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先般「デフレの正体」藻谷浩介著を読みましたが、著者が主張する論拠の一端を自分でも調べてみることにしました。決してかぶれてしまったというわけではありませんが、著者は先の震災の復興ビジョンを作る首相の諮問機関「復興構想会議」や、朝日新聞社の「ニッポン前へ委員会」のメンバーに選ばれている、いま注目の学者です。
 
「デフレの正体」では、「人口構成や失業者、生産活動を割合(率)で見るのではなく、実数で見るとよくわかる」というのが著者の主張でした。世の中にはGDP、失業者、年齢構成を前年や10年前と比べて比率で比較することが圧倒的に多く、その率が増えたの減ったのという指摘や意見が大勢を占めています。
 
日本の人口というのは極端で、戦中~戦後すぐにベビーブームが起き、それが団塊の世代と言われ、日本の経済成長に深く関わってきたことは誰でも知っていることです。
 
しかし人口が増えると経済成長するかと言えば、答えはノーで、生産年齢人口(厚労省は昔から15歳以上~65歳未満と規定していますが実体とは少しずれている)が増えると経済成長するが正解です。いくら子供や現役から引退した高齢者が増えても経済は成長しません。働いて収入を得る人が増加することで経済は成長するからです。
 
下記のグラフは日本の人口、生産年齢人口、労働力人口、就業者数の1960年からの実績と2050年までの想定を表したものです。
 
グラフ1
2011041101.jpg
※2005年までは総務省統計局「国勢調査」、2010年以降は国立社会保障・人口問題研究所「日本の将来推計人口(平成18年12月推計)中位推計
 
日本では総人口は2007年頃まで1億2800万人と伸び続けてきましたが、一方1995年頃に8700万人いた生産年齢人口(15歳~64歳)は減少に転じます。ここに総人口と生産年齢人口の頂点に8年間の差があります。また労働力人口とは「就業人口+完全失業人口」のことで、生産年齢人口から働く意志のない専業主婦(主夫)や高校生、大学生などを除く、より実際的な生産に寄与する可能性がある人口と言えます。
 
一見すると2007年までは人口が増え続けているので、消費活動もそれに応じ増えていきそうなものですが、生産年齢人口が1995年からは減っていきますので、消費は増えていかないことになります。これが失われた10年とか20年と言われている構造的不況なのです。
 
これが不動産をはじめ内需が不活性化していき、90年代初頭バブルがはじけた原因のひとつでもありそうです。そしてバブル後60年にわたり今後生産年齢人口は下がり続けていく一方で、今から40年後の2050年の予測では日本の総人口は9500万人、生産年齢人口は4900万人と1990年の全盛期と比べると3800千万人も少なくなります。
 
グラフ2
2011041102.jpg
 
生産年齢人口(15歳~64歳)は学校へ行くにしても、仕事をするにしても、恋愛するにしても、結婚して家庭を持つにしても、レジャーを楽しむにしても、そして人生最大の買い物であるマイホームや家財を買うことでお金を消費します。しかし生産年齢以下の子供自身が多額のお金を使うことはありません。私立小学校へ行くなどして使うとしても、それを支払う(支払うことができる)のは生産年齢人口世代の親です。
 
さらに高齢者には住む家や家財はすでにあり、お金がかかるレジャーを楽しむことも減り、子供の教育費もなくなり、食事も外食より質素な内食を好むようになります。また高齢者は健康上や介護のため将来の不安を抱えている人が多く、今は元気でも先々に備えてお金はできるだけ使わず貯めておくという傾向に向かいます。
 
そのようなことを生産年齢人口の実数として見ると、1990年代半ば以降、前年と比べると毎年確実に内需が減っていくことになり、再び60年から70年代の高度成長や、1980年代のバブル景気のように、内需が拡大して景気がよくなってインフレになることは二度とありません。
 
1960年から1970年代というのは団塊世代(15歳~25歳)が生産年齢人口になり、やがて結婚し、マイカーやマイホームを最初に求めた時期でした。また80年代後半のバブル時期は、団塊世代(35歳~45歳)が仕事も落ち着いて、狭い団地から、広いマンションや一戸建てへとステップアップし、マイカーも大衆車から外国車や国産高級車へと乗り換えた時期と重なります。ちょうど団塊ジュニアと言われる層が新たに生産年齢人口に加わってきたことも大きな要因です。
 
そうしてみると、今後日本では一部の特に裕福な高齢者向けでない限り、再び広い高級マンションや高級車が飛ぶように売れるということはありません。若い人にはたぶん信じられないと思いますが、80年代後半はマンションも高級車も高いことに価値があり、売り出せばすぐに売れ、立地のいい上・中流向けのマンションは、建設工事が始まる前からモデルルームにお客が殺到し、倍率が何十倍という抽選が普通に当たり前だったのです。
 
そのような状況で、いま打てる手はあるのか?とうことですが、藻谷浩介氏はいくつかの持論として①高齢者から子や孫への資産移転②外国人の観光客や短期滞在推進③価格競争ではないイタリア、フランスのようなブランド価値の創造などを上げています。
 
残念ながらそのうちの外国人の観光客や短期滞在者の誘致は、観光立国推進でようやく芽が出始めてきたところで、先月起きた福島の原発事故のため、一気に地に墜ちてしまった感があります。同時に安全性や信頼性で築きあげてきた日本食や製品も、今回の放射能流出のせいで、風評も含め海外から敬遠される結果となってしまいました。それらの回復にはまた長い実績を積み上げていくしかないのでしょう。
 
また親から子や孫への資産移転は相続税より譲渡税を低くするなど法律改正しか方法は思い浮かびませんが、改正したところで、本当に資産移転が進むのかはまったく未知数です。理由は「親に資産(=遺産)があるからこそ、子は親を大切にしてくれる」という現実もあり、世知辛い話しですが、親としてはまだあと何十年どのような形で生き続けるかわからない中で、先に遺産を渡すことに躊躇いがあるはずです。
 
いっそ、この「フクシマ」以後は、思い切って日本人高齢者の医療費はすべて無料にし、あふれる患者に対応するため、日本全体を世界最先端のメディカルセンターにしてしまうという考え方もあるかもしれません。将来必要だと思っていた医療費や介護費が無料になれば高齢者が貯めてきた資産も子供や孫にもっと使われるでしょうし、相続税を今よりもっと高率にして、支出を促進するするという手もあります。
 
すでに一部では始まっていますが、海外から日本へ高度医療(検査)を求めてやってくるお金持ちはいくらでもいます。日本の産業を製造から医療へと大転換し、世界中で最高の医療を提供できる国にすれば、今後高齢化社会を迎える現在の新興国に対して、もっとも付加価値の高いサービスが提供できることになります。もちろん培ってきたエレクトロニクス技術は付加価値の高い先端医療機器にシフトし、医療システム全体の輸出も積極的におこないます。
 
それにはまず世界中から優秀な医療従事者のスカウト、メディカルやバイオの研究所や機関の誘致、医療や介護の学校の充実と整備、様々な医療関連規制の撤廃などハードルはとても高いわけですが、今後50年間のあいだに日本が目指すべきは「世界最高の福祉と医療システム」という姿ではないかと思うわけです。例えばですが、国民の二人にひとりが医療、介護従事者なんて、ものすごい付加価値の高い国になれると思いませんか。世界中から高度医療+観光や保養にやってくる国づくりができれば最高だと思うのですが。
 



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だまされている
生産人口が経済成長に寄与するのは、「需要>供給」の前提があってのこと。現実は「需要<供給」ですから、生産人口が減るから成長しないというのは、騙されている。
2015-01-12 Mon 14:56
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