。

年収(歳費等)2500万円以上の人の服装ではありません。70歳を超えてそれだけの収入があればパートタイムのスタイリストや健康や体型、姿勢にアドバイスする専属トレーナーを付けることぐらい十分に可能だと思いますが、どうなんでしょう。

胸のバッチから、服装センスまできてしまいましたが、そうしたセンスのない国会議員が大きな顔をしていられるのも、もちろんそうした人を選んだ国民のレベルがそうしているわけです。

なので決して世界を混乱の渦に巻き込む暴君大統領を2回も選んだ米国民のレベル云々を我が国民もいえたものではありません。

【関連リンク】
1755 男性中心社会に居座るオジサン達
1708 世の中で起きていることを俯瞰して見る大切さ
1349 国会議員を半分に減らす方法

[PR] Amazonタイムセール/売れ筋ランキング

Amazonタイムセール

ホーム&キッチンの売れ筋ランキング 

枕・抱き枕の売れ筋ランキング

旅行用品の売れ筋ランキング

ミラーレス一眼の売れ筋ランキング 

空気清浄機 タイムセール

掃除機の売れ筋ランキング

ペット用品の売れ筋ランキング


リストラ天国TOP
おやじの主張(リストラ天国 日記INDEX)
著者別読書感想INDEX



1889
天に遊ぶ(新潮文庫) 吉村昭

天に遊ぶ
1999年に単行本、2003年に文庫化された、短篇よりも短いショートショート作品集で、あとがきによると、1995年頃、小説新潮の新年号に原稿用紙10枚程度の掌編小説を1篇依頼されたことをきっかけに、その後も新潮社の季刊誌「波」に連載で書いたものを集めた作品集です。

それまで著者は長編小説か、原稿30枚程度の短篇が主で、このような短い原稿で人間の姿を描くことは初めてだったが、意外と楽しいことがわかったということです。

その作品のタイトルは、「鰭紙」、「同居」、「頭蓋骨」、「香奠袋」、「お妾さん」、「梅毒」、「西瓜」、「読経」、「サーベル」、「居間にて」、「刑事部屋」、「自殺」、「心中」、「鯉のぼり」、「芸術家」、「カフェー」、「鶴」、「紅葉」、「偽刑事」、「観覧車」、「聖歌」の21篇です。

それぞれに味わいがありますが、いくつかはエッセイ?と思うような、作家が主人公で、取材のために関係者や地方を訪れた時のエピソードもあれば、別のエッセイで使っていた「地方の飲み屋で刑事とよく間違えられる」という話や、子供の頃の思い出、青年時代に結核を患って療養していた時のことなどを書いたものなど、様々です。

いずれにしても超短篇だけにテンポが良く、登場人物も限られわかりやすいので、ちょっとした暇つぶしや気分転換で読むのに適していそうです。

★★☆

著者別読書感想(吉村昭)

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

「鬼畜」の家 わが子を殺す親たち(新潮文庫) 石井光太

「鬼畜」の家 わが子を殺す親たち
2016年に単行本として、その後2019年に文庫化された、事件発生(発覚)当時、大きな話題となった我が子を殺した3件の事件を扱ったルポルタージュです。

取り上げられた事件は、

厚木市幼児餓死白骨化事件(2014年発覚)

下田市嬰児連続殺害事件(2014年発覚)

足立区ウサギ用ケージ監禁虐待死事件(2013年発覚)

の3件で、本書のタイトルになっている通り、親がまだ自己防衛もできない自分の幼児や嬰児を殺すという、殺人の中でももっともむごたらしく悲惨な事件です。

その事件の中には親世代から続く貧困の連鎖や、加害者の身勝手さ、加害者と親の不和、社会福祉制度の至らなさなど、様々な問題が内包されていて、現代の子育てにまつわる社会問題の縮図ともいえます。

こうした事件が起き、同時期に、NHKでも特集番組が組まれていました。

NHKスペシャル 調査報告 “消えた”子どもたち(NHK)
虐待や貧困などのために学校などに通えず、社会とのつながりを絶たれた“消えた”子ども。神奈川県厚木市で、誰にも気づかれないまま男児が白骨化した遺体で発見されるなど事件が相次いでいる。独自アンケートと追跡取材によって、“消えた”子どもの実態に迫り、子どもたちの命を守るために何が必要か考える。

このノンフィクションで取り上げられた3つの事件を読む限り、加害者に共通するのは、親との不和や子供の時に親から無視され放任されていたことで、加害者の性格にゆがみが生じ、さらに金銭感覚が極めてルーズ、避妊は相手任せで、結局は本来なら産んではいけない子供を産み、その結果、邪魔になって放置し、殺してしまうということでしょう。

事件としては直接手を下した(あるいは育児放置した)若い親に刑事罰が与えられますが、本書では、表向きにはその罪が一切問われることがない加害者の親に、実はモンスターを生み出した根源的な問題と責任があるのではないかと結論づけています。

それにしても、以前読んだ同じ著者の「43回の殺意 川崎中1男子生徒殺害事件の深層」と同様、後味が悪い、嫌ミスと似たような読後感です。

★★☆

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

秘められた伝言(上)(下)(講談社文庫) ロバート・ゴダード

秘められた伝言
原題は「Dying to Tell」で、「どうしても話したくてたまらない」「~を言いたくて死にそう」という意味だそうです。2001年に英国で、2003年に日本語版がそれぞれ出版されています。

ロンドンから200kmほど離れたサマセットの田舎に住んでいた無職の独身男に、ロンドンの船会社で働いている幼なじみが行方不明になったと家族から知らされ、頼まれてロンドンへ出向き、その行方を捜すことになります。

船会社だけに、勤務地や出張先が方々にあり、主人公はドイツのベルリン、日本の東京と京都、神戸、そしてアメリカのサンフランシスコと親友の残した足跡をたどっていきます。もし映画でも制作されたら、ちょっとしたロードムービーで、面白そうです。

行方不明の親友は、ある陰謀に巻き込まれていることが徐々に判明していきますが、決して主人公が思っていた清廉潔白な人物ではないことなどがわかってきます。

そして、自分が行方不明になった場合の保険として、その親友がきっと追いかけて謎解きをしてくれるだろうという様々な仕掛けが施されていることに気がつきます。

主人公を簡単に殺すわけには行かないので、そうした謎を解くためのキーマンとして生かされるという、うまいやり方ですが、周囲の人間が次々と殺されていくのに対し、主人公だけはうまく生き延びていくという、あまり都合良すぎという印象もあります。

長編ですが、ジェットコースターのように次々とピンチとチャンスが訪れて、あっという間に読み終えられます。

★★☆

著者別読書感想(ロバート・ゴダード)

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

恋するソマリア(集英社文庫) 高野秀行

恋するソマリア
2015年に単行本、2018年に文庫化されたノンフィクションです。

著者の作品は今回初めて読みますが、早稲田大学在学中には探検部に所属し、その時に経験した冒険譚を書いた「幻獣ムベンベを追え」を出版し、それが実質的なデビュー作となります。

著者が向かう探検先は、もちろん先進国や有名観光地ではなく、アジアの奥地や南米、中近東、アフリカなど、日本人にはあまり馴染みがない場所の紀行や体験談が多いです。

本著は、タイトルでわかるように、アフリカの角(つの)と呼ばれている日本人にとってはもっとも縁遠いと思われる国ソマリアを舞台としたノンフィクションです。

このソマリアという国、平和が長く続いている日本人にはまったく理解しがたいほど、同じ民族でありながら氏族間の紛争や宗教上、利権、政治権力の問題で起きる内戦が長く続いていています。

問題の根は深くてややこしく、正式には2012年からとりあえず統一された形で「ソマリア連邦共和国」ができましたが、その北部地域には同じソマリ人ながら、違う氏族が中心となり、1991年に独自に作ったソマリランドというその連邦には加わらない自主的な国家のような未承認国家が存続しています。

連邦共和国の首都は南部のモガディシュにありますが、治安維持が独自では行えず、アフリカ連合の兵士(つまり他国の軍隊)が駐留し治安維持にあたっていて、近年でも反政府勢力との内戦が続いているという状態で、日本の外務省からは危険レベル4の退避勧告、渡航自粛が出ています。

日本との関係でまれにニュースとなるのは、ソマリア沖で海賊行為が頻発したために、海上自衛隊が2009年から現在まで哨戒活動に従事していることがあります。ただしそれは公海上の哨戒であって海賊が拠点としているソマリアに対しては日本を含め国際機関はノータッチです。

そのようなソマリアへ著者はジャーナリストとして、また現地のケーブルテレビのアジア総局長として何度も訪問し、その模様を詳細にレポートしています。ソマリア語の日常語をかろうじてしゃべれる日本人はおそらくこの著者だけだと思われています。

遠い日本ではほとんど誰も知らないその文化や、言葉、食事、庶民の生活など、外国人、しかもジャーナリストだと、身代金目的の誘拐や殺害がよくある地域で、武装した護衛の兵士などを雇い、飛び込んでいく姿はまさに冒険譚です。

★★☆

【関連リンク】
 4月後半の読書 震える天秤、それでも読書はやめられない、屍泥棒、宿屋めぐり
 4月前半の読書 密売人、春を背負って、ダーク・アワーズ(上)(下)、届け物はまだ手の中に
 3月後半の読書 眼球堂の殺人、殺し屋、続けてます。、月に吠えろ!萩原朔太郎の事件簿、誰も書かなかった日本史「その後」の謎

[PR] Amazon 書籍 売れ筋ランキング

ビジネス・経済

ビジネス実用本

新書

文庫

文学・評論

コミック

ゲーム攻略・ゲームブック 

ハヤカワ・ミステリー  

創元推理文庫

新潮文庫

講談社文庫

角川文庫

集英社文庫

岩波文庫

文芸作品

ノンフィクション

ミステリー・サスペンス

SF・ホラー・ファンタジー 

歴史・時代小説

経済・社会小説

趣味・実用

リストラ天国TOP
おやじの主張(リストラ天国 日記INDEX)
著者別読書感想INDEX
ブログ内検索
プロフィール
HN:
area@リストラ天国
HP:
性別:
男性
趣味:
ドライブ・日帰り温泉
自己紹介:
紆余曲折の人生を歩む、しがないオヤヂです。
============
プライバシーポリシー及び利用規約
Template & Icon by kura07 / Photo by Abundant Shine

Powered by [PR]


忍者ブログ