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1892
70歳の正解(幻冬舎新書) 和田秀樹

70歳の正解
2年前の2024年に一度読んでいました。が、最後まで気がつきませんでした。老化というのは恐ろしいものです、、、

2022年に出版された新書です。とにかくこの著者の著書は数が多く、1980年の受験法ノウハウ本から始まり、最近多い精神学や高齢者向けの健康本、教育まで、20数年間で900冊を超えているそうです。恐るべきアウトプットの多さです。

本書は、私の年齢が70歳に近づき、日々なにに気をつけて暮らせば良いかな?と軽い気持ちで手に取りました。

特に認知症になるのは60代では2.5%なのに、80代になると約30%と12倍増えることから、その中間の70代が認知症予防には特に重要と言われています。

内容は、一般的によく言われていることが多いですが、中にはハッと気がつくことがいくつかあります。

例えば、「記憶力が落ちるのは、年のせいではなく、覚える気がないから」という記憶のメカニズムや、「考える前に、『なんとかなるだろう』とつぶやく」楽観的な思考法とか、「まず肉から食べる」食事習慣など、参考になります。それぞれの理由や詳しい説明は本文で読んでください

本書で触れられている高齢者がとるべき行動のアイデアでは、すでにやっていることもいくつかあります。例えば「ブログを書く」や「やることリストを作る(棺桶リスト)」、日課にしている「ウォーキング」など。

ただ、「仕事を続けること」や、「仕事を辞めて遊んで暮らすのはすぐ飽きる」というのには賛同できず、仕事を辞めてすでに5年が経ちますが、今まで一度たりとも、暇と思ったとこはなく、飽きたこともありません。それがあと30年続いても同じでしょう。

リタイア後に、どこかに再就職したりアルバイト、ボランティアをしようと考えたこともありません。

老後資金がやや心配ですが、いざとなれば住宅ローンが終わった自宅を売却するとか、リースバックなどの方法もあり、ストレスになるので考えないことにしました。

それに働いて人にあれこれ指示を受け使われてストレスにまみれるのはこりごりで、自分で起業する甲斐性も資金もありません。というか、趣味のことや読書、家事、DIY、終活などで、時間はいっぱいいっぱいで、他に使える隙間はほとんどありません。

したがって、読む人によって、使える箇所と、どうでも良い箇所が混在しますが、高齢になって生き続けるヒントにはなる良書だと思います。

★★☆

著者別読書感想(和田秀樹)

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

もしも俺たちが天使なら(幻冬舎文庫) 伊岡瞬

もしも俺たちが天使なら
2014年に単行本、2016年に文庫化された主人公が華麗な詐欺師という長編犯罪小説です。

タイトルは有名な映画「俺たちは天使じゃない」をもじっているようでえす。この映画はハンフリー・ボガート主演の1955年版と、リメイクされたロバート・デ・ニーロ主演の1989年版の2種類があり、少し内容が違っていますが、小説の元ネタになったのは1955年版のようです。

詐欺師の主人公は、渋谷の公園で偶然知り合った喧嘩がめっぽう強い若い男と、オヤジ狩りに巻き込まれそうだった元刑事と知り合うことになり、やがて若い男が中3の時に出奔した実家の山梨のブドウ農園へ入り込んだ謎の男を穏便に追い出すための協力を頼まれます。

しかしその実家を調べ始めると、いきなり何者かから反撃に遭い、そこから壮大な詐欺師の仕掛けが始まっていくという、コンゲームのような展開です。

こうした展開で、すぐに思い出すのは映画にもなった伊坂幸太郎著「陽気なギャングが地球を回す」(2003年)です。

いずれにしてもあまりリアリティはない現代ドラマですが、映像化するとそれなりに面白いエンタテイメントになりそうです。もし映像化する作品を探している人がいれば、まだ手つかずのようなのでこれがお勧めです。

★★☆

著者別読書感想(伊岡瞬)

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

あの日、パナマホテルで(集英社文庫) ジェイミー・フォード

あの日、パナマホテルで
2009年に出版された長編小説で、原題は「Hotel on the Corner of Bitter and Sweet」(ビター アンド スウィート の角にあるホテル)ですが、アメリカのシアトルにある実在するパナマホテルが、ドラマの中で重要な場所となっていることからそれが日本語のタイトルに採用されたのでしょう。日本語訳文庫が出版されたのは2011年です。

タイトル買いですが、最初は南米のパナマが舞台の小説だと思っていましたが、上記の通り、アメリカのシアトルが主な舞台です。

時代は1942年、中国人2世の主人公が小学生の頃で、日米で太平洋戦争が始まり、パールハーバー攻撃から日本軍の快進撃が続いていた時から終戦までと、主人公が初老に入った1986年とが交互に行ったり来たりします。

太平洋戦争が始まるまでは、シアトルには大きな日本人街があり、戦争が激化していくにつれ、日本人は敵性市民として財産を没収されて、離れた収容所にまとめて隔離されることになります。

そうした事態の中で、中国人2世の主人公は、白人が主体の小学校へ通っていますが、日本人と同じアジア人ということで悪ガキどもからひどい差別に遭いながらも、転校してきたアメリカ生まれでアメリカ国籍を持つ日本をルーツとする女子同級生と仲良くなります。

しかしやがて日本人は例えアメリカ国籍を持っていても家族ごと遠くの収容所へ送られることになり離ればなれとなります。

映画「愛と哀しみの旅路」(1991年公開)は、第二次世界大戦が始まり、ロサンゼルスに在住していた日系人2世の女性が、アメリカ人男性と恋仲となり、ロスでは異人種間の結婚が認められないからとシアトルへ家出同然の逃避行をしますが、やがて日系の女性だけ収容所へ送られるという悲劇が描かれていました。

先にその映画を見ていたので、日系人達の収容所送りについてのイメージがよくわかりました。

気になるのは物語の進み具合があまりにもゆっくりで、短気な人には我慢出来なそうなグダグダなところがありますが、逆に言えば登場人物の微妙な心の動きを行間の節々に散りばめられていて、ゆっくり落ち着いてまったりと読む小説として理解すべきでしょう。

もうイチローブームは過ぎ去り、観光でシアトルへ行く日本人はそう多くはないでしょうけど、この小説に登場する通りや場所などは概ね実在するものが多く、歴史を知る観光ガイドとしても使えそうです。

★★★

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

終活の準備はお済みですか?(角川文庫) 桂望実

終活の準備はお済みですか?
2021年に単行本、2024年に文庫化された終活実用の連作短篇小説です。

各話ごとにそれぞれ主人公が変わりますが、いずれの短篇に共通して登場する人物は、食品会社をリストラに遭い、離婚経験があり、娘を育てながら葬儀会社に再就職して新事業として始まった終活支援(サロン)の担当員で、様々な人が、人生や終活について学びにやってきます。

1話では55歳の独身女性、2話ではリタイアした68歳の既婚男性、3話は32歳のシングルマザー、4話はレストラン事業で成功し、妻は懐妊している中で、身体に癌が見つかった33歳のオーナーシェフ、そして最後の5話には共通してアドバイザーとして登場していた53歳の葬儀会社の男性です。

終活といえば、高齢者がおこなうものという既成概念が揺らぎます。特に独身者や重い病の人は、死後のことについてはキチンと整理して書き残しておくことが必要ということがわかります。

もちろん高齢者にとっては残された家族や親戚に向けて、自分の死後に望むことを書き残すことは重要です。

終活手帳といえば、死後のことだけを書き置くようなイメージですが、本書では、「自分史」を書き、人生を振り返りながら、これから残りの人生を見直すために活用することを勧めています。

さらに、このサロンでは、遺言書の作成には司法書士、老後資金にはファイナンシャルプランナー、その他、お墓の相談などを紹介し、それぞれの専門家の活用も勧めています。

それらの費用の話は出てきませんが、意外と終活には諸々費用がかかりそうです。

★★☆

【関連リンク】
 5月前半の読書 天に遊ぶ、「鬼畜」の家 わが子を殺す親たち、秘められた伝言(上)(下)、恋するソマリア
 4月後半の読書 震える天秤、それでも読書はやめられない、屍泥棒、宿屋めぐり
 4月前半の読書 密売人、春を背負って、ダーク・アワーズ(上)(下)、届け物はまだ手の中に

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1891
飛行機ゴールデンウィークで海外旅行に行った人もいるでしょうけど、ここ10年ほどは円安や物価高、そしてウクライナや中東の戦争が起きて、海外旅行へ行こう!というモチベーションはガタ落ちしていそうです。

もはや海外旅行は解禁された1960年代と同じく、ビジネス層と富裕層だけのものになってしまったのかも知れません。

そこで最近読んだ書籍(ノンフィクションや小説)の中から、海外が舞台で、ディープな旅感覚が味わえるものをいくつかピックアップしました。

本を読む楽しみのひとつに、主人公に感情移入することで、知らない土地や国の現地にいる気分になれるということがあります。しかも普通の観光ではまず行かないような場所へも入り込んでいけます。

今回は、できるだけ日本人にとっては馴染みが薄い地域を中心にして、小説などによく登場するアメリカやイギリスの大都市を舞台としたものは除きますが、ひとつお勧めとして、ニューヨークを知りたければローレンス・ブロックの「マット・スカダーシリーズ」、ロサンジェルスを知りたげれば、マイクル・コナリーの「ハリー・ボッシュシリーズ」「レネイ・バラードシリーズ」などを読めば、かなりディープなそれぞれの大都市を縦横無尽に体験できます。

まずはノンフィクション3作品ですが、美しいながら厳しい気候のアラスカが舞台の星野道夫著「旅をする木」と、内戦とテロが頻発するアフリカの最危険地帯とも言われているソマリアが舞台の高野秀行著「恋するソマリア」、そしてフォーサイスの自伝「アウトサイダー 陰謀の中の人生」の中で多くを割いていたビアフラです。

感想は下のリンク先に書いています。

●アメリカ(アラスカ)
旅をする木
星野道夫著「旅をする木
2014年12月前半の読書と感想、書評(旅をする木)

●ソマリア
恋するソマリア
高野秀行著「恋するソマリア
2026年5月前半の読書と感想(恋するソマリア)

●ビアフラ共和国
アウトサイダー 陰謀の中の人生
フレデリック・フォーサイス著「アウトサイダー 陰謀の中の人生
2024年3月後半の読書と感想、書評(アウトサイダー 陰謀の中の人生)

以下は小説です。その多くは日本人作家のものを除き、著者の出身地または長く居住していた地域を舞台としたもので、それゆえ、それぞれの街のディープな風景や世界観が味わえます。

●アイスランド
湿地 緑衣の女
アーナルデュル・インドリダソン著「湿地」「緑衣の女
2019年6月後半の読書と感想、書評(湿地)
2020年11月前半の読書と感想、書評(緑衣の女)

●アイルランド
アイルランドの薔薇
石持浅海著「アイルランドの薔薇
2022年6月後半の読書と感想、書評(アイルランドの薔薇)

平凡すぎて殺される
クイーム・マクドネル著「平凡すぎて殺される
2024年12月後半の読書と感想、書評(平凡すぎて殺される)

●ロシア・ノルウェー国境付近
メーデー 極北のクライシス
グレーテ・ビョー著「メーデー 極北のクライシス
2024年11月前半の読書と感想、書評(メーデー 極北のクライシス)

●オーストリア
ホテル・ニューハンプシャー
ジョン・アーヴィング著「ホテル・ニューハンプシャー
2023年2月前半の読書と感想、書評(ホテル・ニューハンプシャー)

●マルタ(共和国)
燃える男
A.J.クィネル著「燃える男
2025年1月後半の読書と感想、書評(燃える男)

●バチカン市国
天使と悪魔
ダン・ブラウン著「天使と悪魔
感想なし

●イタリア/トルコ
インフェルノ
ダン・ブラウン著「インフェルノ
2017年12月後半の読書と感想、書評(インフェルノ)

●スペイン
白い声
伊集院静著「白い声
2021年11月前半の読書と感想。書評(白い声)

オリジン
ダン・ブラウン著「オリジン
2021年6月前半の読書と感想、書評(オリジン)

●マリ/スペイン/ロシア/ブラジル
叫びと祈り
梓崎優著「叫びと祈り
2023年1月後半の読書と感想、書評(叫びと祈り)
短篇集で、「砂漠を走る船の道」は西アフリカのマリ付近の砂漠地帯、「白い巨人」はスペインのラ・マンチャ地方、「凍れるルーシー」は南ロシア、「叫び」はブラジルのアマゾン流域がそれぞれ舞台となっています。

●ネパール
王とサーカス
米澤穂信著「王とサーカス
2022年6月後半の読書と感想、書評「王とサーカス」

●シリア
弔いのダマスカス
デイヴィッド・マクロスキー著「弔いのダマスカス
2024年8月後半の読書と感想、書評(弔いのダマスカス)

●イラン
サラバ
西加奈子著「サラバ
2022年10月前半の読書と感想、書評(サラバ)

●インド
シャンタラム
グレゴリー・デイヴィッド・ロバーツ著「シャンタラム
2018年7月前半の読書と感想、書評(シャンタラム)

●フィジー
真夏の島に咲く花は
垣根涼介著「真夏の島に咲く花は
2010年4月前半の読書(真夏の島に咲く花は)


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1809 読書離れが進むとなにが起きるか?
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1890
フラワーホール1980年に新入社員として入社した某会社では、男性はスーツ着用が基本で、同時に会社のバッチを左襟についているフラワーホール(ラベルホールともいう)に付けるというのが暗黙のルールとなっていました。

当時は規模の大中小を問わず、まだそういう会社が多く、会社への忠誠心や、帰属意識、会社の看板を背負う責任感などをバッチという象徴で現し、また縛り付け、それが他社とは違うという誇りを感じさせるような意味もあったと思われます。

誰もが知っていそうな大企業で、バッチをみればすぐにどこの人かわかるような人は、公式の場以外では付けなかったり、逆向け(裏向き)に付け替えて、見えないようにしている人もいました。

一度、バッチを逆にして見えないようにしていることについて「なぜ?」と聞いたことがありますが、「公式の場以外では付ける必要がないが、単に外してポケットに入れているとなくしてしまう危険があるので、なくさないよう逆向きに付けている」とのことでした。今から思えばアホらしいことです。

今でも会社のバッチを誇らしく?胸に付けている人がいるのかは知りませんが、スーツ自体着る人が減ってきているので、当然そうしたビジネスパーソンも減っているのでしょう。

服にバッチを付けるというのは、趣味や個人的な思想を表現する以外、ファッションセンス的には一般的には良い印象としては受け入れられません。

それでも今でも誇らしく必ず胸にバッチを付けて喜んでいるのが国会議員さんでしょう。

弁護士のバッチもテレビドラマなんかではよく見かけますが、知り合いの弁護士は普段オフィシャルな場であっても付けているのを見たことがありません。

いつも政治家のニュースをテレビなどで見ていて、気になるというか、恥ずかしく思うのが、スーツの胸に誇らしく?いくつも付けた様々なバッチです。

議員バッチだけでももうすっかり時代遅れで意味もないのに、男性議員も女性議員もそれを付けるのがルールになっているようです。

国会議事堂に入館する時に議員バッチを見せれば「顔を知られていない新人議員でもフリーパスだ」と言われますが、本来ならしっかりした顔写真付きのIC入館カードで厳格にそして効率よくおこなうべきで、今時、簡単に偽造できるバッチが主役なんてセキュリティ上考えられません。

しかもそのバッチは議員資格を失えば返還義務はあるものの、現状では事実上返還を強制されてなくそのまま記念に?持ち続けている人が多いそうです。

おそらく議員バッチが悪用されて大きな社会問題が起きるまで、そのあたりの返還義務は曖昧な状態でおかれるのでしょう。ルールは常に権力者側にとって都合良く解釈、運用されます。

そして、なにが一番恥ずかしいかというと、国会議員バッチ以外に様々なバッチを、左胸だけでなく右胸にも誇らしく付けて平気でいる人達です。

まったく頭がどうかしているとしか思えません。

バッチ1

バッチ2

バッチ3

まるで頭の悪そうなガキが、あちこちから拾い集めてきた缶バッチを自慢げにシャツにいっぱい付けているようなイメージです。こんなアホなことを政治家がやっているのは日本人ぐらいでしょう。

そう言えば、北の某国の将軍たちがやたらと勲章などを胸に飾り付けて誇らしげにしているのと似てなくもありません。

自分の主義や主張、思想、個人的にPRしたいことなどをバッチで飾り立てることがきっと善でかっこ良いとか思っているのでしょうけど、全然かっこ良くもなければ、善人だとは思いません。

特に外国の首脳と会談したり共同会見など公式の場で、そうしたバッチ満艦飾状態のスーツは、みっともなくて同じ日本人として物笑いになっていることが恥ずかしい限りです。センスのかけらもありません。

政治家にファッションセンスが必要かは意見は分かれるかも知れませんが、少なくとも日本国民を代表する政治家としての品格や、TPO、客人をお迎えし引き立てる態度や服装は社会人として、また国民を代表する議員として常識だと思っています。

バッチ以外でも2年前に石破内閣が発足した時、閣僚の記念撮影では「だらし内閣」と揶揄されたように、この内閣では一部の閣僚達のファッションセンスが最悪でした。

だらし内閣

サイズが合ってなく、ダブダブでヨレヨレのズボンや、ふくらんだお腹のシャツを出して意に介さない神経、床の絨毯を掃除するためか引きずるように長いズボンの裾など、見苦しいにもほどがあります。この写真を撮ったカメラマンの意図した悪意すら感じてしまいます。

国の代表者の公式写真がこれですから、世界から「日本人は西洋のフォーマルなスーツがまともに着こせないみたいだから、日本の伝統的な着物を着るべきでは?」といわれてもおかしくないレベルです。

もうひとつ、いくら昭和のオヤジと言ってもこれはないでしょう。

昭和のオヤジ

もう、国民の代表というより、貧しくて長年着続けた一張羅のくたびれたスーツで職安を回り仕事を必死に探している高齢者という感じですが、これでも総務大臣などを経験している重鎮議員です。

年収(歳費等)2500万円以上の人の服装ではありません。70歳を超えてそれだけの収入があればパートタイムのスタイリストや健康や体型、姿勢にアドバイスする専属トレーナーを付けることぐらい十分に可能だと思いますが、どうなんでしょう。

胸のバッチから、服装センスまできてしまいましたが、そうしたセンスのない国会議員が大きな顔をしていられるのも、もちろんそうした人を選んだ国民のレベルがそうしているわけです。

なので決して世界を混乱の渦に巻き込む暴君大統領を2回も選んだ米国民のレベル云々を我が国民もいえたものではありません。

【関連リンク】
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1889
天に遊ぶ(新潮文庫) 吉村昭

天に遊ぶ
1999年に単行本、2003年に文庫化された、短篇よりも短いショートショート作品集で、あとがきによると、1995年頃、小説新潮の新年号に原稿用紙10枚程度の掌編小説を1篇依頼されたことをきっかけに、その後も新潮社の季刊誌「波」に連載で書いたものを集めた作品集です。

それまで著者は長編小説か、原稿30枚程度の短篇が主で、このような短い原稿で人間の姿を描くことは初めてだったが、意外と楽しいことがわかったということです。

その作品のタイトルは、「鰭紙」、「同居」、「頭蓋骨」、「香奠袋」、「お妾さん」、「梅毒」、「西瓜」、「読経」、「サーベル」、「居間にて」、「刑事部屋」、「自殺」、「心中」、「鯉のぼり」、「芸術家」、「カフェー」、「鶴」、「紅葉」、「偽刑事」、「観覧車」、「聖歌」の21篇です。

それぞれに味わいがありますが、いくつかはエッセイ?と思うような、作家が主人公で、取材のために関係者や地方を訪れた時のエピソードもあれば、別のエッセイで使っていた「地方の飲み屋で刑事とよく間違えられる」という話や、子供の頃の思い出、青年時代に結核を患って療養していた時のことなどを書いたものなど、様々です。

いずれにしても超短篇だけにテンポが良く、登場人物も限られわかりやすいので、ちょっとした暇つぶしや気分転換で読むのに適していそうです。

★★☆

著者別読書感想(吉村昭)

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

「鬼畜」の家 わが子を殺す親たち(新潮文庫) 石井光太

「鬼畜」の家 わが子を殺す親たち
2016年に単行本として、その後2019年に文庫化された、事件発生(発覚)当時、大きな話題となった我が子を殺した3件の事件を扱ったルポルタージュです。

取り上げられた事件は、

厚木市幼児餓死白骨化事件(2014年発覚)

下田市嬰児連続殺害事件(2014年発覚)

足立区ウサギ用ケージ監禁虐待死事件(2013年発覚)

の3件で、本書のタイトルになっている通り、親がまだ自己防衛もできない自分の幼児や嬰児を殺すという、殺人の中でももっともむごたらしく悲惨な事件です。

その事件の中には親世代から続く貧困の連鎖や、加害者の身勝手さ、加害者と親の不和、社会福祉制度の至らなさなど、様々な問題が内包されていて、現代の子育てにまつわる社会問題の縮図ともいえます。

こうした事件が起き、同時期に、NHKでも特集番組が組まれていました。

NHKスペシャル 調査報告 “消えた”子どもたち(NHK)
虐待や貧困などのために学校などに通えず、社会とのつながりを絶たれた“消えた”子ども。神奈川県厚木市で、誰にも気づかれないまま男児が白骨化した遺体で発見されるなど事件が相次いでいる。独自アンケートと追跡取材によって、“消えた”子どもの実態に迫り、子どもたちの命を守るために何が必要か考える。

このノンフィクションで取り上げられた3つの事件を読む限り、加害者に共通するのは、親との不和や子供の時に親から無視され放任されていたことで、加害者の性格にゆがみが生じ、さらに金銭感覚が極めてルーズ、避妊は相手任せで、結局は本来なら産んではいけない子供を産み、その結果、邪魔になって放置し、殺してしまうということでしょう。

事件としては直接手を下した(あるいは育児放置した)若い親に刑事罰が与えられますが、本書では、表向きにはその罪が一切問われることがない加害者の親に、実はモンスターを生み出した根源的な問題と責任があるのではないかと結論づけています。

それにしても、以前読んだ同じ著者の「43回の殺意 川崎中1男子生徒殺害事件の深層」と同様、後味が悪い、嫌ミスと似たような読後感です。

★★☆

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

秘められた伝言(上)(下)(講談社文庫) ロバート・ゴダード

秘められた伝言
原題は「Dying to Tell」で、「どうしても話したくてたまらない」「~を言いたくて死にそう」という意味だそうです。2001年に英国で、2003年に日本語版がそれぞれ出版されています。

ロンドンから200kmほど離れたサマセットの田舎に住んでいた無職の独身男に、ロンドンの船会社で働いている幼なじみが行方不明になったと家族から知らされ、頼まれてロンドンへ出向き、その行方を捜すことになります。

船会社だけに、勤務地や出張先が方々にあり、主人公はドイツのベルリン、日本の東京と京都、神戸、そしてアメリカのサンフランシスコと親友の残した足跡をたどっていきます。もし映画でも制作されたら、ちょっとしたロードムービーで、面白そうです。

行方不明の親友は、ある陰謀に巻き込まれていることが徐々に判明していきますが、決して主人公が思っていた清廉潔白な人物ではないことなどがわかってきます。

そして、自分が行方不明になった場合の保険として、その親友がきっと追いかけて謎解きをしてくれるだろうという様々な仕掛けが施されていることに気がつきます。

主人公を簡単に殺すわけには行かないので、そうした謎を解くためのキーマンとして生かされるという、うまいやり方ですが、周囲の人間が次々と殺されていくのに対し、主人公だけはうまく生き延びていくという、あまり都合良すぎという印象もあります。

長編ですが、ジェットコースターのように次々とピンチとチャンスが訪れて、あっという間に読み終えられます。

★★☆

著者別読書感想(ロバート・ゴダード)

 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

恋するソマリア(集英社文庫) 高野秀行

恋するソマリア
2015年に単行本、2018年に文庫化されたノンフィクションです。

著者の作品は今回初めて読みますが、早稲田大学在学中には探検部に所属し、その時に経験した冒険譚を書いた「幻獣ムベンベを追え」を出版し、それが実質的なデビュー作となります。

著者が向かう探検先は、もちろん先進国や有名観光地ではなく、アジアの奥地や南米、中近東、アフリカなど、日本人にはあまり馴染みがない場所の紀行や体験談が多いです。

本著は、タイトルでわかるように、アフリカの角(つの)と呼ばれている日本人にとってはもっとも縁遠いと思われる国ソマリアを舞台としたノンフィクションです。

このソマリアという国、平和が長く続いている日本人にはまったく理解しがたいほど、同じ民族でありながら氏族間の紛争や宗教上、利権、政治権力の問題で起きる内戦が長く続いていています。

問題の根は深くてややこしく、正式には2012年からとりあえず統一された形で「ソマリア連邦共和国」ができましたが、その北部地域には同じソマリ人ながら、違う氏族が中心となり、1991年に独自に作ったソマリランドというその連邦には加わらない自主的な国家のような未承認国家が存続しています。

連邦共和国の首都は南部のモガディシュにありますが、治安維持が独自では行えず、アフリカ連合の兵士(つまり他国の軍隊)が駐留し治安維持にあたっていて、近年でも反政府勢力との内戦が続いているという状態で、日本の外務省からは危険レベル4の退避勧告、渡航自粛が出ています。

日本との関係でまれにニュースとなるのは、ソマリア沖で海賊行為が頻発したために、海上自衛隊が2009年から現在まで哨戒活動に従事していることがあります。ただしそれは公海上の哨戒であって海賊が拠点としているソマリアに対しては日本を含め国際機関はノータッチです。

そのようなソマリアへ著者はジャーナリストとして、また現地のケーブルテレビのアジア総局長として何度も訪問し、その模様を詳細にレポートしています。ソマリア語の日常語をかろうじてしゃべれる日本人はおそらくこの著者だけだと思われています。

遠い日本ではほとんど誰も知らないその文化や、言葉、食事、庶民の生活など、外国人、しかもジャーナリストだと、身代金目的の誘拐や殺害がよくある地域で、武装した護衛の兵士などを雇い、飛び込んでいく姿はまさに冒険譚です。

★★☆

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1888
フォードvsフェラーリ(原題:Ford v Ferrari) 2019年(日本公開2020年) 米
監督 ジェームズ・マンゴールド
出演者 マット・デイモン、クリスチャン・ベール

フォードvsフェラーリ
1959年のルマン24時間レースで優勝したキャロル・シェルビーを主人公にした、自動車レースに賭けた男たちの物語で、実話を元にしています。

アメリカの巨大自動車メーカーフォードの社長、ヘンリー・フォード2世は、ヨーロッパで人気のル・マン24時間レースで優勝することで、アメリカ車の優秀さをアピールしようと、ル・マンに詳しいシェルビーを通じて、レースカー造りやドライバーの選定などを依頼します。

しかし巨大会社ゆえ、様々な部門や幹部の抵抗勢力との軋轢や、陰謀や妨害に悩まされていくことになります。

ル・マン24時間レースでは、創業者のエンツォ・フェラーリが自ら率いるイタリアのフェラーリが圧倒的な成績を残していて、そこへ1966年のレースに殴り込みをかけたフォードが事実上の一騎打ちとなります。

アメリカ映画ですから結末はわかったようなものですが、決して脳天気なハッピーエンドに終わらないのが最近のアメリカ映画の特徴です。

昔、映画館で見たことがある、スティーブ・マックイーン主演の「栄光のル・マン」(1971年)は、アメリカ人ドライバーがドイツのポルシェで、イタリアのフェラーリを打ち負かすという映画で、こちらもレース好きにはこたえられない面白い映画でした。

実はこの「栄光のル・マン」が描かれた1970年の前年まで、フォードのワークスチームが4年連続優勝をしていましたが、1970年以降は、出場していたかも不明ですが、フォードのワークスチームが優勝することはなくなりました。

★★☆

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裸の拍車(原題:The Naked Spur) 1953年 米
監督 アンソニー・マン
出演者 ジェームズ・スチュアート、ジャネット・リー、ロバート・ライアン

裸の拍車
原題をそのまま日本語に直訳したままのタイトルで、そのタイトルからはどういう映画かなかなか想像できませんでした。

Spur(拍車)とは、「乗馬ブーツのかかとに装着する金属製の馬具」のことで、西部劇などで出てくるカーボーイなどが自慢げに付けているのを映画などでよく見かけます。実際は馬へ適確な指示や伝達をするためのものですが、一部は飾りのような姿になっています。

この映画の舞台は、1868年のコロラドで、賞金稼ぎの男が、その賞金に吸い寄せられて仲間に加わってきた男たちと協力してお尋ね者を生きたまま捕まえますが、その引き渡し場所(隣のコロラド州のアビリーン)まで行くには何日もかかる場所だったので、その護送する道中に様々な問題が発生します。

映画が作られた1953年と言えば日本ではテレビ放送がようやく始まった時代で、まだ映画産業が元気だったことです。

アメリカではこの映画のように、フルカラーで、屋外ロケ(当時はカメラの性能が低いため屋外で鮮明なカラー映画を撮るのは難しくお金もかかった)を多用した作品が作られていて、日本の映画にも大きな影響を及ぼしたでしょう。

★★☆

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陸軍中野学校 1966年 大映
監督 増村保造 出演者 市川雷蔵、小川真由美、加東大介

陸軍中野学校
柳広司著の小説「ジョーカーゲーム」(小説ではD機関)などにも出てきたことがあり、また、終戦後30年経ってからフィリピンで発見され1974年に帰国した小野田寛郎さんも所属していたことがあるという実在していた日本のスパイ養成機関が「陸軍中野学校」です。

こうした軍の中でもトップシークレットの実態は、なかなか表には出てきませんが、逆に一部だけ真実を入れつつ、ほとんどは想像でエンタメっぽく作れるので、小説やドラマ向きとも言えます。

太平洋戦争が始まる前に、日本でも世界の動向を探るため、スパイの重要性を認識し、秘密裏に優秀な軍人を集めて訓練を始めます。

習うのは、語学、錠前破り、暗号解読、スリ、射撃などの他にも社交ダンスや女性とのコミュニケーション術など多岐に渡ります。

気の毒なのは、家族や婚約者とも、招集がかかった日から一切の連絡を絶ち、別人になりすまし、時には殺害行為も躊躇なく行えるロボットに変えられてしまうということです。

主演の市川雷蔵は、この映画まで「眠狂四郎シリーズ」など、時代劇映画をメインに活躍する人気俳優でしたが、この映画で新境地をひらいたことになります。

映画は大ヒットしたようで(当時のことは知らない)、その後「陸軍中野学校 雲一号指令」「陸軍中野学校 竜三号指令」「陸軍中野学校 密命」「陸軍中野学校 開戦前夜」と4作の続編が作られました。

★★☆

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荒野に生きる(Man in the Wilderness) 1971年(日本公開1972年) 米
監督 リチャード・C・サラフィアン
出演者 リチャード・ハリス、ジョン・ヒューストン

荒野に生きる
監督は、アメリカン・ニューシネマとして評価が高い「バニシング・ポイント」などの映画を監督をした方です。

舞台は、西部開拓時代のアメリカで、1823年に実在していた猟師のヒュー・グラスに起きた事件をもとにしています。また2015年に公開されたレオナルド・ディカプリオ主演の映画「レヴェナント: 蘇えりし者」 も同じ主人公を元にしています。

大砲や大量の毛皮などを積んだリバーボートを曳いて大河に向かう集団の中で、リーダーの船長に育てられた道案内役が、休息の時間に手負いの鹿を追っているとき、巨大な灰色熊に襲われ瀕死の重傷を負います。

誰が見てもすぐに死ぬだろうと見捨てられ、置き去りにされますが、武器も道具もない中で工夫をしながらなんとか食いつなぎ、傷もやがて癒えてきます。

周囲には白人に敵対するインディアンの種族も多く、そうした中、猟をしながら見捨てていった集団を追います。

そうした中で、インディアンの家族や、新たな命を見たことで、自分が見捨ててきた妻や子供への思いが募ってきます。

そして到着が遅れたためにすでに水が涸れていた大河に到着した集団に、敵対するインディアンと復讐のため追いかけてきた主人公が対峙することになります。

★★★

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女相続人(原題:The Heiress) 1949年(日本公開1950年) 米
監督 ウィリアム・ワイラー
出演者 オリヴィア・デ・ハヴィランド モンゴメリー・クリフト

女相続人
監督のウィリアム・ワイラーは、大ヒット恋愛映画の「嵐が丘」(1939年)や「ローマの休日」(1953年)などの監督で有名です。この「女相続人」では、米アカデミー賞の主演女優賞など4部門で受賞しています。

原題の「The Heiress」は日本語タイトルそのままの女相続人という意味で、テーマはズバリ「裕福な家のひとり娘の遺産を狙っている無職の遊び人との恋の行方」という内容です。

気の毒なことに、あまり器量がよくなく、コミュニケーションも下手で、刺繍以外に取り柄はないと父親からも言われている婚期を逃した娘が主人公です。

パーティの場で、若くて見栄えの良い男性に声をかけられ、甘い言葉に徐々に酔っていきますが、父親から無職で親の遺産を食い潰しているだけの男はダメだと娘を諭します。

そのように周囲から反対されると、女性は相手がダメ男ほど、信じてのめり込んでしまうというケースは昔も今も変わりありません。

父親には内緒で婚約までし、父親とは縁を切って出ていくから迎えに来て欲しいと男に頼みますが、結局男は迎えに来ず、その後父親が病死して莫大な財産を娘が引き継ぎます。

数年後、その恋人が「あの時迎えに行かなかったのは、父親の財産を放棄することが、あなたのためにならないと思ったから」と、誤解を解こうとやってきますが、、、

安易なハッピーエンドではないものの、19世紀のアメリカの上流社会の姿をテンポ良く見ることができて、それなりに楽しめました。

★★☆

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プロフェッショナル(原題:The Professionals) 1966年 米
監督 リチャード・ブルックス
出演者 バート・ランカスター、リー・マーヴィン、クラウディア・カルディナーレ

プロフェッショナル
監督のリチャード・ブルックスは、「暴力教室」(1955年)、「冷血」(1967年)、「ミスター・グッドバーを探して」(1977年)など数多くの文芸作品を世に出した監督ですが、大きな賞にはあまり縁がなかったようです。

W主演のバート・ランカスターとリー・マーヴィンは言うまでもなく大物俳優で、この映画でもヒーローを演じています。

メキシコ革命が起きていた1916年頃のアメリカ西部のメキシコ国境近くが舞台で、大きなくくりで言えば西部劇と言うことになるでしょう。

メキシコの革命軍にいて現在はメキシコ内で武装した山賊になっている集団に誘拐された裕福なアメリカ人の妻を救出して欲しいと頼まれた元アメリカ軍人が、昔の仲間を集め、メキシコに救出に向かうというストーリーです。

物語は途中で大きくひっくり返り、救出したアメリカ人の妻は、元々は山賊のリーダーの愛人だったことがわかり、アメリカに戻るのを嫌がっていることが判明しますが、救出して連れ帰ることで得られる多額の報奨金のこともあり、山賊の追跡と襲撃をかわしながらどうにかアメリカへ戻ってきます。

そして富豪へ妻を引き渡そうとした時、一緒に連れてきた大けがをしていた山賊のリーダーを富豪が部下に殺せと命令した時、その事態は大きく変わってしまうことになります。

ま、古きマッチョなアメリカ人が好むストーリーで、それも光り輝く成長を続けていた怖いものなしの時代を反映していそうです。

★★☆

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ドライブ・イン・マンハッタン(原題:Daddio) 2023年 米
監督 クリスティー・ホール
出演者 ダコタ・ジョンソン、ショーン・ペン

ドライブ・イン・マンハッタン
女性客役のダコダ・ジョンソンと、タクシードライバーのショーン・ペンの名優が演じる二人劇で、ジョン・F・ケネディ空港からマンハッタンの44丁目(ヘルズ・キッチン地区)まで、事故渋滞含め約1時間の会話劇というユニークな内容です。

インテリっぽい若い女性客を乗せた初老のタクシードライバーが、たわいない話をしていきますが、やがて女性の彼氏が既婚者だと言い当て、その後は女性客が見知らぬタクシードライバーに秘密を打ち明けていくという内容です。

二人の会話の中や、女性が愛人とやりとりするSNSではかなりハードなエロチックなシーンや下ネタ話が次々と出てくるので、子供が見るのはちょっとどうかという内容です。見る人を制限できる映画ならではのシーンです。

原題の「Daddio(ダディオ)」は、1950年代のアメリカで流行した俗語で、「おやじさん」と言った年上男性への呼びかけ語です。

若くてインテリながら訳あり女性からみた、下層ながら人生経験が豊富なタクシードライバーのオヤジさんって感じですが、双方に父親の思い出や、女性が不倫相手のずっと年上の彼氏を「ダディ(Daddy)」と呼んでいることなどモロモロのことを含んでいそうです。

それにしても、ニューヨークのタクシードライバーで、アメリカ人、ましてやニューヨーク出身というケースは現在は少なそうで、そのあたりも1980年代頃までにはあったと思われる地元のタクシードライバーと、粋な客との洒落た会話というノスタルジアも演出されているのかなという思いです。

★★☆

【関連リンク】
2026年1~2月にみた映画 奇跡のシンフォニー(2007年)、新解釈・三國志(2020年)、スターゲイト(1994年)、99.9-刑事専門弁護士-THE MOVIE(2021年)、閉ざされた森 (2003年)、キャメラを止めるな!(2022年)

2025年11~12月に見た映画 サンセット大通り(1950年)、メカニック:ワールドミッション(2016年)、インタビュー・ウィズ・ヴァンパイア(1994年)、マッド・シティ(1997年)、黒蜥蜴(1968)、1917 命をかけた伝令 (2019年)、アフタースクール(2008年)、ダンケルク(2017年)

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