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今回はかなり個人的な日記というか自分のための備忘録ですので、住宅ローンとかに興味がない人は読むだけ無駄ですのであしからず。

1992年(平成4年)に購入した新築1戸建ての住宅ローンがようやく残り20ヶ月となりました。いや~長かったです。

本来なら、2017年の定年前、59歳ですべて終える予定の25年ローンでしたが、途中でちょっとしたつまづきがあり、銀行と交渉して月々の支払い額を減らす代わりに、ローン期間を3年間延長することにしたので、結局28年ローンという長丁場になってしまいました。

長期間の住宅ローンの怖いところは、それ(途中のつまづき)なんですよね。

会社の業績も順調、個人的にも役職がついて順調に仕事をしている頃の30代半ば頃に、子供も大きくなるのを契機に住宅ローンを組んでマイホームを買うケースが多いのではないかと思います。

その数年、十数年後に、会社が傾いて居づらくなったり、あるいは仕事で大きな失敗をして閑職や地方に回されたり、はたまた、会社がどこかの会社に吸収されて大幅な人員整理になってしまったり、よかれと思って自ら転職したものの、転職先でうまくいかないケースだって考えられます。

その他にも、自分や家族が予期しない大きな病気や怪我で仕事が続けられなくなったり、続けられても仕事が変わって収入が大幅ダウンしたり、高齢の親の介護で仕事を辞めざるを得なかったりして、ローンどころか毎月の生活費に事欠くケースも出てきます。

よくマスメディアに出てくるのは、そうした住宅ローンが払えず、せっかく買った家を売却したり競売にかけるものの、住宅ローンの残額には及ばず、結果的に家を失ってさらに多額の借金だけが残るというようなケース。

私の場合、そういう最悪のケースはどうにか免れそうですが、経験上言えば、住宅ローンを背負ったままで、転職や起業と言ったリスクを負うのは避けた方がよいと思います。もちろん動かないリスクもありますが、雇用に関しては動くリスクよりはずっと小さいというのが個人的な見解です。

そして住宅ローンを借りる場合でも、60歳を超える期間のローンを設定するのはとても危険で、できれば50代半ばぐらいまでに終えられる期間で契約をするのが理想です。

現在の平均年収を見ると40代後半頃が収入のピークで、50代になると下がってしまうケースが多く見られます。それが怖いのです。

最近は晩婚化もあり、子供はある程度年齢がいってからできるというケースが多くなっています。子供にかかる教育費のピークは、高校や大学へ行く頃となります。つまり生まれてから15~22年後です。

例えば主たる収入を稼いでいる人が35歳で子供を得た場合、すでに年収が落ちてきている50代で教育費のピークがやってきます。これは想像以上にキツイものがあります。

最近では35年ローンなんてのが普通にPRされていますが、30歳で借りても終わるのが65歳、35歳なら70歳までかかります。10年先でもなかなか想像できないのに、30年先なんて誰も想像ができないことが起きるものですから、これほどのリスクはないでしょう。

それは私がまさにそうでしたが、返済期間中にもしなにか起きた時、支払いの猶予や、毎月の支払額の変更で、当面のあいだ、なんとかしのげるようにとリスクを織り込んでおくことが重要なのです。

中には親子ローンで、60歳以降は子供に負担してもらうと考える人もいますが、その子供だって、20数年後に、健康で、勤務先の業績が良く、それなりの収入があり、家から通勤できる希望する勤務地(海外勤務とか最近は多い)でと、重いローンを肩代わりしてくれる条件がすべて整っていると考えるのは無理があります。

また子供のライフスタイルが親とはまったく違うものとなっているケースもあり、親がローンを肩代わりしてもらって同居を望んでも、そんな古くて通勤に不便な家には住みたくないと離れてしまうことだってあります。

さらに、頼るべきの子供が病気になって家に引きこもってしまい、一家の収入は親の年金頼みなんて家族も今は珍しくなくなってきました。

結局は、現役時代に手取り年収の20%~25%以内で、56歳ぐらいまでに完済ができる住宅ローンでなければ住宅ローンで家を買うのはリスクが高いと言わざるを得ません。

私が借りた時代には普通だった金利5%以上とかだと、なかなかそのような条件で借りるのは難しいですが、今の3%を切る金利だと割と借りやすそうです。

単純計算しても、3000万円を6%の金利で借りた場合と3%の金利で借りた場合、25年の均等返済で返済総額は1500万円違ってきます。月々の返済額は5万1千円違います。

翻って考えると、我々世代(現在60代)は、今から考えるとそんな無茶苦茶な高金利で長期ローンを組んでいたわけです。

あとは頭金をどれだけ支払えるかによって、リスクはかなり減らせられます。頭金を多く積めば積んでおくほど、途中で万が一最悪のことが起きても、住宅を売却した費用でローン残額を精算できる可能性が高くなります。

「頭金は少なくして、その分定期的に繰り上げ返済をおこなう方が総支払額は減る」というような話もありますが、手元にある余裕資金はついつい理由をこねて使ってしまったり、日常に流されて早めの繰り上げ返済をおこなわなかったりと、よほどしっかり者でないとあまりお勧めしません。

特に住宅ローンの支払時期と、子供の教育費の負担時期は必ず重なるので、重い出費が連続してやってきます。

つい余裕資金があると、「クルマを買い換えるか~」とか「学校は早めに私立のほうが良さそう」とか気が大きくなるのが人情です。

それぐらいなら、無駄遣いができないように、ギリギリの貯金だけを残し、余裕資金はできるだけ住宅購入の頭金に回し、自分、家族を追い込んでおくほうが良いのではないかと思っています。

 ◇  ◇  ◇  ◇  ◇  ◇

私の場合、今の新築一戸建てを買う前は、中古のマンションに住んでいて、すでにバブル時期は終わっていましたが、その中古マンションが購入した金額を上回る価格で売却できたため、住宅ローンの残額を差し引いても結構残り、その売却益を一戸建て購入の頭金として使うことができました。

もしその中古のマンションの売却益がなければ、今の一戸建てはとても購入できず、資金面はとてもラッキーでした。

そして財形貯蓄など天引きの預金か、何かハッキリした目標がないと、余裕資金を増やし、繰り上げ返済に使うというのが実際にどれほど難しいことか身をもって知りました。

住宅ローンで今から思えば悔しいのは、その時は、その後またインフレになるかもと考え、今から考えると割高な固定金利を選びました。ローンを組む直前は金利8.5%とかしていましたので、またそうした高率に戻るかもと考えたのです。

下記は住宅ローンの変動金利の推移ですが、赤点線のところ1992年、変動金利5.7%のところで、それよりも高い固定金利で長期の契約をしました。



結果的には「失われた20年」とも言われるデフレが長く続き、契約した3年後、1995年以降は3%を下回る超低金利状態がずっと続くことになります。

途中で銀行と固定金利利率の交渉をして、利率を少し下げてもらいましたが、基本的には契約した当時の金利を引きずったまま、高い利率で住宅ローンを支払い続けることになりました(まだ終わってません)。

そういう意味では、結果論ですが、1995年以降に住宅ローンを組んで家を買った人は恵まれています。

ちなみに、私が1992年に組んだ25年の固定金利のローン(6.66%)は、支払総額は借りた金額の倍以上で1億円を越えていました(今考えると正気の沙汰ではない)。

同額をいまの固定金利(2%)で借りたとしたら25年間の支払総額は6300万円となり、その差はなんと3900万円です。利子でもう一軒、家が買えそうです。

若い人は「今の高齢者ばかりが恵まれている」「若い労働者の所得が上がらず損している」とか言いますが、今の中高年者は家を買うときに現在の2~3倍もの金利を負担して住宅ローンを支払っていたと考えると、結果論ですが「これから家を買おうとする人は極めて低い金利でローンが組めてラッキーだなぁ」とも言えます。


【関連リンク】
977 奨学金という名の学生ローン
874 老朽化しつつあるバブル以前のマンション
247 住宅ローンに苦しむ世代
177 住宅ローン
38 住宅ローンについて



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この国の冷たさの正体 一億総「自己責任」時代を生き抜く (朝日新書) 和田秀樹

精神科医でもあり教育評論家などとしても知られている著者の数多い著書の中で「40歳から何をどう勉強するか」を15年ほど前に読んだことがあります。

2016年刊のこの新書をサクッと読んでいて、何カ所か誤りや誤解を生じる書き方(わざとかも知れない)をされているのがちょっと気になりますが、内容は概ね理解でき賛同もできるものです。


「自己責任」論を一番よく聞いたのが「銀行などの金融機関が破綻しても、1千万円までの預貯金は補償される」ペイオフが開始された2005年頃でした。もちろん私は当時も今も1千万円以上の預貯金なんてありませんから無関係ですが。

次によく目にしたのが、この本にも書かれていますが、ISILにより後藤健二氏と湯川遥菜氏が拉致され、身代金の要求や死刑囚釈放の交渉が頓挫し、その後殺害された2015年のことです。

つまり二人の日本人が危険と知りつつ現地へ行き拉致され誘拐されたのは「自己責任」で、身代金など支払うべきではないという声があがりました。

そうした「自己責任論」は、本来強者が弱者に対して自分たちの都合良く使うものなのが、不思議と今の日本ではほとんど立場が同じ弱者が弱者に対して使っているという不思議があると著者は述べてます。

そしてそれは強者、別の言い方をすれば富める者は、そうやって弱者が弱者同士で罵り合いをやっている限り、自分たちの特権や利権、財産は安泰ということになります。

それでもやっぱり、弱者を罵る弱者はこのような意見には耳を貸さないどころか、まともな本も読まないでしょうから、それが変わっていくことはこの先もなさそうです。

★★☆


 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

月の扉 (光文社文庫) 石持浅海

2003年刊、文庫は2006年に発刊されています。著者の作品では他に「セリヌンティウスの舟」を2008年に文庫発刊直後に読んでいます。

久しぶりに本をダブって購入してしまいました。あとでわかったことですが、この小説は12年前、2006年の文庫発刊後すぐに購入して一度読んでいます。

なんとなくタイトルは見た記憶があったのですが、中身をサラッと読むと記憶になく、既読と知らずに買って、そのまま読み続けていました。老人ぼけでしょうか。

その時には感想を書いていなかったので、今回は書いておきます。

主人公は、沖縄で不登校などになった子供達を集めてキャンプをおこない、復帰させるという活動をおこなっている男女3人のメンバーで、その3人が師匠とあおぐキャンプを主宰している男性が警察に不当逮捕されたことで、ハイジャック事件を起こします。

ちょっと設定に無理があるなと言う気がしますが、そこは小説ゆえ良いとして、次にハイジャックした飛行機のトイレの中で手首を切った女性の死体が見つかるという密室殺人ミステリー要素が加わってきます。ちょっとやり過ぎかも。

乗客のひとりが謎解きに協力するという形で関わってきますが、警察とにらみ合いながら200人以上の乗客を人質にし、個別に子供の首にテグスを巻いて抱えてるという姿勢で2時間以上も続けながら、トイレの死体の謎、師匠の奪還の謎、キャンプ関係者がこの飛行機に乗り合わせていた謎など、謎解きの話しを聞いているというのも想像すると変な感じです。

そして最後はこれまた理解がしにくい理由で一気に事態が進展していくという、あまりにも突飛押しない結末で、これが12年前に読みながら、さっぱり記憶に残っていなかった理由のひとつではないかなと思われます。

★☆☆


 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

時計じかけのオレンジ 完全版 (ハヤカワepi文庫 ハ 1-1) アンソニー・バージェス

原題は「A Clockwork Orange」の英国で1962年に発刊された小説です。よくジョージ・オーウェルの「一九八四年」や、H・G・ウェルズの「タイム・マシン」と同様のディストピア小説と言われています。

ディストピアとは「ユートピア(理想郷)の正反対の社会で、一般的には、SFなどで空想的な未来として描かれる、否定的で反ユートピアの要素を持つ社会という着想で、その内容は政治的・社会的な様々な課題を背景としている場合が多い。」(wikipedia)ということで、皮肉やウィットに富み、反社会的で、突飛押しもない内容の小説と言って良いでしょう。

1971年(日本では1972年公開)には、この小説を原作とした映画がスタンリー・キューブリック監督により製作され大ヒットしました。団塊世代以上の人の多くは、リアルタイムに映画館で見たのではないでしょうか。私はまだその頃純真な中学生でしたので見ていません。

とにかくスラングというか意味不明や放送禁止語のような言葉が満載で、当時最先端をいっていた若者、今では立派?な高齢者になっていますが、暴力とセックスと自由解放などさぞかし刺激的だったことでしょう。

そんなわけで、話題性は十分ですが、中身はって言うと、それほど深みがあるものとは思えません。

面白かったか?と聞かれれば、一般的に真面目な日本人にとっては、ちょっと理解しがたい欧米の価値観を意識する面があり、「別にぃ~」って感じでしょうか。

★☆☆


 ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

光媒の花 (集英社文庫) 道尾秀介

2007年から2009年にかけて小説すばるに掲載され、2010年に単行本、2012年に文庫化された連作短編小説集です。「隠れ鬼」、「虫送り」、「冬の蝶」、「春の蝶」、「風媒花」、「遠い光」の6編からなっています。

著者は2004年に作家デビュー後すぐに人気を博していましたが、特に2009年から2011年の3年間は著者にとっては特に飛躍した年になります。

2009年に「カラスの親指」で日本推理作家協会賞、2010年に「龍神の雨』で大藪春彦賞とこの「光媒の花」で山本周五郎賞、そして2011年には「月と蟹」で直木三十五賞と大きくブレークしました。

連作というのも、ずっと主人公が同じと言うことではなく、先の短編にちょっと出てきただけの人物が今度はまったく違う話しで主人公となっていたりして、それをする意味がなにかあるのか?ってちょっと思ったりします。

どの作品も他人には知られたくない機微に触れるような心理描写を描いた作品ですが、短編だけにお得意のトリックやミステリアスなところも少なく、全体的に淡々としている感じです。

記憶や印象に強く残るか?という意味では、こうした盛り上がりに欠ける平坦な短編集では難しいでしょうね。

★☆☆


【関連リンク】
 4月後半の読書 夜明け前の死、わが心のジェニファー、ラブレス、できる人という幻想 4つの強迫観念を乗り越える
 4月前半の読書 土漠の花、限界集落株式会社、明烏―落語小説傑作集、懐かしい日々の想い
 3月後半の読書 内なる宇宙(上)(下)、日本人の誇り、恋歌、怪談
 3月前半の読書 その癖、嫌われます、失われたミカドの秘紋、盲目の預言者、追伸
 2月後半の読書 紀ノ川、はじめまして京都、訣別の海、ファミレス(上)(下)
 2月前半の読書 夜明けの光の中に、山猫の夏(上)(下)、人間の分際
 1月後半の読書 ビター・ブラッド、ちょっと今から仕事やめてくる、リバース、23区格差
 リス天管理人が2017年に読んだベスト書籍 2018/1/13(土)



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1225
日常的にクルマを運転していると、ちょっとした不注意から違反を犯し、交通違反切符を切られ、仕方なく反則金を納付することがあります。

別に自慢にもなりませんが、私も過去に、比較的軽微な交通違反で青色切符(交通反則告知書)の反則金と、一発免停など重い違反の赤切符(告知書)で、簡易裁判などを経て支払う罰金の両方とも経験しています。

さて、その納められた罰金や反則金はどれぐらいの額あって、どのように使われているか、あまり知られてはいません。それにしても膨大な額になっているはずです。

罰金と反則金は、いずれも国庫に入りますが、その使われ方が違ってきます。

罰金(赤切符)は使途が特別決まっているわけではなく、国庫に入ったあとは他の民事、刑事等の裁判での罰金や税金などと同様に扱われますので、その総額や使用先については不明です。

一方、反則金(青切符)は一度国庫に入れられた後、ほぼその同額が一般会計から「交通安全対策特別交付金」という名前に変わって各都道府県・市町村の地方公共団体へ戻されます。

納めた額がそのままその地域へ戻ってくるわけではなく、人口や事故が多い地域など特殊性を勘案して増減するなどして工夫はされているようです。

というのも表向きで、実際は人口や事故が多いところほど取り締まりなどが多くおこなわれますから、反則金で得た額がほぼそのまま戻ってくると言っても差し支えないでしょう。

反則金の詳細はわからないのですが、その「交通安全対策特別交付金」に充当される一般会計からの交通違反者納金の総額がほぼそれに該当するようです。

その額の推移は、
23年度(2011年度) 737億円
24年度(2012年度) 718億円
25年度(2013年度) 712億円
26年度(2014年度) 698億円
27年度(2015年度) 673億円
28年度(2016年度) 646億円
29年度(2017年度) 624億円

となっています。ここ10年ほどは年々右下がりですが、毎年700億円近くが、大きな増減もなくまるで税金のように淡々と集められているわけですね。その額、国民ひとりあたりに換算すると年間約580円、4人家族なら2,320円を納付している勘定です。

過去もっとも反則金の額が多かったのはバブル華やかな頃1987年(昭和62年)で、1000億円を超えていました。この年になにがあったかというと、この年から罰金と反則金の額が一気に引き上げられたことによる影響です。

おそらくその前年と同様の取り締まりや検挙をおこなった結果、増額された反則金が一気に増えてしまったということなのでしょう。

ここ10年ほど反則金の総額が減少傾向にあるのは、違反摘発件数が減ったわけではなく、平成18年以降順々に拡大してきた駐車監視員による駐車、駐輪違反の軽微な違反の反則金が増えてきたため、違反1件あたりの納付金額が下がってきたことによるそうです。

平成29年度(2017年度)の交通違反者納金は624億円ですが、その他前年度からの繰り越し金など含めて歳入は718億円、歳出は交通安全対策特別交付金として支出されるのが621億円、その他が5億円、翌年度への剰余金92億円となっています。

それじゃ、反則金とほぼ同額が毎年使われている「交通安全対策特別交付金」とはなんぞや?ってことですが、総務省の見解では、
交通安全対策特別交付金は、昭和43年に道路交通法の改正により創設された交通反則通告制度に基づき納付される反則金収入を原資として、地方公共団体が単独で行う道路交通安全施設整備の経費に充てるための財源として交付するものであり、もって交通事故の発生を防止することを目的とする。

とあり、例として、信号機、道路標識、横断歩道橋、さく(ガードフェンス、防護柵)、道路反射鏡(カーブミラー)などの設置等となっています。

それらの業務を請け負う事業者の多くには、警察官OBや官僚の天下りがほぼ確実にいて、独占的にその仕事を請け負うという巨大な利権構造を想像してしまいます。

表だっては出てきませんが、交通安全協会なる警察OBの互助会的な団体へも、そのわざとらしい名称から容易に想像できるとおり、相当の事業費(委託費)や補助金が相当流れていると思われます。

つまり端的に言えば、こうした反則金は当然のように毎年ほぼ同額が予定(予算化)されており、その使途も警察官OBを中心とする天下り団体や会社に回すためあると言っても差し支えないでしょう。

これが「交通違反取り締まりはノルマ」と言われる所以です。

本来なら必要な交通インフラなどは公平に税金で補われるのが正しい姿ですが、街の景観を壊し、見づらくて交通渋滞の元にもなる、不要なほど多い交通標識が次々と作られていくのも、こうした交付金を毎年キチンと使いたいがためと思われます。

ドライバーであれば、どんなに注意をしていても、ふと魔が差すときがあり、標識が見えづらく一旦停止を怠ったり、後ろから煽られたり流れに乗ろうとついスピードを出してしまったりすることがあります。

またそういう魔が差しそうな時間や場所で、謀ったように、時には身を隠して取り締まりがよくおこなわれるわけで、こうした不幸が起きないよう気をつけたいものです。


【関連リンク】
1153 気になる自動車運転マナー
1081 高齢ドライバに対する偏見と規制
1044 高齢者ドライバーの増加がもたらすこと
864 衝突安全性テストについて
800 高齢化社会で変化している交通事故の統計を見る
557 運転免許証の取得推移と乗用車保有台数推移を並べてみる




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1224
久しぶりに生活保護テーマで少し書いておきます。

和田秀樹氏の新書「この国の冷たさの正体 一億総「自己責任」時代を生き抜く」を読んでいて、いくつか気になった点があります。

先に誤解なきように書いておくと、著者の作品はまだ2作しか読んでなく、したがって他の多くの書籍に書かれた内容はよくは知りませんが、その2作品を読んだ限りでは、至極まっとうな意見や考えをお持ちの方だと認識しています。

ただ、そういう頭の良い人でも、多作するためにあまり詳しくは調べないのか、あるいは炎上でもして話題になって売れれば良いという考えになるのか、よくわかりませんが、誤解を与える書き方が少なくありません。

例えば「非正規社員が4割を超え、その多くが年収200万円以下で苦しんでいる」という表現だったり、「生活保護支給額に満たない賃金しか得られていない人は、遠慮することなく申請すればその差額がもらえる」というようなこと。

詳しく調べるとわかりますが、ここ数年間で非正規(パート、アルバイト、派遣社員、契約社員、嘱託など)が増えているのは、主たる収入源である世帯主の非正規化によるものではなく、定年退職した大量の団塊世代の多くが年金をもらいつつ、低賃金の嘱託や契約社員化していることや、正社員の世帯主の収入が上がらない(逆に下がっている)ので、子育てや介護をしつつも、配偶者が扶養控除の範囲でパート勤めに出るなど、家計の補助的に非正規で働きに出るケースが増えていることによるものです。

退職金をもらい、年金をもらい、そして雇用延長制度にのっかり、週何日かの嘱託勤務やパート勤めをする高齢者と、扶養の範囲内で家計を補助するためにパートで働く配偶者に正規社員の待遇も、高年収である必要はありません。

また同時に非正規の象徴として派遣社員が増えたことで社会に与える影響を懸念していますが、非正規の中でも派遣社員の割合は極めて少なく(非正規のうち6~7%)、さらに、一般的に問題とされる本当は正規社員になりたいのになれない「不本意派遣」という人は、派遣社員の中でもさらに何分の1(10~20%)かで、社会に大きな影響を与えるという表現は相当オーバーなもので、知らない人に大変なことだと誤解を与える書き方をしています。

そして生活保護を受ける権利は条件さえ整えば誰にでもあるわけですが、生活保護支給額より賃金が低いと言うだけで、生活保護支給額との差額がもらえるわけではありません。

例えば低賃金の人でもそれなりの預貯金や親の遺産の家を持っていたり、クルマやパソコン、高級カメラなど資産になりうるものを持っていたり(クルマやPCを持っていても、それが仕事や通院で必要な場合は問題ないケースもあります)、家族や親戚がいないとか、いても貧しくて援助がもらえないケースなど生活保護受給のための条件に合致しないともらえません。

そうしたことに一切触れずに、「生活保護支給額より低賃金ならその差額がもらえるよ」と書くのは、わざと人に誤解を与えているとしか思えません。

別の方ですが、Twitterでも

 

のようにつぶやかれているケースがあります。

いくら低賃金で生活が困窮していても、それに加えて預貯金もなく、資産になるものはなにも持ってなく、さらに親兄弟親戚などに援助も受けられないというハードルの高い条件にすべて合致するのは結構たいへんだろうと容易に想像できます。

決して楽な暮らしをしているわけでもない親兄弟親戚に対して、断られることを承知の上、援助して欲しいと頼むだけでも心がズタズタになりそうです。

つまりは、生活保護を実際に受けた人からの話しというのはあまり出てこず、法律や規則がこうだから、うわべだけとらえてこうすれば良いというような安易な話しは注意しないといけません。

上記の和田秀樹氏は同書の中でうわべだけをとりあげて刺激的で扇情的に煽るマスメディア批判もおこなっていますが、そのマスメディアと同じ過ちを自分の著書でやっていると見られてしまいます。

「マスメディアも、本の出版も所詮は営利目的だからね」と言ってしまえばその通りですが、それではあまりにも情けなく世知辛くそれこそが「冷たい社会」じゃないかなと思います。


【関連リンク】
1010 不本意な非正規雇用とその実態
1006 都合よく利用される虚報
970 生活保護世帯の増加は高齢者増加だけが原因なのか?
510 生活保護受給者200万人時代
500 リストラと生活保護と自己破産




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1223
近所の住宅地をウォーキングしていて思うのですが、新しいマンションの駐車場や新築の大きめの家は1台の駐車スペースがゆったりと取られていたり、立体式の駐車場でも割と幅に余裕が持たせてありますが、昔の一戸建て住宅の駐車場は、大きな邸宅でもなければ、その駐車スペースはこぢんまりとしたサイズです。

概ね郊外の一戸建て住宅街は、いま70歳前後の団塊世代が、結婚して子供ができた30~40代に購入したものが多く、それは今から30~40年前に建設、分譲されたところが多くあります。

つまり1970年代から1980年前後に建築された一戸建てが多いわけですが、当時の駐車場付き一戸建てはまだバブル前の頃で、郊外地域なら土地代もそれほど高くなく、ローンを組めば比較的簡単に手に入った時代です。

そうした郊外の住宅地のカースペースは、当時の普通のサラリーマンが買えるクルマに合わせたサイズで作られています。

1980年前後によく売れていたクルマと言えば、マツダファミリア(FF2ボックス)、トヨタカローラ(AE85、86)、トヨタマークII、日産プレーリー(元祖ミニバン)、日産セフィーロ、ホンダシビック、アコードなど、5ナンバー小型車と軽自動車がメインです。

なんと言っても、トヨタクラウン、日産セドリックなど高級車と言われているクルマでさえ5ナンバーサイズだった時代です。

つまり、当時の一戸建て住宅の駐車スペースは、それら5ナンバー小型車がギリギリ収まるサイズで作られていたと言うことです。

ちなみに私が26年ほど前に買った一戸建てのカースペースも、5ナンバーサイズに最適化されており、3ナンバー車でも無理をすれば停められますが、出入りするために何度か切り返しが必要だったり、横に十分なスペースがないので、ドアが大きく開けられなかったりして不便この上ありません。

最近建て替えをしたばかりの一戸建てだと、駐車場のスペースも現代のクルマのサイズに合わせて考えられているでしょうけど、昔のままの建物の場合、駐車スペースも当時のままの場合がほとんどで、その中に、現在の大型化した3ナンバー車を無理矢理押し込めるのは結構つらいものがあります。



そんなことを前からツラツラ考えていた時、ちょっと調べものがあり読んでいた8年も前の2010年刊のカーグラフィック誌に、当時の編集長(塚原久氏)が同じようなことをコラムで書いていました。

我が家を建てた40年前は"新興住宅街"と言われたけど、今ではれっきとした歴史ある住宅街というか、平たく言えば古びた街である。
(中略)
新しいクルマが出るたびに全幅の数字を見てため息をつく。世界中の自動車エンジニアが「人間の平均体系が成長しているからインテリアスペースもボディサイズもひと回り大きくする必要がある」とのたまうが、人やクルマが大きくなってもガレージは大きくならない。クルマを買い換えようと思ったら家を建て替えなくてはならない。

そうした古い住宅の駐車場だけでなく、日本の道路や施設の駐車場は小型自動車か、場所によっては軽自動車に最適化されて作られています。少なくとも1980年代まではそうでした。

今でも最大幅1700mm制限のある道路が普通にあり、スーパーの駐車場で、3ナンバー同士が隣り合わせで並んで停めるとドアがほとんど開けないようなところがいくらでもあります。

そうした5ナンバーに最適化された道や駐車場で、大きな3ナンバー車に乗って、モタモタしているドライバーによく出くわします。

国内で発生している渋滞の何分の1かは運転が下手なのに大きなクルマに乗り、取り回しの悪さや、大きな幅が影響し、それで周囲に多大な迷惑をかけているせいではないかと思っています。

1980年代後半から1990年代はじめのバブルで日産シーマやトヨタセルシオなど3ナンバー専用車が続々と出てきて、その流れのまま、あの小さくてかわいかったシビックですら今や堂々たる3ナンバー車です。

まもなく登場するらしいあのカローラも、とうとう3ナンバーになるそうです。シビックもカローラも日本より海外でより売れるようになったので、日本のユーザーの利便性や志向は無視されます。

「5ナンバー」車にこだわる必要はあるのか あのクルマも「3ナンバー」化、実際どう変わる?(みんなの乗りものニュース)

理由は明らかに国内のユーザーを見てクルマを作るのではなく、日本よりずっと広大で道幅は広く、移動距離も長い北米やオセアニアなどに最適化して車を作っているからでしょう。台数も国内よりも圧倒的に海外で売れる方が多いのですからメーカーとしては当然の考え方です。

しかし個人的には、無駄に大きなクルマにはまったく興味がなく、国内、特に都会で乗るのなら、5ナンバーサイズか軽自動車で十分と思っています。

いよいよそれで欲しくなるクルマが出てこなくなったら、十数年前の5ナンバー中古車でも買って大事に手を入れて乗りたいと思っています。

くたばれ、3ナンバー車

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