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大卒の就職率が年々落ちてきているような話しになっていますが、実際のところはどうなのか、自分なりに事実を知るために統計データを集めてみました。

一概に就職率と言っても、各大学が公表する就職率はその大学独自のものなので、大学同士の比較には使えても、全体の統計には向きません。

一般的に使われるのは厚労省と文科省が共同して出している「大学等卒業者の就職状況調査」です。

まず、一般的に公表されている就職率(就職決定者/卒業生のうち就職希望者)と、就職希望率(卒業後、就職を希望する人の率)のグラフです。こちらは1997年から2013年までの16年間のデータしかありません。

syusyokuritu002.jpg

これを見ると、2008年3月卒の96.9%を最高にして、その後リーマンショックの影響が大きかったと思われますが、91%までダウンし、その後2012年3月卒以降、93%程度まで持ち直してきています。

直近の2012年と2013年3月卒の93%は過去16年間を見ると、決して悪い数字ではありません。卒業後に就職を希望する就職希望率も凸凹はありますが、概ね70%前後で推移していてあまり変動傾向は見られません。

次に、大学全卒業生に対して就職した人がどれほどいるかという就職率と就職者数をグラフにしてみました。こちらは1950年からの63年間の推移です。

syusyokuritu001.jpg

このグラフの就職率は「就職者÷卒業者」で算出されますが、その母数を卒業者全員とするので、実際には大学院などへの進学者、家業に就く人、卒業後すぐ起業したり、医学部の場合は臨床研修医になったり、就職を希望せずフリーターとして生活している人なども数多く含まれることになります。つまり就職率60%と言っても、就職しなかった40%のうち39%は就職を希望していない場合もあり得るわけです。それについては後ほど。

例えば景気が悪くていい就職先が見つからなければ進学しようという裕福な人もいるので、一般的に不況時には卒業後の進学率が上昇し、結果就職率を下げる結果となります。また時代の変化と働き方の多様化で、学生時代のアルバイト先でそのままフリーター生活をおくったり、起業して就職しない人も50年前と比べると相当多くなってきているでしょう。

こちらのロングレンジのグラフで見ると、就職率はバブルが崩壊する1992年頃までは70~80%をずっと維持してきましたが、その後20年間は60%前後まで下がってきています。1990年頃から就職率が急速に落ち、就職者数も2005年頃までは減少傾向、2006年から2009年までは上昇へと移ります。ここ最近はちょっと上下動が激しそうで、企業の採用意欲にもやや混乱が生じているようです。

一方大学卒業生は2000年頃から横ばいとなり、今後は少子化と大学授業料の高騰の影響もあり、これ以上増えることはあまりなさそうです。

このグラフを見る限り、就職率(ピンク色)は下がってきていると言えそうです。しかし大学生の卒業者数と就職率の関係を見ると、卒業生が増加すると就職率が下がり、減ったり横ばいになると就職率は上がるという関係性も見られます。つまり、大卒者の就職率が悪化する原因のひとつには大学への進学率が高まり卒業生が増えすぎたためとも言えるわけです。

次に文科省の「学校基本調査」を見てみましょう。こちらで卒業後の進路がある程度把握ができます。古いデータは見つからなかったので2003年から2012年までの大学卒業後の進路をグラフです。

syusyokuritu003.jpg


卒業者のうち、就職した人の率はこの10年のあいだでも55%(2003年)~70%(2008年)とかなり幅があります。進学率は11%(2003年)~16%(2010年)と増えていますが就職率ほどの開きはありません。

最近は若者の非正規雇用問題が叫ばれているので、さぞかしここ数年は大卒者の卒業後に「一時的な仕事に就いた者≒非正規雇用」が多いのではと思いきや、2003年の4.6%から徐々に下がっていて、2008年は2.1%まで下がり、2012年は少し増えて3.5%というところ。意外にも騒ぐほどには大学卒業後の非正規雇用は多くない(100人に2~3人)と言えるのではないでしょうか。

おそらく大卒後3年以内に正社員を退職し、フリーターとなる人も多いと聞きますので、就職率とも併せて大学卒業しても正社員として就職できないという錯誤がまことしやかに言われている気がします。決して大卒後に就職できずフリーターになったり、「進学も仕事もしない者」になった人が、ここ10年間を見る限り現在だけが異常に多いというわけではなさそうです。

そしてこのグラフで見るべきは、就職者数(グラフの薄青色)で、リーマンショックが起きた2008年頃までは順調に増加傾向にあった大卒就職者数が、2010年に一気に下落しました。やはり就職者数は景気の行方に大きく左右されます。就職者数が減った分、増加したのは「進学者」「一時的な仕事に就いた者」「進学も仕事もしない者」です。

謎なのは「進学も仕事もしない者」(グレー)の数が「進学者」(青)よりも常に上回っていて毎年9万人前後に達します。この人達はいったいどういう人なのかがよくわかりません。

想像するに、留学する準備(語学の勉強とか)をしている人、臨床研修医のような立場の人、起業した人その準備をしている人はまぁわかりますが、今の世の中で大卒後自宅で花嫁(花婿)修業をしている人がそれほど多いとも思えませんし、ニートも毎年3万人が増えていると言ってもそれは全年代に対してのことですからやっぱりよくわかりません。

もしかすると農業や個人商店などの家業に就く人の場合、就職ではなくここに入ってしまうのかも知れません。この数字の多さが今後の脅威(例えば年金不払いや生活保護受給の増加とか)にならないことを願うばかりです。


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