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超高齢化社会を迎えつつある今、国を挙げての研究と実験がおこなわれつつあるのが、高齢者の都市部から地方移住です。

そう言えば、過去にも国を挙げて南米やハワイ、満州など、政府主導の移民(棄民)政策が何度も繰り返されてきました。今度もまた真面目で善良な国民に対してだまし討ちのようなことが繰り返されるのでしょうか。

定年で仕事からリタイアした団塊世代を中心として、都市部やその郊外には65才以上高齢者が大きな群れをなして住んでいるのは何度も書いてきたとおりです。

そしてこの高齢者の群衆は増え続け、10年後には私も仲間入りしますが、今から約30年後の2042年頃にそのピークを迎えると言われています。

その高齢者の多くは元々都市部で生まれ育ったわけではなく、60~70年代の高度成長の波に乗り、地方から働くために争うように都会へと出てきた人達やその子供達で、そのまま出身地には帰らず都市部で家族を持ち根付いています。

都会での生活は、買い物や公共交通を使っての移動、文化芸術やスポーツなどエンタテーメントなど便利な面が多いものの、高齢者には不要な通勤交通網や、子育てのスペース、それに老後を迎える際に必要な介護人や老人向け住宅や施設の不足、人であふれかえり混雑する病院、若年齢層の失業者や不良外国人などによる環境や治安の悪化、そして築何十年を経過した古い住まいの使い勝手の悪さや老朽化など様々な問題が起きてきています。

国や自治体からすれば、賞味期限が切れて所得税や住民税、高額の消費税を払ってくれないばかりか、医療費や生活保護など社会保障費ばかりが増大する高齢者を都市部につなぎ止めておくよりも、その限られた生産性の高い都市部のスペースを、労働力となり、子供を作り育て、大量に消費し税金も払ってくれる若い人達のために有効に使いたいと考えても不思議ではありません。

一方では目立った産業がないので若者は出て行ってしまい、人口減ですっかり寂れてしまった地方では、昔景気のよかった時に国からばらまかれたお金で作った立派な公民館や小・中学校、健康ランドなどの公共施設があります。

ならばということで、都市部に住むバリヤフリーにもなっていない古い家やアパートに住む高齢者、それに何年も入居待ちが続いている公営老人ホームなどに住む高齢者達を、そうした土地も施設も余っている地方へ、なにか餌をぶらさげてさっさと移住させてしまえという動きが活発になっているわけです。

そこで問題になるのは、地方税や消費税。つまり現役時代には都市部の自治体に収めていた人が、引退して収入がなくなってから地方へ移住すると、地方には税収の恩恵はほとんどないのに、高齢者の医療費や介護費、生活保護費などの社会保障費用の負担を押しつけられてしまうことになります。

特に都会の自治体や行政が、地方に高齢者施設を作るとなると問題は大きくなります。

杉並区 南伊豆に特養 16年度にも開所(2013年5月28日東京新聞)
東京都杉並区が、伊豆半島の先端にある静岡県南伊豆町にある区有地に、特別養護老人ホーム(特養)を整備することになった。入所待ちの高齢者が増えているが、都内で用地確保が難しいためだ。厚生労働省によると、自治体が地域外に特養を設置するのは異例。試みが成功すれば全国に先駆けたモデルケースになる。隣接区も熱い視線を送る。
中略
最も問題だったのが介護保険料の自治体負担分の扱い。施設のある自治体が負担すべきものだが、静岡県や南伊豆町に負担してもらうわけにもいかず、県や町に費用負担を発生させないことで話がまとまった。

上記はモデルケースとしてとらえられているようですが、おそらく国や都市部の行政はこのスタイル(都市部の行政が地方に施設を提供してもらい補助金も出す)を積極的に進めていくことになるでしょう。

様々な研究やアンケートもおこなわれていて、総務省の「都市から地方への移住・交流の促進に関する調査報告書」では、地方移住へのネガティブな意見を打ち消そうと必死です。笑えるモノもあるので少し抜粋してみました。「Q」がよくある質問で、「A」がそれに対する模範的回答です。いかにも頭のいい人が考えたお役所的な回答です。

Q:地方は公共交通機関が少なく生活が不便だ。買い物にしても商店が少なくて、欲しいものが商品が手に入りにくいのではないか。

A1:日用品の買い物は近所のスーパー等で不足はない。渋滞がないため車を使えば大型ショッピングセンター等へのアクセスも問題にならない場合が多い。仮に不足分があってもインターネット通販による補完が可能である。
A2:地方では車での移動が中心であり、特に町村では車がないと生活が困難な場合が多くなるが、車さえあれば生活利便性は確保できる。

→高齢者ドライバーの事故が急増している中で、高齢者にクルマを使わせることを前提にしているのには困ったものです。またクルマを使えない人は移住は無理と言っています。ネット通販を使えというのはもっともですが、都市部と違い当日・翌日配送がなかったり、送料が割高だったりします。高齢者が一番欲する食料品や食材の宅配等も、現状では都会ならではのサービスです。さらにネット環境は都市部と比べると選択の幅は少なく、高額で貧弱な可能性もあります。スマホや携帯電話の電波も、都市部では高速通信があり、通常電波ほぼ100%つながりますが、地方の山間部などでは、通常電波でさえまだつながらない地域も相当あります。
Q:(高齢で働く場合)地方では収入が減るだろうが、食べる分量は変わらないので食費は都会と大差なくかかってしまうのではないか。

A:小都市や町村では、野菜などを自ら栽培するほか、野菜や魚などを中心としたお裾分けの頻度が多く、トータルの食費はあまりかからない
A:地方では耕作放棄地などを借りて自給自足の生活がしやすい。

→地方へ行けば働きたくとも仕事はなく、収入は年金と貯金または生活保護費という人がほとんどでしょう。それに都会では店が多く競争も激しいので安い食材を選んで買うことができますが、地方ではそう言うことができません。要は貧乏人は老いた身体にむち打って、畑を耕し慣れない自給自足の生活をしろということでしょうか。
Q:地方には音楽ホール等の文化施設や図書館などが少なくて、余暇活動や文化活動などがあまり楽しめなさそうだ。

A:都会にはない伝統文化に触れ、自ら担い手になることもできる。
A:地方は自然環境が近接しているので、地域で周遊的にレジャーに出かける機会が多く、費用も安い

→映画や演劇、図書館など都会では当たり前の高齢者に向いたレジャーやサービスはないので、健康のために自然の中を勝手に歩き回れと、高齢者に。またその土地に縁もゆかりもないよそ者の人達が、その地域の伝統文化に馴染むのか?という問題は考えていません。

その他にも、地方の中では「よそ者扱い」で人間関係に苦労するのでは?という質問に、地方のほうが都会より人間関係は密接だから大丈夫的な回答ですが、それは新たに都会へ引っ越したときはそうかもしれませんが、すでに何十年も都会に住んでいて近所の人や知り合いが周囲にいっぱいいるのと比べると、新たに住む地方で人間関係がより密接とはとても思えません。特に高齢になってから新たな人間関係を作っていくというのは想像以上に難易度が高そうです。

いい点としては、都市部で頻発している高齢者を狙うひったくりや強盗、訪問詐欺などは、不良外国人や若者が少ない分起きにくいでしょう(オレオレ詐欺は都会、地方関係なく起きています)。でも逆に犯罪が起きても、都会のように犯人を特定する目撃者や監視カメラも少なく、今後それに気がついた犯罪者がこぞって地方の高齢者を狙ってこないとも限りません。

さて、上記の移住計画で都市部と地方の各行政、高齢者の三者がま~るく収まるのかというと、案外都市部の自治体側は冷たく、三菱総合研究所が全国の自治体に対してアンケート調査をおこなったところ、高齢者の受け入れを希望する自治体は全体の15.9%(135自治体)あったものの、送り出しを希望した自治体は全体のわずか5.2%(44自治体)だけという結果でした。

自治体が送り出すのに消極的な理由は「住民ニーズがない」というのが一番の理由だったそうですが、もうひとつには今後都市部においても人口が減少していく中で、個人資産のほとんどを持つ高齢者住民が移転して減ってしまうと、商店など経済活動にも影響し、そうなるとやがては役所の人員や予算も削減されてしまうという自らの職のリスクも考えてのことでしょう。

私のかつての職場で一緒だった少し年配の方は、仕事を引退されたあと、川崎市の住宅地にあった一戸建て住宅を売却し、そのお金で伊豆高原の別荘地に家を買って、夫婦共々移住されました。そうやって行政の世話にはならず、自ら地方へ移住する人も少なからずいるのでしょうが、それが主流になるとは思えません。

一般的な都市部に住む高齢者は、住み慣れた場所で、知った同年代の友人や知人が周りにいて、という環境からはなかなか離れられないのも事実で、実際に知り合いもいない地方移住を積極的にしたいと思っている人は、そう多くないと思われます。

例え若いときは田舎でのんびり過ごすことにあこがれている人も、自分が高齢になると身体の自由がきかなかったり、身近に信頼できる知人がいないと不安だったりと、なかなか今の住まいを離れられなくなるのです。

まだ高齢とは言えませんが、私の場合は、静かで空気の美味しい地方でゆっくりと余生を過ごしたく、ただ寒い地域は苦手なので、できれば和歌山や四国、九州辺りで、小さな農地付きの古民家に移住ができればいいなと考えているところです。しかし老後の資金は3人の子供の教育費で底を尽いてしまったので、夢のままで終わりそうです。もうあと10年早く生まれていれば、退職金や年金も満額もらえ、晴れて地方移住ができたのに残念です。


【関連リンク】
719 道の駅は次の段階へ進めるか
711 地方が限界集落化していく
706 高齢化社会の行方
689 自分の終焉をどう演出するか
653 小売ビジネスはどこへいくのか
578 外国人研修制度という名の移民政策
499 定年後にどう生活していくか
425 棄民政策は日本の伝統か




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