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1266
満願 (新潮文庫) 米澤穂信

2014年に単行本、2017年に文庫化されたベストセラー短編小説集です。

短編のそれぞれのタイトルは、「夜警」「死人宿」「柘榴」「万灯」「関守」「満願」で、6編が独自のストーリーとして構成されています。

その中の3編、「夜警」「万灯」「満願」は、この8月にNHKでドラマ化され放映されていました。

そのドラマはすべて見ましたが、その中の「万灯」は、映画でも主役を張れる俳優の西島秀俊が本格的な海外ロケをおこない、制作費が少なくて安いギャラのお笑い芸人を使ったバラエティぐらいしか作れない民放では製作不可能な1時間ドラマです。

6編のうち、ふたつを簡単に紹介しておきます。

まずテレビドラマ化もされた「万灯」。バングラデシュで天然ガス開発のために赴任した商社マンが主人公で、その開発の拠点とするためにある村に目を付けて、交渉を始めます。

ところが、英国に留学した経験があるこの村の若いリーダーが、この国の資源は自国の発展のために使うからと交渉が進みません。

そうこうしていると、村の若いリーダーと対立している別のリーダー達から、開発で村が裕福になるなら、拠点として村を使っても良いと話しが来ます。

ただしそれには条件がつき、それが資源開発に反対する若いリーダーを殺してくれというもので、背には腹を変えられず、それに従うことになりますが、、、

ただ、普通の商社マンが、仕事のためなら簡単に人を殺してしまうと言う設定は、会社のためなら命がけで競争に明け暮れた高度成長期の頃の商社マンならともかく、現代の風潮から言ってちょっとどうなのかなと。

もうひとつは、「関守」という短編で、これは他の作品と少し違う、ブラックミステリー。

伊豆の峠道でクルマの転落事故が相次いで起きた場所があると聞き、それをネタにした怪奇現象記事を書こうと考えたフリーライターが、その峠近くに古くからあるドライブインへ行き、店を守る老婆から過去に起きた事故や、立ち寄った人のことを聞き出します。

事故に遭った人はそれぞれ年齢や職業など様々ですが、事故を起こす前にみなこのドライブインに立ち寄っていることを知ります。

そして詳しく話しを聞いていくうちに、なぜそれらの人達が崖から転落して亡くなってしまったのか、それを聞いたライターは、、、

と、かなりスリル満点で、どの作品も面白かったです。

★★★


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ナミヤ雑貨店の奇蹟 (角川文庫) 東野圭吾

2012年刊、2014年に文庫版が発刊された、第1章から第5章までつながる中編の連作小説で、2017年には日本と中国でそれぞれ映画化されています。

日本版映画の監督は廣木隆一、出演者は山田涼介、西田敏行、尾野真千子などで公開済み。

一方の中国版は今年2018年10月に日本で公開されます(香港・中国・日本合作)。中国版では日本版の西田敏行と同じ役にジェッキー・チェンが従来のイメージとは違う老け役で登場しているそうです。

東京近郊の住宅地で、以前は活気があったものの、最近は人口流出が続き、商店街もシャッターが降りているようなイメージのある高台にある古びた雑貨店が舞台です。

話しに出てくる年代が、ビートルズが解散した1970年、政治的理由でボイコットしたモスクワオリンピックの1980年前後、そしてこの小説が書かれた現代(2010年頃?)と、行ったり来たりして、今読んでいるのはいつの年代?って迷ってしまうことがあります。

現代の人が書いた文章を1970年代の人が読むと、「携帯で」とか「ネットで」と書いてあっても、まったく意味が通じないということにあらためてそうだったなぁと思いました。

ネタバレが少し入りますが、つまり、1970年代から80年代に雑貨店を営んでいた経営者が、子供からの質問に対し、一つ一つ丁寧に返事を返していたことが拡がっていき、やがて人生相談など深刻な話しが持ち込まれるようになります。

それにも一生懸命返事を書いてきたことが、その後の人生に役立ったのかどうか知りたくて、自分が死んだあとの30年後に相談者にアドバイスが役立ったかどうかを書いてもらい、再び雑貨店のポストに投函して欲しいと息子に遺言で頼みます。

すると不思議なことに、その30年後に届くお礼の手紙が、その経営者が死ぬ直前に、時空を超えて届くという奇跡が起きます。

その時代感が上記に書いたようにちょっと複雑ですが、面白く楽しく読むことが出来ました。さすがベストセラー作家の作品だけあります。

★★★


 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

花まんま (文春文庫) 朱川湊人

ちょっと不思議な短編ミステリー、「トカビの夜」「妖精生物」「摩訶不思議」「花まんま」「送りん婆」「凍蝶」の六編が収められた小説で、2005年に発刊、2008年に文庫化されています。そして2005年にはこの作品で直木賞を受賞されています。

著者は1963年(昭和38年)生まれですから、私とは6年違いで、同世代と言うにはちょっとアレですけど、小説を読んでいると、同世代の人?と思えるような表現や事象がよく登場して、懐かしい思いに浸ることができました。

それは著者の幼少期(9歳まで)は大阪の下町?で暮らしていたということで、昭和30~40年代の頃の大阪の下町が色濃く描かれています。なぜかわかりませんが、織田作之助賞を受賞されていないことが不思議なぐらいです。

どの短編も魅力的で、しかも読みやすく、後味も悪くない作品に仕上がっていて、直木賞もなるほどと納得がいく出来映えです。

関西人なら誰でもわかる共感性も感じられ、「在日朝鮮人」「差別部落」「飛田新地」など、そこで生活している人にとっての日常と同居している濃い話題がサラリと入ってくるところなど、心地よいぐらいです。

6編のうち、特に好きなのは、小さな女の子が主人公で、飼うと幸せになれると言われ、怪しげな露店で買った謎の生き物の話し「妖精生物」と、部落差別で友人が出来ない少年に、故郷の弟を思い出すと公園墓地で話しかけてきた下手な関西弁を使う若い女性との短い出会いと別れを描いた「凍蝶」かな。

いずれも悲しいお話ですが、後を引かない悲しさで、大げさに言うと、逆に生きる活力が得られそうな話しです。

★★★


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雑学の威力 (小学館新書) やくみつる

漫画家というか最近はテレビのコメンテーターや相撲のゲストなどで有名な著者の2016年発刊の新書です。

中身はタイトルそのままということで、特に説明する必要はなさそうですが、私はほとんど見ていませんが、クイズ番組などでの博識ぶりは子供の頃からの一風変わった趣味と好奇心、そして人から「物知りですね~」と言われたい一心から様々な努力をして雑学力を高めていった話しが書かれています。

そう言えばクイズダービーでブレークした同じく漫画家の黒鉄ヒロシ氏や故はらたいら氏もたいへんに博識な方です(でした)。

それらの方に共通している時事漫画を描く上では、様々な方面に感度の良いアンテナを張り巡らしていることが大事で、それが結果的に時事問題以外の雑学全般にも連鎖的に詳しくなっていくのでしょう。

それにあまり良い意味では使われない「衒学的(げんがくてき:学があることをひけらかす)」なことを自ら求めていると公言していると書かれていて、テレビの場でもそうした自信たっぷりと言うか、自慢気な雰囲気があることにこの新書を読んで納得です。

個人的には、どちらかと言うと自分が体育会系に近いので、理屈や知識でやりこめる、こういうタイプの人は苦手なのですが、テレビや新聞等で見かける分にはユニークな素養と趣味の持ち主としてリスペクトしておきたいと思います。野球や相撲を題材にした1コマ漫画も面白いものが多いですし。

自分が新入社員の頃には、NHKの元アナウンサー鈴木健二氏が司会を務める「クイズ面白ゼミナール」の前にいつも言っていた「知るは楽しみなりと申しまして、知識をたくさん持つことは人生を楽しくしてくれるものでございます」を実践しようと、駅のホームで電車を待っている間にも、広告の看板を読み、流行を知ったり、景気の良さそうな業界を感じ取ったりと意識して知識を吸収するように心掛けていました。

そういうことの積み重ねが、その後の人生において、いろいろと身を助けてくれたこともあり、そうした雑学の威力は十分に同意するところです。

あとがきに、先々月寄って見学してきたばかりの、知る人ぞ知る鶴岡市の加茂水族館の話しがちょっと出ていてビックリ。

なんでも雑食性のウマヅラハギが集団で好物のエチゼンクラゲを襲って食い散らかす鬼畜なショーをクラゲで有名な加茂水族館でやれば盛り上がるのでは?というようなお話でした。

新書にはよくありがちなことですが、著者のちょっと自慢げな表現や事例が鼻につくところが減点1の★2です。

★★☆


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私たちの国に起きたこと (小学館新書) 海老名香葉子

初代林家三平の妻、長女・海老名美どり、次女・泰葉、長男・泰孝(九代目林家正蔵)、次男・泰助(二代目林家三平)の母として有名な著者で、落語一家の家族を書いた著述も多くあります。

この作品は、著者が11歳の時に起きた東京大空襲で、両親や兄弟を亡くすという壮絶な体験をしたのちに、貧しい戦後を親戚をたらい回しにされながらも生き抜き、縁があってまだ無名の落語家(初代林家三平)と結婚して現在までの話しが書かれている2015年発刊の新書です。

東京の下町で伝統ある釣り竿を製造販売していた家に生まれますが、ひとりで疎開をしていた3月10日に東京大空襲があり、兄の三男だけは生き延びて再会しますが、あとの親兄弟6人は行方不明となってしまいます。

自宅も焼けて跡かたなくなり、終戦後は戦災孤児として親戚の家を転々としますが、どこも自分の家族を養うことで手一杯で、歓迎されません。

そんなとき、亡くなった父親と釣りを通じて懇意にしていた顧客の3代目三遊亭金馬師匠を訪ねたところ、初めて歓迎してくれ、その後その家の子供のように育てられます。

そして落語家の林家三平との結婚、その後有名になっていく落語家の妻として、夫の闘病と死と、事実上、本人の自伝となっています。

その中でも特に戦災で家や家族を失った子供達の悲惨な状況を余すところなく書かれていて、それがこの新書の主題となっているようです。

★★☆


【関連リンク】
 9月前半の読書 幻の女、幸福な生活、神様のボート、それは経費で落とそう
 8月後半の読書 村上海賊の娘(1)(2)(3)(4)、京都ぎらい、眼球綺譚
 8月前半の読書 ドグラ・マグラ(上)(下)、11 eleven、「子供を殺してください」という親たち
 7月後半の読書 蛇行する月、みっともない老い方、天空の蜂、夏美のホタル
 7月前半の読書 シャンタラム(上)(中)(下)、老いる家 崩れる街 住宅過剰社会の末路、昨夜のカレー、明日のパン





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1265
子供の頃に親に買ってもらってうれしかった玩具はそれぞれ世代によって変わってきます。

例えば有名なところで、1983年に初めて任天堂からファミコンが出た時には、当時10歳~18歳ぐらいまでの子供は必死に親にねだったのではないでしょうか。

初代のファミコンは、国内で約1900万台が売れたと言いますから、当時日本の全世帯数3800万世帯(1985年)で割ると、ちょうど2世帯に1台の割合でファミコンが売れたことになります。

冷蔵庫やテレビと言った生活家電製品ならともかく、たかが子供の玩具で全世帯の半分、しかも他の家電商品とは違い、任天堂1社だけが独占して製造販売する商品ですから驚きます。

そのファミコンが普及してきた1885年に10~18歳と言うと、1967年~1975年生まれの人達ですので、現在は40代、ちょうど団塊ジュニア世代(1971年~1974年生まれ)とかぶっていることも大ヒットした要因のひとつでしょう。

その他、2000年以前の子供達に大人気だったオモチャを書いておくと、プラレール、任天堂ゲームボーイ、任天堂DS、任天堂Wii、PlayStation、ミニ4駆、たまごっち、ベイブレード、ポケモンカードゲーム、ガンプラなどなど。

私も子供にリクエストされた任天堂DSやWii、ベイブレードを量販店に朝早くから並んで買いに行った記憶があります。

さらにファミコンの登場する前には、アメリカでヒットした人生ゲームが1968年に日本で販売され大ヒットしました。その頃子供だったのは、1958年~1966年生まれで、現在50代です。

私の子供の頃を振り返ると、友達の家でよく遊んだゲームが、人生ゲーム、ツイスター、ポンジャン、Nゲージ鉄道模型。

私が(兄と共用で)買ってもらって友達とよく遊んだのが野球盤、レーダー作戦ゲームとバンカース。つまりすべてアナログゲームで、ファミコン世代より前の世代ということです。

高校生時代にはアーケードゲームとしてパックマンやブロック崩しなどが出てきました。インベーダーゲームが登場したのは大学生の頃でした。

同世代の友人の中には、100円玉を積み上げて喫茶店でインベーダーゲームに熱中している人もいましたが、私はなぜかあまり興味がなく、冷ややかに見ているだけでした。

というより、そちら(テレビゲーム)の才能はからっきしということに早く気がついたということです。

さらにもっと幼い幼児の頃に買ってもらってうれしかったのが、乾電池で動く鉄人28号のオモチャや、上に座って遊べる特急こだま(新幹線になる前の151系?)の大きなオモチャ。時代ですね~

小学生の中程になると、買ってもらうと言うより、お小遣いをためて近所の店によく買いに行っていたのは、太平洋戦争で使われた戦闘機や艦船、テレビに出てくる乗り物のプラモデルで、飛燕や雷電、紫電改、ムスタング、コルセア、ロンメル、レオパルト、大和、イ号、Uボート、サンダーバードなど次々と買っては作っていました。

今でもプラモデル屋さんを見かけると、買いはしませんが懐かしくなって店の中をのぞきたくなります。

但し、最初に本格的にプラモデルを作ったのは、親からクリスマスだったか誕生日だったか忘れましたが買ってもらった姫路城だった記憶があります。それでプラモデル作りの楽しさに目覚めたと言っても良いでしょう。

女の子のオモチャには詳しくないのでわからないのですが、男の子のオモチャに関しては、ある程度わかりますので、年齢が不明の人に、「小学生の頃にどんなオモチャで遊んだか?」と聞けば、だいたいの年齢がわかります。

古いレトロな玩具は、今ではオークションなどで高額で取引されています。そういうのを集めている人が多いのでしょうね。

もし押し入れの中からほこりをかぶった玩具が出てきたら、すぐに捨ててしまわず、ちょっとオークションで値段を調べてみると驚くかもですよ。

上記に書いた私が小学生の頃に買ってもらったレーダー作戦ゲーム(当時の価格で3000円ぐらい?)が、程度の良いものが今は1万円ぐらいで販売されていたりします。残しておけば良かったなーw


【関連リンク】
1149 葉書の文化は風前の灯火か?
900 テレビ・ラジオの長寿番組について
196 子供のおやつ
185 復刻版とレトロブーム




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1264
私が新入社員だった40年前、いやそのずっと前から、割と最近まで営々と続いてきた会社や役所の慣例みたいなものがあります。

4月に一斉に新入社員が入ると、外からかかってくる電話をその新入社員達が真っ先にとって、説明をしたり、担当へつなぐとのが当たり前の仕事になっていました。

新人に電話を取らせるのは、

1)まだ仕事が少ないので一番手が空いている
2)社外や社内の関係者の名前を覚えることでその後の仕事に役立つ
3)学生時代とは違うビジネス言葉の使い方や礼儀作法を実践で学ぶ
4)外部の人と話をすることで会社の業務内容や外部の意見などに詳しくなる
5)引っ込み思案な人でも積極性が養われる

など、多くのメリットがありました。

しかし、1990年代後半頃から、業務の連絡には電子メールが普及してきて、電話で話しをするという機会が相当減ってきています。

また企業も業務の効率化を進め、社員の生産性を上げていくために、できるだけ電話でのやりとりを減らしていくようになり、「問い合わせはフォームから」とか「メールでお問い合わせください」のようなスタイルが定着しています。

中には業務集中時間と称して「何時から何時までは電話禁止」とかを内外に対して打ち出し、外線を断っている会社もあったぐらいです(今でも続いているのか不明)。

ただ、主な取引相手や消費者が子供や高齢者、IT弱者の場合は、まだ電話や手紙がメインの通信手段というケースもあり、そうした顧客を第一に考えないといけない企業は電話や手紙をすぐに切り捨てられません。そういう人達向けにはすでに自動応答サービスが主流となっていて、それでも解決しない場合のみ人につながるという設定になっています。

それもあと10年も経てば、電話での問い合わせはAI(人工知能)がおこない、生身の人が対応することはなくなっていくと思われます。

いずれにしても、コストも手間もかかる電話応対は、生産性向上、作業の効率化という点では無用の長物で、緊急事態というような場合を除き、徐々に削減されていくことは間違いないでしょう。

個人的には電話というのは相手の都合を全く無視して、忙しいときでも手が離せないときでもいきなり割り込んでくるもので、家族が危篤とか、直ちに停止しなければ被害が出ると言った緊急連絡以外は、なくなってもよいと思っています。

平日の昼間に自宅にいると、それは毎日毎日様々なところからセールスの電話がかかってきます。今時そうしたセールス手法が効果的だとは思わないのですが、それしか方法を思いつかない商売人が多いと言うことなのでしょう。

ネットをあまり使わない高齢者ユーザーが多いテレビショッピングも、コスト面から考えれば、人手や設備費のかかるコールセンターよりも、ネット上でオーダーしてもらえれば、コストが大きく下げられますので、今後ネット通販会社と価格競争となった場合は、価格を下げるためにそうせざるを得なくなってくるでしょう。

私は新入社員の頃はもちろん、長くサービス業の営業職でしたので、電話が鳴るとすぐに出て対応するというのが長らく習性となっていました。今は営業職ではないので電話を取ることはほとんどありませんが。

そうした習性はやはり新入社員の時に、最初はおっかなびっくりで、時には応対のまずさで先輩に叱られ、言葉遣いの誤りを訂正され、身をもって覚えていったものです。

一般企業や役所では、4月から5月頃に電話をすると、いかにも「新入社員です」という人が電話に出て、質問や取り次ぎを頼んでもなかなか要領を得なかったり、話しがしどろもどろになってしまうことがよくあります。それが会社や役所の中で、毎年、季節の風物詩みたいになっていて、一種微笑ましいとさえ思っていました。

ところが、上記のように、最近では取引先へ電話をすることも滅多になく、ということは、新入社員は研修では多少学ぶものの、実地では電話応対についてほとんど経験することもなく過ごしてきているはずです。

先輩や上司も、電話のやりとりについて、経験させておいて、間違いを指摘して叱ると、パワハラだと言われかねない社会情勢ということもあります。

それがよいことなのか、やむを得ないことなのか、わかりませんが、いわゆるコミュニケーション障害というか、人と直接話をするのが苦手な人を多く作り出している気がします。

メールやSNSなら活発に発言が出来る人も、人の目を見てちゃんと挨拶が出来ない、ふらっといなくなったと思ったら誰にも告げず勝手に帰宅していた、お客様と同席してもボーとしたままでなにも発言しないといった人が次々と出来上がっていきます。

ちょっと方向性は違いますが、優秀な官僚が集まるお役所でも同様に電話対応の是非が問われているようです。

新人の「電話対応業務」削減は効率化か怠慢か?財務省内で侃々諤々の議論(産経ニュース)
「問い合わせでなくて、文句や苦情といった内容のものも多い。忍耐力はつくが人材を育てる観点では電話対応業務を従来通り続けることには疑問もある」そう話すのは、40代の女性職員。
(中略)
一方、こうした電話対応業務を「新人が勉強する絶好の機会」と評価する声も少なくない。

つまり電話応対という仕事が、新人教育として効果的であるという意見と、もうそれは時代遅れで、働き方改革を進めていく上で弊害だと言う意見に分かれます。

私の意見としては、どちらがどうだという決めつけはできません。例えば、サービス業のようなところでは、電話でもメールでも顧客対応は極めて大事なので、そうしたことをしっかり身体で覚えていくことが必要と感じます。

しかし、BtoB(取引相手が企業同士)の仕事や、顧客対応以外の例えば製造やシステム開発のような仕事であれば、今後電話で処理することはほとんどなく、あえてそれの習得に時間を割くこともないかなと思ったりします。ただその場合でも本人のためにはそうした経験を積むことで、将来様々な場面で生きることになるとは思いますが。

さて、企業の生産性向上や効率化と、個人のコミュニケーション能力向上と対人関係の訓練、この先、このふたつの将来を考えると、どう考え、行動するのが一番よいのでしょうかね。


【関連リンク】
1216 新卒学生の就職先選定の条件
1113 ありきたりだが新入社員へ贈る言葉
700 なにもかも懐かしい新入社員の頃
636 昨今の新入社員は終身雇用制を支持している




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1263
久しぶりに道の駅について書いてみます。というのも、下記のニュースが流れているのを目にして、利用者、運営側の双方にそれぞれ言い分がある話しではありますが、これからもこうしたトラブルが確実に増えていきそうに思えるので、解決策と今後の道の駅の運営について考えてみました。

「道の駅」車中泊の実態…3か月近く滞在も(日テレNEWS24)
年間55万人を超える観光客が訪れる「道の駅」。今この道の駅で車中泊をする人たちが増えている。マナーの悪さも指摘されていて、中には3か月近く滞在する人も。
中略
管轄する国土交通省は、「宿泊目的の利用はご遠慮いただいています」としているが、「休憩」と「宿泊」の線引きがはっきりできていないのが現状だ。関東の道の駅、約10か所に問い合わせたところ、休憩は3時間程度でそれ以上は宿泊と考えるといった意見があった。

ドライブ中含め、クルマでの移動時には、トイレや食事はもちろん、土産物や地元の新鮮な特産品が購入できとても便利な道の駅ですが、駐車場が無料ということに味を占め、想定を超えた使い方をする人も出てきます。

同じく、高速道路上のパーキングやサービスエリアにおいても、特に深夜は休憩と言うより車中泊と言ってよい長時間駐車しているトラックや乗用車であふれています。しかもみんなエンジンをかけたままだからたちが悪いのです。

高速道路の場合は、入路時間がわかりますので、ゲートで退路する際に、あまりに時間がかかっている場合、ETCのバーが自動で上がらないことがあるそうです。

なのでSAにある簡易宿泊所の利用とか、正当な理由で長く時間がかかった場合などは、ETCでも係員がいるゲートへ行き、時間がかかった説明をしてから出る必要があるそうで、それが長時間駐車の一定の歯止めになっています。

さて、道の駅の車中泊ですが、多くの道の駅は、近所に住宅地などがない比較的人里離れたところに作られています。そして管理者も常駐ではなく、夜間は無人のトイレと自動販売機だけが利用できるというケースが多いのではないでしょうか。

つまり夜間になると、車中泊などをする人にとっては、自由勝手に振る舞える都合の良い場所となり、マナーの悪い人は洗面所で洗濯をしたり、駐車場で火を使って調理をしたりと勝手し放題のところがあります。

また、オートキャンプ場のように、施設の電気を勝手に使うわけにも行かないので、夏は冷房、冬は暖房のためにエンジンをかけっぱなしにしている人も多くいます。

そのため長時間駐車の台数が多いと周辺は排気ガスが充満していて、一時的に利用する人も不快ですし、近所に住宅があるとたいへん迷惑しているでしょう。

深夜の高速道路のパーキングに寄ると、思わず咳き込むぐらいに排気ガスが充満しています。高速だと特に大型のトラックがエンジンかけたまま長時間停めているのでなおさらです。

これからこうした道の駅などでの車中泊は増えていくのか、減っていくのかと考えると、それは間違いなく増えていくでしょう。

それは、中高年に人気のキャンピングカーの台数が右肩上がりで上昇していることからも、車中泊をしたいと思っている人の数は増えていることから推定できます。

一般社団法人日本RV協会の調査では、キャンピングカーの保有台数が2005年に5万台だったのが、2016年には10万400台にまで増えています。10年で約倍増しています。

もうだいぶんと前(2014年)ですが、NHKで中高年のキャンピングカーへの憧憬を描いたドラマがありました。

55歳からのハローライフ 第1回「キャンピングカー」
55歳で早期退職を決断。仕事一筋だった人生を反省し、キャンピングカーで妻と全国を旅する生活を夢見る。だが、妻から反対され、再就職活動をすることに。予想だにしなかった厳しい現実に、次第に心を病んでいく。

その他にも、高倉健の遺作となった主演映画「あなたへ」(2012年公開)は、妻を亡くした主人公がひとりでキャンピングカーに乗り、富山から妻の故郷長崎を目指して走るというロードムービーでした。

こうしたドラマや映画に触発されて、自分もやってみたいと考える人も増えたことでしょう。

キャンピングカーは基本車中泊するためのクルマで、通常はオートキャンプ場に停めて、そこで許される範囲で料理を作ったり、洗濯したり、電気を利用したりするわけですが、そうした施設の整ったオートキャンプ場が近場になかったり、あるいはあっても利用料が高かったりすると、無料で停められる道の駅を利用する人が出てくるのは当然の成り行きでしょう。

もっとも車中泊(車中で長時間の休憩や仮眠含む)している人の数では、キャンピングカーで寝泊まりしている人よりも、乗用車やトラックでというのが圧倒的に多いのですが、乗用車やトラックの場合、車中泊に使われる割合などの統計がないので、実態がまったく把握できません。

そこで、マナー違反の道の駅の長時間駐車を避けるための対策として考えられるのは、

1)道の駅に安価な簡易宿泊所の設置
2)道の駅にオートキャンプ場の併設
3)道の駅の出入り口にゲートを設け、無料で利用できる時間を制限する
4)長時間駐車ゾーンの設置
5)巡回指導(警備)

など。

1)の簡易宿泊施設は、エアコンの効いた快適な部屋で、短時間の仮眠から宿泊もできるカプセルホテル形式の施設を道の駅で提供することで、エンジンをかけっぱなしで長時間駐車したまま仮眠する人を減らすのが目的です。シャワーや温浴施設なども作ることで利用者は増やせるでしょう。

2)は、付近にオートキャンプ場がないエリアの場合、その施設を提供し、長時間駐車する人にはそちらへ誘導します。但し、そちらへいくメリットを打ち出せないと、無料の駐車場のほうが良いとなってしまうのが、つらいところです。メリットは乾燥までできるコインランドリーの設置や、EVやキャンピングカー用の電源供給、シャワールーム、簡易調理場などの施設の提供でしょうか。

3)は都市部のスーパー駐車場のように、3時間までは無料。それ以降は1時間500円とか駐車場代をチャージすることで、長時間駐車を防ぐことが出来ます。車中泊はもちろん、クルマを置いて釣りへ行ったり、ゴルフへ行ったりする迷惑な客の利用はなくなります。設備の維持、メンテナンス、故障の際の対応など諸々と手間がかかるデメリットもありますが、都市部の道の駅では効果は高いでしょう。

4)は、周辺に未利用の土地が豊富にある場合は、車中泊など1時間以上停めるクルマは少し離れた場所に停めてもらうよう誘導します。その場所だと次々とクルマが入ってこないので、静かな場所で休憩が出来ます。ただこれはドライバー個々のマナーに頼りますのであまり効果はないかも。またエンジンかけっぱなしで休憩も変わらないので環境汚染も同じです。

5)は人件費コストがかかりますが、夜間に警備員が数時間ごとに巡回し、長く停めているクルマのドライバーに指導・注意をおこないます。犯罪の防止目的というお題目で、寝ているところを起こされ長時間駐車の理由を聞かれますので、そんな場所で仮眠をとろうとは思わなくなるでしょう。中にはキレて喧嘩沙汰に発展することもあるでしょうから、プロの警備員に委託するとか、時には警察官が立ち会うとか、工夫が必要です。

ま、一番無難で確実なのは、余計な経費と運用のコスト、維持費などがかかってしまいますが、3)の料金ゲート設置でしょうね。コインパーキングやカーシェアで急成長のタイムズ24など駐車場運営会社に設備設置やメンテなどを完全委託してしまうという手もあります。駐車場代の収益が乏しいと設備投資が割に合わないので乗ってくるかどうかはわかりませんが。

でも、もし本気で村おこし、町おこしをしたいと考えるなら、従来からやっている昼間の地元特産品の販売だけではなく、1)や2)の簡易宿泊所やオートキャンプ場を事業化し、同時に24時間コンビニや、温浴施設、クイックマッサージ、ゲームセンター、コインランドリー、宅配便集貨配送センター、ガソリンスタンドなども併設し、努力して収益化を図っていけば、口コミで新たなお客も呼び込めて、地元にお金も落ちるのではないかなと思います。

従業員は、地元で年金暮らしをしている暇な高齢者がいくらでもいそうで、1日数時間ずつの交代制でやっていけば労働力不足の中でも問題はありません。

問題はそれを率いていくビジネス感覚に優れた強力なリーダーの存在ですが、こういう場所では、村や町の役場の人がしゃしゃり出て関わってくると、まともなビジネスには発展しないことが多いので注意です。


【関連リンク】
1066 好調に増加する道の駅
955 道の駅の転換期
813 地域活性化は道の駅で
719 道の駅は次の段階へ進めるか



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1262
国際労働機関(ILO)が、最近力を入れている活動に、「女性役員を増やす」というものがあります。

企業に女性役員を(ILO)
女性は世界の消費需要の70%を占め、年間の消費支出のうち約28兆ドルを握っています。企業が繁栄し、成長するには、その役員室にこの消費基盤の多様性を反映させる必要があります。教育を受け、働く女性は増えているのに、その意思決定への関与の度合いは低いままです。有能で競争力もやる気もある眠れる女性の人材を活用することで、企業はその顧客やステークホルダーをより良く理解できるようになり、役員室の思考を多様化し、競争上の優位を確かなものにすることができます。

日本でも、政府が推し進める働き方改革の一環として、女性の活躍をテーマにした議論が多くおこなわれています。

その中で、今年3月には安倍総理は「取締役会での多様性の確保が重要で、女性取締役の登用をさらに加速すべきだとの議論がある」と発言をしています。

もっと狭めると、企業が株式を一般公開して一流企業の仲間入りを目指す際に、上場を審査する東京証券取引所(東証)も、企業統治の基本原則「コーポレートガバナンス・コード」で、「女性役員を積極的に登用するように」という圧力をかけます。

そうした外圧と内圧にさらされて、すでに上場している企業はもちろん、これから上場しようと目論んでいる企業でも、女性役員(女性取締役)をどうするかで、頭を悩ませている状況です。

というのも、元々上場しているような大企業は、男社会の中で熾烈な競争で勝って初めて役員になれるという過去からの長い歴史と慣習があり、そう簡単にひっくり返せない様々な理由があるからです。

その点、比較的歴史の浅いベンチャー系企業では、多くの場合、創業当時から事業に深く関わってきた女性(役員)がいるので、問題は少ないのですが、それもIT業界とかサービス業など、女性が活躍しやすい業界ではという条件がついています。

例えば建築・土木や、鉄鋼・金属、運輸・運送、不動産などの業界は、今でも保守的で、男女平等とは言い難いのではないでしょうか。

上場企業における女性役員の状況(内閣府)


しかし今の社会では業界の慣習や事情などお構いなし、待ったなしで、女性役員登用への圧力は確実に強まっていきます。

まだ今のところ、日本ではそれをしないからと言ってペナルティはないですが、おそらく数年の内には遅々として進まない女性役員の増加に対し、なんらかのペナルティが科せられるようになってくることも想定されます。

例えばシンガポールでは、女性役員を増やそうと下記のようなことがおこなわれています。

企業名公表で取締役会に女性増える:シンガポール(Bloomberg)
シンガポールは世界の金融センターの中で、企業の取締役会の性別多様性に関して遅れを取っている。このため政府の支援を受けたグループが、取締役会に女性がいない企業を名指して改善を呼び掛けている。

日本でもブラック企業(長時間残業や賃金未払い、セクハラ、パワハラ常習など)を公表する「労働基準関係法令違反に係る公表」を厚労省が始めてから、後ろめたいところがあった企業は重い腰を上げてしぶしぶ改善に取り組み始めたように、女性役員登用についても、企業名の公表など、なんらかのペナルティが始まると、これも一斉に動くことになるのでしょう。

それでも「ない袖は振れない」と、断固拒否する企業もあるでしょうけど。

それらのことを考えると、今、女性で幹部職にある人にとっては、ものすごいチャンス到来ということになります。

極端に言えば、女性と言うだけで、何人もの男性の先輩や上司を飛び越えて、役員に登用される可能性が出てくるわけです。

次期役員候補者10人の中に女性が1名でも入った場合、年齢や能力の優劣よりも、女性ということで役員に抜擢されることが、日本の企業の中でおこなわれるようになる可能性があります。

もちろん、次期役員候補に挙がるだけでも大変な努力と実績をあげなければならないので、その抜擢は当然と考えるべきですが、それでも有利に働くことは間違いないでしょう。

そうしたことで、特に出世に情熱を燃やしてきた男性の間では、悲喜こもごもが今後あちこちで見られることになるのでしょう。

女性で長く働いてきて、そこそこの幹部まで昇進している人は、他に良い話がきても、今はすぐに転職など考えないほうが得策とも言えます。

もっとも、一気に何十人を飛び越して役員になった場合、その風当たりは相当に厳しいものがあるかもしれません。それには耐えるしかありません。

役員なんて先になったもの勝ち、役職が人を作るってこともありますから、「まだまだ早い」なんていらぬ遠慮などせず、女性の幹部社員だったら、このタイミングを最大のチャンスと捉えてみるのがよいのではないでしょうか。

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