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1114
きみがぼくを見つけた日(原題:The Time Traveler's Wife) 2009年米
監督:ロベルト・シュヴェンケ 出演:レイチェル・マクアダムス、エリック・バナ

オードリー・ニッフェネガー著の同名の小説を映画化したものです。原題にあるとおり、タイムトラベラーものの恋愛映画ということで、ややその手のストーリーには食傷気味ですが、意外と面白かったです。

自分の意志とは関係なく、突然自分の未来や過去に影響がある場所へタイムスリップしてしまう男性が主人公で、子供の頃に突然現れた謎の中年男に恋をして、やがて図書館で青年時代のその男性とばったり出会うというヒロインとの哀しくも切ない物語という感じ。

タイムトラベルものはもういい加減にうんざりしていますが、「もしも○○だったら」的な架空の想像をするなら、タイムトラベルというのは安易で最適なツールになります。

昨年大ヒットした「君の名は。」も映画は見ていませんがそういうストーリーだし、やはり昨年にヒットした「帰ってきたヒトラー」も、今年1月に公開された「本能寺ホテル」もやはりタイムスリップものです。

そのうちNHK大河ドラマでも現代人が戦国時代にタイムスリップするようなドラマが作られるようになるのかも知れません。それはないか。

★★☆

  ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

陽のあたる場所(原題:A Place in the Sun)1951年米
監督:ジョージ・スティーヴンス 出演:モンゴメリー・クリフト、エリザベス・テイラー

セオドア・ドライサーの小説「アメリカの悲劇(An American Tragedy)」を映画化したもので、日本では1951年に公開されました。アカデミー賞監督賞他5部門で受賞し、ゴールデングローブ賞では作品賞に輝いた作品です。

貧しい家庭で育った主人公が叔父の経営する工場で働くことになり、そこでも仕事ぶりが認められ一躍昇進していきます。

自分には縁がないと思っていた上流社会へも顔を出すようになり、そこで社交界の花と言われていた女性と知り合い恋愛が始まります。しかし主人公には工場勤め時に知り合った同じく貧しい家庭の女性との付き合いがあり、その女性が妊娠したことで事態は急変することになります。

と、今ではドラマや映画で珍しくもない貧しい男の出世物語と三角関係のなれの果てっていう構図ですが、まだ太平洋戦争が終わって数年という時代においては刺激的だったと思います。

当時まだ10代のエリザベス・テイラーがとってもチャーミングで、しかも上流社会のお嬢様役でなかなか堂々とした女優っぷりです。それだけでも見る価値のある映画かもしれませんね。

★★☆


  ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

招かれざる客(原題:Guess Who's Coming to Dinner)1967年米
監督:スタンリー・クレイマー 出演:スペンサー・トレイシー、シドニー・ポワチエ、キャサリン・ヘプバーン

公開を前に亡くなったスペンサー・トレイシーの遺作とされる作品で、さらに4度もオスカーをとった名女優キャサリーン・ヘプバーンとの共演という豪華配役で騒がれた作品でもありますが、この映画というか人種差別に関したテーマからしても一番存在感が高いのは、まだ40歳になる前のシドニー・ポワチエでしょうか。

この映画公開と同年にはシドニー・ポワチエの大ヒット作「夜の大捜査線」も公開されています。

ここ何年も白人俳優、女優しか受賞できないと言われてきたアカデミー賞ですが、当時はこうした人種問題をテーマにした根深いアメリカの現実を大ヒットさせていたのですね。

新聞社社長の一人娘がヨーロッパ留学からアメリカの自宅へ帰ってきます。そのときにヨーロッパで知り合った黒人男性を一緒に連れてきます。

どういう黒人かと調べると、昔に事故で妻子を亡くした医者の資格を持つ男で、世界的にも評価の高い数々の書籍も出している優秀な人物ということがわかりました。

娘の母親や親しくしているゴルフ仲間の神父は祝福をしますが、娘の父親は黒人と結婚することにどうしても賛成できず悩むことになります。

黒人男性は、両方の親全員が賛成してくれなければ結婚はできないと伝え、やがてその両方の両親が一同に集まることになり・・・

最後は父親の感動的なスピーチで終わりますが、この50年前にはやがて黒人大統領登場するということまでは理解を超えていたでしょうけど、実際的には現在でもこうした差別感というのはほとんど変わっていないというのが現実なのでしょう。

★★☆


  ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

武士の献立 2013年 『武士の献立』製作委員会
監督:朝原雄三 出演:上戸彩、高良健吾

江戸時代に外様大名としては最高級の権力を持っていた加賀藩お抱えの料理人と、その息子夫婦の成長物語です。

時代劇映画としてはそこそこヒットした2010年公開の映画「武士の家計簿」も同じ加賀藩が舞台でしたが、二匹目のドジョウというか、それと同じ流れをくむ映画です。

大名達の料理を作る台所方の家の次男に生まれ、本来は長男が後を継ぎ、次男は他家へ養子に入ることになっていたところ、長男が若くして病気で亡くなり、侍でありながら料理人の家督を継ぐ役目が自分に回ってきました。

剣の道を究め、その道でのし上がろうと思っていた矢先に、刀ではなく包丁に持ち替えて藩に貢献する包丁侍になったことで、仕事にもまったく身が入らず、やる気が出ません。

それを憂いた江戸詰台所方の父親が、自分が工夫した料理の素材をひと目で見抜いた浅草の料亭の娘で江戸の加賀藩屋敷で女中として働いていた主人公を見初め、息子の嫁にと加賀へ送り込みます。

妻となった娘はやる気のない次男に洗練された料理技術を教え、メキメキと実力が伴ってきますが、加賀騒動(1748年)が起き、改革派の親しい友人から誘われ藩主の暗殺へ巻き込まれそうになります。

上戸彩のような現代的な顔をした美人が、このような時代劇に向くのか?しかも男を立てて出世が決まると自分は武家の奥方には相応しくないとサッと身を引くような控えめな性格の女性が似合うのか?というのはさておき、ストーリーとしては実際に起きた事件をうまく取り入れ、わかりやすく起承転結ができています。

最近の映画は複雑に奇をてらうものが多く、見た後にスッキリしないものが少なくないですが、こちらはハッピーエンドで終わります。

★★☆


【関連リンク】
1090 「ゼロ・グラビティ」、「真田幸村の謀略」、「イエスマン “YES”は人生のパスワード」、「スティーブ・ジョブズ」
1051 「麗しのサブリナ」、「白熱」、「第七の封印」、「最前線物語」、「シン・ゴジラ」
1042 「男と女の不都合な真実」、「スリーデイズ、ダークナイト ライジング」、「鍵」、「北の零年」、「海街diary」
990 「るろうに剣心 京都大火編」、「るろうに剣心 伝説の最期編」、「アメリカン・スナイパー」、「新劇場版 頭文字D 「Legend1 -覚醒-」、「Legend2 -闘走-」、「ジョーカー・ゲーム」
966 「無法松の一生」
915 「風と共に去りぬ」を観てわかるアメリカ史
885 「神様のカルテ2」、「選挙」、「トリック劇場版 ラストステージ」、「夜叉」、「ドクトル・ジバゴ」






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1113
今日から新年度が始まります。(多くの)企業や役所、学生のお正月です。また、日本の雇用慣例ともいえる新卒採用入社は、ほとんどが4月1日の入社となります。今年は今日1日が土曜日のため、新入社員(職員)の初出勤は、3日の月曜日になるところが多いでしょう。

また今日4月1日はエイプリルフールで、各社、各人趣向を凝らした面白コンテンツが出てくるのが恒例ですが、いかんせん面白みのないオヤジゆえ、そのようなお遊びには向きません。なので今回も普通のつまらないオヤジの独り言です。

新年度初日は電車に乗ると新しいスーツを身にまとった若者が研修に向かうためか大きなバッグを持って乗り込んできたりします。思わずその背中に「頑張れよ!」と声をかけたくなります。

信じ難いことですが、まもなく定年を迎える私にも当然新入社員の時はあったわけで、今でも昨日のことのように覚えていますから、この学生から社会人となった節目というのは人生の一大転機という大イベントなのです。

多くの場合、入社初日には入社式があって、社長など偉いさんのつまらない訓示があり、昼食は役員や社員との立食パーティ、午後からは社内見学や数日~数週間の入社時研修がスタートというのが多いでしょうか。

このあたりは私が新入社員だった38年前とほとんど変わっていない気がします。

日本人は入園式、卒園式、入学式、卒業式、そして入社式と節目節目でのイベント(式)が好きなようですね。けじめをつけるという意味でも悪くはないと思いますが、逆に言えばそうした式に出ないと、一定の同年代の仲間には加われないというような村意識を強く感じることもあります。

つまり、一度入社すれば終身雇用が当たり前だった時代の遺物ともとれますし、中途入社組を否定したり、のけ者にする制度のような気がします。

もっとも最近では労働者の流動化が進み、終身雇用も崩れ始めているという中で、そうした新卒入社組と中途入社組を分けたり区別するのは流行らないと思いますが、深層心理の部分ではまだまだそうした区分が残っていたりするのでしょう。

ふと気がつきましたが、定年で退職するときには一般的には「定年退職辞令」が出て、所属部署でささやかな慰労会が開かれる程度で、会社を挙げての退社式というのはあまり聞いたことがないですね。企業によっては、特に同期退社が多い大企業などではあるのかな?

入社式は盛大にやっているのだから、退職するときも、しかも企業都合で退職する場合は、ちゃんと盛大な退社式を開催してもらいたいものです。もちろん辞めたくて辞める人ばかりではないでしょうから、そういう虚礼に出たくはないという定年退職者も多いかとは思いますが。

ま、それはどうでもいいのですが、、、

せっかくだから新入社員や若手社員へ老年の私から贈る言葉です。

(1)生まれてから社会人になる20数年間と、社会人になって定年になるまでの40年間は、実感として同じぐらいの期間だと思え。それぐらい社会人になってから年をとるスピードは速い。

(2)役所や大手企業にうまく入れたら、無理せず細く長くという生き方を。甘い話には乗らずに地味に淡々と生きるべし。残念ながら中小零細企業に入ったら、一人で会社を背負ったつもりになって派手に暴れよう。うまくいくと大化けする。

(3)入社して3年間は個を捨て滅私奉公してみよう。人生80年の間に3年間ぐらいそういうことを経験して絶対に損はない。

(4)社外の友人は絶対必要だが、それは30代になってからでも遅くはない。まずは社内で絶対的な友人や信頼できる先輩を作ろう。

(5)辞めたくなったら少し仕事以外の趣味や学生時代の友人たちと遊んでみよう。特にスポーツで思いっきり汗を流すのがいいぞ。そして客観的に自分と仕事を見つめてみよう。感情の赴くまま辞めてしまったあと、転職して成功するのはホンのわずかなレアケースだと思え。

今は定年が60歳というところが多いですが、今の新入社員が中高年になる30年後40年後には定年が65歳、または70歳となっているでしょう。つまり22歳で入社して、43年~48年間も働くことになります。

でも長いようで、案外あっという間に過ぎてしまいます。苦しいこともありますが、楽しいこともいっぱいあるでしょう。社会人の最低限のマナーとして健康に留意するのと、約束は守る、違法なことには手を出さない、仕事では感情的にならない、先輩には敬意を表すなど、たいへんでしょうけど頑張ってください。


【関連リンク】
837 電話に出るということ
700 なにもかも懐かしい新入社員の頃
645 面白い入社試験
636 昨今の新入社員は終身雇用制を支持している
560 若者の大企業志向を非難する前に
520 若いビジネスマンへ告ぐ




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1112
下流の宴 (文春文庫) 林真理子

毎日新聞に2009年に連載されていた長編小説で、2010年に単行本、2013年に文庫版が出ています。また2011年にはNHKが黒木瞳主演でテレビドラマを放映していました。その時少し見たのですが、内容は小説とだいぶんと違っている感じです。

小説のストーリーは、両親とも大学卒のひとり息子には最高の教育を与えようと母親は熱心に子育てをしてきましたが、息子はそうした環境に馴染めず高校を中退してしまい、現在はフリーターの生活です。

そしてバイト先で知り合った沖縄出身で単身東京に出てきている女性と知り合い、フリーター同士で半同棲生活に入ってしまいます。見事な下流の宴の序章です。

それを許せない母親はなんとかして別れさせようと、同棲相手に「私は医者の娘で大学卒だ。息子には大学へ行ってもらう。所詮あなたとは住む世界が違う」と罵詈雑言を浴びせかけます。

その言葉にカチンと来た同棲相手の女性が「それなら私は大学の医学部へ入るから、それなら交際を認めてくれるか」と売り言葉に買い言葉。そして周囲の協力を仰ぎながら、彼女の必死の猛勉強が始まるわけです。

結局はこの母親のひとり息子はフリーター生活を続け、母親にとってはなんら解決に至らないわけですが、こうしたことが現在のあちこちで現実に起きているのでしょう。

親の気持ちとして、小説でもテレビドラマでもやや大げさに教育熱心さを表現していますが、これは現代の親なら普通の感覚に近く、「子に残せるのは教育だけ」というのが間違っているとも思えません。

20代の頃は安い元気な労働者としてチヤホヤされ、フリーターとして仕事にあぶれることもないでしょうけど、これが30代、40代になったとき、同じように食っていくだけの収入が継続してあるのか?と言ったら、かなり現実は厳しいものになりそうです。

そうなると親の年金が頼りで、実家住まいのままで、やがて仕事が打ち切られ、中高年になってから学歴は高校中退の中卒で、職歴として書けるのはアルバイトしかなく、まともな仕事には就けず、引きこもってしまうことになってしまいそうです。

なにかそうしたことを考えながら読んでいると、面白くは読めますが、後味はよくない小説です。

★★☆


  ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

老後に破産しないお金の話 (成美文庫) 大竹のり子

いきなり老後に必要なお金は最低の生活でも3000万円という話しが出て、その時点で読むモチベーションが著しく低下したことはいうまでもありません。

確かにそれだけあれば老後の不安はかなーり解消されるでしょうけど、団塊世代より後の世代で、引退時にローンも終わったうえに3千万円の預貯金がある人なんてそういないでしょ?と思いますが、そうでもないのかなぁ、、、

新卒から大企業や役所で勤務し、子供はひとりだけで、公立へいかせ、お金をかけずに、定年までコツコツと貯金に励み、退職時にはそれなりの退職金をもらってというならば、それも可能でしょう。

でも子供が2~3人いて、私立高校、大学へ通わせれば、もうそれだけで数千万円の費用がかかり、普通の収入レベルでは老後の資金なんてまず貯められません。

また退職金が40年前に入社時の規定通りに支払われるケースがいったいどれほどあるかは知りませんが、役所以外では、そのあたりは大きく変わっています。

そうした実態をあまり知らずに書かれているだけにややトンチンカンな感じを受けます。

★☆☆


  ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

過去からの弔鐘 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション) ローレンス・ブロック

1976年に書かれた「マット・スカダー・シリーズ」の記念すべき第1作目となる探偵小説で、翻訳版が日本で発売されたのが1987年と11年経ったあとでした。このシリーズは2015年現在で17作品あります。

主人公は元警察官で、犯人に向けて発砲した際、流れ弾が近くにいた少女に当たってしまい死亡させてしまいました。

そのことはやむを得ない不幸な事故として処理されましたが、自分の気持ちに整理がつかず、アルコール中毒になってしまい、離婚し、警官も退職、その後はフリーで探偵登録をしないまま探偵の仕事を警察の元同僚などから回してもらって生活の糧にしています。

ストーリーは、そうしたマットの元に、刑事から紹介されたと言って、娘をニューヨークで殺された父親が訪ねて来ます。

犯人はすでに逮捕されていますが、なぜ娘は殺されなければならなかったのか?娘はどういう生活を送っていたのか?などを調べて欲しいと頼まれます。

知りたいことがわかるとは限らない、知らなかった方がよいこともあることを警告した上で、それでもいいと了解をとった上で捜査に入ります。というのもその娘は年齢に似合わず、高級アパートで、いい暮らしをしていて、それは売春をしていたからではないかとマスコミは報じていたことを知っていたからです。

仕事を受けたマットは、娘を殺した犯人として逮捕されていた娘とルームシェアで同居していたゲイの男性の周辺や、娘と仲良かった学生時代の友人などから話しを聞いて回ります。

やがて、娘の複雑な人間関係や、殺したとされる男の当日の不可解な行動などが明らかになっていきます。著者はまだ若い38歳の時の作品(現在は78歳)で、元気はつらつとした中にも奥の深い考えさせるとてもよい作品に仕上がっています。

このシリーズ全17作の中で読んでいないのはあと1作「すべては死にゆく」を残すのみとなりました(たぶん)。でもなぜかこの作品だけは2005年の作品ですが文庫化がされていないんですよね。

★★★


  ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

蝶々の纏足・風葬の教室 (新潮文庫) 山田詠美

「蝶々の纏足」は1987年、「風葬の教室」は1988年に初出で、それらをまとめて1冊にした文庫版は1997年に発刊されています。文庫版で20年前、初出からはもう30年という年月が経っているのですね。そんな古い小説だとは知りませんでした。

「蝶々の纏足」、「風葬の教室」、「こぎつねこん」といういずれも多感な思春期を迎える女子学生を主人にした甘酸っぱい3作品の短編集です。

なるほどこれは男性の作家にはまず書けそうもない、想像もできない作品に仕上がっていて、おっさんが読んでもなにか古典作品を読むような感じで読めてしまいます。ちょっとあまりにも現実とかけ離れていて、印象が薄い感じではありますが。

そういえば昔の転校生っていうと、なにか特別な感じがしたなぁって思いました。うまくすぐに溶け込める人もいれば、馴染む間もなくまた引っ越してしまう人もいたりして、転校の経験がない私にとって転校するという大イベントについてまったく無知でした。

特にいじめ問題が頻発している現代の学校では、こうした転校にまつわる転校生の感情の機微について、こうした作品を読むことでしか知り得なかったことです。

★★☆


  ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟ ∟

漱石先生の事件簿 猫の巻 (角川文庫) 柳広司

2007年に単行本、2010年に文庫化された連作短編小説です。収録作品は「吾輩は猫でない?」、「猫は踊る」、「泥棒と鼻恋」、「矯風演芸会」、「落雲館大戦争」、「春風影裏に猫が家出する」の6編です。

猫ブームでもあり、また今年は夏目漱石生誕150年という節目でもあり、その二つにあやかって、、、ということではありませんが、気になって読んでみました。

小説の中に出てくる夏目漱石と言うと、「神様のカルテ」(夏川草介著)の主人公栗原一止が、草枕を暗唱できるぐらいに敬愛し、いつも漱石の文庫本を持っているという設定を思い出します。

この小説では、漱石の作品がどうのということではなく、英語教師として大学で教えている漱石に師事する若い書生が主人公で、漱石の周りで起きる様々な事件の謎をこの書生が解いていくという内容です。

なのでタイトルからするとまるで漱石自身が探偵のように見えますが、実はそうではありません。

物語の時代は、英国留学から帰国し、友人の高浜虚子に勧められて書いた『吾輩は猫である』を「ホトトギス」に発表した1904年(明治37年)の頃の話となっています。

★★☆


【関連リンク】
 3月前半の読書 夜の国のクーパー、ホクサイの世界、一路(上)(下)、会社という病
 2月後半の読書 天使の囀り、日本人の死に時 そんなに長生きしたいですか、楽園、サムライと愚か者 暗躍オリンパス事件
 2月後半の読書 私にふさわしいホテル、ボッコちゃん、満月の道 流転の海第七部、死ねばいいのに
 1月後半の読書 ガダラの豚(1)(2)(3)、人間の幸福、塩分が日本人を滅ぼす、メランコリー・ベイビー
 リス天管理人が選ぶ2016年に読んだベスト書籍
 1月前半の読書 怒り(上)(下)、月は怒らない、人間にとって成熟とは何か、ガソリン生活
 12月後半の読書 帰ってきたヒトラー(上)(下)、ストーリー・セラー、7割は課長にさえなれません、家族八景
 12月前半の読書 デパートへ行こう!、ローカル線で行こう!、おまえさん、下鴨アンティーク アリスと紫式部





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1111
前に引きこもり中年問題について書いたのが2013年なので4年前になります。

693 引きこもりが長期化する前にすべきこと 2013/3/9(土)

上記では「手遅れになった引きこもり殺人事件」が続発している事実や、手遅れにならないうちに「CARPE・FIDEM(カルぺ・フィデム)」という不登校や引きこもりになった人を、再び学校や社会へ送り出すための教育をおこなっている会社のサイトからちょっと手厳しい?Q&Aなどを紹介しました。

さて、ひきこもりが原因で起きる悲し過ぎる事件は、4年後の今も当然今も変わっていません。逆により顕在化してきたように思えます。

2015年12月30日
横浜市青葉区で殺人事件 32歳の男、観葉植物枯らして責められ父親刺す

2016年5月9日
新潟・三条市で男性の変死体 母も遺体で発見 息子殺害後に自殺か

2016年10月20日
門真市の4人殺傷事件 容疑者は「アクシデント」で不登校、引きこもりに

そして、最近特に懸念されてきているのは、統計上では現れない40歳以上のひきこもり、つまり中高年者のひきこもりが増えてきているのでは?という問題です。

「ひきこもり」過半数が40歳以上、親子共倒れ危機の衝撃(ASCII.jp/DIAMOND online)
岩手県洋野町が「社会的ひきこもり」状態にある人の過半数を40歳以上が占めるといった、訪問調査の結果を、3月11日に学会で発表する。「ひきこもり期間」は長期化し、ひきこもる人たちの高齢化が進んでいる。彼らの親も年老いていく中、全国で何十万もの世帯が“親子共倒れ”の危機に直面している。

いわゆる「詰んだ」と揶揄される40代以上の長期引きこもりは今後も社会に大きな影を落としそうですが、国はなぜか40代以上の引きこもりについて統計はとらず、見て見ぬふりをしています。

健康上の理由により外で働けないとか、一時的に療養のためという人は、もちろんその問題数に含むことはできません。

難しいのは健康だけど単に働きたくない、人と関わりたくないというだけで引きこもっている人たち以外の鬱など精神的、神経的な病気の方で、療養が長期化している場合、どう判断すればよいかという問題はあります。

もっとも病気の場合は、障害年金や生活保護など、十分とはいえないまでもある程度のセーフティネットがあります。

でも高齢者の親の年金が頼りで、実家に引きこもっている、働けるのに働かない人たちに対して、今後国や自治体はどうしていくのかという方針がハッキリと見えてきません。

つまり今のところ役所としては、そうした子供を甘やかして養っている親の責任だということなのでしょうけど、やがては親が亡くなり年金収入が途絶えたとき、その子供(年齢はいい大人なのですが)がどうなるかという想像力に欠けているとしか思えません。

20~59歳の孤立無業者(SNEP)は162万人
孤立無業者(スネップ:SNEP=Solitary Non-Employed Persons)とは、20~59歳の無職・独身者のうち、家族以外との交流がない人々を指す。SNEPを提唱した東京大学社会科学研究所の玄田有史教授によると、2011年の段階で約162万人おり、そのうち35歳以上は79万人と過半数を占めるという。

真面目に税金を納め、年金や健康保険、介護保険などを支払っているほとんどの人にとっては、こうした「働けるのに働かず、親が生きているうちは親に、親が亡くなった後には国や自治体の福祉サービスに頼る」という何十万人という人たちに対する視線は冷たいものです。

国や自治体も過去の慣例だけでなく、こうした現代に起きている事態を的確に捉えて早めに対策をとらないと、いつまでも見て見ぬふりを決めているわけにはいかないでしょう。

上記のような長期の引きこもりが原因の悲惨な事件が起きるたびに、「起きるべくして起きた」と言われてきますが、若者の中にも定職を持たず、お金に困ったときだけ少しだけ働くというフリーター生活を尊重する風潮もあり、また若者をアルバイトとして安く使える企業側の論理もあり、そうした人たちがやがて年齢を重ねていったとき仕事にあぶれ、結局は親に頼るしかない状態に陥ることがないよう対策が必要でしょう。

具体的には、職安での教育や付け焼き刃的な補助金等を見直して、

1)職能訓練よりも意識改革を進めるような教育に転換すること
2)フルタイムの非正規雇用の最低時給や福利厚生条件を大幅に改善することで、正社員雇用を促す政策
3)正社員の職業紹介規制の緩和と成果に応じたインセンティブ支給
4)長期引きこもり者への個別指導(就農体験やボランティア活動への誘導など)
5)長期引きこもりを抱えている家族へ指導や心理カウンセリング

などなど。

ギャンブル中毒や薬物中毒も数百万人単位でリスクがあると言われていますが、それらの対策を進めていく以上に、こうした引きこもり対策にもお金を使った方が、長い目で見るとその効果は高いのではないかなと思います。


【関連リンク】
1075 今でも若者は3年で辞めているのか?
767 若者の離職の原因は単なるミスマッチなのか?
693 引きこもりが長期化する前にすべきこと
614 企業は若者の早期離職を恐れるな
604 ニート対策ひとつの考え方
596 ニートって言うな!と言われても
560 若者の大企業志向を非難する前に
530 貧乏な若者からお金を取る方法




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1110
宅配大手のヤマト宅急便が配達員不足でたいへんだ!ってことが話題になっていますが、どうしても疑問に思えてくることがあります。

通販事業者は“物流危機”にどう対応する?(ITメディアオンライン)

ヤマト宅配便を直撃、人手不足は日本経済の新たなボトルネックだ(ダイヤモンドオンライン)

「ネット通販の普及により宅配物が急増し、配達する人がいくら残業しても追いつかない」というのが一番最初に言われたことです。

その後に出てきたのは、「配達しても不在だと再配達になる」「通販などの大口顧客向けの割引競争が激しい」「時間指定など細かな指示が増えて面倒」「宅配ボックスの設置が不足」などなど。

しかし普通に考えると、「通販など宅配物が増えれば、それだけ配達の効率が上がり(コストが下がり)、したがって利益は増える」はずではないのか?と。

例えば、家1軒に今まで1個だけの荷物を宅配していたのが、増えて1回で2個の荷物を届けられれば効率はグッと上がったことになります。3個4個とまとまる場合だってありそうです。

個数と同様、今までは一家の中で父親だけが通販を使っていたのが、母親も子供も祖父母もみな通販を利用すれば、一家に何個もまとめて1回で配達できるので、これほど効率のよい宅配はないです。我が家がまさにそうです。

そうしたまとめて配達が可能となるので、宅配会社はできるだけ多くの荷物を引き受けたくなるのが自然の摂理というものです。

配達先が不在というのは、別に最近急に高まったわけではありません。逆に最近では新しいマンションなどでは宅配ボックスが設置されたり、時間指定が始まってからは在宅の精度が高まり、10年前より不在配達の率自体は大きく減っている可能性があります。

では真の問題はなにか?

「不在が多く再配達が手間」「1日にさばけないほど大量」というのは、なにかとってつけた値上げの言い訳みたいなもので、荷物が増えた(=売上増加)なら、それに応じた物流拠点を整備し、人を雇えばいいだけのことです。人が雇えないのは人手不足のためというのならもっと賃金を上げればいいのです。

別にこの通販による宅配増加は、季節変動や一時的な増加と言うことではなく、小売りとデリバリーの変革ですから、投資した分が将来無駄になる可能性は極めて低いと考えられます。少なくとも高齢化がピークになる20年後までは間違いなく通販の利用者は増え続けるでしょう。

つまりヤマトは大口顧客を取るために、大口顧客割引を拡大しすぎたために、取扱量が増えても人を新たに雇うほどは儲からない仕組みに陥ったという自業自得みたいなもので、それはつまり価格戦略、経営戦略の失敗に他なりません。

今の中小零細企業は、一部業界を除き、人口減少、少子化、高齢化、生産拠点の海外移転等のため、仕事が少なくあえいでいるところも多い状態です。

それに比べれば宅配の仕事は腐るほどあって、さらに今後増えていくことが明かな景気のよい数少ない業界です。ただそれは荷主、特に大口の荷主との関係において、公正な料金が請求していることが前提なのです。

もしアイデアマンで国の古い規制に敢然と立ち向かい、人徳もあった宅急便の生みの親の小倉昌男氏が生きていたら、こうした他社と競争のため、荷主と弱腰の交渉のために自社の従業員を犠牲にするような経営方針はきっととらなかっただろうなぁって思います。ハッキリ言って今のヤマトの経営陣は無能なのでしょう。

だいぶんと以前から、各戸の玄関まで運ぶ「ラストワンマイル」の様々な問題は指摘されていました。宅配ボックスで解決するならよいのですが、あれも宅配各社で取り合いになっていたり、通販会社がとんでもなく大きな段ボールで梱包するせいでボックスに入らなかったりと、最終的な解決策に至っていません。

例えば、東急田園都市線~東京メトロ半蔵門線~東武スカイツリーライン・伊勢崎線は3社が乗り入れて相互運行しています。同様に東急~東京メトロ~西武、小田急~東京メトロ~JR東日本などもあります。

宅配業でも相互に協力し合うことで、もっと配送効率を高め、宅配会社ごとに玄関に出なくちゃいけない客の手間を減らし、配送トラックの数も減らして、環境に優しい経済活動が可能となるでしょう。

少なくとも相互乗り入れは都市部で顕著に効果が期待できます。

例えば、現在のコンビニでは、扱う宅配会社が決まっていて、客側からすると家の近くにコンビニがあるのにわざわざ遠くのコンビニへ行かないと希望する宅配会社に依頼ができないとかコンビニ店頭受取ができないという問題があります。昭和じゃないんだから、そうした縄張り意識で意地張って争っている場合じゃないでしょ?

少なくともエリアを分けてそれぞれが担当するエリアへまとめて荷物を配達すれば、配達する方も、受け取る方も1回で済みますからこれほど便利になることはありません。Win-Winです。なぜそれができないのでしょうか?

※後で知りましたが、2016年から一部地域においてヤマト、佐川、日本郵便の共同配送がスタートしているそうです

また不在の場合は近隣のコンビニにまとめて預け、客にそこへ取りに行ってもらうか、再配達する場合は、数百円の別料金にしてコンビニ従業員(常に複数のアルバイトがいるので可能)に肩代わりを頼むような仕組みも作れそうです。

人不足と言いながら、定年前後の中高年者ならまだまだ余っています。

そりゃ、500ミリリットルミネラルウォーター48本パックを団地の4階まで階段で運べと言うのはキツイですが、そういうのを除いた他の約9割の荷物は高齢者でもクルマやバイク、自転車、手押しカートで配達が可能です。

各地域にステーション(営業所とかコンビニとか集会所とか)を設け、そこを基点として暇で時間の余っている高齢者にラストワンマイルを託すのは難しいとは思えません。人集めも簡単だし、一般的に年配者は若者と違って信用を重んじるので遅刻や無断欠勤も少ないと思われます。病気や体調不良が多いかもしれませんが、、、

せっかく通販の恩恵で業務量が拡大してチャンスなのに、経営努力や流通革命も起こさず、なんだかんだと愚痴のように外に向けて文句を垂れ、大口顧客への大幅値引きによって収支を悪化させた経営戦略のミスと無策を「再配達がどうの」と一般利用者に責任の一端を押しつけ、値上げまで実施するヤマトの経営者には愛想が尽きそうです。


【関連リンク】
1081 高齢ドライバに対する偏見と規制
1055 働き方と社会構造
1040 高齢化社会は日本になにをもたらすか?
938 成功者の美徳
830 宅配ビジネスのラストワンマイル
824 高齢者向けビジネス(第3部 仕事編)




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